電子機器車載構造
【課題】主に、コネクタ結合作業を簡易化し、ケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすと共に、緊急時に電子機器の退避がケーブルによって妨げられないようにする。
【解決手段】機器側コネクタ5を電子機器1の一側面に配置する。車体側ブラケット3の近傍に、車体側コネクタ4を予め保持可能なコネクタ保持部材11を設置する。電子機器1の一側面に、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで機器側コネクタ5へ結合可能な案内ブラケット12を設けるようにする。
【解決手段】機器側コネクタ5を電子機器1の一側面に配置する。車体側ブラケット3の近傍に、車体側コネクタ4を予め保持可能なコネクタ保持部材11を設置する。電子機器1の一側面に、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで機器側コネクタ5へ結合可能な案内ブラケット12を設けるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタ結合作業を簡易化し、ケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすと共に、緊急時にケーブルによって電子機器の退避が妨げられないようにした電子機器車載構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの運転席と助手席との間の部分などには、オーディオ装置などの電子機器が取付けられている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【0003】
このオーディオ装置は、インストルメントパネルに設けられたオーディオ取付用開口部の内部に挿入配置される。この際、オーディオ取付用開口部の奥側に配設された車体側コネクタと、オーディオ装置の背面側に設けられた機器側コネクタとが結合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−297733号公報
【特許文献2】特開2000−118327号公報
【特許文献3】特開平06−107082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記電子機器車載構造には、以下のような問題があった。
【0006】
即ち、オーディオ取付用開口部の奥側に配設された車体側コネクタと、オーディオ装置の背面側に設けられた機器側コネクタとを結合する構造としていたため、最初にオーディオ取付用開口部の外部で車体側コネクタと機器側コネクタとを結合しておかなければ、オーディオ装置をオーディオ取付用開口部へ挿入配置することができず、コネクタ結合作業が煩わしいものとなっていた。
【0007】
また、車体側コネクタを取付けるケーブルを、オーディオ取付用開口部の外部まで引出可能な長さとする必要があるため、ケーブルに無駄が生じると共に、オーディオ装置をオーディオ取付用開口部へ挿入した状態では、ケーブルの余長部分がオーディオ装置の背面側のスペースを大きく占拠することとなり、スペース上の無駄も生じていた。
【0008】
しかも、オーディオ装置の背面側のスペースを占拠するケーブルの余長部分は、緊急時にオーディオ装置を退避させる際の妨げにもなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器を取付けると共に、車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する電子機器車載構造において、前記機器側コネクタを電子機器の一側面に配置すると共に、前記車体側ブラケットの近傍に、車体側コネクタを予め保持可能なコネクタ保持部材を設置し、電子機器の一側面に、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで機器側コネクタへ結合可能な案内ブラケットを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器が取付けられる。この際、車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する必要がある。そのために、車体側ブラケットの近傍に設置したコネクタ保持部材に、車体側コネクタを予め保持させておく。そして、電子機器の一側面に設けた案内ブラケットにより、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで電子機器の一側面に配置された機器側コネクタへ自動的に結合させるようにする。
【0011】
このように、電子機器の一側面に機器側コネクタを配置することにより、機器側コネクタに対して車体側コネクタを自動的に結合させることが可能となり、これまで面倒であったコネクタ結合作業を簡易化することが可能となる。また、電子機器の背面側に、車体側コネクタのケーブルがなくなるのでケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例にかかる電子機器車載構造の取付前の状態を示す全体斜視図である。
【図2】図1の取付後の状態を示す全体斜視図である。
【図3】(a)(b)は、それぞれ車体側コネクタを異なる方向から見た斜視図である。
【図4】電子機器の一側面に設けられた機器側コネクタおよび案内ブラケットを示す図である。
【図5】電子機器の一側面に設けられた案内ブラケットおよび車体側コネクタなどの状態を示す斜視図である。
【図6】図5の案内ブラケットおよび車体側コネクタを斜め下方から見た斜視図である。
【図7】コネクタ保持部材の斜視図である。
【図8】コネクタ保持部材に車体側コネクタを保持した状態を示す斜視図である。
【図9】機器側コネクタに取付前の車体側コネクタを保持するコネクタ保持部材の断面を示す電子機器の一側面の拡大図である。
【図10】図9の取付後の状態を示す拡大図である。
【図11】直近案内部と離間案内部との長さの差を示す側面図である。
【図12】機器側コネクタに車体側コネクタを取付ける作業を示す作動図である。
【図13】図12に続く作動図である。
【図14】図13に続く作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1〜図14は、この実施例およびその変形例を示すものである。このうち、図1〜図11は構成図、図12〜図14は作動図である。
【実施例】
【0015】
<構成>以下、構成について説明する。
【0016】
自動車などの車両には、車室内の前部に樹脂製のインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの内部には、車幅方向へ延びる金属製の車体強度部材が設けられている。また、上記したインストルメントパネルの運転席と助手席との間の部分などには、オーディオ装置などの電子機器が取付けられている。なお、上記したような電子機器は、オーディオ装置に限るものではなく、例えば、カーナビゲーションシステムや、車載テレビユニットや、その他のものであっても良い。
【0017】
そして、図1、図2の全体図に示すように、この電子機器1は、車体(この場合には、車体強度部材2としている)に設けられた金属製の車体側ブラケット3(機器取り付用ブラケット)に対して取付けられる。
【0018】
この際、図3に示すような、車体の側に設けられた車体側コネクタ4と、図4に示すような、電子機器1に設けられた機器側コネクタ5とが結合される。なお、図3では、車体側コネクタ4は、複数の電線等からなるハーネスおよび端子などについては図示を省略し、車体側コネクタ4の外形形状のみを示している。
【0019】
ここで、電子機器1を車体に取付ける際には、電子機器1は、上記インストルメントパネルに設けられたオーディオ取付用開口部から、インストルメントパネルの内部へ、ほぼ車両前方x(図1参照。以下同様)へ向けて挿入されることになる。このオーディオ取付用開口部へのほぼ車両前方xへの挿入動作が、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作となる。或いは、オーディオ取付用開口部への挿入方向が、電子機器1の車体側ブラケット3への取付方向となる。
【0020】
そして、電子機器1の両側部には、図1に示すように、車体に取付けるための金属製の機器側ブラケット6が予め溶接やネジ止めなどによって一体的に取付けられている。
【0021】
また、上記した車体側ブラケット3は、車体強度部材2からほぼ車両後方へ向けて延びるものとされる。この車体側ブラケット3は、電子機器1の両側部に設けられた機器側ブラケット6と対応させて左右一対設けられる。この左右一対の車体側ブラケット3は、左右の機器側ブラケット6とほぼ等しい間隔を有して設置される。そして、車体側ブラケット3と機器側ブラケット6とは、それぞれに設けられた取付部3a、取付部6aどうしを当接させた状態で、車両後方側から車両前方xへ向けてネジ止めすることにより締結固定されるようになっている。この取付部3a、取付部6aは、上記した取付方向とほぼ垂直な面を有するものなどとされている。
【0022】
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
【0023】
(構成1)
図1(図4も併せて参照)に示すように、機器側コネクタ5を電子機器1の一側面(電子機器1の取付方向(車両前方x)と平行となる面)に配置する。そして、車体側ブラケット3の近傍に、車体側コネクタ4を予め保持可能なコネクタ保持部材11を設置する。更に、電子機器1の一側面に、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで機器側コネクタ5へ結合可能な案内ブラケット12を設ける。
【0024】
ここで、機器側コネクタ5は、結合状態で車体側コネクタ4のほとんどの部分を収容可能な受孔状のものとされる。
【0025】
コネクタ保持部材11は、機器側コネクタ5が設けられた側の車体側ブラケット3の近傍に設置される。好ましくは、コネクタ保持部材11は、インストルメントパネルのオーディオ取付用開口部の近傍に設置される。コネクタ保持部材11は、金属製または樹脂製のものとされる。コネクタ保持部材11は、車体強度部材2や車体側ブラケット3に予め固定するようにしても良い。或いは、コネクタ保持部材11は、インストルメントパネルのオーディオ取付用開口部近傍の裏面側などに予め固定するようにしても良い。
【0026】
案内ブラケット12は、専用のものとしても良いが、図4〜図6に示すように、電子機器1を車体に取付けるための機器側ブラケット6に対して設けるのが好ましい。案内ブラケット12は、上記した取付方向(車両前後方向)へ延びると共に、車体上下方向に対してほぼ面直な面を有するものとされる。この場合、案内ブラケット12は、機器側ブラケット6を面外へ曲げることによって形成されている。
【0027】
そして、機器側コネクタ5は、上記した取付方向に対し、案内ブラケット12とほぼ重複する位置に配置させるようにする。
【0028】
(構成2)
上記において、図7(〜図11)に示すように、コネクタ保持部材11が、車体側コネクタ4を電子機器1の一側面へ向けて横方向へ案内可能な横方向案内部14を有するようにする。また、図4(〜図6)に示すように、案内ブラケット12が、車体側コネクタ4をコネクタ保持部材11による保持位置から機器側コネクタ5へ向けて斜め方向へ案内可能な傾斜案内部15を有するようにする。
【0029】
この場合、横方向は、車幅方向(の電子機器1側)となる。横方向案内部14は、車幅方向へ延びる溝部や突条部などを有するものとされる。また、傾斜案内部15は、車両後方へ進むに従い、電子機器1の一側面(の機器側コネクタ5の位置)へ近づくものとされる。
【0030】
(構成3)
上記において、図7(〜図11)に示すように、コネクタ保持部材11の横方向案内部14が、車体側コネクタ4の上部を案内可能な上部案内部17と、車体側コネクタ4の下部を案内可能な下部案内部18とを有するものとする。また、上部案内部17と下部案内部18との一方が、機器側コネクタ5の直近位置まで延びる直近案内部22とされる。そして、上部案内部17と下部案内部18との他方が、機器側コネクタ5から離れた位置で終端する離間案内部21とされる。
【0031】
ここで、横方向案内部14は、上部案内部17と下部案内部18とを有して、車体側コネクタ4を上下から包持可能な側面視ほぼコ字形状のものとされる。上部案内部17(の下面)と下部案内部18(の上面)とには、それぞれ、上記した横方向案内部14の溝部や突条部などが設けられている。
【0032】
この場合、下部案内部18が直近案内部22とされ、上部案内部17が離間案内部21とされているが、逆であっても良い。
【0033】
(構成4)
上記において、図3に示すように、車体側コネクタ4が、直近案内部22によって案内される案内突起部25を有すると共に、案内突起部25が衝撃荷重入力によって破断可能なものとされる(破断可能突起部)。
【0034】
ここで、案内突起部25はガイドピンなどとされる。このガイドピンが、衝撃荷重入力によって破断可能な径寸法(または太さ)を有するものとされる。なお、案内突起部25を衝撃荷重によって破断可能な径寸法とする以外に、ガイドピンに衝撃荷重入力によって破断可能な脆弱部を形成するようにしても良い。この脆弱部として、例えば、ガイドピンの基部に全周に亘って溝を形成したり、或いは、切欠き等のノッチを形成したりすることなどができる。この案内突起部25は、車体側コネクタ4の、結合状態で、電子機器1の一側面から突出する部分に対して設けられる。
【0035】
そして、車体側コネクタ4が、案内突起部25を有することに伴い、図7に示すように、直近案内部22の横方向案内部14は案内突起部25を案内可能な溝部(ガイド溝)とされる。また、図4に示すように、案内ブラケット12の傾斜案内部15は、案内突起部25を案内可能な案内用スリット部26などとされる。この案内用スリット部26は、奥側(車両前方x側)に外部へ開放されて案内突起部25を受入可能な開放口部26aを有している。なお、開放口部26aと傾斜案内部15との間には、必要に応じて、電子機器1の取付方向へ延びる直線部26bを介在させるようにしても良い。
【0036】
そして、図11に示すように、直近案内部22と離間案内部21との間には、コネクタ結合状態の時の、電子機器1の一側面から案内突起部25までの距離とほぼ同じかそれよりも若干大きい長さの差28が設けられる。
【0037】
この場合、下部案内部18に案内突起部25を横方向へ案内可能な溝部が設けられる。一方、上部案内部17は、図8に示すように、車体側コネクタ4の上面に設けられた溝部29を案内可能な突条部などを有するものとされる。但し、突条部と溝部とは逆であっても良い。
【0038】
なお、上記以外の構成として、図3に示すように、車体側コネクタ4の先端部に対して、機器側コネクタ5への結合をガイドするためのガイドテーパ部4aを設けるようにしても良い。この場合、ガイドテーパ部4aは、車体側コネクタ4の先端上縁部に設けるようにしているが、車体側コネクタ4の先端下縁部や両側縁部のいずれかまたは全てに対して設けるようにすることができる。
【0039】
また、図4に示すように、機器側ブラケット6における、機器側コネクタ5を外部に開放させるための開口部の縁部(この場合には手前側縁部)に、車体側コネクタ4の車両前後方向に対する位置を規制可能な位置規制部6bを設けることができる。
【0040】
<作用効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0041】
(作用効果1)
車体に設けられた車体側ブラケット3に対して、電子機器1が取付けられる。
【0042】
この際、車体に設けられた車体側コネクタ4と、電子機器1に設けられた機器側コネクタ5とが結合される。
【0043】
そのために、まず、車体側ブラケット3の近傍に設置されたコネクタ保持部材11に、車体側コネクタ4を予め保持させておく。
【0044】
そして、図12〜図14に順に示すように、電子機器1の一側面に設けた案内ブラケット12により、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで電子機器1の一側面に配置された機器側コネクタ5へ自動的に結合させるようにする。
【0045】
このように、電子機器1の一側面に機器側コネクタ5を配置することにより、機器側コネクタ5に対して車体側コネクタ4を自動的に結合させることが可能となり、これまで面倒であったコネクタ結合作業を簡易化することが可能となる。また、電子機器1の背面側に、車体側コネクタ4のケーブルがなくなるのでケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすことができる。
【0046】
(作用効果2)
上記において、コネクタ保持部材11は、横方向案内部14によって、車体側コネクタ4を電子機器1の一側面へ向けて横方向へ案内する。
【0047】
また、案内ブラケット12の傾斜案内部15に車体側コネクタ4の案内突起部25を嵌合させることによって、車体側コネクタ4をコネクタ保持部材11による保持位置から機器側コネクタ5へ向けて斜め方向へ案内する。
【0048】
そして、横方向案内部14と傾斜案内部15とを組合せることによって、即ち、車体側コネクタ4の案内突起25を横方向案内部14となる溝部へ嵌合させると共に、案内ブラケット12の傾斜案内部15にも嵌合させることにより、電子機器1を車体側ブラケット3へ取付ける動きを利用して、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を横方向へ引込んで機器側コネクタ5へ自動的に結合させるようにすることが可能となる。
【0049】
(作用効果3)
上記において、横方向案内部14が、上部案内部17と下部案内部18とを有することにより、車体側コネクタ4の上部と下部とを上下から安定して保持すると共に案内することができる。
【0050】
そして、上部案内部17と下部案内部18との一方を、機器側コネクタ5の直近位置まで延びる直近案内部22とすることにより、車体側コネクタ4を確実に機器側コネクタ5まで案内することができる。反対に、電子機器1を車体側ブラケット3から引抜く場合にも、直近案内部22を設けることにより、車体側コネクタ4を機器側コネクタ5から離れる方向に対して案内することが可能となる。
【0051】
また、上部案内部17と下部案内部18との他方を、機器側コネクタ5から離れた位置で終端する離間案内部21とすることにより、車体側コネクタ4を確実に機器側コネクタ5の近くまで案内すると共に、機器側コネクタ5の直近位置では車体側コネクタ4を解放して直近案内部22のみによって車体側コネクタ4を案内させるようにすることができる。
【0052】
(作用効果4)
上記において、車体側コネクタ4が、案内突起部25を直近案内部22によって案内させるようにすることにより、緊急時の衝撃荷重入力によって直近案内部22に案内されている案内突起部25を破断させて、車体側コネクタ4と直近案内部22とを切離し、電子機器1が奥側へ確実に退避されるようにすることができる。
【0053】
この際、離間案内部21は、車体側コネクタ4を解放しているので、電子機器1の退避の妨げになることはない。また、電子機器1の背面側には、車体側コネクタ4のケーブルがないので、ケーブルが電子機器1の退避の妨げになることはない。
【0054】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
【符号の説明】
【0055】
1 電子機器
3 車体側ブラケット
4 車体側コネクタ
5 機器側コネクタ
11 コネクタ保持部材
12 案内ブラケット
14 横方向案内部
15 傾斜案内部
17 上部案内部
18 下部案内部
21 離間案内部
22 直近案内部
25 案内突起部
【技術分野】
【0001】
この発明は、コネクタ結合作業を簡易化し、ケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすと共に、緊急時にケーブルによって電子機器の退避が妨げられないようにした電子機器車載構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両には、車室内の前部にインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの運転席と助手席との間の部分などには、オーディオ装置などの電子機器が取付けられている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【0003】
このオーディオ装置は、インストルメントパネルに設けられたオーディオ取付用開口部の内部に挿入配置される。この際、オーディオ取付用開口部の奥側に配設された車体側コネクタと、オーディオ装置の背面側に設けられた機器側コネクタとが結合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−297733号公報
【特許文献2】特開2000−118327号公報
【特許文献3】特開平06−107082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記電子機器車載構造には、以下のような問題があった。
【0006】
即ち、オーディオ取付用開口部の奥側に配設された車体側コネクタと、オーディオ装置の背面側に設けられた機器側コネクタとを結合する構造としていたため、最初にオーディオ取付用開口部の外部で車体側コネクタと機器側コネクタとを結合しておかなければ、オーディオ装置をオーディオ取付用開口部へ挿入配置することができず、コネクタ結合作業が煩わしいものとなっていた。
【0007】
また、車体側コネクタを取付けるケーブルを、オーディオ取付用開口部の外部まで引出可能な長さとする必要があるため、ケーブルに無駄が生じると共に、オーディオ装置をオーディオ取付用開口部へ挿入した状態では、ケーブルの余長部分がオーディオ装置の背面側のスペースを大きく占拠することとなり、スペース上の無駄も生じていた。
【0008】
しかも、オーディオ装置の背面側のスペースを占拠するケーブルの余長部分は、緊急時にオーディオ装置を退避させる際の妨げにもなっていた。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器を取付けると共に、車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する電子機器車載構造において、前記機器側コネクタを電子機器の一側面に配置すると共に、前記車体側ブラケットの近傍に、車体側コネクタを予め保持可能なコネクタ保持部材を設置し、電子機器の一側面に、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで機器側コネクタへ結合可能な案内ブラケットを設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、上記構成によって、以下のような作用効果を得ることができる。即ち、車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器が取付けられる。この際、車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する必要がある。そのために、車体側ブラケットの近傍に設置したコネクタ保持部材に、車体側コネクタを予め保持させておく。そして、電子機器の一側面に設けた案内ブラケットにより、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで電子機器の一側面に配置された機器側コネクタへ自動的に結合させるようにする。
【0011】
このように、電子機器の一側面に機器側コネクタを配置することにより、機器側コネクタに対して車体側コネクタを自動的に結合させることが可能となり、これまで面倒であったコネクタ結合作業を簡易化することが可能となる。また、電子機器の背面側に、車体側コネクタのケーブルがなくなるのでケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施例にかかる電子機器車載構造の取付前の状態を示す全体斜視図である。
【図2】図1の取付後の状態を示す全体斜視図である。
【図3】(a)(b)は、それぞれ車体側コネクタを異なる方向から見た斜視図である。
【図4】電子機器の一側面に設けられた機器側コネクタおよび案内ブラケットを示す図である。
【図5】電子機器の一側面に設けられた案内ブラケットおよび車体側コネクタなどの状態を示す斜視図である。
【図6】図5の案内ブラケットおよび車体側コネクタを斜め下方から見た斜視図である。
【図7】コネクタ保持部材の斜視図である。
【図8】コネクタ保持部材に車体側コネクタを保持した状態を示す斜視図である。
【図9】機器側コネクタに取付前の車体側コネクタを保持するコネクタ保持部材の断面を示す電子機器の一側面の拡大図である。
【図10】図9の取付後の状態を示す拡大図である。
【図11】直近案内部と離間案内部との長さの差を示す側面図である。
【図12】機器側コネクタに車体側コネクタを取付ける作業を示す作動図である。
【図13】図12に続く作動図である。
【図14】図13に続く作動図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を具体化した実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1〜図14は、この実施例およびその変形例を示すものである。このうち、図1〜図11は構成図、図12〜図14は作動図である。
【実施例】
【0015】
<構成>以下、構成について説明する。
【0016】
自動車などの車両には、車室内の前部に樹脂製のインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネルの内部には、車幅方向へ延びる金属製の車体強度部材が設けられている。また、上記したインストルメントパネルの運転席と助手席との間の部分などには、オーディオ装置などの電子機器が取付けられている。なお、上記したような電子機器は、オーディオ装置に限るものではなく、例えば、カーナビゲーションシステムや、車載テレビユニットや、その他のものであっても良い。
【0017】
そして、図1、図2の全体図に示すように、この電子機器1は、車体(この場合には、車体強度部材2としている)に設けられた金属製の車体側ブラケット3(機器取り付用ブラケット)に対して取付けられる。
【0018】
この際、図3に示すような、車体の側に設けられた車体側コネクタ4と、図4に示すような、電子機器1に設けられた機器側コネクタ5とが結合される。なお、図3では、車体側コネクタ4は、複数の電線等からなるハーネスおよび端子などについては図示を省略し、車体側コネクタ4の外形形状のみを示している。
【0019】
ここで、電子機器1を車体に取付ける際には、電子機器1は、上記インストルメントパネルに設けられたオーディオ取付用開口部から、インストルメントパネルの内部へ、ほぼ車両前方x(図1参照。以下同様)へ向けて挿入されることになる。このオーディオ取付用開口部へのほぼ車両前方xへの挿入動作が、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作となる。或いは、オーディオ取付用開口部への挿入方向が、電子機器1の車体側ブラケット3への取付方向となる。
【0020】
そして、電子機器1の両側部には、図1に示すように、車体に取付けるための金属製の機器側ブラケット6が予め溶接やネジ止めなどによって一体的に取付けられている。
【0021】
また、上記した車体側ブラケット3は、車体強度部材2からほぼ車両後方へ向けて延びるものとされる。この車体側ブラケット3は、電子機器1の両側部に設けられた機器側ブラケット6と対応させて左右一対設けられる。この左右一対の車体側ブラケット3は、左右の機器側ブラケット6とほぼ等しい間隔を有して設置される。そして、車体側ブラケット3と機器側ブラケット6とは、それぞれに設けられた取付部3a、取付部6aどうしを当接させた状態で、車両後方側から車両前方xへ向けてネジ止めすることにより締結固定されるようになっている。この取付部3a、取付部6aは、上記した取付方向とほぼ垂直な面を有するものなどとされている。
【0022】
そして、以上のような基本構成に対し、この実施例のものでは、以下のような構成を備えるようにしている。
【0023】
(構成1)
図1(図4も併せて参照)に示すように、機器側コネクタ5を電子機器1の一側面(電子機器1の取付方向(車両前方x)と平行となる面)に配置する。そして、車体側ブラケット3の近傍に、車体側コネクタ4を予め保持可能なコネクタ保持部材11を設置する。更に、電子機器1の一側面に、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで機器側コネクタ5へ結合可能な案内ブラケット12を設ける。
【0024】
ここで、機器側コネクタ5は、結合状態で車体側コネクタ4のほとんどの部分を収容可能な受孔状のものとされる。
【0025】
コネクタ保持部材11は、機器側コネクタ5が設けられた側の車体側ブラケット3の近傍に設置される。好ましくは、コネクタ保持部材11は、インストルメントパネルのオーディオ取付用開口部の近傍に設置される。コネクタ保持部材11は、金属製または樹脂製のものとされる。コネクタ保持部材11は、車体強度部材2や車体側ブラケット3に予め固定するようにしても良い。或いは、コネクタ保持部材11は、インストルメントパネルのオーディオ取付用開口部近傍の裏面側などに予め固定するようにしても良い。
【0026】
案内ブラケット12は、専用のものとしても良いが、図4〜図6に示すように、電子機器1を車体に取付けるための機器側ブラケット6に対して設けるのが好ましい。案内ブラケット12は、上記した取付方向(車両前後方向)へ延びると共に、車体上下方向に対してほぼ面直な面を有するものとされる。この場合、案内ブラケット12は、機器側ブラケット6を面外へ曲げることによって形成されている。
【0027】
そして、機器側コネクタ5は、上記した取付方向に対し、案内ブラケット12とほぼ重複する位置に配置させるようにする。
【0028】
(構成2)
上記において、図7(〜図11)に示すように、コネクタ保持部材11が、車体側コネクタ4を電子機器1の一側面へ向けて横方向へ案内可能な横方向案内部14を有するようにする。また、図4(〜図6)に示すように、案内ブラケット12が、車体側コネクタ4をコネクタ保持部材11による保持位置から機器側コネクタ5へ向けて斜め方向へ案内可能な傾斜案内部15を有するようにする。
【0029】
この場合、横方向は、車幅方向(の電子機器1側)となる。横方向案内部14は、車幅方向へ延びる溝部や突条部などを有するものとされる。また、傾斜案内部15は、車両後方へ進むに従い、電子機器1の一側面(の機器側コネクタ5の位置)へ近づくものとされる。
【0030】
(構成3)
上記において、図7(〜図11)に示すように、コネクタ保持部材11の横方向案内部14が、車体側コネクタ4の上部を案内可能な上部案内部17と、車体側コネクタ4の下部を案内可能な下部案内部18とを有するものとする。また、上部案内部17と下部案内部18との一方が、機器側コネクタ5の直近位置まで延びる直近案内部22とされる。そして、上部案内部17と下部案内部18との他方が、機器側コネクタ5から離れた位置で終端する離間案内部21とされる。
【0031】
ここで、横方向案内部14は、上部案内部17と下部案内部18とを有して、車体側コネクタ4を上下から包持可能な側面視ほぼコ字形状のものとされる。上部案内部17(の下面)と下部案内部18(の上面)とには、それぞれ、上記した横方向案内部14の溝部や突条部などが設けられている。
【0032】
この場合、下部案内部18が直近案内部22とされ、上部案内部17が離間案内部21とされているが、逆であっても良い。
【0033】
(構成4)
上記において、図3に示すように、車体側コネクタ4が、直近案内部22によって案内される案内突起部25を有すると共に、案内突起部25が衝撃荷重入力によって破断可能なものとされる(破断可能突起部)。
【0034】
ここで、案内突起部25はガイドピンなどとされる。このガイドピンが、衝撃荷重入力によって破断可能な径寸法(または太さ)を有するものとされる。なお、案内突起部25を衝撃荷重によって破断可能な径寸法とする以外に、ガイドピンに衝撃荷重入力によって破断可能な脆弱部を形成するようにしても良い。この脆弱部として、例えば、ガイドピンの基部に全周に亘って溝を形成したり、或いは、切欠き等のノッチを形成したりすることなどができる。この案内突起部25は、車体側コネクタ4の、結合状態で、電子機器1の一側面から突出する部分に対して設けられる。
【0035】
そして、車体側コネクタ4が、案内突起部25を有することに伴い、図7に示すように、直近案内部22の横方向案内部14は案内突起部25を案内可能な溝部(ガイド溝)とされる。また、図4に示すように、案内ブラケット12の傾斜案内部15は、案内突起部25を案内可能な案内用スリット部26などとされる。この案内用スリット部26は、奥側(車両前方x側)に外部へ開放されて案内突起部25を受入可能な開放口部26aを有している。なお、開放口部26aと傾斜案内部15との間には、必要に応じて、電子機器1の取付方向へ延びる直線部26bを介在させるようにしても良い。
【0036】
そして、図11に示すように、直近案内部22と離間案内部21との間には、コネクタ結合状態の時の、電子機器1の一側面から案内突起部25までの距離とほぼ同じかそれよりも若干大きい長さの差28が設けられる。
【0037】
この場合、下部案内部18に案内突起部25を横方向へ案内可能な溝部が設けられる。一方、上部案内部17は、図8に示すように、車体側コネクタ4の上面に設けられた溝部29を案内可能な突条部などを有するものとされる。但し、突条部と溝部とは逆であっても良い。
【0038】
なお、上記以外の構成として、図3に示すように、車体側コネクタ4の先端部に対して、機器側コネクタ5への結合をガイドするためのガイドテーパ部4aを設けるようにしても良い。この場合、ガイドテーパ部4aは、車体側コネクタ4の先端上縁部に設けるようにしているが、車体側コネクタ4の先端下縁部や両側縁部のいずれかまたは全てに対して設けるようにすることができる。
【0039】
また、図4に示すように、機器側ブラケット6における、機器側コネクタ5を外部に開放させるための開口部の縁部(この場合には手前側縁部)に、車体側コネクタ4の車両前後方向に対する位置を規制可能な位置規制部6bを設けることができる。
【0040】
<作用効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0041】
(作用効果1)
車体に設けられた車体側ブラケット3に対して、電子機器1が取付けられる。
【0042】
この際、車体に設けられた車体側コネクタ4と、電子機器1に設けられた機器側コネクタ5とが結合される。
【0043】
そのために、まず、車体側ブラケット3の近傍に設置されたコネクタ保持部材11に、車体側コネクタ4を予め保持させておく。
【0044】
そして、図12〜図14に順に示すように、電子機器1の一側面に設けた案内ブラケット12により、電子機器1の車体側ブラケット3への取付動作によって、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を引込んで電子機器1の一側面に配置された機器側コネクタ5へ自動的に結合させるようにする。
【0045】
このように、電子機器1の一側面に機器側コネクタ5を配置することにより、機器側コネクタ5に対して車体側コネクタ4を自動的に結合させることが可能となり、これまで面倒であったコネクタ結合作業を簡易化することが可能となる。また、電子機器1の背面側に、車体側コネクタ4のケーブルがなくなるのでケーブルの無駄やスペースの無駄をなくすことができる。
【0046】
(作用効果2)
上記において、コネクタ保持部材11は、横方向案内部14によって、車体側コネクタ4を電子機器1の一側面へ向けて横方向へ案内する。
【0047】
また、案内ブラケット12の傾斜案内部15に車体側コネクタ4の案内突起部25を嵌合させることによって、車体側コネクタ4をコネクタ保持部材11による保持位置から機器側コネクタ5へ向けて斜め方向へ案内する。
【0048】
そして、横方向案内部14と傾斜案内部15とを組合せることによって、即ち、車体側コネクタ4の案内突起25を横方向案内部14となる溝部へ嵌合させると共に、案内ブラケット12の傾斜案内部15にも嵌合させることにより、電子機器1を車体側ブラケット3へ取付ける動きを利用して、コネクタ保持部材11に保持された車体側コネクタ4を横方向へ引込んで機器側コネクタ5へ自動的に結合させるようにすることが可能となる。
【0049】
(作用効果3)
上記において、横方向案内部14が、上部案内部17と下部案内部18とを有することにより、車体側コネクタ4の上部と下部とを上下から安定して保持すると共に案内することができる。
【0050】
そして、上部案内部17と下部案内部18との一方を、機器側コネクタ5の直近位置まで延びる直近案内部22とすることにより、車体側コネクタ4を確実に機器側コネクタ5まで案内することができる。反対に、電子機器1を車体側ブラケット3から引抜く場合にも、直近案内部22を設けることにより、車体側コネクタ4を機器側コネクタ5から離れる方向に対して案内することが可能となる。
【0051】
また、上部案内部17と下部案内部18との他方を、機器側コネクタ5から離れた位置で終端する離間案内部21とすることにより、車体側コネクタ4を確実に機器側コネクタ5の近くまで案内すると共に、機器側コネクタ5の直近位置では車体側コネクタ4を解放して直近案内部22のみによって車体側コネクタ4を案内させるようにすることができる。
【0052】
(作用効果4)
上記において、車体側コネクタ4が、案内突起部25を直近案内部22によって案内させるようにすることにより、緊急時の衝撃荷重入力によって直近案内部22に案内されている案内突起部25を破断させて、車体側コネクタ4と直近案内部22とを切離し、電子機器1が奥側へ確実に退避されるようにすることができる。
【0053】
この際、離間案内部21は、車体側コネクタ4を解放しているので、電子機器1の退避の妨げになることはない。また、電子機器1の背面側には、車体側コネクタ4のケーブルがないので、ケーブルが電子機器1の退避の妨げになることはない。
【0054】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、実施例はこの発明の例示にしか過ぎないものであるため、この発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施例に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、複数の実施例や変形例が示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
【符号の説明】
【0055】
1 電子機器
3 車体側ブラケット
4 車体側コネクタ
5 機器側コネクタ
11 コネクタ保持部材
12 案内ブラケット
14 横方向案内部
15 傾斜案内部
17 上部案内部
18 下部案内部
21 離間案内部
22 直近案内部
25 案内突起部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器を取付けると共に、
車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する電子機器車載構造において、
前記機器側コネクタを電子機器の一側面に配置すると共に、
前記車体側ブラケットの近傍に、車体側コネクタを予め保持可能なコネクタ保持部材を設置し、
電子機器の一側面に、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで機器側コネクタへ結合可能な案内ブラケットを設けたことを特徴とする電子機器車載構造。
【請求項2】
前記コネクタ保持部材が、車体側コネクタを電子機器の一側面へ向けて横方向へ案内可能な横方向案内部を有し、
前記案内ブラケットが、車体側コネクタをコネクタ保持部材による保持位置から機器側コネクタへ向けて斜め方向へ案内可能な傾斜案内部を有することを特徴とする請求項1記載の電子機器車載構造。
【請求項3】
前記コネクタ保持部材の前記横方向案内部が、車体側コネクタの上部を案内可能な上部案内部と、車体側コネクタの下部を案内可能な下部案内部とを有し、
前記上部案内部と下部案内部との一方が、機器側コネクタの直近位置まで延びる直近案内部とされると共に、
前記上部案内部と下部案内部との他方が、機器側コネクタから離れた位置で終端する離間案内部とされたことを特徴とする請求項2記載の電子機器車載構造。
【請求項4】
前記車体側コネクタが、前記直近案内部によって案内される案内突起部を有すると共に、該案内突起部が、衝撃荷重入力によって破断可能なものとされたことを特徴とする請求項3記載の電子機器車載構造。
【請求項1】
車体に設けられた車体側ブラケットに、電子機器を取付けると共に、
車体に設けられた車体側コネクタと、電子機器に設けられた機器側コネクタとを結合する電子機器車載構造において、
前記機器側コネクタを電子機器の一側面に配置すると共に、
前記車体側ブラケットの近傍に、車体側コネクタを予め保持可能なコネクタ保持部材を設置し、
電子機器の一側面に、電子機器の車体側ブラケットへの取付動作によって、コネクタ保持部材に保持された車体側コネクタを引込んで機器側コネクタへ結合可能な案内ブラケットを設けたことを特徴とする電子機器車載構造。
【請求項2】
前記コネクタ保持部材が、車体側コネクタを電子機器の一側面へ向けて横方向へ案内可能な横方向案内部を有し、
前記案内ブラケットが、車体側コネクタをコネクタ保持部材による保持位置から機器側コネクタへ向けて斜め方向へ案内可能な傾斜案内部を有することを特徴とする請求項1記載の電子機器車載構造。
【請求項3】
前記コネクタ保持部材の前記横方向案内部が、車体側コネクタの上部を案内可能な上部案内部と、車体側コネクタの下部を案内可能な下部案内部とを有し、
前記上部案内部と下部案内部との一方が、機器側コネクタの直近位置まで延びる直近案内部とされると共に、
前記上部案内部と下部案内部との他方が、機器側コネクタから離れた位置で終端する離間案内部とされたことを特徴とする請求項2記載の電子機器車載構造。
【請求項4】
前記車体側コネクタが、前記直近案内部によって案内される案内突起部を有すると共に、該案内突起部が、衝撃荷重入力によって破断可能なものとされたことを特徴とする請求項3記載の電子機器車載構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−6429(P2013−6429A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138283(P2011−138283)
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(000004765)カルソニックカンセイ株式会社 (3,404)
【Fターム(参考)】
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