説明

電気料金算出装置及び方法

【課題】電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献でき、さらには利用者の電気料金の低減に貢献できる電気料金の算出を行うことである。
【解決手段】専用部電力計測器11a〜11nは、電力供給者から供給される電力を個別の利用者ごとに受電する専用部で、利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する。共用部電力計測器12a〜12mは、複数の利用者が共用して受電する共用部で、利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する。演算部16は、専用部電力計測器11a〜11nで計測した専用部使用電力量及び共用部電力計測器12a〜12mで計測した共用部使用電力量に基づいて、個々の利用者が専用部及び共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数箇所で使用した電力の合計電力量やその電気料金を算出する電気料金算出装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電力の需要家は、電力供給者との契約により受電しており、契約容量を越えると開閉器が動作し電力の供給が遮断される。従って、需要家は契約容量を越えないように電力を使用することが望まれる。一方、電力供給者は、電力需要が一時期に集中しないように、需要家には平均的に使用して欲しい要請がある。そこで、電力需要の少ない時間帯においては電気料金を割り引く割引料金を採用している。
【0003】
図8は、1日の需要電力Pに関連付けて時間帯により異なる電気料金単価を設定した一例を示す説明図である。一般に、電力需要は深夜に少なく、朝方から昼間にかけて多くなる。そして、昼間に電力需要のピークを迎え、昼間から夜間に向けて徐々に少なくなる。このことから、電力需要が少ない時間帯においては、電気料金単価として割引料金とし、電力需要のピークの時間帯においては割増料金とし、その他の時間帯は通常料金とする。
【0004】
例えば23時から5時までの時間帯においては割引料金単価C1とし、5時から11時までの時間帯及び15時から23時までの時間帯においては通常料金単価C2とし、11時から15時までの時間帯においては割増料金単価C3とする。これにより、電力供給者は電力需要が一時期に集中しないように、間接的に需要家に節電を要請している。
【0005】
一方、電力供給者から供給される電力を利用者ごとに受電する専用部と、複数の利用者が共用して受電する共用部とを有した受電設備を備えた需要家がある。例えば、集合住宅やテナントビル施設では、電力供給者から電力を一括受電し、専用部と共用部とに分配して複数の利用者に電力を供給している。また、所定の公衆場所に配電線からの電力が供給されるコンセントを予め設置し、利用者情報の認証をして複数の利用者がコンセントを利用できるようにした公衆電源システムが開発されている。この公衆電源システムは共用部に相当する。
【0006】
通常、利用者が共用部で使用した電力量や電気料金は、専用部で使用した電力量や電気料金とは別に集計されているが、個々の利用者が自己のために共用部で使用した電力量や電気料金は、個々の利用者ごとに確認できるようにすることが望ましい。そこで、複数の利用者が利用する共用区域に関して、利用者ごとに電気料金を課金するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、利用者の使用電力を監視して、種々の集計等の処理を行い、その処理結果を利用者に提供して使用電力の節約等を可能とするようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2009−252111号公報
【特許文献2】特開2009−180741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献1のものでは、共用部で使用した使用電力につき利用者ごとに電気料金を課金できるが、専用部及び共用部の双方で使用した合計使用電力量を集計していないので、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献できるものではない。
【0010】
また、特許文献2のものでは、利用者の専用部での使用電力や電気料金を利用者に提供できるので、利用者は使用電力の節約等を可能とすることができるが、共用部での使用も含めた専用部及び共用部の双方で使用した合計使用電力量を集計するものではないので、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献できるものではない。
【0011】
さらに、図8に示した電気料金単価では、時間帯によって電気料金単価が異なるので、1日中使用する電気機器(例えば、冷蔵庫)の電気料金は、平均的に使用しているにもかかわらず、割高になる可能性がある。また、昼間は割増料金単価C3であるので、電力の使用そのものを敬遠させる傾向にあり、実際には電力の使用を必要としているのに、電力を使用しない場合もあり、利用者にとってけっして快適でない。
【0012】
本発明の目的は、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献でき、さらには利用者の電気料金の低減に貢献できる電気料金算出装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明に係る電気料金算出装置は、電力供給者から供給される電力を個別の利用者ごとに受電する専用部で利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する専用部電力計測器と、複数の利用者が共用して受電する共用部で利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する共用部電力計測器と、前記専用部電力計測器で計測した専用部使用電力量及び前記共用部電力計測器で計測した共用部使用電力量に基づいて個々の利用者が前記専用部及び前記共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する演算部とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明に係る電気料金算出装置は、請求項1の発明において、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金単価表を記憶した記憶部を設け、前記演算部は、前記記憶部に記憶された電気料金単価表に基づいて個々の利用者ごとに電気料金を集計することを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明に係る電気料金算出装置は、請求項2の発明において、前記電気料金単価表は、電力需要のピークの時間帯において、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金に、さらに割増料金を加算した電気料金単価表であることを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明に係る電気料金算出装置は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項の発明において、前記専用部及び前記共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセントが設置され、前記演算部は、個々の利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値を超えたときは、個々の利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を前記専用部及び前記共用部のスマートコンセントに出力し、使用電力制限指令があったときは使用の優先度が低い電気機器が接続されたスマートコンセントはスイッチをオフすることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明に係る電気料金算出装置は、請求項4の発明において、前記スマートコンセントは、前記電気機器のプラグが接続されたときはその電気機器の利用者及び種別を識別し、前記使用電力制限指令がないときは、その利用者のその時間帯における合計使用電力量と、前記スマートコンセントに接続された電気機器の定格使用電力との合計電力量を計算し、その合計電力量が上限設定値を超えていないときは、スマートコンセントのスイッチをオンして電力の供給を可能とすることを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明に係る電気料金算出方法は、電力供給者から供給される電力を個別の利用者ごとに受電する専用部で利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する専用部電力計測ステップと、複数の利用者が共用して受電する共用部で利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する共用部電力計測ステップと、前記専用部電力計測ステップで計測した専用部使用電力量及び前記共用部電力計測ステップで計測した共用部使用電力量に基づいて個々の利用者が前記専用部及び前記共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する合計使用電力量集計ステップとを備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明に係る電気料金算出方法は、請求項6の発明において、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金単価表を記憶した記憶部を設け、前記合計使用電力量集計ステップで時間帯ごとに集計された個々の利用者の合計使用電力量及び前記記憶部に記憶された電気料金単価表に基づいて、個々の利用者ごとに電気料金を集計する電気料金集計ステップを設けたことを特徴とする。
【0020】
請求項8の発明に係る電気料金算出方法は、請求項7の発明において、前記電気料金単価表は、電力需要のピークの時間帯において、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金に、さらに割増料金を加算した電気料金単価表であることを特徴とする。
【0021】
請求項9の発明に係る電気料金算出方法は、請求項6乃至8のいずれか1項の発明において、前記専用部及び前記共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセントが設置され、前記合計使用電力量集計ステップで、時間帯ごとに集計された個々の利用者の合計使用電力量が上限設定値を超えたときは、個々の利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を前記専用部及び前記共用部のスマートコンセントに出力する使用電力制限指令出力ステップと、使用電力制限指令があったときは使用の優先度が低い電気機器が接続されたスマートコンセントからの電力の供給を停止する電力供給停止ステップとを設けたことを特徴とする。
【0022】
請求項10の発明に係る電気料金算出方法は、請求項9の発明において、前記スマートコンセントにプラグが接続されたときその電気機器の利用者及び種別を識別する識別ステップと、前記識別ステップにより電気機器の利用者及び種別が識別されたときは前記使用電力制限指令出力ステップにより使用電力制限指令が出力されているか否かを判断する制限指令有無判断ステップと、前記制限指令有無判断ステップにより使用電力制限指令がないと判断されたときは前記スマートコンセントから電力の供給を可能とする使用許可ステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の請求項1、6の発明によれば、利用者が専用部で使用した使用電力量と共用部で使用した使用電力量との合計使用電力量を時間帯ごとに集計するので、個々の利用者の時間帯ごとの合計使用電力量を提供できる。従って、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献できる。
【0024】
請求項2、7の発明によれば、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金としたので、利用者は、使用電力量が多くなる昼間において、使用電力量が大きくならないように使用電力量を抑制することになる。従って、昼間の電力需要のピーク時の使用電力を抑制できる。また、使用電力量が少ない場合は電気料金が安くなるので、利用者は、電力の使用を時間的にずらしてもよい場合には、使用電力量が減少している朝方や夕方に、その電力を使用するようことなるので平均的に電力を使用でき、従来の料金プランと比較して電気料金を安くできる。
【0025】
請求項3、8の発明によれば、電力需要のピークの時間帯において、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金に、さらに割増料金を加算した電気料金としたので、利用者は、電力需要のピークの時間帯において、使用電力量が大きくならないように使用電力量を抑制することになる、従って、電力需要のピーク時の使用電力を抑制できる。また、昼間であっても、利用者の使用電力量が少ない場合には、所定電力量第までは割増料金が加算されない電気料金が適用されるので、必要な電力は敬遠せずに使用でき、1日中使用する電気機器の電気料金は一定の安い電力料金に保つことができる。
【0026】
請求項4、9の発明によれば、利用者の合計使用電力量が上限設定値を超えたときは、その利用者の専用部電力計測器に接続されるスマートコンセントや専用部電力計測器に接続されるスマートコンセントに対し、その利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令が出力され、優先度が低い電気機器が接続されたスマートコンセントはスイッチをオフするので、合計使用電力量が上限設定値を超えないように電気機器を使用できる。
【0027】
請求項5、10の発明によれば、スマートコンセントは電気機器のプラグが接続されたときは、その電気機器の利用者及び種別を識別し、使用電力制限指令がないときに電力の供給を可能とするので、合計使用電力量が上限設定値を超えないように電力を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る電気料金算出装置の構成図。
【図2】本発明の第1実施形態に係る電気料金算出装置で集計されるある利用者の時間帯ごとの合計使用電力量の一例を示すグラフ。
【図3】本発明の電気料金算出装置の記憶部に記憶された電気料金単価表の内容の一例の説明図。
【図4】本発明の電気料金算出装置の記憶部に記憶された電気料金単価表の内容の他の一例の説明図。
【図5】本発明の第2実施形態に係る電気料金算出装置の構成図。
【図6】本発明の第2実施形態における個々の利用者ごとの電気機器情報の一例の説明図。
【図7】本発明の第2実施形態で合計使用電力量が上限設定値に抑制された場合の使用電力量の一例を示すグラフ。
【図8】1日の需要電力に関連付けて時間帯により異なる電気料金単価を設定した一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る電気料金算出装置の構成図である。専用部電力計測器11a〜11nは、電力供給者から供給される電力を利用者ごとに受電する専用部に設置される。また、共用部電力計測器12a〜12mは、複数の利用者が共用して受電する共用部に設置される。
【0030】
前述したように、専用部と共用部とを有した受電設備の需要家としては、例えば、集合住宅やテナントビル施設などがあり、そのような需要家では、電力供給者から電力を一括受電し、専用部と共用部とに分配して複数の利用者に電力を供給している。専用部は各個人が使用する住戸やフロアであり、専用に電力を受電している。共用部は、集合住宅やテナントビル施設の共用部分であり、共用で電力を受電している。例えば、建屋のエントランスの照明装置や共同駐車場、エレベータなどである。
【0031】
また、前述の公衆電源システムの利用を考えると、個人住宅は、電力供給者との契約により専用に電力を受電しているので専用部となり、公衆電源システムは複数の利用者が利用することになるので共用部に相当する。
【0032】
専用部電力計測器11a〜11nは、専用部において使用された電力量を計測し、利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する。同様に、共用部電力計測器12a〜12nは、共用において使用された電力量を計測し、利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する。
【0033】
専用部電力計測器11a〜11n及び共用部電力計測器12a〜12mは、通信機能を有しており、専用部電力計測器11a〜11nで計測した専用部使用電力量及び共用部電力計測器12a〜12mで計測した共用部使用電力量は、ローカルエリアネットワーク(LAN)13及びインターネット14を介して、サーバ15に送信される。サーバ15は演算部16と記憶部17とを有する。記憶部17には、電気料金単価表18が記憶されている。
【0034】
サーバ15の演算部16は、専用部電力計測器11a〜11nで計測した専用部使用電力量及び共用部電力計測器12a〜12mで計測した共用部使用電力量に基づいて、個々の利用者が専用部及び共用部で使用した合計使用電力量を時刻情報を基に時間帯ごとに集計する。また、記憶部17に記憶された電気料金単価表18に基づいて個々の利用者ごとに電気料金を集計する。演算部16で集計された個々の利用者A〜Nの時間帯ごとの合計使用電力量及び電気料金は記憶部17に記憶される。
【0035】
記憶部17に記憶された個々の利用者の時間帯ごとの合計使用電力量及び電気料金は、利用者の端末装置19a〜19nからの要求により、インターネット14を介して端末装置19a〜19nに提供される。これにより、利用者は時間帯ごとの合計使用電力量及び電気料金を確認することができ、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献できる。さらには利用者の電気料金の低減に貢献できる。
【0036】
次に、演算部16で集計される利用者の時間帯ごとの合計使用電力量について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る電気料金算出装置で集計されるある利用者の時間帯ごとの合計使用電力量の一例を示すグラフである。図2では、使用電力の時間帯として1時間単位の場合を示している。1時間単位に代えて30分単位としてもよいし、20分単位としてもよい。また、専用部での使用電力量を白抜きの棒グラフで示し、共通部の使用電力量のうち自己の集合住宅(またはテナントビル施設)の共通部での使用電力を網掛けの棒グラフで示し、外部の共通部(例えば、公衆電源システム)での使用電力をハッチングの棒グラフで示している。
【0037】
図2に示すように、23時から6時までは、自己の集合住宅(またはテナントビル施設)の共通部で、例えば電気自動車のバッテリへの充電を行ったので、そのときの共通部での使用電力が専用部の使用電力に合計されて集計されている。また、9時から10時までは、例えば外部の共通部(例えば、公衆電源システム)でパーソナルコンピュータを使用したので、そのときの共通部での使用電力が専用部の使用電力に合計されて集計されている。
【0038】
同様に、10時から12時までは、自己の集合住宅(またはテナントビル施設)の共通部及び外部の共通部で電力を使用したので、そのときの2箇所の共通部での使用電力が専用部の使用電力に合計されて集計されている。12時から13時までは、自己の集合住宅(またはテナントビル施設)の共通部での使用電力量が専用部の使用電力に合計されて集計されている。このように、演算部16では、個々の利用者が専用部及び共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する。
【0039】
次に、本発明の電気料金算出装置の記憶部17に記憶された電気料金単価表18の内容について説明する。図3は、1日の使用電力量に関連付けて本発明の第1実施形態の電気料金単価を設定した一例を示す説明図であり、図3(a)は、利用者の使用電力量に対して適用される電気料金単価の説明図、図3(b)は、利用者が電力需要のピーク時において使用電力を抑制した場合の電気料金単価の説明図である。図3では、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金単価表18である場合を示している。
【0040】
図3(a)に示すように、使用電力量Pに対し、使用電力量Pが第1設定値P1以下の範囲は安い電気料金単価C1とし、使用電力量Pが第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の範囲は普通の電気料金単価C2とし、使用電力量Pが第2設定値P2を超えた範囲では高い電気料金単価C3とする。
【0041】
22時から6時までは、使用電力量Pは第1設定値P1以下であるので安い電気料金単価C1となる。つまり、その時間帯の電気料金はP×時間×C1となる。
【0042】
6時から12時まで、15時から17時まで、19時から22時までは、使用電力量Pは第1設定値P1を超え第2設定値P2以下であるので、使用電力量Pが第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用され、使用電力量Pが第1設定値P1を超えた分(P−P1)は普通の電気料金単価C2が適用される。つまり、その時間帯の電気料金は、P1×時間×C1+(P−P1)×時間×C2となる。
【0043】
12時から15時まで、17時から19時までは、使用電力量Pは第2設定値P2を超えているので、使用電力量Pが第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用され、使用電力量Pが第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の分(P2−P1)は普通の電気料金単価C2が適用され、使用電力量Pが第2設定値P2を超えた分(P−P2)は高い電気料金単価C3が適用される。つまり、その時間帯の電気料金は、P1×時間×C1+(P2−P1)×時間×C2+(P−P2)×時間×C3となる。
【0044】
このように、使用電力量の大きさに応じて電気料金単価が高くなる電気料金であるので、利用者は、図3(b)に示すように、使用電力量が多くなる昼間において、使用電力量が大きくならないように、例えば、第1設定値P2を超えないように、使用電力量を抑制することになる。これにより、昼間の電力需要のピーク時の使用電力を抑制できる。
【0045】
使用電力量が多い昼間に抑制した電力の使用は、使用電力量が減少している朝方や夕方に、その電力を使用することになる。例えば、電気自動車のバッテリへの充電やパーソナルコンピュータの使用等は、使用を時間的にずらして、電気料金が安くなる朝方や夕方さらには深夜に行う。図3(b)では、使用電力量が多い昼間に使用を抑制した電力の使用を電力量が減少している朝方や夕方に行った場合を示している。
【0046】
また、昼間であっても、利用者の使用電力量が少ない場合には、第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用されるので、必要な電力は敬遠せずに使用できる。また、1日中使用する電気機器の電気料金は安い電気料金に保つことができる。
【0047】
図4は、本発明の電気料金算出装置の記憶部17に記憶された電気料金単価表18の内容の他の一例の説明図である。この他の一例は、図3に示した一例に対し、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなることに加え、電力需要のピークの時間帯T(例えば、11時から15時までの時間帯)において、所定電力量P1、P2を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金単価C2、C3に、さらに割増料金α、βを加算した電気料金単価表18としたものである。
【0048】
図4に示すように、電力需要のピークでない時間帯、例えば、0時から11時まで、15時から24時までの時間帯においては、図3に示した一例と同様とする。すなわち、使用電力量Pに対し、使用電力量Pが第1設定値P1以下の範囲は安い電気料金単価C1とし、使用電力量Pが第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の範囲は普通の電気料金単価C2とし、使用電力量Pが第2設定値P2を超えた範囲では高い電気料金単価C3とする。
【0049】
一方、電力需要のピークの時間帯T、例えば、11時から15時までの時間帯においては、使用電力量Pに対し、使用電力量Pが第1設定値P1以下の範囲は安い電気料金単価C1とし、使用電力量Pが第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の範囲は普通の電気料金単価C2に割増料金αを加算した第1割高電気料金単価C2+αとし、使用電力量Pが第2設定値P2を超えた範囲では高い電気料金単価C3に割増料金β(β>α)を加算した第2割高電気料金単価C3+βとする。
【0050】
例えば、11時から12時までは、使用電力量Pは第1設定値P1を超えているので、第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用され、第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の分(P2−P1)は第1割高電気料金単価C2+αが適用される。従って、その時間帯の電気料金は、P1×時間×C1+(P−P1)×時間×(C2+α)となる。
【0051】
また、12時から15時までは、使用電力量Pは第2設定値P2を超えているので、第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用され、第1設定値P1を超え第2設定値P2以下の分(P2−P1)は第1割高電気料金単価C2+αが適用され、第2設定値P2を超えた分(P−P2)は第2割高電気料金単価C3+βが適用される。つまり、その時間帯の電気料金は、P1×時間×C1+(P2−P1)×時間×(C2+α)+(P−P2)×時間×(C3+β)となる。
【0052】
このように、基本的には、使用電力量の大きさに応じて電気料金単価が高くなる電気料金であるが、電力需要のピークの時間帯Tにおいて、所定電力量(例えば、第1設定値P1や第2設定値P2)を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金単価に、さらに割増料金(例えば、αやβ)を加算した電気料金単価である。
【0053】
これにより、利用者は、電力需要のピークの時間帯Tにおいて、使用電力量が大きくならないように使用電力量を抑制することになるので、電力需要のピーク時の使用電力を抑制できる。
【0054】
また、昼間であっても、利用者の使用電力量が少ない場合には、第1設定値P1までは安い電気料金単価C1が適用されるので、必要な電力は敬遠せずに使用でき、1日中使用する電気機器の電気料金は安い電気料金に保つことができる。
【0055】
本発明の第1実施形態によれば、利用者が専用部で使用した使用電力量と共用部で使用した使用電力量との合計使用電力量を時間帯ごとに集計するので、電力需要のピーク時において利用者による使用電力の抑制に貢献できる。使用電力量の大きさに応じて電気料金単価が高くなる電気料金、さらに、電力需要のピークの時間帯Tにおいて、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金単価に割増料金を加算した電気料金単価としたので、利用者が電力使用を平均化することによって、利用者の電気料金の低減に貢献できる。
【0056】
すなわち、必要な電力は時間を問わず、電力需要のピーク時であっても、ある一定電力量以下は割安な電力料金を享受できる。それ以上の使用電力量は他の利用実績に余裕のある時間帯に移すというインセンティブが働き、個々の利用形態に合わせた節電が可能となる。また、集合住宅のような一括で電力を購入し、その電力を各家庭に供給する場合に、様々な電気の使い方を行う各家庭の集合体であっても、全体での最大使用電力を抑える仕組みとなり得る。ひいては、集合住宅の電力購入コストの削減に繋がる。
【0057】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る電気料金算出装置の構成図である。この第2実施形態は、図1に示した第1実施形態に対し、専用部及び共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセント20を設置し、演算部16は、個々の利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値Puを超えたときは、個々の利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を専用部及び共用部のスマートコンセント20に出力するようにしたものである。図1と同一要素には、同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0058】
専用部及び共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセント20が設置されている。図5では、専用部及び共用部に複数個のスマートコンセント20がそれぞれ設置されている場合を示している。
【0059】
各々のスマートコンセント20にプラグを挿入して使用した電力量は、各々のスマートコンセント20に対応する専用部電力計測器11a〜11n及び共用部電力計測器12a〜12mのメータ(電力計)21でそれぞれ計測される。各々のメータ21は電力量をアナログ信号で計測するものであり、メータ21で計測されたアナログ信号の使用電力量は、A/D変換器22でデジタル信号の使用電力量に変換され、ゲートウェイ23により、LAN13及びインターネット14を介してサーバ15の演算部16に送信される。
【0060】
演算部16は、専用部電力計測器11a〜11nで計測した専用部使用電力量及び共用部電力計測器12a〜12mで計測した共用部使用電力量に基づいて、個々の利用者が専用部及び共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する。また、記憶部17に記憶された電気料金単価表18に基づいて個々の利用者ごとに電気料金を集計する。演算部16で集計された個々の利用者A〜Nの時間帯ごとの合計使用電力量及び電気料金は記憶部17に更新記憶される。また、記憶部17には個々の利用者A〜Nごとの電気機器情報が記憶されている。さらに、記憶部17には、利用者による使用電力の上限設定値Puが予め記憶されている。
【0061】
図6は、個々の利用者A〜Nごとの電気機器情報の一例の説明図である。電気機器情報には、利用者が使用する電気機器a〜k、その定格使用電力、使用の優先度が格納され、実測使用電力が更新記憶される。例えば、利用者が使用する冷蔵庫、エアコン、ドライヤー、電気カミソリ、IH調理器、掃除機、洗濯機、電気自動車、テレビ、パソコンなどの情報が電気機器ごとに、その定格使用電力、これらの電気機器の使用の優先度、それらを使用した場合の実測使用電力が記憶されている。利用者の各々の電気機器の実測使用電力の合計がその利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量である。
【0062】
電気機器の使用の優先度は、使用時期をずらすことが難しい電気機器の優先度を高く設定し、使用時期をずらせても問題の少ない電気機器の優先度を低く設定する。例えば、冷蔵庫やIH調理器は優先度を高く設定し、ドライヤーや電気カミソリなどは優先度を低く設定する。これは、個々の利用者の使用電力を制限する際には、使用の優先度の低い電気機器を優先して使用制限できるようにするためである。
【0063】
演算部16は、個々の利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値Puを超えたか否かを判定し、利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値Puを超えたと判定したときは、インターネット14、LAN13を介してその利用者の専用部電力計測器11iのゲートウェイ23にその利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を出力する。
【0064】
使用電力制限指令を受信した利用者の専用部電力計測器11iのゲートウェイ23は、その利用者の専用部電力計測器11iに接続されるスマートコンセント20、及び共用部電力計測器12a〜12mに接続されるスマートコンセント20に対し、その利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を出力する。この使用電力制限指令は、図6に示した電気機器情報の使用の優先度が低い電気機器を優先して使用制限するための指令である。
【0065】
すなわち、演算部16は、利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値Puを超えたと判定したときは、その利用者が使用している電気機器を判定し、使用の優先度が低い順にいずれの電気機器を使用禁止とした場合に、利用者の合計使用電力量が上限設定値Puを超えなくなるかを判定する。そして、利用者の合計使用電力量が上限設定値Puを超えないように、使用の優先度が低い電気機器が接続されているスマートコンセント20に対し、電源供給を停止する指令(使用電力制限)を出力する。
【0066】
スマートコンセント20は演算処理手段とスイッチとを有し、演算部16から使用電力制限指令を受信すると、演算処理手段は使用禁止の対象となった電気機器が接続されたスマートコンセント20のスイッチをオフとする。これにより、利用者は、図7に示すように、合計使用電力量Pが上限設定値Puを超えないように電力を使用することができる。
【0067】
一方、スマートコンセント20は電気機器のプラグが接続されていないときは、スイッチはオフとなっており、スマートコンセント20に電気機器のプラグが接続され、接続された電気機器の利用者及びその電気機器の種別を識別して、使用電力制限指令がないときにスイッチをオンとする。
【0068】
すなわち、スマートコンセント20に電気機器のプラグが接続されたときは、演算処理手段により、まず、接続された電気機器の利用者及びその種別を識別する。電気機器のプラグには、利用者の識別情報や電気機器の種別情報を記憶したICチップが埋め込まれており、スマートコンセント20の演算処理手段は、このプラグのICチップの情報を読み取り、スマートコンセント20に接続された電気機器の使用者及びその電気機器の種別を識別する。
【0069】
そして、演算処理手段は、演算部16からの使用電力制限指令がないときは、その利用者のその時間帯における合計使用電力量と、スマートコンセント20に接続された電気機器の定格使用電力との合計電力量(予想合計電力量という)を計算し、その予想合計電力量が上限設定値Puを超えていないときは、スマートコンセント20のスイッチをオンして電力の供給を可能とする。これにより、新たにスマートコンセント20に接続された電気機器の使用が可能となる。つまり、電気機器のスイッチがオンされると電気機器は使用できる。
【0070】
一方、予想合計電力量が上限設定値Puを超えたとき、または、すでに、演算部16からの使用電力制限指令があるときは、スマートコンセント20の演算処理手段は、スマートコンセント20に接続された電気機器の使用の優先度を演算部16に問い合わせる。
【0071】
演算部16は、スマートコンセント20の演算処理手段からの問い合わせがあると、その利用者が使用している電気機器を再度判定し、スマートコンセント20に新たに接続された電気機器を含めて、使用の優先度が低い順にいずれの電気機器を使用禁止とした場合に、利用者の合計使用電力量が上限設定値を超えなくなるかを判定する。そして、演算部16は、利用者の合計使用電力量が上限設定値を超えないように、使用の優先度が低い電気機器が接続されているスマートコンセント20に対し、電源供給を停止する指令(使用電力制限指令)を出力する。スマートコンセント20の演算処理手段は、演算部16から使用電力制限指令を受信すると、使用禁止の対象となった電気機器が接続されたスマートコンセント20のスイッチをオフとする。
【0072】
これにより、新たな電気機器の追加の使用はないが、使用中の電気機器の負荷が変動して合計使用電力量が上限設定値Puを超えたとき、または、既にプラグが挿入されているが未使用の電気機器があり、その未使用の電気機器のスイッチがオンされ、新たに使用開始されて合計使用電力量が上限設定値Puを超えたとき、または、スマートコンセント20に新たに電気機器のプラグが接続され、新たに接続された電気機器を含めた予想合計電力量が上限設定値Puを超えるときは使用電力の制限が可能となる。
【0073】
第2実施形態によれば、利用者の合計使用電力量Pや予想合計電力量が上限設定値Puを超えたときは、その利用者の専用部電力計測器11iに接続されるスマートコンセント20、及び共用部電力計測器12a〜12mに接続されるスマートコンセント20に対し、その利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令が出力され、その利用者の利用の優先度の低い電気機器の使用が制限されるので、合計使用電力量Pが上限設定値Puを超えないように電力を使用することができる。
【0074】
従って、使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金、電力需要のピークの時間帯Tにおいて、さらに割増料金を加算した電気料金に対して、全体として電気料金を安くできる。また、電力供給者にとっては電力需要のピークを抑制できる。
【符号の説明】
【0075】
11…専用部電力計測器、12…共用部電力計測器、13…LAN、14…インターネット、15…サーバ、16…演算部、17…記憶部、18…電気料金単価表、19…端末装置、20…スマートコンセント、21…メータ、22…A/D変換器、23…ゲートウェイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給者から供給される電力を個別の利用者ごとに受電する専用部で利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する専用部電力計測器と、
複数の利用者が共用して受電する共用部で利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する共用部電力計測器と、
前記専用部電力計測器で計測した専用部使用電力量及び前記共用部電力計測器で計測した共用部使用電力量に基づいて個々の利用者が前記専用部及び前記共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する演算部とを備えたことを特徴とする電気料金算出装置。
【請求項2】
使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金単価表を記憶した記憶部を設け、前記演算部は、前記記憶部に記憶された電気料金単価表に基づいて個々の利用者ごとに電気料金を集計することを特徴とする請求項1記載の電気料金算出装置。
【請求項3】
前記電気料金単価表は、電力需要のピークの時間帯において、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金に、さらに割増料金を加算した電気料金単価表であることを特徴とする請求項2記載の電気料金算出装置。
【請求項4】
前記専用部及び前記共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセントが設置され、前記演算部は、個々の利用者の時間帯ごとに集計した合計使用電力量が上限設定値を超えたときは、個々の利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を前記専用部及び前記共用部のスマートコンセントに出力し、使用電力制限指令があったときは使用の優先度が低い電気機器が接続されたスマートコンセントはスイッチをオフすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電気料金算出装置。
【請求項5】
前記スマートコンセントは、前記電気機器のプラグが接続されたときはその電気機器の利用者及び種別を識別し、前記使用電力制限指令がないときは、その利用者のその時間帯における合計使用電力量と、前記スマートコンセントに接続された電気機器の定格使用電力との合計電力量を計算し、その合計電力量が上限設定値を超えていないときは、スマートコンセントのスイッチをオンして電力の供給を可能とすることを特徴とする請求項4に記載の電気料金算出装置。
【請求項6】
電力供給者から供給される電力を個別の利用者ごとに受電する専用部で利用者が使用した電力量に時刻情報を付与して時間帯ごとの専用部使用電力量を計測する専用部電力計測ステップと、
複数の利用者が共用して受電する共用部で利用者が使用した電力量に利用者情報及び時刻情報を付与して時間帯ごとの共用部使用電力量を計測する共用部電力計測ステップと、
前記専用部電力計測ステップで計測した専用部使用電力量及び前記共用部電力計測ステップで計測した共用部使用電力量に基づいて個々の利用者が前記専用部及び前記共用部で使用した合計使用電力量を時間帯ごとに集計する合計使用電力量集計ステップとを備えたことを特徴とする電気料金算出方法。
【請求項7】
使用電力量の大きさに応じて電気料金が高くなる電気料金単価表を記憶した記憶部を設け、前記合計使用電力量集計ステップで時間帯ごとに集計された個々の利用者の合計使用電力量及び前記記憶部に記憶された電気料金単価表に基づいて、個々の利用者ごとに電気料金を集計する電気料金集計ステップを設けたことを特徴とする請求項6記載の電気料金算出方法。
【請求項8】
前記電気料金単価表は、電力需要のピークの時間帯において、所定電力量を超えた使用電力分については、使用電力量の大きさに応じた電気料金に、さらに割増料金を加算した電気料金単価表であることを特徴とする請求項7記載の電気料金算出方法。
【請求項9】
前記専用部及び前記共用部には、プラグが挿入されたときその電気機器の利用者及び種別を識別して電力を供給するスマートコンセントが設置され、前記合計使用電力量集計ステップで、時間帯ごとに集計された個々の利用者の合計使用電力量が上限設定値を超えたときは、個々の利用者の使用電力を制限するための使用電力制限指令を前記専用部及び前記共用部のスマートコンセントに出力する使用電力制限指令出力ステップと、使用電力制限指令があったときは使用の優先度が低い電気機器が接続されたスマートコンセントからの電力の供給を停止する電力供給停止ステップとを設けたことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の電気料金算出方法。
【請求項10】
前記スマートコンセントにプラグが接続されたときその電気機器の利用者及び種別を識別する識別ステップと、前記識別ステップにより電気機器の利用者及び種別が識別されたときは前記使用電力制限指令出力ステップにより使用電力制限指令が出力されているか否かを判断する制限指令有無判断ステップと、前記制限指令有無判断ステップにより使用電力制限指令がないと判断されたときは前記スマートコンセントから電力の供給を可能とする使用許可ステップとを備えたことを特徴とする請求項9に記載の電気料金算出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−58046(P2013−58046A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195417(P2011−195417)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(500487882)株式会社ファミリーネット・ジャパン (1)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)