説明

電子部品の分類装置

【課題】 多数の品質等級に分けられる電子部品を分類可能な電子部品の分類装置を提供する。
【解決手段】 分類装置1は、品質検査の品質等級に対応する数の分配口14Aを備えた分配部材14と、投入管12の下端部に設けた球面シール部材23を中心に揺動する揺動管13を備えている。
分配部材14の上面に球面状凹部14Bを形成して、そこに上記分配口14Aを設けている。
小さな設置スペースで多数の分配口14Aを設けることが可能な分類装置1を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子部品の分類装置に関し、より詳しくは品質検査後の電子部品を品質の等級に応じて振り分けるようにした電子部品の分類装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、品質検査後の電子部品を品質の等級に応じて振り分けるようにした分類装置は知られている(例えば特許文献1〜特許文献3)。
【特許文献1】特開昭53−104180号公報
【特許文献2】特開平1−164487号公報
【特許文献3】実開昭61−33441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した従来の分類装置においては次のような問題点が指摘されていたものである。
すなわち、上記特許文献1の装置においては、電子部品の品質の等級に対応する数の分配用パイプを同一円周上に配置し、回転可能な可動パイプを介して品質検査後の電子部品を各分配用パイプへ振り分けるようにしている。しかしながら、このような構成においては、電子部品の品質等級の増加に応じて分配用パイプの数を増やすと、それらを配置する配置領域の直径が大きくなり、装置全体の設置スペースが大きくなる。
また、特許文献2の装置においては、分配皿に設けた各分配口の位置に揺動管を移動させるようにしているが、揺動管は一方向のみに揺動するようになっているために、電子部品の品質等級が多数となった場合には対応することが困難である。
さらに、特許文献3の装置においては伸縮可能な揺動管を用いて電子部品を品質等級に応じた各分類箱に振り分けるようにしているが、揺動管を電子部品が通過する際に伸縮部分で損傷する虞があり、しかも伸縮可能な揺動管を設けているので装置全体の設置スペースが大きくなる。
そこで、本発明の目的は、設置スペースをできるだけ小さく抑制して、多数の品質等級に電子部品を分類することが可能な電子部品の分類装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
すなわち、本発明は、所定位置に配置されて品質検査終了後の電子部品が投入される投入管と、上記投入管に対して揺動可能に接続された揺動管と、少なくとも電子部品の品質の等級に対応する数の分配口を有する分配部材と、上記揺動管を揺動させて、揺動管の下端部をいずれかの分配口の位置に位置させる駆動機構とを備えて、品質検査終了後の電子部品を上記投入管、揺動管および分配口を通過させることにより品質の等級に応じて電子部品を振り分けるように構成した電子部品の分類装置において、
上記分配部材の分配口を球面状凹部を形成するように設け、上記揺動管の下端部は上記球面状凹部内で移動可能であって上記分配口に接続可能としたものである。
【発明の効果】
【0005】
上述した構成によれば、球面状凹部に分配口を形成することで、小さな設置スペースでありながら多数の品質等級に電子部品を分類することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、1は多数の電子部品(チップ型LED)を光特性や電気特性などの品質等級ごとに分類する分類装置である。
この分類装置1は、被検査物としての各電子部品を間欠搬送して品質検査を行うインデックステーブル2と、このインデックステーブル2の隣接位置に配置されて品質検査を終えた各電子部品を品質等級に応じて振り分ける分配装置3と、インデックステーブル2や分配装置3等の作動を制御する制御装置4とを備えている。
製造後の多数の電子部品がフィーダ5に供給されると、該フィーダ5によって縦1列に整列されて搬送レール6を介して下流側の受け渡し手段7の位置まで搬送されるようになっている。受け渡し手段7はインデックステーブル2と同期して時計回りに間欠的に回転されるようになっており、供給位置Aにおいて各電子部品を搬送レール6上からインデックステーブル2上に順次受け渡すようになっている。
インデックステーブル2上に受け渡された各電子部品はインデックステーブル2の中心から放射状に突出して設けられた吸着ノズル8に吸着保持されるようになっており(図3参照)、インデックステーブル2が所定回転角度ごとの間欠回転されることに伴って搬送されるとともに、搬送過程に設けた従来公知の検査装置9によって品質を検査されるようになっている。本実施例の検査装置9は、検査対象となる電子部品を128種類の品質の等級に認定するようにしてあり、検査装置9によって検査が終了した電子部品の品質の等級は制御装置4へ伝達されるようになっている。なお、検査装置9の次の停止位置に別の検査装置を設置して、両方の検査結果から分類するようにしてもよい。
【0007】
図3に示したように、インデックステーブル2の間欠回転に伴って検査済みの各電子部品が順次解放位置Bまで搬送されると、上記吸着ノズル8の負圧が解除された後に解放位置Bに設けたノズル11から噴出される圧縮空気によって電子部品Wが分配装置3の投入管12内へ送り込まれるようになっている。
そして、上記解放位置Bにおいて順次分配装置3の投入管12へ送り込まれた各電子部品Wは、投入管12を通過した後に揺動管13と分配部材14の分配口14Aとを通過することで、上記検査装置9による検査結果に応じた多数の品質等級に応じて振り分けられてから各収容箱15に貯溜されるようになっている。
【0008】
しかして、図2ないし図4に示すように、本実施例の分配装置3は、水平な支持テーブル16上にブラケット17とガイドパイプ18とによって固定した上記投入管12と、この投入管12の下端部に揺動可能に接続された上記揺動管13と、この揺動管13を揺動させる駆動機構21と、さらに支持テーブル16における両管12、13の下方に設けられて多数の分配口14Aを有する上記分配部材14とを備えている。
ガイドパイプ18、投入管12、揺動管13および分配部材14は全て金属製である。
投入管12は全体として90°に湾曲させてあり、投入管12の内径は電子部品Wが余裕を持って通過できる寸法に設定されている。投入管12の上端部12Aはガイドパイプ18に嵌着されて水平に支持されており(図3)、他方、投入管12の下端部12Bは鉛直下方に向けて支持されている。
ガイドパイプ18は、開口部を解放位置Bに位置する電子部品Wに向けて水平に支持されており、解放位置Bとなる電子部品Wを挟んで上記ガイドパイプ18の対向位置に、上記ノズル11をガイドパイプ18に向けて配置している。
ガイドパイプ18には、その内周面から搬送方向前方へ向けて圧縮空気を噴出させるノズル22を設けてあり、インデックステーブル2の回転に伴って電子部品Wが解放位置Bに位置すると、吸着ノズル8への負圧の供給が解除された後に上記ノズル11、22から圧縮空気が噴出されるようになっている。これにより、電子部品Wは、ノズル11から噴出される圧縮空気と、ノズル22から噴出される圧縮空気によって発生する吸引力によってガイドパイプ18内へ送り込まれるとともに、該ガイドパイプ18内に送り込まれた電子部品Wは、投入管12内を高速で揺動管13内へ送り込まれるようになっている。
【0009】
投入管12の下端部12Bの外周部に、環状の球面シール部材23を取り付けている。この球面シール部材23の外周面は全体として球状に形成されている。
そして、球面シール部材23は揺動管13の上端部付近の内周面13Aに遊びを持たせて嵌合されているので揺動管13は、上記球面シール部材23を揺動中心として揺動可能となっている。
制御装置4によって後述する駆動機構21の作動を制御することで上記球面シール部材23を中心として揺動管13を揺動させて、その下端部13Bを各分配口14Aの近接上方位置に位置させることができるようにしている。
【0010】
揺動管13は、全体として上端部が拡径するテーパ状に形成されている。揺動管13の上端側の内周面13Aの内径は、球面シール部材23の外径よりも少し大きな寸法に設定されており、揺動管13の下端部の内径は電子部品Wが余裕を持って通過できる寸法に設定されている。
揺動管13の下方側の側部に投受光式のワークセンサ24を設けてあり、電子部品Wが揺動管13内を通過すると、上記ワークセンサ24によって電子部品Wを検出できるようになっている。ワークセンサ24が電子部品Wを検出した際の検出信号は制御装置4へ伝達されるようになっている。
上記揺動管13の上方外周部13Cは直方体状に形成してあり、この上方外周部13Cをコ字形の支持部材25の間に位置させている。上方外周部13Cにおける支持部材25と対向する二面には、軸心を一直線上に位置させて支持軸26,27を連結してあり、各支持軸26、27は支持部材25に設けた一対のベアリング28によって回転自在に軸支されている。各支持軸26、27は、図2に示したX方向に配置している。
【0011】
また、上記支持部材25の基部25Aの中央に支持軸31の一端を連結してあり、この支持軸31は、支持テーブル16上のブラケット32に設けた一対のベアリング33、33によって水平に、かつ上記X方向と直交するY方向に支持されている。なお、支持軸31の軸心の高さは、上記球面シール部材23の中心の高さと一致させている。
このように、両ベアリング33、33を介して支持軸31と支持部材25をY方向に水平に支持するとともに、両ベアリング28、28を介して支持軸26,27および揺動管13を支持部材25によって支持している。これより、支持軸31の軸心と上記支持軸26,27の軸心の交点は揺動管13の球面シール部材23の外周球面の中心と一致することになる。
上記支持軸31の中央部にはタイミングプーリ34を嵌着してあり、ブラケット32に連結したモータ35側のタイミングプーリ36と上記支持軸31のタイミングプーリ34とにわたってタイミングベルト37を掛け渡している。
また、ブラケット32から突出させた支持軸31の他端にブラケットを介してモータ38を取り付けており、このモータ38の出力軸に取り付けたタイミングプーリ41と上記支持軸27の先端に取り付けたタイミングプーリ42とにわたってタイミングベルト43を掛け渡している。
上記両モータ35,38は制御装置4によって作動を制御されるようになっており、制御装置4によってモータ35を正逆に回転させると、支持軸31に連結したモータ38、支持部材25が支持軸31を中心に回転されて、揺動管13が球面シール部材23を揺動中心とし図3に示したA軸方向に揺動されるようになっている。
また、制御装置4がモータ38を正逆に回転させると、支持軸26,27が正逆に回転されるので、揺動管13が球面シール部材23を揺動中心として図4に示したB軸方向に揺動されるようになっている。
このように本実施例においては、制御装置4によって両モータ38,35を介して揺動管13を揺動させて、この揺動管13の下端部13Bを分配部材14における所要の分配口14Aの位置に位置させることができるようになっている。
【0012】
次に、分配部材14は概略正方形をした肉厚の金属製であり、この分配部材14は支持テーブル16に形成した係合孔16Aに上方側から嵌合されて水平に支持されている。分配部材14の上面には球面状凹部14Bを形成してあり、分配部材14の下面は、上記球面状凹部14Bの形状に倣った球面状凸部としている。球面状凹部14Bの球面の中心14Cは、上記球面シール部材23の中心と一致させてあり、揺動管13の下端部13Bは球面状凹部14Bに近接させて配置している。
分配部材14には、上記球面状凹部14Bから下面まで到達する多数の貫通孔を穿設してあり、これらの各貫通孔によって各分配口14Aが構成されている。分配口14Aの内径は電子部品Wが余裕を持って通過可能な寸法に設定されている。各分配口14Aの下端部には、それぞれパイプ44の先端部を接続してあり、各パイプ44の末端は収容箱15内に挿入されている。
各分配口14Aの上端開口位置は、上記球面状凹部14Bの球面の中心14Cを原点とした球面座標上に形成している。本実施例においては、上述した品質等級の総数と対応するように合計128個の分配口14Aを形成している。また、各分配口14Aは、揺動管13が各分配口14Aに向けて移動された際に、各分配口14Aの軸心が該揺動管13の軸心と一直線上に位置するようになっている。
【0013】
以上のように構成した分配装置3の作動を説明する。すなわち、上述したインデックステーブル2の間欠回転に伴って、電子部品Wは検査装置9によって品質検査をされるようになっており(図1)、この検査装置9による検査が終了した電子部品Wの品質等級は、検査装置9から検査信号として制御装置4に伝達される。
すると、制御装置4は上記各モータ35,38を介して揺動管13をA軸およびB軸方向に揺動させて、該揺動管13の下端部13Bを先に検査装置4から伝達された電子部品Wの品質等級と対応する特定の分配口14Aの位置に位置させる。
次に、この状態において、図3に示すようにインデックステーブル2の間欠回転に伴って検査後の電子部品Wが解放位置Bに搬送されると、制御装置は吸着ノズル8による吸着状態を解除した後に、上記各ノズル11、22に対応する図示しない開閉弁を開放させて両ノズル11,22から圧縮空気を噴出させるので、電子部品Wは空気流に乗ってガイドパイプ18を経て投入管12内へ送り込まれ、さらに揺動管13内を経由して、その下端部13Bから特定の分配口14Aに送り込まれた後に、パイプ44を介して収容箱15に収容されるようになっている。
【0014】
電子部品Wが揺動管13のワークセンサ24部を通過することによって電子部品Wの通過が検出され、その検出信号は制御装置4に伝達される。
すると、制御装置4は、上記開閉弁を閉鎖させてノズル11およびノズル22からの圧縮空気の噴出を停止させる。
この後、次の電子部品Wに対する品質検査の結果が検査装置9から制御装置4に伝達されると、制御装置4は、両モータ35、38を介して揺動管13をA軸方向およびB軸方向に揺動させて、該揺動管13の下端部13Bを検査装置9から伝達された品質等級と対応する特定の分配口14Aの位置に位置させる。
この状態で検査済みの新たな電子部品Wが解放位置Bまで搬送されると、ノズル11およびノズル22から圧縮空気を噴出させることによって電子部品Wが投入管12内に送り込まれてから揺動管13を経由して特定の分配口14Aに送り込まれてからパイプ44を介して収容箱15に収容されるようになっている。
電子部品Wが揺動管13を通過すると、ワークセンサ24によって検出されて、検出信号が制御装置4に伝達されるようになっている。
この後、上述した制御装置4による分配装置3の各構成要素の作動制御が繰り返されるので、検査済みの電子部品Wが品質等級に応じて振り分けられるようになっている。
【0015】
上述した本実施例においては、分配部材14に球面状凹部14Bを形成して、そこに分配口14AをA軸方向およびB軸方向において等ピッチで128箇所設けている。そして、揺動管13が球面シール部材23を中心として揺動されて、揺動管13の下端部13Bを特定の分配口14Aの位置に位置する。
したがって、本実施例によれば、上述した従来の装置と比較して、設置スペースの増加を抑制して、電子部品Wを多数の品質等級に分類することが可能な分配装置3を提供することができ、ひいては小型で汎用性が高い分類装置1を提供することができる。また、投入管12と揺動管13を球面シール部材23を介して連結しているので、揺動管13の揺動角が大きくても電子部品Wが飛び出す恐れはない。
また、揺動管13が揺動されて、各分配口14Aの位置に位置した際には、揺動管13の軸心と各分配口14Aの軸心とは一直線上に位置するので、電子部品Wがそれらの内部を通過する際の抵抗を小さくして、電子部品Wを高速でかつ円滑に収容箱15に収容できる。
【0016】
次に、図5ないし図6は本発明の第2実施例を示したものであり、この第2実施例は揺動管113およびその駆動機構121の構成を変更したものである。
すなわち、揺動管113の上端の内周面113Aには、上記第1実施例と同様に投入管112の下端部外周に嵌着した球面シール部材123を嵌合している。また、揺動管113の上端の外周部113Cにも球面シール部材120を取り付けてあり、この外周部113Cを支持部材151の嵌合孔151Aに上方側から嵌合させている。これにより、揺動管113は支持部材151によって支持されるとともに、上記球面シール部材123を揺動中心として揺動可能となっている。揺動管113の下方側には上述した第1実施例と同様のワークセンサ124を設けている。
さらに、揺動管113の近接下方側には上記第1実施例と同様に多数の分配口114Aを形成した分配部材114を配置してあり、この分配部材114はブラケットによって支持部材151に連結されている。
【0017】
揺動管113の中央部の外周部に環状の球面シール部材149を取り付け、さらに、ストロークベアリング150を介して、連動部材152の貫通孔の内側に設けた球面軸受153に支持させてあり、連動部材152が後述するモータ135,138に連動してXY方向に移動されると、揺動管113が揺動されるようになっている。なお、ストロークベアリング150を介することで揺動管113の揺動の際には球面軸受153による支持位置が揺動管113の軸方向にスライドするようになっている。
支持テーブル116にはX方向のガイドレール155とY方向のガイドレール156を設けてあり、ガイドレール155に可動ブロック154の底部の係合溝154Aを係合させてあり、他方、ガイドレール156には可動ブロック157の底部の係合溝157Aを係合させている。
連動部材152の下面には、Y方向に伸びる直線状の係合突起152Aを形成してあり、この係合突起152Aを、可動ブロック154の上面に形成したY方向溝154Bに係合させている。上記係合突起152AがY方向溝154Bに沿って移動することで、連動部材152はY方向に移動可能となっている。
また、連動部材152における側部には、X方向に沿った直線状の係合突起152Bを形成してあり、この係合突起152Bを、可動ブロック157の前面に形成したX方向溝157Bに係合させている。
可動ブロック157にはY方向に伸びるめねじ部157Cを形成してあり、このめねじ部157Cにねじ部材158を螺合させている。
他方、可動ブロック154にX方向に伸びるめねじ部154Cを形成してあり、このめねじ部154Cにねじ部材159を螺合させている。
ねじ部材158の一端にはモータ135を連動させてあり、他方のねじ部材159の一端にはモータ138を連動させている。これら両モータ135、138の作動は、制御装置によって制御されるようになっている。
上記モータ138を作動させると可動ブロック154がガイドレール155に沿ってX方向に移動され、連動部材152に設けた係合突起152BがX方向溝157B内を摺動して、連動部材152がX方向に平行移動されるので、球面軸受153を介して揺動管113がX方向に揺動されるようになっている。
また、上記モータ135を作動させると、可動ブロック157がガイドレール156に沿ってY方向に移動され、連動部材152に設けた係合突起152AがY方向溝154B内を摺動して、連動部材152がY方向に移動されるので、球面軸受153を介して揺動管113がY方向に揺動されるようになっている。
なお、この第2実施例においては、上記第1実施例と対応する各部材に100を加算した部材番号を付している。
【0018】
以上のように構成した第2実施例においては、制御装置が両モータ135、138を正逆に回転させると、連動部材152が水平面におけるXY方向に移動されるようになっており、それに伴って球面軸受153を介して、かつ球面シール部材123を揺動中心として揺動管113が揺動されて、該揺動管113の下端部113Bが特定の分配口114Aの位置に位置するようになっている。
このように構成した第2実施例においても上述した第1実施例と同様の作用、効果を得ることができる。
なお、上記各実施例においては、駆動機構21、121によって揺動管13、113を揺動させているが、ロボットによって揺動管13,113を揺動させるようにしても良い。
また、分配部材14、114の構成としては、多数のパイプを用意して、それらの上端開口部を全体として球面状凹部が構成されるように配置しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の第1実施例を示す概略の平面図。
【図2】図1に示した分配装置3の平面図。
【図3】図2のIII―III線に沿う要部の断面図。
【図4】図2のIV―IV線に沿う要部の断面図。
【図5】本発明の第2実施例を示す要部の平面図。
【図6】図5のVI―VI線に沿う要部の断面図。
【符号の説明】
【0020】
1…分類装置 12、112…投入管
13、113…揺動管 14、114…分配部材
14A、114A…分配口 14B、114B…球面状凹部
W…電子部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定位置に配置されて品質検査終了後の電子部品が投入される投入管と、上記投入管に対して揺動可能に接続された揺動管と、少なくとも電子部品の品質の等級に対応する数の分配口を有する分配部材と、上記揺動管を揺動させて、揺動管の下端部をいずれかの分配口の位置に位置させる駆動機構とを備えて、品質検査終了後の電子部品を上記投入管、揺動管および分配口を通過させることにより品質の等級に応じて電子部品を振り分けるように構成した電子部品の分類装置において、
上記分配部材の分配口を球面状凹部を形成するように設け、上記揺動管の下端部は上記球面状凹部内で移動可能であって上記分配口に接続可能となっていることを特徴とする電子部品の分類装置。
【請求項2】
上記揺動管の上端部は投入管に設けた球面シール部材を介して揺動可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の分類装置。
【請求項3】
上記分配口は、上記揺動管の下端部が各分配口の位置に位置した際には、上記揺動管の軸心と各分配口の軸心と一直線上に位置することを特徴とする電子部品の分類装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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