魚釣用リール
【課題】種々のタイプのハンドルを低コストで実現できると共に、デザイン上の自由度を向上させることのできるハンドルを備えた魚釣用リールを提供すること
【解決手段】釣糸を巻回保持するスプール14をリール本体12aに支持し、リール本体12aの一側に回転可能に支持されたハンドル16の回転で、リール本体12a内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、スプール14に釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、ハンドル16は、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸18に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部44を備える魚釣用リール。
【解決手段】釣糸を巻回保持するスプール14をリール本体12aに支持し、リール本体12aの一側に回転可能に支持されたハンドル16の回転で、リール本体12a内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、スプール14に釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、ハンドル16は、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸18に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部44を備える魚釣用リール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用リールに関し、特に、リール本体に設けられたハンドルの回転操作により、スプールに釣糸が巻回される魚釣用リールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、魚釣用リールは、釣竿に固定するための竿取付部を一体的に形成したリール本体にスプールを支持し、このリール本体の一側に回転可能に支持したハンドルを通じてこのリール本体内に組込んだ巻取り駆動機構を駆動することにより、スプールに釣糸を巻回保持するのが一般的である。
【0003】
このようなハンドルは、リール本体に対してハンドルを回転可能に支持する回転軸から角度をなしてクランク状に延びるアーム部を有し、このアーム部の先端部に、釣糸を巻き取る際に釣り人が握持する摘手が回転自在に設けられている。釣糸をスプールに巻き取る際には、このアーム部の先端に設けられた摘手を握持し、アーム部および回転軸を介して巻取駆動機構を駆動し、スプール上に釣糸を巻回する。
【0004】
このように巻取り駆動機構を駆動するハンドルは、遠くまで仕掛けを投擲することなく、例えば海上の船から仕掛けの重さ等で釣糸を繰出す釣法の場合には、アーム部および摘手を一つのみ装着し、糸絡みを抑制しかつ軽量構造に形成される、いわゆるシングルハンドルが用いられる。
【0005】
しかし、例えばルアーフィッシング等のように、仕掛けの投擲を頻繁に行い、あるいは、ハンドルの逆転を防止した状態でこのハンドルから手を離し、竿を大きく動かすことで仕掛けにアクションを与えるような釣法にシングルハンドルを装着した魚釣用リールを用いると、仕掛けの投擲時に、釣糸放出状態から釣糸巻取り状態への誤復帰が生じ、あるいは、仕掛けにアクションを与えるアクション動作時に、本来不要であるハンドルの動きが生じることが多い。このような誤復帰により、例えば仕掛けが所要の距離まで飛ばなかったり、あるいは、釣糸が切れる等のトラブルを誘発する虞がある。
【0006】
このような不都合を改善するため、両軸リールの多くに一般的に用いられているように、回転軸から例えば2本である複数本の回転バランスの良好なアーム部を延出させたいわゆるダブルハンドルを用いることにより、仕掛け投擲時の誤復帰を防止し、アクション動作時にハンドルが不意に回転するのを抑制する魚釣用スピニングリールも開発されている。このようなダブルハンドルには、アーム部の長さが等しいもの(例えば特許文献1参照)だけでなく、アーム部の長さおよび形状の異なるもの(例えば特許文献2参照)等、種々のものがある。このような魚釣用リールのハンドルは、その釣法の用途に応じて使い分けられる。
【特許文献1】特許第3104683号公報
【特許文献2】実開平4−94969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のダブルハンドルは、いずれも複数のアーム部からなるハンドルを金型で一体成形したものであり、その形状等に応じてそれぞれ異なる金型が必要となる。例えば、ダブルハンドルの中には、例えば互いに同じ形状の複数のアーム部を持つもの、1本のアーム部の形状が同じでも他のアーム部の形状が異なるもの等、種々のタイプのものがあり、それぞれのハンドル構造に応じて別個の金型が必要となる。また、ユーザにとっても、魚釣用リールのそれぞれに対して複数種類のハンドルを保有し、必要に応じて交換する必要が生じる。このため、ダブルハンドルの製造コストが高くなると共に、ユーザの負担も大きくなる。しかも、このようなダブルハンドルは、複数のアーム部を一体成形することにより、ハンドルの構造が極めて複雑となるため、デザイン上の自由度も制約されている。
【0008】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、種々のタイプのハンドルを低コストで実現できると共に、デザイン上の自由度を向上させることのできるハンドルを備えた魚釣用リールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明によると、釣糸を巻回保持するスプールをリール本体に支持し、リール本体の一側に回転可能に支持されたハンドルの回転で、リール本体内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、前記スプールに釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、前記ハンドルは、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部を備える魚釣用リールが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の魚釣用リールによると、複数のハンドルアーム部がそれぞれ独立していることにより、これらのハンドルアーム部を個々に形成することができ、このようにそれぞれ独自に形成されたハンドルアーム部を組立てることにより、複数のハンドルアーム部を備えたハンドルの形状あるいは構造に合わせてそれぞれ別個の金型を準備することを要せず、種々のタイプのハンドルを低コストで製造できると共に、ユーザにとっても複数のハンドルユニットを保有する必要がなく、負担が軽減する。更に、単一のハンドルアーム部を個別に形成して組合わせるだけで複雑な形状あるいは構造のハンドルを形成できるため、金型成形の制約を受けること無く、そのデザイン上の自由度が極めて高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1から図6は本発明の第1の実施形態を示す。これらの図に示すように、本実施形態の魚釣用スピニングリール10は、剛性構造のリール本体12aと、リール本体12aから延出する脚部12bと、脚部12bの端部に形成され且つ釣竿に取り付けられる竿取付部12cとを有している。リール本体12a内には、スプール14に釣糸を巻回するための巻取駆動機構が設けられている。具体的には、この巻取駆動機構は、リール本体12a内に回転可能に支持され、ハンドル16をリール本体12aに対して回転自在に支える回転軸18(図2参照)を有する。この回転軸18はドライブギア20と一体構造に形成してあり、このドライブギア20にはピニオンギア22が噛合している。
【0012】
ピニオンギア22は、回転軸18に対して直交する方向に延び且つリール本体12aに2つの軸受24(1つのみを示す)を介して回転可能に支持された軸筒(回転軸筒)26に設けられている。また、軸筒26の先端部には、ベール28および釣糸案内部30を備えたロータ32が一体的に取り付けられている。この軸筒26を、回転軸18と直交する方向に延在するスプール軸34が貫通している。このスプール軸34は、軸筒26と同心的に配されており、オシレーティング機構36により、回転軸18と直交する方向すなわち筒軸26の軸方向に沿って軸筒26内を前後動することができる。このスプール軸34の先端部に、釣糸が巻回されるスプール14が取り付けられる。
【0013】
オシレーティング機構36は、回転軸18と一体回転する歯車19に噛合する連動歯車38を有するいわゆるギヤ方式のものであり、連動歯車38に突設され且つ連動歯車38の回転中心軸から偏心して位置する係合突起(図示しない)を、スプール軸34の後端部に取り付けられた摺動子40のカム溝(図示しない)に係合させ、連動歯車38が回転したときに、摺動子40を図示しないガイドレールに沿って前後方向に案内することができる。このようなオシレーティング機構36は、回転軸18がハンドル16の回転操作によって回転されると、回転軸18上の歯車19と噛み合う連動歯車38が回転し、それに伴って、連動歯車38の係合突起が回転すると共に、この係合突起に係合するカムの案内によって摺動子40が前後に往復動する。したがって、摺動子40に取り付けられたスプール軸34が軸方向に沿って往復駆動(前後動)する。
【0014】
このように形成された魚釣用スピニングリール10は、ハンドル16を回転操作して回転軸18を回転させると、オシレーティング機構36を介してスプール軸34に取り付けられたスプール14が前後に往復動するとともに、ドライブギア20、ピニオンギア22、軸筒26を介してロータ32が回転駆動する。これにより、スプール14には、釣糸案内部30を介して、釣糸が均等に巻回される。
【0015】
なお、リール本体12a内には、ロータ32の逆回転(釣糸をスプールから繰出す方向の回転)を防止する周知の一方向クラッチを備えた逆転防止機構が配置されており、この逆転防止機構を、リール本体12aの後端壁部に設けた切換レバー42を通じて切換操作し、ロータ32が正逆転可能な状態と、正転可能でかつ逆転不能の状態とに切換えることができる。ロータ32がいずれの状態にあっても、ハンドル16を正転方向(釣糸をスプールに巻き取る方向の回転)に回転すると、図示しない復帰機構を介して、釣糸放出位置にあるベール28は、図1に示す釣糸巻取位置に復帰することができる。
【0016】
図1および図2に示すように、このような巻取駆動機構の回転軸18を回転する本実施形態のハンドル16は、2つのハンドルアーム部44,44を備えたダブルハンドルとして形成してあり、締結装置46を介して回転軸18に取外し可能に固定される。本実施形態のハンドルアーム部44,44は、互いに同一構造の独立した部材であり、締結装置46を介して回転軸18に取付けられて一体化され、ユニット構造のハンドル16を形成する。
【0017】
各ハンドルアーム部44は、締結装置46で一体化される基端部48と、釣り人が指で握持するツマミ部50を回転自在に設けられた先端部52とを有し、この先端部52から離隔した基端部48まで、回転軸18の軸線に近づくにつれてリール本体12aの側方に沿って滑らかに湾曲した非直線構造に形成してあり、基端部48が最もリール本体12aに近接し、先端部52が最もリール本体12aから離隔した位置に配置される。これに代え、先端部52が基端部48よりもリール本体12aに近接する状態に湾曲させ、あるいは、一体化したときに2つのハンドルアーム部44が1本の棒状となるように直線状に形成してもよい。また、各ハンドルアーム部44は、一方のツマミ部50を握持してハンドル16を回転する際に、他方のツマミ部50と干渉しない長さに形成するのが好ましい。いずれの場合も、各ハンドルアーム部44は、後述する基端部48を除き、長さや形状等の異なる様々なタイプの組合せが可能である。
【0018】
図3から図6に示すように、各ハンドルアーム部44の基端部48は滑らかに拡径あるいは膨出した膨大部として形成し、先端部52から最も離隔した位置の端面48aと、リール本体12aに近接する底面48bとを平坦面に形成してある。更に、各底面48bからは、図5に示すような半円筒状の突出部54が突出し、これらの突出部54の先端面と基端部48の端面48aとに開口する溝部56が各基端部48に形成される。これらの突出部54を、端面48aに垂直でかつ底面48bに平行に延びる貫通孔58が貫通する。
【0019】
このように形成した各ハンドルアーム部44は、それぞれの基端部48の端面48a同士を当接させ、底面48bを面一状に整合させたときに、各基端部48の溝部56が互いに整合して断面矩形の有底孔を形成し、各基端部48の貫通孔58が互いに同軸状に整合した状態に配置される。これらの整合した貫通孔58には、ピン60が挿入される。このピン60は、貫通孔58内に挿入されたときに、突出部54の側面部から突出しない長さに形成される。
【0020】
図4から図6に示すように、各ハンドルアーム部44を一体化する締結装置46は、巻取駆動機構の回転軸18(図2参照)に一端が連結されるハンドル軸62と、このハンドル軸62の他端に螺合される締付け部材64とを有する。本実施形態のハンドル軸62は、回転軸18に螺合する雌ネジ66を一端に有し、他端には雄ネジ68と、この雄ネジ68から軸方向に突出する突起部70とを有する。この突起部70は、各ハンドルアーム部44の端面48a,48aを当接させたときに溝部56,56が形成する有底孔内に嵌合する寸法に形成され、これらの溝部56,56の底壁に対向する一対の平坦面70aと、これらの平坦面間を貫通し、ハンドルアーム部44の貫通孔58と整合して上述のピン60が挿入される貫通孔72とが設けられている。ピン60をこれらの突起部70の貫通孔72と、ハンドルアーム部44の2つの貫通孔58とに挿通するため、雄ネジ68は、これらの突起部70を締付け部材64から充分に突出することのできる長さにわたって形成されている。
【0021】
なお、このハンドル軸62の一端に形成された雌ネジ66は、径の異なる2つのネジ部66a,66b(図6参照)を軸方向に沿って併設してあり、回転軸18の両端部に形成された径の異なる双方の雄ネジと螺合することができ、したがって、ハンドル16をリール本体12aの左右のいずれの側にも取り付けることができる。このハンドル軸62と巻取駆動機構の回転軸18とは、通常と同様に、ハンドル16を正転方向に回転したときに締付ける方向に形成されている。
【0022】
ハンドル軸62に螺合する締付け部材64は、ハンドル軸62を収容するスリーブ状に形成され、リール本体12aに近接する一端側は、リール本体12a側から回転軸18の周部から突出する円形突条17(図2参照)よりも大径の拡径開口部74を形成してあり、ハンドル軸62を回転軸18に装着したときに、突条17を覆って不必要に異物が浸入するのを防止する。また、締付け部材64の他端側に形成した端壁部75には、各ハンドルアーム部44の基端部48に形成した2つの突出部54をピン60と共に収容する断面円形状の凹部76(図6参照)を形成し、この凹部76の底壁部に開口して、ハンドル軸62の雄ネジ68に螺合する雌ネジ78が、端壁部75を貫通して形成される。この凹部76は締付け部材64の端面77で外方に開口しており、その深さすなわち軸方向寸法は、突出部54の突出長さよりも大きく、後述するように突出部54を収容したときに、この突出部54の先端面と凹部76の底壁部との間に僅かな間隙が形成される。
【0023】
更に、締付け部材64に対してハンドルアーム部44が回転するのを防止するため、締付け部材64の端壁部75には、回り止めネジ80を挿通する例えば6つの軸方向孔82が等間隔に形成され、ハンドルアーム部44の基端部48には、この底面48aに開口する例えば4つのネジ孔84が等間隔に設けられ、互いに軸方向に整合したこれらの軸方向孔82とネジ孔84とを通して、回り止めネジ80を螺合することができる。これらの軸方向孔82とネジ孔84とは、図示の数に限らず適宜の数とすることが可能であり、回り止めネジ80も1本に限らず適宜本数を設けることもできる。
【0024】
このようなハンドル16を締結装置46で一体的に組立てる場合は、ハンドル軸62の雄ネジ68を締付け部材64の雌ネジ78に螺合し、突起部70を凹部76から外方に突出させる。一方、各ハンドルアーム部44の基部48を、その端面48a同士を当接させ、溝部56,56で形成した有底孔内にハンドル軸62の突起部70を挿入し、溝部56,56の底壁部を貫通する貫通孔58と突起部70の貫通孔72とを同軸状に整合させる。これらの同軸状に整合した貫通孔58,72内に、ピン60を挿入し、ハンドル軸62に対して締付け部材64を回転しつつハンドルアーム部44側に移動する。2つの突出部54が組合わされて円筒状の外面を形成し、ピン60の端部がこの突出部54の外周面から突出しないため、これらの突出部54とピン60とは締付け部材64の凹部76内に収容され、図4に示すように、締付け部材64の端面77がハンドルアーム部44の基端部48の底面48bと当接する。
【0025】
図4の状態から締付け部材64を更に締付けると、ピン60を介して突出部54が凹部76の底面に向けて付勢され、一方、突出部54の外方の底面48aが締付け部材64の端面77で逆方向に付勢される。したがって、2つのハンドルアーム部44は、この締結装置46のハンドル軸62と締付け部材64との強固な締付け力で一体化される。このように強固な一体構造に形成されたハンドル16は、回り止めネジ80で回り止めを施された後、ハンドル軸62の雌ネジ66を回転軸18の左右の側の端部のうち所要の側の端部に螺合し、リール本体12a内に設けられた巻取駆動機構に装着される。ハンドル軸62および回転軸18の軸線を中心として、その両側でバランスされる。なお、ハンドル軸62は回転軸18の延長部として機能するものであるため、回転軸18をリール本体12aから十分な長さにわたって一体的に突出形成させ、左右変換可能としない場合には、別部材のハンドル軸62を省略可能なことは明らかである。
【0026】
このように組立てられるハンドル16は、ダブルハンドルを形成する互いに独立した2つのハンドルアーム部44が、特に、回転軸18に取付けられて一体化されるその基端部48の形状および構造を同じに形成しであるため、長さや形状の異なる様々なタイプのハンドルアーム部44を金型成形の制約を受けること無く個々に形成することができ、そのデザイン上の自由度が極めて高くなる。また、このようにそれぞれ独自に形成されたハンドルアーム部44を組立てることにより、複数のハンドルアーム部を備えたハンドルの形状あるいは構造に合わせてそれぞれ別個の金型を準備することを要せず、形状、長さ、表面処理等の異なる種々のタイプのハンドルを低コストで製造できると共に、ユーザにとっても複数のハンドルユニットを保有する必要がなく、負担が軽減する。仮に、1つのハンドルアーム44が損傷した場合には、ハンドル16の全体を交換すること無く、損傷したハンドルアーム部44のみを交換することができ、保守も容易である。
【0027】
また、釣り人の好みに応じてハンドルアーム部44を種々のタイプの組合せとすることにより、ハンドル16をフィッシングシーンに合せた独自のスタイルに組み上げることができる。このように種々のハンドルアーム部44を一体化する締結装置46により、各ハンドルアーム部44のガタ付きが確実に防止できると共に、その滑らかな外形形状を有する締付け部材64によりコンパクトな構造で一体化することができる。
【0028】
図7は第2の実施形態におけるハンドル16Aを示す。なお、以下に説明する種々の実施形態あるいは変形例は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部材には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この実施形態では、ハンドルアーム部44の一方の基端部86が膨大部として形成され、この膨大部として形成された基端部86に上述の突出部54と、有底孔である溝部56と、貫通孔58とが形成され、この突出部54の外周部に平坦面状の底面48aが形成される。また、他方のハンドルアーム部44の基端部88から、ほぞ状の係止片89が突出し、基端部86に形成したほぞ穴状の嵌合穴87内に、この係止片89を嵌合させ、ボルト90で一体的に固定する。この基端部88も、上述の実施形態の締結装置46を用いて回転軸18に装着することができる。
【0029】
このハンドル16Aは、一方のハンドルアーム部44の基端部86に、ボルト90を介して他方のハンドルアーム部44の基端部88を簡単に着脱することができる。また、基端部86を膨大部に形成した一方のハンドルアーム部44は、通常のシングルハンドルと構造上の大きな差異がなく、他方のハンドルアーム部44の基端部88を簡単な構造として、分離し、あるいは一体化することができる。
【0030】
図8および図9は、第3の実施形態におけるハンドル16Bを示す。
この実施形態では、各ハンドルアーム部44の基端部92は、それぞれ略断面矩形の延長部として形成してあり、結合部材94に形成した装着孔96内に挿入される。これらの基端部92は、先端部92aに凹部92bと貫通孔93とを形成し、互いに重ね合せたときに、それぞれの先端部92aが相手方の凹部92b内に配置され、各貫通孔93が整合される。また、結合部材94には、装着孔96と直交する貫通孔95を形成してあり、基端部92を装着孔96に装着したときに、各基端部92に形成した貫通孔93がこの貫通孔95と整合する。そして、これらの貫通孔93,95に、一端を開口させたピン部材98aを挿入し、ボルト98bをこのピン部材98aの開口内にねじ込むことにより、これらの結合部材94に2つのハンドルアーム部44を一体的に結合し、上述の締結装置46により、回転軸18に装着することができる。
【0031】
この実施形態では、基端部92の構造が極めて簡単なため、ハンドルアーム部44の製造コストを低減することができると共に、双方のハンドルアーム部44を簡単に交換することができる。
【0032】
図10および図11は、第4の実施形態におけるハンドル16Cを示す。
この実施形態では、各ハンドルアーム部44の基端部に膨大部が形成されておらず、断面が矩形状の突出部100が回転軸18A側に延びる同一構造に形成してある。これらの突出部100の端面100aは互いに平坦面に形成してあり、各端面100aと一側面とに開口する溝部102と、貫通孔104とが形成してある。一方、回転軸18Aは、上述の実施形態のようにドライブギア20と一体に形成した回転軸18とは異なり、ドライブギヤ20と別部材で形成し、このドライブギア20に対して回り止めしつつ貫通させた通常構造のものであり、その端部から断面矩形状の延長部106が突出する。この延長部106には貫通孔108が形成されており、各突出部100の溝部102で形成されたスロット内に嵌合したときに、この貫通孔108は、これらの突出部100に形成された貫通孔104と同軸状に整合する。これらの貫通孔104,108に、一端を開口させたピン部材110aを挿入し、ボルト110bをこのピン部材110aの開口内にねじ込むことにより、これらの突出部100を回転軸18Aに一体的に結合することができる。符号112はピン110aおよびボルト110bの頭部が突出するのを防止する凹部である。
【0033】
更に、本実施形態では、回転軸18Aの反対側に形成した凹部113に結合プレート114をはめ込み、この結合プレート114を例えば2本のボルト116で各ハンドルアーム部44に結合している。これにより、ハンドルアーム部44の先端部に大きな力が作用しても、基端部が離隔するのが防止される。
【0034】
この実施形態のハンドル16Cは、構造が極めて簡単で、通常の回転軸8Aにも簡単に取付けることができる。
【0035】
図12は、第5の実施形態におけるハンドル16Dを示す。
このハンドルアーム部44は、その基端部が互いに重ね合せられる板状部118に形成され。締結装置46Aのハンドル軸120が貫通する貫通孔を形成してある。このハンドル軸120は、締付け部材122の端壁部124に対して回り止めされた状態で貫通し、板状部118に形成されてハンドル軸120の非円形部に回り止め嵌合する非円形の貫通孔から突出する先端部に、ネジ126を形成してある。このネジ126にナット128を螺合し、締付け部材122との間で2つの板状部118を締め付けることにより、2つのハンドルアーム部44が一体化される。
このハンドル16Dは、各ハンドルアーム部44の構造が板状のため極めて簡単に形成され、安価に製造することができる。
【0036】
図13および図14は、第6の実施形態におけるハンドル16Eを示す。
この実施形態は、後述する第7から第9の実施形態と共に、第1の実施形態と同様に形成されており、ハンドル16Eは、締結装置46を介して回転軸18に取り付けられる。各ハンドルアーム部44は第1の実施形態と同様に基端部48が膨大部として形成され、それぞれの端面48aには、基端部48を互いに接合連結する連結手段として、例えば圧入により一体化された1本のピン130と、1つの凹部132とがハンドルアーム部44の中心軸を通る中心線を挟んで対称となる位置に配置されている。各ハンドルアーム部44の端面48a同士を接合するときに、各凹部132に、対向する端面48aから突出するピン130が先端から嵌合し、これにより各基端部48が強固に連結される。
【0037】
ピン130は、圧入に代えて螺合あるいは接着剤により固定してもよく、更に、ハンドルアーム部44と別部材で形成されたピン130に代えて、基端部48に一体成形したピン状の凸部(図示しない)を端面48aから突出させてもよい。いずれの場合も、これらのピン130あるいは凸部は、基端部48の底面48bから離隔した頂部の近部に配置することが好ましい。
【0038】
このように各ハンドルアーム部44の基端部48を連結手段で互いに接合連結することにより、実際にハンドル16Eを操作してスプール14(図1参照)に釣糸を巻取る巻取操作時に、ハンドル16Eのツマミ部50(図2参照)を握持した状態で、締結装置46のハンドル軸62に沿ってリール本体12a側に押付けるような力が作用したとしても、各ハンドルアーム部44の基端部48の端面48a間に、互いに連結手段で補強された接合部が形成されるため、ハンドルアーム部44の端面48a間に不要な隙間が発生するのが抑制され、これにより、ガタ付きの発生が防止され、基端部48が補強とされる。
【0039】
図15は、第7の実施形態におけるハンドル16Fを示す。
この実施形態では、連結手段が、端面48aにそれぞれ形成された一対の鉤状の凸部134と凹部136とで形成されており、これらの凸部134と凹部136とは、共通の傾斜面135を介して隣接する凹凸部を形成する。この傾斜面135は、凸部134を先端側が拡大したありほぞ状に形成すると同時に、凹部136を開口側が狭いあり溝状に形成する。これらの凸部134と凹部136とは、基端部48の底面48bから頂部まで、端面48aの上下方向に沿う全体に形成することもできる。
【0040】
図16および図17は、第8の実施形態におけるハンドル16Gを示す。
この実施形態では、連結手段が、端面48aのそれぞれ整合する位置に対向させて形成されたあり溝138,138とこれに嵌合する1つの鉤あるいはキー部材140とで形成されている。あり溝138は、図16に示すように、底面48bから頂部まで貫通させて形成することは必ずしも必要ないが、少なくとも底面48bから離隔した位置で各端面48a間を接合することが好ましい。
【0041】
図18は、第9の実施形態におけるハンドル16Hを示す。
この実施形態は、連結手段が固定ねじ142で形成されている。この固定ねじ142は、一方のハンドルアーム部44の基部48に形成した横方向穴144から挿入し、他方のハンドルアーム部44の端面48aに開口するねじ孔146に螺合する。この横方向穴144に、図示しないプラグを装着しておいてもよい。
【0042】
これらの第7から第9の実施形態におけるハンドル16F,16G,16Hも、第6の実施形態におけるハンドル16Eと同様に、連結手段により、釣糸を巻取操作時における互いに接合した端面48a間の離間が防止される。
【0043】
なお、上述の実施形態では、2本のハンドルアーム部44を有するハンドルについて説明してきたが、本発明の魚釣用リールは3本あるいはそれ以上のハンドルアーム部を有するハンドルを用いる可能である。また、本発明は、いずれかの実施形態に限られるものではなく、それぞれの実施形態についても、必要に応じて適宜に組み合わせることが可能である。例えば、図10および図11に示す結合プレート114およびボルト116を第1の実施形態に組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好ましい実施形態による魚釣用リールの側面図。
【図2】図1に示す魚釣用リールの一部を欠截した状態で示す後方からの断面図。
【図3】図1に示す魚釣用リールのハンドルの基端部を示し、(B)は(A)のB−B線に沿う図。
【図4】ハンドルアーム部を締結装置で結合した状態の断面図。
【図5】2つのハンドルアーム部の結合直前の状態を示し、それぞれ図4のA−A線およびB−B線に沿う図。
【図6】ハンドルアーム部と締結装置との分解図。
【図7】第2の実施形態による各ハンドルアーム部の基端部を連結した状態の説明図。
【図8】第3の実施形態による各ハンドルアーム部の基端部を結合部材に連結した状態の説明図。
【図9】図8のハンドルアーム部の基端部と結合部材とを分解した状態で示す説明図。
【図10】第4の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部を回転軸に連結した状態を示す説明図。
【図11】図10のハンドルアーム部と回転軸とを分解した状態で示す説明図。
【図12】第5の実施形態におけるハンドルアーム部を連結した状態の説明図。
【図13】第6の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【図14】図13のハンドルアーム部の基端部の一部を断面で示す平面図。
【図15】第7の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の部分断面図。
【図16】第8の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【図17】図16のハンドルアーム部の基端部の一部を断面で示す平面図。
【図18】弟の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【符号の説明】
【0045】
10…魚釣用リール、12a…リール本体、14…スプール、16…ハンドル、18…回転軸、44…ハンドルアーム部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚釣用リールに関し、特に、リール本体に設けられたハンドルの回転操作により、スプールに釣糸が巻回される魚釣用リールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、魚釣用リールは、釣竿に固定するための竿取付部を一体的に形成したリール本体にスプールを支持し、このリール本体の一側に回転可能に支持したハンドルを通じてこのリール本体内に組込んだ巻取り駆動機構を駆動することにより、スプールに釣糸を巻回保持するのが一般的である。
【0003】
このようなハンドルは、リール本体に対してハンドルを回転可能に支持する回転軸から角度をなしてクランク状に延びるアーム部を有し、このアーム部の先端部に、釣糸を巻き取る際に釣り人が握持する摘手が回転自在に設けられている。釣糸をスプールに巻き取る際には、このアーム部の先端に設けられた摘手を握持し、アーム部および回転軸を介して巻取駆動機構を駆動し、スプール上に釣糸を巻回する。
【0004】
このように巻取り駆動機構を駆動するハンドルは、遠くまで仕掛けを投擲することなく、例えば海上の船から仕掛けの重さ等で釣糸を繰出す釣法の場合には、アーム部および摘手を一つのみ装着し、糸絡みを抑制しかつ軽量構造に形成される、いわゆるシングルハンドルが用いられる。
【0005】
しかし、例えばルアーフィッシング等のように、仕掛けの投擲を頻繁に行い、あるいは、ハンドルの逆転を防止した状態でこのハンドルから手を離し、竿を大きく動かすことで仕掛けにアクションを与えるような釣法にシングルハンドルを装着した魚釣用リールを用いると、仕掛けの投擲時に、釣糸放出状態から釣糸巻取り状態への誤復帰が生じ、あるいは、仕掛けにアクションを与えるアクション動作時に、本来不要であるハンドルの動きが生じることが多い。このような誤復帰により、例えば仕掛けが所要の距離まで飛ばなかったり、あるいは、釣糸が切れる等のトラブルを誘発する虞がある。
【0006】
このような不都合を改善するため、両軸リールの多くに一般的に用いられているように、回転軸から例えば2本である複数本の回転バランスの良好なアーム部を延出させたいわゆるダブルハンドルを用いることにより、仕掛け投擲時の誤復帰を防止し、アクション動作時にハンドルが不意に回転するのを抑制する魚釣用スピニングリールも開発されている。このようなダブルハンドルには、アーム部の長さが等しいもの(例えば特許文献1参照)だけでなく、アーム部の長さおよび形状の異なるもの(例えば特許文献2参照)等、種々のものがある。このような魚釣用リールのハンドルは、その釣法の用途に応じて使い分けられる。
【特許文献1】特許第3104683号公報
【特許文献2】実開平4−94969号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来のダブルハンドルは、いずれも複数のアーム部からなるハンドルを金型で一体成形したものであり、その形状等に応じてそれぞれ異なる金型が必要となる。例えば、ダブルハンドルの中には、例えば互いに同じ形状の複数のアーム部を持つもの、1本のアーム部の形状が同じでも他のアーム部の形状が異なるもの等、種々のタイプのものがあり、それぞれのハンドル構造に応じて別個の金型が必要となる。また、ユーザにとっても、魚釣用リールのそれぞれに対して複数種類のハンドルを保有し、必要に応じて交換する必要が生じる。このため、ダブルハンドルの製造コストが高くなると共に、ユーザの負担も大きくなる。しかも、このようなダブルハンドルは、複数のアーム部を一体成形することにより、ハンドルの構造が極めて複雑となるため、デザイン上の自由度も制約されている。
【0008】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、種々のタイプのハンドルを低コストで実現できると共に、デザイン上の自由度を向上させることのできるハンドルを備えた魚釣用リールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明によると、釣糸を巻回保持するスプールをリール本体に支持し、リール本体の一側に回転可能に支持されたハンドルの回転で、リール本体内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、前記スプールに釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、前記ハンドルは、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部を備える魚釣用リールが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の魚釣用リールによると、複数のハンドルアーム部がそれぞれ独立していることにより、これらのハンドルアーム部を個々に形成することができ、このようにそれぞれ独自に形成されたハンドルアーム部を組立てることにより、複数のハンドルアーム部を備えたハンドルの形状あるいは構造に合わせてそれぞれ別個の金型を準備することを要せず、種々のタイプのハンドルを低コストで製造できると共に、ユーザにとっても複数のハンドルユニットを保有する必要がなく、負担が軽減する。更に、単一のハンドルアーム部を個別に形成して組合わせるだけで複雑な形状あるいは構造のハンドルを形成できるため、金型成形の制約を受けること無く、そのデザイン上の自由度が極めて高くなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1から図6は本発明の第1の実施形態を示す。これらの図に示すように、本実施形態の魚釣用スピニングリール10は、剛性構造のリール本体12aと、リール本体12aから延出する脚部12bと、脚部12bの端部に形成され且つ釣竿に取り付けられる竿取付部12cとを有している。リール本体12a内には、スプール14に釣糸を巻回するための巻取駆動機構が設けられている。具体的には、この巻取駆動機構は、リール本体12a内に回転可能に支持され、ハンドル16をリール本体12aに対して回転自在に支える回転軸18(図2参照)を有する。この回転軸18はドライブギア20と一体構造に形成してあり、このドライブギア20にはピニオンギア22が噛合している。
【0012】
ピニオンギア22は、回転軸18に対して直交する方向に延び且つリール本体12aに2つの軸受24(1つのみを示す)を介して回転可能に支持された軸筒(回転軸筒)26に設けられている。また、軸筒26の先端部には、ベール28および釣糸案内部30を備えたロータ32が一体的に取り付けられている。この軸筒26を、回転軸18と直交する方向に延在するスプール軸34が貫通している。このスプール軸34は、軸筒26と同心的に配されており、オシレーティング機構36により、回転軸18と直交する方向すなわち筒軸26の軸方向に沿って軸筒26内を前後動することができる。このスプール軸34の先端部に、釣糸が巻回されるスプール14が取り付けられる。
【0013】
オシレーティング機構36は、回転軸18と一体回転する歯車19に噛合する連動歯車38を有するいわゆるギヤ方式のものであり、連動歯車38に突設され且つ連動歯車38の回転中心軸から偏心して位置する係合突起(図示しない)を、スプール軸34の後端部に取り付けられた摺動子40のカム溝(図示しない)に係合させ、連動歯車38が回転したときに、摺動子40を図示しないガイドレールに沿って前後方向に案内することができる。このようなオシレーティング機構36は、回転軸18がハンドル16の回転操作によって回転されると、回転軸18上の歯車19と噛み合う連動歯車38が回転し、それに伴って、連動歯車38の係合突起が回転すると共に、この係合突起に係合するカムの案内によって摺動子40が前後に往復動する。したがって、摺動子40に取り付けられたスプール軸34が軸方向に沿って往復駆動(前後動)する。
【0014】
このように形成された魚釣用スピニングリール10は、ハンドル16を回転操作して回転軸18を回転させると、オシレーティング機構36を介してスプール軸34に取り付けられたスプール14が前後に往復動するとともに、ドライブギア20、ピニオンギア22、軸筒26を介してロータ32が回転駆動する。これにより、スプール14には、釣糸案内部30を介して、釣糸が均等に巻回される。
【0015】
なお、リール本体12a内には、ロータ32の逆回転(釣糸をスプールから繰出す方向の回転)を防止する周知の一方向クラッチを備えた逆転防止機構が配置されており、この逆転防止機構を、リール本体12aの後端壁部に設けた切換レバー42を通じて切換操作し、ロータ32が正逆転可能な状態と、正転可能でかつ逆転不能の状態とに切換えることができる。ロータ32がいずれの状態にあっても、ハンドル16を正転方向(釣糸をスプールに巻き取る方向の回転)に回転すると、図示しない復帰機構を介して、釣糸放出位置にあるベール28は、図1に示す釣糸巻取位置に復帰することができる。
【0016】
図1および図2に示すように、このような巻取駆動機構の回転軸18を回転する本実施形態のハンドル16は、2つのハンドルアーム部44,44を備えたダブルハンドルとして形成してあり、締結装置46を介して回転軸18に取外し可能に固定される。本実施形態のハンドルアーム部44,44は、互いに同一構造の独立した部材であり、締結装置46を介して回転軸18に取付けられて一体化され、ユニット構造のハンドル16を形成する。
【0017】
各ハンドルアーム部44は、締結装置46で一体化される基端部48と、釣り人が指で握持するツマミ部50を回転自在に設けられた先端部52とを有し、この先端部52から離隔した基端部48まで、回転軸18の軸線に近づくにつれてリール本体12aの側方に沿って滑らかに湾曲した非直線構造に形成してあり、基端部48が最もリール本体12aに近接し、先端部52が最もリール本体12aから離隔した位置に配置される。これに代え、先端部52が基端部48よりもリール本体12aに近接する状態に湾曲させ、あるいは、一体化したときに2つのハンドルアーム部44が1本の棒状となるように直線状に形成してもよい。また、各ハンドルアーム部44は、一方のツマミ部50を握持してハンドル16を回転する際に、他方のツマミ部50と干渉しない長さに形成するのが好ましい。いずれの場合も、各ハンドルアーム部44は、後述する基端部48を除き、長さや形状等の異なる様々なタイプの組合せが可能である。
【0018】
図3から図6に示すように、各ハンドルアーム部44の基端部48は滑らかに拡径あるいは膨出した膨大部として形成し、先端部52から最も離隔した位置の端面48aと、リール本体12aに近接する底面48bとを平坦面に形成してある。更に、各底面48bからは、図5に示すような半円筒状の突出部54が突出し、これらの突出部54の先端面と基端部48の端面48aとに開口する溝部56が各基端部48に形成される。これらの突出部54を、端面48aに垂直でかつ底面48bに平行に延びる貫通孔58が貫通する。
【0019】
このように形成した各ハンドルアーム部44は、それぞれの基端部48の端面48a同士を当接させ、底面48bを面一状に整合させたときに、各基端部48の溝部56が互いに整合して断面矩形の有底孔を形成し、各基端部48の貫通孔58が互いに同軸状に整合した状態に配置される。これらの整合した貫通孔58には、ピン60が挿入される。このピン60は、貫通孔58内に挿入されたときに、突出部54の側面部から突出しない長さに形成される。
【0020】
図4から図6に示すように、各ハンドルアーム部44を一体化する締結装置46は、巻取駆動機構の回転軸18(図2参照)に一端が連結されるハンドル軸62と、このハンドル軸62の他端に螺合される締付け部材64とを有する。本実施形態のハンドル軸62は、回転軸18に螺合する雌ネジ66を一端に有し、他端には雄ネジ68と、この雄ネジ68から軸方向に突出する突起部70とを有する。この突起部70は、各ハンドルアーム部44の端面48a,48aを当接させたときに溝部56,56が形成する有底孔内に嵌合する寸法に形成され、これらの溝部56,56の底壁に対向する一対の平坦面70aと、これらの平坦面間を貫通し、ハンドルアーム部44の貫通孔58と整合して上述のピン60が挿入される貫通孔72とが設けられている。ピン60をこれらの突起部70の貫通孔72と、ハンドルアーム部44の2つの貫通孔58とに挿通するため、雄ネジ68は、これらの突起部70を締付け部材64から充分に突出することのできる長さにわたって形成されている。
【0021】
なお、このハンドル軸62の一端に形成された雌ネジ66は、径の異なる2つのネジ部66a,66b(図6参照)を軸方向に沿って併設してあり、回転軸18の両端部に形成された径の異なる双方の雄ネジと螺合することができ、したがって、ハンドル16をリール本体12aの左右のいずれの側にも取り付けることができる。このハンドル軸62と巻取駆動機構の回転軸18とは、通常と同様に、ハンドル16を正転方向に回転したときに締付ける方向に形成されている。
【0022】
ハンドル軸62に螺合する締付け部材64は、ハンドル軸62を収容するスリーブ状に形成され、リール本体12aに近接する一端側は、リール本体12a側から回転軸18の周部から突出する円形突条17(図2参照)よりも大径の拡径開口部74を形成してあり、ハンドル軸62を回転軸18に装着したときに、突条17を覆って不必要に異物が浸入するのを防止する。また、締付け部材64の他端側に形成した端壁部75には、各ハンドルアーム部44の基端部48に形成した2つの突出部54をピン60と共に収容する断面円形状の凹部76(図6参照)を形成し、この凹部76の底壁部に開口して、ハンドル軸62の雄ネジ68に螺合する雌ネジ78が、端壁部75を貫通して形成される。この凹部76は締付け部材64の端面77で外方に開口しており、その深さすなわち軸方向寸法は、突出部54の突出長さよりも大きく、後述するように突出部54を収容したときに、この突出部54の先端面と凹部76の底壁部との間に僅かな間隙が形成される。
【0023】
更に、締付け部材64に対してハンドルアーム部44が回転するのを防止するため、締付け部材64の端壁部75には、回り止めネジ80を挿通する例えば6つの軸方向孔82が等間隔に形成され、ハンドルアーム部44の基端部48には、この底面48aに開口する例えば4つのネジ孔84が等間隔に設けられ、互いに軸方向に整合したこれらの軸方向孔82とネジ孔84とを通して、回り止めネジ80を螺合することができる。これらの軸方向孔82とネジ孔84とは、図示の数に限らず適宜の数とすることが可能であり、回り止めネジ80も1本に限らず適宜本数を設けることもできる。
【0024】
このようなハンドル16を締結装置46で一体的に組立てる場合は、ハンドル軸62の雄ネジ68を締付け部材64の雌ネジ78に螺合し、突起部70を凹部76から外方に突出させる。一方、各ハンドルアーム部44の基部48を、その端面48a同士を当接させ、溝部56,56で形成した有底孔内にハンドル軸62の突起部70を挿入し、溝部56,56の底壁部を貫通する貫通孔58と突起部70の貫通孔72とを同軸状に整合させる。これらの同軸状に整合した貫通孔58,72内に、ピン60を挿入し、ハンドル軸62に対して締付け部材64を回転しつつハンドルアーム部44側に移動する。2つの突出部54が組合わされて円筒状の外面を形成し、ピン60の端部がこの突出部54の外周面から突出しないため、これらの突出部54とピン60とは締付け部材64の凹部76内に収容され、図4に示すように、締付け部材64の端面77がハンドルアーム部44の基端部48の底面48bと当接する。
【0025】
図4の状態から締付け部材64を更に締付けると、ピン60を介して突出部54が凹部76の底面に向けて付勢され、一方、突出部54の外方の底面48aが締付け部材64の端面77で逆方向に付勢される。したがって、2つのハンドルアーム部44は、この締結装置46のハンドル軸62と締付け部材64との強固な締付け力で一体化される。このように強固な一体構造に形成されたハンドル16は、回り止めネジ80で回り止めを施された後、ハンドル軸62の雌ネジ66を回転軸18の左右の側の端部のうち所要の側の端部に螺合し、リール本体12a内に設けられた巻取駆動機構に装着される。ハンドル軸62および回転軸18の軸線を中心として、その両側でバランスされる。なお、ハンドル軸62は回転軸18の延長部として機能するものであるため、回転軸18をリール本体12aから十分な長さにわたって一体的に突出形成させ、左右変換可能としない場合には、別部材のハンドル軸62を省略可能なことは明らかである。
【0026】
このように組立てられるハンドル16は、ダブルハンドルを形成する互いに独立した2つのハンドルアーム部44が、特に、回転軸18に取付けられて一体化されるその基端部48の形状および構造を同じに形成しであるため、長さや形状の異なる様々なタイプのハンドルアーム部44を金型成形の制約を受けること無く個々に形成することができ、そのデザイン上の自由度が極めて高くなる。また、このようにそれぞれ独自に形成されたハンドルアーム部44を組立てることにより、複数のハンドルアーム部を備えたハンドルの形状あるいは構造に合わせてそれぞれ別個の金型を準備することを要せず、形状、長さ、表面処理等の異なる種々のタイプのハンドルを低コストで製造できると共に、ユーザにとっても複数のハンドルユニットを保有する必要がなく、負担が軽減する。仮に、1つのハンドルアーム44が損傷した場合には、ハンドル16の全体を交換すること無く、損傷したハンドルアーム部44のみを交換することができ、保守も容易である。
【0027】
また、釣り人の好みに応じてハンドルアーム部44を種々のタイプの組合せとすることにより、ハンドル16をフィッシングシーンに合せた独自のスタイルに組み上げることができる。このように種々のハンドルアーム部44を一体化する締結装置46により、各ハンドルアーム部44のガタ付きが確実に防止できると共に、その滑らかな外形形状を有する締付け部材64によりコンパクトな構造で一体化することができる。
【0028】
図7は第2の実施形態におけるハンドル16Aを示す。なお、以下に説明する種々の実施形態あるいは変形例は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部材には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この実施形態では、ハンドルアーム部44の一方の基端部86が膨大部として形成され、この膨大部として形成された基端部86に上述の突出部54と、有底孔である溝部56と、貫通孔58とが形成され、この突出部54の外周部に平坦面状の底面48aが形成される。また、他方のハンドルアーム部44の基端部88から、ほぞ状の係止片89が突出し、基端部86に形成したほぞ穴状の嵌合穴87内に、この係止片89を嵌合させ、ボルト90で一体的に固定する。この基端部88も、上述の実施形態の締結装置46を用いて回転軸18に装着することができる。
【0029】
このハンドル16Aは、一方のハンドルアーム部44の基端部86に、ボルト90を介して他方のハンドルアーム部44の基端部88を簡単に着脱することができる。また、基端部86を膨大部に形成した一方のハンドルアーム部44は、通常のシングルハンドルと構造上の大きな差異がなく、他方のハンドルアーム部44の基端部88を簡単な構造として、分離し、あるいは一体化することができる。
【0030】
図8および図9は、第3の実施形態におけるハンドル16Bを示す。
この実施形態では、各ハンドルアーム部44の基端部92は、それぞれ略断面矩形の延長部として形成してあり、結合部材94に形成した装着孔96内に挿入される。これらの基端部92は、先端部92aに凹部92bと貫通孔93とを形成し、互いに重ね合せたときに、それぞれの先端部92aが相手方の凹部92b内に配置され、各貫通孔93が整合される。また、結合部材94には、装着孔96と直交する貫通孔95を形成してあり、基端部92を装着孔96に装着したときに、各基端部92に形成した貫通孔93がこの貫通孔95と整合する。そして、これらの貫通孔93,95に、一端を開口させたピン部材98aを挿入し、ボルト98bをこのピン部材98aの開口内にねじ込むことにより、これらの結合部材94に2つのハンドルアーム部44を一体的に結合し、上述の締結装置46により、回転軸18に装着することができる。
【0031】
この実施形態では、基端部92の構造が極めて簡単なため、ハンドルアーム部44の製造コストを低減することができると共に、双方のハンドルアーム部44を簡単に交換することができる。
【0032】
図10および図11は、第4の実施形態におけるハンドル16Cを示す。
この実施形態では、各ハンドルアーム部44の基端部に膨大部が形成されておらず、断面が矩形状の突出部100が回転軸18A側に延びる同一構造に形成してある。これらの突出部100の端面100aは互いに平坦面に形成してあり、各端面100aと一側面とに開口する溝部102と、貫通孔104とが形成してある。一方、回転軸18Aは、上述の実施形態のようにドライブギア20と一体に形成した回転軸18とは異なり、ドライブギヤ20と別部材で形成し、このドライブギア20に対して回り止めしつつ貫通させた通常構造のものであり、その端部から断面矩形状の延長部106が突出する。この延長部106には貫通孔108が形成されており、各突出部100の溝部102で形成されたスロット内に嵌合したときに、この貫通孔108は、これらの突出部100に形成された貫通孔104と同軸状に整合する。これらの貫通孔104,108に、一端を開口させたピン部材110aを挿入し、ボルト110bをこのピン部材110aの開口内にねじ込むことにより、これらの突出部100を回転軸18Aに一体的に結合することができる。符号112はピン110aおよびボルト110bの頭部が突出するのを防止する凹部である。
【0033】
更に、本実施形態では、回転軸18Aの反対側に形成した凹部113に結合プレート114をはめ込み、この結合プレート114を例えば2本のボルト116で各ハンドルアーム部44に結合している。これにより、ハンドルアーム部44の先端部に大きな力が作用しても、基端部が離隔するのが防止される。
【0034】
この実施形態のハンドル16Cは、構造が極めて簡単で、通常の回転軸8Aにも簡単に取付けることができる。
【0035】
図12は、第5の実施形態におけるハンドル16Dを示す。
このハンドルアーム部44は、その基端部が互いに重ね合せられる板状部118に形成され。締結装置46Aのハンドル軸120が貫通する貫通孔を形成してある。このハンドル軸120は、締付け部材122の端壁部124に対して回り止めされた状態で貫通し、板状部118に形成されてハンドル軸120の非円形部に回り止め嵌合する非円形の貫通孔から突出する先端部に、ネジ126を形成してある。このネジ126にナット128を螺合し、締付け部材122との間で2つの板状部118を締め付けることにより、2つのハンドルアーム部44が一体化される。
このハンドル16Dは、各ハンドルアーム部44の構造が板状のため極めて簡単に形成され、安価に製造することができる。
【0036】
図13および図14は、第6の実施形態におけるハンドル16Eを示す。
この実施形態は、後述する第7から第9の実施形態と共に、第1の実施形態と同様に形成されており、ハンドル16Eは、締結装置46を介して回転軸18に取り付けられる。各ハンドルアーム部44は第1の実施形態と同様に基端部48が膨大部として形成され、それぞれの端面48aには、基端部48を互いに接合連結する連結手段として、例えば圧入により一体化された1本のピン130と、1つの凹部132とがハンドルアーム部44の中心軸を通る中心線を挟んで対称となる位置に配置されている。各ハンドルアーム部44の端面48a同士を接合するときに、各凹部132に、対向する端面48aから突出するピン130が先端から嵌合し、これにより各基端部48が強固に連結される。
【0037】
ピン130は、圧入に代えて螺合あるいは接着剤により固定してもよく、更に、ハンドルアーム部44と別部材で形成されたピン130に代えて、基端部48に一体成形したピン状の凸部(図示しない)を端面48aから突出させてもよい。いずれの場合も、これらのピン130あるいは凸部は、基端部48の底面48bから離隔した頂部の近部に配置することが好ましい。
【0038】
このように各ハンドルアーム部44の基端部48を連結手段で互いに接合連結することにより、実際にハンドル16Eを操作してスプール14(図1参照)に釣糸を巻取る巻取操作時に、ハンドル16Eのツマミ部50(図2参照)を握持した状態で、締結装置46のハンドル軸62に沿ってリール本体12a側に押付けるような力が作用したとしても、各ハンドルアーム部44の基端部48の端面48a間に、互いに連結手段で補強された接合部が形成されるため、ハンドルアーム部44の端面48a間に不要な隙間が発生するのが抑制され、これにより、ガタ付きの発生が防止され、基端部48が補強とされる。
【0039】
図15は、第7の実施形態におけるハンドル16Fを示す。
この実施形態では、連結手段が、端面48aにそれぞれ形成された一対の鉤状の凸部134と凹部136とで形成されており、これらの凸部134と凹部136とは、共通の傾斜面135を介して隣接する凹凸部を形成する。この傾斜面135は、凸部134を先端側が拡大したありほぞ状に形成すると同時に、凹部136を開口側が狭いあり溝状に形成する。これらの凸部134と凹部136とは、基端部48の底面48bから頂部まで、端面48aの上下方向に沿う全体に形成することもできる。
【0040】
図16および図17は、第8の実施形態におけるハンドル16Gを示す。
この実施形態では、連結手段が、端面48aのそれぞれ整合する位置に対向させて形成されたあり溝138,138とこれに嵌合する1つの鉤あるいはキー部材140とで形成されている。あり溝138は、図16に示すように、底面48bから頂部まで貫通させて形成することは必ずしも必要ないが、少なくとも底面48bから離隔した位置で各端面48a間を接合することが好ましい。
【0041】
図18は、第9の実施形態におけるハンドル16Hを示す。
この実施形態は、連結手段が固定ねじ142で形成されている。この固定ねじ142は、一方のハンドルアーム部44の基部48に形成した横方向穴144から挿入し、他方のハンドルアーム部44の端面48aに開口するねじ孔146に螺合する。この横方向穴144に、図示しないプラグを装着しておいてもよい。
【0042】
これらの第7から第9の実施形態におけるハンドル16F,16G,16Hも、第6の実施形態におけるハンドル16Eと同様に、連結手段により、釣糸を巻取操作時における互いに接合した端面48a間の離間が防止される。
【0043】
なお、上述の実施形態では、2本のハンドルアーム部44を有するハンドルについて説明してきたが、本発明の魚釣用リールは3本あるいはそれ以上のハンドルアーム部を有するハンドルを用いる可能である。また、本発明は、いずれかの実施形態に限られるものではなく、それぞれの実施形態についても、必要に応じて適宜に組み合わせることが可能である。例えば、図10および図11に示す結合プレート114およびボルト116を第1の実施形態に組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の好ましい実施形態による魚釣用リールの側面図。
【図2】図1に示す魚釣用リールの一部を欠截した状態で示す後方からの断面図。
【図3】図1に示す魚釣用リールのハンドルの基端部を示し、(B)は(A)のB−B線に沿う図。
【図4】ハンドルアーム部を締結装置で結合した状態の断面図。
【図5】2つのハンドルアーム部の結合直前の状態を示し、それぞれ図4のA−A線およびB−B線に沿う図。
【図6】ハンドルアーム部と締結装置との分解図。
【図7】第2の実施形態による各ハンドルアーム部の基端部を連結した状態の説明図。
【図8】第3の実施形態による各ハンドルアーム部の基端部を結合部材に連結した状態の説明図。
【図9】図8のハンドルアーム部の基端部と結合部材とを分解した状態で示す説明図。
【図10】第4の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部を回転軸に連結した状態を示す説明図。
【図11】図10のハンドルアーム部と回転軸とを分解した状態で示す説明図。
【図12】第5の実施形態におけるハンドルアーム部を連結した状態の説明図。
【図13】第6の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【図14】図13のハンドルアーム部の基端部の一部を断面で示す平面図。
【図15】第7の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の部分断面図。
【図16】第8の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【図17】図16のハンドルアーム部の基端部の一部を断面で示す平面図。
【図18】弟の実施形態におけるハンドルアーム部の基端部の縦断面図。
【符号の説明】
【0045】
10…魚釣用リール、12a…リール本体、14…スプール、16…ハンドル、18…回転軸、44…ハンドルアーム部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣糸を巻回保持するスプールをリール本体に支持し、リール本体の一側に回転可能に支持されたハンドルの回転で、リール本体内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、前記スプールに釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、前記ハンドルは、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部を備えることを特徴とする魚釣用リール。
【請求項2】
前記ハンドルアーム部は、回転軸に取外し可能に固定される請求項1に記載の魚釣用リール。
【請求項3】
前記ハンドルアーム部は、先端部に設けられたツマミ部と、先端部から離隔した基端部とをそれぞれが有し、前記回転軸に装着される締結装置により、それぞれの基端部が互いに接合した状態で連結される請求項1または2に記載の魚釣用リール。
【請求項4】
前記ハンドルアーム部は、それぞれの基端部を、連結手段を介して互いに接合連結されている請求項1から3のいずれか1つに記載の魚釣用リール。
【請求項1】
釣糸を巻回保持するスプールをリール本体に支持し、リール本体の一側に回転可能に支持されたハンドルの回転で、リール本体内部に収容された巻取駆動機構を駆動させることで、前記スプールに釣糸を巻回する魚釣用リールにおいて、前記ハンドルは、互いに独立しかつ前記巻取駆動機構の回転軸に取付けられて一体化される複数のハンドルアーム部を備えることを特徴とする魚釣用リール。
【請求項2】
前記ハンドルアーム部は、回転軸に取外し可能に固定される請求項1に記載の魚釣用リール。
【請求項3】
前記ハンドルアーム部は、先端部に設けられたツマミ部と、先端部から離隔した基端部とをそれぞれが有し、前記回転軸に装着される締結装置により、それぞれの基端部が互いに接合した状態で連結される請求項1または2に記載の魚釣用リール。
【請求項4】
前記ハンドルアーム部は、それぞれの基端部を、連結手段を介して互いに接合連結されている請求項1から3のいずれか1つに記載の魚釣用リール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2006−42789(P2006−42789A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−282590(P2004−282590)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【出願人】(000002495)ダイワ精工株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】
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