説明

首こり予防具

【課題】作業時の、頚部にかかる負担を無くする為に頭部を支える器具を提供する。
【解決手段】首こりを予防するためには、前方に傾けた頭部の重みによる頚部への負担を無くすることが必要である。作業を行う時に頭部を前方に傾けなければならない職業の人の首こりを予防する器具であり、頭部を支える部分の角度調整機能を備え、簡易に身体に装着、あるいは机や椅子など身近なものに取り付けることが出来る構造を特徴とする器具である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は身体の故障を予防する器具に関する。更に詳しくは頚部にかかる頭部の重量負担を無くす器具に関するものである。
【背景課題】
【0002】
作業を行う時に頭部を前方に傾けなければならない職業は多い。コンピューターのオペレーターや一般の事務職、調理作業をする料理人やパティシエ、治療業務を行う歯科医師、外科医師、製造工場で働く工員等は、頭部を前方に傾けたまま長時間の作業を行わなければならない。頭部は約6キロの重量があり、頭部を前方に傾けることで頚部に負担がかかり、頚部がこりかたまる首こりになる。首こりは万病の元といわれているが、その中でも深刻なのはうつ病を引き起こす原因であることだ。首こりになると、頭痛に始まり不眠症、自律神経失調症、そしてうつ病になる。うつ病のうち、精神病のうつ病を除く80%が首こりによるものだといわれている。首こりに対する治療手段は、西洋医学にも東洋医学にもあるが、いずれも完治まで数ヶ月もの長期療養が必要となる。しかし、首こりを予防する手段となると、その器具も具体的な方法も存在しない。
【0003】
首こりを予防するためには、前方に傾けた頭部の重みによる頚部への負担を無くすことが必要である。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業時の、頚部にかかる負担を無くす為に頭部を支える器具の提供を目的とする。
【発明が解決しようとする手段】
【0005】
本発明は、作業を行う時に頭部を前方に傾けなければならない職業の人の首こりを予防する器具であり、頭部を支える部分の角度調整機能を備え、簡易に身体に装着、あるいは机や椅子など身近なものに取り付けることが出来る構造を特徴とする器具である。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係る首こり予防器具によれば、本体は身体に装着しても負担にはならない軽量の素材で出来ており、前方に傾けた頭部の重みを頭部支持装置で支える為、長時間の作業を行っても頚部には全く負担がかからず、首こりを予防することが出来る。
【発明を実施する為の最良の形態】

【実施例】
【0007】
本発明に係る実施の形態を図1〜図7によって説明するが、本発明は,この例によって何ら限定されるものではない。
図1図2は、本発明を前面、側面から見た図である。 図1は本発明を前面から見た図で、前面から見てL字を逆さまにして見える頭部支持バー1の横棒部には、前額部を乗せやすい形状の頭部支持パット5があり、最も負荷のかかる直角に曲がった部分は補強プレート10で強化されている。 下に伸びた縦棒の端は腹部固定バー2の先端と接続されていて、頭部支持パット5の角度を変えるラチェット14が取り付けられてある。
【0008】
図2は本発明を左側面から見た図で、図1では直線に見える腹部固定バー2も背部固定バー3も、側面から見ると身体に添うような曲線になっている。 腹部固定バー2は頭部支持バー1の約2倍の長さがあり、頭部支持パット5に預けられた頭部の重みは、頭部支持バー1腹部固定バー2との接続部を支点とした梃の作用で、腹部固定パット7では2分の1となり、身体への負担はきわめて少ない。 安定した状態で本体を装着するために、腹部固定バー2と背部固定バー3を繋ぐスプリング12が身体を前後に挟み、肩部ホルダー11によって定まった高さに保たれる。
【0009】
図3図4図5は本発明を装着した状態をイメージした前面、側面、背面から見た図である。
【0010】
図6は頭部支持パットの角度を調節する仕組みを拡大して示した図である。 頭部支持バー1の端には、角度を調節し固定させるためのラチェット14が取り付けてあり、腹部固定バー2の端には、一方が六角柱16に、もう一方が円柱17になったT字の部品13が取り付けてある。 六角柱16はラチェット14にはめ込み、円柱17は背部固定バー3の端に取り付けられたリング15にはめ込んで接続する。 全てを接続し、本体を装着し終わると、頭部支持バー1の端のラチェットを回して頭部支持パット5を適切な角度にセットし、固定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を正面から見た図
【図2】本発明を側面から見た図
【図3】本発明を装着した状態を正面から見た図
【図4】本発明を装着した状態を側面から見た図
【図5】本発明を装着した状態を背面から見た図
【図6】頭部支持パットの角度を変える仕組みを拡大した図
【符号の説明】
1 頭部支持バー 端末に前額部を支持するパットが付いたバー
2 腹部固定バー 腹部で固定するパットを先端に付けたバー
3 背部固定バー 背部で固定するパットを先端に付けたバー
4 頭部支持パット用プレート 前額部を支持するパットを取りつける台
5 頭部支持パット 前額部を支持するパット
6 腹部固定パット用プレート 腹部で固定するパットを取りつける台
7 腹部固定パット 本体を腹部で固定するパット
8 背部固定パット用プレート 背部で固定するパットを取りつける台
9 背部固定パット 本体を背部で固定するパット
10 補強プレート 頭部支持バーのL字部分を強化する板
11 肩部ホルダー 本体を肩で受ける為のホルダー
12 スプリング 本体を身体にフィットさせる為のバネ
13 T字コネクター 腹部固定バーの端末に取り付け、頭部支持バー
と背部固定バーを接続する部品
14 ラチェット 頭部支持パットの角度を変える部品
15 リング 丸ヘッドと接合する部品
16 六角ヘッド ラチェットの部分と接合する部位
17 丸ヘッド リングと接合する部位

【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部を前方へ傾けた時の頭部の重みを前額部で受け止める装置によって、頚部への負担を無くする首こり予防器。
【請求項2】
頭部のいかなる傾きにも対応出来る角度調節機能を備えた、前額部受け止め装置を持つ請求項1に記載の首こり予防器。
【請求項3】
身体に装着出来る請求項1又は2に記載の首こり予防器。
【請求項4】
机や調理台に取り付けることが出来る請求項1〜3に記載の首こり予防器。
【請求項5】
柱や壁に取り付けることが出来る請求項1〜4に記載の首こり予防器。
【請求項6】
天井に取り付けることが出来る請求項1〜5に記載の首こり予防器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−78553(P2013−78553A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232247(P2011−232247)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(509192341)株式会社スギタ (2)
【Fターム(参考)】