説明

靴のアウトソール

【課題】 防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを提供する。
【解決手段】 基材ゴムをその加硫物における昇温温度2℃/分で測定された周波数10Hzでの動的粘弾性の温度分散曲線の動歪0.25%における損失係数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム15〜40重量%との混合物で構成し、上記基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して含水シリカを55〜70重量部含有するゴム組成物の加硫成形体でアウトソールを構成する。上記ゴム組成物にシランカップリング剤を含水シリカの重量の1/12以上1/5以下含有させるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、靴のアウトソールに関し、さらに詳しくは、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】靴のアウトソール(すなわち、靴底の地面と直接接触する部)に求められる性能のうち特に重要なものとして、防滑性と耐摩耗性が挙げられる。
【0003】しかしながら、この防滑性と耐摩耗性を一つの手段で同時に満足させることはむつかしく、これまでの技術では、防滑性(すなわち、滑りにくさ)の向上は主としてアウトソールのパターン(意匠)を工夫することによって行われ、耐摩耗性の向上は主として材料を工夫することによって行われていた。
【0004】そして、防滑性の向上にあたっては、一般にパターンの溝を多くしたり、突起を設けることなどが行われ、耐摩耗性の向上にあたっては、一般にアウトソールを硬い材料で構成することが行われてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、靴がある一定の路面のみで使用される場合には、それに適したパターンを設計しておけば所望とする防滑性が得られるが、トレーニング用シューズやテニスのオールラウンド用シューズのように、同一の靴をまったく異なった状態の地面で使用する場合があり、防滑性の向上はパターンの工夫のみによっては解決することができなかった。例えば、土のような軟らかい地面では防滑性の向上に大きく寄与するパターンであっても、硬い地面ではそのパターンで優れた防滑性を期待することはむつかしかった。
【0006】このように、防滑性の向上に関しては、単にアウトソールに設けるパターンの工夫だけではなく、材料面からの検討も必要である。また、アウトソールに耐摩耗性の優れた材料を使用すると、アウトソールの厚みを減らすことができ、その結果として靴全体の軽量化を行うことができるので、特にスポーツシューズなどのアウトソールとして非常に好ましいものとなる。
【0007】したがって、本発明は、材料面からの検討により、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため種々検討を行った結果、基材ゴムを特定の溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物で構成し、上記基材ゴムを主成分とするゴム成分に対して特定割合で含水シリカを含有させることによって、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを提供したものである。
【0009】すなわち、本発明は、その加硫物における昇温温度2℃/分で測定された周波数10Hzでの動的粘弾性の温度分散曲線の動歪0.25%における損失係数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム15〜40重量%との混合物で基材ゴムを構成し、上記基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して含水シリカを55〜70重量部含有するゴム組成物の加硫成形体でアウトソールを構成することによって、アウトソールを防滑性および耐摩耗性の優れたものにしたのである。
【0010】本発明において、アウトソールが防滑性および耐摩耗性の優れたものになる理由は、現在のところ必ずしも明確ではないが、上記特定の溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが主としてアウトソールの防滑性および耐摩耗性の向上に寄与し、ブタジエンゴムが主として上記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの使用に基づいて生じる低温時の硬化やクラックの発生を防止するのに寄与し、含水シリカが主として適度な補強効果を付与することによるものと考えられる。
【0011】本発明において、損失係数(tanδ)の測定にあたり周波数10Hz、温度−10℃〜−30℃という条件が選ばれたのは次の理由によるものである。
【0012】靴のアウトソールの変形周波数は粘弾性測定装置において測定可能な周波数領域(〜100Hz)よりも高周波数であると考えられる。そこで、高分子粘弾性体における周波数−温度換算法則により、靴の実用状態を確認したところ、上記の周波数10Hz、温度−10℃〜−30℃の範囲が靴のアウトソールの防滑性および耐摩耗性と密接な関係を持つことが判明したからである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において使用する溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとしては、上記損失係数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃にあるものであり、この条件を満たすものであれば、アウトソールの防滑性および耐摩耗性の向上に寄与し得るので、特に限定されることなく各種のものが使用可能であるが、成形時間を考慮すると、ビニル含量が50%以下のものが好ましい。また、汚染性がないものが好ましい。損失係数(tanδ)のピークが−30℃より低い温度にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、アウトソールの防滑性や耐摩耗性を充分に向上させることができず、また、損失係数(tanδ)のピークが−10℃より高い温度にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは、たとえブタジエンゴムとブレンド(混合)しても、低温での硬化やクラックの発生を充分に防止することができない。
【0014】本発明において、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムに関する損失係数(tanδ)の測定は、溶液重合スチレン−ブタジエンゴム100重量部に対して、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、含水シリカ40重量部、硫黄2重量部および促進剤1.5重量部〔促進剤NS(N−ターシャリーブチル−2−ベンゾチアジル・スルフェンアミド)1.0重量部と促進剤D(ジフェニル・グァニジン)0.5重量部〕を配合したゴム組成物を160°で30分プレス加硫した加硫物について、昇温速度2℃/分で10Hzでの動的粘弾性特性を測定し、その温度分散曲線を作成し、動歪0.25%における損失係数(tanδ)を測定したものである。また、本発明において、この溶液重合スチレン−ブタジエンゴムと混合するブタジエンゴムはシス−1,4含量が90%以上のものが好ましい。
【0015】本発明において、基材ゴムを構成する溶液重合スチレン−ブタジエンゴムは60〜85重量%で、ブタジエンゴムは15〜40重量部である。これは上記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが60重量%より少ない場合は防滑性および耐摩耗性を向上させる効果が充分に発現せず、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが85重量%より多い場合はブタジエンゴムの減少により低温時のゴムの硬化やクラックなどが発生するようになるからである。そして、この溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムの比率としては、特に溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが70〜80重量%で、ブタジエンゴムが20〜30重量%であることが好ましい。
【0016】従来からも靴のアウトソールの基材としては一般にゴムや樹脂が使用され、スポーツシューズのアウトソールではその基材として一般にゴムが使用されている。しかし、それはイソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどであり、それらは単体でまたは混合物として使用されているが、多くの場合、加工性などの関係でイソプレンゴムが必須成分として用いられている。
【0017】上記のように、従来からも靴のアウトソールの基材としてゴムが使用されているが、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物がアウトソールの基材ゴムとして用いられたことはない。また、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムが用いられることがあっても、それはガラス転移点(Tg)の低いもの、すなわち、損失係数(tanδ)のピーク温度が低いものであり、本発明で用いる溶液重合スチレン−ブタジエンゴムのように−10℃〜−30℃に損失係数(tanδ)のピークを持つものが使用されたことはない。これはそのように損失係数(tanδ)のピーク温度が高いものは低温時に硬化するからである。
【0018】本発明においては、上記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物からなる基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して含水シリカを55〜70重量部含有させる。このように含水シリカを多めに含有させるのは適度な補強効果を得るためであり、含水シリカがゴム成分100重量部に対して55重量部より少ない場合は、適度な補強効果が得られず、また含水シリカがゴム成分100重量部に対して70重量部より多い場合は加工性が悪くなる。
【0019】本発明において、上記特定の溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物からなる基材ゴムをゴム成分の主成分とするとは、ゴム成分の全体を上記特定の基材ゴムで構成してもよいし、また上記特定の基材ゴム以外のゴムを上記特定の基材ゴムの特性を阻害しない範囲内で含んでゴム成分を構成してもよいという意味である。ただし、上記特定の基材ゴム以外のゴムはゴム成分全体中の10重量%以下であることが好ましい。
【0020】また、シランカップリング剤を添加することにより、含水シリカによる補強効果がより顕著に発現するようになる。このシランカップリング剤の添加量としては、含水シリカの重量の1/12以上1/5以下が好ましい。シランカップリング剤の添加量が含水シリカの重量の1/12より少ない場合は、シランカップリング剤の添加効果が充分に発現せず、またシランカップリング剤の添加量が含水シリカの重量の1/5より多い場合は、添加量の増加に伴う効果の向上が少なく、コストの増加を招くことになる。
【0021】上記シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフェン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが好適に用いられる。
【0022】本発明において、アウトソール用のゴム組成物には、靴のアウトソール用のゴム配合に通常用いられる配合剤、例えば、亜鉛華、ステアリン酸、可塑剤、老化防止剤、促進剤、硫黄などを適宜配合することができる。
【0023】例えば、亜鉛華はゴム成分100重量部に対して1〜10重量部、ステアリン酸はゴム成分100重量部に対して0.5〜10重量部、可塑剤はゴム成分100重量部に対して0〜40重量部、老化防止剤はゴム成分100重量部に対して0〜5重量部、硫黄はゴム成分100重量部に対して0.5〜5重量部、促進剤はゴム成分100重量部に対して0.5〜3重量部程度の配合量が適しているが、上記の範囲内に限られることはない。
【0024】図1は本発明のアウトソールを用いた靴(ただし、靴ひもは図示していない)の一例を示す側面図であり、図中、1は靴本体部で、2はアウトソールであり、3はミッドソールである。
【0025】アウトソール2は、前述したように、靴底の地面と直接接触する部分であり、このアウトソール2は本発明の構成のもの(すなわち、特定の溶液重合スチレン−ブタジエンゴムとブタジエンゴムとの混合物で基材ゴムを構成し、かつ含水シリカを特定割合で含有させたゴム組成物の加硫成形体からなるもの)であるが、靴本体部1やミッドソール3は公知の構成のものでもよい。また、ミッドソール3は必ずしも必要でなく、靴本体部1にアウトソール2を直接接着してもよい。
【0026】アウトソール2は、その全体を上記特定の溶液重合スチレン−ブタジエンとブタジエンとの混合物を基材ゴムとし含水シリカを含有させたゴム組成物の加硫成形体で構成すれば、その効果が最も顕著に発現するが、例えば爪先部、母指球部など、部分的に上記ゴム組成物の加硫成形体で構成してもその効果が得られる。
【0027】本発明のアウトソールは、特にスポーツシューズ(例えば、テニスシューズ、ランニングシューズ、トレーニングシューズなど)やゴルフ用のスパイクレスシューズ、ウィンターシューズなどに使用するのに適しているが、それらの靴のみに限られることはない。
【0028】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0029】実施例1〜6および比較例1〜6表1〜表2に示す組成のアウトソール用ゴム組成物を調製した。表中の配合量は重量部であり、また、表中に記号で表示したものや総称名で表示したものについては表2の後にその詳細を示す。
【0030】得られたゴム組成物をアウトソール用金型に充填し、160℃で30分間加硫成形してアウトソールを作製した。得られたアウトソールのJIS−A硬度を測定し、かつ摩擦係数および耐摩耗性を調べた。その結果をアウトソール用ゴム組成物の組成と共に表1〜表2に示す。ただし、表中への表示にあたって、摩擦係数と耐摩耗性は従来のゴム組成に相当する比較例6を100とした指数で示す。なお、JIS−A硬度の測定はJIS−K−6301に規定される方法により行った。摩擦係数と耐摩耗性の測定方法は次の通りである。
【0031】摩擦係数:テニスのハードコート材を用意し、アウトソールを図2に示す装置に取り付け、そのアウトソール11の上に10kgの錘12をのせ、その状態でアウトソール11をハードコート材13上で移動させた時の動摩擦係数を測定する。移動速度は500mm/minであり、移動距離は50cmである。この摩擦係数の表示は比較例6の摩擦係数を100とした指数で示す。そして、この摩擦係数の指数が高いほど、アウトソールの防滑性が優れ、アウトソールが滑りにくいことを示す。なお、図2において、14はロードセルで、15滑車であり、16はロードセルに取り付けるための治具である。
【0032】耐摩耗性:アウトソールから厚さ20mmで70mm×70mmの試験片を採取し、それを図3に示すような装置に取り付け、5kgの荷重をかけ、試験片21をハードコート材22上を500mm/minの速度で1mの距離間を繰り返し移動させる。そして、試験前と試験後の重量を測定し、その減量を調べる。この耐摩耗性の表示も比較例6の試験後の重量(すなわち、残存量)を100とした指数で表す。この指数が大きいほど耐摩耗性が優れている。
【0033】また、得られたアウトソールを接着剤で靴本体部(ただし、ミッドソール接着済みのもの)に接着してテニスシューズを作製し、モニターに履かせ、テニスコート(ハードコート)上での滑りにくさを主体とする使用感についてモニターテストを行った。その結果を表1および表2にアウトソール用ゴム組成物の組成と共に示す。このモニターテストの方法は次の通りである。
【0034】モニターテスト:モニター10人に上記実施例1〜6および比較例1〜6のアウトソールを用いたテニスシューズを履かせ、テニスコート(ハードコート)上での使用感を5段階評価させる。最良を5点とし、最悪を1点とした時の平均値で示す。このモニターテストでは評価点が高いほど、使用感が良いことを示す。
【0035】
【表1】


【0036】
【表2】


【0037】SOL・SBR(1):損失係数(tanδ)のピークが−10℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムSOL・SBR(2):損失係数(tanδ)のピークが−25℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムSOL・SBR(3):損失係数(tanδ)のピークが−35℃にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴムSBR(4):乳化重合のスチレン−ブタジエンゴム、日本合成ゴム社製のJSR1502(商品名)を使用BR:ブタジエンゴム、日本合成ゴム社製のJSR BR−11(商品名、シス−1,4含量96%)を使用IR:イソプレンゴム、日本合成ゴム社製のJSR IR2200(商品名)を使用可塑剤:出光興産社製のダイアナプロセスオイルPW380(商品名)を使用含水シリカ:日本シリカ社製のニップシールVN3(商品名)を使用シランカップリング剤:テグサ社製のSi69〔商品名、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフェン〕を使用促進剤:大内新興化学工業社製のノクセラーNS(商品名)を使用老化防止剤:大内新興化学工業社製のノクラック200(商品名)を使用
【0038】上記SOL.SBRの損失係数(tanδ)、すなわち、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの損失係数(tanδ)は、それぞれの溶液重合スチレン−ブタジエンゴム100重量部に対して、亜鉛華3重量部、ステアリン酸1重量部、含水シリカ〔ニップシールVN3(商品名)〕40重量部、硫黄2重量部および促進剤1.5重量部〔ノクセラーNS(商品名)1重量部とノクセラーD(商品名、大内新興化学工業社製)0.5重量部〕を配合したゴム組成物を160℃で30分間プレス加硫した加硫物について、前記のような昇温速度2℃/分、周波数10Hzという条件下で測定したものである。
【0039】前記の表1に示す実施例1〜6の特性と表2に示す比較例1〜6の特性との対比から明らかなように、実施例1〜6は、摩擦係数および耐摩耗性を示す指数が大きく、防滑性および耐摩耗性が優れており、また、モニターテストでの評価点も高く、使用感も優れていた。
【0040】すなわち、損失係数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃の範囲内にある溶液重合スチレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム15〜40重量%とで基材ゴムを構成し、その基材ゴムを主成分とするゴム成分100に対して含水シリカを55〜70重量部の範囲内で含有させた実施例1〜6は、防滑性および耐摩耗性が優れていた。
【0041】これに対して、損失係数(tanδ)のピークが−35℃と低い溶液重合スチレン−ブタジエンゴムを用いた比較例1、ブタジエンゴムに代えてイソプレンゴムを用いた比較例2、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムの使用比率が少ない比較例3は、実施例1〜6に比べて、耐摩耗性が悪く、ブタジエンゴムに代えてイソプレンゴムを用いかつ含水シリカの含有量が少ない比較例4は、防滑性が悪く、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムに代えて乳化重合スチレン−ブタジエンゴムを用いた比較例5や溶液重合スチレン−ブタジエンに代えてイソプレンゴムを用いた比較例6は、防滑性、耐摩耗性とも悪かった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、防滑性および耐摩耗性が優れた靴のアウトソールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアウトソールを用いた靴の一例を示す側面図である。
【図2】摩擦係数の測定に使用する装置を示す図である。
【図3】耐摩耗性の測定に使用する装置を示す図である。
【符号の説明】
1 靴本体部
2 アウトソール

【特許請求の範囲】
【請求項1】 基材ゴムが溶液重合スチレン−ブタジエンゴム60〜85重量%とブタジエンゴム15〜40重量%との混合物で構成され、上記溶液重合スチレン−ブタジエンゴムはその加硫物の昇温速度2℃/分で測定された周波数10Hzでの動的粘弾性の温度分散曲線の動歪0.25%における損失係数(tanδ)のピークが−10℃〜−30℃に存在するものからなり、かつ上記基材ゴムを主成分とするゴム成分100重量部に対して含水シリカを55〜70重量部含有するゴム組成物の加硫成形体からなることを特徴とする靴のアウトソール。
【請求項2】 ゴム組成物が、シランカップリング剤を含水シリカの重量の1/12以上1/5以下含有する請求項1記載の靴のアウトソール。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate