説明

電子通帳、電子通帳を用いた振込処理方式、並びに電子通帳への振込先記入装置及びその方法

【目的】 電子通帳を使用してATMから行う振込処理において、ATMに対して行う振込先情報の入力処理を簡単化して顧客の負担が軽減する。
【構成】 電子通帳は取引履歴等を記憶する追記型の光記憶部1を有し、この光記憶部1には、振込先の銀行コード、支店コード、口座番号等を登録しておくための振込先情報エリア9が設けられている。顧客は、個人ユースの振込先記入装置を用いて、電子通帳の振込先情報エリアに予め複数の振込先情報を登録しておくことができる。そして、ATMから振込を行う際には、ATMが電子通帳の振込先情報エリア9から登録されている振込先情報を読むので、顧客はその中から目的の振込先を選択するだけで、ATMはその選択された振込先情報が入力されたものと看做して、振込処理を実行する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀行等の金融機関において、各種口座の預金通帳として用いられる電子通帳、及びこの電子通帳を用いた振込処理の方式、並びにこの電子通帳に対する振込先記入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子通帳を用いた振込処理方式として、例えば、特公平5ー11349号公報に掲載されているようなものが知られていた。この提案は、顧客が電子通帳を自動金銭出納機(以下、英名“an automatic teller machine”の略称「ATM」で呼称し、これには振込専用機も含む)にセットした後、ATMのコンソールを操作して特定の振込先を入力すると、その振込先に対する振込処理が実行されると共に、その振込履歴がATMから上記電子通帳に記帳される。そして、上記電子通帳に記帳された振込先に対して次回以降に振込が行われる場合には、その振込履歴内の振込先情報を読み出すことにより、ATMの入力装置による振込先情報の入力が省略できるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記方法は、過去に振込んだことのある振込先に同じ電子通帳を用いて再度振込む場合には有効である。しかし、初めての振込先の場合や、過去とは異なる電子通帳を用いる場合や、同一名義人の過去の口座とは異なる口座に振込む場合等に対しては、やはりATMのコンソールから振込先情報の入力作業が必要となる。この振込先情報の入力作業は、ATMを使用する処理の中で最も多くの時間が掛かるものであり、顧客にとっては非常に煩わしいものである。
【0004】また、ATMのコンソールはタッチパネルであることが多く、そのレイアウトはATM独特のものであるため、特に、正しいデータが入力されたか否かを確認する入力確認がし辛く、誤ったデータを入力したときには誤り修正を完全に行うのに非常な手間がかかる。そのうえ、データの連続入力ができないので、複数の振込先がある場合には大変な作業を強いられる。
【0005】このように、従来の技術によれば、電子通帳を用いてATMから振込を行う際、ATMに対する振込先情報の面倒な入力作業を完全に無くすことができない。そのことが、顧客に大きな負担となっている。
【0006】従って本発明の目的は、電子通帳を用いてATMから振込を行う場合、ATMに対する振込先情報の面倒な入力作業を完全に無くし、現金預入や支払と同程度の簡単な入力作業だけで振込ができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の側面に従う電子通帳は、顧客が任意に定めた1つ又は複数の振込先情報を記憶するための、ATMにより読み出し可能な振込先情報記憶部を備え、この振込先情報記憶部が取引内容を記憶する取引データ記憶部とは別に設けられていることを特徴とする。
【0008】また、本発明の第2の側面に従う振込処理方式は、上記構成の電子通帳とATMとを用いるもので、ATMが、電子通帳内の振込先情報記憶部から予め登録されている振込先情報を読み出す手段と、この登録されている振込先情報の中から顧客に目的の振込先情報を選択させるための選択手段と、読み出し手段によって読み出され且つ選択手段によって選択された振込先情報を用いて、振込処理を実行する手段とを有することを特徴とする。
【0009】この振込処理方式では、さらに、電子通帳の振込先情報記憶部に対して、顧客が任意の定めた1又は複数の振込先情報を書き込むための振込先記入装置を、ATMとは別個の装置として設けることができる。好適な実施例では、この振込記入装置は、パーソナルコンピュータや電子手帳等であって、顧客に個人ユース用として提供される。
【0010】本発明の第3の側面に従う電子通帳用の振込先記入装置は、ATMとは別個の装置として構成されており、電子通帳に情報をリード/ライトするため電子通帳リード/ライト手段と、顧客が任意に定めた振込先情報を入力するための顧客入力手段と、入力された振込先情報を電子手帳の振込先情報記憶部に書き込むように、電子手帳リード/ライト手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】本発明の第4の側面に従う電子通帳に対する振込先記入方法は、ATMとは別個に用意された振込先記入装置を用いるもので、この記入装置に電子通帳をアクセス可能にセットする過程と、顧客の任意に定めた振込先情報を記入装置に入力する過程と、振込先記入装置から電子通帳内の振込先記憶部に対して、入力された振込情報を書き込む過程とを備えることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明によれば、電子通帳の取引データ記憶部とは別のエリアに、予め振込先情報を登録しておくことがきる。登録できる振込先情報は、取引データ記憶部に記録されている過去の取引内容に制限されることはなく、顧客の任意で定めることができる。従って、以前に振り込んだことが無い将来的な振込先の情報も登録できる。また、振込先情報記憶部は取引内容の記録する取引データ記憶部とは別個であるので、振込先情報の記入を行っても銀行取引等には影響を及ぼさない。
【0013】この電子通帳を用いてATMから振込を行う場合、本発明の振込方式によれば、ATMが電子通帳に登録された振込先情報を自動的に読み出すため、顧客は目的とする振込先情報の選択だけをATMに対して行えば、ATMはその選択した振込先情報を用いて振込処理を実行する。従って、振込先情報をATMに入力する手間が省け、入力間違いも殆ど無くなる。
【0014】本発明の振込先記入装置又は方法によれば、ATMとは別個の記入装置を用いて、都合の良いときに予め電子通帳に振込先情報を登録しておくことができる。従って、ATMの前で面倒な入力作業を行う必要がない。特に、好適な実施例では、記入装置は顧客のパーソナルユースの装置であるため、顧客は金融機関に出向かなくても、かつ、金融機関の営業時間に制限されずに、都合のよい時と場所で振込先情報を記入することができる。また、この記入装置は、電子通帳の振込先情報記憶部にだけ書き込みを行い、他の取引データ記憶部等には書き込みを行わないから、銀行取引等には支障を与えることはない。
【0015】更に、この記入装置は、振込先情報を入力する目的から、入力キーとしてはテンキー程度で充分であり、ATMのようなタッチパネルである必要はない。また、この記入装置は、電子通帳の取引データ記憶部等の銀行取引に影響を与える領域には書込を行わないので、金融機関のホストコンピュータと連係せずに独立して存在することができ、ATMのように金融機関のホストコンピュータと通信回線で接続されている必要はない。従って、この記入装置は、顧客にパーソナルユースの装置として提供することができ、また、携帯可能なように充分に小型化することも可能であり、例えば、パーソナルコンピュータや電子手帳のような汎用的で顧客の使い慣れたものを利用して実現することができる。そのため、金融機関の営業場所や時間に制限されることなく、顧客の都合のよい時と場所でこの記入装置を使用できるようにすることができ、顧客にとって大変に便利である。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の一実施例に係る電子通帳のメモリマップを示す。この電子通帳は光・IC(集積回路)ハイブリッドカードであって、記憶装置として、図1に示すように、追記型の光学的記憶部(以下、光記憶部という)1と、データの書換えが可能なIC内の記憶部(以下、IC記憶部という)3とを備えている。
【0018】図2は、光記憶部1のメモリマップを示す。光記憶部1には、銀行取引において必要とされる諸項目、例えば、顧客、科目、振込先、取引データ、その他の事項等に関する情報(顧客特定情報、科目情報、振込先情報、取引データ、多目的情報等)が書込まれる。そのため、図2に示すように、光記憶部1は、上記項目に対応して、顧客特定情報エリア5、科目情報エリア7、振込先情報エリア9、取引データエリア11及び多目的情報エリア13等に区分されている。そして、図1に示すように、それら項目別情報エリア5〜13(例えば、項目Aが顧客特定、項目Bが科目、項目Cが振込先…)には、夫々、複数個の内容(データ)が書込めるようになっている。
【0019】図3は、図2の振込先情報エリア(図1の項目Cのエリア)9に書き込まれる内容を具体的に示したもので、一単位の内容には、一つの振込先に関する銀行コード15、支店コード17、口座番号19及びエラー訂正コード21が含まれている。尚、この振込先情報エリア9のみが、後述する振込先記入装置が書き込みを許された光記憶部1内の唯一のエリアであり、他のエリア5、7、11、13には振込先記入装置から書き込みを行うことはできない。
【0020】図1に示すように、電子通帳内のIC記憶部3には、上述した項目A,B,C,…を表したキーと、光記憶部1内の項目A,B,C,…の情報エリアのアドレスとを対応づけて記述したアドレステーブルが設けられている。このアドレステーブルは、ATMや後述する振込先記入装置がこの電子通帳の光記憶部1にアクセスする際、アクセスする情報エリアのアドレスを得るために参照するものである。
【0021】図4は、この実施例において上記構成の電子通帳に対して用いられる振込先記入装置の全体構成を示したブロック図である。
【0022】この振込先記入装置は、個々の顧客が所持するパーソナルコンピュータや電子手帳を用いて実現されるもの、又は専用のハードウエア(望ましくは携帯可能な小型なもの)であって、時と場所とを問わず顧客が自由に電子通帳に振込先記入を行えるようにするためのものである。この振込先記入装置は、以下に述べるように、電子通帳の光記憶部1の振込先情報エリア9にだけ書込を行い、その他の銀行取引に影響を与える情報エリアには全く書込を行わないので、これを顧客が自由に用いても銀行取引に何の支障もなく、従って、銀行のコンピュータシステムから完全に独立して存在することができ、ATMのように銀行のホストコンピュータに通信回線で接続されている必要はない。そのため、この振込先記入装置は顧客の完全なパーソナルユースとすることができ、且つ、電子手帳のような小型の携帯可能な機器として構成することもできる。
【0023】図4に示すように、この振込先記入装置は、顧客用データ入力機構31、顧客用ディスプレイ33、電子通帳リード/ライト機構35、RAM37、及び演算処理装置39を備える。
【0024】顧客用データ入力機構31は、電子通帳に書き込むべき振込先情報(つまり、図3に示した銀行コード、支店コード、口座番号等)を演算処理装置39に入力するためのもので、この目的からすればテンキー程度を備えていれば必要十分であり、勿論、パーソナルコンピュータや電子通帳のキーボードはそのまま利用できる。
【0025】顧客用ディスプレイ33は、演算処理装置39の制御下で、顧客に対して銀行コード、支店コード、口座番号等の入力を促す表示や、入力されたコードや番号の表示や、後述する種々のエラーの表示等を行うものである。
【0026】電子通帳リード/ライト機構35は、ここに電子通帳がセットされ、そして、演算処理装置39の制御下で、そのセットされた電子通帳のICと光記憶部1とにアクセスして、その光記憶部1内の振込先情報エリア9(図3参照)に振込先情報を書込むものである。
【0027】RAM37は、主として、演算処理装置39のためのワークエリアとして機能し、入力された振込先情報を一時的に記憶したり、その振込先情報を書き込むべき電子通帳内のアドレスを特定する書込みポインタを保持したり、等の用途に利用される。
【0028】演算処理装置39は、プログラムされたマイクロプロセッサであって、顧客が入力した振込先情報を電子通帳内の振込先情報エリア9に書き込むために、以下に述べるような制御動作を行う。
【0029】図5は、この演算処理装置39が行う制御動作を示すものである。
【0030】図5に示すように、まず、電子通帳リード/ライト機構35に電子通帳が挿入されたことを確認すると(ステップS41)、次に、この電子通帳内の振込先情報エリア9の先頭アドレスを電子通帳から得て、この先頭アドレスをRAM37のワークエリア内の書き込みポインタに代入する(ステップS43)。
【0031】尚、このステップS43で、振込先情報エリア9の先頭アドレスを得る処理は次のように行う。まず、予めプログラムされている項目「振込先情報」を表わすキーを電子通帳のICに送る。すると、図1に示したIC記憶部3内のアドレステーブルから振込先情報エリア9の先頭アドレスを読み出されるので、この先頭アドレスを電子通帳から受取る。
【0032】こうして振込先情報エリア9の先頭アドレスが書き込みポインタにセットされると、次に、この書き込みポインタが示す光記憶部1内のアドレスに内容が未記入か記入済かをチェックする(ステップS45)。その結果、記入済である場合は(ステップS47)、その次の内容をチェックするために、書込みポインタに一定の一内容分のバイト数を加算し(ステップS49)、ステップS45を繰り返す。
【0033】この繰り返しループの中で、書込みポインタの値が予めプログラムされた振込先情報エリア9の最終アドレスを超えた場合は(ステップS51)、振込先情報エリア9は既登録の振込先情報で満杯でこれ以上の書込みができないと判断し、エラーメッセージの表示等のエラー処理を行う(ステップS53)。
【0034】一方、上記の繰り返しループの中で、内容が未記入のアドレスに到達すると(ステップS47)、まず銀行コードの入力を促すメッセージを表示し、顧客より銀行コードが入力されると、これをRAM37のワークエリアに保持する(ステップS55)。
【0035】次に、支店コードの入力を促すメッセージを表示し、支店コードが入力されると、これをワークエリアに保持し(ステップS57)、続いて同様に口座番号を入力してもらい、これをワークエリアに保持する(ステップS59)。
【0036】以上の入力処理が完了すると、次に、振込先情報エリア9の記入済のアドレスを検索して、今入力された銀行コード、支店コード及び口座番号と完全に同一の内容が既に書き込まれてないかをチェックする(ステップS61)。その結果、同一内容が発見されなければ、書込みポインタが示すアドレスから、ワークエリアに保持してある銀行コード、支店コード及び口座番号を振込先情報エリア9に書込む(ステップS63)。
【0037】ステップS63が完了すると、電子通帳リーダ/ライタ35から電子通帳を排出し(ステップS65)、振込先記入処理を終了する。
【0038】尚、この振込先記入装置は、光カード記憶部3の振込先情報エリア9以外のエリアには何の情報も書き込めないようにプログラムされている。
【0039】以上のようにして振込先情報を登録した後、この電子通帳を用いてATMから振込を行う場合は、顧客はATMに電子通帳をセットしてコンソールのメニューから振込を選択する。すると、ATMが電子通帳のIC記憶部3のアドレステーブルを参照して振込情報エリア9の先頭アドレスを得て、この先頭アドレスから振込先情報エリア9をスキャンして、そこに登録されている振込先情報のリストをコンソールに表示する。次に顧客がこのリスト中から目的の振込先を選択すると、ATMはその選択された振込先情報が入力されたものと看做して、その振込先に対する処理を実行する。
【0040】以上のように、顧客は振込先記入装置を用いることにより、自宅等において、可能性のある全ての振込先情報を電子通帳に予め登録しておくことができる。そのため、初めての振込の場合であっても、ATMの前では、登録してある振込先を選択するという簡単な操作だけで、ATMに振込先情報を入力することができ、ATMに対する従来の面倒な入力作業を完全に無くすことができる。また、振込先情報の誤入力も殆ど無くなり、複数の振込先に振り込む場合も簡単である。その結果、顧客にとっては短時間で振込めるというメリットがあり、金融機関にとってはATMや店舗の稼働率が上昇するというメリットがある。
【0041】また、振込先記入装置は顧客の手元にあるためその操作に習熟し易く、特に、パーソナルコンピュータや電子手帳を用いた場合は、汎用であるため一層習熟が容易であり、しかも、顧客の都合の良い場所と時間に使用できる。そのため、この振込先記入装置を用いて振込先情報を電子手帳に入力する作業は、金融機関の店舗内でその営業時間にのみ使用できるATMに対して振込先情報を入力する従来の作業に比較して、大幅に能率的であり顧客の負担が少ない。
【0042】なお、上記内容は、本発明の一実施例に係るものであって本発明が上記内容にのみ限定されるものでないのは勿論である。
【0043】例えば、上記実施例では、振込先情報として銀行コード、支店コード、口座番号等のテンキーから入力できるものに限ってあるが、顧客が振込先名義人を簡単に識別できるようにするためのインデックス情報も登録できるようにしたり、また、定期に定額の振込を行う場合のために、振込期日や金額も登録できるようにしてもよい。このようにすると、ATMのコンソールに表示された振込先情報リストの中から目的の振込先を選択することが容易になり、また、振込のし忘れが減り、また、金額の入力操作を省略できる等のメリットが得られる。
【0044】また、上記実施例では、振込先情報は全て記入装置振込先記入装置から入力したが、光記憶部1の取引データエリア11内の過去の取引履歴から振込先情報を読み出して、或いは、振込先情報エリア9から記入済の振込先情報を読み出して、これをそのまま又は修正して、振込先情報エリア9に書き込める機能を追加することもできる。これにより、電子通帳を以前から使っていて、後から振込先記入装置を利用して過去の振込先を登録しようとする場合や、既登録の振込先情報に対して口座番号だけ異なる振込先情報を登録しようとする場合等に、重複した入力の手間が省けるというメリットが得られる。
【0045】また、ATMにおいて、振込処理を実行した後、電子通帳の取引データエリアに振込履歴を書込むだけでなく、その振込先情報が電子通帳に予め登録されていないものである場合には、自動的に又は顧客からの指示によって、電子通帳の振込先情報エリアにその振込先情報を書込む機能を追加するようにしてもよい。これにより、ATMから一旦入力したことのある振込先については、振込先記入装置を使わなくても電子通帳に登録することができる。
【0046】更に、電子通帳の振込先情報エリアが満杯になった時のことを考慮して、振込先情報エリア内の振込先情報を選択的に消去できる機能をATM又は振込先記入装置にもたせるようにしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、電子通帳を使用してATMから行う振込処理において、顧客が任意に定めた振込先情報を予め電子通帳に登録しておけるようにしたため、ATMに対する入力作業が簡単になり所要時間が短縮されて顧客の負担が軽減されると共に、金融機関にとっても業務の効率アップにつながる。また、振込処理の際の入力ミスも軽減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電子通帳のIC記憶部内のアドレステーブルと光記憶部との関係を示したメモリマップ。
【図2】同電子通帳の記憶部のエリア分けを示したメモリマップ。
【図3】同光記憶部内の振込先情報エリアに登録される情報の具体例を示したメモリマップ。
【図4】本発明の一実施例に係る振込先記入装置の構成を示したブロック図。
【図5】同振込先記入装置の演算処理部による制御動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
31 顧客用データ入力機構
33 顧客用ディスプレイ
35 電子通帳リード/ライト機構
37 RAM
39 演算処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動金銭出納機により取引内容の書込み/読出しが行われる電子通帳において、顧客が任意に定めた1つ又は複数の振込先情報を記憶するための、前記自動金銭出納機により読み出し可能な振込先情報記憶部を備え、この振込先情報記憶部は取引内容を記憶する取引データ記憶部とは別に設けられていることを特徴とする電子通帳。
【請求項2】 自動金銭出納機と電子通帳を使用した振込処理方式において、自動金銭出納機が、前記電子通帳が取引内容の記憶部とは別の振込先情報記憶部を有するとき、この振込先情報記憶部から予め登録されている振込先情報を読み出す手段と、前記予め登録されている振込先情報の中から顧客に目的の振込先情報を選択させるための選択手段と、前記読み出し手段によって読み出され且つ前記選択手段によって選択された振込先情報を用いて、振込処理を実行する手段と、を有することを特徴とする振込処理方式。
【請求項3】 請求項2記載の振込処理方式において、前記自動金銭出納機とは別個の装置であって、前記電子通帳の振込先情報記憶部に対して、顧客が任意の定めた1又は複数の振込先情報を書き込むための振込先記入装置を更に備えることを特徴とする振込処理方式。
【請求項4】 取引内容の記憶部とは別の振込先情報記憶部を有する電子通帳に対して振込先記入を行う装置において、前記電子通帳に取引内容の書込み/読出しを行う自動金銭出納機とは別個の装置として構成され、前記電子通帳に情報をリード/ライトするため電子通帳リード/ライト手段と、顧客が任意に定めた振込先情報を入力するための顧客入力手段と、前記顧客入力手段からの振込先情報を前記電子手帳の振込先情報記憶部に書き込むように、前記電子手帳リード/ライト手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする電子通帳の振込先記入装置。
【請求項5】 取引内容の記憶部とは別の振込先情報記憶部を有する電子通帳に対して振込先記入を行う方法において、前記電子通帳に取引内容の書込み/読出しを行う自動金銭出納機とは別個に用意された振込先記入装置に対して、前記電子通帳をアクセス可能にセットする過程と、顧客の任意に定めた振込先情報を前記振込先記入装置に入力する過程と、前記振込先記入装置から前記電子通帳内の振込先記憶部に対して、前記入力された振込情報を書き込む過程と、を備えることを特徴とする電子通帳の振込先記入方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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