説明

静電噴霧装置

【課題】 噴霧化した液体を帯電させるための高電圧を該液体の流量に応じて効率的に制御するようにする。
【解決手段】 本発明の静電噴霧装置は、薬液を収容し供給するための収容タンク1と、該収容タンク1から供給される薬液を加圧するポンプ2と、該ポンプ2に接続されたノズル部9と、該ノズル部9の噴霧ノズル17から噴出される液滴Dを帯電させるための高電圧発生装置6とを備えている。そして、収容タンク1から供給される薬液の流路に装備され、該流量を検出する流量センサー20と、該薬液の流量が所定量以上になったときに高電圧発生装置6を作動させるように制御する制御部24とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気を利用して薬液等の液体の液滴を効率よく農作物に付着させる静電噴霧装置であって、該液体の流量を測定する機能を備えたものに関する。
【背景技術】
【0002】
薬液の流量を測定する流量計を装備した噴霧機として、特許文献1に記載された背負式動力噴霧機を例示する。この噴霧機は、ノズル基部内に流量計を装備するとともに、散布作業者の可視部に該流量計の表示部を装備している。そして、図7に示すように、表示部80に、流量計の測定値で薬液を吐出している場合に、所望する圃場面積当たりの薬液の散布量と、該散布量に対応する散布速度又は散布作業者の一分間の歩数を、換算して表示すべく構成している。
【0003】
【特許文献1】特許第2732491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、表示部80に表示される前記散布速度や散布作業者の一分間の歩数は、瞬間的な流量に基づくものであるため、散布作業の目安程度にしかならず、圃場全体に正確な量の薬液を散布することができないという課題がある。
【0005】
また、広大な圃場に対してはタンク容量を大きくできる設置型動力噴霧機の利用が一般的であるが、この噴霧機の場合、該噴霧機に長いホースを介して接続された噴霧ノズルを作業者が持って移動しながら噴霧するので、噴霧機と作業者が互いに遠く離れたときに、タンク内の薬液残量が噴霧ノズル側で正確に把握できると便利である。
【0006】
また、高電圧を利用する静電噴霧装置においては、流量に応じて効率的に電圧を制御することができれば好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第1の発明の静電噴霧装置は、
液体を収容し供給するための液体供給部と、
該液体供給部から供給される液体を加圧する液体圧力発生部と、
該液体圧力発生部に接続されたノズル部と、
該ノズル部の噴霧ノズルから噴出される液滴を帯電させるための高電圧発生装置と
を備えた静電噴霧装置であって、
前記液体供給部から供給される液体の流路に装備され、該流量を検出する流量検出部と、
該液体の流量が所定量以上になったときに前記高電圧発生装置を作動させるように制御する制御部とを備えている。
【0008】
この構成によれば、次の効果が得られる。
(1)噴霧化した液体を帯電させるための高電圧をそれが実際に必要なときに自動的に発生させることができる。従って、液体の流量に応じて高電圧を効率的に制御することができる。
(2)作業者が高電圧関連の回路系統の制御操作を直接行う必要がない。そして、当該制御操作を直接行うための操作手段を設ける必要がないので、高電圧関連の回路系統の外部に対する漏電や防水等の対策が容易になるとともに、静電噴霧装置の操作手段設計上の自由度も大きくなる。
【0009】
また、第2の発明の静電噴霧装置は、
液体を収容し供給するための液体供給部と、
該液体供給部から供給される液体を加圧する液体圧力発生部と、
該液体圧力発生部に接続されたノズル部と、
該ノズル部の噴霧ノズルから噴出される液滴を帯電させるための高電圧発生装置と
を備えた静電噴霧装置であって、
前記液体供給部から供給される液体の流路に装備され、該流量を検出する流量検出部と、
該液体の流量が多いほど、前記高電圧発生装置をその出力電圧が高くなるように制御する制御部とを備えている。
【0010】
本出願人の研究によれば、次のことが判明した。
(A)噴霧角度可変型の噴霧ノズルでは、噴霧角度により構成上で前記液滴の粒子径が変化する特徴があり、具体的には噴霧角度が小さいほど該粒子径が大きくなる。このとき、噴霧ノズルに対して供給する前記液体の供給圧力が一定である場合、噴霧角度が小さいときほど、前記液体の流量が多くなる。
(B)噴霧角度固定型の噴霧ノズル、又は噴霧角度を一定にした場合の噴霧角度可変型の噴霧ノズルでは、噴霧ノズルに供給される前記液体の流量が多いほど前記液滴の粒子径が大きくなる。
(C)静電噴霧装置では、前記液滴の粒子径が大きいほど、該液滴の帯電効率が低下する。
【0011】
このように、前記液体の流量が多いほど前記液滴の粒子径が大きくなり該液滴の帯電効率が低下すること、即ち、前記液体の流量の変化を検出することにより、前記液滴の帯電効率の変化を検出できることが判明したのである。
【0012】
第2の発明の静電噴霧装置によれば、前記液体の流量を検出することにより、前記帯電効率の低下を検出し、該帯電効率の低下を前記高電圧発生装置の出力電圧の上昇により補うことができる。従って、液体の流量に応じて高電圧を効率的に制御することができる。
【0013】
前記静電噴霧装置においては、
前記流量検出部が検出した流量の積算値を計算する積算値計算部と、前記ノズル部又はその近傍に配設され、該積算値を表示する表示部とを備えた態様を例示する。
【0014】
前記表示部は、前記ノズル部又はその近傍に配設されていればよく、前記ノズル部と別体に構成されていてもよい。
【0015】
この構成によれば、前記ノズル部又はその近傍に前記積算値を表示する表示部を備えているので、作業者が作業途中に手元で正確な前記積算値を知ることができ、圃場に対する液体散布量の管理や、前記液体供給部の液体残量の管理を効率的に行うことができる。
【0016】
前記静電噴霧装置においては、
前記流量又は積算値のデータを外部に出力するデータ出力部を備えた態様を例示する。
【0017】
この構成によれば、前記流量検出部が検出した正確な流量又は前記積算値計算部が計算した正確な積算値のデータを出力することができるので、そのデータを記録したり、集計したりすることにより、正確な防除管理を実現することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る静電噴霧装置によれば、噴霧化した液体を帯電させるための高電圧を該液体の流量に応じて効率的に制御することができるという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1〜図6は本発明を具体化した一実施形態の静電噴霧装置を示している。図1は、本発明の静電噴霧装置の全体構成を示しており、本静電噴霧装置は、作物の病気や虫の防除用薬液を収容し供給するための薬液供給部としての収容タンク1と、該収容タンク1から供給される薬液を加圧する薬液圧力発生部としてのポンプ2と、該ポンプ2の吐出口にホース3を介して接続された手持ち式ノズル部9とを備えている。ポンプ2としては、噴霧するための所定の噴霧圧力が得られるものであれば特に限定されないが、エンジンやモータ等の原動機で駆動されるものを例示する。
【0020】
手持ち式ノズル部9は、手持ち用のグリップ部4と、該グリップ部4の先端側に取り付けられた支持体としての噴管11と、該噴管11の先端に接続されたノズルユニット15とを備えている。そして、ノズルユニット15は、噴霧角度Aを調節可能に構成されており、本例では、導電性材料で形成された噴霧ノズル17と、該噴霧ノズル17から噴出される液滴Dの拡散範囲の外側に近接するように配設された電極としての環状電極19と、該環状電極19を噴霧ノズル17に結合する絶縁性材料からなる電極ホルダ18とを備え、これらが一体的に結合されてなっている。
【0021】
噴霧ノズル17は、噴管11の先端にスペーサーとしての弾性体32を介してノズルキャップ33により取り付けられた噴板34を備えている。噴板34の中心には、ノズル穴34aが設けられている。噴板34の噴管内面側には、調節軸30の先端に取り付けられた中子31が配設されている。中子31の外周には斜めに溝31aが形成されており、螺旋流を形成するようになっている。また、噴管11の内周面における噴板34からやや距離をおいた部位には環状溝35が設けられている。そして、中子位置調節手段(図示略)を操作することにより中子31を噴板34に近づけると、図2(a)に示すように中子31の外周のみから薬液が流出するため、螺旋流が強くなり、噴霧角度Aの大きな噴霧Sとなる。また、中子31を噴板34から離すと、図2(b)に示すように中子31の外周と環状溝35を薬液が流れるため、大きな流量となるとともに、螺旋流が緩やかになり、噴霧角度Aの小さな噴霧Sとなる。
【0022】
このような噴霧角度可変型の噴霧ノズル17では、噴霧角度Aにより構成上で液滴Dの粒子径が変化する特徴がある。図3は、本例の噴霧ノズル17の定性的な特性を示している。具体的には図3(a)に示すように、噴霧角度Aが大きいほど液滴Dの粒子径が小さくなる。図3(b)は、本例の噴霧ノズル17における噴霧角度Aと流量の関係を示すグラフであり、図3(b)に示されているように、噴霧角度Aが大きくなるほど(液滴Dの粒子径が小さくなるほど)流量が少ないことが分かる。また、図3(c)は、本例の噴霧ノズルにおいて、高電圧発生装置6の出力電圧を一定にした場合の噴霧角度Aと噴霧の帯電量との関係を示すグラフである。この噴霧の帯電量は、噴霧をアルミ板へ吹き付け、その電流を電流計でモニターすることにより計測したもので、単位時間流量当たりでの補正をしてある。図3(c)に示されているように、噴霧角度Aが大きくなるほど(液滴Dの粒子径が小さくなるほど)噴霧の帯電量が多いことが分かる。従って、本例の噴霧ノズル17においては、流量が少なくなるほど(即ち噴霧角度Aが大きくなり、液滴Dの粒子径が小さくなるほど)、帯電量が多いことが分かる。なお、本ノズルユニット15のように、噴霧ノズル17から噴出される液滴Dの拡散範囲の外側に近接するように環状電極19が配設された構成では、噴霧角度Aが大きくなるほど噴霧と環状電極19が近くなり、これも噴霧角度Aが大きくなるほど帯電量が多くなる一因となっている。
【0023】
グリップ部4は、ポンプ2からのホース3が接続され、該ホース3からの噴霧ノズル17に対する薬液供給を制御するための薬液供給制御弁5と、直流高電圧を発生させるための高電圧発生装置6と、高電圧発生装置6の駆動源としての蓄電池7と、薬液の流路に設けられた流量計システム8とを備えている。
【0024】
薬液供給制御弁5としては、本例では、いわゆるボールコックと呼ばれているものを採用しており、レバー5aを回動させることで薬液の流れを制御することができるようになっている。本例の薬液供給制御弁5は例示であり、その他の構造の弁(例えば、電磁弁等)やコックを適宜採用することができる。
【0025】
流量計システム8は、図4に示すように、薬液の流路に設けられた流量検出部としての流量センサー20と、該流量等を表示するための表示部21と、操作指示を入力するための操作部22と、該流量等を記憶する記憶部23と、該流量センサー20及び操作部22からの入力に基づいて、表示部21、記憶部23、及び高電圧発生装置6を制御する制御部24とを備えている。本例の流量計システム8は、蓄電池7により駆動されるようになっている。
【0026】
流量センサー20は、本例では、薬液供給制御弁5よりも噴霧ノズル17側(下流側)における薬液の流路に装備されている。流量センサー20の流量検出方式としては、特に限定されないが、カルマン渦式や、プロペラ式(接線流羽根車方式、軸流タービン方式等)等を例示する。また、流量センサー20の流量信号の出力方式としては、特に限定されないが、流量に応じた数のパルス信号を出力する方式や、流量に応じた大きさのアナログ信号を出力する方式を例示する。
【0027】
表示部21としては、特に限定されないが、液晶表示パネル又はLED表示パネルを利用したものを例示する。表示部21への表示内容としては、図5に示すように本例では、高電圧発生装置6の作動状態21a、蓄電池の残量21b、流量センサー20の作動状況21c、瞬時流量(リットル/分)21d、及び、積算流量(リットル)21eを表示するようになっている。表示部21に、薬液の圧力(Mpa)、収容タンク1内の薬液残量等を表示するように構成することもできる。
【0028】
操作部22は、図5に示すように本例では、積算流量をリセットするためのリセットスイッチを備えている。
【0029】
記憶部23は、不揮発性メモリを備えており、本例では、積算流量が記憶されるようになっている。なお、図4に二点差線で示すように、記憶部23に記憶されたデータを外部機器27に出力するデータ出力部26を設けることもできる。データ出力部26としては、データを出力するためのコネクタを備えたインターフェース部とした態様や、データを無線出力するための無線通信部とした態様を例示する。
【0030】
制御部24は、次の処理を行うように構成されている。
【0031】
[流量検出処理] 流量センサー20の流量信号をモニタし、流量信号を検出している間は、以下の瞬間流量の計算処理、積算流量の計算処理、及び高電圧発生装置の制御処理を繰り返し実行する。
【0032】
[瞬間流量の計算処理]
流量信号に基づいて流量データを計算し、それを表示部21の瞬間流量21dに表示させる。
【0033】
[積算流量の計算処理] 現在の積算流量データを記憶部23から読み出し、これに前記瞬間流量の計算処理で得られた流量データを加算し、これにより得られた更新後の積算流量データで、記憶部23の積算流量データを上書きする。この更新後の積算流量データを表示部21の積算流量21eに表示させる。
【0034】
[高電圧発生装置の制御処理] 前記瞬間流量の計算処理で得られた流量データが所定値以上になったとき(即ち薬液の流量が所定量以上になったとき)、高電圧発生装置6を作動させ、高電圧を発生させる。このとき、流量データの値が大きいほど(即ち薬液の流量が多いほど)、高電圧発生装置6をその出力電圧が高くなるように制御する。
【0035】
[積算流量のリセット処理] 操作部22のリセットスイッチが押下されたことを検出すると、記憶部23の積算流量データを0に設定するとともに、この0を表示部21の積算流量21eに表示させる。
【0036】
なお、流量計システム8に現在の日時データを出力する時計部を設け、制御部24が、この日時データとともに積算流量のログを記憶部23に記憶させるように構成することもできる。
【0037】
図6は、流量計システム8の作動状態を示すタイミングチャートである。この図に示されているように、流量センサー20の流量信号の出力(同図(a))を制御部24が検出すると、(同図(b))、瞬間流量及び積算流量を計算しそれぞれ表示部21に表示する(同図(c)、(d))とともに、高電圧発生装置6を作動させる(同図(e))。また、操作部22のリセットスイッチが押下されると、記憶部23の積算流量データを0にするとともに、これを表示部21の積算流量21eに表示する(同図(f))。なお、本例では、節電のために制御部24が流量信号を検出している間だけ表示部21を作動させるようにしている。例えば、積算流量表示については、同図(d)に二点鎖線で示すように流量信号が検出されなくなってからしばらくの間作動させておくように構成したり、瞬間流量表示及び積算流量表示を常時表示させるように構成したりすることもできる。
【0038】
以上のように構成された本例の静電噴霧装置によれば、収容タンク1から供給される薬液の流路に装備され、該流量を検出する流量センサー20と、該薬液の流量が所定量以上になったときに高電圧発生装置6を作動させるように制御する制御部24とを備えているので、次の効果が得られる。
(1)噴霧化した薬液を帯電させるための高電圧をそれが実際に必要なときに自動的に発生させることができ、つまり、液体の流量に応じて高電圧を効率的に制御することができる。
(2)作業者が高電圧関連の回路系統の制御操作を直接行う必要がない。そして、当該制御操作を直接行うための操作手段を設ける必要がないので、高電圧関連の回路系統の外部に対する漏電や防水等の対策が容易になるとともに、静電噴霧装置の操作手段設計上の自由度も大きくなる。
【0039】
また、本発明の静電噴霧装置は、収容タンク1から供給される薬液の流路に装備され、該流量を検出する流量センサー20と、該薬液の流量が多いほど、高電圧発生装置6をその出力電圧が高くなるように制御する制御部24とを備えている。図3に示すように、本出願人の研究によれば、本構成の静電噴霧装置においては薬液の流量が多いほど液滴Dの帯電効率が低下することが分かっているが、本発明によれば、薬液の流量を検出することにより、前記帯電効率の低下を検出し、該帯電効率の低下を高電圧発生装置6の出力電圧の上昇により補うことができる。従って、薬液の流量に応じて高電圧を効率的に制御することができる。
【0040】
また、流量センサー20が検出した流量の積算値を計算する積算値計算部としての制御部24と、ノズル部9に配設され、該積算値を表示する表示部21とを備えているので、作業者が作業途中に手元で正確な前記積算値を知ることができ、圃場に対する薬液散布量の管理や、収容タンク1の薬液残量の管理を効率的に行うことができる。
【0041】
また、前記瞬間流量又は流量積算値のデータを外部に出力するデータ出力部26を備えるように構成することもでき、この構成によれば、流量センサー20が検出した正確な瞬間流量又は制御部24が計算した正確な積算値のデータを外部機器27に出力することができるので、そのデータを外部機器27で記録したり、集計したりすることにより、正確な防除管理を実現することができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
(1)静電噴霧装置を、例えば液肥の散布用に構成すること。
(2)ノズル部9を手持ち式ではなく、機体に支持させるように構成すること。
(3)表示部21に収容タンク1の残量を表示させるように構成すること。これに加え、該残量に関するアラームや指示を表示、アラーム音、又は音声等により報知するように構成すること。
(4)流量センサー20を取り付けてからの積算流量に基づいて流量計交換時期に関するアラームや指示を表示、アラーム音、又は音声等により報知するように構成すること。
(5)流量計システムを、蓄電池7とは別の電源(例えば乾電池)により駆動されるように構成すること。
(6)流量センサー20を、薬液供給制御弁5よりも収容タンク1側(上流側)における薬液の流路に装備させること。
(7)流量センサー20における検出流量値に、薬液の温度、希釈倍率、粘度等に応じた誤差が含まれる場合、操作部22に流量補正量切り替えスイッチを設け、それにより設定された補正情報に基づいて前記検出流量値を制御部24が補正するように構成すること。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明を具体化した一実施形態に係る静電噴霧装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】同静電噴霧装置の噴霧ノズルの側断面図であり、(a)は噴霧角度を大きくした状態、(b)は噴霧角度を小さくした状態をそれぞれ示す図である。
【図3】同噴霧ノズルの定性的な特性を示すグラフであり、(a)は噴霧角度と液滴の平均粒子径の関係、(b)は噴霧角度と薬液の流量の関係、(c)は噴霧角度と噴霧の帯電量の関係をそれぞれ示すグラフである。
【図4】同静電噴霧装置の流量計システムの構成を示すブロック図である。
【図5】同流量計システムのパネル面の構成を示す図である。
【図6】同流量計システムの作動状態を示すタイミングチャートである。
【図7】従来の噴霧機に装備された流量計の表示部を示す図である。
【符号の説明】
【0044】
1 収容タンク
2 ポンプ
4 グリップ部
5 薬液供給制御弁
6 高電圧発生装置
7 蓄電池
8 流量計システム
9 ノズル部
11 噴管
15 ノズルユニット
17 噴霧ノズル
19 環状電極
20 流量センサー
21 表示部
22 操作部
23 記憶部
24 制御部
A 噴霧角度
D 液滴
S 噴霧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を収容し供給するための液体供給部と、
該液体供給部から供給される液体を加圧する液体圧力発生部と、
該液体圧力発生部に接続されたノズル部と、
該ノズル部の噴霧ノズルから噴出される液滴を帯電させるための高電圧発生装置と
を備えた静電噴霧装置であって、
前記液体供給部から供給される液体の流路に装備され、該流量を検出する流量検出部と、
該液体の流量が所定量以上になったときに前記高電圧発生装置を作動させるように制御する制御部とを備えた静電噴霧装置。
【請求項2】
液体を収容し供給するための液体供給部と、
該液体供給部から供給される液体を加圧する液体圧力発生部と、
該液体圧力発生部に接続されたノズル部と、
該ノズル部の噴霧ノズルから噴出される液滴を帯電させるための高電圧発生装置と
を備えた静電噴霧装置であって、
前記液体供給部から供給される液体の流路に装備され、該流量を検出する流量検出部と、
該液体の流量が多いほど、前記高電圧発生装置をその出力電圧が高くなるように制御する制御部とを備えた静電噴霧装置。
【請求項3】
前記流量検出部が検出した流量の積算値を計算する積算値計算部と、前記ノズル部又はその近傍に配設され、該積算値を表示する表示部とを備えた請求項1又は2記載の静電噴霧装置。
【請求項4】
前記流量又は積算値のデータを外部に出力するデータ出力部を備えた請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電噴霧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−222729(P2007−222729A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−44800(P2006−44800)
【出願日】平成18年2月22日(2006.2.22)
【出願人】(000100469)みのる産業株式会社 (158)
【Fターム(参考)】