説明

非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法、非同期データの伝送方法及び該方法を利用する装置

非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理に係り、該非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送するステップと、制御区間でネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請する要請フレームを受信するステップと、要請フレームに対する応答フレームを制御区間から少なくとも一つの無線機器に伝送するステップと、少なくとも一つの無線機器に追加されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送するステップとを含む。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術に係り、さらに詳細には、大容量の非同期データの無線電装において、データの伝送効率及び伝送安定性を提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークが無線化しており、大容量のマルチメディアデータの伝送要求の増大につれて、無線ネットワーク環境での効果的な伝送方法についての研究が要求されている。与えられた無線資源を色々なデバイスが共有して使用する無線ネットワークの特性上、競争が増加すれば、通信中に衝突によって多くのデータが失われ、これにより、貴重な無線資源を浪費する可能性が大きい。このような衝突または損失を減らして安定的にデータを送受信するために、無線LAN(Wireless Local Area Network:WLAN)環境では、競争基盤のDCF(Distributed Coordination Function)または無競争方式のPCF(Point Coordination Function)を使用しており、無線PAN(Wireless Personal Area Network:WPAN)環境では、チャンネル時間割当という時分割方式を使用している。
【0003】
無線ネットワークにかかる方法を適用することによって、ある程度衝突を減少させて安定的に通信しうるが、有線ネットワークに比べては、依然として伝送データ間の衝突が発生する可能性が大きい。それは、無線ネットワーク環境には、本質的に多重経路、減衰、干渉など安定した通信を妨害する要素が多く存在するためである。それだけでなく、前記無線ネットワークに参与する無線ネットワークの数が増加するほど衝突、損失などの問題が発生する可能性はさらに大きくなる。
【0004】
このような衝突は、無線ネットワークの伝送速度に致命的な悪影響を及ぼす再伝送を要求する。特に、オーディオ/ビデオデータ(AVデータ)のように、さらなるQoS(Quality of Service)が必要な場合においては、このような再伝送回数を減らすことによって、可用帯域幅をさらに大きく確保することが非常に重要な問題である。
【0005】
さらに、DVD(Digital Video Disk)画像、HDTV(High Definition Television)画像など高品質ビデオを多様なホームデバイス間に無線伝送する必要性が高まっている趨勢を勘案するとき、広い帯域幅を要求する前記高品質ビデオを切れ目なしに持続的に送受信するための技術的標準が要求される時点にある。
【0006】
現在、IEEE 802.15.3cの一つのタスクグループでは、無線ホームネットワークで大容量のデータを伝送するための技術規格を推進しつつある。いわば、mmWave(Millimeter Wave)と呼ばれるこの規格は、大容量データ伝送のために物理的な波長の長さがmmである電波(すなわち、30GHzないし300GHzの周波数を有する電波)を利用する。従来には、このような周波数帯は、不許可バンドであって通信事業者用や電波天文用、または車両衝突防止などの用途として制限的に使われてきた。
【0007】
図1は、IEEE 802.11系の標準とmmWaveとの間の周波数帯域を比較する図である。IEEE 802.11bやIEEE 802.11gは、2.4GHz帯域を使用し、チャンネル帯域幅は、20MHzほどである。また、IEEE 802.11aやIEEE 802.11nは、5GHz帯域を使用し、チャンネル帯域幅は、同様に20MHzほどである。一方、mmWaveは、60GHz帯域を使用し、約0.5ないし2.5GHzのチャンネル帯域幅を有する。したがって、mmWaveは、既存のIEEE 802.11系の標準に比べて、はるかに大きい周波数帯域及びチャンネル帯域幅を有するということが分かる。
【0008】
このように、mm単位の波長を有する高周波信号(mmWave)を利用すれば、数ギガビット(Gbps)単位の非常に高い伝送率を表すことができ、アンテナサイズを1.5mm以下にできて、アンテナを含む単一チップを具現しうる。また、空気中に減衰率が非常に高いため、機器間に干渉を減少させうるという長所もある。
【0009】
一方、前記のような高い減衰率によって到達距離が短く、信号の直進性が高いため、陰影地域(Non−Line−of−Sight)環境では、通信が正しくなされ難いという問題がある。これにより、mmWaveでは、前者の問題は、高い利得を有する配列アンテナを利用することによって解決しており、後者の問題は、ビームステアリング方式を使用することによって解決している。
【0010】
最近には、家庭、事務室内の環境で、既存のIEEE 802.11系の数G帯域を使用して圧縮データを伝送する技術に付け加えて、数十G帯域の高周波帯域でかかるmmWaveを利用して非圧縮データを伝送する方式が導入されている。前記非圧縮データとは、損失符号化の観点で圧縮されていないことを意味するだけであるので、完全に復元される無損失符号化は使われてもよい。
【0011】
特に、非圧縮AVデータは、圧縮されていない大容量のデータであるので、数十ギガ帯域の高周波帯域でのみ伝送可能であり、圧縮データに比べてパケット損失があっても、相対的にディスプレイにおいて、大きい影響を及ぼさない。したがって、ARQ(Automatic Repeat Request)や再伝送を行わなくても良い。したがって、前記のような特性を有する数十ギガ帯域の高周波帯域から伝送される非圧縮データの効率的な伝送のために、媒体接近を効率的にするための方法を考案する必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、数十GHz帯域のmmWaveを通じて非同期データを伝送するためのチャンネルを追加、返還するようなチャンネル割当管理方法と非同期データを効率的に伝送する方法及び装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、非同期データ伝送のためのチャンネル割当の柔軟性を提供するフレームを提供することを目的とする。
【0014】
本発明の目的は、前述した目的に制限されず、言及されていない他の目的は、下記から当業者に明確に理解されうる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データ伝送のためのチャンネル割当を管理する方法は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送する(a)ステップと、前記制御区間でネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請する要請フレームを受信する(b)ステップと、前記要請フレームに対する応答フレームを前記制御区間から前記少なくとも一つの無線機器に伝送する(c)ステップと、前記少なくとも一つの無線機器に追加されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送する(d)ステップとを含む。
【0016】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データ伝送のためのチャンネル割当を管理する方法は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送する(a)ステップと、前記制御区間でネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの返還を要請する要請フレームを受信する(b)ステップと、前記少なくとも一つの無線機器に返還されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送する(c)ステップとを含む。
【0017】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データを伝送する方法は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームをネットワーク調整子から受信する(a)ステップと、前記制御区間以内に非同期データの伝送のためのデータスロットの追加を要請する要請フレームを前記ネットワーク調整子に伝送する(b)ステップと、第2ビーコン期間に前記ネットワーク調整子から追加されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを受信する(c)ステップと、前記追加されたデータスロット区間で該当する非同期データを伝送する(d)ステップとを含む。
【0018】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データを伝送する方法は、第1ビーコン区間でネットワークに接続された少なくとも一つの機器から非同期データ伝送を要請する要請フレームを受信する(a)ステップと、前記要請フレームに対する応答フレームを前記ネットワークに接続された機器に伝送する(b)ステップと、前記応答フレームに基づいて、前記ネットワークに接続された機器に非同期データを伝送する(c)ステップとを含む。
【0019】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データ伝送のためのチャンネルを割り当てる装置は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送するユニットと、前記制御区間以内にネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請するフレームを受信するユニットと、前記フレームに対する応答フレームを前記制御区間以内に前記少なくとも一つの無線機器に伝送するユニットと、前記少なくとも一つの無線機器に追加されるデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送するユニットと、を備える。
【0020】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データ伝送のためのチャンネルを割り当てる装置は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送するユニットと、前記制御区間以内にネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの返還を要請するフレームを受信するユニットと、前記フレームに対する応答フレームを前記制御区間以内に前記少なくとも一つの無線機器に伝送するユニットと、前記少なくとも一つの無線機器に返還されるデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送するユニットとを備える。
【0021】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施例によって非同期データを伝送する装置は、第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームをネットワーク調整子から受信するユニットと、前記第1スーパーフレームに含まれる制御区間以内に非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請するフレームを前記ネットワーク調整子に伝送するユニットと、第2ビーコン期間に前記ネットワーク調整子から追加されたデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを受信するユニットと、前記追加されたデータスロット区間に非同期データを伝送するユニットとを備える。
【0022】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されず、異なる多様な形態で具現され、但し、本実施例は、本発明の開示を完全にし、当業者に発明の範囲を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義されるのである。
【0024】
以下、本発明の実施例による非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法、非圧縮等時性データの伝送方法及び前記方法を利用する装置を説明するためのブロック図または処理フローチャートについての図面を参照して、本発明について説明する。このとき、処理フローチャートの各ブロックと、フローチャートのブロックの組合わせは、コンピュータプログラムインストラクションによって行われるということが分かるであろう。これらのコンピュータプログラムインストラクションは、汎用コンピュータ、特殊用コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータプロセシング装備のプロセッサに搭載されうるので、コンピュータまたはその他のプログラム可能な、データプロセシング装備のプロセッサを通じて行われるそのインストラクションがフローチャートブロックで説明された機能を行う手段を生成する。これらのコンピュータプログラムインストラクションは、特定方式で機能を具現するために、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータプロセシング装備を指向しうるコンピュータ利用可能な、またはコンピュータ判読可能なメモリに保存されることもあるので、そのコンピュータ利用可能なまたはコンピュータ判読可能なメモリに保存されたインストラクションは、フローチャートブロックで説明された機能を行うインストラクション手段を内包する製造品目を生産することも可能である。コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータプロセシング装備上に搭諸されることもあるので、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータプロセシング装備上で一連の動作ステップが行われてコンピュータで実行されるプロセスを生成して、コンピュータまたはその他のプログラム可能なデータプロセシング装備を行うインストラクションは、フローチャートのブロックで説明された機能を実行するためのステップを提供することも可能である。
【0025】
また、各ブロックは、特定された論理的機能を実行するための一つ以上の実行可能なインストラクションを含むモジュール、セグメントまたはコードの一部を表すことができる。また、幾つかの代替実施例では、ブロックで述べられた機能が順序を逸脱して発生することも可能であるということを注目せねばならない。例えば、続けて示されている二つのブロックは、実質的に同時に行われることも可能であり、またはそのブロックが時々当該機能によって逆順に行われることも可能である。
【0026】
本発明による時分割方式は、IEEE 802.15.3標準で規定している時分割方式を基本とするが、図2では、従来のIEEE 802.15.3による時分割方式を、図3では、本発明による時分割方式を示している。
【0027】
IEEE 802.15.3 MACの特徴は、無線ネットワークの形成が迅速であり、AP(Access Point)基盤でなく、PNC(Piconet Coordinator)を中心にしたピコネットというアドホックネットワーク(Ad Hoc Network)を基盤にする。図2のようなスーパーフレームという時間的な配置構造内にデバイス間のデータ送受信のための時間区間が配される。スーパーフレームの構成としては、制御情報を含んでいるビーコン1及びバックオフを通じてデータを伝送するCAP(Contention Access Period)2の区間と、そして割当てられた時間に競合なしにデータを伝送するCTAP(Channel Time Allocation Period)3の区間とがある。このとき、CAP 2及びMCTA 3aでは、何れも競争的接近方式が使われる。具体的に、CAP 2では、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式が使われ、MCTAでは、Slotted Aloha方式が使われる。
【0028】
CTAP 3は、前記MCTA 3a以外に、数個のCTA(Channel Time Allocation)3bで構成される。CTA 3bの種類には、動的CTA(Dynamic CTA)と擬似静的CTA(Pseudo static CTA)との2種類がある。動的CTAは、スーパーフレームごとにその位置が変わり、ビーコンをのがせば、該当スーパーフレームでCTAが使用できない。一方、擬似静的CTAは、位置が変わらず、同じ位置に固定されており、ビーコンをのがしても固定された位置でCTA区間を使用しうる。しかしながら、擬似静的CTAも、‘mMaxLostBeacons’に該当する回数以上連続してビーコンをのがせば、CTA区間を使用不能にしている。
【0029】
このように、IEEE 802.15.3のMACは、安定したQoSを保証できるTDMA(Time Division Multiple Access)基盤で構成されており、特に、ホームネットワーク上でのマルチメディアA/Vストリーミングに適している。しかし、これは、数十ギガ帯域の高周波帯域でAVデータを伝送するためには、依然として改善の余地がある。
【0030】
一般的に、ネットワーク上の機器間に送受信されるMACフレームは、データフレームとコントロールフレームとからなる。
【0031】
前記コントロールフレームは、データフレームを除外した前記データフレームの伝送を補助する全てのフレームを意味する。例えば、コントロールフレームとしては、ネットワーク調整子が形成したネットワークへの参与を要請する結合要請フレーム、等時的データを伝送するためのデータスロットを要請するデータスロット要請フレーム、ネットワーク探索を要請するプローブ要請フレーム、調整子としての役割を譲渡する調整子ハンドオーバー要請フレーム及びこれらに対する応答フレームがある。また、あるフレーム伝送が正しく伝送されたか否かを確認応答するACK(Acknowledgement)フレームも、コントロールフレームに含まれる。
【0032】
ところが、IEEE 802.15.3でのデータフレームのサイズとコントロールフレームのサイズとは、それほど大きい差はない。データフレームのサイズは、最大2048bytesであり、コントロールフレームのサイズも、およそ数十ないし数百bytesである。しかしながら、数十GHz帯域での非同期データの伝送のためには、コントロールフレームのサイズは同じであるが、データフレームのサイズは、はるかに大きくなるので、図2に示された既存のIEEE 802.15.3方式にそのまま従うのは非効率的である。
【0033】
従来のIEEE 802.15.3のCAP 2及びMCTA 3aでは、各種のコントロールフレーム及び非同期データフレームが競争的にチャンネルに接近する。この場合、各種のコントロールフレームによって非同期データフレームを伝送する機会が減る。
【0034】
また、非同期データは、伝送チャンネルの状態または非同期データを伝送する無線機器の状態によって、さらにチャンネルを割当てられるか(データスロットの追加)、または既に割当てられたチャンネルを返還(データスロットの返還)するようなチャンネル割当に対する管理が必要であるが、図2に示された従来のIEEE 802.15.3構造では、このようなチャンネル割当管理がなされていない。
【0035】
前記のようなチャンネル割当管理(データスロットの追加及び返還)のための時間的配置構造を表すスーパーフレーム10を図3に示している。
【0036】
スーパーフレーム10の構成には、制御情報を含んでいるビーコンフレームを伝送するビーコン区間11、各種のコントロールフレームが競争的に伝送される制御区間12及び割当てられた時間区間に競合なしに非同期データが伝送されるデータスロット区間13がある。制御区間12では、CSMA/CA方式またはSlotted Aloha方式が使われる。
【0037】
データスロット区間13は、数個のデータスロットDS1,DS2,…,DSnで構成される。データスロットの種類には、従来のスーパーフレームのように、動的データスロットと擬似静的データスロットとの2種類がありうる。
【0038】
制御区間12では、ネットワーク調整子と無線機器との間にチャンネル割当管理のためのフレームの送受信がなされ、これにより、データスロット区間13では、非同期データの伝送がなされる。このとき、チャンネル割当管理のためのフレームは、データスロットの追加を要請するフレームとデータスロットを返還するフレームとを含む。また、制御区間12では、前述された各種のコントロールフレームの送受信がなされる。
【0039】
一方、ビーコン区間11と制御区間12とでは、各種のフレームが低速伝送率も伝送され、データスロット区間13では、高速または低速伝送率で伝送される。このとき、高速伝送率と低速伝送率とは、データ変調方式によって決定されうる。
【0040】
高速伝送率によるチャンネルは、一方向リンクであり、主にユニキャスト連結用途として利用され、非圧縮等時性データ伝送に利用される。また、高速伝送率でフレームを伝送する場合には、アンテナステアリング技術を利用して指向性を強化でき、このために、アンテナステアリング情報を有するフレームがデータスロット区間13で送受信されうる。
【0041】
低速伝送率によるチャンネルは、双方向リンクであり、主に、ユニキャスト連結またはブロードキャスト連結用途として利用される。また、低速伝送率によるデータチャンネルを通じて非同期データ、各種のコントロールフレーム、アンテナステアリング情報が送受信されうる。
【0042】
ビーコン区間11では、低速伝送率によるチャンネルを通じてビーコンフレームが伝送され、前記ビーコンフレームを通じてネットワークの時間同期化が行われる。前記ビーコンフレームには、それぞれの機器が割当てられたチャンネル割当についての情報、すなわち、データスロットについての情報が含まれている。
【0043】
制御区間12では、低速伝送率によるチャンネルを通じて各種のMACコントロールフレームが送受信される。このようなコントロールフレームには、初期化に必要なコントロールフレーム、チャンネル割当を管理するためのコントロールフレーム、アンテナステアリング情報を共有するために必要なコントロールフレーム、そして応答フレームがある。また、非同期データフレームも送受信されうるが、このとき、非同期データフレームには、非圧縮ビデオ/オーディオデータフレーム、上位階層のコントロールフレームがある。ここで、上位階層のコントロールフレームは、MAC階層上のアプリケーション階層や遠隔制御機から受信されたコントロールデータフレームを含む。
【0044】
初期化に必要なコントロールフレームは、チャンネル転換、機器ディスカバリーに使われ、チャンネル割当を管理するためのコントロールフレームには、データスロット追加及び返還のためのフレームを含む。
【0045】
データスロット区間13では、機器間に非圧縮等時性データが高速伝送率によるチャンネルを通じて送受信されるが、このとき、非圧縮等時性データの例として、リアルタイムAVストリーミングデータがある。この場合、リアルタイムAVストリーミングのためにディレーバウンドが存在する。また、応答フレーム(ACKframe)とアンテナステアリング情報とは、低速伝送率によるチャンネルを通じて送受信され、制御区間12で送受信される非同期データフレームも割当てられたデータスロットを通じて送受信されうる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施例によるスーパーフレームの構造を示す図であって、図3とは異なり、一つのスーパーフレーム内にビーコン区間B 11a、少なくとも2個以上の制御区間C 12a,12b、及びデータスロット区間13a,13bが存在している。
【0047】
このようなスーパーフレーム構造によって一つのスーパーフレーム内に複数の制御区間及びデータスロット区間を設定することによって、任意の制御区間でデータスロット割当のためのフレームを伝送できない時に発生する非同期データ伝送の時間遅延現象を最小化しうる。
【0048】
図5は、本発明が適用される概略的な環境を示す図である。図5を参照するに、ネットワーク調整子300と少なくとも一つ以上の機器400a,400b,400cとが一つのネットワークを構成している。ネットワーク調整子300の例として、AVデータのシンク機器としてのディスプレイ装置またはPVR(Personal Video Recorder)のようなメディア保存装置がある。また、機器400a,400b,400cは、ソース機器またはシンク機器が該当し、このような機器には、セットトップボックス、DVD、スピーカがある。このような機器は、非同期データを伝送するために、数十GHz帯域の高周波帯域を利用する。
【0049】
ネットワーク調整子300は、周期的にビーコン期間にスーパーフレームを放送する。これにより、機器400a,400b,400cは、前記スーパーフレームに含まれた制御区間12またはデータスロット区間13内でコントロールフレーム、データフレーム、ACKを伝送しうる。
【0050】
もし、最初にネットワークに属していない機器1 400aがネットワークに参与するためには、スーパーフレーム10の制御区間12で他の機器400b,400cとの競争を通じてネットワーク調整子300に結合要請フレームを伝送し((1))、それから結合応答フレームを受信する((2))。
【0051】
前記結合応答フレームによって機器1 400aが結合要請を承認された場合、機器1 400aは、はじめてネットワークの一員となる。次いで、機器1 400aが機器2 400bに非同期データを伝送しようとすれば、ネットワーク調整子300に前記非同期データを伝送するためのデータスロットを要請する。機器1 400aがこのようなデータスロット要請フレームを制御区間12で他の機器400b,400cとの競争を通じてネットワーク調整子300に結合要請フレームを伝送すれば((3))、これに対して、ネットワーク調整子300は、データスロット応答フレームを機器1 400aに伝送する((4))。
【0052】
前記データスロット応答フレーム70を機器1 400aに伝送した後、ネットワーク調整子300は、機器400a,400b,400cに割当てられるデータスロットを含むスーパーフレームを、次のビーコン期間に放送する((5))。
【0053】
前記放送されたスーパーフレームによって、機器1 400aがネットワーク調整子300からデータスロットを割当てられれば、前記割当てられたデータスロットの間に所定の受信機器400bに非同期データを伝送しうる((6))。前記非同期データの伝送に対して、機器2 400bは、機器1 400aにACKフレームを伝送することもできる((7))。但し、非同期データの特性上多少間のエラーがあっても、再生される画像にあまり大きい問題は発生しないので、ACKを使用しないNo ACK政策を使用することもできる。もし、ACKフレームを伝送する場合であっても、本発明によれば、前記ACKフレームは、データスロットを通じて伝送されないこともある。データスロットは、非同期データの円滑な伝送に使用するために、ACKは、他のコントロールフレームと同様に、制御区間12の間に競争を通じて伝送されることが望ましい。
【0054】
図6は、図7及び図8は、本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームの構成を示す図である。図6を参照するに、本発明によるデータスロット管理フレーム40は、他のMACコントロールフレームと同様に、MACヘッダ20とペイロード30とで構成されるが、ペイロード30は、フレームタイプフィールド41、長さフィールド42、そして、複数のデータスロットフィールド43,44,45からなる。
【0055】
フレームタイプフィールド41には、データスロット追加のためのフレームであるか、あるいは、データスロットを返還するためのフレームであるかを表す識別情報が記録される。したがって、フレームタイプフィールド41に記録された情報を通じて、いかなるデータスロット管理フレームであるかが分かる。長さフィールド42には、その以後のフィールド43,44,45の総バイト数が記録される。
【0056】
データスロット管理フレーム40は、複数のデータスロットフィールド43,44,45を含むが、それぞれのデータスロットフィールドには、一つのデータスロットに対する追加または返還についての情報が記録される。したがって、複数の非同期データ伝送のための複数のデータスロットに対する追加または返還に対する要請が同時に可能であり、このようなデータスロットフィールドは、図5に示された構造でなされる。
【0057】
図7を参照するに、データスロットフィールドは、‘Stream index’フィールド51、‘Stream request ID’フィールド52、‘Min_BW’フィールド53、‘Number of time blocks’フィールド54、‘Time block duration’フィールド55、そして‘Priority’フィールド58を含む。
【0058】
‘Stream index’フィールド51は、ストリーム識別情報、すなわち、伝送しようとする非同期データについての識別情報が記録され、このストリーム識別情報を利用して、該当ストリームに対する処理が行われる。
【0059】
‘Stream request ID’フィールド52は、前記ストリーム識別情報を付与される前に使われるデータスロットの追加または返還に関する要請フレームの識別情報を表す。もし、データスロットの要請が現在のストリームを修正または終了するためのものである時には、‘Stream request ID’フィールド52の値は、0に設定され、受信側では無視されうる。非同期データのためのデータスロットの要請である場合にも、同様に‘Stream request ID’フィールド52の値は、0に設定され、受信側では無視されうる。
【0060】
‘Min_BW’フィールド53は、切れ目のないストリーミングサービスを支援するために、一つのスーパーフレーム内で最小限に保証されねばならない帯域幅、すなわち、最小限に保証されねばならないチャンネルの長さを表す。
【0061】
‘Number of time blocks’フィールド54は、要請される時間ブロックの数を表す。このとき、時間ブロックは、帯域幅、すなわち所望のチャンネル長を表す。
【0062】
‘Time block duration’フィールド55は、単位帯域幅、すなわち、単位チャンネルの長さを表し、‘Priority’フィールド58は、フレームの優先順位を表し、前記優先順位は、ストリームのQoSレベルまたは特別の目的に対するQoSレベルを表す。
【0063】
図8は、本発明の他の実施例によるデータスロットフィールドの構造を示しているが、データスロットフィールドは、‘Trgt ID’フィールド50a、‘Stream request ID’フィールド51a、‘Stream
index’フィールド52a、‘Number of time blocks’フィールド53a、‘Time block duration’フィールド54a、‘Minimum Schedule period’フィールド55a、‘Maximum Schedule period’フィールド56a、そして‘Request control’フィールド57aを含む。このうち、‘Stream request ID’フィールド51a、‘Stream index’フィールド52a、‘Number of time blocks’フィールド53a、そして‘Time block duration’フィールド54aは、図7に示されたそれぞれのフィールドに対応する。
【0064】
‘Trgt ID’フィールド50aは、割当てられたチャンネル、すなわち割当てられたデータスロットを通じて非同期データを伝送する装置の相手方装置の識別情報を表す。
【0065】
‘Minimum Schedule period’フィールド55aは、データスロット割当のための2個の連続する時間ブロックの開始時間の間の最小許容時間を表す。
【0066】
‘Maximum Schedule period’フィールド56aは、データスロット割当のための2個の連続する時間ブロックの開始時間の間の最大許容時間を表す。
【0067】
‘Request control’フィールド57aは、データスロットの割当のためのその他の情報を含んでおり、このような情報には、フレームの優先順位に関する情報、フレームの伝送が高速または低速伝送区間でなされているか否かを表す情報を含む。
【0068】
図9、図10及び図11は、本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームに対する応答フレームの構成を示す図である。図9を参照するに、本発明によるデータスロット管理フレーム40に対する応答フレーム60は、他のMACコントロールフレームと同様に、MACヘッダ20とペイロード30とで構成されるが、ペイロード30は、フレームタイプフィールド61、長さフィールド62、そして複数の応答フィールド63,64,65からなる。
【0069】
フレームタイプフィールド61には、データスロット追加要請に対する応答フレームであるか、あるいはデータスロット返還要請に対する応答フレームであるかを表す識別情報が記録される。したがって、フレームタイプフィールド61に記録された情報を通じて、いかなる応答フレームであるかが分かる。長さフィールド62には、その以後のフィールド63,64,65の総バイト数が記録される。
【0070】
データスロット管理フレーム40に対する応答フレーム60は、複数の応答フィールド63,64,65を含むが、それぞれの応答フィールドには、一つのデータスロットに対する追加または返還要請についての応答情報が記録される。したがって、複数の要請に対する応答が同時に可能であり、このような応答フィールドは、7に示された構造でなされる。
【0071】
図10を参照するに、応答フィールドは、‘Stream request ID’フィールド71、‘Stream index’フィールド72、‘Available_BW’フィールド73、そして‘Reason_code’フィールド74を含む。
【0072】
‘Stream request ID’フィールド71は、データスロットの追加または返還に関する要請フレームの識別情報を表し、‘Stream index’フィールド72は、ストリーム識別情報、すなわち、該当する非同期データについての識別情報を表す。
【0073】
‘Available_BW’フィールド73は、実際に割当てられたチャンネル、実際に割当てられたデータスロットについての情報が記録され、‘Reason_code’フィールド74は、チャンネル割当要請が成功的になされたか否かを表す情報が記録される。チャンネル割当要請が成功的になされていない場合には、その理由を表す情報が記録される。チャンネル割当要請が成功的になされていない理由の例として、ネットワーク調整子に結合される最大機器数の到達、割り当てるデータスロットの不足、チャンネル状態の不良がある。
【0074】
図11は、本発明の他の実施例による応答フィールドの構造を示しているが、図11では、‘Stream request ID’フィールド71a、‘Stream index’フィールド72a、そして‘Reason_code’フィールド74aを含み、図10に示された‘Available_BW’フィールド73は除外されている。
【0075】
このとき、‘Stream request ID’フィールド71a、‘Stream index’フィールド72a、そして‘Reason_code’フィールド74aは、それぞれ図10に示された‘Stream request ID’フィールド71、‘Stream index’フィールド72、そして‘Reason_code’フィールド74に対応する。
【0076】
図12は、本発明の一実施例によってデータスロットを追加する過程を示す図である。
【0077】
まず、無線機器のDME(Device Management Entity)は、上位階層の伝送要請を受けた後、制御区間12で自身のMAC/MLME(Mac Layer Management Entity)のMLME−ASYNC−DATA.reqメッセージを呼び出し(S80)、前記MAC/MLMEは、ネットワーク調整子にデータスロット追加要請フレームを伝送する(S81)。ここで、前記データスロット追加要請フレームは、図6、図7及び図8のデータ構造でなされ、DME及びMLMEは、IEEE 802.15.3規格で述べられる概念として理解されうる。
【0078】
ネットワーク調整子のMAC/MLMEは、前記データスロット追加要請に対して応答(ACK)フレームを伝送する(S82)。このとき、データスロット追加要請及び応答は、図6及び図9に示したように、色々な非同期データに対する要請及び応答を同時に行える。
【0079】
その後、ネットワーク調整子は、残りのリソース、すなわち、非同期データを伝送するためのデータスロットが存在するか否かを確認し(S83)、その結果を図9、図10及び図11に示されたデータ構造の形態で‘Request Timeout’時間内に無線機器に伝送し(S84)、無線機器のMAC/MLMEは、これに対する応答(ACK)フレームをネットワーク調整子に伝送する(S85)。
【0080】
無線機器のMAC/MLMEは、S84過程でデータスロットの追加が成功的であるという応答を受信すれば、自身のDMEにデータスロットの追加が成功的であるというMLME−ASYNC−DATA.cfmメッセージを伝送する(S86)。
【0081】
一方、ビーコンフレームには、データスロットについての情報が含まれるので、S84とS85との過程が省略されることもある。また、データスロットの追加が不能である場合には、一定時間後に、反復的にデータスロット追加要請フレームを伝送することもある。
【0082】
ネットワーク調整子のMAC/MLMEは、実際に割当てられたデータスロットについての情報を含むビーコンフレームを生成し(S87)、次のスーパーフレームが開始される時に、前記生成されたビーコンフレームを無線機器のMAC/MLMEに伝送する(S88)。
【0083】
前記伝送されたビーコンフレームを受けた無線機器は、データスロット区間での追加された該当データスロットから非同期データをネットワーク調整子または他の無線機器に伝送する。
【0084】
MAC構造によって、ネットワーク調整子のMAC/MLMEで行われる動作がネットワーク調整子のDMEで行われることもある。
【0085】
図13は、本発明の一実施例によって、非同期データの送受信途中にデータスロットを返還する過程を示す図である。
【0086】
まず、無線機器のDME(Device Management Entity)は、上位階層の伝送要請を受けた後、制御区間12で自身のMAC/MLME(Mac Layer Management Entity)のMLME−DELETE−STREAM.reqメッセージを呼び出し(S90)、前記MAC/MLMEは、ネットワーク調整子にデータスロット返還要請フレームを伝送する(S91)。ここで、前記データスロット返還要請フレームは、図6、図7及び図8のデータ構造でなされ、DME及びMLMEは、IEEE 802.15.3規格で述べられる概念として理解されうる。
【0087】
ネットワーク調整子のMAC/MLMEは、前記データスロット返還要請に対して応答(ACK)フレームを伝送する(S92)。このとき、データスロット返還要請及び応答は、図6及び図9に示したように、色々な非同期データに対する要請及び応答を同時に行える。
【0088】
無線機器のMAC/MLMEは、自身のDMEにデータスロットの返還が成功的であるというMLME−DELETE−STREAM.cfmメッセージを伝送する(S93)。そして、ネットワーク調整子のMAC/MLMEは、該当するデータスロットを返還した後(S94)、実際に返還されたデータスロットについての情報を含むビーコンフレームを生成し(S95)、次のスーパーフレームが開始される時に、前記生成されたビーコンフレームを無線機器のMAC/MLMEに伝送する(S96)。
【0089】
したがって、前記返還されたデータスロットは、他の無線機器の要請によって再び割当てられて非同期データの伝送に使われうる。
【0090】
また、ネットワーク調整子のMAC/MLMEは、自身のDMEにMLME−DELETE−STREAM.indメッセージを通じて要請されたデータスロットが返還されたということを知らせる(S97)。
【0091】
図14は、本発明の一実施例によるネットワーク調整子300の構成を示すブロック図である。
【0092】
ネットワーク調整子300は、CPU 310、メモリ320、MACユニット340、PHYユニット350、スーパーフレーム生成モジュール341、コントロールフレーム生成モジュール342及びアンテナ353を含んで構成されうる。
【0093】
CPU 310は、バス330に連結されている他の構成要素を制御し、MAC層の上位層での処理を担当する。したがって、CPU 310は、MACユニット340から提供される受信データ(受信MSDU:MAC Service Data Unit)を処理するか、または伝送データ(伝送MSDU)を生成してMACユニット340に提供する。
【0094】
メモリ320は、前記処理された受信データを保存するか、または前記生成された伝送データを臨時保存する。前記メモリは、ROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュメモリのような不揮発性メモリ素子またはRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリ素子、ハードディスク、光ディスクのような記録媒体、またはその他の該当分野で知られている任意の他の形態で具現されうる。
【0095】
MACユニット340は、CPU 310から提供されたMSDU、すなわち、伝送するマルチメディアデータにMACヘッダを付加してMPDU(MAC Protocol Data Unit)を生成してPHYユニット350を通じて伝送し、PHYユニット350を通じて受信されるMPDUからMACヘッダを除去する。
【0096】
このように、MACユニット340が伝送するMPDUは、ビーコン期間に伝送されるスーパーフレームを含み、MACユニット340が受信するMPDUは、結合要請フレーム、データスロット管理フレーム、すなわち、データスロットの追加または返還のための要請フレーム、その他の多様なコントロールフレームを含む。
【0097】
スーパーフレーム生成モジュール341は、前述したスーパーフレームを生成してMACユニット340に提供し、コントロールフレーム生成モジュール342は、結合要請フレーム、データスロット管理フレーム、その他の多様なコントロールフレームを生成してMACユニット340に提供する。
【0098】
PHYユニット350は、MACユニット340から提供されたMPDUにシグナルフィールド及びプリアンブルを付加してPPDUを生成し、該生成されたPPDU、すなわち、データフレームを無線信号に変換してアンテナ353を通じて伝送する。PHYユニット350は、基底帯域信号を処理するベースバンドプロセッサ351と、前記処理された基底帯域信号から実際無線信号を生成してアンテナ353を通じて空中に伝送するRF(Radio Frequency)ユニット352とに細分化されうる。
【0099】
具体的に、基底帯域プロセッサ351は、フレームフォーマッティング、チャンネルコーディングを行い、RFユニット352は、アナログ波増幅、アナログ/デジタル信号変換、変調などの動作を行う。
【0100】
図15は、本発明の一実施例による無線機器400の構成を示すブロック図である。無線機器400の構成のうち、MACユニット440、メモリ420及びPHYユニット450の基本的な機能は、ネットワーク調整子300と同様である。
【0101】
タイマー441は、スーパーフレームに含まれた競争区間または非競争区間の開始時間及び終了時間の確認に使われる。コントロールフレーム生成モジュール442は、結合要請フレーム、データスロット管理フレームなど多様なコントロールフレームを生成してMACユニット440に提供する。
【0102】
一方、非同期データ生成モジュール443は、AVデータのような非同期データを圧縮されていない形態に記録して生成しうる。例えば、非同期データ生成モジュール443は、ビデオデータのRGB成分値からなるビデオデータを記録しうる。
【0103】
MACユニット440は、提供された非同期データまたはコントロールフレームにMACヘッダを付加してMPDUを生成し、スーパーフレームの該当時間となった時に前記MPDUをPHYユニット450を通じて伝送する。
【0104】
このとき、本実施例で使われる‘モジュール’という用語は、ソフトウェアまたはFPGA(Gield Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)のようなハードウェア構成要素を意味し、モジュールは、ある役割を行う。どころが、モジュールは、ソフトウェアまたはハードウェアに限定される意味ではない。モジュールは、アドレッシングしうる記録媒体に存在するように構成されることもあり、一つまたはそれ以上のプロセッサを再生させるように構成されることもある。したがって、一例として、モジュールは、ソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素及びタスク構成要素のような構成要素;プロセス、関数、属性、プロシーザ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバ、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含む。構成要素及びモジュール内で提供される機能は、さらに小さい数の構成要素及びモジュールに結合されるか、または追加的な構成要素と及びモジュールにさらに分離されうる。それだけでなく、構成要素及びモジュールは、デバイスまたは保安マルチメディアカード内の一つまたはそれ以上のCPUを再生させるように具現されることもある。
【産業上の利用可能性】
【0105】
本発明によれば、非同期データ伝送のためのデータスロットを追加または返還する機能が提供されることによって、数十GHz帯域で非同期データを圧縮せずとも、さらに効率的に伝送しうる。
【0106】
以上、添付された図面を参照して、本発明の実施例を説明したが、当業者は、本発明がその技術的思想や必須的な特徴を変更せずに他の具体的な形態で実施されうるということが分かるであろう。したがって、前述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、限定的でないと理解せねばならない。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】IEEE 802.11系の標準とmmWaveとの間の周波数帯域を比較する図である。
【図2】IEEE 802.15.3による時分割方式を示す図である。
【図3】本発明の一実施例による時分割方式を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例による時分割方式を示す図である。
【図5】本発明が適用される概略的な環境を示す図である。
【図6】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームの構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームの構成を示す図である。
【図8】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームの構成を示す図である。
【図9】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームに対する応答フレームの構成を示す図である。
【図10】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームに対する応答フレームの構成を示す図である。
【図11】本発明の一実施例によるデータスロット管理フレームに対する応答フレームの構成を示す図である。
【図12】本発明の一実施例によってデータスロットを追加する過程を示す図である。
【図13】本発明の一実施例によってデータスロットを返還する過程を示す図である。
【図14】本発明の一実施例によるネットワーク調整子の構成を示す図である。
【図15】本発明の一実施例による無線機器の構成を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送するステップと、
前記制御区間でネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請する要請フレームを受信するステップと、
前記要請フレームに対する応答フレームを、前記制御区間から前記少なくとも一つの無線機器に伝送するステップと、
前記要請されたデータスロットが追加されたとすれば、前記少なくとも一つの無線機器に前記要請されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送するステップと、を含む非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項2】
前記無線機器との通信は、mmWaveチャンネルを通じてなされることを特徴とする請求項1に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項3】
前記第1スーパーフレームは、第1競争区間及び第1非競争区間を含み、前記第2スーパーフレームは、第2競争区間及び第2非競争区間を含み、前記第1競争区間は、前記制御区間及び前記データスロット区間を含み、前記第2非競争区間は、前記第2スーパーフレームの制御区間及び前記第2スーパーフレームのデータスロット区間を含むことを特徴とする請求項1に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項4】
前記要請フレームは、伝送しようとする非同期データについての識別情報、前記要請フレームの識別情報、最小限に保証されねばならないチャンネルの長さ情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項5】
前記応答フレームは、伝送しようとする非同期データについての識別情報、前記要請フレームの識別情報、前記追加されたデータスロットについての情報、前記要請されたデータスロットが追加されていない場合、前記要請されたデータスロットの追加が失敗した理由を表す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項6】
前記非同期データは、圧縮されていないデータであることを特徴とする請求項1に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項7】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームをネットワーク調整子から受信するステップと、
前記制御区間以内に非同期データの伝送のためのデータスロットの追加を要請する要請フレームを前記ネットワーク調整子に伝送するステップと、
第2ビーコン期間に前記ネットワーク調整子から追加されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを受信するステップと、
前記追加されたデータスロット区間で当該非同期データを伝送するステップと、を含む非同期データの伝送方法。
【請求項8】
前記無線機器との通信は、mmWaveチャンネルを通じてなされることを特徴とする請求項7に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項9】
前記第1スーパーフレームは、第1競争区間及び第2非競争区間を含み、前記第2スーパーフレームは、第2競争区間及び第2非競争区間を含み、前記第1競争区間は、前記第1スーパーフレームの前記制御区間を含み、前記第2競争区間は、前記第2スーパーフレームの制御区間を含み、前記第1非競争区間は、前記第1スーパーフレームの前記データスロット区間を含み、前記第2非競争区間は、前記第2スーパーフレームのデータスロット区間を含むことを特徴とする請求項7に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項10】
前記要請フレームは、伝送しようとする非同期データについての識別情報、前記要請フレームの識別情報、最小限に保証されねばならないチャンネルの長さ情報を含むことを特徴とする請求項7に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項11】
前記非同期データは、圧縮されていないデータであることを特徴とする請求項7に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項12】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送するステップと、
前記制御区間でネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの返還を要請する要請フレームを受信するステップと、
前記少なくとも一つの無線機器に返還された前記要請されたデータスロットに関する情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送するステップと、を含む非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項13】
前記少なくとも一つの無線機器との通信は、mmWaveチャンネルを通じてなされることを特徴とする請求項12に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項14】
前記第1スーパーフレームは、第1競争区間及び第2非競争区間を含み、前記第2スーパーフレームは、第2競争区間及び第2非競争区間を含み、前記第1競争区間は、前記第1スーパーフレームの前記制御区間を含み、前記第2競争区間は、前記第2スーパーフレームの制御区間を含み、前記第1非競争区間は、前記第1スーパーフレームの前記データスロット区間を含み、前記第2非競争区間は、前記第2スーパーフレームのデータスロット区間を含むことを特徴とする請求項12に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項15】
前記非同期データは、圧縮されていないデータであることを特徴とする請求項12に記載の非同期データ伝送のためのチャンネル割当管理方法。
【請求項16】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送する第1放送ユニットと、
前記制御区間以内にネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請するフレームを受信する受信ユニットと、
前記フレームに対する応答フレームを前記制御区間以内に前記少なくとも一つの無線機器に伝送する伝送ユニットと、
前記要請されたデータスロットが追加されれば、前記少なくとも一つの無線機器に前記要請されたデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送する第2放送ユニットと、を備える非同期データ伝送のためのデータスロット割当装置。
【請求項17】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームを放送する第1放送ユニットと、
前記制御区間以内にネットワークに属する少なくとも一つの無線機器から非同期データ伝送のためのデータスロットの返還を要請するフレームを受信する受信ユニットと、
前記フレームに対する応答フレームを前記制御区間以内に前記少なくとも一つの無線機器に伝送する伝送ユニットと、
前記少なくとも一つの無線機器に返還される前記要請されたデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを第2ビーコン期間に放送する第2放送ユニットと、を備える非同期データ伝送のためのデータスロット割当装置。
【請求項18】
第1ビーコン期間に制御区間及びデータスロット区間を含む第1スーパーフレームをネットワーク調整子から受信する受信ユニットと、
前記第1スーパーフレームに含まれる制御区間以内に非同期データ伝送のためのデータスロットの追加を要請するフレームを前記ネットワーク調整子に伝送する第1伝送ユニットと、
第2ビーコン期間に前記ネットワーク調整子から追加されたデータスロットについての情報を含む第2スーパーフレームを受信する受信ユニットと、
前記追加されたデータスロット区間に非同期データを伝送する第2伝送ユニットと、を備える非同期データ伝送装置。
【請求項19】
第1ビーコン区間でネットワークに接続された少なくとも一つの機器から非同期データ伝送を要請する要請フレームを受信するステップと、
前記要請フレームに対する応答フレームを前記ネットワークに接続された少なくとも一つの機器に伝送するステップと、
前記応答フレームに基づいて前記ネットワークに接続された少なくとも一つの機器に非同期データを伝送するステップと、を含む非同期データの伝送方法。
【請求項20】
前記要請フレームは、伝送しようとする非同期データについての識別情報、前記要請フレームの識別情報及び要請されるチャンネルに関するチャンネル情報を含むことを特徴とする請求項19に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項21】
前記チャンネル情報は、要請されるチャンネルの数に関する情報と単位チャンネルの長さに関する情報とを含むことを特徴とする請求項20に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項22】
前記要請フレームは、前記非同期データを受信する少なくとも一つの無線機器についての識別情報をさらに含むことを特徴とする請求項19に記載の非同期データの伝送方法。
【請求項23】
前記応答フレームは、非同期データについての識別情報、前記要請フレームの識別情報及びチャンネル割当要請が成功的になされたか否かを表す情報を含むことを特徴とする請求項19に記載の非同期データの伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2009−539300(P2009−539300A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−513064(P2009−513064)
【出願日】平成19年6月4日(2007.6.4)
【国際出願番号】PCT/KR2007/002703
【国際公開番号】WO2007/142444
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.EEPROM
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】