説明

骨延長器

【課題】骨延長術に際して対向する骨片の動きに確実に対応して自然で良好な骨形成を行うことができ、骨片への配設が迅速且つ正確に行え、骨片を最適な位置に配して良好な状態で支持することができる、従来にない作用効果を発揮する画期的な骨延長器の提供。
【解決手段】対向する骨片1a,1bのうち、一方の骨片1aに配設される第一配設体2と、他方の骨片1bに配設される第二配設体3と、前記第一配設体2と前記第二配設体3との間に設けられ該配設体2,3同士の対向間隔を可変操作し得る操作体4とからなるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨延長術に用いられる骨延長器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば骨折した骨同士を癒合させたり、先天的に形態異常のある骨を切離して癒合させたりするなどの骨延長術に用いられる器具として、特開2001−37767号に開示される骨延長器(以下、従来例)が提案されている。
【0003】
この従来例は、図8に図示したように、対向する一方の骨片51aにビスを介して取り付けられる第一リフトプレート52と、対向する他方の骨片51bにビスを介して取り付けられる第二リフトプレート53と、第一リフトプレート52に螺合され、先端側が第二リフトプレート53に係止される調整シャフト54とを備え、具体的には、第一リフトプレート52には、一方の骨片51aに取り付けられる第一取付板52aと、この第一取付板52aに接続され調節シャフト54と螺合する螺合部52bとが備えられ、第二リフトプレート53には、他方の骨片51bに取り付けられる第二取付板53aと、この第二取付板53aに接続され調整シャフト54の先端を係止する係止部53bとが備えられている(係止部53bに設けた孔に調節シャフト54の先端が嵌入されている。)。
【0004】
従って、従来例は、調整シャフト54を回転させることにより両リフトプレート52,53間の距離が調整されて、対向する骨片51a,51b同士の間隔を調整することができ、当該両リフトプレート52,53同士の対向間隔を適宜可変することで骨片51a,51bの癒合を促しながら骨形成を行うことができる。
【0005】
【特許文献1】特開2001−37767号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来例は、螺合部52bは第一取付板52aにヒンジ部52cを介して接続されるとともに、係止部53bは第二取付板53aにヒンジ部53cを介して接続されている。
【0007】
これは、骨延長術を施す骨が、例えば丸み形状を帯びた頭蓋骨であった場合、単に対向する骨片51a,51bは、互いに癒合しようとして直線方向(左右方向)に延びるだけでなく放射方向(上下方向)にも膨らもうとするが、前述したヒンジ部52c,53cを具備することでこの放射方向に膨らもうとする骨片51a,51bの動きに対応するための構成である。このヒンジ部52c,53cを具備せず、第一取付板52aに対して螺合部52b(第二取付板53aに係止部53b)が擺動しない構造であると、この放射方向へ膨らもうとする力に抵抗する状態となり、自然な状態での骨形成が行われない。
【0008】
ところが、従来例は、実際に骨延長術を行った場合に次の問題点が生じることを確認した。
【0009】
即ち、従来例は、第一リフトプレート52及び第二リフトプレート53を骨片51a,51bにビスで取り付ける際、ヒンジ部52c,53cにより部品(例えば螺合部52bを持った状態にて第一取付板52a)が回動(微動)するため骨片51a,51bへの配設が迅速且つ正確に行うことができず、しかも、例えば頭蓋骨における骨延長術の場合、頭蓋骨を小片に切断した後、左右の骨片51aに対して中央の骨片51bを宙吊り状態で配設する場合があるが、この際、従来例は、ヒンジ部52c,53cが回動することで、宙吊り状態にある中央の骨片51bを最適な位置に配して良好な状態で支持することができないなどの問題点が生じてしまう。仮に予めヒンジ部52c,53cを回動しにくいように設定しても次第に緩んで回動してしまうのである。
【0010】
本発明は、上述の問題点を解決するもので、従来にない作用効果を発揮する画期的な骨延長器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0012】
対向する骨片1a,1bのうち、一方の骨片1aに配設される第一配設体2と、他方の骨片1bに配設される第二配設体3と、前記第一配設体2と前記第二配設体3との間に設けられ該配設体2,3同士の対向間隔を可変操作し得る操作体4とからなる骨延長器であって、前記第一配設体2及び前記第二配設体3は、いずれも前記骨片1a,1bに連設される骨片連設部5,15と前記操作体4に連設される操作体連設部6,16とを有する構成であり、前記第一配設体2及び前記第二配設体3の少なくとも一方の前記骨片連設部5,15と前記操作体連設部6,16とは、肉薄部8,18を介して前記操作体連設部6,16が前記骨片連設部5,15に対して微動可能に連設されていることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【0013】
また、請求項1記載の骨延長器において、前記骨片連設部5,15と前記操作体連設部6,16とは前記肉薄部8,18を介して一体成形により設けられていることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【0014】
また、請求項1,2いずれか1項に記載の骨延長器において、前記肉薄部8,18は、前記骨片連設部5,15と前記操作体連設部6,16との連設部にスリット7,17を設けた場合における該スリット7,17が達しない残余部であることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【0015】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の骨延長器において、前記骨片連設部5,15は前記骨片1a,1bの端縁部に被嵌状態で連設する断面コ字状に形成されていることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【0016】
また、請求項1〜4いずれか1項に記載の骨延長器において、前記第一配設体2の前記操作体連設部6は螺子棒状の操作体4が螺着せしめられる構造であり、前記第二配設体3の操作体連設部16は前記操作体4の先端部が可動自在に保持せしめられる構造であることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【0017】
また、請求項5記載の骨延長器において、前記操作体4の先端部は先細り形状に形成され、また、前記操作体4は前記第二配設体3の操作体連設部16に設けた凹部16aに回動自在にして傾動自在に嵌入され突き当たり保持せしめられていることを特徴とする骨延長器に係るものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上述のように構成したから、骨延長術に際して対向する骨片の動きに確実に対応して自然で良好な骨形成が行われることになり、また、前述した従来例と異なり、骨片への配設が迅速且つ正確に行えることになり、しかも、骨片を最適な位置に配して良好な状態で支持することができることになるなど従来にない作用効果を発揮する画期的な骨延長器となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて簡単に説明する。
【0020】
例えば骨延長術を行う際、対向する骨片1a,1bのうち、一方の骨片1aに第一配設体2を配設するとともに、他方の骨片1bに第二配設体3を配設し、この状態で第一配設体2と第二配設体3との間に設けられる操作体4を操作し、当該配設体2,3同士の対向間隔を適宜可変することで骨片1a,1bの癒合を促しながら骨形成を行う。
【0021】
この際、本発明に係る第一配設体2及び第二配設体3は、いずれも骨片1a,1bに連設される骨片連設部5,15と操作体4に連設される操作体連設部6,16とを有する構成であり、第一配設体2及び第二配設体3の少なくとも一方の骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とは、肉薄部8,18を介して前記操作体連設部6,16が前記骨片連設部5,15に対して微動可能に連設されており、この構成から極めて良好な骨形成が行われる。
【0022】
即ち、前述したように骨延長術を施す骨が、例えば丸み形状を帯びた頭蓋骨であった場合、単に対向する骨片1a,1b同士が癒合しようとして直線方向に延びるだけでなく放射方向にも膨らもうとするが、本発明に係る骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とは、肉薄部8,18を介して操作体連設部6,16が骨片連設部5,15に対して微動可能に連設されており、よって、骨片1a,1b同士に放射方向へ膨らもうとする力が作用した際、骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16は肉薄部8,18を起点として擺動することになり、この放射方向へ膨らもうとする力に対して抵抗するのではなく、この力を受けて変形することで確実に対応することになる。
【0023】
従って、骨延長術に際して対向する骨片1a,1bの直線方向への動きや放射方向への動きなど種々の動きに確実に対応して自然で良好な骨形成が行われることになる。
【0024】
また、本発明は、この骨片1a,1bの動きに対応すべく骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動する構造として、前述した従来例のようにヒンジ部を設ける構造でなく、肉薄部8,18を設ける構造の為、つまり、骨片1a,1bが放射方向へ動こうとするような強い力が加わった場合にのみ骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動する構造であるから、例えば骨片連設部5,15を骨片1a,1bに連設する際、骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動(微動)することはなく骨片1a,1bへの配設が迅速且つ正確に行えることになり、しかも、例えば頭蓋骨における骨延長術の場合、頭蓋骨を小片に切断した後、左右の骨片1aに対して中央の骨片1bを宙吊り状態で配設する場合があるが、この際、前述した従来例と異なり、図2に図示したように宙吊り状態の中央の骨片1bを最適な位置に配して良好な状態で支持することができる。
【0025】
従って、前述した従来例と異なり、骨片1a,1bへの配設が迅速且つ正確に行えることになり、しかも、骨片1a,1bを確実に最適な位置に配して良好な状態で支持することができることになる。
【実施例】
【0026】
本発明の具体的な一実施例について図面に基づいて説明する。
【0027】
本実施例は、対向する骨片1a,1bのうち、一方の骨片1aに配設される第一配設体2と、他方の骨片1bに配設される第二配設体3と、第一配設体2と第二配設体3との間に設けられ該配設体2,3同士の対向間隔を可変操作し得る操作体4とからなるものである。
【0028】
以下、本実施例に係る構成各部について詳細な説明をする。
【0029】
第一配設体2及び第二配設体3は、図1に図示したように適宜な金属製の部材で一体成形されたものであり、骨片1a,1bに連設される骨片連設部5,15と、操作体4に連設される操作体連設部6,16とを有する構造である。尚、第一配設体2と第二配設体3は後述する操作体連設部6,16以外の部位は同一構造である。
【0030】
骨片連設部5,15は、図1〜3に図示したように断面コ字状となる凹条に形成されており、この骨片連設部5,15の溝方向は後述する操作体連設部6,16の筒孔6a,16aと交差する方向に設定されており、骨片1a,1bの端縁部に被嵌状態で連設するように構成されている。
【0031】
この骨片1a,1bの端縁部に対する連設は、断面コ字状の骨片連設部5,15を被嵌状態で連設するだけの構成であり、よって、骨片1a,1bに対して左右方向へ可動自在に連設し得ることになる。
【0032】
また、骨片連設部5,15を構成する上面板5a,15aの左右位置に貫通孔5a’,15a’が形成されており、この貫通孔5a’,15a’は骨片1a,1bに対してビス止めする際の止め穴5a’,15a’である。この止め穴5a’,15a’を介して予備にてビス止めする場合もあり、この2つの止め穴5a’,15a’を介してビス止めした際には骨片1a,1bに対する左右方向への可動は不能となる。
【0033】
操作体連設部6,16は、図1〜3に図示したように筒状に形成されており、第一配設体2に係る操作体連設部6の筒孔6a内には螺子溝6a’が形成され、後述する螺子棒状の操作体4を螺着し得るように構成されている。一方、第二配設体3に係る操作体連設部16の筒孔16aは外側端部が貫通しておらず凹湾曲状の凹部16aであり、筒孔16aの内側開口端部から挿入した操作体4の先端部4aを回動自在に突き当たり保持するように構成されている。
【0034】
前述した構成の骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とは、骨片連設部5,15と操作体連設部6,16との境界部位にスリット7,17を設けることで他の部位に比して肉薄となる肉薄部8,18を介して連設されている。
【0035】
この肉薄部8は他の部位に比して肉薄である為、骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とに力が加わった際には、骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動する起点となる。
【0036】
尚、本実施例では、この肉薄部8,18を骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とを一体成形する際にスリット7,17を設けることで形成しているが、切削によりスリット7,17を形成することで肉薄部8,18を形成するようにしても良い。
【0037】
操作体4は、図1〜3に図示したように適宜な金属製の部材で形成した棒状体であり、その周面所定位置には螺子溝4bが形成されており、前述した第一配設体2に係る操作体連設部6に螺着し得るように構成されている。
【0038】
また、操作体4の先端部4aは先細り形状に形成されており、第二配設体3に係る操作体連設部16の凹部16aに回動自在にして傾動自在に遊嵌状態で突き当たり保持せしめられるように構成されている。
【0039】
また、操作体4の基端部4cは断面多角形状(断面四角形状)に形成されており、操作体4を螺動させる為の回動工具に回り止め状態で装着し得るように構成されている。
【0040】
尚、操作体4の基端は先鋭に形成されており、操作体4の基端部4cを身体の外部に露出させるべく皮膚を破る際に使用される。
【0041】
以上の構成からなる本実施例に係る骨延長器を用いた骨延長術について説明する。ここでは、骨延長器を2組使用して図2〜6に図示したように頭蓋骨1を小片(ブロック状)に切断して行う頭蓋骨1における骨延長術について説明する。尚、勿論、図7に図示したように1組の骨延長器を使用して行う場合もある。
【0042】
先ず、頭蓋骨1をブロック状に切断した左右の骨片1a夫々の端縁部に第一配設体2の骨片連設部5を被嵌状態で連設するとともに、中央の骨片1bの左右端縁部夫々に第二配設体3の骨片連設部15を被嵌状態で連設する。
【0043】
続いて、左右の第一配設体2に係る操作体連設部6に操作体4を螺着せしめるとともに、この操作体4夫々の先端部4aを対向する第二配設体3に係る操作体連設部16に挿入して突合せ状態で保持せしめる。尚、予め第一配設体2に係る操作体連設部6に操作体4を螺着せしめておいても良い。
【0044】
この状態で、操作体4を螺動させて第二配設体3に係る操作体連設部16を押込ませることで第一配設体2と第二配設体3との対向間隔を広げることで、骨片1a,1bの癒合を促しながら骨形成を行う。
【0045】
この際、頭蓋骨1から成る骨片1a,1bは、単に対向する骨片1a,1b同士が癒合しようとして直線方向に延びるだけでなく放射方向にも膨らもうとするが、本実施例に係る骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とは、肉薄部8,18を介して連設されており、よって、骨片1a,1b同士に放射方向へ膨らもうとする力が作用した際、骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16は肉薄部8,18を起点として擺動することになり、この放射方向へ膨らもうとする力に対して抵抗するのではなく、この力を受けて変形することで確実に対応することになる(図4参照)。
【0046】
また、本実施例は、操作体4の先端部4aは先細り形状に形成され、第二配設体3の操作体連設部16に回動自在にして傾動自在に突き当たり保持せしめられている為、操作体4が第二配設体3の操作体連設部16に対して傾動することで骨片1a,1bにおける放射方向への動きに対応し得ることになり、しかも、この構成は、図5に図示したように骨片1a,1bの左右方向への動きにも対応し得ることになる。この骨片1a,1bの左右方向への動きに対しては骨片連設部5,15が骨片1a,1bに被嵌状態で連設していることによっても対応し得ることになる。
【0047】
尚、骨延長術の終了後、第一配設体2及び第二配設体3を取り除いた際、骨片連設部5,15を被嵌状態としていた為に骨片1a,1bの成長が抑制されることで骨片1a,1bには方形状の穴が形成されるが、この骨片1a,1bに形成される穴は術後において自然に癒合することになる。
【0048】
本実施例は上述のように構成したから、骨延長術に際して対向する骨片1a,1bの直線方向への動きや放射方向への動きなど種々の動きに確実に対応して自然で良好な骨形成が行われることになる。
【0049】
また、本実施例は、骨片1a,1bが放射方向へ動こうとするような強い力が加わった場合にのみ骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動する構造であるから、例えば骨片連設部5,15を骨片1a,1bに連設する際、骨片連設部5,15に対して操作体連設部6,16が擺動(微動)することはなく骨片1a,1bへの配設が迅速且つ正確に行えることになり、しかも、例えば頭蓋骨1における骨延長術の場合、頭蓋骨1をブロック状に切断した後、左右の骨片1aに対して中央の骨片1bを宙吊り状態で配設する際、前述した従来例と異なり、宙吊り状態の中央の骨片1bを最適な位置に配して良好な状態で支持することができ、よって、骨片1a,1bへの配設が迅速且つ正確に行えることになり、しかも、骨片1a,1bを確実に最適な位置に配して良好な状態で支持することができることになる。
【0050】
また、本実施例は、骨片連設部5,15と操作体連設部6,16とは肉薄部8,18を介して一体成形により設けられているから、部品点数が多くて製造が厄介な従来例に比し、簡易に製造することができコスト安にして量産性に秀れることになる。
【0051】
また、本実施例は、骨片連設部5,15は骨片1a,1bの端縁部に被嵌状態で連設する断面コ字状に形成されているから、骨片1a,1bの左右方向への動きにも確実に対応し得ることになる。
【0052】
また、本実施例は、操作体4の先端部は先細り形状に形成され、第二配設体3の操作体連設部16に回動自在にして傾動自在に突き当たり保持せしめられるように構成されているから、骨片1a,1bの種々の方向(上下方向,左右方向及び斜め方向などの3次元方向)への動きに確実に対応し得ることになる。
【0053】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施例を示す分解斜視図である。
【図2】本実施例の使用状態説明図である。
【図3】本実施例に係る要部の説明図である。
【図4】本実施例に係る要部の動作説明図である。
【図5】本実施例に係る要部の動作説明図である。
【図6】本実施例の使用状態説明図である。
【図7】本実施例の使用状態説明図である。
【図8】従来例の使用状態説明図である。
【符号の説明】
【0055】
1a 骨片
1b 骨片
2 第一配設体
3 第二配設体
4 操作体
5 骨片連設部
6 操作体連設部
7 スリット
8 肉薄部
15 骨片連設部
16 操作体連設部
16a 凹部
17 スリット
18 肉薄部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する骨片のうち、一方の骨片に配設される第一配設体と、他方の骨片に配設される第二配設体と、前記第一配設体と前記第二配設体との間に設けられ該配設体同士の対向間隔を可変操作し得る操作体とからなる骨延長器であって、前記第一配設体及び前記第二配設体は、いずれも前記骨片に連設される骨片連設部と前記操作体に連設される操作体連設部とを有する構成であり、前記第一配設体及び前記第二配設体の少なくとも一方の前記骨片連設部と前記操作体連設部とは、肉薄部を介して前記操作体連設部が前記骨片連設部に対して微動可能に連設されていることを特徴とする骨延長器。
【請求項2】
請求項1記載の骨延長器において、前記骨片連設部と前記操作体連設部とは前記肉薄部を介して一体成形により設けられていることを特徴とする骨延長器。
【請求項3】
請求項1,2いずれか1項に記載の骨延長器において、前記肉薄部は、前記骨片連設部と前記操作体連設部との連設部にスリットを設けた場合における該スリットが達しない残余部であることを特徴とする骨延長器。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の骨延長器において、前記骨片連設部は前記骨片の端縁部に被嵌状態で連設する断面コ字状に形成されていることを特徴とする骨延長器。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか1項に記載の骨延長器において、前記第一配設体の前記操作体連設部は螺子棒状の操作体が螺着せしめられる構造であり、前記第二配設体の操作体連設部は前記操作体の先端部が可動自在に保持せしめられる構造であることを特徴とする骨延長器。
【請求項6】
請求項5記載の骨延長器において、前記操作体の先端部は先細り形状に形成され、また、前記操作体は前記第二配設体の操作体連設部に設けた凹部に回動自在にして傾動自在に嵌入され突き当たり保持せしめられていることを特徴とする骨延長器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−35656(P2010−35656A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−199025(P2008−199025)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000105279)ケイセイ医科工業株式会社 (16)
【Fターム(参考)】