高圧放電ランプの電極の製造方法及び高圧放電ランプ
【課題】高圧放電ランプ用の電極の製造方法において、連続的に放電を維持しつつドームの溶融状態と制御し、これによりドームの肉厚を薄くし、ドーム中心と電極軸中心とのオフセットを小さくし、ドームのタングステン結晶粒を大きくして電極としての性能を向上し、かつこれらのファクタにおけるばらつきを小さくする。
【解決手段】電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する電極の製造方法において、(A)電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び(B)起点を元に電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージを含み、(B)本溶融ステージが、(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップを含む。
【解決手段】電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する電極の製造方法において、(A)電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び(B)起点を元に電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージを含み、(B)本溶融ステージが、(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高圧放電ランプに使用される電極の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクターなどで使われる光源には、輝度が高いこと及び配光設定が容易なことから短アーク型のHIDランプが採用される。HIDランプ用の電極はタングステンからなり、その製造は、図1Aに示すように電極芯棒11にコイル12を巻回し、その先端部を溶融加工し、図1Bに示すように略半球状のドーム13を形成することによって行なわれる。このドーム13によって放電の安定性が確保され、寿命中の放電特性の変化が小さくなる。この溶融加工にはレーザーによる方法やプラズマ溶接、TIG(タングステンインナートガス)溶接による方法などが使われる。
【0003】
例えば、電極10を直流(DC)TIG溶接で加工する場合には、陽極としての電極10と陰極としての対向電極(不図示)の間で図10のような電流パターンによる放電を行なう。この放電電流パターンは、アークスポット(アークの起点となる部分)を作るための予備加熱ステージA、本格的に電極先端を溶融するための本溶融ステージB、及び急冷によるクレータや空洞の発生を防ぐためのアフター加熱ステージCからなる。これにより、電極先端部分の温度をタングステンの融点以上に加熱し溶かし、表面張力で丸まるようにしてドームを形成する。
【0004】
また、特許文献1では、休止期間を挟みながら間欠パルス電流による放電溶融加工を行ない、電極先端の状態を制御しつつドームを形成する方法が開示されている。具体的には、処理対象の電極を陽極として、例えば、26A、50msの放電を0.4秒おきに3回連続して行ない、3秒間休止した後に、さらに26A、50msの放電を0.4秒おきに2回連続して行ない、3秒間休止した後に、さらに26A、50msの放電を1回行なう等するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3339580号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の製造方法(図10)では、各ステージにおいて設定可能なパラメータが電流値及び通電時間のみであり、この2値の調整でドームの溶融状態を制御することができなかった。言い換えると、従来の製造方法は電極先端部を大量に溶融して固めるようなやり方であった。そのため、(電極先端のドーム部分の肉厚は後述するように薄い方が形状のバラツキが小さくなるという点で好ましいが)ドームの肉厚を所望の薄さに加工すべく制御することができなかった。また、大量の溶融を行なう結果として溶融中のタングステンの移動が容易となり、図1Cに示すように、電極芯棒の中心軸(x)とドームの中心軸(y)とのオフセット(d)が大きくなり形状がばらつく原因となっていた。このオフセットや肉厚のばらつきは電極を高圧放電ランプに組み込んだときに(特にそのランプがプロジェクターに使用される場合)その光学特性のずれ、ばらつき等に発展することとなり問題となっていた。
【0007】
さらに、ドームの加工工程でタングステンの結晶粒を大きく成長させることが望ましい。これによってランプ特性又は光学特性の安定性を高くすることができるからである。そこで、上記の形状ばらつきの問題を解決しつつも所望の大きさの結晶粒を得る必要もある。
【0008】
なお、特許文献1では、間欠的パルス電流を加えている(電流ゼロの期間を設けている)ため、パルスごとに対向電極との間で絶縁破壊を起こさせる必要がり、エネルギー効率上好ましくない。
また、電源側に適切にサージ対策がなされていない場合、絶縁破壊時に不要なサージ電流が発生し、加工精度に影響する場合があった。
【0009】
そこで、高圧放電ランプ用の電極の製造方法において、連続的に放電を維持しつつドームの溶融状態を制御し、これによりドームの肉厚を薄くし、ドーム中心と電極軸中心とのオフセットを小さくし、ドームのタングステン結晶粒を大きくして電極としての性能を向上し、かつこれらのファクタにおけるばらつきを小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は、高圧放電ランプの電極の製造方法であって、電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する製造方法において、(A)電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び(B)起点を元に電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージを含み、(B)本溶融ステージが、(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップを含む製造方法である。
【0011】
さらに、ステップ(S2)において、溶融パルス電流のピーク値をパルス毎に上昇させていく構成とした。ここで、保温パルス電流のピーク値に対する溶融パルス電流のピーク値の比が120%以上160%以下となるようにした。
また、(S2)溶融ステップにおいて、モニタ手段によって電極の溶融状態をモニタし、モニタ手段が溶融状態を不充分と判断した場合には溶融パルスのピーク値を直近の溶融パルスのピーク値よりも高くし、モニタ手段が溶融状態を充分と判断した場合には溶融パルスの挿入を停止する構成とした。
【0012】
またさらに、(B)本溶融ステージが、(S2)溶融ステップの前に、(S1)複合パルス電流の周波数よりも高い周波数の予備パルス電流で放電する移行ステップを含むようにした。
また、(B)本溶融ステージが、(S2)溶融ステップの後に、(S3)ベース電流に重畳された溶融パルス電流よりも低い実効値の保持パルス電流で放電する保持ステップを含むようにした。
さらに、(B)ステージの後に(C)アフター加熱用パルス電流で放電するアフター加熱ステージを含み、アフター加熱用パルス電流は漸減するピーク電流部分を有する構成とした。
【0013】
本発明の第2の側面は、発光管(60)、及び発光管内に配置される本発明の製造方法によって製造された一対の電極(10)を備えた高圧放電ランプ(50)である。
本発明の第3の側面は、上記の高圧放電ランプ(50)、高圧放電ランプに電力を供給する点灯装置(71)、高圧放電ランプが取り付けられるリフレクタ(72)、並びに点灯装置及びリフレクタを内包する筐体(73)を備えたプロジェクター(70)である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】電極を説明する図である。
【図1B】電極を説明する図である。
【図1C】電極を説明する図である。
【図2】本発明実施例で使用する製造装置を説明する図である。
【図3】本発明実施例を示す図である。
【図4】本発明実施例を示す図である。
【図5A】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5B】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5C】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5D】従来の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図6A】本発明の製造方法によって製造された電極のオフセットを示す図である。
【図6B】従来の製造方法によって製造された電極のオフセットを示す図である。
【図7】本発明の製造方法のフローチャートである。
【図8】本発明の高圧放電ランプを示す図である。
【図9】本発明のプロジェクターを示す図である。
【図10】従来の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図2は本発明の電極の製造方法のための製造装置である。装置において、電極10が陽極として、対向電極20が陰極として配置され、これらが電流制御可能な電源30に接続されている。製造中の電極の溶融状態はモニタ40によって監視される。モニタ40の出力は電源30に入力され、電源30の電流制御にフィードバックすることができる。
【0016】
図3に本発明の実施例による放電電流パターンを示す。本実施例では、定格電力が170W〜200W程度のランプに使用される電極について説明するが、本発明は他の定格電力のランプに使用される電極についても適用可能である。放電電流パターンは予備加熱ステージA、本溶融ステージB、及びアフター加熱ステージCからなる。
【0017】
予備加熱ステージAは放電の起点(アークスポット)を作ることを目的とする。例えば、約4.5Aの電流で約1秒間放電すればよい。
【0018】
本溶融ステージBは電極先端を溶融して肉厚の薄いドームを形成すること、即ち、薄皮のようなドームが電極芯棒やコイルを包み込むような構造を形成することを目的とする。本溶融ステージBは移行ステップS1、溶融ステップS2、及び保持ステップS3からなる。
【0019】
移行ステップS1は、予備加熱ステージAで作った起点を安定させる(即ち、起点の移動を抑制する)ことを目的とする。そのために、比較的高い周波数の予備加熱パルス電流で放電することが必要である。具体的には、予備加熱パルス電流はピークが5〜9A、周波数が約10Hzであり、これを約1.5秒間放電する。
【0020】
溶融ステップS2は溶融パルス電流及び保温パルス電流からなる複合パルスで構成される。なお、パルスとパルスの間で放電が立ち消えないように複合パルスは約1Aのベース電流に重畳される。
溶融パルス電流はピークが約14〜15.5Aであり、パルス幅は1/6秒(3Hz)である。溶融パルスはその回数が進む度にピーク値が上昇する。
保温パルス電流はピークが約11.5〜12.5Aで略一定であり、パルス幅は1/6秒(3Hz)である。
ここで、溶融パルスのピーク値と保温パルスのピーク値の差が大きいほどドームの肉厚は薄くなることが分かっている。これは、溶融パルスと保温パルスの間でピーク差を大きくすることで溶融時の熱がドーム内部に到達し難くなり、ドーム表面が集中的に溶融することによるものと考えられる。具体的には、保温パルスのピーク値に対する溶融パルスの最大ピーク値を120%〜160%にすることが好ましい。
なお、本実施例では溶融パルス数:保温パルス数を1:2としているが、この比は変更可能である。
【0021】
溶融ステップS2を何回目の溶融パルスで終了するかは予め設定してもよいし、モニタ40によるフィードバックを利用して決定してもよい。モニタ40によるフィードバックを利用する場合、モニタ40はドームの溶融状態を画像処理技術等を用いて解析し、ドームの溶融が不充分と判断した場合には次回の溶融パルスのピーク値を増加させ、充分と判断した場合には溶融パルスの挿入を停止する(即ち、溶融ステップS2を終了する)。
【0022】
保持ステップS3はドームのタングステン結晶を成長させて結晶粒を大きくし、安定させることを目的とする。例えば、ベース電流に重畳されたピーク電流13Aの保持パルス電流で放電する。保持ステップS3の期間は約3.5秒である。
また、保持パルスは保温パルスと同様のものであってもよく、この場合、保持ステップS3は溶融ステップS2の複合パルスから溶融パルスの挿入をなくしたものとみなすことができる。
【0023】
アフター加熱ステージCは急冷によるクレータや空洞の発生を防ぐことを目的とする。例えば、パルスのピーク値を約7Aとし、その後ピーク値を漸減させ、全体の通電時間を約2秒とすればよい。
【0024】
図4に実際の放電電流波形を示す。図4に示すように、実際には電源を含む回路の容量によってパルスは多少歪むことになる。従って、本発明でいう「パルス」とは、完全な矩形波でないものも含む趣旨である。
【0025】
図5A−5Cに本発明の製造方法(図3)の放電電流パターンによって製造されたドームの断面写真を、図5Dに従来の製造方法(図10)の放電電流パターンによって製造されたドームの断面写真を示す。図5A−Cに示すように、本発明の製造方法によるドームは図5Dに示す従来のドームに比べて肉厚が薄い。図5B、5Cは最大溶融パルスピーク値/保温パルスピーク値がそれぞれ120%、160%とした場合のものである(保温パルスピーク値/最大溶融パルスピーク値はそれぞれ83%、63%である)。また、図5B、5C及び5Dに示す電極の各肉厚tb、tc及びtdについて、tc<tb<tdとなっているように、溶融パルスピーク値と保温パルスピーク値の差が大きいほどドーム肉厚を薄くできるが、肉厚が薄すぎると強度不足になるおそれがある。即ち、ランプ点灯時に電極先端部は損耗という形で経年変化し寿命末期にはアークスポットの移動によるちらつきの原因ともなり得る。肉厚が薄すぎると寿命末期までドーム形状を維持できないおそれがあり、これを回避するために最低限の肉厚の確保が必要となる。
上記のように、最大溶融パルスピーク値/保温パルスピーク値が120%〜160%(保温パルスピーク値/最大溶融パルスピーク値が63%〜83%)であれば好適なドームを得ることができる。
【0026】
図6A、6Bはそれぞれ本発明の製造方法、従来の製造方法による電極のオフセットを示すデータである。両図から分かるように、従来の製造方法(図6B)では軸ずれ平均が146.75μmで3σが155.01であるのに対し、本発明の製造方法(図6A)では軸ずれ平均が48.82μmで3σが94.55であり、電極オフセットが平均値及びばらつきとも大幅に改善された。
【0027】
以上のように、本発明の製造方法によると、溶融ステップの工夫によりドームの肉厚を薄くすることができ、これによってドーム中心と電極軸中心とのオフセットを小さくすることができた。
また、溶融ステップに続く保持ステップによりドームのタングステン結晶粒を大きくして電極としての性能を向上することができた。
さらに、モニタ40によるフィードバックを取り入れることによって各ファクタのばらつきが一層抑制された。このように、本発明の製造方法によって電極の加工精度が向上した。そして、本発明の製造方法は放電を停止せずに全ての工程を行なうのでエネルギー効率が高く、絶縁破壊時に不要なサージが発生することもない。
【0028】
図7に本発明の製造方法のフローチャートを示す。
上述したように、製造方法は予備加熱ステージA、本溶融ステージB、及びアフター加熱ステージCからなり、本溶融ステージBは移行ステップS1、溶融ステップS2、及び保持ステップS3に分けられる。
溶融ステップS2において、溶融パルス電流による放電がS21で行なわれ、保温パルス電流による放電がS22で行なわれ、S23においてモニタ40によってドームの溶融状態が充分か否か判断される。
溶融状態が充分と判断した場合は保持ステップS3に進み、不充分と判断した場合は、S24で溶融パルスのピーク値を所定量だけ上昇させてS21に戻る。
【0029】
なお、S24で上昇させるピーク値に上限値を設け、その上限値に達した後は溶融パルスのピーク値を一定としてもよい。
また、溶融パルスの適用回数が予め設定されている場合は、S23では溶融パルスの適用回数が設定回数を超えたか否かを判断するものとする。
【0030】
図8に上記実施例によって製造された電極10を用いる高圧放電ランプ50を示す。高圧放電ランプ50は発光管60、及び発光管60内に対向配置された一対の上記電極10を備える。また、発光管60は各電極10に接続されたモリブデン箔61及びリード62を備える。なお、発光管60の内部には少なくとも水銀及び不活性ガスが封入されている。
上記の高圧放電ランプによると、点灯特性が高い精度で一定に管理された高品質の高圧放電ランプを得ることができる。
【0031】
上記の高圧放電ランプはプロジェクター用に特に有用である。図9に上記の高圧放電ランプ50を用いたプロジェクター70を示す。図において、高圧放電ランプ50の両リード62に点灯装置71が接続され、電力を供給する。高圧放電ランプ50が反射鏡72に取り付けられ、点灯装置71及び反射鏡72が筐体73に内蔵される。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体に適宜配置してプロジェクターが構成される。
本発明の製造方法による電極は電極軸に対するドームのオフセットが小さいので、プロジェクター70(反射鏡72)に対する高圧放電ランプ50の取り付け方向によって投影時の配光が異なってしまうことがない。このように、配光設定における光学特性に優れたプロジェクターが得られる。
【符号の説明】
【0032】
10.電極
11.電極芯棒
12.コイル
13.ドーム
20.対向電極
30.電源
40.モニタ
50.高圧放電ランプ
60.発光管
61.モリブデン箔
62.リード
70.プロジェクター
71.点灯装置
72.反射鏡
73.筐体
【技術分野】
【0001】
本発明は高圧放電ランプに使用される電極の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクターなどで使われる光源には、輝度が高いこと及び配光設定が容易なことから短アーク型のHIDランプが採用される。HIDランプ用の電極はタングステンからなり、その製造は、図1Aに示すように電極芯棒11にコイル12を巻回し、その先端部を溶融加工し、図1Bに示すように略半球状のドーム13を形成することによって行なわれる。このドーム13によって放電の安定性が確保され、寿命中の放電特性の変化が小さくなる。この溶融加工にはレーザーによる方法やプラズマ溶接、TIG(タングステンインナートガス)溶接による方法などが使われる。
【0003】
例えば、電極10を直流(DC)TIG溶接で加工する場合には、陽極としての電極10と陰極としての対向電極(不図示)の間で図10のような電流パターンによる放電を行なう。この放電電流パターンは、アークスポット(アークの起点となる部分)を作るための予備加熱ステージA、本格的に電極先端を溶融するための本溶融ステージB、及び急冷によるクレータや空洞の発生を防ぐためのアフター加熱ステージCからなる。これにより、電極先端部分の温度をタングステンの融点以上に加熱し溶かし、表面張力で丸まるようにしてドームを形成する。
【0004】
また、特許文献1では、休止期間を挟みながら間欠パルス電流による放電溶融加工を行ない、電極先端の状態を制御しつつドームを形成する方法が開示されている。具体的には、処理対象の電極を陽極として、例えば、26A、50msの放電を0.4秒おきに3回連続して行ない、3秒間休止した後に、さらに26A、50msの放電を0.4秒おきに2回連続して行ない、3秒間休止した後に、さらに26A、50msの放電を1回行なう等するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3339580号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の製造方法(図10)では、各ステージにおいて設定可能なパラメータが電流値及び通電時間のみであり、この2値の調整でドームの溶融状態を制御することができなかった。言い換えると、従来の製造方法は電極先端部を大量に溶融して固めるようなやり方であった。そのため、(電極先端のドーム部分の肉厚は後述するように薄い方が形状のバラツキが小さくなるという点で好ましいが)ドームの肉厚を所望の薄さに加工すべく制御することができなかった。また、大量の溶融を行なう結果として溶融中のタングステンの移動が容易となり、図1Cに示すように、電極芯棒の中心軸(x)とドームの中心軸(y)とのオフセット(d)が大きくなり形状がばらつく原因となっていた。このオフセットや肉厚のばらつきは電極を高圧放電ランプに組み込んだときに(特にそのランプがプロジェクターに使用される場合)その光学特性のずれ、ばらつき等に発展することとなり問題となっていた。
【0007】
さらに、ドームの加工工程でタングステンの結晶粒を大きく成長させることが望ましい。これによってランプ特性又は光学特性の安定性を高くすることができるからである。そこで、上記の形状ばらつきの問題を解決しつつも所望の大きさの結晶粒を得る必要もある。
【0008】
なお、特許文献1では、間欠的パルス電流を加えている(電流ゼロの期間を設けている)ため、パルスごとに対向電極との間で絶縁破壊を起こさせる必要がり、エネルギー効率上好ましくない。
また、電源側に適切にサージ対策がなされていない場合、絶縁破壊時に不要なサージ電流が発生し、加工精度に影響する場合があった。
【0009】
そこで、高圧放電ランプ用の電極の製造方法において、連続的に放電を維持しつつドームの溶融状態を制御し、これによりドームの肉厚を薄くし、ドーム中心と電極軸中心とのオフセットを小さくし、ドームのタングステン結晶粒を大きくして電極としての性能を向上し、かつこれらのファクタにおけるばらつきを小さくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の側面は、高圧放電ランプの電極の製造方法であって、電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する製造方法において、(A)電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び(B)起点を元に電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージを含み、(B)本溶融ステージが、(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップを含む製造方法である。
【0011】
さらに、ステップ(S2)において、溶融パルス電流のピーク値をパルス毎に上昇させていく構成とした。ここで、保温パルス電流のピーク値に対する溶融パルス電流のピーク値の比が120%以上160%以下となるようにした。
また、(S2)溶融ステップにおいて、モニタ手段によって電極の溶融状態をモニタし、モニタ手段が溶融状態を不充分と判断した場合には溶融パルスのピーク値を直近の溶融パルスのピーク値よりも高くし、モニタ手段が溶融状態を充分と判断した場合には溶融パルスの挿入を停止する構成とした。
【0012】
またさらに、(B)本溶融ステージが、(S2)溶融ステップの前に、(S1)複合パルス電流の周波数よりも高い周波数の予備パルス電流で放電する移行ステップを含むようにした。
また、(B)本溶融ステージが、(S2)溶融ステップの後に、(S3)ベース電流に重畳された溶融パルス電流よりも低い実効値の保持パルス電流で放電する保持ステップを含むようにした。
さらに、(B)ステージの後に(C)アフター加熱用パルス電流で放電するアフター加熱ステージを含み、アフター加熱用パルス電流は漸減するピーク電流部分を有する構成とした。
【0013】
本発明の第2の側面は、発光管(60)、及び発光管内に配置される本発明の製造方法によって製造された一対の電極(10)を備えた高圧放電ランプ(50)である。
本発明の第3の側面は、上記の高圧放電ランプ(50)、高圧放電ランプに電力を供給する点灯装置(71)、高圧放電ランプが取り付けられるリフレクタ(72)、並びに点灯装置及びリフレクタを内包する筐体(73)を備えたプロジェクター(70)である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】電極を説明する図である。
【図1B】電極を説明する図である。
【図1C】電極を説明する図である。
【図2】本発明実施例で使用する製造装置を説明する図である。
【図3】本発明実施例を示す図である。
【図4】本発明実施例を示す図である。
【図5A】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5B】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5C】本発明の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図5D】従来の製造方法による電極状態を説明する写真である。
【図6A】本発明の製造方法によって製造された電極のオフセットを示す図である。
【図6B】従来の製造方法によって製造された電極のオフセットを示す図である。
【図7】本発明の製造方法のフローチャートである。
【図8】本発明の高圧放電ランプを示す図である。
【図9】本発明のプロジェクターを示す図である。
【図10】従来の製造方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図2は本発明の電極の製造方法のための製造装置である。装置において、電極10が陽極として、対向電極20が陰極として配置され、これらが電流制御可能な電源30に接続されている。製造中の電極の溶融状態はモニタ40によって監視される。モニタ40の出力は電源30に入力され、電源30の電流制御にフィードバックすることができる。
【0016】
図3に本発明の実施例による放電電流パターンを示す。本実施例では、定格電力が170W〜200W程度のランプに使用される電極について説明するが、本発明は他の定格電力のランプに使用される電極についても適用可能である。放電電流パターンは予備加熱ステージA、本溶融ステージB、及びアフター加熱ステージCからなる。
【0017】
予備加熱ステージAは放電の起点(アークスポット)を作ることを目的とする。例えば、約4.5Aの電流で約1秒間放電すればよい。
【0018】
本溶融ステージBは電極先端を溶融して肉厚の薄いドームを形成すること、即ち、薄皮のようなドームが電極芯棒やコイルを包み込むような構造を形成することを目的とする。本溶融ステージBは移行ステップS1、溶融ステップS2、及び保持ステップS3からなる。
【0019】
移行ステップS1は、予備加熱ステージAで作った起点を安定させる(即ち、起点の移動を抑制する)ことを目的とする。そのために、比較的高い周波数の予備加熱パルス電流で放電することが必要である。具体的には、予備加熱パルス電流はピークが5〜9A、周波数が約10Hzであり、これを約1.5秒間放電する。
【0020】
溶融ステップS2は溶融パルス電流及び保温パルス電流からなる複合パルスで構成される。なお、パルスとパルスの間で放電が立ち消えないように複合パルスは約1Aのベース電流に重畳される。
溶融パルス電流はピークが約14〜15.5Aであり、パルス幅は1/6秒(3Hz)である。溶融パルスはその回数が進む度にピーク値が上昇する。
保温パルス電流はピークが約11.5〜12.5Aで略一定であり、パルス幅は1/6秒(3Hz)である。
ここで、溶融パルスのピーク値と保温パルスのピーク値の差が大きいほどドームの肉厚は薄くなることが分かっている。これは、溶融パルスと保温パルスの間でピーク差を大きくすることで溶融時の熱がドーム内部に到達し難くなり、ドーム表面が集中的に溶融することによるものと考えられる。具体的には、保温パルスのピーク値に対する溶融パルスの最大ピーク値を120%〜160%にすることが好ましい。
なお、本実施例では溶融パルス数:保温パルス数を1:2としているが、この比は変更可能である。
【0021】
溶融ステップS2を何回目の溶融パルスで終了するかは予め設定してもよいし、モニタ40によるフィードバックを利用して決定してもよい。モニタ40によるフィードバックを利用する場合、モニタ40はドームの溶融状態を画像処理技術等を用いて解析し、ドームの溶融が不充分と判断した場合には次回の溶融パルスのピーク値を増加させ、充分と判断した場合には溶融パルスの挿入を停止する(即ち、溶融ステップS2を終了する)。
【0022】
保持ステップS3はドームのタングステン結晶を成長させて結晶粒を大きくし、安定させることを目的とする。例えば、ベース電流に重畳されたピーク電流13Aの保持パルス電流で放電する。保持ステップS3の期間は約3.5秒である。
また、保持パルスは保温パルスと同様のものであってもよく、この場合、保持ステップS3は溶融ステップS2の複合パルスから溶融パルスの挿入をなくしたものとみなすことができる。
【0023】
アフター加熱ステージCは急冷によるクレータや空洞の発生を防ぐことを目的とする。例えば、パルスのピーク値を約7Aとし、その後ピーク値を漸減させ、全体の通電時間を約2秒とすればよい。
【0024】
図4に実際の放電電流波形を示す。図4に示すように、実際には電源を含む回路の容量によってパルスは多少歪むことになる。従って、本発明でいう「パルス」とは、完全な矩形波でないものも含む趣旨である。
【0025】
図5A−5Cに本発明の製造方法(図3)の放電電流パターンによって製造されたドームの断面写真を、図5Dに従来の製造方法(図10)の放電電流パターンによって製造されたドームの断面写真を示す。図5A−Cに示すように、本発明の製造方法によるドームは図5Dに示す従来のドームに比べて肉厚が薄い。図5B、5Cは最大溶融パルスピーク値/保温パルスピーク値がそれぞれ120%、160%とした場合のものである(保温パルスピーク値/最大溶融パルスピーク値はそれぞれ83%、63%である)。また、図5B、5C及び5Dに示す電極の各肉厚tb、tc及びtdについて、tc<tb<tdとなっているように、溶融パルスピーク値と保温パルスピーク値の差が大きいほどドーム肉厚を薄くできるが、肉厚が薄すぎると強度不足になるおそれがある。即ち、ランプ点灯時に電極先端部は損耗という形で経年変化し寿命末期にはアークスポットの移動によるちらつきの原因ともなり得る。肉厚が薄すぎると寿命末期までドーム形状を維持できないおそれがあり、これを回避するために最低限の肉厚の確保が必要となる。
上記のように、最大溶融パルスピーク値/保温パルスピーク値が120%〜160%(保温パルスピーク値/最大溶融パルスピーク値が63%〜83%)であれば好適なドームを得ることができる。
【0026】
図6A、6Bはそれぞれ本発明の製造方法、従来の製造方法による電極のオフセットを示すデータである。両図から分かるように、従来の製造方法(図6B)では軸ずれ平均が146.75μmで3σが155.01であるのに対し、本発明の製造方法(図6A)では軸ずれ平均が48.82μmで3σが94.55であり、電極オフセットが平均値及びばらつきとも大幅に改善された。
【0027】
以上のように、本発明の製造方法によると、溶融ステップの工夫によりドームの肉厚を薄くすることができ、これによってドーム中心と電極軸中心とのオフセットを小さくすることができた。
また、溶融ステップに続く保持ステップによりドームのタングステン結晶粒を大きくして電極としての性能を向上することができた。
さらに、モニタ40によるフィードバックを取り入れることによって各ファクタのばらつきが一層抑制された。このように、本発明の製造方法によって電極の加工精度が向上した。そして、本発明の製造方法は放電を停止せずに全ての工程を行なうのでエネルギー効率が高く、絶縁破壊時に不要なサージが発生することもない。
【0028】
図7に本発明の製造方法のフローチャートを示す。
上述したように、製造方法は予備加熱ステージA、本溶融ステージB、及びアフター加熱ステージCからなり、本溶融ステージBは移行ステップS1、溶融ステップS2、及び保持ステップS3に分けられる。
溶融ステップS2において、溶融パルス電流による放電がS21で行なわれ、保温パルス電流による放電がS22で行なわれ、S23においてモニタ40によってドームの溶融状態が充分か否か判断される。
溶融状態が充分と判断した場合は保持ステップS3に進み、不充分と判断した場合は、S24で溶融パルスのピーク値を所定量だけ上昇させてS21に戻る。
【0029】
なお、S24で上昇させるピーク値に上限値を設け、その上限値に達した後は溶融パルスのピーク値を一定としてもよい。
また、溶融パルスの適用回数が予め設定されている場合は、S23では溶融パルスの適用回数が設定回数を超えたか否かを判断するものとする。
【0030】
図8に上記実施例によって製造された電極10を用いる高圧放電ランプ50を示す。高圧放電ランプ50は発光管60、及び発光管60内に対向配置された一対の上記電極10を備える。また、発光管60は各電極10に接続されたモリブデン箔61及びリード62を備える。なお、発光管60の内部には少なくとも水銀及び不活性ガスが封入されている。
上記の高圧放電ランプによると、点灯特性が高い精度で一定に管理された高品質の高圧放電ランプを得ることができる。
【0031】
上記の高圧放電ランプはプロジェクター用に特に有用である。図9に上記の高圧放電ランプ50を用いたプロジェクター70を示す。図において、高圧放電ランプ50の両リード62に点灯装置71が接続され、電力を供給する。高圧放電ランプ50が反射鏡72に取り付けられ、点灯装置71及び反射鏡72が筐体73に内蔵される。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体に適宜配置してプロジェクターが構成される。
本発明の製造方法による電極は電極軸に対するドームのオフセットが小さいので、プロジェクター70(反射鏡72)に対する高圧放電ランプ50の取り付け方向によって投影時の配光が異なってしまうことがない。このように、配光設定における光学特性に優れたプロジェクターが得られる。
【符号の説明】
【0032】
10.電極
11.電極芯棒
12.コイル
13.ドーム
20.対向電極
30.電源
40.モニタ
50.高圧放電ランプ
60.発光管
61.モリブデン箔
62.リード
70.プロジェクター
71.点灯装置
72.反射鏡
73.筐体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧放電ランプの電極の製造方法であって、該電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する製造方法において、
(A)該電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び
(B)該起点を元に該電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージ
を含み、該(B)本溶融ステージが、
(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び該溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップ
を含む製造方法。
【請求項2】
請求項1の製造方法であって、前記ステップ(S2)において、前記溶融パルス電流のピーク値をパルス毎に上昇させていくことを特徴とする製造方法。
【請求項3】
請求項2の製造方法において、前記保温パルス電流のピーク値に対する前記溶融パルス電流のピーク値の比が120%以上160%以下であることを特徴とする製造方法。
【請求項4】
請求項1の製造方法であって、前記(S2)溶融ステップにおいて、モニタ手段によって電極の溶融状態をモニタし、該モニタ手段が溶融状態を不充分と判断した場合には前記溶融パルスのピーク値を直近の溶融パルスのピーク値よりも高くし、該モニタ手段が溶融状態を充分と判断した場合には前記溶融パルスの挿入を停止することを特徴とする製造方法。
【請求項5】
請求項1の製造方法において、前記(B)本溶融ステージが、前記(S2)溶融ステップの前に、
(S1)前記複合パルス電流の周波数よりも高い周波数の予備パルス電流で放電する移行ステップ
を含む製造方法。
【請求項6】
請求項1の製造方法において、前記(B)本溶融ステージが、前記(S2)溶融ステップの後に、
(S3)ベース電流に重畳された前記溶融パルス電流よりも低い実効値の保持パルス電流で放電する保持ステップ
を含む製造方法。
【請求項7】
請求項1の製造方法であって、前記(B)ステージの後に、
(C)アフター加熱用パルス電流で放電するアフター加熱ステージを含み、該アフター加熱用パルス電流は漸減するピーク電流部分を有することを特徴とする製造方法。
【請求項8】
発光管(60)、及び該発光管内に配置される請求項1の製造方法によって製造された一対の電極(10)を備えた高圧放電ランプ(50)。
【請求項9】
請求項8記載の高圧放電ランプ(50)、該高圧放電ランプに電力を供給する点灯装置(71)、該高圧放電ランプが取り付けられるリフレクタ(72)、並びに該点灯装置及び該リフレクタを内包する筐体(73)を備えたプロジェクター(70)。
【請求項1】
高圧放電ランプの電極の製造方法であって、該電極と対向電極間で放電を行なうことによって電極先端を加工する製造方法において、
(A)該電極先端に放電の起点を生成する予備加熱ステージ、及び
(B)該起点を元に該電極先端をドーム状に溶融する本溶融ステージ
を含み、該(B)本溶融ステージが、
(S2)ベース電流に重畳された溶融パルス電流及び該溶融パルス電流よりも低いピークの保温パルス電流の繰り返しからなる複合パルス電流を通電する溶融ステップ
を含む製造方法。
【請求項2】
請求項1の製造方法であって、前記ステップ(S2)において、前記溶融パルス電流のピーク値をパルス毎に上昇させていくことを特徴とする製造方法。
【請求項3】
請求項2の製造方法において、前記保温パルス電流のピーク値に対する前記溶融パルス電流のピーク値の比が120%以上160%以下であることを特徴とする製造方法。
【請求項4】
請求項1の製造方法であって、前記(S2)溶融ステップにおいて、モニタ手段によって電極の溶融状態をモニタし、該モニタ手段が溶融状態を不充分と判断した場合には前記溶融パルスのピーク値を直近の溶融パルスのピーク値よりも高くし、該モニタ手段が溶融状態を充分と判断した場合には前記溶融パルスの挿入を停止することを特徴とする製造方法。
【請求項5】
請求項1の製造方法において、前記(B)本溶融ステージが、前記(S2)溶融ステップの前に、
(S1)前記複合パルス電流の周波数よりも高い周波数の予備パルス電流で放電する移行ステップ
を含む製造方法。
【請求項6】
請求項1の製造方法において、前記(B)本溶融ステージが、前記(S2)溶融ステップの後に、
(S3)ベース電流に重畳された前記溶融パルス電流よりも低い実効値の保持パルス電流で放電する保持ステップ
を含む製造方法。
【請求項7】
請求項1の製造方法であって、前記(B)ステージの後に、
(C)アフター加熱用パルス電流で放電するアフター加熱ステージを含み、該アフター加熱用パルス電流は漸減するピーク電流部分を有することを特徴とする製造方法。
【請求項8】
発光管(60)、及び該発光管内に配置される請求項1の製造方法によって製造された一対の電極(10)を備えた高圧放電ランプ(50)。
【請求項9】
請求項8記載の高圧放電ランプ(50)、該高圧放電ランプに電力を供給する点灯装置(71)、該高圧放電ランプが取り付けられるリフレクタ(72)、並びに該点灯装置及び該リフレクタを内包する筐体(73)を備えたプロジェクター(70)。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【公開番号】特開2011−70879(P2011−70879A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220169(P2009−220169)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000000192)岩崎電気株式会社 (533)
【Fターム(参考)】
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