説明

音響コンテンツとともにトレーニング情報を提供する方法及び装置

【課題】ランナーのような運動選手が、便利に音響コンテンツを聴き、運動能力情報を受け取ることを可能にする。
【解決手段】音響コンテンツの再生とモニタされた運動能力情報を使用者に提供することとの両方のために、単一の装置(音響再生装置)を用いる。使用者がモニタ装置のユーザインターフェースを見える位置まで動かす必要がないように、運動能力情報を使用者に提供することができる。運動能力情報を音響出力する場合、音響コンテンツの再生を一時停止し、運動能力情報を音響再生装置のディスプレイに映像出力する場合、音響コンテンツを小音量で再生を続けながら、前記トレーニング情報の少なくとも一部を含む1又は複数の映像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレーニング情報に音響(可聴)コンテンツを提供することに関するものである。より具体的には、本発明の様々な実施形態は、使用者に定期的にトレーニング情報を提供しながら、使用者に対して音響コンテンツを再生する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
運動選手たちは、定量化できるやり方で能力を測定するために、しばしば、運動に対応する様々な能力特性を測定する。例えば、ランナーは、1回の走行中に移動した総距離、ある距離を走るために要した総経過時間、その距離の1区間を走るために要した経過時間、および/またはその距離の同等区間を走るために要した平均時間を測定することがある。同様に、自転車、アイススケート、セーリング、ハイキング、水泳、スキーの各競技選手およびその他の運動選手たちが、総移動距離、ある距離を移動するために要した総経過時間、その距離の1区間を走行するために要した経過時間、および/またはその距離の同等区間を走行するために要した平均時間を測定したいと望む場合もある。
【0003】
運動選手の中には、時間情報および位置情報の測定に加えて(または代えて)、バイオメトリック情報を測定する者もいると思われる。例えば、運動選手は、運動の際、心拍数をモニタするためには心拍数モニタ(測定器)を、体温を測定するためにはサーモスタットを、血圧を測定するためには血圧モニタを、運動時の肺の拡張をモニタするためには体積膨張モニタを、血流中の酸素量を測定する(例えば、呼気中の酸素量を測定することによって)ためには酸素濃度計を、または、ECG(心電図)モニタのような、より高性能のバイオメトリックモニタ装置でさえも用いることがある。運動選手は、自身の運動能力を分析するために、このバイオメトリック情報を利用することができる。
【0004】
多くの運動選手はまた、運動の際、何らかの音響再生装置を使用することを好む。例えば、多くの運動選手は、運動の際、電波を通じて送信されるか電子的もしくは磁気的に記憶されたファイル(MP3ファイル、AACファイルまたはWAVファイルなど)から復号されるか、または光媒体(コンパクトディスク、つまりCDなど)に記憶されたファイルから復号される音楽またはその他の音響コンテンツを聴く。単調な運動から気を紛らわすために音響コンテンツを聴く運動選手もいれば、所望のペースを維持するのにリズムのある音響コンテンツが役立つと考える運動選手もいる。それに代えて、または加えて、重要なメッセージの連絡を受ける必要がある場合に備えて運動時に無線電話を携帯する運動選手もいる。
【0005】
運動選手は、運動の際、位置情報、時間情報および/またはバイオメトリック情報をモニタすることはあるものの、多くの場合、これらの情報を継続的にはモニタしない。そうではなく、運動選手はこれらの情報を定期的にモニタするだけである。その結果、多くの運動選手たちは、能力モニタ装置と音響コンテンツ再生装置とを併用する。例えば、ランナーは、足に付けた歩数計に無線でつながる腕時計を着用する一方で、MP3またはWAVファイルプレーヤーを聴くことがある。このようにして、ランナーは、速度および距離を定期的にモニタしながら、音楽または音読される本もしくは雑誌記事のような希望の音響コンテンツを聴くことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の装置をこのように使用することで運動選手は、音響コンテンツの再生を楽しむことと、能力データをモニタすることの両方が可能になるが、複数の装置の使用は、運動選手にとって不便で扱いづらい場合がある。例えば、運動選手が音楽を聴き、無線電話を通じて電話を受け、能力情報をチェックしたい場合、運動選手は、少なくとも3つの異なる装置を物理的に携帯しなければならない。さらに、運動選手がMP3プレーヤーを使用していて無線電話に電話を受けた場合、運動選手は、MP3プレーヤーのヘッドホンを外さなければならず、無線電話を耳まで動かすことによってストライド(歩幅)を乱すことになる。同様に、運動選手が能力データを見たい場合にも、通常、モニタ装置のユーザインターフェース(例えば腕時計のディスプレイ)を見える位置まで動かすために、ストライドを乱すことになる。さらにまた、運動選手は、音響コンテンツを聴きながらでは、能力データの理解に集中しづらいと思うこともあるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、有利な点として、ランナーのような運動選手が便利な仕方で音響コンテンツを聴き、能力情報を受けとることを可能にする。例えば、本発明の様々な実施形態は、単一の装置によって音響コンテンツの再生、およびモニタされた能力情報の両方を使用者に提供する。本発明のいくつかの実施形態は、使用者がモニタ装置のユーザインターフェース(例えば腕時計のディスプレイ)を見える位置まで動かす必要がないように、可聴的に能力情報を提供しさえする。使用者は、その動作を行わずに、音響コンテンツに代えて(または加えて)能力情報を簡単に聴くことができる。
【0008】
本発明のこれらおよびその他の特徴および局面は、以下の発明を実施するための最良の形態を考察することにより、明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の様々な実施形態に従った音響コンテンツ再生装置の構成要素のブロック図である。
【図2A】音響コンテンツ再生装置が本発明の実施形態に従って音響コンテンツおよび能力情報の両方を使用者に提供するプロセスを示す図である。
【図2B】音響コンテンツ再生装置が本発明の実施形態に従って音響コンテンツおよび能力情報の両方を使用者に提供するプロセスを示す図である。
【図2C】音響コンテンツ再生装置が本発明の実施形態に従って音響コンテンツおよび能力情報の両方を使用者に提供するプロセスを示す図である。
【図2D】音響コンテンツ再生装置が本発明の実施形態に従って音響コンテンツおよび能力情報の両方を使用者に提供するプロセスを示す図である。
【図3】本発明の様々な実施形態に従った音響コンテンツ再生装置が能力データを可聴的に提供するために音響コンテンツの音量を下げることのできる1つの技術を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本発明の様々な実施形態に従った音響再生装置101を示す図である。この図に見られる通り、音響再生装置101は、音響コンテンツの再生および運動能力情報を使用者105に提供するために、運動能力モニタ103と相互に作用する。音響再生装置101は、音響コンテンツソースモジュール107、運動能力モニタインターフェース109、運動能力データ記憶装置111、音響コンテンツ再生モジュール113、運動能力ユーザインターフェース115、および制御装置117を含む。以下に、より詳しく説明される通り、プログラマブル電子回路(「ハードウェア」ということもある)と、プログラマブル電子回路の動作を制御するための指示セット(「ソフトウェア」ということもある)を併用して、構成要素107〜117の1つ以上を実現してもよい。それに代えて、または加えて、非プログラマブル電子回路またはそれら2種類の回路の組み合わせを用いて、構成要素107〜117の1つ以上を実現してもよい。例えば、電子信号に対応する音を発するための圧電エミッタに電子信号を送信するために、プログラマブル電子回路を用いて音響コンテンツ再生モジュール113を実現してもよい。
【0011】
音響コンテンツ音源モジュール107は、音響コンテンツを再生するための任意の装置またはシステムであってもよい。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、音響コンテンツ音源モジュール107は、例えば、音楽ファイル(MP3ファイル、AACファイルまたはWAVファイルのような)に電子的に記憶されたかまたは光学記憶装置から検索されたもののような、音楽または音声情報を再生するための任意の音楽プレーヤーであってもよい。さらに、音響コンテンツ音源モジュール107は、電波を通じて送信される音楽または音声情報を受信して復号するための無線受信機でもよい。さらにまた、音響コンテンツ音源モジュール107は、別のトランシーバ装置との間で音声情報の送信および受信の両方を行うための無線電話構成要素を含んでいてもよい。その上、本発明のさらに別の実施形態では、音響コンテンツ音源モジュール107は、音楽プレーヤー、無線受信機または携帯電話トランシーバ装置の組み合わせを含んでいてもよい。
【0012】
運動能力モニタインターフェース109は、運動能力モニタ103と交信する。運動能力モニタ103は、所望の種類の運動能力モニタであってもよい。より具体的には、運動能力モニタ103は、運動選手の位置情報、時間情報、バイオメトリック(生物測定の)情報またはそれらの組み合わせをモニタすることができる。例えば、運動能力モニタ103は、速度計もしくはGPS追跡装置、クロノメータもしくはクロノグラフ、心拍数モニタ、血圧モニタ、肺拡張モニタ、酸素含量モニタまたはその他のモニタ装置の組み合わせを含んでいてもよい。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態では、運動能力モニタ103は、音響再生装置101から離れた構成要素でもよい。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、運動能力モニタ103は、音響再生装置101から離れて配置された歩数計またはGPS装置でもよい。本発明のこれらの実施形態では、運動能力モニタ103は、有線接続または無線接続を通じて運動能力モニタインターフェース109と交信することもできる。無線接続は、例えば、あるラジオ周波数にわたる、赤外線波長媒体、可視波長媒体または超音波波長媒体でもよい。本発明のさらに別の実施形態では、音響再生装置101に運動能力モニタ103を組み込むこともできる。例えば、運動能力モニタ103がクロノグラフまたはクロノメータの場合、音響再生装置101内に運動能力モニタ103を実装してもよい。本発明のさらに別の実施形態では、運動能力モニタ103は、離れて配置された能力モニタ装置および内部に配置された能力モニタ装置の両方を含むこともできる。
【0014】
運動能力データ記憶装置111は、運動能力モニタ103によって提供された運動能力データを記憶するための任意の構成要素であってもよい。例えば、運動能力データ記憶装置111は、固体記憶装置、磁気記憶装置、光学記憶装置、穿孔記憶装置またはその他の種類の記憶装置であってもよい。音響コンテンツ再生モジュール113は、音響コンテンツ音源モジュール107によって提供される音響コンテンツ情報を変換して使用者105に聞こえるような音響コンテンツにするための、任意の種類の装置であってもよい。次いで、運動能力ユーザインターフェース115が、運動能力モニタ103によって測定された能力データを使用者105に提供する。以下に、より詳しく論じられる通り、運動能力ユーザインターフェース115は、運動能力データを可視的に、可聴的に、またはそれら2つを組み合わせて、使用者に提供することができる。そして、制御装置117は、音響コンテンツ音源モジュール107、運動能力モニタインターフェース109、運動能力データ記憶装置111、音響コンテンツ再生モジュール113および運動能力ユーザインターフェース115の各々の動作を制御する。これらの各構成要素は、データバス119を通じて互いに交信することもできる。
【0015】
ここで、本発明の様々な実施形態に従った音響再生装置101の動作を、図2A〜図2Dを参照して説明する。図2Aのステップ201を参照すると、使用者201は、まず、運動能力モニタ103を適切な位置に配置する。例えば、運動能力モニタ103が歩数計の場合、使用者の1歩おきの足取りを歩数計が正確に検知するように、使用者105は片方の足に歩数計を配置してもよい。それに代えて、または加えて、運動能力モニタ103がGPS位置決め装置を含む場合、使用者は、肩または頭のような身体の高い位置に、GPS位置決め装置用のアンテナを配置してもよい。前述の通り、本発明のいくつかの実施形態では、音響再生装置101に運動能力モニタ103を組み込むこともできる。これらの実施形態では、使用者はステップ201を省くこともできる。
【0016】
次いでステップ203において、使用者は運動能力モニタ103を作動させる。音響再生装置101に運動能力モニタ103が組み込まれている場合には、ここでもまた、このプロセスは、音響再生装置101のコマンドボタンを押すという簡単なものであってもよい。例えば、運動能力モニタ103がクロノメータの場合、使用者105は、音響再生装置101の適切なボタンを単に押すことによってクロノメータの動作を開始させることもできる。
【0017】
運動能力モニタ103が音響再生装置101から離れて配置されている場合、使用者105は、ステップ205において運動能力モニタ103と音響再生装置101との間の通信チャネルを起動することが必要になる場合がある。かかるプロセスは、運動能力モニタ103が音響再生装置101からの信号を認識し、それに応じて音響再生装置101が運動能力モニタ103からの信号を認識するように、例えば、あらかじめ設定された時間内に運動能力モニタ103および音響再生装置101の両方の適切なコマンドボタンを作動させることを含んでいてもよい。この種のチャネル初期化プロセスはよく知られているので、これ以上詳しくは述べない。
【0018】
ステップ207において、運動能力モニタ103は運動能力データの収集を開始する。次いで、ステップ209において、使用者105は、音響コンテンツ再生モジュール113によって再生される音響コンテンツを選択する。例えば、音響コンテンツ音源モジュール107がMP3プレーヤーの場合、使用者は、どの記憶済みMP3ファイルが音響コンテンツ再生モジュール113を通じて使用者105に対し可聴的に再生されるかを選択するために、音響再生装置101の必要なボタンを作動させ、またはその他の制御をすることもできる。同様に、音響コンテンツ音源モジュール107がラジオの場合、使用者は、音響コンテンツ再生モジュール113を通じて使用者105に対して再生されるラジオ周波数チャネルを選択するために、必要なボタンを作動させ、またはその他の制御をすることもできる。その後、ステップ211において音響再生装置101が、ステップ209で選択された音響コンテンツの再生を開始する。
【0019】
ステップ213において、運動能力モニタ103は運動能力モニタインターフェース109に運動能力データを送信する。本発明のいくつかの実施形態では、運動能力モニタ103は、運動能力モニタインターフェース109に運動能力データを定期的に送信してもよい。しかしながら、本発明のさらに別の実施形態では、運動能力モニタ103は、運動能力モニタインターフェース109に運動能力データを継続的に送信してもよい。さらにまた、本発明のいくつかの実施形態では、それに加えて、または代えて、運動能力モニタ103は、使用者105の要求に応じて、運動能力モニタインターフェース109に運動能力データを提供してもよい。それに応じて、ステップ215において、音響再生装置101は、運動能力モニタ103から運動能力モニタインターフェース109を通じて運動能力データを受信する。
【0020】
音響再生装置101は、運動能力モニタ103から運動能力データを受信した後、どの時点で運動能力ユーザインターフェース115を通じて使用者105に運動能力データを提供するかを判断する。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、音響再生装置101は、受信した運動能力データを使用者に、あらかじめ設定された間隔(例えば5分ごと、移動距離1マイルごとまたは2分の1マイルごとなどのような)で定期的に提供してもよい。それに加えて、または代えて、音響再生装置101は、運動能力モニタ103から運動能力データを受信した時に、受信した運動能力データを使用者105に提供してもよい。さらにまた、本発明の様々な実施形態では、例えば能力データを受信するためにボタンを起動またはその他の制御をすることによって、使用者が積極的に能力データを要求した時に、音響再生装置101が追加的または代替として、受信した運動能力データを使用者105に提供するようにしてもよい。
【0021】
音響再生装置101は、運動能力データを使用者105に提供することが必要であると判断すると、ステップ217において音響コンテンツ再生の音量を下げる。次にステップ219において、音響再生装置101は音響コンテンツの再生を一時停止する。つまり、音響再生装置101は、能力データを使用者105に提供する前に、音響コンテンツの音量を徐々に下げる。しかしながら、本発明の様々な実施形態がそうはせずに、事前に音量を下げることなく直ちに音響コンテンツの再生を一時停止または中止してもよいことが、理解されるべきである。
【0022】
次にステップ221において、音響再生装置101は、受信した運動能力データを使用者に提供する。本発明のいくつかの実施形態では、音響再生装置101は、運動能力モニタ103から受信した能力データを可視的に表示してもよい。例えば、音響再生装置101は、液晶ディスプレイまたはカラートランジスタディスプレイのような、受信した能力データを表示するためのディスプレイを含んでいてもよい。能力データが使用者に可視的にのみ提供される本発明の様々な実施形態では、音響コンテンツ再生モジュール113は、音響コンテンツの再生を音量を下げてまたは一時停止することはなく、中断または干渉なしに音響コンテンツを再生し続けてもよい。
【0023】
しかしながら、本発明のさらに別の実施形態では、運動能力ユーザインターフェース115が、受信した運動能力データを使用者105に可聴的に伝える場合がある。例えば、運動能力ユーザインターフェース115は、受信した能力データに対応する音声情報を合成する音声合成装置を含んでもよい。これらの実施形態では、上記の通り、音響コンテンツの音量が低下または一時停止した時点で、音響再生装置101は、使用者に提供される可聴的能力データの音量を上げる。
【0024】
例えば、図3には、音響コンテンツの当初の再生音量が301で示されている。前述の通り、音響再生装置101は、303において音響コンテンツの音量を下げ、ついには305において、音響コンテンツを一時停止する(そうでない場合、使用者105にわずかに聞こえるだけのレベルまで下げる)。それに応じて音響再生装置101は、307において能力データの音響再生の音量を上げ、ついには309において能力データの音響再生の音量を、使用者105が容易に聞き取れる音量にする。能力データが使用者105に対して可聴的に再生された後、運動能力ユーザインターフェース115は、311において能力データの音量を下げる(または、再生を一時停止する)。次いで、それに応じて音響コンテンツ再生モジュール113は、313において音響コンテンツの音量を上げ(または、代わりに音響コンテンツの再生を再開し)、ついには315において、音響コンテンツは通常のレベルに戻る。
【0025】
このようなやり方で、使用者は、運動に従事しながら、音響コンテンツおよび音響能力データ情報の両方を便利に受信することができる。より具体的には、使用者105は、音響コンテンツおよび可聴的に提供される能力データの両方を受信するために、別個の装置間で切り換えを行う必要はない。
<結論>本発明には、いくつもの代替組み合わせが存在し、かかる代替組み合わせには、明細書、特許請求の範囲および図面を含めた本願の1つ以上の要素が、様々な組み合わせまたは下位組み合わせで組み込まれる。本発明の諸局面の代替組み合わせは、かかる諸局面だけのものも、本明細書で定義された1つ以上の要素またはステップと組み合わせたものも、本発明の修正もしくは変更として、または本発明の一部として利用できることが、本明細書に照らして当業者には明らかなはずである。本明細書中の本発明の書面による説明は、かかる修正および変更のすべてを含むことが意図されている。例えば、様々な実施形態では、様々なプロセスに対して、ある一定の順序が示されている。しかしながら、これらのプロセスのステップを所望の仕方で並べ替えることはすべて本発明によって包含される。また、サイズ(例えばバイト数またはビット数)のような、ある一定のプロパティの単位が用いられる場合には、その他の単位も想定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響再生装置において音響コンテンツを再生するステップと、
第一の所定間隔で、前記音響再生装置とは別の運動能力モニタから得られる少なくとも1 つの運動測定を含むトレーニング情報を、前記音響再生装置を通して受け取るステップとを含み、
(a)前記トレーニング情報を音響出力する場合、
前記トレーニング情報を可聴トレーニング情報に変換するステップと、
前記音響再生装置の該音響コンテンツの再生を第二の所定間隔で一時停止するステップと、
前記音響再生装置を用いて、前記第二の所定間隔で該音響コンテンツの再生を一時停止していることに応じて、該可聴トレーニング情報を使用者に提供するステップと、
受け取った該トレーニング情報を使用者に提供した後、前記音響再生装置の音響コンテンツの再生を再開するステップとを含み、
(b)前記トレーニング情報を映像出力する場合、
前記音響コンテンツを第1の音量で再生を続けながら、前記トレーニング情報の少なくとも一部を含む1又は複数の映像を表示するステップを含む、音響コンテンツとともにトレーニング情報を提供する方法。
【請求項2】
前記トレーニング情報を映像出力する場合、該トレーニング情報を受信した後、該第1の音量よりも小さい第2の音量に下げて該音響コンテンツを再生するステップをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
運動能力モニタからトレーニング情報を受け取るステップにおいて、前記音響再生装置におけるユーザの入力操作に応じて運動能力モニタからトレーニング情報を受け取る、請求項1記載の方法。
【請求項4】
該音響コンテンツが、前記音響再生装置の記憶装置から再生される音楽である、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記運動能力モニタからトレーニング情報を受け取った後、前記第二の所定間隔を決定するステップをさらに含み、
ユーザに可聴トレーニング情報を提供することは、前記第二の所定間隔を決定した後、行われる、請求項1記載の方法。
【請求項6】
該音響コンテンツが音声コンテンツである、請求項1記載の方法。
【請求項7】
該音響コンテンツが記憶装置から再生される音声コンテンツである、請求項6記載の方法。
【請求項8】
該音響コンテンツが無線伝送から再生される音声コンテンツである、請求項6記載の方法。
【請求項9】
該トレーニング情報が使用者のバイオメトリック情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
該トレーニング情報が位置情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
該トレーニング情報が時間情報を含む、請求項1記載の方法。
【請求項12】
音響再生装置とは別の運動能力モニタから第一の所定間隔で使用者の運動能力情報を受け取る運動能力モニタインターフェイスと、
受け取った該運動能力情報を、前記第一の所定間隔とは異なる第二の所定間隔で使用者に提供する運動能力ユーザインターフェースと、
使用者に対して、運動能力情報を含む第一のコンテンツと、運動能力情報に無関係な第二のコンテンツを含む音響コンテンツを再生する音響コンテンツ再生モジュールとを備え、
前記音響コンテンツ再生モジュールは、
(a)前記運動能力情報を音響出力する場合、
前記運動能力情報を可聴運動能力情報に変換する手段と、
前記音響再生装置の該音響コンテンツの再生を第二の所定間隔で一時停止する手段と、
前記音響再生装置を用いて、前記第二の所定間隔で、該可聴運動能力情報を使用者に提供する手段と、
受け取った該運動能力情報を使用者に提供した後、前記音響再生装置の音響コンテンツの再生を再開する手段とを有し、
(b)前記運動能力情報を映像出力する場合、
音響コンテンツを第1の音量で再生を続けながら、前記運動能力情報の少なくとも一部を含む1又は複数の映像を表示する手段を有する、音響再生装置。
【請求項13】
受信した該運動能力情報を記憶するための運動能力データ記憶装置をさらに含む、請求項12記載の音響再生装置。
【請求項14】
該音響再生装置が無線電話である、請求項12記載の音響再生装置。
【請求項15】
該音響再生装置が電子ファイル音楽プレーヤーである、請求項12記載の音響再生装置。
【請求項16】
該音響再生装置が光ディスクプレーヤーである、請求項12記載の音響再生装置。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図2C】
image rotate

【図2D】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2011−67664(P2011−67664A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270344(P2010−270344)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【分割の表示】特願2007−515511(P2007−515511)の分割
【原出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(592228398)ナイキ・インコーポレーテッド (43)
【氏名又は名称原語表記】Nike Inc