説明

電動開閉システム

【課題】開閉装置のレイアウト設定および変更を容易かつ確実に行えるような電動開閉システムを提供すること。
【解決手段】 複数の開閉装置11,12,…と、開閉装置の開閉をそれぞれ指示可能な複数の操作コントローラ31,32,…と、設定コントローラ21とを、双方向通信が可能な伝送路41,42を介して相互に接続された状態で備える。各開閉装置は、自機を特定する機器識別番号Kを保持するとともに、自機が属するグループを特定するグループ番号Gを電気的に書き換え可能に記憶する。各操作コントローラは、自機に対応する開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号CGを電気的に書き換え可能に記憶する。設定コントローラは、各開閉装置にそれぞれグループ番号Gを電気的に書き込むとともに、各操作コントローラにそれが操作すべき開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号CGを電気的に書き込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の開閉装置の動作を、各開閉装置毎の個別単位、グループ単位、または一括で制御する電動開閉システムに関する。ここで「開閉装置」とは、電動ブラインド、電動シャッタ、電動カーテンなどに代表されるような、所定の対象物の開閉を電動で行う装置を指す。
【背景技術】
【0002】
現在、複数の電動ブラインドを集中的に制御して各ブラインドの高さおよび羽根の角度を、採光と冷暖房効率の両面から適正な値にし、またブラインドを揃えることにより、冷暖房費用の節約とともに建物全体の美観を維持するのに役立つ電動ブラインドシステムが市販されている。
【0003】
この種の市販の電動ブラインドシステムとしては、各ブラインド毎にそのブラインドの動作を制御するための操作用コントローラと、複数のブラインドを含むグループ毎にそのグループの動作制御するためのグループ操作用コントローラとを備えたものが知られている。各ブラインドには、そのブラインドを特定する個別番号が設置前から設定(例えば、設置位置に連続して、1から255まで順番に)されている。また、操作用コントローラは、その操作用コントローラ(したがって、それに対応するブラインド)が属するグループ(操作用グループ番号)を設定するためのディップスイッチを備えている。そして、グループ操作用コントローラによって、そのグループ操作用コントローラが特定する操作用グループ番号をもつグループ単位で、ブラインドの開閉が制御される。
【0004】
ブラインドのグループ編成などのレイアウト設定および変更を行う場合、作業者は、操作用コントローラに内蔵されているディップスイッチを切り替えて操作用グループ番号を設定および変更している。
【特許文献1】特開平9−195643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記操作用コントローラのディップスイッチは、切替作業時以外には操作不要であるため、通常は操作用コントローラ本体の背面などに設けられている。このため、大規模なブラインドシステムの変更の場合などには、操作用コントローラの数が多くなることから、ディップスイッチの切替作業が煩わしいものとなる。また、切替作業後に、設定グループ番号を確認することが難しい。
【0006】
そこで、この発明の課題は、ブラインドに代表されるような開閉装置のレイアウト設定および変更を容易かつ確実に行えるような電動開閉システムを提供することにある。
【0007】
なお、例えば特許文献1(特開平9−195643号公報)には、各ブラインド装置毎にメモリ回路を設けてそのブラインド装置が属するグループ番号を設定し、それらのブラインド装置をマルチコントローラで任意にグループ編成して、ブラインド装置のグループごとに開、閉、上昇、下降、停止などの各種動作を行わせる技術が開示されている。ブラインド装置のレイアウトを変更する場合には、各ブラインド装置のメモリ回路に設定されているグループ番号をマルチコントローラによって再設定することにより行う。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この発明の電動開閉システムは、
それぞれ開閉動作が可能で、グループ編成を含むレイアウト設定がなされる複数の開閉装置と、
上記開閉装置の開閉をそれぞれ指示可能な複数の操作コントローラと、
上記開閉装置のレイアウト設定および変更を行うための設定コントローラとを、
双方向通信が可能な伝送路を介して相互に接続された状態で備え、
上記各開閉装置は、その開閉装置を特定する機器識別番号を保持する機器識別番号保持部と、その開閉装置が属するグループを特定するグループ番号を電気的に書き換え可能に記憶するグループ番号記憶部とを有し、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラに対応する上記開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号を電気的に書き換え可能に記憶する操作指定グループ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラは、上記複数の開閉装置のレイアウト設定または変更を行うように、上記伝送路を介して、上記各開閉装置のグループ番号記憶部にそれぞれグループ編成のためのグループ番号を電気的に書き込むとともに、上記各操作コントローラの操作指定グループ番号記憶部に、その操作コントローラが操作すべき上記開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号を電気的に書き込むようになっていることを特徴とする。
【0009】
ここで、開閉装置の或る「グループ」は、上記複数の開閉装置のうちの1個の開閉装置のみを含んでいても良いし、2個以上の開閉装置を含んでいても良いし、また、全部の開閉装置を一括して含んでいても良い。「グループ編成」とは、上記複数の開閉装置をそのようなグループに分けることを意味する。
【0010】
この発明の電動開閉システムでは、上記設定コントローラが、上記伝送路を介して、上記各開閉装置のグループ番号記憶部にグループ編成のためのグループ番号をそれぞれ電気的に書き込むとともに、上記各操作コントローラの操作指定グループ番号記憶部に、その操作コントローラが操作すべき上記開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号を電気的に書き込む。これにより、上記複数の開閉装置のレイアウト設定または変更が行われる。このように、レイアウト設定または変更が電気的に行われるので、市販の電動ブラインドシステムのように操作コントローラのディップスイッチの切替作業を要する場合に比して、開閉装置のレイアウト設定や変更を容易かつ確実に行うことができる。
【0011】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記設定コントローラは、
複数の数値データを入力するための数値入力部と、
上記数値入力部から入力された数値データを表示するための表示部と、
上記数値入力部からの数値データを上記開閉装置のグループ番号として設定するための開閉装置設定キーと、
上記数値入力部からの数値データを上記操作コントローラの操作指定グループ番号として設定するための操作コントローラ設定キーと、
上記各設定キーの入力に基づいて、上記グループ番号または操作指定グループ番号を含む設定信号を送信する設定コントローラ送信部と
を備えたことを特徴とする。
【0012】
この一実施形態の電動開閉システムでは、操作者は、上記設定コントローラによって、上記各開閉装置のグループ番号記憶部への上記グループ番号の書き込み、上記各操作コントローラの操作指定グループ番号記憶部への上記操作指定グループ番号の書き込みを、上記表示部による表示を見ながら容易に行うことができる。
【0013】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記各操作コントローラは、
開閉の指示が入力される操作キーと、
上記操作キーが押されたとき、上記操作キーによる上記開閉の指示を表す制御情報と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶されたグループ指定情報とを含む操作信号を、上記伝送路上に送信する操作コントローラ送信部と
を備えたことを特徴とする。
【0014】
この一実施形態の電動開閉システムでは、操作者が上記操作キーを押すことによって、操作コントローラ送信部は、上記操作キーによる上記開閉の指示と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶された操作指定グループ番号とを含む操作信号を、上記伝送路上に送信する。これにより、上記操作指定グループ番号に基づいて、上記開閉装置をグループ単位で開閉動作させることができる。
【0015】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記各操作コントローラは上記開閉装置を介して上記伝送路に接続されており、
上記各開閉装置は、
上記伝送路を介して、上記操作コントローラからの開閉の指示と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶された操作指定グループ番号とを含む操作信号、または上記設定コントローラからの上記グループ番号および操作指定グループ番号を含む設定信号を受信するための機器第1受信部と、
上記機器第1受信部が受信した上記設定信号に含まれる機器識別番号がその開閉装置の上記機器識別番号保持部に設定されている機器識別番号と一致するか否かを判別し、上記2つの機器識別番号が一致すると判別したとき、上記設定信号が上記操作コントローラの設定を行うコントローラ設定信号と上記開閉装置の設定を行う機器設定信号とのいずれであるかを判別する機器制御部と、
上記機器制御部によって上記設定信号が上記コントローラ設定信号であると判別されたとき、上記設定信号をその開閉装置に接続されている上記操作コントローラへ送信する機器第1送信部と
を備え、
上記各操作コントローラは、上記開閉装置の上記機器第1送信部からの上記コントローラ設定信号を受信するための操作コントローラ受信部を備えたことを特徴とする。
【0016】
この一実施形態の電動開閉システムでは、上記各開閉装置は、その開閉装置に操作コントローラが接続されている場合、その開閉装置を通してその接続されている操作コントローラに上記コントローラ設定信号を送信することができる。上記各操作コントローラは、操作コントローラ受信部によって、上記開閉装置の上記機器第1送信部からの設定信号を受信する。これにより、上記各操作コントローラへの設定が円滑に行われる。
【0017】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記操作指定グループ番号として第1操作指定グループ番号と第2操作指定グループ番号とを含み、
上記各操作コントローラは、上記コントローラ設定信号に含まれる第1操作指定グループ番号が上記操作指定グループ番号記憶部に記憶された操作指定グループ番号と一致するとき、上記操作指定グループ番号記憶部の記憶内容を上記第2操作指定グループ番号に更新する操作コントローラ制御部を備えたことを特徴とする。
【0018】
この一実施形態の電動開閉システムでは、上記各操作コントローラの上記操作指定グループ番号記憶部の記憶内容を円滑に書き換えることができる。したがって、開閉装置のレイアウト設定および変更をさらに容易かつ確実に行うことができる。また、上記操作コントローラ制御部の動作は、上記操作指定グループ番号記憶部の記憶内容が未設定であっても可能である。したがって、上記操作指定グループ番号記憶部の記憶内容を、上記操作コントローラの設置前に設定しておかなくても良いことになる。この結果、操作コントローラの一元管理を容易に実現することが可能になる。
【0019】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号とを含み、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が上記コントローラ番号記憶部に記憶されたコントローラ識別番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を上記第2コントローラ識別番号に更新することを特徴とする。
【0020】
この一実施形態の電動開閉システムでは、上記各操作コントローラの上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を円滑に書き換えることができる。したがって、開閉装置のレイアウト設定および変更をさらに容易かつ確実に行うことができる。また、操作コントローラ制御部による動作は、コントローラ番号記憶部の記憶内容が未設定であっても可能である。したがって、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を、上記操作コントローラの設置前に設定しておかなくても良いことになる。この結果、操作コントローラの一元管理を容易に実現することが可能になる。
【0021】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号と第3コントローラ識別番号とを含み、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が上記コントローラ番号記憶部に記憶されたコントローラ識別番号と一致し、かつ上記第2コントローラ識別番号が予め定義された特定の番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を上記第3コントローラ識別番号に更新することを特徴とする。
【0022】
この一実施形態の電動開閉システムでは、上記各操作コントローラの上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を円滑に書き換えることができる。したがって、開閉装置のレイアウト設定および変更をさらに容易かつ確実に行うことができる。また、一意のコントローラ番号をも設定できるという選択が可能となっていることから、使い勝手が改善されている。
【0023】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記設定信号に含まれる機器識別番号として、上記伝送路に接続された全ての開閉装置を指定する全機器指定番号が定義され、
上記機器第1受信部が受信した上記設定信号に含まれる機器識別番号が上記全機器指定番号であるとき、上記機器制御部は、上記設定信号に含まれる機器識別番号がその開閉装置の上記機器識別番号保持部に設定されている機器識別番号と一致すると判別することを特徴とする。
【0024】
この一実施形態の電動開閉システムでは、操作者が或る操作コントローラに設定されているコントローラ番号のみを変更したいとき、設定コントローラに対して、上記機器識別番号として上記全機器指定番号を入力するとともに、目的の設定コントローラのコントローラ番号記憶部の記憶内容を書き換える操作をする。このようにした場合、操作者は、実質的に開閉機器の指定を意識する必要が無く、操作コントローラに設定されているコントローラ番号のみを指定して操作コントローラの操作指定グループ番号を設定または変更できる。したがって、操作が簡単になる。
【0025】
なお、この一実施形態の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号と第3コントローラ識別番号とを含み、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が上記コントローラ番号記憶部に記憶されたコントローラ識別番号と一致し、かつ上記第2コントローラ識別番号が予め定義された特定の番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を上記第3コントローラ識別番号に更新するのが望ましい。
【0026】
一実施形態の電動開閉システムでは、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号とを含み、
上記コントローラ識別番号として、上記伝送路に接続された全ての操作コントローラを指定する全コントローラ指定番号が定義され、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、その操作コントローラの上記操作コントローラ受信部が受信した上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が全コントローラ指定番号と一致するとき、その操作コントローラのコントローラ識別番号と一致すると判別し、さらに、上記第2コントローラ識別番号が予め定義された特定の番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部に記憶されているコントローラ識別番号と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶されている操作指定グループ番号とを含む回答信号を、上記操作コントローラ送信部を介して、その操作コントローラに接続されている上記開閉装置へ送信させるようになっており、
上記各開閉装置は、その開閉装置に接続されている上記操作コントローラからの操作信号を受信するための機器第2受信部と、上記機器第2受信部が受信した受信信号を上記伝送路に送信するための機器第2送信部とを備え、
上記各開閉装置の上記機器制御部は、上記機器第2受信部が受信した受信信号が上記操作コントローラからの回答信号でと判別された場合には、上記機器識別番号保持部の機器識別番号を上記回答信号に含めて、上記伝送路に上記機器第2送信部から送信させるようになっており、
上記設定コントローラは、上記伝送路を介して上記回答信号を受信するための設定コントローラ受信部を備え、
上記設定コントローラの上記表示部は、上記設定コントローラ受信部が受信した上記回答信号に含まれる機器識別番号、コントローラ識別番号、および操作指定グループ番号を表示するようになっていることを特徴とする。
【0027】
この一実施形態の電動開閉システムでは、操作者が上記設定コントローラを通して全機器指定番号および全コントローラ指定番号を含む設定信号を送信することによって、全ての開閉装置の機器識別番号、操作コントローラのコントローラ識別番号および操作指定グループ番号を上記表示部に表示させることができまる。したがって、操作者は、開閉装置のレイアウト設定または変更を行うに際して、所望の操作コントローラを正確に確認して設定および変更できるとともに、設定および変更の結果をも確認することができる。この結果、レイアウト設定および変更をさらに容易かつ確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
この実施の形態においては開閉装置としてブラインドを例示しているが、ブラインドに限らずカーテン、シャッタあるいはドアなどを対象として、電動カーテン装置、電動シャッタ装置あるいは電動ドア装置として提供することもできる。
【0030】
図1は、この発明の一実施形態の電動ブラインドシステムの概略構成を示している。この電動ブラインドシステムは、信号の伝送路である同一の配線41を介してバス的(双方向通信可能)に接続されるブラインド機器11〜16と、設定コントローラ21と、ブラインド機器12、15、16のそれぞれに配線42を介して接続される操作コントローラ31〜34とを含む。なお、配線42は配線41と同様にバス的(双方向通信可能)通信線であり、操作コントローラ32は操作コントローラ31に接続されているが、通信線としては操作コントローラ31と同一のブラインド機器12に接続されている。また、ブラインド機器は6台、操作コントローラは4台というように、説明上必要な台数のみしか図示していないが、後述するように本実施形態では各々最大255台接続することが可能である。
【0031】
図1のシステムでは設定指令と操作指令の作業が行われる。設定指令とは各ブラインド機器をグループ編成するための番号情報をブラインド機器および操作コントローラに設定/変更するための指令作業をいい、動作指令とは所定のブラインド機器に上昇、下降、停止などの各種動作を行わせるための指令作業をいう。
【0032】
ここで、「グループ編成」とは、この電動ブラインドシステムに含まれる複数のブラインド機器を該システムが設けられる建物の各フロアごと、あるいは各部屋ごとの単位で設定されるゾーン単位とかブロック単位で分割したもの、複数の管理者のそれぞれについて分割したもの、該システムのすべてのブラインド機器および該システム内の1つ以上の任意のブラインド機器からなる組合せなどをいう。なお、この電動ブラインドシステム内のグループ番号としては1〜255の任意の値を設定することができる。たとえば、ブラインド機器11、12はグループ11(グループ番号G=11)、ブラインド機器13、14はグループ12(グループ番号G=12)を構成し、ブラインド機器15はグループ50(グループ番号G=50)に、ブラインド機器16はグループ125(グループ番号G=125)に含まれる。
【0033】
また、ブラインド機器11〜16のそれぞれは、そのブラインド機器を一意に特定する機器識別番号として個別番号Kを有する。各ブラインド機器11〜16の個別番号Kには、それぞれ1〜255の任意の値が設定可能である。すなわち、この電動ブラインドシステムでは、最大255台のブラインド機器を制御対象とすることができる。
【0034】
この例では、図1中のブラインド機器11は個別番号K=1であり、ブラインド機器12は個別番号K=2であり、また、ブラインド機器16は個別番号K=255である。
【0035】
なお、各ブラインド機器11〜16は一意の個別番号Kが設定されて設置されるが、グループ番号については、詳細を後述するが設定コントローラ21による設置後の設定となる。すなわち、設置時の値は上述のグループ番号1〜255以外の「0」としている。
【0036】
同様に、操作コントローラ31〜34についても、その操作コントローラに対応するブラインド機器のグループを特定する操作指定グループ番号としてグループ番号CGが設定されている。操作コントローラ31に対応するのはブラインド機器のグループ11(グループ番号CG=11)であり、操作コントローラ32に対応するのはブラインド機器のグループ12(グループ番号CG=12)であり、操作コントローラ33に対応するのはブラインド機器のグループ50(グループ番号CG=50)であり、また、操作コントローラ34に対応するのはブラインド機器のグループ125(グループ番号CG=125)である。また、操作コントローラ31〜34のこれらグループ番号CGは、詳細は後述するが設定コントローラ21による設置後の設定となる。
【0037】
また、操作コントローラ31〜34のそれぞれは、各ブラインド機器の個別番号Kと同様に、その操作コントローラを一意に特定するコントローラ識別番号としてコントローラ番号Cを有する。各操作コントローラ31〜34のコントローラ番号Cには、それぞれ1〜255の任意の値が設定可能である。すなわち、操作コントローラの最大接続数は255台としている。これらのコントローラ番号Cも、詳細は後述するが設定コントローラ21による設置後の設定となる。コントローラ番号Cの設置時の値は上述のコントローラ番号1〜255以外の「0」としている。
【0038】
なお、操作コントローラ31〜34には、さらにハード番号SWが設定されて設置される。このハード番号SWの値は一意ではなく、基本的には固定値「1」(ハード番号SW=1)としている。さらに、同一ブラインド機器に複数の操作コントローラを接続する場合、すなわち、この例ではブラインド機器に接続されている操作コントローラにさらに別の操作コントローラを接続する場合は、前者の操作コントローラのハード番号SWに「+1」した番号を後者の操作コントローラのハード番号SW(例:操作コントローラ32はSW=2)としている。これにより、同一ブラインド機器に接続された操作コントローラ同士で互いに区別できるようにしている。
【0039】
図2は、上述の設定コントローラ21の外観を示している。この設定コントローラ21は、表示部としての液晶ディスプレイ211と、各種キー212,213,214を含むキー入力部とを有している。
【0040】
この例では、キー入力部は、数字キー0、1〜9からなる数値入力部としてのテンキー212と、テンキー212の機能を切り替えるキーとしてのshiftキー213、および送信キー214を含む。
【0041】
液晶ディスプレイ211は、この設定コントローラ21に内蔵された後述するCPU(中央演算処理装置)の働きによって、公知のカーソル表示(図示せず)を行い、カーソル位置にテンキー212のキー入力される数字キーの数値文字を3個ずつ表示していく。これとともに、shiftキー213と数字キーとの同時押し入力により、表示数字行を上または下にスクロール、または入力中の表示数字行を1行クリアする。また、送信キー214のキー入力により表示数字行を改行表示する。なお、shiftキー213との同時押しで有効な数字キーは「4」(上スクロール)、「8」(下スクロール)、「9」(1行クリア)の3キーのみである。他の数字キーは、shiftキー213との同時押しでは無効キーとなる。
【0042】
なお、液晶ディスプレイ211の行頭をカーソル位置0として、テンキー212の入力毎に入力された数字キーの数値(0、1〜9)がカーソル位置に表示される。3桁のデータが入力される毎にスペース文字が挿入され、カーソル位置は右側にシフトしていく。カーソル位置は、0〜12まで「+1」されて管理され、4個の3桁データ入力完了後にはカーソル位置12となる。カーソル位置12でのテンキー212の入力は無効操作となる。
【0043】
テンキー212のキー入力による4個の3桁データは、入力順にデータ1、データ2、データ3、データ4として管理される。送信キー214の入力により、所望のブラインド機器11〜16にグループ番号Gを設定するための、または所望する操作コントローラ31〜34にコントローラ番号Cあるいはグループ番号CGを設定するための設定信号が送信される。これらの場合、送信キー214は、それぞれ開閉装置設定キー、操作コントローラ設定キーとして働く。または、送信キー214の入力により、所望のブラインド機器11〜16に設定されているグループ番号G、操作コントローラ31〜34に設定されているコントローラ番号C、グループ番号CGを呼び出すための呼出信号が送信される。
【0044】
これとともに、上述の送信キー214の入力により、液晶ディスプレイ211は、表示データを改行、すなわちカーソル位置を下行の行頭(カーソル位置0)とする。入力行の表示行が表示画面の最下行である時に改行した場合、次の下行を最下行、すなわち表示画面全体を上側に1行スクロールする。本実施例ではこれを「下スクロール」といい、逆の表示画面全体を下側にスクロールして上側の隠れている画面データを表示させるのを「上スクロール」という。なお、上述の下スクロールをした場合1行目の表示データは表示されなくなるが、画面データとしては保存されている。しかし、画面データ行が一定以上となれば、一番古いデータ行を削除して画面データ行は一定値に維持される(例えば、表示画面行を20行、最大画面データ行を300行)。
【0045】
図3中の表は、液晶ディスプレイ211の表示データ行となる画面データの一覧例を示している。その表の上方には、各種操作時における、上述の各データ1〜4の数値の意味を併せて示している。
【0046】
この図3に示すように、操作コントローラへ呼出信号を送信する時には、その操作コントローラが接続されているブラインド機器の個別番号K(データ1)とともにコントローラ番号C(データ2)、ハード番号SW(データ3)、グループ番号CG(データ4)が呼び出されて液晶ディスプレイ211に3桁ずつ(先頭桁の「0」は「スペース」文字)表示される。同様に、ブラインド機器への呼出信号の時には、ブラインド機器の個別番号K(データ1)とともに設定されているグループ番号G(データ4)が液晶ディスプレイ211に表示される。
【0047】
入力データのデータ1〜データ4は、設定指令する対象のブラインド機器(データ1)、操作コントローラ(データ2)、そして設定指令の指令内容(データ3)、および設定データ(データ4)であり、次のように定義されている。
データ1:対象ブラインド機器の個別番号K(1〜255)
データ2:対象コントローラのコントローラ番号C(1〜255)
データ3:設定指令内容(1:操作コントローラにコントローラ番号Cを設定)
(2:操作コントローラにグループ番号CGを設定)
(3:ブラインド機器にグループ番号Gを設定)
(10:操作コントローラの、
接続されているブラインド機器の個別番号K
コントローラ番号C
ハード番号SW
グループ番号CG
を呼出)
(13:ブラインド機器の、
個別番号K
グループ番号G
を呼出)
データ4:設定番号データ(0〜255)
*データ3(1)のとき:コントローラ番号C
*データ3(2、3)のとき:グループ番号CG、G
【0048】
操作コントローラについては、設定コントローラ21に直接的に接続されておらず、ブラインド機器を介しての接続となることから、設定コントローラ21から所望の操作コントローラを指定する場合は、その操作コントローラに接続されているブラインド機器(個別番号K)、および所望の操作コントローラ(コントローラ番号C)を入力することになる。なお、ブラインド機器を指定する場合は所望のブラインド機器(個別番号K)のみを入力すれば十分であるが、データ1からの順次データ入力としていることから、本来不要のコントローラ番号C(データ2)をも入力する必要がある。この例では、その不要のコントローラ番号C(データ2)としてダミー値(通常「0」)を入力することにしている。
【0049】
「0」は、このようにダミー値としても使用されているが、有意味時には、特定のブラインド機器あるいは操作コントローラではなく、全てのブラインド機器を指定する全機器指定番号としての値、あるいは全ての操作コントローラを指定する全コントローラ指定番号としての値と定義されている。すなわち、特定の操作コントローラを指定する場合もデータ1としてブラインド機器の個別番号Kを入力する必要があるが、コントローラ番号Cが設定されている場合には全機器指定番号としての「0」を入力すればいいこととなり、ブラインド機器の個別番号Kを意識する必要がないこととなる。
【0050】
なお、コントローラ番号Cが設定されていない設置時には、ブラインド機器(個別番号K:データ1)およびそのブラインド機器に接続されている操作コントローラ(ハード番号SW:データ2)にて所望の操作コントローラを指定することとしている。上述したように、ハード番号SWは固定値「1」であり、複数の操作コントローラが接続されている場合は、「2」「3」・・・となる。このように、コントローラ番号Cが設定されていない場合、すなわちコントローラ番号値が「0」の場合には、ハード番号値をコントローラ番号Cとして対応させている。
【0051】
なお、設定コントローラ21からの設定信号や呼出信号は、上述のデータ1〜データ4を含んだ電文として構成し、データ1〜データ4が設定信号用データなのか呼出信号用データなのかを区別するために、信号種別データとしてデータ0が定義されている。また、操作コントローラの操作信号についても本電文信号に含めて次のように定義している。
データ0:信号種別(0:操作)
(1:設定/呼出)
(2:回答)*操作コントローラ
(3:回答)*ブラインド機器
なお、操作信号時のデータ1〜データ4は、
データ1:対象ブラインド機器のグループ番号G(1〜255)
データ2:対象コントローラのコントローラ番号C(0)*ダミー値
データ3:操作指令内容(20:上昇駆動)
(21:停止駆動)
(22:下降駆動)
データ4:設定データ(0) *ダミー値
【0052】
このように電文が構成され、操作信号として定義されている。なお、データ1の対象ブラインド機器を指定するのは個別番号Kではなく、グループ番号Gとしている(データ0における「0:操作」を「0:グループ番号機器指定操作」とし、さらに「4:個別番号機器指定操作」とすれば、グループ番号機器指定だけでなく、個別番号機器指定の操作も可能となる)。
【0053】
図4は、この電動ブラインドシステムの電気系のブロック構成を示している。図4中のブラインド機器10は図1中のブラインド機器11〜16のいずれかに相当し、図4中の操作コントローラ30は図1中の操作コントローラ31〜34のいずれかに相当している。
【0054】
ブラインド機器10は配線41に接続されるとともに配線41を介して設定コントローラ21に接続され、さらに配線42を介して単数または複数の操作コントローラ30に接続される。
【0055】
設定コントローラ21は、既述の液晶ディスプレイ211、テンキー212、shiftキー213、送信キー214を含むとともに、内蔵RAM(ランダム・アクセス・メモリ)216を有する設定コントローラ制御部としてのCPU215、設定コントローラ送信部としての送信回路217、設定コントローラ受信部としての受信回路218を含む。
【0056】
内蔵RAM216は、CPU215による制御によって、キー入力または呼び出して受信したデータ1〜データ4からなる上述したデータ行を内蔵RAM216に画面データテーブル(以下、内蔵RAMの符号と同じ符号216で表す。)として記憶する。
【0057】
送信回路217はCPU215からの信号を配線41を介してブラインド機器10に送信する回路である。上述のテンキー212を操作すると、そのキー数値信号はCPU215に入力されて、CPU215は液晶ディスプレイ211に入力数値を表示出力するとともに画面データテーブル216にセットしていく。また、入力データとして管理し3桁になるとデータ1〜データ4として入力データ管理する。
【0058】
そして、上述の送信キー214を操作すると、CPU215に入力されて、CPU215は入力されているデータ3を解析して、ブラインド機器10にグループ番号Gを設定するための、あるいは操作コントローラ30にコントローラ番号Cまたはグループ番号CGを設定するための設定信号を、あるいはそれらの番号を呼び出すための呼出信号を、送信回路217から送出させる。すなわち、上述の信号種別データであるデータ0を確定して、データ0〜4から構成した電文信号を送出させる。
【0059】
また、受信回路218は配線41を介して受信した信号をCPU215に入力する回路である。送信回路217から送信された上述の呼出信号に対応して、後述するようにブラインド機器10から配線41に回答信号が送信される。また、後述するように、操作コントローラ30からの操作信号が、その操作コントローラ30が接続されているブラインド機器10を通して配線41に送信される。受信回路218は、送信回路217から送信した設定信号、呼出信号をも含む回答信号、操作信号などの受信した信号をCPU215に入力する。CPU215は、受信信号に含まれるデータ0から回答信号を判別し、コントローラ回答電文時は、データ1(個別番号K)、データ2(コントローラ番号C)、データ3(ハード番号SW)、データ4(グループ番号CG)を、ブラインド機器回答電文時は、データ1(個別番号K)、データ4(グループ番号G)を液晶ディスプレイ211に表示出力するとともに画面データテーブル216にセットしていく。
【0060】
また、上述のshiftキー213を操作すると、そのshiftキー信号はCPU215に入力されて、CPU215は液晶ディスプレイ211の表示画面を制御する。同時押しのテンキー212が「4」の時には、表示画面を上スクロール、「8」の時には表示画面を下スクロール、「0」の時には入力中の表示数字行の1行をクリア、すなわち画面データテーブル216から最後データとなっているデータ1〜データ4を削除するとともに、液晶ディスプレイ211のデータ1〜データ4を「スペース」文字にてクリア表示し、カーソルを画面データテーブル216の最後データの次の位置となる行頭(カーソル位置0)にする。なお、入力データ、データ1〜データ4の値をもクリアすなわち「0」にする。
【0061】
ブラインド機器10は、機器制御部としてのCPU51、グループ番号記憶部としてのメモリ回路52、機器識別番号保持部としての個別番号設定スイッチ53、受信回路54、送信回路55、第2送信回路56、第2受信回路57、駆動回路58を含む。受信回路54と第2受信回路57は機器第1受信部または機器第2受信部として働き、また、送信回路55と第2送信回路56は機器第1送信部または機器第2送信部として働く。
【0062】
メモリ回路52はCPU51から与えられるグループ番号GをメモリするとともにCPU51から参照される回路である。個別番号設定スイッチ53は該ブラインド機器の個別番号Kの値を設定するための外部操作スイッチで、その設定値はCPU51から参照される。受信回路54は配線41を介して伝送される信号を受信し、CPU51に与えるための回路である。送信回路55はCPU51からの信号を配線41に送出するための回路である。第2送信回路56はCPU51からの信号を配線42に送出するための回路である。第2受信回路57は配線42を介して伝送される信号を受信し、CPU51に与えるための回路である。駆動回路58はCPU51からの制御信号によりブラインド機器の昇降駆動部(図示せず)を制御してブラインドを昇降/停止させるための回路である。
【0063】
CPU51は配線41から受信回路54を介して入力信号を解析して、その中の信号種別(データ0)が設定/呼出(1)のときは個別番号設定スイッチ53により設定された個別番号Kの値を参照し、参照した値と受信信号の機器指定番号値(データ1:個別番号K)とを比較する。その比較の結果、2つの番号が一致しないときは該信号を無視するが、2つの番号が一致したときには該受信信号の設定指令(データ3)に従い設定動作あるいは回答動作を行う。なお、設定指令(データ3)がコントローラ指令の時には、後述する操作コントローラへの設定動作あるいは呼出動作を行う。
【0064】
ブラインド機器10への設定動作のときは、受信信号のグループ番号G値(データ4)をメモリ回路52に与え、回答動作のときは、機器回答種別値(データ0)、個別番号設定スイッチ53の個別番号K値(データ1)とメモリ回路52のグループ番号G値(データ4)を含む回答信号を送信回路55に出力する。そして、操作コントローラ30への設定動作あるいは呼出動作のときは、受信信号をそのまま第2送信回路56に出力する。
【0065】
なお、操作コントローラ30への呼出動作をおこなった場合、後述するように配線42を介して接続されている操作コントローラ30からの回答信号を第2受信回路57を介して受信するが、CPU51は該受信信号の信号種別(データ0)を解析して、その信号種別がコントローラ回答信号(データ0=2)であるときには、該受信信号のデータ1を個別番号設定スイッチ53の個別番号K値に差し替えた補正回答信号を送信回路55に出力する。
【0066】
また、第2受信回路57は配線42を介して操作コントローラ30からの操作信号を受信する。CPU51は該受信信号の信号種別(データ0)を解析して、その信号種別が操作信号(データ0=0)であるときには該受信信号をそのまま送信回路55に出力する。なお、操作信号の機器指定は上述しているようにグループ指定となっている。
【0067】
CPU51は配線41から受信回路54を介して入力信号の信号種別(データ0)を解析して、操作信号(データ0=0)のときはメモリ回路52にメモリされているグループ番号Gの値を参照し、参照した値と受信信号の機器指定番号値(データ1)とを比較する。その比較の結果、2つの番号が一致しないときは該信号を無視するが、2つの番号が一致したときには該受信信号に従い駆動動作、すなわち上昇、停止、下降などの動作を指定する制御信号を駆動回路58に出力する。なお、このグループ番号指定の受信信号には上述の配線42を介して接続されている操作コントローラ30からの操作信号も含まれることとなる。
【0068】
操作コントローラ30は、操作コントローラ制御部としてのCPU61、操作指定グループ番号記憶部およびコントローラ番号記憶部としてのメモリ回路62、ハード番号設定スイッチ63、操作コントローラ送信部としての第2送信回路64、操作コントローラ受信部としての第2受信回路65、上昇キー66、停止キー67、下降キー68を含む。上昇キー66、停止キー67、下降キー68は、操作キーとして働く。
【0069】
メモリ回路62はCPU61から与えられるコントローラ番号Cおよびグループ番号CGをメモリするとともにCPU61から参照される回路である。ハード番号設定スイッチ63は該操作コントローラのハード番号SWの値を設定するための外部操作スイッチで、その設定値はCPU61から参照される。第2受信回路65は配線42を介して伝送される信号を受信し、CPU61に与えるための回路である。第2送信回路64はCPU61からの信号を配線42に送出するための回路である。上昇キー66、停止キー67、および下降キー68は、メモリ回路62にメモリされているグループ番号CGのグループに属するブラインド機器を昇降あるいは停止させるための操作キーである。操作者が上昇キー66、停止キー67または下降キー68を押せば、そのキーからの操作信号がCPU61に入力される。
【0070】
CPU61は配線42から第2受信回路65を介して入力された受信信号を解析し、その中の信号種別(データ0)が設定/呼出(データ0=1)であるときは、その受信信号が設定/呼出信号であると判断して、メモリ回路62のコントローラ番号Cの値を参照する。その参照したコントローラ番号C値が「1〜255」であれば、その値と、その受信信号が指定するコントローラ番号C値(データ2)とを比較する。なお、その参照したコントローラ番号C値がまだ設定されていない「0」であった時には、ハード番号設定スイッチ63の設定値と、その受信信号が指定するコントローラ番号C値(データ2)とを比較する。その比較の結果、2つの番号が一致しないときは該信号を無視するが、2つの番号が一致したときには該受信信号の設定指令(データ3)に従い設定動作あるいは回答動作を行う。なお、受信信号のコントローラ指定番号値(データ2)が「0」である場合は、全コントローラ指定と判別して、その比較の結果を「一致」とする。
【0071】
その比較の結果、2つの番号(コントローラ番号C値)が一致すると判別された場合には指令内容(データ3)を解析する。その指令内容が操作コントローラ30へのコントローラ番号設定動作(データ3:「1」)であるときは、受信信号のコントローラ番号C値(データ4)をメモリ回路62のコントローラ番号Cとして与える。その指令内容が操作コントローラ30へのグループ番号設定動作(データ3:「2」)であるときは、受信信号のグループ番号CG値(データ4)をメモリ回路62のグループ番号CGとして与える。また、その指令内容が操作コントローラ30への呼出動作であるときは、コントローラ回答種別値(データ0:「2」)、メモリ回路62のコントローラ番号C値(データ2)、ハード番号設定スイッチ63のハード番号値(データ3)、メモリ回路62のグループ番号CG値(データ4)、およびダミー値「0」とした接続ブラインド機器の個別番号K値(データ1)を含む回答信号を、送信回路64に出力する。
【0072】
上述のように、操作者が上昇キー66、停止キー67、または下降キー68を押すと、そのキーからの操作キー信号はCPU61に入力される。CPU61はデータ0を操作信号種別値(0)とし、データ1をメモリ回路62のグループ番号CGとし、データ3を操作指令値(すなわち上昇キー66の操作時は「20:上昇駆動」、停止キー67の操作時は「21:停止駆動」、下降キー68の操作時は「22:下降駆動」)とし、残りのデータ2とデータ4をダミー値(0)としたデータ0〜4からなる電文信号を、第2送信回路64から送出させる。
【0073】
図5は、図4中に示した設定コントローラ21のメインルーチン(受信処理を除く)のフローチャートであり、図6は図5中のサブルーチン(テンキーのみ入力時処理:ステップS20)のフローチャートである。次に、図1〜図6を参照しながら設定コントローラ21の動作を説明する。
【0074】
設定コントローラ21のキー入力部212、213、214のいずれかのキーが操作(押下または非押下)されると、図5のステップS1(以下、ステップは省略する)にてキー入力変化有りと判別される。続いて、S2にて該キー入力変化が押下状態から非押下状態への変化(無キー)なのか逆の非押下状態から押下状態への変化(有キー)なのかが判別される。例えば、キー押下であれば、無キーではないことから、S2にて「No」と判別される。次に、押下キーがいずれのキーなのかを判別する。すなわち、まずS3にて押下キーがshiftキー213であるか否かを判別し、押下キーがshiftキー213とは異なれば、S4にて押下キーが送信キー214であるか否かを判別し、押下キーが送信キー214とは異なれば、さらに押下キーがshiftキー213と送信キー以外のテンキー212であると判別されて、S20のテンキーのみ入力時処理(後述)が実施される。
【0075】
最初に、shiftキー213とテンキー212との同時押し操作である液晶ディスプレイ211の表示画面操作について説明する。まず、shiftキー213が押下されると、上述したようにS3にてshiftキー入力判別が行われ、今回は「Yes」と判別され、S4にてテンキー212の押下が判別される。shiftキー213のみであることから、テンキー212の押下が「無」と判別され、メインルーチンに戻る。すなわち、shiftキー213のみの押下では、実質的に何の処理もされない。そして、shiftキー213のみの押下が続いてもキー入力に変化がないことから、S1にてキー入力変化「無」と判別されてメインルーチンに戻ることを繰り返すこととなる。次に、テンキー212の数字キー「4」をも押下すると、shiftキー213だけのキー入力からshiftキー213とテンキー212(数字キー「4」)とのキー入力となる。これにより、S1にてキー入力変化「有」、S2にて無キー「No」、S3にてshiftキー213「Yes」、S4にてテンキー「有」と判別されていく。そして、S5にて同時押しのテンキー212の有効性が判別される。数字キー「4」であることから、有効キー「4」と判別されて、S11にて液晶ディスプレイ211の表示画面を上スクロールする処理が開始される。すなわち、タイマ管理ルーチン(図示せず)にて画面データテーブル216の最初の方のデータが表示されるように1行ずつ表示画面を変化させていく。そして、shiftキー213と数字キー「4」との同時押しを続けている間は、S1にてキー入力変化「無」と判別されて新たな処理は行われず、表示画面の上スクロール処理が維持されたままとなる。
【0076】
次に、操作者がshiftキー213とテンキー212とを非押下にすると、S1にてキー入力変化「有」、S2にて無キー「Yes」と判別されて、S10にて表示画面のスクロールを停止させる処理が行われる。すなわち、1行ずつの表示画面変化が終了する。そして、上述のように、次のメインルーチンタイミングではキー入力変化「無」となることから、新しい処理が行われない状態を続けることとなる。
【0077】
このような処理が行われることから、操作者が表示画面を所望データまで上スクロールさせたいときは、shiftキー213と数字キー「4」とを同時押しして上スクロールを開始させ、所望する表示画面にて同時押しキーを非押下とすれば実現可能となる。
【0078】
同様に、shiftキー213とテンキー212の数字キー「8」または「0」とが押下された場合には、S5にてそれぞれ有効キー「8」、「0」と判別される。その押下された数字キーが「8」である時には、S12にて表示画面の下スクロール開始処理が行われる。すなわち、S11の上スクロール開始処理とは逆の方向である画面データテーブル216の最後の方のデータが表示されるように、タイマ管理ルーチン(図示せず)にて1行ずつ表示画面を変化させてゆく処理が行われる。一方、その押下された数字キーが「0」である時には、S13にて表示画面の最下行である入力行のクリア処理が行われる。すなわち、上述した1行クリア処理が実施される。なお、最後行である入力行については上述の上スクロール操作にて液晶ディスプレイ211の表示画面に表示されていない場合もある。このような場合は、図示していないが表示されていない場合の入力行クリア処理は実施せず、無効操作としている。また、「4」「8」「9」以外の数字キーの場合にはS5にて無効キーと判別されて何の処理もされないこととなる。
【0079】
なお、キー入力を非押下とした場合、S1のキー入力変化「有」からS2の無キー「Yes」の判別になり、S10にてスクロール停止処理が常に実施される。この場合において、画面スクロール中でないときは、スクロール停止中をさらに停止させるという冗長処理になるのみである。
【0080】
また、スクロール処理は、タイマ管理ルーチン(図示せず)にて一定時間毎に表示画面を1行ずつ変化させていくのであるが、上スクロール処理では最初のデータ行が1行スクロール処理にて表示されれば、すなわち表示画面の1行目となれば上スクロールを停止させる。逆の下スクロール処理では最後のデータ行となる入力行が表示画面に表示されれば、すなわち表示画面の最下行目となれば下スクロールを停止させる。なお、最初のデータ行が表示されている状態での上スクロール、入力行が表示されている状態での下スクロールは、スクロールさせる必要がないことからS11、S12のスクロール開始後、1行スクロールを行うことなく、タイマ管理ルーチン(図示せず)にてスクロールを停止させている。
【0081】
次に、テンキー212を操作してブラインド機器10および操作コントローラ30の設定操作および呼出操作を行う処理を説明する。なお、上述の1行クリア操作後、すなわち入力データ、データ1〜4は全て「0」であり、カーソル位置「0」とする。
【0082】
テンキー212のいずれかの数字キーのみが押下されると、上述したようにテンキー212のみの入力と判別されて、S20のテンキーのみ入力時処理がサブルーチンコールされる。S20のサブルーチンでは、図6に示すように、まずS21にてデータ入力行が液晶ディスプレイ211の表示画面に表示されているか否かが判別される。上述のスクロール操作により、データ入力行が表示されていない場合もあるからである。データ入力行が表示されていない場合は何もせずにリターンする。すなわち、スクロール操作してデータ入力行が表示されていない場合には、上述の下スクロール操作を行い、データ入力行を表示させてから設定または呼出操作を行うようにしている。
【0083】
上述の1行クリア後であれば、カーソル位置「0」であることから、カーソル位置「0〜11」と判別されて、次のS23にて画面データテーブル216に数字キーの文字コードを追加するとともにカーソル位置に数字文字を表示させる。数字キー「0」であっても他の「1」〜「9」と同様に処理、すなわち表示される。
【0084】
そして、S24〜S27にて3桁数字の入力データを計算するための加算データを算出する。最初は、S24にてカーソル位置が「0」であることから、S25にて3桁数字の重み「100」として数字キーの数値×100の値が加算データとして算出される。例えば、数字キーが「2」であれば、加算データは2×100として「200」の値となる。
【0085】
そして、S28にて数字キー入力後の入力データ値が算出、すなわち、入力データ「0」に加算データが足されて操作されたテンキー212の数値が反映された新しい入力データとなる。数字キーが「2」であれば、新しい入力データは0+200=200から「200」となる。および、次のテンキー入力に備えてカーソル位置を「+1」、すなわち「0」から「1」とする。
【0086】
次に、S29にて新しいカーソル位置から3桁入力が完了しているかが判別される。まだ1桁しか入力されていない場合は、カーソル位置が「3、6、9、12」でないために「他」と判別されてメインルーチンにリターンする。
【0087】
テンキー212を押下している間は上述したように図5のS1にてキー入力変化「無」と判別されて新しい処理は実施されず、その後に非押下としてもS1にてキー入力変化「有」、S2にて無キー「Yes」と判別されて冗長処理となる。すなわち、S10の画面スクロール停止が行われるだけとなる。
【0088】
そして、再びテンキー212を押下すれば、再びS20のテンキーのみ入力時処理がサブルーチンコールされる。今回は、カーソル位置が「1」であることから、図6のS23〜S27では「10」の重みとして加算データがS26にて算出された後、上述のカーソル位置「0」時と同様に、加算データが足されて新しい入力データ値となる。これとともにカーソル位置も「+1」されて「2」となり、リターンする。例えば、上述例に続いて数字キー「3」であった場合は、加算データは、3×10=30として「30」となり、入力データは200+30=230として「230」となる。
【0089】
3個目のテンキー212を押下すれば、上述同様にS20のテンキーのみ入力時処理がサブルーチンコールされる。今回は、カーソル位置が「2」であることから、S27にて重み「1」として加算データの算出、S28にて入力データの更新とカーソル位置更新(「3」)が行われる。例えば、上述例に続いて数字キー「4」であった場合は、加算データは、4×1=4として「4」となり、入力データは230+4=234として「234」となる。
【0090】
1回目、2回目と異なり、3桁入力完了となる今回は、S29にて「他」と判別されてリターンではなく、新しいカーソル位置「3」故に「3、6、9、12」と判別されて、入力データが各設定データにセットされる。今回の新しいカーソル位置「3」では、S30にてデータ1に入力データ値がセットされる。上述例であった場合は、データ1は「234」となる。そして、表示画面にて3桁数字を区別表示するために、S34にて、表示している3桁数字の右側に「スペース」文字を表示させる。また、画面データテーブル216にも「スペース」文字コードを追加する。その結果、カーソル表示は3桁数字の右側でなく、さらに1文字右の位置となり、そこが次の3桁数字の表示開始位置となる。そして、S35にて次の3桁数値入力に備えて入力データを「0」として、メインルーチンにリターンする。
【0091】
このようにして、液晶ディスプレイ211には入力した3桁数字がデータ1の位置に表示されるとともに、データ1に入力値がセットされ、カーソル位置が「3」となる。
【0092】
続いて、テンキー212の押下をさらに3回行えば(2回目の3桁数字入力)、上述のテンキー212の押下3回と同様の処理が実施され、カーソル位置が「+3」だけ移動した状態になる。すなわち、入力データはS31にてデータ2にセットされ、カーソル位置が「6」となる。続いて、3回目の3桁数字入力を行えば、S32にて入力データがデータ3にセットされ、カーソル位置もさらに「+3」されて、カーソル位置が「9」となる。
【0093】
この後、4回目の3桁数字入力を行えば、S33にて入力データがデータ4にセットされ、カーソル位置もさらに「+3」されてカーソル位置が「12」となる。このとき、S34の「スペース」文字埋め込みは実施されずにリターンとなる。すなわち、カーソル位置の表示位置はデータ4のすぐの右側となる。
【0094】
ここで、さらにテンキー212の押下が行われた場合には、S22にてカーソル位置が「12」であると判別されて、何の処理もなしにリターンするだけとなり、無効操作となる。
【0095】
一方、操作者が送信キー214を押下した場合、上述同様に図5のS1にてキー入力変化「有」、S2にて無キー「No」、S3にてshiftキー「No」と判別され、次のS6にて送信キー「Yes」と判別される。その結果、次のS7にてカーソル位置が「12」であると判別されて、S9にてデータ3のコマンドデータの有効性が判別される。データ3の値が上述の予め定義されている「1、2、3、10、13」であれば、入力内容が有効コマンドであると判別されて、S14にて設定信号あるいは呼出信号の送信セットが実施される。そして、S15にて画面改行処理、すなわち画面データテーブル216に「改行」文字コードを追加し、カーソル位置「0」とするとともに、データ1〜データ4に「0」をセットする。すなわち、上述例の開始時である1行クリア時と同様な状態となり、次の設定操作または呼出操作が可能な状態となる。
【0096】
なお、上述のS9にてデータ3の値が定義されていない他の値の場合には、入力内容が無効コマンドであると判別されて、設定信号または呼出信号の送信セットは実施されずにS15の画面改行処理が行われるだけとなる。
【0097】
S14における設定信号あるいは呼出信号の送信セットは、上述したように「設定/呼出」信号種別値である「1」をデータ0にセットし、入力されているデータ1〜データ4を含めてデータ0〜データ4からなる電文信号を作成して、送信できるようにセットすることである。そして、送信管理処理(図示せず)を行って、送信回路217へセットされている信号を出力する。該出力信号は配線41を介して接続されている各ブラインド機器10に送信される。
【0098】
なお、上述の各種信号は、配線41を介して設定コントローラ21の受信回路218を通して、CPU215に入力される。上述しているように、CPU215は受信信号に含まれるデータ0を解読する。そして、その受信信号が回答信号であって、データ0が「3」であるブラインド機器回答電文である時は、データ1(個別番号K)、データ4(グループ番号G)を、を液晶ディスプレイ211に表示出力するとともに画面データテーブル216にセットしていく。また、その受信信号が回答信号であって、データ0が「2」である操作コントローラ回答電文である時は、データ1(個別番号K)、データ2(コントローラ番号C)、データ3(ハード番号SW)、データ4(グループ番号CG)を液晶ディスプレイ211に表示出力するとともに画面データテーブル216にセットしていく。
【0099】
図7は図4中のブラインド機器10の配線41からの受信処理を示すメインルーチンのフローチャートであり、また、図8はブラインド機器10の配線42からの受信処理を示すメインルーチンのフローチャートである。次に図1〜図4、図7および図8を参照して各ブラインド機器10の動作を説明する。
【0100】
設定コントローラ21の送信回路217から上述のデータ0の値を「1」とした設定信号または呼出信号が出力されると、その信号は配線41を介して各ブラインド機器10の受信回路54を介してCPU51に入力される。すなわち、通常は図7のS50にて受信信号「無」と判別されて何も処理されないが、上述の設定信号または呼出信号を受信した場合は、受信信号「有」と判別されて、その受信信号が解析される。つまり、S51にてその受信信号のデータ0の値が「1」であることから、その受信信号は「設定/呼出」信号であると判別される。そして、S54にて、そのブラインド機器が指定されているか否か、すなわち受信信号のデータ1の値と個別番号設定スイッチ53の設定値とが一致しているか否かの比較が行われる。2つの番号値が一致しなかった時には「不一致」と判別されて何も処理されないが、2つの番号値が一致した場合は「一致」と判別されて、S55にてコマンドすなわちデータ3の値が判別される。なお、データ1の値が「0」である場合は上述したように全機器指定であることから、個別番号設定スイッチ53の設定値に関係なく「一致」と判別される。
【0101】
S55のコマンド判別では、データ3の値が判別される。データ3の値が「3」である時には、S59にてグループ番号設定セットが行われる。すなわち、データ4の値がメモリ回路52にグループ番号G値として記憶される。データ3の値が「13」である時には、S60にてグループ番号回答セットが行われる。すなわち、データ0にブラインド機器回答信号種別値である「3」を、データ1に個別番号設定スイッチ53の設定値を、データ2とデータ3にはダミー値として「0」を、データ4にはメモリ回路52にメモリされているグループ番号G値をそれぞれセットして、データ0〜データ4からなる電文信号を作成し配線41へ送信セットする処理が行われる。なお、送信管理処理(図示せず)にて、送信回路55へセットされている回答信号を出力する。該出力信号は配線41を介して接続されている他のブラインド機器および設定コントローラ21に送信される。
【0102】
また、S55のコマンド判別において、操作コントローラへの設定または呼出を表すデータ3の値が「1」、「2」、「10」である場合には、受信回路54を介して受信された受信信号をそのまま配線42へ送信セットする。送信セットされた送信信号は第2送信管理処理(図示せず)にて第2送信回路56へ出力される。該出力信号は配線42を介して接続されている操作コントローラ30に送信される。
【0103】
なお、動作の詳細は後述するが上述の操作コントローラへの呼出信号を受信した操作コントローラ30からは回答信号、および操作信号が配線42に出力される。これらの操作コントローラ30からの信号、および上述の第2送信回路56から出力したコントローラ設定信号およびコントローラ呼出信号は、第2受信回路57を介してブラインド機器10のCPU51に入力される。そして、図8のS90にて受信信号が「有」と判別されると、S91にて信号種別の電文データ0の値が判別されて、その受信信号が操作信号であるときはS93にてそのまま送信セットされ、送信回路55を介して配線41へ出力される。その受信信号が回答信号であるときは、S92にて受信信号の電文データ1に個別番号設定スイッチ53の設定値をセットして送信セットされ、送信回路55を介して配線41へ出力される。なお、第2送信回路56から出力した設定信号と呼出信号は「設定/呼出」信号であると判別される。このときは、何もせずにメインルーチンへ戻る。
【0104】
配線41を介してブラインド機器10の受信回路54が受信した信号は、上述の接続されている操作コントローラ30からの操作信号をも含めて、CPU51に入力される。上述したように操作信号の電文データ0には操作信号種別値の「0」が、電文データ3には操作コマンドがセットされている。該操作信号を受信した場合は、上述の設定信号または呼出信号と同様に、図7のS50にて受信信号「有」と判別されて、その受信信号が解析される。つまり、S51にてその受信信号のデータ0の値が「0」であることから、その受信信号は「操作」信号であると判別される。そして、S52にて、そのブラインド機器が指定されているか否か、すなわち受信信号のデータ1の値とメモリ回路52にメモリされているグループ番号G値とが一致しているか否かの比較が行われる。2つの番号値が一致しなかった時には「不一致」と判別されて何も処理されないが、2つの番号値が一致した場合は「一致」と判別されて、S53の操作コマンドすなわちデータ3の値が判別される。
【0105】
S53のコマンド判別では、データ3の値が判別される。データ3の値が「20」である時には、S56にて上昇駆動セットが行われる。すなわち、CPU51から駆動回路58に上昇駆動の制御信号が出力される。同様に、データ3の値が「22」である時には、S58にて下降駆動セットが行われる。すなわち、駆動回路58に下降駆動の制御信号が出力される。データ3の値が「21」である時には、S58にて停止駆動セットが行われる。すなわち、駆動回路58に出力されている上昇または下降駆動の制御信号が非出力とされる。これらの駆動制御の結果、昇降駆動部(図示せず)によりブラインドが昇降または停止させられる。
【0106】
なお、配線41を介して受信回路54からは、上述の設定信号、呼出信号および操作信号以外に、上述した自機を含むブラインド機器10からのブラインド機器回答信号、および動作の詳細は後述するが操作コントローラ30からのコントローラ回答信号もCPU51に入力される。上述したようにブラインド機器回答信号のデータ0には「3」、コントローラ回答信号のデータ0には「2」の回答信号種別値がセットされている。したがって、S50にて受信信号「有」、そしてS51にてデータ0の値が「2」または「3」であることから、その受信信号が「回答」信号であると判別される。このとき、何も処理されずにメインルーチンに戻ることとなる。
【0107】
同様に、S55の設定信号または呼出信号のコマンド判別においてデータ3の値が、上述以外の定義されていない値であった時には無効コマンドと判別されて何も処理されない。
【0108】
図9は図4の操作コントローラ30のメインルーチンのフローチャートである。次に図1〜図4、図9を参照して各操作コントローラ30の動作を説明する。
【0109】
上述したように、設定コントローラ21からのコントローラ設定信号およびコントローラ呼出信号は、その信号のデータ1(指定するブラインド機器の個別番号Kを表す)が接続されているブラインド機器のものに一致しておれば、受信信号のまま、すなわちデータ0の値を「1」としたまま配線42に出力される(なお、上述したようにブラインド機器設定信号およびブラインド機器呼出信号は配線42に出力されることはない。)。ブラインド機器10の第2送信回路56から設定信号または呼出信号が出力されると、配線42を介して各操作コントローラ30の受信回路65を介してコントローラ設定信号またはコントローラ呼出信号がCPU61に入力される。すなわち、通常は図9のS70にて受信信号「無」と判別されて何も処理されないが、上述の設定信号または呼出信号を受信した場合は、受信信号「有」と判別されて、受信信号が解析される。S71にてその受信信号のデータ0の値が「1」であることから、その受信信号は「設定/呼出」信号であると判別される。そして、S72にてメモリ回路62に記憶されているコントローラ番号C値が判別される。ここで、コントローラ番号Cが設定されていない場合、すなわち「0」の場合には、S73にて受信信号の電文データ2のコントローラ番号値とハード番号設定スイッチ63の設定値との比較が行われる。一方、コントローラ番号Cが設定されている場合、すなわち「1〜255」の場合には、S74にて受信信号のデータ2のコントローラ番号C値とメモリ回路62のコントローラ番号C値との比較が行われる。2つの番号値が一致しなかった時には「不一致」と判別されて何も処理されないが、2つの番号値が一致した場合は「一致」と判別されて、S75のコマンドすなわち電文データ3の値が判別される。なお、データ1の値が「0」の場合は上述したように全操作コントローラ指定であることから、ハード番号設定スイッチ63の設定値(S73)、またはメモリ回路62のコントローラ番号値(S74)に関係なく、「一致」と判別される。
【0110】
S75のコマンド判別では、その受信信号のデータ3の値が判別される。そのデータ3の値が「1」である時には、S77にてコントローラ番号設定セットが行われる。すなわち、その受信信号のデータ4の値がメモリ回路62にコントローラ番号C値として記憶される。その受信信号のデータ3の値が「2」である時には、S78にてグループ番号設定セットが行われる。すなわち、その受信信号のデータ4の値がメモリ回路62にグループ番号CG値として記憶される。また、その受信信号のデータ3の値が「10」である時には、S76にて回答セットが行われる。すなわち、データ0にコントローラ回答信号種別値である「2」を、データ1にはダミー値として「0」を、データ2にはメモリ回路62に記憶されているコントローラ番号C値を、データ3にはハード番号設定スイッチ63の設定値を、データ4にはメモリ回路52にメモリされているグループ番号G値をセットして、データ0〜データ4からなる電文信号を作成し配線42へ送信セットする。なお、第2送信管理処理(図示せず)にて送信回路64へセットされている回答信号を出力する。上述したとおり、この出力信号は配線42を介して接続されているブラインド機器10に送信される。そして、その出力信号は、接続されているブラインド機器10にてダミー値「0」となっている電文データ1に個別番号設定スイッチ53の設定値をセットして配線41に出力される。さらに、その出力信号は、配線41を介して設定コントローラ21が受信して液晶ディスプレイ211にデータ1(個別番号K)、データ2(コントローラ番号)、データ3(ハード番号SW)、データ4(グループ番号CG、G)として表示される。
【0111】
このように、この実施形態の電動開閉システムでは、ブラインド機器のレイアウト設定や変更が電気的に行われるので、市販の電動ブラインドシステムのように操作コントローラのディップスイッチの切替作業を要する場合に比して、開閉装置のレイアウト設定や変更を容易かつ確実に行うことができる。
【0112】
なお、上述の実施形態では各種信号を構成する電文データの員数を、データ0〜データ4からなる5個とする固定数電文としているが、冗長となっているデータを含めない可変長電文とすることも可能である。さらには、機能を限定して操作コントローラの設定をグループ番号CGの設定のみに限定して、不要な電文データを削除する他の実施例も可能である。
【0113】
例えば、変形実施形態では、メモリ回路62を操作指定グループ番号としての「グループ番号CG」のみとし、操作コントローラ用設定信号を「グループ番号設定」のみとすれば、設定種別を規定している電文データ3は不要とすることが可能である。ただし、上述の実施例におけるデータ0の「設定/呼出」においてはブラインド機器10と操作コントローラ30とを区別していなかった(電文データ3にて区別していた)のを、例えば「4」を「ブラインド機器への設定」とし、「5」を「操作コントローラへの設定」として区別する。そして、設定コントローラ21は、信号種別の電文データ0に「5」(操作コントローラへの設定)、対象ブラインド機器10の個別番号K値を電文データ1に、対象操作コントローラ30のグループ番号CG値をデータ2にセットし、そして対象操作コントローラ30の新しいグループ番号CG値をデータ4として構成されたコントローラ設定信号を出力するものとする。すなわち、対象操作コントローラ30を指定するために、設定されているグループ番号CGそのものを活用する。ブラインド機器10は該コントローラ設定信号を受信解読して、データ0にてコントローラ設定指令の場合は、上述の実施例と同様に受信信号をそのまま操作コントローラ30へ出力する。操作コントローラ30は受信信号を解読して、その受信信号のデータ2の値が設定されているグループ番号CGと一致すれば、該グループ番号を電文データ4の値に更新する。
【0114】
すなわち、既述の実施形態におけるディップSW63(ハード番号SW)を不要として操作指定のグループ番号CGの更新が可能となっている。
【0115】
同様に、その変形実施形態において、メモリ回路62に記憶された「グループ番号CG」だけでなく「コントローラ番号C」をも使用して、操作コントローラ30は、自機のコントローラ番号Cが設定されていない場合(すなわち「0」の場合)に上述の設定信号を受信したときは、グループ番号CGの更新ではなく、コントローラ番号Cの設定として電文データ4の値をコントローラ番号Cにセットするようにすることも可能である。このことにより、その変形実施形態の構成によっても操作コントローラ30を一意に区別するコントローラ番号Cを設定することが可能となっている。
【0116】
また、上述の実施形態では、操作コントローラ30のディップSW63を操作コントローラ指定用の「ハード番号SW」としか利用していないが、メモリ回路62のグループ番号CGが設定されていない場合、すなわち「0」の場合には、ハード番号値をグループ番号CGとして、すなわち操作指定用のグループ番号CGとして利用することも可能である。
【0117】
さらには、上述の変形実施形態と同様に、操作指定用のグループ番号CGをハード番号SWとしても位置づけることにより、ディップSW63(ハード番号SW)を廃止することが可能である。
【0118】
すなわち、上述の変形実施形態において、各ブラインド機器10に接続する操作コントローラ30の員数を1個に限定して、対象操作コントローラ30を指定するデータ2の値に全ての操作コントローラを指定する「0」をセットし、所望のグループ番号CG値をデータ4の値として構成された設定信号を採用する。このようにすれば、ブラインド機器10は上述と同様に受信信号をそのまま設定コントローラ21に出力し、設定コントローラ21は全コントローラ指定の自機指定と判別して、その設定信号のデータ4の値をグループ番号CGとしてセットする。複数の操作コントローラ30を同一のブラインド機器10に接続するにはまず1台ずつ別々に異なるグループ番号CGを設定してから接続すれば、設定コントローラ21からは該異なるグループ番号CGを使用して操作コントローラ30を区別することが可能となる。したがって、上述の実施形態をディップSW63(ハード番号SW)なしで構築することが可能となる。
【0119】
なお、上述の実施形態ではブラインド機器10の設定グループ番号Gについては1個としているが、複数個の設定とすることも可能である。また、操作指令時のブラインド機器指定をグループ番号Gの指定のみとしているが、個別番号Kを使用したブラインド機器指定はもちろん可能である。
【0120】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】この発明の一実施の形態の電動ブラインドシステムの全体構成を示す図である。
【図2】図1中に示す設定コントローラに設けられた液晶ディスプレイ、スイッチ類の配置を示す図である。
【図3】図2に示す液晶ディスプレイの画面データの一覧例を示す図である。
【図4】図1に示す電動ブラインドシステムの電気系の構成を示すブロック図である。
【図5】図4中に示す設定コントローラの動作を示すフロー図である。
【図6】図5中に示すサブルーチンであるテンキーのみ入力時処理を示す詳細フロー図である。
【図7】図4中に示すブラインド機器の配線41からの受信処理のフロー図である。
【図8】図4中に示すブラインド機器の配線42からの受信処理のフロー図である。
【図9】図4中に示す操作コントローラの動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0122】
1、11〜16 ブラインド機器
2、21 設定コントローラ
3、31〜34 操作コントローラ
41、42 配線
211 液晶ディスプレイ
212 テンキー
213 shiftキー
214 送信キー
216 画面データテーブル
51、61、215 CPU
54、57、65、218 受信回路
55、56、64、217 送信回路
52 メモリ回路(グループ番号G)
62 メモリ回路(グループ番号CG/コントローラ番号C)
53 ディップSW(個別番号K)
63 ディップSW(ハード番号SW)
66 上昇キー
67 停止キー
68 下降キー
58 駆動回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ開閉動作が可能で、グループ編成を含むレイアウト設定がなされる複数の開閉装置と、
上記開閉装置の開閉をそれぞれ指示可能な複数の操作コントローラと、
上記開閉装置のレイアウト設定および変更を行うための設定コントローラとを、
双方向通信が可能な伝送路を介して相互に接続された状態で備え、
上記各開閉装置は、その開閉装置を特定する機器識別番号を保持する機器識別番号保持部と、その開閉装置が属するグループを特定するグループ番号を電気的に書き換え可能に記憶するグループ番号記憶部とを有し、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラに対応する上記開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号を電気的に書き換え可能に記憶する操作指定グループ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラは、上記複数の開閉装置のレイアウト設定または変更を行うように、上記伝送路を介して、上記各開閉装置のグループ番号記憶部にそれぞれグループ編成のためのグループ番号を電気的に書き込むとともに、上記各操作コントローラの操作指定グループ番号記憶部に、その操作コントローラが操作すべき上記開閉装置のグループを特定する操作指定グループ番号を電気的に書き込むようになっていることを特徴とする電動開閉システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記設定コントローラは、
複数の数値データを入力するための数値入力部と、
上記数値入力部から入力された数値データを表示するための表示部と、
上記数値入力部からの数値データを上記開閉装置のグループ番号として設定するための開閉装置設定キーと、
上記数値入力部からの数値データを上記操作コントローラの操作指定グループ番号として設定するための操作コントローラ設定キーと、
上記各設定キーの入力に基づいて、上記グループ番号または操作指定グループ番号を含む設定信号を送信する設定コントローラ送信部と
を備えたことを特徴とする電動開閉システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは、
開閉の指示が入力される操作キーと、
上記操作キーが押されたとき、上記操作キーによる上記開閉の指示を表す制御情報と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶されたグループ指定情報とを含む操作信号を、上記伝送路上に送信する操作コントローラ送信部と
を備えたことを特徴とする電動開閉システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは上記開閉装置を介して上記伝送路に接続されており、
上記各開閉装置は、
上記伝送路を介して、上記操作コントローラからの開閉の指示と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶された操作指定グループ番号とを含む操作信号、または上記設定コントローラからの上記グループ番号および操作指定グループ番号を含む設定信号を受信するための機器第1受信部と、
上記機器第1受信部が受信した上記設定信号に含まれる機器識別番号がその開閉装置の上記機器識別番号保持部に設定されている機器識別番号と一致するか否かを判別し、上記2つの機器識別番号が一致すると判別したとき、上記設定信号が上記操作コントローラの設定を行うコントローラ設定信号と上記開閉装置の設定を行う機器設定信号とのいずれであるかを判別する機器制御部と、
上記機器制御部によって上記設定信号が上記コントローラ設定信号であると判別されたとき、上記設定信号をその開閉装置に接続されている上記操作コントローラへ送信する機器第1送信部と
を備え、
上記各操作コントローラは、上記開閉装置の上記機器第1送信部からの上記コントローラ設定信号を受信するための操作コントローラ受信部を備えたことを特徴とする電動開閉システム。
【請求項5】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記操作指定グループ番号として第1操作指定グループ番号と第2操作指定グループ番号とを含み、
上記各操作コントローラは、上記コントローラ設定信号に含まれる第1操作指定グループ番号が上記操作指定グループ番号記憶部に記憶された操作指定グループ番号と一致するとき、上記操作指定グループ番号記憶部の記憶内容を上記第2操作指定グループ番号に更新する操作コントローラ制御部を備えたことを特徴とする電動開閉システム。
【請求項6】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号とを含み、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が上記コントローラ番号記憶部に記憶されたコントローラ識別番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を上記第2コントローラ識別番号に更新することを特徴とする電動開閉システム。
【請求項7】
請求項1に記載の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号と第3コントローラ識別番号とを含み、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が上記コントローラ番号記憶部に記憶されたコントローラ識別番号と一致し、かつ上記第2コントローラ識別番号が予め定義された特定の番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部の記憶内容を上記第3コントローラ識別番号に更新することを特徴とする電動開閉システム。
【請求項8】
請求項4に記載の電動開閉システムにおいて、
上記設定信号に含まれる機器識別番号として、上記伝送路に接続された全ての開閉装置を指定する全機器指定番号が定義され、
上記機器第1受信部が受信した上記設定信号に含まれる機器識別番号が上記全機器指定番号であるとき、上記機器制御部は、上記設定信号に含まれる機器識別番号がその開閉装置の上記機器識別番号保持部に設定されている機器識別番号と一致すると判別することを特徴とする電動開閉システム。
【請求項9】
請求項8に記載の電動開閉システムにおいて、
上記各操作コントローラは、その操作コントローラを特定するコントローラ識別番号を電気的に書き換え可能に記憶するコントローラ番号記憶部を有し、
上記設定コントローラが送信する上記操作コントローラの設定を行うためのコントローラ設定信号は、上記コントローラ識別番号として第1コントローラ識別番号と第2コントローラ識別番号とを含み、
上記コントローラ識別番号として、上記伝送路に接続された全ての操作コントローラを指定する全コントローラ指定番号が定義され、
上記各操作コントローラの上記操作コントローラ制御部は、その操作コントローラの上記操作コントローラ受信部が受信した上記コントローラ設定信号に含まれる第1コントローラ識別番号が全コントローラ指定番号と一致するとき、その操作コントローラのコントローラ識別番号と一致すると判別し、さらに、上記第2コントローラ識別番号が予め定義された特定の番号と一致するとき、上記コントローラ番号記憶部に記憶されているコントローラ識別番号と上記操作指定グループ番号記憶部に記憶されている操作指定グループ番号とを含む回答信号を、上記操作コントローラ送信部を介して、その操作コントローラに接続されている上記開閉装置へ送信させるようになっており、
上記各開閉装置は、その開閉装置に接続されている上記操作コントローラからの操作信号を受信するための機器第2受信部と、上記機器第2受信部が受信した受信信号を上記伝送路に送信するための機器第2送信部とを備え、
上記各開閉装置の上記機器制御部は、上記機器第2受信部が受信した受信信号が上記操作コントローラからの回答信号でと判別された場合には、上記機器識別番号保持部の機器識別番号を上記回答信号に含めて、上記伝送路に上記機器第2送信部から送信させるようになっており、
上記設定コントローラは、上記伝送路を介して上記回答信号を受信するための設定コントローラ受信部を備え、
上記設定コントローラの上記表示部は、上記設定コントローラ受信部が受信した上記回答信号に含まれる機器識別番号、コントローラ識別番号、および操作指定グループ番号を表示するようになっていることを特徴とする電動開閉システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2008−150826(P2008−150826A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338476(P2006−338476)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】