高精度定重量液送装置
【課題】 所定重量の液剤を正確に移送することができ、かつ、その再現性にも優れ、しかも、事前準備も容易な高精度定重量液送装置を提供すること。
【解決手段】 第一容器を、第二容器と液送ホースを介して相互に連通する一方、第一容器を、ロードセルを備える計量器の載置台上に設置して、前記液送ホースに介装された制御ポンプの駆動により液剤の給排出を可能とし、かつ、
前記計量器の載置台に設けられた第1固定部と、装置躯体に設けられた第2固定部に、前記ロードセルの直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホースの両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部は、ロードセルの変形により浮沈して架橋部を弾性変形せしめると共に、前記計量器には、既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器内の液剤の重量変化を即時測定して制御ポンプに出力し、液剤の給排出を制御可能とした。
【解決手段】 第一容器を、第二容器と液送ホースを介して相互に連通する一方、第一容器を、ロードセルを備える計量器の載置台上に設置して、前記液送ホースに介装された制御ポンプの駆動により液剤の給排出を可能とし、かつ、
前記計量器の載置台に設けられた第1固定部と、装置躯体に設けられた第2固定部に、前記ロードセルの直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホースの両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部は、ロードセルの変形により浮沈して架橋部を弾性変形せしめると共に、前記計量器には、既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器内の液剤の重量変化を即時測定して制御ポンプに出力し、液剤の給排出を制御可能とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定重量液送装置の改良、詳しくは、精緻な調合を実現でき、その再現性にも優れ、しかも、事前準備も容易な高精度定重量液送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、化学工場等において塗料やインキなどを製造する際、複数種類の液剤を所定の割合で調合する工程が必要となる。
【0003】
そして、その調合方法に関しては、調合される一方側の液剤を一旦計量用の容器に入れて計量器で分量を調節し、その分量調節した液剤をもう一方側の液剤を入れた容器に移して調合する方法が採られていたが、その方法だと計量用の容器内部に僅かに液剤が残留して混入する分量が狂ってしまい、それが正確な調合の妨げとなっていた。
【0004】
そこで現在では、誤差の少ない正確な調合を行うために、計量用の容器を用いずに調合される一方側の液剤を他方側の容器に移送しながら、移送する側又は移送される側の容器を計量し、その測定値に基いて移送量を調節する方法が採られている。
【0005】
そして、そのような所定重量の液剤を移送するための定重量液送装置としては、液剤入りの容器を計量装置にセッティングし、このセッティングした容器と液剤を移送する相手側の容器とをホース管で繋ぎ、そのホース管の途中に配設したポンプによって液体の移送を行う構造が従来において公知となっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、上記従来の液送装置においては、ホース管が容器内で動かないようにホース管を容器に固定した場合に、荷重によりロードセルが弾性変形して容器が沈み込んだ際、セッティングした容器がホース管に引っ張られることによりロードセルに不安定な影響が生じ、その影響によって予測が困難な不規則な誤差が生じてしまったため、比較校正による修正処理を行っても精確な量で液剤を移送することが難しかった。
【0007】
また、上記従来の定量移送装置において修正精度を上げる手段として、複数の荷重ポイントでその荷重に対応した標準分銅を用いて比較校正を行い、各荷重ポイント間における誤差をそれぞれ推定する方法があったが、この手段を採用すると事前準備に手間がかかるという不満があった。
【0008】
さらに、上記従来の定量移送装置では、計量部にセッティングした容器の配置が少し異なるだけで誤差値が変化してしまったため、繰り返し液剤の移送を行う場合に、再度、比較校正を行わない限り同様の測定結果を得ることが難しく、調合の再現性も悪かった。
【特許文献1】特開平10−267737号公報(第2−9頁、第1〜3図)
【特許文献2】特開平6−109522号公報(第2−5頁、第1〜3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、所定重量の液剤を正確に移送することができ、かつ、その再現性にも優れ、しかも、事前準備も容易な高精度定重量液送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が、上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0011】
即ち、本発明は、第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通する一方、第一容器1を、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備える計量器3の載置台32上に設置、或いは計量器3の掛止部36に掛止して、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出を可能とし、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形により浮沈して、この第1固定部33の浮沈によって前記液送ホース2の架橋部21の一端を引っ張って液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能とした点に特徴がある。
【0012】
本発明において、「比較校正」とは、標準器、標準試料などを用いて計測器の表す値とその真の値との関係を求めることを意味する。
【0013】
また、本発明においては、第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通する一方、第一容器1を、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備える計量器3の載置台32上に設置、或いは計量器3の掛止部36に掛止して、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出を可能とし、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形により浮沈して、この第1固定部33の浮沈によって前記液送ホース2の架橋部21の一端を押圧して液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能とするという技術的手段を採用することができる。
【0014】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、液送ホース2の架橋部21を、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成するという技術的手段を採用することができる。
【0015】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を、架橋部21と同一平面上に配置するという技術的手段を採用することができる。
【0016】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51を水平位置に配設するという技術的手段を採用することができる。
【0017】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51に固定した液送ホース2の架橋部21を半円状に形成するという技術的手段を採用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、装置の計量器にセッティングした容器と相手側の容器とをホース管で繋ぐと共に、このホース管に介装したポンプを駆動して計量器の容器内の液剤を相手側の容器に取出し、又は計量器の容器内に相手側の容器から液剤を注入可能とする一方、この取出し又は注入の際に、計量器で得られた容器内の液剤の重量変化を測定して制御ポンプに出力し、液剤の給排出を制御可能に構成したことにより、計量器の容器と相手側の容器との間で所定重量の液剤を直接的に移送することができるため、計量用容器を使用した間接的な移送よりも誤差が小さく高精度に液剤の調合を行うことが可能となる。
【0019】
そして更に、本件発明者は、装置本体と計量器の載置台にホース管の固定部を設けてこれらの固定部に円弧型に架橋したホース管の両端部を固定した場合において、計量器の載置台上にセッティングされた容器等の荷重によってロードセルが変形すると、載置台に設けた固定部が沈み込んでホース管の架橋部の一端を下方に引っ張り、液剤が充満した架橋部を弾性変形させることで計量器の載置台に反発力が働き、その反発力によって生じる誤差が、前記載置台にセッティングした容器の収容液剤の重量と正比例関係の大きさとなることを発見した。
【0020】
この現象を利用して、計量器における事前の比較校正において収容液剤の重量を変数として誤差値を関数化し、この関数により導き出された既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを計量器に組み込むことにより、変化する収容液剤の重量に応じて指示値が適正に修正されるため、所定重量の液剤を精確に移送できる。
【0021】
また、計量器の載置台に設けられた固定部により、載置台にセッティングした容器の位置が誤差値に影響を与えることもないため、繰り返し液剤の移送を行った場合でも同様の測定結果を得ることができ、調合作業においても高い再現性を確保できる。
【0022】
そしてまた、本発明においては、ゼロポイント(荷重なし)とスパンポイント(最大荷重)において比較校正するだけでその間の全荷重ポイントにおける誤差を高精度に予測できるため、計量の事前準備も非常に容易となる。
【0023】
したがって、本発明により、機能面において高精度の液移送を実現するだけでなく、使用面での利便性も非常に高い定重量移送装置を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
『実施例1』
まず、本発明の実施例1について、図1から図4に基いて説明する。まず、符号1で指示するものは、第一容器であり、符号2で指示するものは、液送ホースである。次いで、符号3で指示するものは、計量器であり、符号4で指示するものは、制御ポンプである。そして、符号5で指示するものは、装置躯体である。
【0025】
しかして、本実施例の構成を以下に説明する。まず本実施例では、第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通し、前記液送ホース2を蓋部11で固定した第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備えた計量器3の載置台32上に設置した(図1、図2参照)。
【0026】
次いで、液送ホース2に制御ポンプ4を介装して、この制御ポンプ4の駆動により第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに排出可能とした。
【0027】
なお、制御ポンプ4の駆動方向を逆転すれば、第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入することもできる。
【0028】
そして、前記計量器3の載置台32に第1固定部33を設けると共に、装置躯体5には第2固定部51を設け、これらの固定部には、ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付けた。
【0029】
なお、図3に示すように、第1固定部33がロードセル31の変形により浮沈した際、第1固定部33は取り付けた液送ホース2の架橋部21の一端を引っ張って液剤Eを充満させた架橋部21を弾性変形可能に設けている。
【0030】
一方、ロードセル31が印加電圧を受けて発信する出力信号から重量の指示値を算出する計量器3の演算処理部34には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んだ。
【0031】
そして、上記計量器3のロードセル31の出力信号により演算処理部34で算出した指示値を用いて液剤Eの重量変化を即時に測定して制御ポンプ4の制御器41に出力し、制御器からモータドライバに制御信号を送信して液剤Eの給排出を制御可能とした(図4参照)。
【0032】
なお、計量器3の演算処理部34で算出した指示値は、表示部35に送信されて外部から一見して確認できるようにしている。
【0033】
上記のように構成したことによって、第一容器1内の所定重量の液剤Eを第二容器Cに直接的に移送することができるため、計量用容器を用いた間接的な移送よりも誤差の少ない高精度な移送を行うことができる。
【0034】
さらに、収容液剤Eの重量と誤差が正比例関係となる現象を利用して、事前の比較校正において収容液剤Eの重量を変数として誤差値を関数化し、この関数を計量器3の修正プログラムに読み込ませれば、変化する収容液剤Eの重量に応じて指示値が適正に修正されるため、所定重量の液剤Eを精確に移送できる。
【0035】
なお本実施例では、液送ホース2の架橋部21を、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成したことにより、ロードセル31が変形して第1固定部33が浮沈する際に、第1固定部が液送ホース2を捻ることもないため、収容液剤Lの重量と誤差の関係に乱れが生じる心配もない。
【0036】
加えて、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を架橋部21と同一平面上に配置したことにより、液剤Lが液送ホース2内を流れて第一固定部33に取り付けられた部分を通過する際に、管内抵抗により液送ホース2に横ブレが生じることもない。
【0037】
また、計量器3の載置台32に設けられた第1固定部33により、第一容器1の位置が誤差に影響を与えることもないため、繰り返し液剤Eの移送を行う場合でも高い再現性を確保できる。
【0038】
他方また、ゼロポイントとスパンポイントにおける比較校正のみで全荷重ポイントの誤差を高精度に予測できるため、計量の事前準備も非常に容易となる。
【0039】
『実施例2』
次に、本発明の実施例2について図5及び図6に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51を水平位置に配設して液送ホース2の架橋部21の両端部を固定したことにより、液送ホース2における架橋部21の液剤充満時の弾性率を安定させて収容液剤Eの重量と誤差との正比例関係を明確化できる(図5、図6参照)。
【0040】
『実施例3』
次に、本発明の実施例3について図7及び図8に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、第一容器1を計量器3の掛止部36に取着すると共に、計量器3の掛止部36には第1固定部33を設けて液送ホース2の架橋部21の一端を固定した(図7、図8参照)。
【0041】
これにより、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を直線状に配置することができるため、管内抵抗が軽減されて液送ホース2のブレを抑制することができる。
【0042】
また本実施例では、液送ホース2の架橋部21を半円状に形成したことにより、架橋部21の大きさを最小限に留めることができると共に、液剤充満時の弾性率を安定化も図れる。
【0043】
また本実施例では、装置躯体5に上下二段に分割された筐体を使用し、この筐体下部に第一容器1をセッティングする計量器3の掛止部36や液剤Eの給排出を行う制動ポンプ4を取り付ける一方、筐体上部には計量器3の演算処理部34を内臓して表示部35を設けたことにより、装置を持ち運び可能なコンパクトな形態にすることができる。
【0044】
『実施例4』
次に、本発明の実施例3について図9及び図11に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、計量器3の載置台32に設けた第1固定部33と、装置躯体5に設けた第2固定部51に、ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付けて構成した(図9、図10参照)。
【0045】
上記のように構成したことによって、図11に示すように、浮沈する第1固定部33が液送ホース2の架橋部21の一端を下方に押圧して液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形させる。
【0046】
そして、その弾性変形した架橋部21の反発力により生じた誤差は、第一容器1の収容液剤Eの重量と正比例関係となるため、計量器3の比較校正により得られた誤差関数を修正プログラムに読み込ませれば、指示値を適正に修正することができる。
【0047】
また、計量器3の載置台32に第一容器1をセッティングする際、液送ホース2が邪魔になることもないため作業性を向上できる。
【0048】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、第一容器1を複数の第二容器C・C…と液送ホース2・2…で連通して効率的に液剤Eの移送を行えるように構成してもよい。
【0049】
また、液送ホース2の材質は、可撓性を有していれば塩化ビニルやポリウレタンなど、何れの材料を選択してもよく、また、液送ホース2の太さに関しても液剤Eの移送量に合わせて適宜変更することができる。
【0050】
そしてまた、装置躯体5における計量器3や制御ポンプ4の配置は、設計上において任意に変更してよく、何れも本発明の技術的範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0051】
近年では、2種類以上の液剤が一定比率で混じり合った塗料やインキ、石油、接着剤などの製造においてより精確な調合作業を求められることが多く、特に、危険を伴う調合作業にあっては微妙な誤差さえも許されないのが通常である。
【0052】
そのような中で、本発明の高精度定重量液送装置は、校正処理を利用して精確で再現性の高い液移送を実現でき、使用面での利便性にも優れた実用的な技術であることから、市場における需要は大きく、本発明の産業上の利用価値は非常に高いと云える。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例1における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図2】本発明の実施例1における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図3】本発明の実施例1における計量器の第1固定部の浮沈状態を表わす状態説明図である。
【図4】本発明の実施例1における定重量液送装置の制御システムを表わす制御ブロック図である。
【図5】本発明の実施例2における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図6】本発明の実施例2における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図7】本発明の実施例3における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図8】本発明の実施例3における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図9】本発明の実施例4における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図10】本発明の実施例4における定重量液送装置を表わす部分上面図である。
【図11】本発明の実施例4における計量器の第1固定部の浮沈状態を表わす状態説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1 第一容器
11 蓋部
2 液送ホース
21 架橋部
3 計量器
31 ロードセル
32 載置台
33 第1固定部
34 演算処理部
35 表示部
36 掛止部
4 制御ポンプ
41 制御器
5 装置躯体
51 第2固定部
E 液剤
C 第二容器
【技術分野】
【0001】
本発明は、定重量液送装置の改良、詳しくは、精緻な調合を実現でき、その再現性にも優れ、しかも、事前準備も容易な高精度定重量液送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のとおり、化学工場等において塗料やインキなどを製造する際、複数種類の液剤を所定の割合で調合する工程が必要となる。
【0003】
そして、その調合方法に関しては、調合される一方側の液剤を一旦計量用の容器に入れて計量器で分量を調節し、その分量調節した液剤をもう一方側の液剤を入れた容器に移して調合する方法が採られていたが、その方法だと計量用の容器内部に僅かに液剤が残留して混入する分量が狂ってしまい、それが正確な調合の妨げとなっていた。
【0004】
そこで現在では、誤差の少ない正確な調合を行うために、計量用の容器を用いずに調合される一方側の液剤を他方側の容器に移送しながら、移送する側又は移送される側の容器を計量し、その測定値に基いて移送量を調節する方法が採られている。
【0005】
そして、そのような所定重量の液剤を移送するための定重量液送装置としては、液剤入りの容器を計量装置にセッティングし、このセッティングした容器と液剤を移送する相手側の容器とをホース管で繋ぎ、そのホース管の途中に配設したポンプによって液体の移送を行う構造が従来において公知となっている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【0006】
しかしながら、上記従来の液送装置においては、ホース管が容器内で動かないようにホース管を容器に固定した場合に、荷重によりロードセルが弾性変形して容器が沈み込んだ際、セッティングした容器がホース管に引っ張られることによりロードセルに不安定な影響が生じ、その影響によって予測が困難な不規則な誤差が生じてしまったため、比較校正による修正処理を行っても精確な量で液剤を移送することが難しかった。
【0007】
また、上記従来の定量移送装置において修正精度を上げる手段として、複数の荷重ポイントでその荷重に対応した標準分銅を用いて比較校正を行い、各荷重ポイント間における誤差をそれぞれ推定する方法があったが、この手段を採用すると事前準備に手間がかかるという不満があった。
【0008】
さらに、上記従来の定量移送装置では、計量部にセッティングした容器の配置が少し異なるだけで誤差値が変化してしまったため、繰り返し液剤の移送を行う場合に、再度、比較校正を行わない限り同様の測定結果を得ることが難しく、調合の再現性も悪かった。
【特許文献1】特開平10−267737号公報(第2−9頁、第1〜3図)
【特許文献2】特開平6−109522号公報(第2−5頁、第1〜3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の如き問題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、所定重量の液剤を正確に移送することができ、かつ、その再現性にも優れ、しかも、事前準備も容易な高精度定重量液送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者が、上記課題を解決するために採用した手段を添付図面を参照して説明すれば次のとおりである。
【0011】
即ち、本発明は、第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通する一方、第一容器1を、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備える計量器3の載置台32上に設置、或いは計量器3の掛止部36に掛止して、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出を可能とし、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形により浮沈して、この第1固定部33の浮沈によって前記液送ホース2の架橋部21の一端を引っ張って液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能とした点に特徴がある。
【0012】
本発明において、「比較校正」とは、標準器、標準試料などを用いて計測器の表す値とその真の値との関係を求めることを意味する。
【0013】
また、本発明においては、第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通する一方、第一容器1を、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備える計量器3の載置台32上に設置、或いは計量器3の掛止部36に掛止して、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出を可能とし、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付け、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形により浮沈して、この第1固定部33の浮沈によって前記液送ホース2の架橋部21の一端を押圧して液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んで、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能とするという技術的手段を採用することができる。
【0014】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、液送ホース2の架橋部21を、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成するという技術的手段を採用することができる。
【0015】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を、架橋部21と同一平面上に配置するという技術的手段を採用することができる。
【0016】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51を水平位置に配設するという技術的手段を採用することができる。
【0017】
また、本発明においては、上記課題を解決するために、必要に応じて上記手段に加え、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51に固定した液送ホース2の架橋部21を半円状に形成するという技術的手段を採用することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明では、装置の計量器にセッティングした容器と相手側の容器とをホース管で繋ぐと共に、このホース管に介装したポンプを駆動して計量器の容器内の液剤を相手側の容器に取出し、又は計量器の容器内に相手側の容器から液剤を注入可能とする一方、この取出し又は注入の際に、計量器で得られた容器内の液剤の重量変化を測定して制御ポンプに出力し、液剤の給排出を制御可能に構成したことにより、計量器の容器と相手側の容器との間で所定重量の液剤を直接的に移送することができるため、計量用容器を使用した間接的な移送よりも誤差が小さく高精度に液剤の調合を行うことが可能となる。
【0019】
そして更に、本件発明者は、装置本体と計量器の載置台にホース管の固定部を設けてこれらの固定部に円弧型に架橋したホース管の両端部を固定した場合において、計量器の載置台上にセッティングされた容器等の荷重によってロードセルが変形すると、載置台に設けた固定部が沈み込んでホース管の架橋部の一端を下方に引っ張り、液剤が充満した架橋部を弾性変形させることで計量器の載置台に反発力が働き、その反発力によって生じる誤差が、前記載置台にセッティングした容器の収容液剤の重量と正比例関係の大きさとなることを発見した。
【0020】
この現象を利用して、計量器における事前の比較校正において収容液剤の重量を変数として誤差値を関数化し、この関数により導き出された既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを計量器に組み込むことにより、変化する収容液剤の重量に応じて指示値が適正に修正されるため、所定重量の液剤を精確に移送できる。
【0021】
また、計量器の載置台に設けられた固定部により、載置台にセッティングした容器の位置が誤差値に影響を与えることもないため、繰り返し液剤の移送を行った場合でも同様の測定結果を得ることができ、調合作業においても高い再現性を確保できる。
【0022】
そしてまた、本発明においては、ゼロポイント(荷重なし)とスパンポイント(最大荷重)において比較校正するだけでその間の全荷重ポイントにおける誤差を高精度に予測できるため、計量の事前準備も非常に容易となる。
【0023】
したがって、本発明により、機能面において高精度の液移送を実現するだけでなく、使用面での利便性も非常に高い定重量移送装置を提供できることから、本発明の実用的利用価値は頗る高い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
『実施例1』
まず、本発明の実施例1について、図1から図4に基いて説明する。まず、符号1で指示するものは、第一容器であり、符号2で指示するものは、液送ホースである。次いで、符号3で指示するものは、計量器であり、符号4で指示するものは、制御ポンプである。そして、符号5で指示するものは、装置躯体である。
【0025】
しかして、本実施例の構成を以下に説明する。まず本実施例では、第一容器1を、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通し、前記液送ホース2を蓋部11で固定した第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31を備えた計量器3の載置台32上に設置した(図1、図2参照)。
【0026】
次いで、液送ホース2に制御ポンプ4を介装して、この制御ポンプ4の駆動により第一容器1内に収容された液剤Eを第二容器Cに排出可能とした。
【0027】
なお、制御ポンプ4の駆動方向を逆転すれば、第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入することもできる。
【0028】
そして、前記計量器3の載置台32に第1固定部33を設けると共に、装置躯体5には第2固定部51を設け、これらの固定部には、ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付けた。
【0029】
なお、図3に示すように、第1固定部33がロードセル31の変形により浮沈した際、第1固定部33は取り付けた液送ホース2の架橋部21の一端を引っ張って液剤Eを充満させた架橋部21を弾性変形可能に設けている。
【0030】
一方、ロードセル31が印加電圧を受けて発信する出力信号から重量の指示値を算出する計量器3の演算処理部34には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムを組み込んだ。
【0031】
そして、上記計量器3のロードセル31の出力信号により演算処理部34で算出した指示値を用いて液剤Eの重量変化を即時に測定して制御ポンプ4の制御器41に出力し、制御器からモータドライバに制御信号を送信して液剤Eの給排出を制御可能とした(図4参照)。
【0032】
なお、計量器3の演算処理部34で算出した指示値は、表示部35に送信されて外部から一見して確認できるようにしている。
【0033】
上記のように構成したことによって、第一容器1内の所定重量の液剤Eを第二容器Cに直接的に移送することができるため、計量用容器を用いた間接的な移送よりも誤差の少ない高精度な移送を行うことができる。
【0034】
さらに、収容液剤Eの重量と誤差が正比例関係となる現象を利用して、事前の比較校正において収容液剤Eの重量を変数として誤差値を関数化し、この関数を計量器3の修正プログラムに読み込ませれば、変化する収容液剤Eの重量に応じて指示値が適正に修正されるため、所定重量の液剤Eを精確に移送できる。
【0035】
なお本実施例では、液送ホース2の架橋部21を、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成したことにより、ロードセル31が変形して第1固定部33が浮沈する際に、第1固定部が液送ホース2を捻ることもないため、収容液剤Lの重量と誤差の関係に乱れが生じる心配もない。
【0036】
加えて、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を架橋部21と同一平面上に配置したことにより、液剤Lが液送ホース2内を流れて第一固定部33に取り付けられた部分を通過する際に、管内抵抗により液送ホース2に横ブレが生じることもない。
【0037】
また、計量器3の載置台32に設けられた第1固定部33により、第一容器1の位置が誤差に影響を与えることもないため、繰り返し液剤Eの移送を行う場合でも高い再現性を確保できる。
【0038】
他方また、ゼロポイントとスパンポイントにおける比較校正のみで全荷重ポイントの誤差を高精度に予測できるため、計量の事前準備も非常に容易となる。
【0039】
『実施例2』
次に、本発明の実施例2について図5及び図6に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51を水平位置に配設して液送ホース2の架橋部21の両端部を固定したことにより、液送ホース2における架橋部21の液剤充満時の弾性率を安定させて収容液剤Eの重量と誤差との正比例関係を明確化できる(図5、図6参照)。
【0040】
『実施例3』
次に、本発明の実施例3について図7及び図8に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、第一容器1を計量器3の掛止部36に取着すると共に、計量器3の掛止部36には第1固定部33を設けて液送ホース2の架橋部21の一端を固定した(図7、図8参照)。
【0041】
これにより、液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部を直線状に配置することができるため、管内抵抗が軽減されて液送ホース2のブレを抑制することができる。
【0042】
また本実施例では、液送ホース2の架橋部21を半円状に形成したことにより、架橋部21の大きさを最小限に留めることができると共に、液剤充満時の弾性率を安定化も図れる。
【0043】
また本実施例では、装置躯体5に上下二段に分割された筐体を使用し、この筐体下部に第一容器1をセッティングする計量器3の掛止部36や液剤Eの給排出を行う制動ポンプ4を取り付ける一方、筐体上部には計量器3の演算処理部34を内臓して表示部35を設けたことにより、装置を持ち運び可能なコンパクトな形態にすることができる。
【0044】
『実施例4』
次に、本発明の実施例3について図9及び図11に基いて以下に詳細に説明する。本実施例では、計量器3の載置台32に設けた第1固定部33と、装置躯体5に設けた第2固定部51に、ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部を取り付けて構成した(図9、図10参照)。
【0045】
上記のように構成したことによって、図11に示すように、浮沈する第1固定部33が液送ホース2の架橋部21の一端を下方に押圧して液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形させる。
【0046】
そして、その弾性変形した架橋部21の反発力により生じた誤差は、第一容器1の収容液剤Eの重量と正比例関係となるため、計量器3の比較校正により得られた誤差関数を修正プログラムに読み込ませれば、指示値を適正に修正することができる。
【0047】
また、計量器3の載置台32に第一容器1をセッティングする際、液送ホース2が邪魔になることもないため作業性を向上できる。
【0048】
本発明は、概ね上記のように構成されるが、図示の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の変更が可能であって、例えば、第一容器1を複数の第二容器C・C…と液送ホース2・2…で連通して効率的に液剤Eの移送を行えるように構成してもよい。
【0049】
また、液送ホース2の材質は、可撓性を有していれば塩化ビニルやポリウレタンなど、何れの材料を選択してもよく、また、液送ホース2の太さに関しても液剤Eの移送量に合わせて適宜変更することができる。
【0050】
そしてまた、装置躯体5における計量器3や制御ポンプ4の配置は、設計上において任意に変更してよく、何れも本発明の技術的範囲に属する。
【産業上の利用可能性】
【0051】
近年では、2種類以上の液剤が一定比率で混じり合った塗料やインキ、石油、接着剤などの製造においてより精確な調合作業を求められることが多く、特に、危険を伴う調合作業にあっては微妙な誤差さえも許されないのが通常である。
【0052】
そのような中で、本発明の高精度定重量液送装置は、校正処理を利用して精確で再現性の高い液移送を実現でき、使用面での利便性にも優れた実用的な技術であることから、市場における需要は大きく、本発明の産業上の利用価値は非常に高いと云える。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施例1における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図2】本発明の実施例1における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図3】本発明の実施例1における計量器の第1固定部の浮沈状態を表わす状態説明図である。
【図4】本発明の実施例1における定重量液送装置の制御システムを表わす制御ブロック図である。
【図5】本発明の実施例2における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図6】本発明の実施例2における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図7】本発明の実施例3における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図8】本発明の実施例3における定重量液送装置を表わす全体上面図である。
【図9】本発明の実施例4における定重量液送装置を表わす全体前面図である。
【図10】本発明の実施例4における定重量液送装置を表わす部分上面図である。
【図11】本発明の実施例4における計量器の第1固定部の浮沈状態を表わす状態説明図である。
【符号の説明】
【0054】
1 第一容器
11 蓋部
2 液送ホース
21 架橋部
3 計量器
31 ロードセル
32 載置台
33 第1固定部
34 演算処理部
35 表示部
36 掛止部
4 制御ポンプ
41 制御器
5 装置躯体
51 第2固定部
E 液剤
C 第二容器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一容器1に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1は、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通している一方、第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31に連結された計量器3の載置台32上に設置、或いは掛止部36に掛止されて、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出が可能であり、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部が取り付けられ、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形で浮沈して、この第1固定部33の浮沈により前記液送ホース2の架橋部21の一端が下方に引っ張られて液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムが組み込まれて、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能であることを特徴とする高精度定重量液送装置。
【請求項2】
第一容器1に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1は、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通している一方、第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31に連結された計量器3の載置台32上に設置、或いは掛止部36に掛止されて、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出が可能であり、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部が取り付けられ、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形で浮沈して、この第1固定部33の浮沈により前記液送ホース2の架橋部21の一端が下方に押圧されて液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムが組み込まれて、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能であることを特徴とする高精度定重量液送装置。
【請求項3】
液送ホース2の架橋部21が、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高精度定重量液送装置。
【請求項4】
液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部が、架橋部21と同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の高精度定重量液送装置。
【請求項5】
計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51が水平位置に配設されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の高精度定重量液送装置。
【請求項6】
計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51に固定された液送ホース2の架橋部21が半円状であることを特徴とする請求項5記載の高精度定重量液送装置。
【請求項1】
第一容器1に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1は、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通している一方、第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31に連結された計量器3の載置台32上に設置、或いは掛止部36に掛止されて、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出が可能であり、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直上を上向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部が取り付けられ、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形で浮沈して、この第1固定部33の浮沈により前記液送ホース2の架橋部21の一端が下方に引っ張られて液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムが組み込まれて、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能であることを特徴とする高精度定重量液送装置。
【請求項2】
第一容器1に収容された液剤Eを第二容器Cに所定重量だけ取り出し、又は第一容器1内に第二容器Cの収容液剤Eを所定重量だけ注入する定重量液送装置であって、
前記第一容器1は、第二容器Cと液送ホース2を介して相互に連通している一方、第一容器1は、当該容器1内の液剤の重量を電子的に計測するロードセル31に連結された計量器3の載置台32上に設置、或いは掛止部36に掛止されて、前記液送ホース2に介装された制御ポンプ4の駆動により液剤Eの給排出が可能であり、かつ、
前記計量器3の載置台32又は掛止部36に設けられた第1固定部33と、装置躯体5に設けられた第2固定部51に、前記ロードセル31の直下を下向きの円弧型に架橋した液送ホース2の両端部が取り付けられ、かつ、前記第1固定部33は、前記ロードセル31の変形で浮沈して、この第1固定部33の浮沈により前記液送ホース2の架橋部21の一端が下方に押圧されて液剤Eが充満した架橋部21を弾性変形せしめると共に、前記計量器3には、比較校正により得られた収容液剤の重量の大きさに対応する既定の指示値で誤差を修正する修正プログラムが組み込まれて、容器1内の液剤Eの重量変化を即時測定して制御ポンプ4に出力し、液剤Eの給排出を制御可能であることを特徴とする高精度定重量液送装置。
【請求項3】
液送ホース2の架橋部21が、計量器3のロードセル31の中心軸に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の高精度定重量液送装置。
【請求項4】
液送ホース2における計量器3の第1固定部33から第一容器1までの領域部が、架橋部21と同一平面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の高精度定重量液送装置。
【請求項5】
計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51が水平位置に配設されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の高精度定重量液送装置。
【請求項6】
計量器3の第1固定部33と装置躯体5の第2固定部51に固定された液送ホース2の架橋部21が半円状であることを特徴とする請求項5記載の高精度定重量液送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−47605(P2009−47605A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215149(P2007−215149)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(391026531)轟産業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【出願人】(391026531)轟産業株式会社 (5)
【Fターム(参考)】
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