説明

高圧ガスの供給方法

【課題】高圧充填された容器から4MPaG以上の圧力を有して高圧ガスを供給する場合において、特に容器弁や外部装置中のシール材において、漏れが発生する場合があった。
【解決手段】容器に高圧充填されている、可燃性ガス又は支燃性ガスを含有する高圧ガスを、該容器の容器弁を通じて外部装置へと供給するガス供給方法において、該ガスは衝撃波減衰機構を有する機器を通じて外部装置へと導かれることを特徴とする高圧ガスの供給方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧充填された容器から種々の設備に高圧ガスを供給する場合の高圧ガスの供給方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ここでいう高圧のガスとは、広く用いられている可燃性ガス、支燃性ガス等が含まれる。一般的には、高圧充填された容器から供給されるガスを意味するが、高圧容器に貯蔵される工程にあるガスも含まれる。
【0003】
高圧充填された容器から供給するガスは、導入するための弁を介して、各装置に供給される。近年、容器の交換による生産ロスを減少させるために高圧容器に充填される高圧ガスの圧力は高くなる傾向にある。また、輸送回数を少なくすることによる生産コストの削減のために、あるいは現場で管理するボンベ数を減少させることができるという管理メリットのために、充填される高圧ガスの圧力は高くなる傾向にある。さらに、高圧充填された高圧ガスを従来よりも高い圧力で使われる方向が顕著となってきている。
【0004】
このように、使用するガスを高圧化する場合、容器自体、容器弁及び導管の強度を実質上高める必要がある。この対策としては、容器自体、容器弁及び導管については、肉厚の厚い材料を使う方が有効である。しかし、作業性の問題から、導管の径を少しでも細くするか、最低でも現行寸法のままとすることが望まれている。また、導管の径を太くした場合、安全性の面からはその肉厚を厚くする必要があるが、コストの増加を否めない。さらに、従来からある設備をできるだけ活かすという使用者側からの要望は強く、例えば現状多く使われている1/8〜1インチ管をより太い導管に切り替えることは現実的には難しい。
【0005】
一方、安全性の面から、漏れ防止が極めて重要となる。すなわち、対象となるガスが可燃性ガス、支燃性ガス等であり、漏れは火事や爆発事故等、種々の大きな問題を発生させる。このため、容器自体、容器弁及び導管ボンベからの漏れ防止の他、容器弁、導管等を連結する部分からの漏れ防止が極めて重要である。容器弁や導管等を連結する部分は、複雑な構造を取ることがあり、漏れが発生しやすいので、特に重要である。もしも、容器弁が閉じているとされる場合に、漏れのために結果として容器弁が開放と同様の状態となった場合、大きな事故に繋がることになり得る。容器弁の中にある各種部品の中でも、シール材は漏れの問題が発生しやすい。また、連結部ではパッキン等を利用して、シール性を高めているが、この部分からの漏れの発生も多い。このため、シール材の機密性については特に見直しがなされてきており、その形状追従性が重要なことから、一般的には柔らかな樹脂材料が多く使われる傾向にある。
【0006】
しかし、形状追従性の良い樹脂材料は、一般的には化学的耐久性や熱的耐久性には弱いという問題がある。すなわち、高圧ガスとその雰囲気によっては、強度劣化やクラックの他、熱変形や溶損現象等が発生することがあり、場合によっては焼損することがある。しかし、このような現象がどのような条件下で発生するのか、不明な点が多く、従ってその対策も十分に打つことができない状況下にあった。
【0007】
特許文献1には、断熱圧縮に伴って配管内が発熱し、可燃性ガスが発火して爆発する等のトラブルを生じないように、一部のガスボンベのバルブを開いて送気元弁まで高圧ガスを導入しておき、その後残りのガスボンベを開く高圧ガスの導入方法が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には、発泡剤等の高圧ガスをガス状態のまま定量供給できるよう、ガス供給流路とガス循環流路を切り替え手段により短時間サイクルで開閉する高圧ガスの定量供給装置が開示されている。さらに、この文献には流量調整弁により一次側と二次側との差圧を約3MPa(30kg/cm)以下に保持することも併せて開示されている。
【0009】
また、特許文献3には、ジュールトムソン効果の高い高圧ガスをガス容器から安定的かつ長時間に渡りユーザーに供給するため、並列オリフィス装置のおよびその複数の減圧ライン等を利用して圧力制御するガス供給装置およびガス供給方法が開示されている。
【0010】
また、特許文献4には、200〜400℃の高圧水蒸気を瞬間的に噴射させて衝撃波を発生させ、さらに収束させることによって収束衝撃波を生成し、この収束衝撃波によって高温に加熱して反応させる水素製造方法が開示されている。
また、特許文献5には、半導体製造システムに高濃度フッ素ガスを高圧力で供給する容器弁が開示されている。
【0011】
さらに、特許文献6には、バルブのシール部について、ゴムシーリングの焼損およびシール機能の低下に対応するため、火炎流路から窪んだ箇所にゴムシーリングが配置されるバルブが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2005−308185号公報
【特許文献2】特開2004−44650号公報
【特許文献3】特開2007−255666号公報
【特許文献4】特開2004−202412号公報
【特許文献5】特開2005−207480号公報
【特許文献6】特開2000−291500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1に記載される方法の特徴は、複数回に分けてガスボンベのバルブを開放することにあるが、この方法をとったとしても発火現象がなくなる訳ではない。最初に開ける本数が少ないほど、断熱圧縮により上昇する温度を低くすることができることと記載されているが、必ずしもそうとは言えず、逆に発火現象が顕著となることもある。
【0014】
特許文献2に記載される方法では、安定性では効果が認められるが、高温化する現象を回避できる訳ではない。また、近年では一次側と二次側との差圧を約3MPa(30kg/cm)以下とすることができない条件を要求されることが増加している。
【0015】
特許文献3の方法及び装置でも、安定性では効果が認められるが、下流側で高温化する現象を必ずしも回避することができる訳ではない。
【0016】
特許文献4により、衝撃波が発生した場合に高温場を伴うことあることは分かるが、高温の水蒸気や収束管が必要であり、高圧で充填されている高圧ガスが高温でもなく、収束管を有しない条件下で衝撃波が発生しているか否かを推察することはできない。
【0017】
特許文献5に記載の容器弁は、シートディスクでガスの流路を開閉し、外部との気密をダイヤフラムでシールするバルブであるため、弁室内のガスが滞留しやすいデッドスペースが大きくなる。
【0018】
特許文献6に記載のバルブは、バックファイヤに対して対策されたものであり、このままでは高圧で充填されている高圧ガスに応用することはできない。
【0019】
以上のように、従来技術では、高圧ガス、特に4MPaG(約40kg/cm)以上の圧力で充填されている高圧ガスの下流側で発生するシール材の溶損や焼損、若しくは劣化に基づく漏れの発生を防止することができなかった。
【0020】
例えば、フッ素ガスや三フッ化窒素ガスのように腐食性が高くかつ支燃性のあるハロゲンガスが高圧充填された容器から供給弁を介して外部装置に導入される場合、導入側の導入弁の弁室内の表面腐食やシール材の焼損や溶損が顕著となり、上述した従来のバルブを導入弁に用いても、シール材の焼損や溶損を防止することができなかった。また、連結部からの漏れが発生することも多くあり、この原因としてはシール材の劣化によることは分かっていたが、その対策が十分とは言えない状況にあった。
【0021】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、充填されている高圧ガスを4MPaG(約40kg/cm)以上の圧力で外部装置へと導く導入弁の表面腐食や導入弁に用いられるシール材の焼損や溶損、もしくはクラック発生のような材料劣化を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
高圧充填された容器から外部装置へ高圧ガスを供給する場合、高圧充填された容器の下流側において単なる断熱圧縮現象では説明できない高温化現象が発生していることを見出したことにより、本発明がなされたものである。この現象は、充填されている高圧ガスを特に4MPaG(約40kg/cm)以上の圧力で外部装置へ導く場合に顕著となる。
【0023】
本発明は、容器に高圧充填されている、可燃性ガス又は支燃性ガスを含有する高圧ガスを、該容器の容器弁を通じて外部装置へと供給する場合において、該ガスは衝撃波減衰機構を有する機器を介して外部装置へと導かれる高圧ガスの供給方法である。
【0024】
また、本発明は、容器に充填されている高圧ガスが4MPaG以上の圧力で外部装置に供給される高圧ガスの供給方法である。
【0025】
また、本発明は、衝撃波減衰機構を有する機器が容器弁の下流に位置する高圧ガスの供給方法である。
【0026】
また、本発明は、衝撃波減衰機構を有する機器が衝撃波を音波に変える機構を有する機器である高圧ガスの供給方法である。
【0027】
また、本発明は、衝撃波減衰機構を有する機器は衝撃波の直進性を妨げる機構を有する機器である高圧ガスの供給方法である。
【0028】
また、本発明は、衝撃波の進路中に邪魔板を配した、上記の高圧ガスの供給方法に用いる衝撃波減衰機構を有する機器である。
【0029】
また、本発明は、衝撃波の進路中に、球状、楕円状、又は多角形の形状の物体を配した、上記の高圧ガスの供給方法に用いる衝撃波減衰機構を有する機器である。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、高圧充填された容器から外部装置へと供給する場合、高圧充填された容器の下流側においては、衝撃波の発生を防止する衝撃波減衰機構を通じて外部装置へと供給されるため、高圧ガスを外部装置へと導く導入弁や連結部中のシール材等の焼損や劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の概要を説明するための系統図である。
【図2】本発明の実施例1における衝撃波減衰機構を有する機器の外観概略図である。
【図3】本発明の実施例1における衝撃波減衰機構を有する機器の内部概略図である。
【図4】本発明の実施例3を説明するための系統図である。
【図5】本発明の実施例3における衝撃波減衰機構を有する機器の邪魔板の配置を示す内部概略図である。
【図6】本発明の実施例4における衝撃波減衰機構を有する機器の邪魔板の配置を示す内部概略図である。
【図7】本発明の実施例5における衝撃波減衰機構を有する機器の邪魔板の配置を示す内部概略図である。
【図8】比較例4における内部に邪魔板を設置しないタイプの機器の内部概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施の形態に係る高圧ガス供給方法においては、高圧充填された容器から外部装置へと供給するものであって、容器から高圧ガスを供給するための供給弁と供給管の下流に設けられた衝撃波減衰機構とを備える。従来、本態様の供給方法や装置では、衝撃波の影響はほとんど考慮されていない。従来は、例えば特許文献1に開示されているように、断熱圧縮のために温度が上がる場合があることは知られているが、衝撃波の影響ではないあるいはその影響は極めて小さいとされてきた。これは、衝撃波の影響が瞬時であることに加え、衝撃波の発生を確認するためには特殊な装置を必要とすることも衝撃波の影響を考慮してこなかった大きな要因のひとつになっていると思われる。本発明は、これまで無視されてきた衝撃波の影響を確認し、従来からの問題点を一挙に解決した画期的なものである。
【0033】
外部装置とは、高圧ガスを利用してなされる各種の製造設備である。例えば、発泡剤を混入させるための断熱パネル製造装置や半導体製造装置がその代表例であるが、特に限定はされるものではなく、一般的に使われている各種の製造設備と考えて良い。
【0034】
さらには、高圧ガスの生産整備における貯蔵設備等の関連設備も含まれる。すなわち、高圧ガスが製造される生産設備に対しても、本発明の適用は可能である。すなわち、生産されたガスが容器中に貯蔵され、それが導管を通じて、次の工程に導入される場合にも適用可能である。通常の場合、生産が連続的になされている場合には大きな問題となることは少ないが、突発的に不連続となった場合には本発明が有効となる。生産が永久に続くことは考えられず、定期修理や改造、あるいは予期せぬ事故等により、生産が中断するのが常である。生産を再開する場合、前述したような問題が発生することがあるので、その対策として本発明を利用することは極めて有用である。このような意味では、生産設備の下流側に配された設備、例えば高圧ガスを貯蔵する容器やその関連設備も外部装置に含まれることになる。
【0035】
本発明でいう高圧ガスは、一般的に用いられる可燃性ガス、支燃性ガス等が含まれる。可燃性ガス源としては、アクリロニトリル、アクロレイン、アセチレン、アセトアルデヒド、アルシン、アンモニア、一酸化炭素、エタン、エチルアミン、エチルベンゼン、エチレン、塩化エチル、塩化ビニル、クロルメチル、酸化エチレン、酸化プロピレン、シアン化水素、シクロプロパン、ジシラン、ジボラン、ジメチルアミン、水素、セレン化水素、トリメチルアミン、二硫化炭素、ブタジエン、ブタン、ブチレン、プロパン、プロピレン、ブロムメチル、ベンゼン、ホスフィン、メタン、モノゲルマン、モノシラン、モノメチルアミン、メチルエーテル、硫化水素がその代表例としてあげられる。
【0036】
また、支燃性ガス源としては酸素、オゾン、亜酸化窒素、一酸化窒素、二酸化窒素、フッ素、塩素、二酸化塩素、三フッ化窒素、三フッ化塩素、四塩化ケイ素、二フッ化酸素、ペルクロリルフルオリド等が含まれる。
【0037】
前述した高圧ガスは、その代表的なものを列挙したものであり、その特性に限定されるものではない。例えば、多くのハロゲンガスは支燃性の他、毒性をも併せ持つ。
【0038】
高圧ガス中の各種ガスの濃度にも、特に限定されず、前述した高圧ガスが少なくとも1種類以上含まれていれば、2種類以上の混合ガスであってもよい。例えば、支燃性ガスの場合、フッ素ガス、塩素ガス等のうち少なくともいずれか1種類が0.1vol%以上100vol%以下の範囲である。
【0039】
以下、本発明の実施の形態に係る高圧ガス供給方法について、図1に基づき、詳細に説明する。
【0040】
高圧ガスが高圧充填された容器1は、開閉弁2を具備し、高圧ガスを密閉できる容器である。容器1は、単独でも複数のものを並列に連結して用いてもよい。容器の数は特に限定されない。容器1の開閉弁2には導管3が接続され、その導管3には容器1からの高圧ガスを外部装置100に供給するための供給弁4が設けられている。供給弁4の下流には衝撃波減衰機構を有する機器50が設けられることが多いが、供給弁4は衝撃波減衰機構を有する機器50の下流に配置しても良い。開閉弁2あるいは供給弁4のいずれか一方は、下流に高圧ガスを供給するときの圧力調整機能も併せもっているものを用いてもよい。さらに、開閉弁2と供給弁4のどちらか一方のみとすることも可能である。容器1から導管6までが高圧ガスの供給設備として構成される。
【0041】
衝撃波減衰機構を有する機器50の下流には高圧ガスを外部装置100へ導入するための導管6があり、外部装置100の上流には外部装置100の受入弁101が設けられている。受入弁101の下流には、導管102が接続され、さらにその下流側には外部装置100に接続される導管103と真空排気設備105がその開閉弁104を介して配置されている。また、外部装置100の下流側には、導管111及び112と開閉弁110を介して廃ガス処理設備130があるのが一般的であるが、取り扱うガスによっては大気等に放出する場合もある。高圧ガスの供給部分と外部装置が極めて近い関係にある場合には、受入弁101を削除することも可能である。この場合には、衝撃波減衰機構を有する機器50は、外部装置100の上流部のできるだけ近い位置に配することが有用である。
【0042】
本発明は、以下のように実施される。開閉弁2及び開閉弁110を閉とし、供給弁4、受入弁101を開とした後、真空排気設備105の開閉弁104を開として、真空脱気を行う。所定の真空状態となったことを確認し、供給弁4と開閉弁104を閉とする。その後、開閉弁2を所定の圧力となるよう調整しながら、開放していく。所定の圧力が得られた後、供給弁4を開放し、外部装置100に所定のガスを導入し、生産等を行う。開閉弁110の開閉は外部装置100の設備内容や取り扱うガスにより異なるが、生産の状況をみながら開閉を行うことが多く、これに合わせて供給弁4の開閉も適宜行われることになる。
【0043】
特に、供給弁4を開とした直後に問題が発生していると思われるが、確認されている訳ではない。しかし、衝撃波減衰機構を有する機器50を介在させることにより、その下流側での問題発生はなくすことができた。すなわち、本発明を実施することにより、従来問題とされていたシール材の溶損や焼損、若しくは劣化に基づく漏れの発生を防止することができた。
【0044】
衝撃波減衰機構については、衝撃波を大幅に減衰させることを目的としており、完全に消滅させる機構とすることが望ましい。しかし、衝撃波の影響による温度上昇があまり大きくない場合には、わずかな減衰でもその効果が認められることもある。
【0045】
本発明で用いられる容器、各種弁、導管及び機器等の材質は、その耐圧強度を満足することが重要である。ステンレス鋼が用いられることが多いが、その他の因子は高圧ガスの種類により異なる。例えば、マンガン鋼、ステンレス鋼、ニッケルを含む合金(ハステロイ、インコネル、モネルなど)が用いられる。
【0046】
容器に充填されている高圧ガスが4MPaG以上の圧力で外部装置に供給されることが望ましい。4MPaG未満では、衝撃波の発生がほとんどないか無視できる程度であるので、外部装置での温度上昇は小さく、シール材の焼損や劣化等は生じ難いので、本発明の寄与が小さい。なお、現時点においては、14.7MPaGが事実上の最大値であり、14.7MPaG超でも、本発明を用いることにより導入弁内部の温度上昇を引き起こさない又は小さくはできるが、衝撃波減衰機構が極めて複雑かつ大きいものとなり、現実的にはその適用は難しいものとなる。また、ガスの種類によっては、接ガス部表面の腐食が生じ易くなるという問題も発生する。従って、好ましくは4.5MPaG以上14.7MPaG以下、さらに好ましくは5MPaG以上14.5MPaG以下である。
【0047】
高圧ガスが供給弁より供給された場合、その供給されたガスの移動速度が一定以上になると、衝撃波が発生することがある。この衝撃波発生現象は極めて複雑な現象であり、その発生有無の確認ですら非常に難しい。衝撃波発生による影響の解析となると、特殊な装置を利用しなければ、極めて困難である。
【0048】
衝撃波減衰機構は、衝撃波の性質を利用して、発生した衝撃波を減衰させる衝撃波減衰機構もしくは衝撃波の発生を抑制する衝撃波抑制機構である。以下、代表的な例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0049】
衝撃波減衰機構を有する機器50は、ステンレス鋼管などに衝撃波の入口と出口を設けた構造を有する。該機器は容器の開閉弁2の下流に位置していることが望ましい。衝撃波減衰機構が容器弁の上流に位置する場合、ほとんど衝撃波の発生は認められないので、本発明の効果が極めて小さくなるからである。当然ながら、衝撃波減衰機構を有する機器50は、外部装置100のシール材損傷の問題が発生しやすい受入弁101の上流に設けても良いし、2以上の機器を組み合わせて使うことも可能である。その重要な点は、容器の開閉弁2の下流側に配することである。前述したように、外部装置100には高圧ガスの生産装置も含まれているが、この場合には高圧ガスの生産設備の下流側もその対象となる。
【0050】
衝撃波を音波に変える衝撃波減衰機構を有することが望ましい。衝撃波は、一般的にその減衰も顕著ではあるが、衝撃波を音波に変えることで、より有効的に衝撃波の発生を小さくすることができる。すなわち、衝撃波を乱反射させたり、吸収させたりする機構を持たせることにより、音波に変えることができる。具体的な例としては、以下に述べる方法も有効であるが、これらに制限されることはない。
【0051】
衝撃波減衰機構としては、衝撃波の直進性を妨げる構造を有することが望ましい。一般的にガスの移動によって発生する衝撃波は直進性が高いので、その直進性を抑えることにより、衝撃波の成長を抑制することができる。例えば、衝撃波減衰機構内の衝撃波の進路中に、各種の邪魔板を配することが有効である。また、衝撃波減衰機構内の衝撃波の進路中に、球状の物体を配しても良い。この場合、球状の物体としては、複数配置することがより有効となる。入射した衝撃波は球状の物体に衝突し、反射される。このような反射を繰り返すことにより、衝撃波は減衰して限りなく音波に近づく。もちろん、楕円状の物体や多角形の形状でも良い。また、衝撃波を吸収する機構を取り入れることも効果がある。衝撃波減衰機構に入力した衝撃波が、そのまま直進することなく、何らかの反射等を何度も繰り返して進む配置が有用である。
【0052】
また、衝撃波減衰機構を有する導管としては、曲部を有する導管を用いることが望ましい。例えば、該導管がコイル状に巻いた構造でも良い。この構造では、導管がコイル状であるため、導管内をガスが直線的に流通しにくくなり、導管内での衝撃波の成長が抑制される傾向にあり、結果として衝撃波が減衰することになる。
【0053】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【実施例1】
【0054】
図1に基づき、実施の態様を述べる。フッ素ガスと窒素ガスからなる混合ガスの入った高圧容器1には開閉弁2が装着されている。供給弁4が外部装置100との間に配置され、開閉弁2と供給弁4の間は内径10.7mm、長さ50mmの直線状のステンレス鋼製の導管3で結ばれている。供給弁4の下流にはフッ素ガスと窒素ガスを外部装置100へと導くための導管5、衝撃波減衰機構を有する機器50、及び導管6がある。導管5、6も内径10.7mmの直線状のステンレス鋼製であるが、導管5の長さは300mmある。導管6の下流側に、外部装置100の上流に設けられている受入弁101が装着されている。受入弁101の下流には、外部装置100の他、真空排気設備105が開閉弁104を介して接続されている。受入弁101のシール材はPCTFE(三フッ化塩化エチレン)である。真空排気設備105は、主に供給弁4よりも下流の配管中と外部装置100内のガス置換を行うために使用される。なお、本実施例においては、外部装置100は、高圧容器1と同様の容器とした。さらに、外部装置100の下流には排気するための開閉弁110が接続されている。
【0055】
供給弁4と受入弁101の間には上述した衝撃波減衰機構を有する機器50が設けられている。図2に機器50の外観を、図3に機器50内部の一例を示す。図2に示したように、衝撃波減衰機構を有する機器50の流入側および流出側には入口50aおよび出口50bがあり、それぞれ導管5、導管6並びに受入弁101の内径に合致している。衝撃波減衰機構を有する機器50と受入弁101は導管6で、受入弁101と外部装置100の間は導管102並びに103で結ばれている。衝撃波減衰機構を有する機器50としては、図3に示すように長さが100mm、内径12mmのステンレス鋼管51の中に直径が10mmのステンレス鋼球52aが6個、直径が4mmのステンレス鋼球52bが10個、それぞれアトランダムに挿入されている。このアトランダムに配されたステンレス鋼球が衝撃波減衰を呈する働きを行っていると推察される。その結果、衝撃波減衰機構50の出口50bにおいては、衝撃波の発生はほとんど認められないものとなる。
【0056】
ステンレス鋼製の容器1には、5MPaGに高圧充填された20%フッ素ガス(残りは窒素ガス)を充填した。先ず、開閉弁2及び排出弁110以外のすべての弁を開放して、導管3、5、6、102、103、111、衝撃波減衰機構を有する機器50内および外部装置100内を真空状態とした後、すべての弁を閉止した。その後、開閉弁2を開放して導管3内の圧力を5MPaGとした。次に、供給弁4と受入弁101をほぼ同時に開放とし、外部装置100に20%フッ素ガス(残りは窒素ガス)を導入して30秒間経過した後に、すべての弁を閉止し、その上で開閉弁110を開放し外部装置100の中に充満した窒素ガスを排気した。
【0057】
以上の操作を10回繰り返した後に受入弁101を外し、リークディテクター(アルバック社製HELIOT102+)によりその内部リーク量の計測を行ったところ、リーク量は検出下限未満(1.0×10−7Pa・m/s未満)であり、リークのないことを確認した。また、受入弁101を解体し、シール材の目視観察を行ったところ、シール材の溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【0058】
次に、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管を受入弁101の位置に挿入し、その代わりとした。その後、先ほどと同様の条件で20%フッ素ガス(残りは窒素ガス)を外部装置100に導入した。この操作も10回繰り返した後、PCTFEの目視観察を行ったが、PCTFEの溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【実施例2】
【0059】
10.5MPaに高圧充填された三フッ化窒素ガスを用いた。装置としては、実施例1とほぼ同様としたが、先ず、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管を従来の受入弁101の位置に挿入し、その代わりとした。実施例1と同様に、開閉弁2及び排出弁110以外のすべての弁を開放して、導管3、5、6、102、103、111、衝撃波減衰機構を有する機器50内および外部装置100内を真空状態とした後、すべての弁を閉止した。その後、開閉弁2を開放して導管3内の圧力を10.5MPaGとした。次に、供給弁4と受入弁101をほぼ同時に開放とし、外部装置100に三フッ化窒素ガスを導入して30秒間経過した後に、すべての弁を閉止し、開閉弁110から外部装置100の中に充満した三フッ化窒素ガスを排気した。この操作を10回繰り返した後、PCTFEの目視観察を行ったが、PCTFEの溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【0060】
次に、シール材をPCTFE(三フッ化塩化エチレン)とした受入弁101を挿入した。実施例1と同様の操作を10回繰り返した後に、リークディテクターにより導入弁5の内部リーク量の計測を行ったところ、リーク量は1.0×10−7Pa・m/s未満であり、リークのないことを確認した。また、受入弁101を解体し、シール材の目視観察を行ったが、シール材の溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【実施例3】
【0061】
実施例1に準じているが、試験のやり方を一部変更した。図4は、説明するための系統図である。フッ素ガスと窒素ガスからなる混合ガスの入った高圧容器1には開閉弁2が装着されている。さらに開閉弁2の下流に、内径10.7mm、長さ50mmの直線状のステンレス鋼製の導管3介して、供給弁4が装着されている。供給弁4の下流にはフッ素ガスと窒素ガスを導くための導管5がある。導管5は、中間部で隔壁55の上流に導管5A、下流に導管5Bを備えており、隔壁55を含めた長さは300mmである。導管5Aと導管5Bも内径10.7mmの直線状のステンレス鋼製である。隔壁55の中には、マイラー(隔膜)が挿入できるようになっており、50μm厚のマイラー(ポリエチレンテレフタレート)を使用した。導管5Bの下流には、衝撃波減衰機構を有する機器50介して導管6が装着されている。導管6の下流は、いわゆる大気開放型の状態で密閉容器140に挿入されている。この下流には廃ガス処理設備130に廃ガス導入の為設けられている導管112があり、この導管112は導管6と同様に大気開放型の状態で密閉容器140に挿入されている。従って、導管6から出たガス流体は一度大気開放され、その後導管112を経て、廃ガス処理設備130に導かれるが、すべて密閉容器140の中でなされる。この密閉容器140の容器壁の一部は140Aおよび140Bのガラス製の窓が対向して具備しており、外部からの光が透過できるようになっている。後述するシュリーレン法による衝撃波発生の観察はこの窓を通して行う。
【0062】
図5に、衝撃波減衰機構を有する機器50の内部の邪魔板の配置を示す。図2に示したのと同様のように、衝撃波減衰機構を有する機器50の流入側および流出側には入口50aおよび出口50bがあり、それぞれ導管5Bおよび導管6の内径に合致している。図5から明らかなように、衝撃波減衰機構を有する機器50の内部には、ガスの進行方向に向かって約60度の角度がついた邪魔板が構成されている。
【0063】
ステンレス鋼製の容器1には、7MPaGに高圧充填された20%フッ素ガス(残りは窒素ガス)を充填した。供給弁4を閉止した状態で開閉弁2を開放し、その後供給弁4を少しずつ開放した。導管5A内の圧力が約5MPaGとなったとき、マイラーが破裂した。この時、導管6の端部から衝撃波が発生するか否かをシュリーレン法で調べた。その結果、衝撃波の発生は全く確認されなかった。
【0064】
さらに、衝撃波減衰機構を有する機器50として本試験の邪魔板を有する該機器を用いる以外は実施例1と同様の確認を併せて行った。すなわち、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管を受入弁101の位置に挿入し、10回の繰り返した後、PCTFEの目視観察を行ったが、PCTFEの溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【実施例4】
【0065】
容器1に充填するガスを三フッ化窒素ガスとし、邪魔板の構成が異なる衝撃波減衰機構を有する機器50を用いる以外は、実施例3と同様の試験を行った。
【0066】
図6に、本試験に用いる衝撃波減衰機構を有する機器50の内部の邪魔板の配置を示す。この場合でも衝撃波減衰機構を有する機器50の流入側および流出側には入口50aおよび出口50bがあり、それぞれ導管5Bおよび導管6の内径に合致している。図6から明らかなように、衝撃波減衰機構を有する機器50の内部には邪魔板が構成され、進行方向に向かって約60度の角度がついているが、実施例3で用いた衝撃波減衰機構を有する機器50の邪魔板の数は約半分となっている。
【0067】
実施例3と同様に供給弁4を閉止した状態で開閉弁2を開放後、供給弁4を少しずつ開放したところ、導管5A内の圧力が約5MPaGとなったとき、マイラーが破裂した。この時、導管6の端部から衝撃波が発生するか否かをシュリーレン法で調べた。その結果、衝撃波の発生は全く確認されなかった。
【0068】
さらに、実施例3と同様、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管を受入弁101の位置に挿入し、10回の繰り返した後、PCTFEの目視観察も行ったが、PCTFEの溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【実施例5】
【0069】
邪魔板の構成が異なる衝撃波減衰機構を有する機器50を用いる以外は、実施例3とほぼ同様の試験を行った。本試験では、衝撃波減衰機構を有する機器50の邪魔板はガスの進行に対して直角方向としており、図7に、内部の邪魔板の配置を示す。この場合でも衝撃波減衰機構を有する機器50の流入側および流出側には入口50aおよび出口50bがあり、それぞれ導管5Bおよび導管6の内径に合致している。この場合でも衝撃波減衰機構を有する機器50がある場合には、シュリーレン法での衝撃波の発生は全く確認されなかった。
【0070】
さらに、実施例3と同様、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管を受入弁101の位置に挿入し、10回の繰り返した後、PCTFEの目視観察も行ったが、PCTFEの溶損も焼損もクラックの発生も認められなかった。
【0071】
[比較例1]
実施例2にて使用した衝撃波減衰機構を有する機器50を用いず、衝撃波減衰機構を有する機器50と長さおよび内径が同じである直線状のステンレス鋼製の管を挿入した。それ以外は、実施例2と同様に実施したが、実施例2と同様に、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管の試験から行った。その結果、PCTFEが焼損していたことが確認された。このため、少なくとも自己燃焼を生じさせる熱的な負荷がかかった、すなわち衝撃波が発生したことと推察された。
【0072】
次に、実施例1と同様の受入弁で試験を行った。その結果、リークディテクターにより計測された受入弁101の内部リーク量は、1.3×10−1Pa・m/sであり気密不良であった。また、受入弁101を解体し、シール材の目視観察を行ったところ、シート材が一部変形し、焼損らしき劣化が認められた。
【0073】
[比較例2]
実施例2にて使用した衝撃波減衰機構を有する機器50を用いず、衝撃波減衰機構を有する機器50と長さおよび内径が同じである直線状のステンレス鋼製の管を挿入した。それ以外は、実施例2と同様に実施したが、実施例2と同様に、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管の試験から行った。
【0074】
その結果、PCTFEが焼損していたことが確認された。このため、少なくとも自己燃焼を生じさせる熱的な負荷がかかった、すなわち衝撃波が発生したと推察された。
【0075】
次に、実施例2と同様の受入弁での試験を行った。その結果、リークディテクターにより計測された受入弁101の内部リーク量は、1.3×10−1Pa・m/sであり気密不良であった。また、受入弁101を解体し、シール材の目視観察を行ったところ、シート材が一部変形し、焼損らしき劣化が認められた。
【0076】
[比較例3]
衝撃波減衰機構を有する機器50を設けず、代わりに同じ長さを持つ直線状のステンレス鋼製の導管を配置する以外は、実施例3と同様にシュリーレン法による衝撃波の発生の有無を調べた。
【0077】
実施例3と同様に供給弁4を閉止した状態で開閉弁2を開放し、その後供給弁4を少しずつ開放したところ、導管5A内の圧力が約5MPaGとなったとき、マイラーが破裂した。この時、導管6の端部から衝撃波が発生するか否かをシュリーレン法で調べた。その結果、導管6の先に明確な輪郭線が現われ、衝撃波の発生を可視化することにより確認した。
【0078】
実施例3と同様に、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管の試験を行った。その結果、PCTFEが焼損していたことが確認された。このため、少なくとも自己燃焼を生じさせる熱的な負荷がかかっており、発生した衝撃波が影響していると推察された。
【0079】
[比較例4]
実施例3で用いた衝撃波減衰機構を有する機器50に対して、内部の邪魔板を全て除いた機器60(概略を図8に示す。)を用いる以外は、実施例3と同様にシュリーレン法による衝撃波の発生の有無を調べた。
【0080】
実施例3と同様に供給弁4を閉止した状態で開閉弁2を開放し、その後供給弁4を少しずつ開放したところ、導管5A内の圧力が約5MPaGとなったとき、マイラーが破裂した。この時導管6の端部から衝撃波が発生するか否かをシュリーレン法で調べた。その結果、導管6の先に明確な輪郭線が現われ、衝撃波の発生を可視化することにより確認した。
【0081】
実施例3と同様に、3mm厚のPCTFE(三フッ化塩化エチレン)を内部に固定した導管の試験から行った。その結果、PCTFEが焼損していたことが確認された。このため、少なくとも自己燃焼を生じさせる熱的な負荷がかかっており、発生した衝撃波が影響していると推察された。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明の高圧ガスの供給方法は、高圧充填されたガスを下流の各装置に安全に供給するために用いることができるし、高圧ガスの生産上の安全性向上にも寄与できる。
【符号の説明】
【0083】
1 高圧容器
2 開閉弁(圧力調整弁)
3 導管
4 供給弁
5 導管
5A 導管
5B 導管
6 導管
50 衝撃波減衰機構を有する機器
50a 衝撃波減衰機構を有する機器の流入側
50b 衝撃波減衰機構を有する機器の流出側
51 衝撃波減衰機構を有する機器のステンレス鋼管
52a 衝撃波減衰を有する機器のステンレス鋼球(直径10mm)
52b 衝撃波減衰を有する機器のステンレス鋼球(直径4mm)
53 邪魔板
55 隔壁
100 外部装置
101 外部処理装置の受入弁
102 導管
103 導管
104 開閉弁
105 真空処理設備
110 開閉弁
111 導管
112 導管
130 廃ガス処理設備(大気)
140 密閉装置
140A ガラス窓
140B ガラス窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に高圧充填されている、可燃性ガス又は支燃性ガスを含有する高圧ガスを、該容器の容器弁を通じて外部装置へと供給するガス供給方法において、該ガスは衝撃波減衰機構を有する機器を通じて外部装置へと導かれることを特徴とする高圧ガスの供給方法。
【請求項2】
外部装置へと供給する高圧ガスは、4MPaG以上の圧力で供給されることを特徴とする請求項1に記載の高圧ガスの供給方法。
【請求項3】
衝撃波減衰機構を有する機器は、容器弁の下流に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高圧ガスの供給方法。
【請求項4】
衝撃波減衰機構は、衝撃波を音波に変える機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高圧ガスの供給方法。
【請求項5】
衝撃波減衰機構は、衝撃波の直進性を妨げる構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高圧ガスの供給方法。
【請求項6】
衝撃波の進路中に邪魔板を配したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高圧ガスの供給方法に用いる衝撃波減衰機構を有する機器。
【請求項7】
衝撃波の進路中に、球状、楕円状、又は多角形の形状の物体を配したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高圧ガスの供給方法に用いる衝撃波減衰機構を有する機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−167813(P2012−167813A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−269313(P2011−269313)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【出願人】(000002200)セントラル硝子株式会社 (1,198)
【Fターム(参考)】