説明

魚釣用リール

【課題】釣糸の巻き取り時にサムレストが上方へ押し上げられるのを防止し、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においても釣糸を好適に巻き取る。
【解決手段】サムレストとクラッチレバーとが一体的に設けられて回動する魚釣用リールであって、サムレストは、スプール軸の軸心を略中心とした円弧軌道上に沿って配置される円弧部と、円弧部の接線方向に向けて円弧部から延設され、スプール軸の前方においてリール本体に配設されたラインガイドの上方に配置される延設部と、を有し、クラッチレバーの切り換え操作に連動して、円弧軌道上を円弧部が回動することで延設部がラインガイドに対して上下方向に移動されるように設けられており、延設部の円弧部寄りとなる部分とこれに対向する側枠の対向部との一方には、係止部が設けられており、他方には、延設部の下方向への移動により係止部が係止される係止受部が設けられている構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両軸型の魚釣用リールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、両軸型の魚釣用リールにおいて、仕掛けをより遠くに投入することを目的として、釣糸放出時の抵抗を小さくするようにしたものが提案されている。
例えば、特許文献1の魚釣用リールでは、クラッチレバーとサムレストとが一体に設けられ、クラッチレバーのレバー部分が側枠に支持されて、スプール軸の軸心を略中心として回動するように構成されたものが開示されている。
【0003】
この魚釣用リールでは、クラッチレバーを、釣糸の巻き取りが可能なクラッチON状態から、釣糸の放出が可能なクラッチOFF状態に切り換え操作することで、サムレストが上方向へ移動するようになっており、この移動によって、ラインガイドにおける釣糸の通過可能な領域が拡大して、釣糸放出時の抵抗が小さくなるように構成されている。これにより、仕掛けをより遠くに投入することが可能となる。
なお、釣糸巻き取り時には、サムレストを押し下げ操作することで、サムレストが下方向へ移動し、ラインガイドにおける釣糸の通過可能な領域が狭まって、レベルワインド機構による釣糸の好適な巻き付けが実現される。
【0004】
一方、特許文献2の魚釣用リールでは、クラッチOFF状態からクラッチON状態に切り換えることのできる切換操作部が、クラッチレバーに一体的に設けられたものが開示されている。
切換操作部は、クラッチレバーに連動して移動可能であり、その側部には、切換操作部の移動を案内するピンがリール本体の側枠に向けて突設されている。このピンは、リール本体の側枠に設けられた円弧状の案内溝に挿入されており、溝内に沿って移動することで切換操作部の移動を案内するように構成されている。
また、クラッチレバーは、レバー部分が側枠に支持されて切り換え操作可能に設けられており、クラッチレバーは、このレバー部分と前記した切換操作部との二箇所で側枠に支持された構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−278897号公報
【特許文献2】特開2000−350537号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1の魚釣用リールでは、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取ると、釣糸がサムレストに触れることがあり、これによって釣糸からサムレストに外力が作用することがある。このような外力が作用すると、サムレストが上方へ押し上げられるおそれがあった。
仮に、釣糸の巻き取り時にサムレストが上方へ押し上げられてしまうと、ラインガイドにおける釣糸の通過可能な領域が拡大してしまい、レベルワインド機構による釣糸の好適な巻き付けに影響を及ぼす可能性があった。
【0007】
一方、特許文献2では、レバー部分と切換操作部との二箇所でクラッチレバーが側枠に支持されている構造が開示されているが、この支持構造はクラッチレバーの支持に止まるものであるため、クラッチレバーとサムレストとが一体に設けられた構造のものにこの支持構造を採用しても、サムレストが上方へ押し上げられるのを好適に防止することができない。
【0008】
本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、サムレストとクラッチレバーとが一体的に設けられて回動する魚釣用リールにおいて、釣糸の巻き取り時にサムレストが上方へ押し上げられるのを防止し、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においても釣糸を好適に巻き取ることができる魚釣用リールを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決する本発明の魚釣用リールは、リール本体の側枠間に回転自在に支持したスプールと、前記側枠間の上部に設けられたサムレストと、前記側枠に支持され、前記スプールに対する釣糸の巻き取りを可能にするクラッチON状態と、前記スプールからの釣糸放出を可能にするクラッチOFF状態と、に切り換え操作可能なクラッチレバーと、を備え、前記サムレストと前記クラッチレバーとが一体的に設けられて回動する魚釣用リールであって、前記サムレストは、スプール軸の軸心を略中心とした円弧軌道上に沿って配置される円弧部と、前記円弧部の接線方向に向けて前記円弧部から延設され、前記スプール軸の前方において前記リール本体に配設されたラインガイドの上方に配置される延設部と、を有し、前記クラッチレバーの切り換え操作に連動して、前記円弧軌道上を前記円弧部が回動することで前記延設部が前記ラインガイドに対して上下方向に移動されるように設けられており、前記延設部の前記円弧部寄りとなる部分とこれに対向する前記側枠の対向部との一方には、係止部が設けられており、他方には、前記延設部の下方向への移動により前記係止部が係止される係止受部が設けられていることを特徴とする。
【0010】
この魚釣用リールによれば、サムレストは、円弧部と延設部とを備え、延設部の円弧部寄りとなる部分と、これに対向するリール本体の側枠の対向部との一方に、係止部が設けられており、他方に、延設部が下方向に移動した際に係止部が係止される係止受部が設けられているので、サムレストを下方向に移動すると、係止部が係止受部に係止され、円弧部の近傍において延設部が側枠に係止される。
【0011】
また、本発明の魚釣用リールは、前記係止受部は前記スプール軸の軸心を略中心とした円弧状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
この魚釣用リールによれば、係止受部がスプール軸の軸心を略中心とした円弧状に形成されているので、サムレストが下方向へ移動される際に、スプール軸の軸心を略中心とした回動に沿って係止部が係止受部にスムーズに係止されることとなる。
【0013】
また、本発明の魚釣用リールは、前記係止受部に、クラッチON状態にて前記係止部が上方向に変位するのを規制する規制部が設けられていることを特徴とする。
【0014】
この魚釣用リールによれば、規制部によって係止部が上方向に変位することが規制されるので、クラッチON状態にて延設部の上方向の変位が好適に抑えられることとなる。
【0015】
また、本発明の魚釣用リールは、前記延設部は、前記サムレストが下方向へ移動されるときの前記円弧部の回動方向において、前記円弧部寄りとなる部分から前記円弧軌道上に沿う位置に膨出する膨出部を有しており、前記膨出部とこれに対向する前記側枠との一方に前記係止部が設けられ、他方に前記係止受部が設けられていることを特徴とする。
【0016】
この魚釣用リールによれば、サムレストが下方向へ移動されるときの円弧部の回動方向において、円弧部寄りとなる部分から円弧軌道上に沿う位置に膨出する膨出部と、これに対向する側枠とが係止されるので、延設部と側枠とが直接係止される場合に比べて、膨出部を介して延設部の先端部分により近づく位置で、延設部と側枠とを係止することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、サムレストが下方向に移動されると、係止部が係止受部に係止され、円弧部の近傍において延設部が側枠に係止されるので、サムレストがラインガイドに対して上下方向に移動するように設けられている構成でありながら、サムレストの延設部を直接的に側枠に係止することができる。これによって、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレストの延設部に触れて延設部を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部の浮き上がりが好適に防止される。したがって、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においてもレベルワインド機構等によって釣糸を好適に巻き取ることができる。
【0018】
また、係止受部がスプール軸の軸心を略中心とした円弧状に形成されている構成では、サムレストが下方向へ移動される際に、スプール軸の軸心を略中心とした回動に沿って係止部が係止受部にスムーズに係止されることとなるので、クラッチOFF状態からクラッチON状態への切り換え操作時に違和感を覚えることなく、延設部を側枠に好適に係止することができ、操作フィーリングに優れる。
【0019】
また、係止受部に規制部が設けられている構成では、規制部によって係止部が上方向に変位することが規制され、クラッチON状態にて延設部の上方向の変位が好適に抑えられることとなる。これによって、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレストの延設部に触れて延設部を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部の浮き上がりがより好適に防止される。したがって、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においてもレベルワインド機構によって釣糸をより好適に巻き取ることができる。
【0020】
また、サムレストが下方向へ移動するときの円弧部の回動方向において、円弧部寄りとなる部分から円弧軌道上に沿う位置に膨出する膨出部と、これに対向する側枠とが係止される構成では、延設部と側枠とが直接係止される場合に比べて、膨出部を介して延設部の先端部により近づく位置で、延設部と側枠とを係止することができるので、延設部の浮き上がりがより好適に防止される。
また、膨出部によって延設部の剛性も高められることとなるので、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレストの延設部に触れて延設部を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部の変形が抑えられ、延設部の浮き上がりがより好適に防止される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(a)は本発明の第1実施形態に係る魚釣用リールの上面図、(b)は要部の拡大上面図である。
【図2】サムレストを開いた状態を示した斜視図である。
【図3】フレームを示した斜視図である。
【図4】(a),(b)は釣糸巻き取り時における各部の位置関係を示す説明図、(c),(d)は釣糸放出時における各部の位置関係を示す説明図である。
【図5】(a)はサムレストを閉じた状態を示した説明図、(b)はサムレストを開いた状態を示した説明図である。
【図6】(a)は係止部と係止受部との係止状態を示した拡大縦断面図、(b)は図6(a)におけるA−A線断面図である。
【図7】(a)は本発明の第2実施形態に係る魚釣用リールの係止部と係止受部との係止状態を示した拡大縦断面図、(b)は図7(a)におけるB−B線断面図である。
【図8】(a)は本発明の第3実施形態に係る魚釣用リールの係止部と係止受部との係止状態を示した拡大縦断面図、(b)は図8(a)におけるC−C線断面図である。
【図9】(a)は本発明の第4実施形態に係る魚釣用リールの係止部と係止受部との係止状態を示した拡大縦断面図、(b)は図9(a)におけるD−D線断面図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係る魚釣用リールを示した説明図である。
【図11】(a)〜(d)は変形例に係る係止部と係止受部との係止状態を示した拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る魚釣用リールの実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「前後」「左右」を言うときは、図1(a)に示した方向を基準とする。なお、説明において、同一の要素には同一の符号を用い、重複する説明は省略する。
【0023】
(第1実施形態)
図1に示すように、魚釣用リールのリール本体1は、左右一対の側枠2a,2bを複数の支柱2c(図3参照)で連結して一体の枠体構造を形成するフレーム2を有し、この側枠2a,2bのそれぞれの外側に、外側板3a,3bを取り付けてハウジングとして形成され、釣竿取付脚2c1(図3参照)を介して図示しない釣竿に固定される。
ここで、左側の側枠2aと外側板3aとの間、右側の側枠2bと外側板3bとの間には内部空間がそれぞれ形成され、このうち側枠2aと外側板3aとの間に形成される内部空間には、リール本体1の構成要素として外側板3aの着脱を行うための図示しない係止機構や遠心ブレーキ装置等が設置されるようになっている。また、右側の側枠2bと外側板3bとの間に形成される内部空間には、駆動機構10、クラッチ機構50、ドラグ機構5d等が設置されるようになっている。
また、左側の外側板3aと右側の側枠2b間には、図示しない軸受を介してスプール軸5c(図4(a)(c)参照)が回転可能に支持されており、このスプール軸5cにスプール5が取り付けられている。
そして、本実施形態では、リール本体1の上部の側枠2a,2b間に設けられたサムレスト20が、クラッチレバー21と一体的に設けられており、クラッチレバー21の切り換え操作に連動してこれらが上下方向に一体的に回動するように設けられている。
さらに、側枠2bとサムレスト20との対向部位において、側枠2bには、係止部としての係止ピン30が設けられ、サムレスト20には、係止受部としてのガイド部25が形成されている。
【0024】
フレーム2を構成する左右の側枠2a,2bは、図3に示すように、複数の支柱2cを介して一体化されており、そのうちの下部に設けられた支柱2cには、釣竿のリールシート(不図示)に装着される釣竿取付脚2c1が設けられている。
【0025】
側枠2aは、図1(a)に示すように、リール本体1の竿延在方向におけるスプール軸5cの軸心O1から後側となる後部2a4が、これに対峙する外側板3aの後部周縁部3a4と同一平面上に位置するように平に形成されている。
一方、竿延在方向におけるスプール軸5cの軸心O1の前方となる側枠2aの前側上部には、膨出部4bが形成されている。膨出部4bは、反ハンドル側に向けて湾曲状に膨出する湾曲板状を呈しており、外側縁部4b1が、前記した突き合せ面となる後部周縁部(後部)2a4の位置する同一平面よりも反ハンドル側に膨出している。
膨出部4bの外側縁部4b1は、上面視で略S字形状に形成されている。
【0026】
また、図2、図3に示すように、側枠2aの前端上部には、略三角形状の挿通孔2p1が形成されている。また、側枠2bの前端上部にも、略三角形状の挿通孔2p2が形成されている。
【0027】
外側板3aは、図1(a)に示すように、リール本体1の竿延在方向におけるスプール軸5cの軸心O1から後側となる後部周縁部3a4が、側枠2aの後部2a4と同一平面で突き合わされるように平に形成されている。
そして、外側板3aには、側枠2aの膨出部4bに対応する位置に凹状部3b1が形成されている。凹状部3b1は、膨出部4bに対応する湾曲凹状とされており、側枠2aに外側板3aを装着した際に、膨出部4bに突き合わされるようになっている。
なお、膨出部4bと凹状部3b1との突き合せ形状は、図1(a)に示すように、略S字形状とされている。
本実施形態では、前記したようにスプール軸5cの軸心O1を中心として回動させることで、側枠2aに対して外側板3aが取り付けられるようになっており、取り付け時の回動によって側枠2aの膨出部4bに外側板3aの凹状部3b1が突き合わされるようになっている。
また、図2に示すように、外側板3aの外側面には、側枠2aの挿通孔2p1に対応する位置に挿通窓3p1が開口形成されている。同様に、外側板3bの外側面には、側枠2bの挿通孔2p2に対応する位置に挿通窓3p2が開口形成されている。
【0028】
スプール5は、図1(a)に示すように、ハンドル7を回転操作することによって回転させることができるように構成されており、ハンドル7は、外側板3bから突出した図示しないハンドル軸の端部に取り付けられて、外側板3bとの間に介在された逆転防止機構7a(転がり式一方向クラッチ)によって、釣糸巻き取り方向にのみ回転可能となっている。
【0029】
側枠2bと外側板3bとの間には、前記したように、ハンドル7の回転運動をスプール軸5c、およびレベルワインド機構15の螺軸16(図4(a)(b)参照)に伝達する公知の駆動機構10、駆動力の伝達を継脱する公知のクラッチ機構50のほか、魚釣時にスプール5から釣糸が繰り出された際に、スプール5にドラグ力を付与する公知のドラグ機構5d等が収容されている。
【0030】
駆動機構10は、公知のように、図示しないハンドル軸に回転可能に支持された図示しない駆動歯車およびピニオンを備えている。ピニオンは、図示しないピニオン軸に沿って軸方向に移動可能となっており、その外周に形成された円周溝に、クラッチ機構50のヨーク57(図5(a)参照)が係合して、ピニオンを軸方向に移動させるようになっている。すなわち、ピニオンが軸方向に移動することで、スプール軸5cとの間で継脱がなされ、動力伝達状態(クラッチON状態)/動力遮断状態(クラッチOFF状態)に切り換えられるようになっている。
【0031】
スプール5の前方において、側枠2a,2b間には、レベルワインド機構15(図2参照)が配置されている。レベルワインド機構15は、駆動機構10(図1(a)参照、以下同じ)を介してハンドル7により回転駆動される螺軸16(図4(a)(b)参照)に装着されて左右方向に往復動可能に設けられた釣糸案内体17と、この釣糸案内体17に設けられたラインガイド18とを備えている。
螺軸16は、側枠2a,2b間に回転可能に支持されており、駆動機構10を介して回転駆動されるようになっている。螺軸16の端部には、図示しない連動歯車が取り付けられており、この連動歯車には、ハンドル軸の駆動歯車に隣接して設けられた歯車が噛合している。これにより、ハンドル7を巻き取り回転操作すると、ハンドル軸の回転が、歯車および連動歯車を通じて螺軸16に伝わり、螺軸16が回転駆動される。
【0032】
図4(b)に示すように、螺軸16の外周面には、螺旋溝16aが形成され、この螺旋溝16aには、釣糸案内体17に設けられた摺動子17a(図4(a)参照、以下同じ)が係合している。これにより、釣糸案内体17のラインガイド18は、螺軸16が連動歯車によって回転駆動されることで、螺旋溝16aに係合する摺動子17aを介して左右往復動するようになっている。
【0033】
ラインガイド18は、図2に示すように、左右方向に横長形状とされており、釣糸挿通孔19が形成されている。釣糸挿通孔19の下部内面中央部には、釣糸巻き取り時に釣糸を保持する釣糸案内溝19aが形成されている。
釣糸案内溝19aは、図4(b)に示すように、釣糸挿通孔19内の下部内面19bの中央部から下方へ向けて湾曲凹状に切り欠かれた溝であり、図4(a)に示すように、釣糸挿通孔19内において前後方向に延設されている。釣糸案内溝19a内には、クラッチレバー21の操作時に、下方へ向けて移動してきたピラー22aによって誘導されてきた釣糸が挿入されるようになっている(図4(a)(b)参照)。
【0034】
このようなラインガイド18は、図2に示すように、側枠2a,2bに形成された挿通孔2p1,2p2に対して、左端部および右端部をそれぞれ収容するようにして往復動可能である。なお、外側板3a,3bに形成された挿通窓3p1,3p2にラインガイド18の左端部および右端部をそれぞれ収容するようにして往復動させることもできる。このような往復動により、スプール5(図1(a)参照)の左右に釣糸が均等に振分けられ、スプール5に釣糸が均一かつ平行(平坦)に巻き取られる。これにより、スムーズな釣糸の放出が可能でありながら、スムーズな釣糸の巻き取りを実現することができる。
【0035】
サムレスト20は、図2に示すように、ラインガイド18を覆うように前方へ向けて延設されている。サムレスト20には、クラッチレバー21(図1(a)参照)が一体的に設けられている。
サムレスト20は、図2、図5に示すように、後部にクラッチレバー21が設けられた円弧部22と、円弧部22から延設された延設部23とを備えて構成されている。
円弧部22は、スプール軸5cの軸心を略中心とした図示しない円弧軌道上に沿って配置される部位であり、円弧軌道上となる側枠2a,2bのフランジ部2a1,2b1(図3参照、以下同じ)上に配置されている。すなわち、円弧部22は、フランジ部2a1,2b1上を摺動するようにしてスプール軸5c周りに回動可能となっている。なお、円弧部22はクラッチレバー21にかけて厚く形成されており、クラッチレバー21の強度が確保されている。また、クラッチレバー21は、サムレスト20の後部(円弧部22の後部)以外の部分に設けてもよい。
【0036】
延設部23は、円弧部22の接線方向に向けて円弧部22からリール本体1の前方へ延設される部位である。つまり、円弧部22の曲率と異なる曲率となった部分が延設部23である。なお、延設部23は左右側方から見て直線状に形成されていてもよいし、逆向きの曲率を備えて形成されていてもよい。
延設部23の前端部分23aは、図1(a)に示すように、左右方向に幅広に形成されており、スプール軸5cの前方においてリール本体1に配設されたラインガイド18(図2参照、以下同じ)を覆うように、リール本体1の前端部まで長く延設されている。したがって、延設部23は、クラッチレバー21の切り換え操作に連動して、側枠2a,2bのフランジ部2a1,2b1上(円弧軌道上)を円弧部22が回動することで、ラインガイド18に対して上下方向に移動する(開閉する)ようになっている(図5(a)(b)参照)。
【0037】
図1、図2、図5各図に示すように、延設部23の円弧部22寄りとなる部分には、係止受部としてのガイド部25が形成されている。ガイド部25は、スプール軸5cの軸心を略中心とした円弧状を呈しており、図示しない円弧軌道上に沿うものとなっている。ガイド部25の前端部25aは、図5(a)に示すように、サムレスト20がリール本体1に閉じられた状態で、スプール軸5cの軸心を通る鉛直線G1よりも前側に位置しており、また、ガイド部25の後端部25bは、鉛直線G1よりも後側に位置している。より詳しくは、後端部25bは、鉛直線G1に平行なスプール軸5cの接線G2の略延長上に位置している。
【0038】
ガイド部25に対向する側枠2bの対向部位には、円柱形状を呈する係止部としての係止ピン30が設けられている。この係止ピン30は、図1(b)、図6(a)に示すように、側枠2aに貫通形成された固定孔31に固定されている。なお、係止ピン30は、外側板3a側の開口31a(図6(a)参照)から固定孔31に押し込まれて、延設部23のガイド部25側に突出される。固定孔31に係止ピン30が固定された状態で、固定孔31内には、係止ピン30の突出量を調整可能な空間S1(図1(b)、図6(a)参照)が形成されている。係止ピン30の固定は、圧入により行ってもよいし、接着剤等を用いて行ってもよい。なお、前記空間S1は必ずしも必要ではなく、また、圧入や接着をせずに外側板3bによる抜け止めを兼ねた固定だけでもよい。このようにすることで、メンテナンス時の分解が容易になる。
【0039】
図5(a)に示すように、サムレスト20をリール本体1に閉じた状態(クラッチOFF状態)では、ガイド部25の後端部25bに係止ピン30が位置するようになっている。また、図5(b)に示すように、サムレスト20をリール本体1から開いた状態(クラッチON状態)では、ガイド部25の前端部25aに係止ピン30が位置するようになっている。
【0040】
クラッチOFF状態では、図6(b)に示すように、後端部25bにおいて、係止ピン30は、鉛直方向(図に示す矢印方向)からガイド部25の内面によって保持されるようになっている。
【0041】
サムレスト20の下面には、図2、図5に示すように、支持部26を介してピラー22aが回転可能に支持されている。ピラー22aは、円柱状の部材であり、サムレスト20を閉じた状態(先端を下方向へ回動してピラー22aを移動させた状態)で、図4(a)(b)に示すように、ラインガイド18の後方の近傍位置に配置されるようになっており、その位置で釣糸を押し下げて、ラインガイド18の釣糸案内溝19aに釣糸を誘導するように構成されている。
【0042】
サムレスト20の前端部とリール本体1との間には、図4(a)に示すように、サムレスト20を閉じた状態で、釣糸挿通用の開口23bが形成されており、釣糸巻き取り時における釣糸の挿通が可能となっている。
一方、サムレスト60の後部側に設けられたクラッチレバー21は、サムレスト20に一体成形されており、連結部材21a(図5(a)(b)参照)を介してクラッチ機構50に連結されている。つまり、サムレスト20の後端部は、連結部材21aを介してリール本体1に支持されている。なお、クラッチレバー21は、別体で形成して、円弧部22に一体的に固定してもよい。
【0043】
図5(a)に示すように、クラッチ機構50のクラッチ駆動部材51は、公知のように、側枠2bに対して回動可能に支持され、振分けバネ56によって、動力伝達状態(クラッチON状態)と、動力遮断状態(クラッチOFF状態)とに振分け保持されるようになっている。また、クラッチ駆動部材51の表面には、前記駆動機構10のピニオンの円周溝に嵌合したヨーク57と係合可能な図示しないカム面が形成されている。
【0044】
ヨーク57の先端側は、側枠2bに突設された支持ピン59,59によって保持されており、ヨーク57は、各支持ピン59,59に配設されたバネ部材(図示せず)によって常時、クラッチ駆動部材51側に付勢された状態となっている。
【0045】
そして、スプール5に対する釣糸の巻き取りを可能にするクラッチON状態にクラッチレバー21を切り換え操作(ハンドル7の回転操作や、サムレスト20の前端部分23aを下方向に押圧する操作)をすることにより、サムレスト20が下方向へ移動すると(図4(a)参照)、この移動によりピラー22aが移動して、釣糸挿通孔19の下部内面中央部の釣糸案内溝19aに釣糸が保持される(図15(b)参照)。
また、スプール5からの釣糸放出を可能にするクラッチOFF状態にクラッチレバー53を切り換え操作することにより、サムレスト20が上方向へ移動し(図4(c)参照)、この移動によりピラー22aも移動して、釣糸挿通孔19の下部内面中央部の釣糸案内溝19aから釣糸が離れる。
【0046】
以上説明した本実施形態の魚釣用リールによれば、ガイド部25(後端部25b)に係止ピン30が係止されて、サムレスト20の円弧部22の近傍において、延設部23が側枠2bに係止されるので、サムレスト20がラインガイド18に対して上下方向に移動するように設けられている構成でありながら、サムレスト20の延設部23を直接的に側枠2bに係止することができる。これによって、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレスト20の延設部23に触れて延設部23を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部23の浮き上がり(押し上げられること)が好適に防止される。つまり、釣糸の巻き取り時に、ラインガイド18の釣糸挿通孔19の下部内面中央部の釣糸案内溝19aに、サムレスト20のピラー22aで釣糸を好適に保持することができる。
したがって、軽量化のためにサムレスト20の延設部23等の断面積を小さくしたり、サムレスト20を軽比重の樹脂材料で成形した場合に弾性変形が大きくなる可能性があるが、この場合にも弾性変形を好適に押さえて延設部23の浮き上がり(押し上げられること)が好適に防止される。
これにより、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においてもレベルワインド機構15によって釣糸を好適に巻き取ることができる。また、釣糸を好適に巻き取ることができるので、釣糸繰り出し時の抵抗も低減され、投擲性能が向上する。
【0047】
また、ガイド部25がスプール軸5cの軸心を略中心とした円弧状に形成されているので、サムレスト20が下方向へ移動される際に、スプール軸5cの軸心を略中心とした回動に沿って係止ピン30がガイド部25(後端部25b)にスムーズに係止されることとなる。したがって、クラッチOFF状態からクラッチON状態への切り換え操作時に違和感を覚えることなく、延設部23を側枠2bに好適に係止することができ、操作フィーリングに優れる。
【0048】
また、クラッチON状態では、ガイド部25の後端部25bにおいて、係止ピン30は、鉛直方向(図6(b)に示す矢印方向)からガイド部25の内面によって保持されるようになっているので、後端部25bにおいて係止ピン30は、上下方向の移動が抑えられた状態に保持されるようになる。これによって、クラッチON状態において、延設部23はリール本体1に閉じられた状態に好適に維持されることとなる。
したがって、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレスト20の延設部23に触れて延設部23を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部23の浮き上がり(押し上げられること)がより好適に防止される。したがって、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においてもレベルワインド機構15によって釣糸をより好適に巻き取ることができる。
【0049】
なお、本実施形態では、延設部23にガイド部25を設け、これに対向する外側板3bに係止ピン30を設けたが、これに限られることはなく、延設部23に係止ピン30を設け、これに対向する外側板3bにガイド部25を設けてもよい。
【0050】
(第2実施形態)
図7を参照して第2実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1実施形態と異なるところは、側枠2bに係止受部としての面コ字形状の溝部251を設け、これに対向するサムレスト20の延設部23に、溝部251に係止される係止部としての係止片301を設けた点である。
【0051】
図7(b)に示すように、溝部251は、上下方向の幅が他の部分よりも大きく形成された幅広部251aと、この幅狭部251cよりも幅狭に形成された規制部としての幅狭部251cと、幅広部251aと幅狭部251cとの間に形成された傾斜部251bとを有している。
係止片301は、断面四角形状とされており、溝部251内を溝部251に沿って移動可能であり、幅狭部251cにきつく嵌り込む大きさを有している。これにより係止片301は、クラッチON状態において、幅狭部251cにより上方向に変位することが規制され、鉛直方向(図に示す矢印方向)から幅狭部251cの内面によって保持されるようになっている。
なお、溝部251において、幅広部251aが形成される側が溝部251の前端側であり幅狭部251cが形成される側が溝部251の後端側である。
【0052】
このような構成を備えた魚釣用リールによれば、幅広部251aでスムーズな作動を確保しながら幅狭部251cにより係止片301が上方向に変位することが規制され、延設部23の上方向の変位が好適に抑えられることとなる。これによって、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレスト20の延設部23に触れて延設部23を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部23の浮き上がりがより好適に防止される。したがって、高負荷状態の釣糸の巻き取り時においてもレベルワインド機構15によって釣糸をより好適に巻き取ることができる。
【0053】
(第3実施形態)
図8を参照して第3実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1,2実施形態と異なるところは、側枠2bに係止受部としての段状の溝部252を設け、これに対向するサムレスト20の延設部23に、溝部252に係止される係止部としての係止片302を設けた点である。
【0054】
図8(b)に示すように、溝部252は、前記と同様の幅広部251aと、傾斜部251bと、幅狭部251cと、を有している。溝部252は、カバー部材2b1で上方から覆われるようになっている。つまり、カバー部材2b1で覆うことで係止片302がガイドされる溝部252が形成されるようになっている。
【0055】
このような構成を備えた魚釣用リールによれば、幅狭部251cにより係止片302が上方向に変位することが規制され、前記第2実施形態と同様の効果が得られる。
そして、カバー部材2b1で覆うことで溝部252が形成される構成であるので、フレーム2に対するサムレスト20の組付時には、溝部252に係止片302を先に配置しておいてからカバー部材2b1で係止片302を覆う組み付け手順を採ることができる。したがって、フレーム2に対するサムレスト20の組み付けが簡単であるという利点が得られる。
【0056】
(第4実施形態)
図9を参照して第4実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1〜3実施形態と異なるところは、第1実施形態で説明した係止ピン30に変えて、出没可能な突出部材303を側枠2bに設け、これに対向するサムレスト20の延設部23のガイド部25に、係止穴25fを設けた点である。
【0057】
図9(a)に示すように、突出部材303は、軸部304に沿って出没可能である。突出部材303は、ばね部材305によって、ガイド部25側へ付勢されている。
係止穴25fは、ガイド部25の後端部25bに設けられており、突出部材303の先端が係止される深さを有している。
【0058】
このような構成を備えた魚釣用リールによれば、クラッチON状態で、ガイド部25の後端部25bにおいて、突出部材303が係止穴25fに係止されるようになっているので、後端部25bにおいて突出部材303は、上下方向の移動が抑えられた状態に保持されるようになる。これによって、クラッチON状態において、延設部23はリール本体1に閉じられた状態に好適に維持されることとなる。
【0059】
(第5実施形態)
図10を参照して第5実施形態の魚釣用リールについて説明する。
本実施形態の魚釣用リールが前記第1〜4実施形態と異なるところは、延設部23に膨出部231を設け、この膨出部231にガイド部25を設けた点である。
【0060】
膨出部231は、サムレスト20が下方向へ移動されるときの円弧部22の回動方向において、円弧部22寄りとなる部分から円弧軌道上に沿う位置に膨出形成された部分である。膨出部231には、スプール軸5cの円弧軌道上に沿うようにしてガイド部25が形成されている。ガイド部25に対向する側枠2bには、ガイド部25に係止される係止ピン30が突設されている。
【0061】
このような構成を備えた魚釣用リールによれば、延設部23と側枠2bとが直接係止される場合に比べて、膨出部231を介して延設部23の前端部分23aにより近づく位置で、延設部23と側枠2bとを係止することができるので、延設部23の浮き上がりがより好適に防止される。
また、膨出部231によって延設部23の剛性も高められることとなるので、高負荷状態(高張力状態)で釣糸を巻き取った場合に、釣糸がサムレスト20の延設部23に触れて延設部23を上方へ押し上げる外力が作用したとしても、延設部23の変形が抑えられ、延設部23の浮き上がりがより好適に防止される。
【0062】
前記第1実施形態では、ガイド部25内を幅を一定の幅としたが、図11(a)に示すように、前記第2実施形態と同様の幅広部251a、傾斜部251bおよび幅狭部251cを設けてもよい。
また、図11(b)に示すように、ガイド部25の上側に幅広部251a、傾斜部251bおよび幅狭部251cを設けてもよい。
また、図11(c)に示すように、ガイド部25の上側および下側の両方に、幅広部251a、傾斜部251bおよび幅狭部251cを設けてもよい。
さらに、図11(d)に示すように、ガイド部25の後端部25b側に突部25gを設け、後端部25b側から係止ピン30が脱落し難い構造としてもよい。
【0063】
なお、前記実施形態で示したガイド部25や溝部251等に切欠き部を形成し、この切欠き部を通じて、ガイド部25や溝部251等の中に係止ピン30や係止片301等が入り込むように構成してもよい。
また、下方向にサムレスト20が移動した際にのみガイド部25等に係止ピン30等が係止するように構成してもよい。
【0064】
さらに、前記各実施形態では、側枠2bとこれに対向する延設部23とにガイド部25や係止ピン30等を設けたが、側枠2aとこれに対向する延設部23とに設けてもよく、側枠2bおよび側枠2aの両方に設けてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1 リール本体
2a,2b 側枠
20 サムレスト
5 スプール
21 クラッチレバー
5c スプール軸
18 ラインガイド
22 円弧部
22a ピラー
23 延設部
25 ガイド部(係止受部)
30 係止ピン(係止部)
251 溝部(係止受部)
301,302 係止片(係止部)
251c 幅狭部(規制部)
231 膨出部
303 突出部材(係止部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リール本体の側枠間に回転自在に支持したスプールと、
前記側枠間の上部に設けられたサムレストと、
前記側枠に支持され、前記スプールに対する釣糸の巻き取りを可能にするクラッチON状態と、前記スプールからの釣糸放出を可能にするクラッチOFF状態と、に切り換え操作可能なクラッチレバーと、を備え、
前記サムレストと前記クラッチレバーとが一体的に設けられて回動する魚釣用リールであって、
前記サムレストは、
スプール軸の軸心を略中心とした円弧軌道上に沿って配置される円弧部と、
前記円弧部の接線方向に向けて前記円弧部から延設され、前記スプール軸の前方において前記リール本体に配設されたラインガイドの上方に配置される延設部と、を有し、
前記クラッチレバーの切り換え操作に連動して、前記円弧軌道上を前記円弧部が回動することで前記延設部が前記ラインガイドに対して上下方向に移動されるように設けられており、
前記延設部の前記円弧部寄りとなる部分とこれに対向する前記側枠の対向部との一方には、係止部が設けられており、他方には、前記延設部の下方向への移動により前記係止部が係止される係止受部が設けられていることを特徴とする魚釣用リール。
【請求項2】
前記係止受部は前記スプール軸の軸心を略中心とした円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リール。
【請求項3】
前記係止受部には、クラッチON状態にて前記係止部が上方向に変位するのを規制する規制部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用リール。
【請求項4】
前記延設部は、前記サムレストが下方向へ移動されるときの前記円弧部の回動方向において、前記円弧部寄りとなる部分から前記円弧軌道上に沿う位置に膨出する膨出部を有しており、
前記膨出部とこれに対向する前記側枠との一方に前記係止部が設けられ、他方に前記係止受部が設けられていることを特徴とする魚釣用リール。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−200153(P2012−200153A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64569(P2011−64569)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000002495)グローブライド株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】