説明

電子カレンダー装置

【課題】電子カレンダー表示システムや予定表管理システムとして使用することができ、見るだけで疲れを癒すヒーリング効果を奏するような電子カレンダー装置を提供する。
【解決手段】出力画面に表示される背景画像と、該背景画像上に、または該背景画像と観念的に類似する有体物画像を伴って所定期間分の日付が表示され、該有体物画像を伴う前記日付は1ヶ月分が円環状、曲線状または直線状に、かつ、過去、現在および未来が色彩および/または形状により識別可能に表示され、所定の該日付に対応する書き込み可能な予定表が螺旋状または直線状に表示され、予定が書き込まれた該日付には所定の日付識別マークが表示され、該背景画像上に使用中のグループ端末機の端末機識別マークが表示される構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は背景画像と該背景画像上に1ヶ月ごとの日付が表示される電子カレンダー装置に関し、特に疲れを癒すヒーリング効果の高い電子カレンダー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、パーソナルコンピュータや携帯型情報端末装置などの情報機器には、カレンダー情報のみならず個人の予定表を記憶し、表示する電子カレンダー表示システムや予定表管理システムが数多く提案されている。
【0003】
このような電子カレンダーに関する技術として、特許文献1には、予定表管理装置などに記憶された個人の予定表を手軽に確認することができるカレンダー装置、また、特許文献2には、情報機器に設けられた予定表管理機能において、表示単位の切り換えに要する手間を削減し、直感的に情報を把握しやすいインターフェイスが提案されている。
【0004】
上記の技術はいずれも電子カレンダーの高機能化や高利便性を目指すものであるが、一方で、ユーザーに楽しみを与える電子カレンダーに関する技術として、特許文献3には、撮影した月(もしくは季節)のイメージをカレンダーの月に合わせて自動的に選択し表示させるようにする電子カレンダーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−79755号公報
【特許文献2】特開2009−75843号公報
【特許文献3】特開2008−225562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、特許文献1および特許文献2は電子カレンダーの高機能化や高利便性を目指すものであり、特許文献3はカレンダーの飾り領域に風景画などの写真をカレンダーの月に合わせて自動的に選択し表示することにより、ユーザーに楽しみを与えるものである。したがって、このような技術では使用する必要性がない限り、わざわざ立ち上げて表示させることは少ない。
【0007】
そこで、本発明は、電子カレンダー表示システムや予定表管理システムとして使用することができ、見るだけで疲れを癒すヒーリング効果を奏するような電子カレンダー装置を提供することを目的とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本願請求項1に係る電子カレンダー装置は、 出力画面に表示される背景画像と、該背景画像上に、または該背景画像と観念的に類似する有体物画像を伴って所定期間分の日付が表示され、該有体物画像を伴う該日付は1ヶ月分が円環状、曲線状または直線状に、かつ、過去、現在および未来が色彩および/または形状により識別可能に表示され、所定の該日付に対応する書き込み可能な予定表が螺旋状または直線状に表示され、予定が書き込まれた該日付には所定の日付識別マークが表示される、ことを特徴としている。
なお、「観念的に類似する」とは、大多数のユーザーが背景画像や有体物画像における自然物や人工物のカテゴリーが同一であると直接的に感じるものであることをいう。「環状」には、平面形状が円形のみならず多角形、楕円形などが含まれる。「過去、現在および未来」とは、昨日以前が過去であり、今日が現在であり、明日以降が未来である。
また、本願請求項2に係る電子カレンダー装置は、請求項1に記載の電子カレンダー装置であって、前記予定表は所望の開始時刻から所定時間数が表示される、ことを特徴としている。
なお、「所望の開始時刻から所定時間数が表示される」とは、所望の開始時刻を9:00とし、所定時間数を12時間とした場合には、予定表には9:00〜21:00までが表示されることをいう。
そして、本願請求項3に係る電子カレンダー装置は、請求項1または請求項2に記載の電子カレンダー装置であって、前記電子カレンダー装置が電気通信回線を介して所定グループを構成するグループ端末機に接続されて該グループ端末機が電子カレンダー装置として機能しているときには、前記背景画像上に該グループ端末機の端末機識別マークが表示される、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項4に係る電子カレンダー装置は、請求項3に記載の電子カレンダー装置であって、前記電子カレンダー装置および前記グループ端末機は相互にグループ予定表に書き込み可能であり、書き込みされた該グループ予定表は相互に閲覧可能である、ことを特徴としている。
また、本願請求項5に係る電子カレンダー装置は、請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置であって、前記有体物画像は自然物または人工物であり、前記背景画像は該有体物画像で構成される空間画像であり、前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは該有体物画像と類似の画像である、ことを特徴としている。
そして、本願請求項6に係る電子カレンダー装置は、請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置であって、前記有体物画像は時間の経過に伴ってその形態が変化する生命体または非生命体を表示する画像であり、前記背景画像は形態変化過程におけるそれぞれの該有体物画像の混合画像として構成され、前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは該有体物画像と類似の画像、または密接に関係する画像である、ことを特徴としている。
なお、「密接に関係する」とは、例えば、草花と草花に生息する昆虫、水と水中生物などのような直接的に連想し得る関係をいう。
さらに、本願請求項7に係る電子カレンダー装置は、請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置であって、前記背景画像は音に密接に関係する画像であり、前記有体物画像、前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは音に密接に関係する画像である、ことを特徴としている。
なお、「音に密接に関係する」とは、例えば、音を発する楽器、生命体の音声発生器官、音符、音符が並んだ楽譜をいう。
また、本願請求項8に係る電子カレンダー装置は、請求項7に記載の電子カレンダー装置であって、前記有体物画像の楽譜および/または楽器はその所定箇所に対応する音声を発する発音手段を具え、所望の音声が当日毎に録音可能であって当該月毎に再生可能である、ことを特徴としている。
そして、本願請求項9に係る電子カレンダー装置は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子カレンダー装置であって、前記日付に伴って表示される前記有体物画像は1ヶ月経過後に所定の形状に纏められ、該所定の形状とともに所望の写真が嵌め込み可能である、ことを特徴としている。
さらに、本願請求項10に係る電子カレンダー装置は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電子カレンダー装置であって、前記有体物画像には特定の広告が表示され該広告はその提供者のホームページにリンクしている、ことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
本願請求項1ないし請求項10に係る発明は、上記の構成により以下の効果を奏する。
(1)本発明は、背景画像と該背景画像上に所定期間分の日付が表示される電子カレンダー装置であって、日単位の予定の書き込み可能であるため、電子カレンダー表示システムや予定表管理システムとして使用することができる。
(2)日付の表示は背景画像と観念的に類似する有体物画像を伴っていて、有体物画像を自然物または人工物として背景画像を該有体物画像で構成される空間画像とし、有体物画像を時間の経過に伴ってその形態が変化する生命体または非生命体として背景画像は形態変化過程におけるそれぞれの該有体物画像の混合画像とし、あるいは、背景画像および有体物画像を音に密接に関係する画像とすることにより、全体として調和のとれた統一性を有する癒し効果のある画像とすることができる。また、それぞれに癒し効果のある音声を併用することによりその効果は一段と高まる。
(3)書き込み可能な予定表は所望の開始時刻から所定時間数が表示されることとしていて必要な範囲内のみが表示されるため、表示画面自体に無駄な空間がなく、見易いものとなる。
(4)本発明の電子カレンダー装置は電気通信回線を介して接続された特定のグループ端末機の端末機識別マークが表示されるので、少なくとも特定のグループ端末機の使用者の使用の有無を通して無事の有無が確認できる。さらに、電子カレンダー装置および特定のグループ端末機のグループ予定表を相互に閲覧可能とした場合には、特定のグループ端末機の使用者の行動予定が把握できる。
(5)背景画像上の有体物画像内に特定の商品名または企業名を表示して、該特定の商品または企業のホームページにリンクするようにした場合には、本発明の電子カレンダー装置の提供者は当該商品または企業から広告収入を得ることができる。また、この広告は有体物画像内に表示されるので、あまり目立つこともなく、癒し効果に影響を及ぼすことはない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例における電子カレンダー装置内部のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例における電子カレンダー装置の予定表表示・入力処理の流れを示すフローチャート図である。
【図3】本発明の実施例における電子カレンダー装置の音日記の入力処理の流れを示すフローチャート図である。
【図4】本発明の実施例における電子カレンダー装置の記念写真の入力処理の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本発明の実施例における電子カレンダー装置の端末機識別マーク表示処理およびグループ予定表表示・入力処理の流れを示すフローチャート図である。
【図6】本発明の実施例における電子カレンダー装置の広告表示処理の流れを示すフローチャート図である。
【図7】実施例1における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)は背景画像、(b)は1ヶ月分のカレンダー表示画面、(c)は予定表表示画面、(d)は予定の詳細画面、である。
【図8】実施例2における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)は背景画像および今月のカレンダー表示画面、(b)は予定表表示および入力画面、(c)は過去月の予定表表示画面、(d)は記念写真をはめ込んだ画面、である。
【図9】実施例3における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)および(b)は背景画像および今月のカレンダー表示画面、(c)は予定表表示画面、(d)は過去月の予定表表示画面、である。
【図10】実施例4における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)は背景画像および今月のカレンダー表示画面、(b)は該当日の予定表表示および入力画面、(c)は今月の予定表表示画面、(d)は音日記の音声入力画面、である。
【図11】実施例5における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)は背景画像および今月のカレンダー表示画面、(b)は月別予定表の選択画面、(c)は該当日の予定表表示画面、(d)は過去月の予定表表示画面、である。
【図12】実施例6における電子カレンダー装置の表示画面図であり、(a)は今月のカレンダー表示画面、(b)は予定表表示画面、(c)は過去月の予定表表示画面、である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1および図5ないし図12において、符号1は実施例に係る電子カレンダー装置、符号3は表示部、符号3aは表示画面、符号5は操作部、符号7は制御部、符号9は記憶部、符号11は通信部、符号13は受信部、符号31は電気通信回路、符号33は外部記憶装置、符号35はグループ端末機、符号37はサーバー、である。
【0012】
以下、電子カレンダー装置1に係る実施例1ないし実施例6について図に基づいて説明するが、まず、実施例1ないし実施例6に共通する電子カレンダー装置1の構成および各種の処理を説明する。
【0013】
電子カレンダー装置1は、外観上はパーソナルコンピュータ(Personal Computer)や携帯型情報端末装置(Personal Digital Assistant)であって、図1に示すように、例えばLCD(Liquid Crystal Display)パネルにより構成される表示部3、例えばキーボードにより構成される各種の設定や操作などを行う操作部5、装置全体の制御を行う制御部7、各種のプログラムや各種のデータを記憶する記憶部9、LANやインターネットなどのような電気通信回路31を介して外部のサーバー37や特定のグループ端末機35などと通信を行うための通信部11、およびデジタルカメラなどの外部記憶装置33からデータを受信する受信部13、を有している。
【0014】
制御部7は、記憶部9に記憶されたプログラムに従い、電子カレンダー装置1の各構成部を制御する。また、制御部7には、上記のプログラムに加え、表示部3にカレンダー等の各種画像を表示するための文字、数字、画像データ、および各種画像の表示位置に関する情報などが記憶されている。
【0015】
次に、図2ないし図6を参照して、電子カレンダー装置1で実行される処理について説明する。
【0016】
[予定表表示・入力処理の流れ]
電子カレンダー装置1に電源が供給されると、制御部7は記憶部9から背景画像データおよび今月のカレンダー画像データを読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信する。そして、背景画像および今月のカレンダー画像を表示画面3aに表示する(ステップA1)。なお、背景画像のみを当初表示し、次のステップで今月のカレンダー画像を表示するようにしても良い。この背景画像、あるいは背景画像と今月のカレンダー画像はパーソナルコンピュータの壁紙や携帯型情報端末装置の待ち受け画面として使用するようにしても良い。
表示されたカレンダー画像は、表示される日付が背景画像上と観念的に類似する有体物画像を伴っていて、環状、曲線状または直線状に順序良く、かつ、過去、現在および未来の日付が色彩および/または形状により識別可能に表示されるようになっている。
【0017】
予定表を表示させる場合(ステップA2)には、今月のカレンダーを表示している画面で「予定表表示ボタン」をクリックする(ステップA3)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7は記憶部9から該当月の予定表画像データを読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、該当月の予定表画像を表示画面3aに表示する(ステップA4)。さらに、予定表に所定の予定を入力する場合(ステップA5)には、予定表を表示している画面で該当日の該当時間枠をクリックする(ステップA6)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7は予定入力画像データを記憶部9から読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、予定入力画像を表示画面3aに表示する(ステップA7)。そして、予定入力画面で操作部5により予定が入力されて(ステップA8)、完了ボタンをクリックする(ステップA9)と、当該予定データは制御部7を経由して記憶部9に記憶される。以上により予定表表示・入力処理が終了するが、完了ボタンをクリックせずにキャンセルボタンをクリックする(ステップA10)と、ステップA4に戻って該当月の予定表画像が表示画面3aに表示される。
【0018】
[音日記の入力処理の流れ]
電子カレンダー装置1では、使用者のその日の気持ちなどを音で表現した音日記を記録することが可能となっている。ここでは、音日記の入力処理の流れを説明する。
表示画面3aに今月のカレンダーを表示させ(ステップB1)、「録音ボタン」をクリックする(ステップB2)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7は録音画像データを記憶部9から読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、録音入力画像を表示画面3aに表示する(ステップB3)。なお、録音入力は「今日」のみが入力可能となっていて、「今日」に対してそれぞれ枠が設けられている。そして、録音入力画面で入力する枠を選択し(ステップB4)、所望の音を発生する楽器の所定箇所または音符をクリックして音を発生させ(ステップB5)、OKボタンをクリックする(ステップB6)と、入力された音データは制御部7を経由して記憶部9に一時的に記憶され、さらに、他の枠に音入力をすることができる(ステップB8)。なお、OKボタンをクリックせずにクリアボタンをクリックすると、ステップB3の録音入力画面に戻る(ステップB7)。
他の枠に音入力を希望する場合には、ステップB4に戻るが、希望しない場合には、入力した音を再生するか否かが選択でき(ステップB9)、再生を希望しない場合には、保存ボタンをクリックすると(ステップB10)、入力された音データは制御部7を経由して記憶部9に記憶される。なお、保存ボタンをクリックせずにリセットボタンをクリックする(ステップB11)と、ステップB3に戻って録音入力画面が表示画面3aに表示される。また、ステップB9で再生ボタンをクリックすると(ステップB12)、入力された音が再生され(ステップB13)、ステップB9の再生選択画面に戻る。
【0019】
[記念写真の入力処理の流れ]
また、電子カレンダー装置1では、1ヶ月経過後にその月の記念となる写真映像を日付毎の有体物画像とともに記録することが可能となっている。ここでは、記念写真の入力の流れを説明する。
表示画面3aを過去の該当月のカレンダー表示画面とし、記念写真が「無」の場合(ステップC1)には、デジタルカメラなどの当該記念写真を記憶する外部記憶装置33を電子カレンダー装置1に接続し(ステップC2)、当該記念写真を選択して受信部13に送付する(ステップC3)と、送付された記念写真は記憶部9に記憶される。
カレンダー表示画面上の「写真はめ込みボタン」をクリックする(ステップC4)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7は写真画像データを記憶部9から読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、写真画像を表示画面3aにサムネイル表示する(ステップC5)。なお、ステップC1において記念写真が「有」の場合には、ステップC4に進む。
そして、サムネイル表示された写真の中から、所望の写真を選択する(ステップC6)と、当該情報を受信した制御部7は、日付毎の有体物画像を、例えば、環状のような所定の形状に表示した画像に所望の写真を嵌め込み合成した画像を表示部3へ送信して、当該合成画像を表示画面3aに表示する(ステップC7)。
【0020】
[端末機識別マーク表示処理/グループ予定表表示・入力処理の流れ]
複数の電子カレンダー装置1の間では所定のグループ内において相互にグループ予定表を利用することができる。以下の説明では、グループ内の1つの電子カレンダー装置を電子カレンダー装置1とし、グループ内の他の電子カレンダー装置をグループ端末機35ということにする。
【0021】
電子カレンダー装置1およびグループ端末機35を電気通信回路31に接続し(ステップD1、ステップD′1)、背景画像を表示すると(ステップD2、ステップD′2)、当該情報を通信部11が受信し、制御部7により端末機識別マークデータを、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、端末機識別マークが背景画像に表示される(ステップD3)。
「グループ予定表」を表示するには、カレンダー表示画面で、「予定表表示ボタン」をクリックする(ステップD4)と、1週間分または1ヶ月分のカレンダーが表示される(ステップD5)。この画面でグループ予定表を表示する(ステップD6)場合には、「グループ予定表表示ボタン」をクリックする(ステップD7)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7はこの情報を通信部11および電気通信回路31を介して、サーバー37からグループ予定表データを取得して(ステップD8)、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、グループ予定表を表示画面3a上に表示する(ステップD9)。
さらに、グループ予定表表示画面ではグループ予定表に入力するか否かが選択でき(ステップD10)、入力する場合には、グループ予定表を表示している画面で該当日あるいは該当時間枠をクリックする(ステップD11)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7はグループ予定入力画像データを記憶部9から読み出し、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、グループ予定入力画像を表示画面3aに表示する(ステップD12)。グループ予定入力画面で操作部5により予定が入力され(ステップD13)、完了ボタンがクリックされると(ステップD14)、当該グループ予定データは制御部7、通信部11および電気通信回路31を介してサーバー37に送信し、サーバー37はグループ予定表データを更新する(ステップD16)。完了ボタンをクリックせずにキャンセルボタンをクリックすると(ステップD15)、グループ予定表の表示画面となる。また、ステップD10でグループ予定表に入力しない場合もグループ予定表の表示画面となる。
【0022】
[広告表示処理の流れ]
電子カレンダー装置1では背景画像に特定の広告を表示することが可能となっていて、電子カレンダー装置1の提供者および使用者の利便性を図っている。なお、この広告表示処理では、電気通信回路31をインターネットとし、サーバー37にWebサーバーを使用している。
サーバー37は所定の見出し広告データを通信部11に送付していて(ステップE1)、電子カレンダー装置1を電気通信回路31に接続する(ステップE2)と、制御部7はこの情報を表示位置の情報とともに表示部3へ送信して、背景画面上に所定の見出し広告を表示画面3a上に表示する(ステップE3)。そして、使用者が所定の見出し広告をクリックする(ステップE4)と、操作部5は当該情報を制御部7へ送信し、制御部7はこの情報を通信部11および電気通信回路31を介して、サーバー37に送付する(ステップE5)。当該情報を受信したサーバー37は、見出し広告のホームページデータを通信部11に送信する(ステップE6)。通信部11は当該データを制御部7に送信し、制御部7は当該データを、表示位置を示す情報とともに表示部3へ送信して、見出し広告のホームページを表示画面3a上に別ウィンドウで表示する(ステップE7)。
【実施例1】
【0023】
実施例1では、表示画面3aに表示される画面のイメージを宇宙としていて、背景画像には多数の星は勿論のこと、日付を表す数字がランダムに飛び交い、流れ星が表示されるが、この流れ星は特定のグループ端末機の端末機識別マークを兼ねていて、どのグループ端末機であるかは流れ星の色で識別可能となっている(図7(a)参照)。なお、1月が経過すると星がランダムに背景画像に配置され、年間を通して月毎の12個の星が線で結ばれて一つの星座が生成されるようになっている。
背景画像の左側上部には、今月のカレンダー全体が表形式で小さく表示され、今日が何日であるかは色で識別可能となっている。そして、表形式のカレンダーの下には各種の表示ボタンが配列されている。
【0024】
この背景画像をクリックすると、今月のカレンダーの日付が背景画像上に環状に並べられて表示されるが、この環は衛星の軌道をイメージしていて、「今日」に該当する数字は、衛星を表すマークを伴っている(図7(b)参照)。また、昨日以前の過去に属する日と、明日以降の未来に属する日とを識別するために、日付に付する色彩を異ならしめている。そして、予定が書き込まれた日付には、星をイメージした所定の日付識別マークが表示される。
日次予定表は該当する日をクリックすることにより、該当する日の予定表が環状に並んだ日付の中央に円グラフの如く表示されるが、この予定表は螺旋形状を上から見たように表示されていて、時間の繋がりを表している(図7(c)参照)。そして、この予定表は所望の開始時刻から所定時間数が表示される。実施例では、所定時間数を12時間とし、9:00〜21:00までが表示されるが、この所定時間数および所望の開始時刻は変えることができることは勿論である。なお、図7(c)では、予定が書き込まれた日付に対し、例えば、「仕事」「私用」「グループ」などのようなカテゴリー別に予定内容が表示される。
さらに、予定表の所定時刻の表示箇所をクリックすると、予定入力済みの場合には予定の詳細が表示され(図7(d)参照)、予定未入力の場合には予定入力画面が表示されるようになっている。
【実施例2】
【0025】
実施例2では、表示画面3aに表示される画面のイメージを野に咲く草花としていて、背景画像は多数の草花から構成されている。
初期画面は草花の種の集合体となっていて、この種が表示画面3aの下部に位置する地中に直線状に順序良く播かれ、この個々の種に日付が付されて、今月のカレンダーとなっている。過去となった日付の上部には、それぞれの日付に対応して花の咲いた草花が描かれ、未来である日付の上部には、それぞれの日付に対応して芽が出たばかりの草花の苗が描かれ、「今日」に該当する日付の上部には、成長過程にある草花が描かれている。また、この画面には飛び交う蝶が表示されているが、この蝶は特定のグループ端末機の端末機識別マークを兼ねていて、どのグループ端末機であるかは蝶の色で識別可能となっている。
そして、予定が書き込まれた日付に対応する草花には、予定数に相当する複数の葉が描かれていて(図8(a)参照)、予定のない日とは区別された日付識別マークを兼ねている。
日次の予定表は該当する日をクリックすることにより、該当する日の予定表が当該日の上部の草花に沿って表示されるが、図8(b)では個人の予定表が表示されている。実施例では、この予定表は0:00〜24:00までが表示されるが、実施例1のように所望の開始時刻から所定時間数を表示するようにしても良い。さらに、予定表の所定時刻の表示箇所をクリックすると予定入力画面が表示され、当該画面に予定を入力することができるようになっている。
【0026】
表示画面3aの下部に表示された当月分のカレンダーの日付の下には、月表示がされていて、過去の所望の月を選択すると、草花の花が環状等の纏まった形状に表示される。そして、その外側には当該月の日付が纏まった形状に表示されるとともに、当該月の日付に対応する過去の予定表も表示される(図8(c)参照)。さらに、草花の花が環状等の纏まった形状に表示されるとともに、例えば当該月のイベントの写真をはめ込むことができるようになっている(図8(d)参照)。
【実施例3】
【0027】
実施例3では、表示画面3aに表示される画面のイメージを大空に浮かぶ気球群としていて、背景画像には草原に浮かぶ気球とともに今月のカレンダーの日付が直線状に順序良く表示画面3aの下部に表示されている。気球が浮かぶ背景画面は時間の経過に伴って移ろい、使用者を旅行しているような気分にさせるようになっている。また、所定の気球には特定の商品名や企業名が目立つことなく表示されている。そして、今月のカレンダーの日付は気球の画像とともに表示され、過去となった日付の気球は、それぞれの日付をぶら下げて大空に舞い上がっていて、「今日」の気球はまさに大空に舞い上がろうとしている(図9(a)参照)。そして、この画面には表示されていないが、特定のグループ端末機の端末機識別マークを大空や気球に関連した画像としていて、どのグループ端末機であるかはその色や形状で識別可能となっている。また、背景画像では、気球は浮かびながら様々な形状を示し、例えば、図9(b)に示すようなハート状に集まりながら浮かんだりする。
【0028】
予定が書き込まれた日付には、所定の日付識別マークが付され、該当箇所をクリックすると該当する日の予定表が表示される(図9(c)参照)。実施例では、この予定表は9:00〜21:00までの12時間分が表示されるが、実施例1と同様に、開始時刻を変えることができることは勿論である。さらに、予定表の所定時刻の表示箇所をクリックすると、予定入力済みの場合には予定の詳細が表示され(図9(c)参照)、予定未入力の場合には予定入力画面が表示されるようになっている。
表示画面3aの下部には月表示がされていて、過去の所望の月を選択すると、当該月の日付をぶら下げた気球が順序よく連なって表示される。そして、その気球には予定表が表示され、マウスのポインタを合わせると予定表の内容が表示されるようになっている(図9(d)参照)。
【実施例4】
【0029】
実施例4では、表示画面3aに表示される画面のイメージを音としていて、背景画像には音に関連したイメージを表示しても良いが、実施例では、音を象徴する音符の集合体の画像としている。
背景画像とともに画面の中央には水平方向に楽器であるピアノの鍵盤が表示され、ピアノの鍵盤上に日付が表示されている。「今日」の日付の鍵盤は押された状態で表示し、過去や未来の日付の鍵盤は押されていない状態で表示していて、予定が書き込まれた日付には、所定の日付識別マークである「点」が付されている(図10(a)参照)。そして、この画面には表示されていないが、特定のグループ端末機の端末機識別マークは音符や楽器に関連した画像として、どのグループ端末機であるかは色や形状で識別可能となっている。そして、日付(鍵盤)をクリックすると、鍵盤に対応した音声と対応した色の波紋が表示されるようになっている。
また、所定の日付識別マークをクリックすると該当する日の予定表が表示される。実施例では、この予定表は9:00〜21:00までの12時間分が表示されるが、実施例1と同様に、開始時刻を変えることができることは勿論である。さらに、予定表の所定時刻の表示箇所をクリックすると予定入力画面が表示され、予定未入力箇所をクリックすることにより予定入力画面が表示され、予定を入力することができるようになっている(図10(b)参照)。さらに、月ごとの予定表を表示することも可能である(図10(c)参照)。
【0030】
また、今月のカレンダーの表示画面上で「録音ボタン」をクリックすると録音入力画面が表示される(図10(d)参照)。そして、入力する枠を選択し、鍵盤をクリックすると、その鍵盤に対応する音が発せられるとともに録音されるようになっている。なお、再生する場合は、「再生ボタン」をクリックすると所定期間分の音が再生される。また、所定の鍵盤をクリックすると、その鍵盤が発する音に対応した色の波紋が広がっていくように表示されるようになっている。
【実施例5】
【0031】
実施例5では、表示画面3aに表示される画面を水のイメージとしていて、水中を表示する背景画像には今年の過去の月が玉状となって浮遊している。そして、今月の日付が直線状に順序良く表示画面3aの上部に表示されていて、過去となった日付には所定の色彩が付され、「今日」は色彩が付されかけているように表示されている(図11(a)参照)。また、マウスのポインタを表示画面3aの下部に合わせると、今年の月が直線状に順序良く表示画面3aの下部に表示される(図11(b)参照)。
【0032】
予定が書き込まれた日付には、所定の日付識別マークが付され、該当日をクリックすると該当日が位置するその下から水滴が滴り落ちて、垂直線となる水滴の軌跡の両側に当該日の予定表が表示される(図11(c)参照)。この予定表は9:00〜21:00までの12時間分が表示されるが、実施例1と同様に、開始時刻を変えることができることは勿論である。さらに、予定表の予定未入力箇所をクリックすると予定入力画面が表示され、当該日に予定を入力することができるようになっている。
そして、表示画面3aの下部に表示される過去の該当月を選択すると、日付が表示されている水玉が円環状に並び、予定表の内容が表示されるようになっている(図11(d)参照)。
【実施例6】
【0033】
実施例6では、表示画面3aに表示される画面のイメージを木の年輪としていて、背景画面には年輪を表す複数の同心円と立木が表示されている。そして、今月の日付は右肩上がりの曲線状に並んでいて、過去の日付と未来の日付とは色彩を変えて表示し、「今日」は右肩上がりの曲線状に並んだ日付を登る人形で表示され、今年の過去の日付は木の葉として立木に取り付けられている(図12(a)参照)。
予定が書き込まれた日付には、所定の日付識別マークが付され、該当日をクリックすると該当する日の予定表が円グラフの如く表示されるが、実施例1と同様に、この予定表は螺旋形状を上から見たように表示されていて、時間の繋がりに加えて木の年輪を表現している(図11(b)参照)。そして、この予定表は所望の開始時刻から所定時間数が表示され、実施例では、所定時間数を12時間とし、9:00〜21:00までが表示される。
【0034】
そして、表示画面3aの下部に表示される該当月を選択すると、年輪を表す当該月の日数分の同心円からなる円環が表示され、年輪の周りには、予定表の内容が表示されるようになっている。そして、予定表の所定箇所にマウスのポインタを合わせることにより、予定入力済みの場合には予定の詳細が表示されるとともに、該当日に相当する年輪には色彩が付されるようになっている(図12(c)参照)。
【符号の説明】
【0035】
1 実施例に係る電子カレンダー装置
3 表示部
5 操作部
7 制御部
9 記憶部
11 通信部
13 受信部
31 電気通信回路
33 外部記憶装置
35 グループ端末機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力画面に表示される背景画像と、
該背景画像上に、または該背景画像と観念的に類似する有体物画像を伴って所定期間分の日付が表示され、
該有体物画像を伴う該日付は1ヶ月分が円環状、曲線状または直線状に、かつ、過去、現在および未来が色彩および/または形状により識別可能に表示され、
所定の該日付に対応する書き込み可能な予定表が螺旋状または直線状に表示され、
予定が書き込まれた該日付には所定の日付識別マークが表示される、ことを特徴とする電子カレンダー装置。
【請求項2】
前記予定表は所望の開始時刻から所定時間数が表示される、ことを特徴とする請求項1に記載の電子カレンダー装置。
【請求項3】
前記電子カレンダー装置が電気通信回線を介して所定グループを構成するグループ端末機に接続されて該グループ端末機が電子カレンダー装置として機能しているときには、前記背景画像上に該グループ端末機の端末機識別マークが表示される、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子カレンダー装置。
【請求項4】
前記電子カレンダー装置および前記グループ端末機は相互にグループ予定表に書き込み可能であり、書き込みされた該グループ予定表は相互に閲覧可能である、ことを特徴とする請求項3に記載の電子カレンダー装置。
【請求項5】
前記有体物画像は自然物または人工物であり、
前記背景画像は該有体物画像で構成される空間画像であり、
前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは該有体物画像と類似の画像である、ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置。
【請求項6】
前記有体物画像は時間の経過に伴ってその形態が変化する生命体または非生命体を表示する画像であり、
前記背景画像は形態変化過程におけるそれぞれの該有体物画像の混合画像として構成され、
前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは該有体物画像と類似の画像、または密接に関係する画像である、ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置。
【請求項7】
前記背景画像は音に密接に関係する画像であり、
前記有体物画像、前記日付識別マークおよび前記端末機識別マークは音に密接に関係する画像である、ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子カレンダー装置。
【請求項8】
前記有体物画像の楽譜および/または楽器はその所定箇所に対応する音声を発する発音手段を具え、
所望の音声が当日毎に録音可能であって当該月毎に再生可能である、ことを特徴とする請求項7に記載の電子カレンダー装置。
【請求項9】
前記日付に伴って表示される前記有体物画像は1ヶ月経過後に所定の形状に纏められ、該所定の形状とともに所望の写真が嵌め込み可能である、ことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の電子カレンダー装置。
【請求項10】
前記有体物画像には特定の広告が表示され該広告はその提供者のホームページにリンクしている、ことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の電子カレンダー装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−48637(P2011−48637A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196634(P2009−196634)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(509242369)ベックデザイン株式会社 (1)
【Fターム(参考)】