説明

非接触給電装置

【課題】インバータの出力段にスイッチング回路を設け、一台のインバータで複数台の移動体に充電可能とした給電システムを提供する。
【解決手段】電源1と該電源1に接続されたインバータ3と該インバータ3に接続された一次コイル5からなる移動体用非接触給電装置の地上設備において、前記移動体に給電するための前記一次コイル5を2基以上設置し、前記インバータ3と前記一次コイル5の間に切り替えスイッチ4を設けることによって1台のインバータ3で複数台の前記移動体に充電可能とした。また、このシステムでは緊急車両など、優先度の高い車両に対して充電時間を長くするなどの方法で優先順位をつけることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車及びハイブリッド電気自動車などの非接触給電システムに関わるものである。
【背景技術】
【0002】
近年拡充されつつある、電気自動車などの給電システムの一つに、非接触給電方法がある。この方式の特徴は、プラグイン方式とことなり、誰にでも簡単に給電することができ且つ雨天時などでも非常に安全に給電することが可能な点にある。
【0003】
しかし、非接触給電用インバータは高価であり、充電スタンドに駐車する全台数分インバータを用意するのは経済的でない。
【0004】
そこで本発明は、インバータの出力段にスイッチング回路を設け、非接触給電地上コイルに順次通電することで、同時に複数台の車両に充電可能なシステムを提供する。
【0005】
当然、緊急車両や、優先度合の高い車両に対して、通電時間を長くするような優先順位をつけることも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011−49230号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、複数台の車両に同時給電しようとすると、インバータが高価なためシステム全体が高価なものになる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、インバータの出力にスイッチング回路を設け、非接触給電地上コイルに順次通電することで、複数台の電気自動車などの移動体に充電可能なシステムを提供する。すなわち、電源と該電源に接続されたインバータと該インバータに接続された一次コイルからなる移動体用非接触給電装置の地上設備において、前記移動体に給電するための前記一次コイルを2基以上設置し、前記インバータと前記一次コイルの間に切り替えスイッチを設けることによって1台のインバータで複数台の前記移動体に充電可能としたことを特徴とする非接触給電装置とすることである。
【発明の効果】
【0009】
本発明で一台のインバータで同時に複数台の車両に充電可能で且つ、緊急車両や、優先度合の高い車両に対して、通電時間を長くするような優先順位をつけることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の制御方法。(実施例1)
【図2】従来の制御方法。(実施例2)
【発明を実施するための形態】
【0011】
インバータの出力段にスイッチング回路を設けることで実現できる。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明で、一台のインバータで複数台の移動体に充電可能であり、且つ充電をする順番および充電時間などを設定することにより、優先順位を設けることが可能である。
【実施例2】
【0013】
図2は、従来の制御方法で、一車両に一台のインバータが必要であった。
【産業上の利用可能性】
【0014】
電気自動車及びハイブリッド電気自動車などの移動体の電気スタンドとして効率よく稼働させることができる。
【符号の説明】
【0015】
1 電源
2 遮断器
3 インバータ
4 切り替えスイッチ
5 一次コイル
6 二次コイル
7 整流器
8 バッテリー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源と該電源に接続されたインバータと該インバータに接続された一次コイルからなる移動体用非接触給電装置の地上設備において、前記移動体に給電するための前記一次コイルを2基以上設置し、前記インバータと前記一次コイルの間に切り替えスイッチを設けることによって1台のインバータで複数台の前記移動体に充電可能としたことを特徴とする非接触給電装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−239331(P2012−239331A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107438(P2011−107438)
【出願日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【出願人】(000003115)東洋電機製造株式会社 (380)
【Fターム(参考)】