説明

電気集塵機

【課題】集塵機内部に流入した空気が側面プレートの外側に流出することを極力阻止して、碍子の絶縁劣化を防止することが可能な電気集塵機を提供する。
【解決手段】給電板固定プレート22と、該給電板固定プレート22に隣接する接地電極23aで区画される空気流入路が、折り曲げ部33により閉塞される。従って、この部分からの空気の流入が阻止され、集塵機内に流入した空気が、直接開口部27等を経由して給電板固定プレート22の外側に排出されることを防止できる。また、折り曲げ部33を設けた場合であっても、集塵機の内部に流入した空気が給電板固定プレート22の外側に排出される流路(側面流路)が形成されているものの、この流路は空気の流入方向と反対となる方向を含む迷路状となっているので、この流路を経由して外側に排出される空気は極めて少量であり、碍子28の表面に塵埃が付着することを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コロナ放電などにより荷電された塵埃を電気力により捕集する電気集塵機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、工場のプラント設備等で排出される、オイルミスト、水溶性オイルミスト、溶接ヒューム等が含まれた空気中の塵埃を除去するために、電気集塵装置が用いられている。電気集塵装置は、荷電ユニットと集塵ユニットとを備え、このうち荷電ユニットはコロナ放電を発生させることによって、流入した空気中に含まれる塵埃に電荷を与え、集塵ユニットは流入した空気を高圧電極と接地電極との間を通過させることにより、荷電された塵埃を捕集する。即ち、集塵ユニットは、平板形状の高圧電極、及び接地電極が所定間隔を持って交互に配置されるので、これらの高圧電極と接地電極との間を通過する空気中に含まれる荷電された塵埃は、高圧電極または接地電極に引き寄せられて捕集される。
【0003】
このような電気集塵装置では、側面プレートに高圧電極の支持及び給電を行う固定軸を非接触で挿通するための開口部が設けられており、集塵ユニットの側面を覆う側面プレートと、該側面プレートの内側に設けられる高圧電極との間に一定の隙間を持って配置されている。即ち、側面プレートは通常接地電圧とされており、他方、この側面プレートの内側に設けられる高圧電極には高電圧が印加されているので、両者間の絶縁を確保するためには、側面プレートと高圧電極とを非接触にする必要があり、このため、集塵ユニットの側面全体を側面プレートで閉鎖することができず、集塵ユニット内に流入した空気の一部はこの開口部から側面プレートの外側に流出してしまう。
【0004】
この場合、流出した空気中には塵埃が含まれているので、この塵埃が側面プレートに固定された給電板支持用の碍子表面に付着すると、該碍子の絶縁抵抗が低下し、高電圧が印加される給電板と、接地電位とされる側面プレートとの間の絶縁が劣化してしまう。その結果、高圧電極と接地電極との間に安定した電圧を印加できなくなり、集塵効率が著しく低下するという問題が発生する。
【0005】
この問題を解決するために、例えば、特許第3634178号公報(特許文献1)に記載された電気集塵装置が提案されている。この特許文献1では、側面プレート(特許文献1中の「席板」に相当。)と碍子との間に高圧電極に接続された金属板(特許文献1中の「高電圧極板」に相当。)を設け、側面プレートに設けられた開口部から外部に流出する空気をこの金属板と側面プレートとの間を通過させることにより、空気中に含まれる塵埃を除去することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第3634178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述した特許文献1に開示された従来例では、側面プレートと高圧電極との間の隙間部分から側面側に流出する空気中に含まれる塵埃を除去することができるものの、空気の流出自体を抑制していないので、席板と側面プレートとの間で完全に捕集できなかった塵埃が碍子の表面に付着してしまい、絶縁特性が劣化する可能性があった。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、電気集塵機(集塵ユニット)の内部に流入した空気が側面プレートの外側に流出することを極力阻止することにより、碍子等の絶縁部材に生じる絶縁劣化を防止することが可能な電気集塵機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、空気の流入方向に対して左右の各側面を構成する側面プレートを有し、このうち一方の側面プレートは給電板固定プレートとされ、前記各側面プレートに対して略平行に、且つ互いに所定の間隔をもって配置される複数の第1電極と、前記第1電極と絶縁され、且つ、前記各第1電極間に該第1電極と略平行に配置された複数の第2電極と、前記給電板固定プレートの外側に、絶縁部材を介して連結された給電板とを有し、前記給電板固定プレートの周囲には、流入する空気の一部が該給電板固定プレートの外側へ流出可能な側面流路が形成され、前記給電板を前記第1電極に接続して第1電圧とし、且つ、前記給電板固定プレートを前記第2電極に接続して前記第1電圧とは異なる第2電圧とし、更に、前記給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を、前記第1電極と非接触で閉塞する閉塞プレート(例えば、折り曲げ部33)を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記閉塞プレートは、前記給電板固定プレートに隣接する前記第2電極の、空気流入側端部をほぼ直角に折り曲げ加工した折り曲げ部であり、該折り曲げ部の端部を前記給電板固定プレートに連結して、前記給電板固定プレートと該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を閉塞することを特徴とする。 請求項3に記載の発明は、前記閉塞プレートは、前記給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を封密的に閉塞する平板形状の板材であることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、前記第1電圧は高電圧、第2電圧は接地電圧であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明では、給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極(例えば、接地電極)で区画される空気流入路が閉塞プレート(例えば、折り曲げ部33)により閉塞されるので、この部分からの空気の流入が阻止される。従って、電気集塵機の内部に流入した空気が、直接開口部27等を経由して給電板固定プレートの外側に排出されることを防止できる。また、閉塞プレートを設けた場合であっても、電気集塵機の内部に流入した空気が給電板固定プレートの外側に排出される流路(側面流路)が形成されているものの、この流路は空気の流入方向と反対となる方向を含む迷路状となっているので、この流路を経由して外側に排出される空気は極めて少量である。
【0013】
また、この迷路状の流路は、第1電極と第2電極に挟まれているので、給電板固定プレートの外側に流出する空気に含まれる塵埃は、この迷路状の流路を通過する際にそのほとんどが捕集され、給電板固定プレートの外側に空気が流出した場合であっても、絶縁部材に塵埃が付着することはなく、該絶縁部材の絶縁状態が劣化することを防止することができる。
【0014】
請求項2の発明では、給電板固定プレートに隣接する前記第2電極の、空気流入側端部をほぼ直角に折り曲げ加工した折り曲げ部(例えば、折り曲げ部33)を閉塞プレートとし、この折り曲げ部の端部を給電板固定プレートに連結して、給電板固定プレートと該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を閉塞するので、簡単な構成で閉塞プレートを取り付けることができる。
【0015】
請求項3の発明では、平板形状を有する閉塞プレートを用いて、給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を封密的に閉塞するので、既に設置されている電気集塵機に対して、容易に閉塞プレートを後付することができる。
【0016】
請求項4の発明では、第2電極に印加する第2電圧を接地電圧(グランドレベル)とするので、電気集塵機の周囲を覆う金属部分が接地電位となり、装置の取り扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る電気集塵機を含む電気集塵装置の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電気集塵機(集塵ユニット)の、分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る電気集塵機(集塵ユニット)の、一部破断斜視図である。
【図4】図3に示した電気集塵機のA−A断面図であり、流入した空気が給電板固定プレートの外側に流出する場合の経路を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電気集塵機が搭載される電気集塵装置10の構成を示す斜視図である。図1に示すように、この電気集塵装置10は、装置全体を収納するケース11と、該ケース11の一方の短手側の側面に設けられ円筒形状を有する給気口12と、該ケース11の上面に設けられた排気口13を備えている。排気口13は、送風機(図示省略)に接続されて清浄化された空気を外部へ送り出すようにしている。
【0019】
また、ケース11の内部には、給気口12側からフィルタ14、荷電ユニット15、及び集塵ユニット(本発明の電気集塵機)16が設けられている。更に、ケース11の一方の長手側の側面には、開閉可能なドア18が設けられており、該ドア18を開けることにより、内部の清掃、メンテナンス等を行うことができる。更に、ケース11の下方の四隅には脚部17が4個設けられている。
【0020】
フィルタ14は、給気口12より流入する空気中に含まれる大粒の塵埃を除去し、除去後の空気を下流側に送り出す。荷電ユニット15は、イオン化線と対向電極(いずれも図示省略)との間にコロナ放電を発生することにより、フィルタ14を通過した空気中に含まれる塵埃に電荷を与える機能を有する。
【0021】
図2は集塵ユニット(本発明の電気集塵機)16の構成を示す分解斜視図、図3は同斜視図である。図2,図3に示すように、該集塵ユニット16は空気の流入方向に対して左側、右側の双方に側面プレート21、22が設けられ、このうち、右側の側面プレート22は、給電板25を固定するための給電板固定プレートとされている。従って、以下では右側の側面プレートを給電板固定プレート22と称する。
【0022】
側面プレート21と給電板固定プレート22の間には、平板形状の接地電極(第2電極)23、及び高圧電極(第1電極)24が交互に、且つ所定間隔を持って略平行に配置されている。つまり、給電板固定プレート22に隣接して高圧電極24が設けられ、これに隣接して接地電極23が設けられ、更に、高圧電極24、接地電極23が交互に設けられている。
【0023】
高圧電極24は、4つの隅部がテーパ形状に切り欠かれた八角形状をなし、更に各隅部にはそれぞれ後述する固定軸30を挿通するための小孔34が穿設されている。また、中央には後述する固定軸31を非接触で挿通するための、円形状の開口部32が形成されている。
【0024】
接地電極23は、平板の矩形状をなし、4つの隅部には後述する固定軸30を非接触で挿通するための開口部27が形成され、更に、中央部には固定軸31を挿通するための小孔35が穿設されている。
【0025】
側面プレート21の中心部と給電板固定プレート22の中心部との間には、各接地電極23を支持するための固定軸31が設けられ、該固定軸31は、各接地電極23の中央に穿設された小孔35、及び各高圧電極24の中央に形成された開口部32を貫通して、側面プレート21から給電板固定プレート22まで連結されている。この際、各高圧電極24に形成される開口部32は、固定軸31の直径に対して十分大きいので該固定軸31は、高圧電極24と接触しない。
【0026】
また、各高圧電極24の4つの隅部に形成された小孔34を貫通する固定軸30が設けられ、該固定軸30は、各接地電極23の4つの隅部及び給電板固定プレート22の4つの隅部に形成された開口部27を貫通して、給電板固定プレート22の外部に突出している。この際、各接地電極23及び給電板固定プレート22に形成された開口部27は固定軸30の直径に対して十分大きいので、固定軸30は各接地電極23とは接触しない。更に、互いに隣接する高圧電極24の間の固定軸30には、円筒形状のスペーサ26が設けられ、このスペーサ26の幅により、2枚の高圧電極24間の距離が規定される。即ち、2枚の高圧電極24間の4つの隅部にそれぞれスペーサ26が設けられるので、各高圧電極24が等間隔で、且つ平行に配置されることになる。
【0027】
給電板固定プレート22の外面には、その4辺にプレート面に対して外方向に略直角に曲がる側板22aがそれぞれ設けられ、このうち、前面側、及び背面側の側板22aにはそれぞれ2本で、合計4本の碍子(絶縁部材)28が設けられ、この4本の碍子28により、高圧電極24に所定の直流電圧を印加するための給電板25が固定されている。
【0028】
また、該給電板25に形成されたブラケット29には、固定軸30の先端部が挿通され、ナット29aにより固定される。従って、給電板25と、固定軸30、及び各高圧電極24は電気的に接続されており、且つ、碍子28を介して給電板固定プレート22、側面プレート21、及び各接地電極23と電気的に絶縁されている。従って、側面プレート21及び給電板固定プレート22をグランドに接地(第2電圧)し、給電板25に所定の直流電圧(第1電圧)を印加することにより、高圧電極24と接地電極23との間に所定の電圧を印加することができ、これらの間に電界を発生させることができる。
【0029】
一方、図3に示すように、側面プレート21と給電板固定プレート22のそれぞれの4隅部を連結するように、断面L字形状のフレーム36が設けられ、該フレーム36により、各接地電極23が固定されている。
【0030】
そして、本実施形態に係る集塵ユニット16では、複数の接地電極23のうちの、給電板固定プレート22に隣接する接地電極23aが、空気流入側の端部がほぼ直角に折り曲げられた折り曲げ部33(閉塞プレート)を備えており、図3に示すように、この折り曲げ部33が給電板固定プレート22の側板22aに連結されて固定される。従って、接地電極23aと給電板固定プレート22との間の空気流入路は折り曲げ部33により閉塞される。
【0031】
次に、図4を参照して本実施形態に係る集塵ユニット16の作用について説明する。図4は、図3のA−A断面図である。図4に示すように、荷電ユニット15(図1参照)を通過した空気は集塵ユニット16の正面側から流入する。そして、給電板25に所定の直流電圧が印加されると、高圧電極24がプラス極となり、接地電極23がマイナス極となるので、荷電ユニット15でプラスの電荷が荷電された塵埃は、接地電極23に引き寄せられて捕集されることになる。従って、この集塵ユニット16より流入した空気は、空気中に含まれる塵埃が捕集された後、排出され、更には、図1に示した排気口13より下流側装置へと送られる。
【0032】
また、前述したように、給電板固定プレート22と、この給電板固定プレート22に隣接する接地電極23aの間の空気流入口は、折り曲げ部33により閉塞されるので、この部分からの空気の流入が阻止される。従って、給電板固定プレート22に形成された開口部27を経由して空気が直接給電板固定プレート22の外側に流出することを防止できる。
【0033】
ここで、折り曲げ部33が形成された接地電極23aと、この接地電極23aに対して給電板固定プレート22とは反対側に隣接する高圧電極(図4中、符号24aで示す)との間(以下、「端部流入領域」という)から流入する空気は、ほとんどがそのまま直進して排気口側へと導かれる。一方、図4の符号pに示すように、端部流入領域より流入する空気の一部は、高圧電極24と接地電極23とで形成される迷路状の隙間(側面流路)から給電板固定プレート22の外部へ流出する。
【0034】
しかし、この側面流路を経て給電板固定プレート22の外側に流出するためには、気流と逆行する迷路内を通過しなければならないので、たとえ給電板固定プレート22の外部に空気が流出したとしても、その量は極めて少量である。
【0035】
更に、上記の側面流路を経由して外部に流出する空気は、迷路を通過する間に高圧電極24と接地電極23との間を通過するので、この間に空気中に含まれる塵埃が接地電極23で捕集され、外部に流出する空気中には塵埃はほとんど含まれない。
【0036】
このように、本実施形態に係る集塵ユニット(電気集塵機)16では、給電板固定プレート22に隣接する接地電極23aの流入側先端部に折り曲げ部(閉塞プレート)33を形成することにより、この接地電極23aと給電板固定プレート22との間からの空気の流入を阻止するので、この間の領域から直接給電板固定プレート22の外部に流出する空気を阻止することができる。
【0037】
また、集塵ユニット16内に流入した空気が給電板固定プレート22の外側へ排出される流路(側面流路)が存在するものの、図4の符号pに示したように、この流路は空気の流入方向とは反対となる方向を含む迷路状となっているので、この側面流路から外部へ排出される空気は極めて少量であり、且つ、迷路を通過する空気中に含まれる塵埃は接地電極23にて捕集されるので、外部へ排出される空気中には塵埃はほとんど含まれない。その結果、碍子28に塵埃が付着することを防止でき、碍子28の絶縁抵抗が低下して、高圧電極24と接地電極23との間の絶縁特性が劣化するというトラブルの発生を回避することができる。
【0038】
以上、本発明の電気集塵機を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0039】
例えば、上述した実施形態では、接地電極23aの先端部を直角に折り曲げ、この部分を折り曲げ部33(閉塞プレート)としたが、別途閉塞プレートを用意し該閉塞プレートを給電板固定プレート22と、これに隣接する接地電極との間に固定してこの領域を閉塞する構成としても良い。
【0040】
また、上述した実施形態では、第1電極を高圧電極、第2電極を接地電極としたが、第2電極は第1電極よりも電圧が低ければ、接地電位でなくても良い。
【0041】
また、上述した実施形態では、側面プレートの一方を給電板固定プレート22として設けたが、両方の側面プレートを給電板固定プレートとして設けても良い。この場合、側板22a、碍子28、給電板25、開口部27及び閉塞プレートも同様に設ける。また、両側に給電板を設けたとしても、両側に給電する必要は無く、少なくとも一つの給電板に給するだけでよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、電気集塵機に搭載される碍子の絶縁劣化を防止する上で極めて有用である。
【符号の説明】
【0043】
10 電気集塵装置
11 ケース
12 給気口
13 排気口
14 フィルタ
15 荷電ユニット
16 集塵ユニット(電気集塵機)
17 脚部
18 ドア
21 側面プレート
22 側面プレート(給電板固定プレート)
23 接地電極(第2電極)
24 高圧電極(第1電極)
25 給電板
26 スペーサ
27 開口部
28 碍子
29 ブラケット
29a ナット
30 固定軸
31 固定軸
32 開口部
33 折り曲げ部(閉塞プレート)
34、35 小孔
36 フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気の流入方向に対して左右の各側面を構成する側面プレートを有し、このうち一方の側面プレートは給電板固定プレートとされ、
前記各側面プレートに対して略平行に、且つ互いに所定の間隔をもって配置される複数の第1電極と、
前記第1電極と絶縁され、且つ、前記各第1電極間に該第1電極と略平行に配置された複数の第2電極と、
前記給電板固定プレートの外側に、絶縁部材を介して連結された給電板と、を有し、
前記給電板固定プレートの周囲には、流入する空気の一部が該給電板固定プレートの外側へ流出可能な側面流路が形成され、
前記給電板を前記第1電極に接続して第1電圧とし、且つ、前記給電板固定プレートを前記第2電極に接続して前記第1電圧とは異なる第2電圧とし、
更に、前記給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を、前記第1電極と非接触で閉塞する閉塞プレートを備えたことを特徴とする電気集塵機。
【請求項2】
前記閉塞プレートは、前記給電板固定プレートに隣接する前記第2電極の、空気流入側端部をほぼ直角に折り曲げ加工した折り曲げ部であり、該折り曲げ部の端部を前記給電板固定プレートに連結して、前記給電板固定プレートと該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の電気集塵機。
【請求項3】
前記閉塞プレートは、前記給電板固定プレートと、該給電板固定プレートに隣接する第2電極で区画される空気流入路を封密的に閉塞する平板形状の板材であることを特徴とする請求項1に記載の電気集塵機。
【請求項4】
前記第1電圧は高電圧、第2電圧は接地電圧であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電気集塵機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2011−50896(P2011−50896A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203637(P2009−203637)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(391009372)ミドリ安全株式会社 (201)
【Fターム(参考)】