説明

電子装置

【課題】電磁ノイズ特性に優れ、可動特性や実装性に優れた電子装置を提供する。
【解決手段】電子装置1は、本体部2に配置された第1の回路基板21に発光部22が設けられ、ラップトップ部3に配置した第2の回路基板31に受光部32が設けられ、受光部22及び発光部32にはそれぞれ光導波路23A,33Aが光結合されている。2つの光導波路23A,33Aは、ヒンジ部に設けられた回動機構41の内部において、空間光伝送を行うことにより光信号の受渡しを行う。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、折畳み式、スライド式等のノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子装置に関し、特に、電磁ノイズ特性に優れ、可動特性や実装性に優れた電子装置に関する。
【0002】
近年、様々な携帯型電子機器が開発されている。携帯型電子機器は、持ち運び易さの点からより小型化されたものが求められる一方で、据置型の電子機器に劣らない性能や機能が求められる。そのために、多くの携帯型電子機器の形状は、折りたたみ可能な形状が採用されている。
【0003】
携帯型電子機器として、従来、ノート型パーソナルコンピュータ(PC)や携帯端末などでは、折りたたみ可能な本体部とディスプレイ部との接続部分において、画像信号の高周波化に伴う電磁ノイズの問題などから光伝送を用いる必要性が生じている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
従来の携帯型電子機器として、本体部とディスプレイ部との間における光伝送としては、例えば、ヒンジ部分の左右に発光部、受光部を備え、空間で光伝送を行うことが考えられる(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−46835号公報
【特許文献2】特開平10−97346号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献2の発明において、装置内の回路基板はヒンジ部分から離れているために、回路基板から発光部、受光部までは従来の電気信号で伝送する必要があり、電磁ノイズの問題が残る。
【0006】
このような問題に対しては、発光部及び受光部を回路基板上に設け、光ファイバや高分子導波路などの光伝送路を用いて、発光部と受光部との間を結ぶことで光伝送を行うことが考えられる。
【0007】
しかし、この方法では、通常受発光部を導波路に取り付けた後にヒンジ部を通すことになるため、物理的な制約が大きく、可搬性と伝送特性の両立が難しいといった問題があった。
【0008】
本発明の目的は、上記のような課題を解決し、電磁ノイズ特性に優れ、可搬性や実装性に優れた電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、上記目的を達成するため、以下に示す電子装置を提供する。
【0010】
[1]フレーム境界部で相対的に移動可能な第1および第2のフレームと、前記第1のフレームに設けられ、光信号を送信する発光部と、前記第2のフレームに設けられ、前記光信号を受信する受光部と、前記発光部および前記受光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する光伝送路とを備え、前記発光部と前記受光部との間の前記光伝送路を経由した光伝送は、前記フレーム境界部で空間光伝送により行われることを特徴とする電子装置。
【0011】
上記構成の電子装置によれば、回路基板と受発光部との間に電気ケーブルを備える必要がないので、回路基板間の通信における電磁ノイズの影響を最小限に抑えることが可能となる。また、光導波路を受発光部に実装する前にヒンジ部に通す必要がなくなる。更に、ヒンジ部における可動により光導波路が捻れることがない。「空間光伝送」には、空気等の気体を介した光伝送に限らず、液体やゲル状の光伝送媒体や、レンズ等の光学素子を介して光伝送も含まれる。
【0012】
[2]前記光伝送路は、前記発光部と前記受光部の双方と前記フレーム境界部との間にそれぞれ設けられていることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、発光部側にも受光部側にも電気ケーブルが不要となるので、より電磁ノイズの影響を最小限に抑えることが可能となる。
【0013】
[3]前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる回動機構を備え、前記空間光伝送は、前記回動機構の回動軸部分において行われることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、第1及び第2のフレームの相対位置に関わらず、常に空間光伝送が可能でありつつ、実装性にも優れたものとなる。
【0014】
[4]前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる回動機構を備え、前記空間光伝送は、前記第1および第2のフレームが特定の位置にあるときに行われることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、ヒンジ部による空間光伝送よりも構造を簡略化することができる。
【0015】
[5]前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2を相対的に平行移動させるスライド機構を備え、前記空間光伝送は、前記1および第2のフレームが特定の位置にあるときに行われることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、ヒンジ部を備えないスライド型の電子装置においても空間光伝送が可能となり、また、ヒンジ部による空間光伝送よりも構造を簡略化することができる。
【0016】
[6]前記光伝送路は、光ファイバであることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、低コストで且つ高効率の光伝送が可能となる。
【0017】
[7]前記光伝送路は、高分子導波路であることを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、光ファイバを使用するよりも、柔軟性に優れ捻れが可能となると共に、多チャンネル化が可能となる。
【0018】
[8]前記光伝送路は、前記発光部と前記受光部の双方と前記フレーム境界部との間にそれぞれ設けられた光ファイバであり、前記光信号を送信する側に設けらた光ファイバのコア径が、前記光信号を受信する側に設けられた光ファイバのコア径よりも小さいことを特徴とする前記[1]に記載の電子装置。この構成によれば、より多くの光信号を前記第2のフレーム側に設けられた光ファイバが受光可能となるので、結合効率を高くすることができる。
【0019】
[9]フレーム境界部で相対的に移動可能な第1および第2のフレームと、前記第1のフレームに設けられ、光信号を送信する第1の発光部、および光信号を受信する第1の受光部と、前記第2のフレームに設けられ、前記第1の発光部からの前記光信号を受信する第2の受光部、および前記第1の受光部に前記光信号を送信する第2の発光部と、前記第1の発光部および前記第2の受光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する第1の光伝送路、および前記第1の受光部および前記第2の発光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する第2の光伝送路とを備え、前記第1の発光部と前記第2の受光部との間の前記第1の光伝送路を経由した光伝送、および前記第1の受光部と前記第2の発光部との間の前記第2の光伝送路を経由した光伝送は、前記フレーム境界部で空間光伝送により行われることを特徴とする電子装置。
【0020】
上記構成の電子装置によれば、第1及び第2のフレーム間において双方向の光伝送が可能となる。
【0021】
[10]前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる第1および第2の回動機構を備え、前記第1の光伝送路を経由した空間光伝送は、前記第1の回動機構の回動軸部分において行われ、前記第2の光伝送路を経由した空間光伝送は、前記第2の回動機構の回動軸部分において行われることを特徴とする前記[9]に記載の電子装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、電磁ノイズ特性に優れ、可搬性や実装性に優れた電子装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電子装置の外観図、図2は、電子装置における光接続の構成を示す図である。
【0024】
この電子装置1は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータであり、キーボード20を有する第1のフレームとしての本体部2と、液晶ディスプレイ等の表示部30を有する第2のフレームとしてのラップトップ部3とを備え、ラップトップ部3が本体部2に対して、ヒンジ部4に設けた回動機構40,41により回動自在にとなっており、さらに、本体部2とラップトップ部3との間の回動機構41、すなわちフレーム境界部で光接続されている。なお、本体部2とラップトップ部3との間が電気的に接続される部分を含んでいてもよい。また、キーボード20の代わりに、またはキーボード20とともに、マウス、電子ペン、タッチパネル等の入力装置を備えていてもよい。
【0025】
本体部2内には、第1の回路基板21、発光部22及び光伝送路としての第1の光導波路23Aが配設されており、ラップトップ部3内には、第2の回路基板31、受光部32及び光伝送路としての第2の光導波路33Aが配設されている。
【0026】
発光部22は、第1の回路基板21に取り付けられており、第1の回路基板21からの電気信号を光信号に変換するものであり、例えば、レーザダイオード、発光ダイオード等を用いることができる。
【0027】
受光部32は、第2の回路基板31に取り付けられており、発光部22から発せられた光信号を受光し、それを電気信号に変換して第2の回路基板31へと伝達するものであり、例えば、フォトダイオード等を用いることができる。
【0028】
第1の回路基板21は、本体部2における制御等を行うための基板であり、例えば、発光部22を駆動する駆動回路と、電子装置1内の各部を制御するCPUとを備える。CPUは、キーボード20等の入力装置の操作に基づいて画像データを生成あるいは選択し、その画像データに基づいて駆動回路を制御して発光部22から光信号として出力させる。
【0029】
第2の回路基板31は、ラップトップ部3における制御等を行うための基板であり、例えば、受光部32で受光し、光電変換された電気信号に増幅等の処理を施して表示データを生成する処理回路と、表示データに基づいて表示部30を駆動する表示駆動回路とを備える。
【0030】
第1の光導波路23Aは、発光部22に光結合されており、発光部22から発せられた光信号を伝送する。第1の光導波路23Aには、例えば、光ファイバが用いられるが、光ファイバに限定されるものではなく、光信号を伝送可能なケーブルであればよく、高分子導波路などであってもよい。
【0031】
第2の光導波路33Aは、受光部32に光結合されており、第2の光導波路33Aの入射端面は、第1の光導波路23Aの出射端面とは所定の距離を設けて配置されており、第1の光導波路23Aを伝送してきた光信号を受光部32まで伝送する。第2の光導波路33Aには、例えば、第1の光導波路23Aと同様に光ファイバが用いられるが、光ファイバに限定されるものではなく、光信号を伝送可能なケーブルであればよく、高分子導波路などであってもよい。
【0032】
左右の回動機構40,41のうち右側の回動機構40は、詳細は図示しないが、相対的に回転可能な軸と軸受けの組合せからなり、軸が本体部2またはラップトップ3に設けられ、軸受けがラップトップ部3または本体部2に設けられた構成を有する。回動機構41については、後述する。
【0033】
(回動機構の構成)
図3は、回動機構41およびその周辺の断面図である。本体部2とラップトップ部3とを接続するヒンジ部4には、回動機構41が設けられている。
【0034】
回転機構41は、ラップトップ部ケース3aの回動に伴って一体的に回動するように構成されている。すなわち、回転機構41は、軸方向に貫通した中空部41aを備えた円筒形状を有し、外周面がラップトップ部ケース3aに固定されている。本体部ケース2aは、回動機構41の外周を支持する軸受け部2bと、回動機構41の内側の端面の位置を規制する鍔部2cを有する。また、回転機構41は、耐摩耗性を有するポリアミド系樹脂等の樹脂や耐食性を有するSUS等の金属からなる。
【0035】
本体部2の外装の本体部ケース2aおよびラップトップ部3の外装のラップトップ部ケース3aは、例えば、難燃性のポリカーボネート等の樹脂、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金等の軽量な金属からなる。
【0036】
第1の光導波路23Aは、一端が発光部22に光結合され、他端は第1のフェルール24に固定され、第1のフェルール24は、回動機構41の一方の側から中空部41aに嵌合され、回動機構41に対して相対的に回動できるように構成されている。
【0037】
第2の光導波路33Aは、一端が受光部32に光結合され、他端は第2のフェルール34に固定され、第2のフェルール34は、回動機構41の他方の側から中空部41aに嵌合され、回動機構41と一体的に回動できるように構成されている。これにより、第1の光導波路23A及び第2の光導波路33Aのそれぞれの中心軸が回動機構41の回転軸5と略一致するようになる。
【0038】
第1のフェルール24は、回動機構41の中空部41aの内径よりも僅かに小径の外径を有し、本体部ケース2aに設けた鍔部2cに固定される鍔部24aを有する。これにより、第1の光導波路23Aが本体ケース部2a側に固定される。
【0039】
第2のフェルール34は、回動機構41の側面に当接する鍔部34aを有し、これにより、回動機構41の中空部41aにおいて、第1の光導波路23Aの端面と第2の光導波路33Aの端面との間に隙間を形成し、その隙間にインデックス・マッチングオイル42を充填している。
【0040】
第1および第2のフェルール24,34は、例えば、Zr、ガラス、ポリエーテールケトン等のプラスチック材料やSUS等の金属からなる。プラスチック材料を用いる場合は、射出成形等により形成してもよく、丸棒材からファイバ挿入穴を切削等により形成してもよい。また、金属を用いる場合は、電鋳により形成してもよく、丸棒材からファイバ挿入穴を切削等により形成してもよい。
【0041】
インデックス・マッチングオイル42は、光導波路23A,33Aのコア232,332の屈折率と同程度の屈折率を有し、かつ、透明な液体またはゲル状の材料、例えば、シリコーン系材料等を用いることができる。これにより、第1および第2の光導波路23A,33A間の間を通過する光信号のフレネル損失を減らすことができる。
【0042】
また、第1の光導波路23A及び第2の光導波路33Aは、それぞれクラッド231とコア232、クラッド331とコア332からなる。このとき、第2の光導波路33Aのコア332の直径を第1の光導波路23Aのコア231の直径よりもやや大きくしておくことが望ましい。第1の光導波路23Aの端面と第2の光導波路33Aの端面との間の隙間はわずかであり、そこにはインデックス・マッチングオイル42が充填されているものの、当該隙間における光損失を最小限にするために、受光側のコア331の直径を大きくすることで、より多くの光が受光可能となる。
【0043】
(回動機構の動作)
図4は、回動機構41の動作を示す斜視図である。ラップトップ部3を本体部2に対して同図矢印に示す方向に回動させると、第2の光導波路33A、第2のフェルール34、回動機構41が、ラップトップ部3と一体となって回転軸5を中心に回動する。第1の光導波路23A、および第1のフェルール24が本体部2側に固定されているので、第2の光導波路33Aが第1の光導波路23Aに対して回動する。第1および第2の光導波路23A,33A間の隙間はインデックス・マッチングオイル42が充填されているので、第1および第2の光導波路23A,33A間は、インデックス・マッチングオイル42を介して光結合される。
【0044】
これにより、ラップトップ部3の回動の際においても、第1の光導波路23Aが本体部2に対して変動し、捻れを生ずることはなく、また、第2の光導波路33Aがラップトップ部3に対して変動し、捻れを生ずることはない。その一方で、第1の光導波路23Aと第2の光導波路33Aの互いの位置関係は、ラップトップ部3の回動によって捻れを生じさせることになるが、互いに接着されていないため、回動により物理的な力がかかることはない。また、位置関係に捻れが生じても、互いの中心軸は一致したままであるので、光信号の伝達に何ら影響を及ぼすこともない。
【0045】
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
(イ)発光部22は第1の回路基板21に、受光部32は第2の回路基板31にそれぞれ直接接続し、発光部22とフレーム境界部との間を第1の光導波路21によって接続し、受光部32とフレーム境界部との間を第2の光導波路33Aによって接続することにより、電気ケーブルを不要としたので、通信時における電磁ノイズの影響を受けることがなくなる。
(ロ)発光部22と受光部32との間の光伝送をフレーム境界部で空間光伝送により行っているので、光導波路が捩れて物理的な力が加わることもないため、優れた可動特性が得られ、光信号の伝送に悪影響を及ぼすこともない。
(ハ)発光部22と受光部32との間の光伝送をフレーム境界部で空間光伝送により行っているので、光導波路をヒンジ部を通す必要がなくなり、組立が容易となり、優れた実装性が得られる。
(ニ)ランプトップ部3を本体部2に対して折り畳めるので、可搬性、携帯性に優れた電子装置1を提供することができる。
【0046】
なお、回動機構41により、ラップトップ部3が本体部2に対してスムースに回動するためには、回動機構41と本体部2との間に図示しないベアリングを設ける、潤滑剤を塗布する、等の構成が効果的である。
【0047】
[第2の実施の形態]
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る回動機構を示す。第1の実施の形態で説明した回動機構は、ラップトップ部3のみに固定されたものであったが、第2の実施の形態は、回動機構を第1の回動機構411と第2の回動機構412の2つに分割し、第1の回動機構411を本体部2に固定し、第2の回動機構412をラップトップ部3に固定したものである。
【0048】
第1の回動機構411は、軸方向に貫通した中空部411aを有し、第2の回動機構412側の端面に中空部411aと同軸の凹部411bを有する。第1の回動機構411の外周面が本体部ケース2aに固定されている。
【0049】
第2の回動機構412は、軸方向に貫通した中空部412aを有し、第1の回動機構411側の端面に中空部412aと同軸であって、第1の回動機構411の凹部411bに摺動可能に嵌合する凸部412bを有する。第2の回動機構412の外周面がラップトップ部ケース3aに固定されている。
【0050】
第1のフェルール24は、第1の実施の形態とは異なり、第1の回動機構411の中空部411aに嵌合し、これにより、第1の光導波路23Aが本体ケース部2a側に固定される。
【0051】
第2のフェルール34は、第1の実施の形態と同様に、第2の回動機構412の側面に当接する鍔部34aを有し、これにより、第1および第2の回動機構411,412の中空部411a,412aにおいて、第1の光導波路23Aの端面と第2の光導波路33Aの端面との間に隙間を形成し、その隙間にインデックス・マッチングオイル42を充填している。
【0052】
ラップトップ部3を本体部2に対して回動させると、第2の光導波路33A、第2のフェルール34、および第2の回動機構412が、ラップトップ部3と一体となって回転軸5を中心に回動する。第1の光導波路23A、第1のフェルール24、および第1の回動機構411が本体部2側に固定されているので、第2の光導波路33Aが第1の光導波路23Aに対して回動する。第1および第2の光導波路23A,33A間の隙間はインデックス・マッチングオイル42が充填されているので、第1および第2の光導波路23A,33A間は、インデックス・マッチングオイル42を介して光結合される。
【0053】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、電磁ノイズの影響を最小限にすることができ、優れた可動特性、実装性が得られる。また、回動機構が2分割され、第1および第2の回動機構自体で相対移動可能な構成にできるため、本体部ケース2aおよびラップトップ部ケース3aの構造を簡素化することができる。
【0054】
[第3の実施の形態]
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る回動機構を示す図である。なお、同図では、本体部ケース2aおよびラップトップ部ケース3aの図示を省略している。
【0055】
本実施の形態は、第1の実施の形態において、第1の光導波路23Aと第2の光導波路33Aとの間に1つの凸レンズ43を配置したものである。第1および第2の光導波路23A,光導波路33Aの端面間距離は、凸レンズ43の焦点距離の2倍に設定している。
【0056】
本実施の形態において、第1の光導波路23Aを伝送してきた光は、その末端部から放出された際に拡散されるが、その拡散光は凸レンズ43を通過することにより屈折し、第2の光導波路33Aの末端部に集光される。そして、第2の光導波路33Aを経由して受光部32へ向かうことになる。
【0057】
第3の実施の形態によれば、第1および第2の光導波路23A,33Aの端面間距離を短くできない場合に、光経路の途中に凸レンズ43を配置することで、光拡散を抑え、光損失を防止することができる。
【0058】
[第4の実施の形態]
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る回動機構を示す図である。なお、同図では、本体部ケース2aおよびラップトップ部ケース3aの図示を省略している。
【0059】
本実施の形態は、第1の実施の形態において、第1の光導波路23Aと第2の光導波路33Aとの間に2つの凸レンズ431,432を配置したものである。
【0060】
本実施の形態において、第1の光導波路23Aを伝送してきた光は、その末端部から放出された際に拡散されるが、その拡散光は第1の凸レンズ431を通過することにより屈折し、平行光となる。更に、第2の凸レンズ432を通過することにより再び屈折し、第2の光導波路33Aの末端部に集光される。そして、第2の光導波路33Aを経由して受光部32へ向かうことになる。
【0061】
第4の実施の形態によれば、第1および第2の光導波路23A,33Aの端面間距離が比較的長い場合でも、光経路の途中に2つの凸レンズ431、432を配置することで、光拡散を抑え、光損失を防止することができる。
【0062】
[第5の実施の形態]
図8は、本発明の第5の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す図である。本の実施の形態は、第1の実施の形態において、回動機構41に発光部22を配置し、本体部2側の発光部22と第1の回路基板21とを電気ケーブル25によって接続したものであり、他は第1の実施の形態と同様に構成されている。
【0063】
回動機構41の中空部41aの一方の端部側に、第1の光導波路23Aおよび第1のフェルール24を嵌合させる代わりに、発光部22を嵌合させる。なお、発光部22をフェルール等の保持部材を介して嵌合してもよい。
【0064】
第1の回路基板21をできるだけヒンジ部4に近い位置に配置し、発光部22と第1の回路基板21とを接続する電気ケーブル25の長さを最小限度にすることができるので、電磁ノイズの影響をあまり受けることがない。
【0065】
回動機構41の中空部41aの他方の端部側には、第1の実施の形態と同様に、第2の光導波路33Aを保持した第2のフェルール34が嵌合し、回動機構41に固定されている。発光部22と第2の光導波路33Aとの間には、インデックス・マッチングオイル42が充填されている。
【0066】
(第5の実施の形態の効果)
第5の実施の形態によれば、光導波路を1つしか備えないことにより構造が簡略化できると共に、電気ケーブル25の長さを最小限に抑えることで、電磁ノイズの影響を最低限に抑えることができる。
【0067】
[第6の実施の形態]
図9は、本発明の第6の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す図である。本実施の形態は、第5の実施の形態において、第1の回路基板21から第2の回路基板31への光通信と、第2の回路基板31から第1の回路基板21への光通信の、2つの光接続を可能としたものである。
【0068】
この電子装置1は、ヒンジ部3の左右に第5の実施の形態と同様の回動機構41を配置し、2つの回動機構41により、ラップトップ部3は本体部2に対して回動自在となっている。ラップトップ部3の表示部30は、タッチパネルとなっている。
【0069】
本体部2には、第1の回路基板21と、第1の発光部26および第1の受光部27と、第1の回路基板21と第1の発光部26および第1の受光部27とをそれぞれ接続する2本の電気ケーブル25とを備える。
【0070】
ラップトップ部3には、第2の回路基板31と、第2の回路基板31に取り付けられた第2の受光部36および第2の発光部37と、第2の受光部36に光結合された第2の光導波路33Aと、第2の発光部37に光結合された第3の光導波路38とを備える。
【0071】
左右の回動機構41の中空部41aの、第1の発光部26と第2の光導波路33Aとの間、および第1の受光部27と第3の光導波路38との間には、それぞれインデックス・マッチングオイル42が充填されている。
【0072】
第1の回路基板21は、本体部2における制御等を行うための基板であり、例えば、第1の発光部26を駆動する駆動回路と、第1の受光部27で受光し、光電変換された電気信号に増幅等の処理を施す処理回路と、電子装置1内の各部を制御するCPUとを備える。CPUは、キーボード20等の入力装置、タッチパネルの操作に基づいて画像データを生成あるいは選択し、その画像データに基づいて駆動回路を制御して第1の発光部26から光信号として出力させる。第1の回路基板21と第1の発光部26および第1の受光部27とは、それぞれ電気ケーブル25を介して接続されている。
【0073】
第2の回路基板31は、ラップトップ部3における制御等を行うための基板であり、例えば、第2の受光部36で受光し、光電変換された電気信号に増幅等の処理を施して表示データを生成する処理回路と、第2の発光部37を駆動してタッチパネルの入力データを光信号として出力させる駆動回路と、表示データに基づいて表示部30を駆動する表示駆動回路とを備える。
【0074】
(第6の実施の形態の動作)
次に、第6の実施の形態の動作を説明する。ユーザが、キーボード20を操作すると、第1の回路基板21上のCPUは、駆動回路を制御して駆動信号を電気ケーブル25を介して第1の発光部26に与える。第1の発光部26は、その駆動信号を光信号に変換し、第2の光導波路33Aに入力する。
【0075】
第2の光導波路33Aに入力された光信号は、第2の光導波路33Aを伝播して第2の受光部36で受光され、電気信号に変換され、第2の回路基板31に送信される。第2の回路基板31の表示駆動回路は、表示部30に画像を表示する。
【0076】
ユーザが表示部30のタッチパネルを指等でタッチして項目を選択すると、第2の回路基板31がそのタッチパネル上の項目の座標情報を取得し、その座標情報を示す電気信号を第2の発光部37により光信号に変換し、第3の光導波路38を介して第1の受光部27に伝送する。
【0077】
第1の受光部27は、受光した光信号を電気信号に変換し、電気ケーブル25を介して第1の回路基板21に出力する。第1の回路基板21上のCPUは、タッチパネル上で指定された座標情報に基づいて指示された項目を認識し、その項目に対応する処理を実行する。以上のようにして第1の回路基板と第2の回路基板との間で信号の授受を行い、一定の処理を実行する。
【0078】
(第6の実施の形態の効果)
第6の実施の形態によれば、電気ケーブル25の長さを最小限に抑えることで、電磁ノイズの影響を最低限に抑えることができる。また、第1の回路基板21と第2の回路基板31との間における双方向通信が可能となる。
【0079】
なお、本体部2側の発光部22と第1の回路基板21とを光導波路によって接続し、ラップトップ部3側の第2の受光部と第2の回路基板31とを電気ケーブルにより接続してもよい。
【0080】
[第7の実施の形態]
図10は、本発明の第7の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す断面図であり、(a)はラップトップ部3を閉じた状態、(b)はラップトップ部3をスライドして開けた状態を示す。第1乃至第6の実施の形態では、本体部2とラップトップ部3とは回動機構によって回動可能としたが、本実施の形態は、スライド機構によってラップトップ部3を本体部2に対してスライド可能としたものである。
【0081】
この電子装置1は、本体部2とラップトップ部3とからなり、本体部2とラップトップ部3とは、収納時には図10(a)に示すように互いに重なっており、本体部2はラップトップ部3により覆われているが、使用時にはラップトップ部3が本体部2上をスライドすることにより、図10(b)に示すようにラップトップ部3により覆われていた本体部2が使用可能となる。
【0082】
本体部2には、第1の実施の形態と同様に、第1の回路基板21、発光部22及び第1の光導波路23Aが設けられている。また、ラップトップ部3には、第1の実施の形態と同様に、第2の回路基板31、受光部32及び第2の光導波路33Aが設けられている。
【0083】
発光部22は、第1の回路基板21に搭載されており、更に第1の光導波路23Aを接続している。発光部22により発せられた光信号は第1の光導波路23A内を進行する。第1の光導波路23Aのもう一方の末端部は、本体部2のラップトップ部3に対向する面に向かっている。
【0084】
受光部32は、第2の回路基板31に搭載されており、更に第2の光導波路33Aを接続している。第2の光導波路33A内を進行した光信号は、受光部32へと到達する。第2の光導波路33Aのもう一方の末端部は、ラップトップ部3の本体部2に対向する面に向かっている。
【0085】
図10(a)に示すような、本体部2とラップトップ部3とが重ねられた収納状態においては、第1の光導波路23Aの末端部と、第2の光導波路33Aの末端部とは離れており、第1の回路基板21と第2の回路基板31との間における光通信は不可能となっている。
【0086】
しかし、ラップトップ部3をスライドさせ、図10(b)に示すような本体部2の上面を開いた状態にすると、第1の光導波路23Aの末端部と、第2の光導波路33Aの末端部とが、両導波路の中心軸が略一致する位置まで近づき、これにより第1の光導波路23Aから放たれた光信号が第2の光導波路33Aを経由して受光部32へ達することが可能となる。
【0087】
(第7の実施の形態の効果)
第7の実施の形態によれば、ヒンジ部を備えないスライド型の電子装置においても空間光伝送が可能となり、また、ヒンジ部による空間光伝送よりも構造を簡略化することができる。
【0088】
[第8の実施の形態]
図11は、本発明の第8の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す断面図であり、(a)はラップトップ部3を閉じた状態、(b)はラップトップ部3を開いた状態を示す。本実施の形態は、ラップトップ部3を本体部2に対して回動し、ラップトップ部3を開いた状態においてのみ、2つの回路基板21,31の間における光通信が可能になるものである。
【0089】
この電子装置1は、本体部2とラップトップ部3とからなり、本体部2とラップトップ部3とは、ヒンジ部4により接続されると共に、ヒンジ部4により、ラップトップ部3は本体部2に対して回動自在となっている。
【0090】
本体部2には、第1の回路基板21、発光部22及び第1の光導波路23Aが設けられている。また、ラップトップ部3には、第2の回路基板31、受光部32及び第2の光導波路33Aが設けられている。
【0091】
発光部22は、第1の回路基板21に搭載されており、更に第1の光導波路23Aを接続している。発光部22により発せられた光信号は第1の光導波路23A内を進行する。第1の光導波路23Aのもう一方の末端部は、ラップトップ部3を開いた状態とした際に本体部2がラップトップ部3と接する面に向かっている。
【0092】
受光部32は、第2の回路基板31に搭載されており、更に第2の光導波路33Aを接続している。第2の光導波路33A内を進行した光信号は、受光部32へと到達する。第2の光導波路33Aのもう一方の末端部は、ラップトップ部3を開いた状態とした際にラップトップ部3が本体部2に対向する面に向かっている。
【0093】
図11(a)に示すような、ラップトップ部3が閉じた状態においては、第1の光導波路23Aの末端部と、第2の光導波路33Aの末端部とは方向が異なっており、第1の回路基板21と第2の回路基板31との間における光通信は不可能となっている。
【0094】
しかし、ラップトップ部3を開き、図11(b)に示すような状態にすると、第1の光導波路23Aの末端部と、第2の光導波路33Aの末端部とが、両導波路の中心軸が略一致する位置まで近づき、これにより第1の光導波路23Aから放たれた光信号が第2の光導波路33Aを経由して受光部32へ達することが可能となる。
【0095】
(第8の実施の形態の効果)
第8の実施の形態によれば、ヒンジ部による空間光伝送よりも構造を簡略化することができる。
【0096】
[第9の実施の形態]
図12は、本発明の第9の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示し、(a)は平面図、(b)は第1の光導波路の端面図、(c)は第2の光導波路の端面図である。
【0097】
本実施の形態は、第7および第8の実施の形態において、第1の光導波路として、複数のコア234と、これらのコア234の周囲にクラッド233を形成した第1の光導波路23Bを用い、第2の光導波路として、複数のコア334と、これらのコア334の周囲にクラッド333を形成した第2の光導波路33Bを用いたものである。
【0098】
ラップトップ部3を開き、またはスライドさせて第1の光導波路23Bと第2の光導波路33Bとの端面同士が対向する位置になったとき、通信が可能となる。
【0099】
第1および第2の光導波路23B,33Bのコア234,334は、長手方向に一様な断面矩形状を有し、第2の光導波路33Bのコア334は、第1の光導波路23Bのコア234よりもサイズをやや大きくしておくことが望ましい。これにより、第1の光導波路23Bの端面と第2の光導波路33Bの端面との間の隙間における光損失を最小限にすることが可能となる。
【0100】
第1および第2の光導波路23B,33Bは、例えば、高分子光導波路であり、コア234,334は、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等からなる。また、クラッド233,333は、コア234,334の屈折率よりも小さい屈折率のフッ素系ポリマー等からなる。
【0101】
このような光導波路23B,33Bは、例えば、特開平2004−226941号公報に開示されているように作製することができる。すなわち、硬化性樹脂からなる型の表面に形成された凹部に紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなるコア形成用硬化性樹脂を充填し、型表面にクラッド用フィルム基材を接合させ、コア形成用硬化性樹脂を硬化させてコアを形成した後、型を剥離し、クラッド用フィルム基材のコア形成面側にクラッド層を形成することにより、高分子光導波路が作製される。
【0102】
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態によれば、光通信の多チャンネル化が可能となる。また、光ファイバよりも柔軟性に優れるため、可動特性が向上する。
【0103】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、その要旨を変更しない範囲内で種々変形実施が可能である。また、上記各実施の形態の構成要素を発明の要旨を変更しない範囲内で任意に組み合わせることができる。
【0104】
例えば、上記第1乃至第5、第7乃至9の実施の形態では、本体部2側に発光部22を配置し、ラップトップ部3側に受光部32を配置したが、本体部2側に受光部32を配置し、ラップトップ部3側に発光部22を配置してもよい。
【0105】
また、本体部2とラップトップ部3とは、回動とスライドの両方の機能を備えていてもよい。例えば、図10に示す第7の実施の形態の構成において、ラップトップ部3をスライドした後、図11の第8の実施の形態に示すように、ラップトップ部3を回動することにより、第1および第2の光導波路23A,33Aの端面同士が対向して光通信可能となる構成にしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子装置の外観図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態に係る回動機構およびその周辺の断面図である。
【図4】第1の実施の形態に係る回動機構の動作を示す斜視図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る回動機構を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る回動機構を示す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態に係る回動機構を示す図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示す図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示し、(a)はラップトップ部3を閉じた状態を示す断面図、(b)はラップトップ部3をスライドした状態を示す断面図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示し、(a)はラップトップ部を閉じた状態を示す断面図、(b)はラップトップ部を開いた状態を示す断面図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態に係る電子装置における光接続の構成を示し、(a)は平面図、(b)は第1の光導波路の端面図、(c)は第2の光導波路の端面図である。
【符号の説明】
【0107】
1 電子装置
2 本体部
2a 本体部ケース
3 ラップトップ部
3a ラップトップ部ケース
4 ヒンジ部
5 回転軸
20 キーボード
21 第1の回路基板
22 発光部
23A、23B 第1の光導波路
24 第1のフェルール
24a 鍔部
25 電気ケーブル
26 第1の発光部
27 第1の受光部
30 表示部
31 第2の回路基板
32 受光部
33A、33B 第2の光導波路
34 第2のフェルール
34a 鍔部
36 第2の受光部
37 第2の発光部
38 第3の光導波路
39 第3のフェルール
40、41 回動機構
41a 中空部
42 インデックス・マッチングオイル
43 凸レンズ
231、331、233、333 クラッド
232、332、234、334 コア
411 第1の回動機構
411a 中空部
411b 凹部
412 第2の回動機構
412a 中空部
412b 凸部
431、432 凸レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム境界部で相対的に移動可能な第1および第2のフレームと、
前記第1のフレームに設けられ、光信号を送信する発光部と、
前記第2のフレームに設けられ、前記光信号を受信する受光部と、
前記発光部および前記受光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する光伝送路とを備え、
前記発光部と前記受光部との間の前記光伝送路を経由した光伝送は、前記フレーム境界部で空間光伝送により行われることを特徴とする電子装置。
【請求項2】
前記光伝送路は、前記発光部と前記受光部の双方と前記フレーム境界部との間にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項3】
前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる回動機構を備え、
前記空間光伝送は、前記回動機構の回動軸部分において行われることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項4】
前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる回動機構を備え、
前記空間光伝送は、前記第1および第2のフレームが特定の位置にあるときに行われることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項5】
前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2を相対的に平行移動させるスライド機構を備え、
前記空間光伝送は、前記1および第2のフレームが特定の位置にあるときに行われることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項6】
前記光伝送路は、光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項7】
前記光伝送路は、高分子導波路であることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項8】
前記光伝送路は、前記発光部と前記受光部の双方と前記フレーム境界部との間にそれぞれ設けられた光ファイバであり、
前記光信号を送信する側に設けらた光ファイバのコア径が、前記光信号を受信する側に設けられた光ファイバのコア径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
【請求項9】
フレーム境界部で相対的に移動可能な第1および第2のフレームと、
前記第1のフレームに設けられ、光信号を送信する第1の発光部、および光信号を受信する第1の受光部と、
前記第2のフレームに設けられ、前記第1の発光部からの前記光信号を受信する第2の受光部、および前記第1の受光部に前記光信号を送信する第2の発光部と、
前記第1の発光部および前記第2の受光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する第1の光伝送路、および前記第1の受光部および前記第2の発光部のうち少なくとも一方と前記フレーム境界部との間で前記光信号を伝送する第2の光伝送路とを備え、
前記第1の発光部と前記第2の受光部との間の前記第1の光伝送路を経由した光伝送、および前記第1の受光部と前記第2の発光部との間の前記第2の光伝送路を経由した光伝送は、前記フレーム境界部で空間光伝送により行われることを特徴とする電子装置。
【請求項10】
前記第1および第2のフレームは、前記フレーム境界部に前記第1および第2のフレームを相対的に回動させる第1および第2の回動機構を備え、
前記第1の光伝送路を経由した空間光伝送は、前記第1の回動機構の回動軸部分において行われ、
前記第2の光伝送路を経由した空間光伝送は、前記第2の回動機構の回動軸部分において行われることを特徴とする請求項9に記載の電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−328598(P2007−328598A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−159882(P2006−159882)
【出願日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】