説明

麻雀ゲーム装置

【課題】現実性、迫真性または臨場感を十分に有する麻雀ゲームを可能にする。
【解決手段】第1の麻雀ゲーム装置201は、そのユーザが和了したときに、そのユーザの打ち筋(配牌、ツモ牌及び捨牌)をサーバ300に送信する。サーバ300は、和了役、テンパイまでの速さまたは和了までの速さ毎に打ち筋をデータベース310に記憶する。第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの何れかにおいて次回の麻雀ゲームが行われるときに、サーバ300は、データベース310に記憶されている過去の打ち筋のデータをその麻雀ゲーム装置に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麻雀ゲームシステム、当該麻雀ゲームシステムにおいて使用される麻雀ゲーム装置、当該麻雀ゲームシステムにおいて使用されるサーバ、前記麻雀ゲーム装置を作動させるためのプログラム及び前記サーバを作動させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでに種々の麻雀ゲーム装置が提案されている。
【0003】
従来の麻雀ゲーム装置により提供される麻雀ゲームにおいては、麻雀ゲーム装置のユーザである自プレーヤーと、麻雀ゲーム装置に内蔵される中央演算処理装置が作り出す3人の仮想的なプレーヤー(「キャラクター」と呼ばれることが多い)との間で麻雀の対戦が行われる。
【0004】
4人の各プレーヤーの配牌及びツモ牌は中央演算処理装置により決定される。中央演算処理装置は、例えば、乱数表に従って、4人の各プレーヤーの配牌及びツモ牌を決定する。
【0005】
麻雀ゲーム装置のユーザである自プレーヤーの捨牌は自プレーヤー自身が決定する。すなわち、麻雀ゲーム装置が備えている複数の入力キーを操作することにより、14枚の手牌のうちの所望の牌を捨牌として選択し、河に捨てることができるようになっている。
【0006】
これに対して、中央演算処理装置が作り出す3人の仮想的なプレーヤーの各々の捨牌は、中央演算処理装置に予め記憶されている捨牌に関するルールに従って、決定される(例えば、特許文献1、2及び3)
【特許文献1】特開2000−116940公報
【特許文献2】特開2003−070957公報
【特許文献3】特開2005−261764公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
4人の生身の人間が行う実際の麻雀においては、通常、捨牌は場の状況を考慮して決定される。場の状況とは、ゲームの進行の度合い(例えば、東場であるか、南場であるか、さらには、第何局であるか)、テンパイしている者の有無(特に、リーチの有無)、自己の点棒状況などである。このような場の状況を考慮しつつ、他の3人のプレーヤーに振り込まずに、かつ、自身が和了することができるように、最適な捨牌が決定される。
【0008】
しかしながら、従来の麻雀ゲーム装置の中央演算処理装置に予め記憶されている捨牌に関するルールにおいては、そのような場の状況を考慮して捨牌を決定するようには構成されておらず、単に、4面子1雀頭を最速で作り上げることだけを唯一の目的として捨牌が決定される。
【0009】
このため、4人の生身の人間が行う実際の麻雀においては考えられないような捨牌が行われる。例えば、リーチ後1巡目にリーチ者に通っていない牌が、たとえ、それがドラ牌であっても、平然と切られたりすることがある。あるいは、リーチ者が筒子の混一色または清一色を狙っていることが明らかであるような場合であっても、リーチ後1巡目に筒子の牌が切られたりすることがある。
【0010】
このため、4人の生身の人間が行う実際の麻雀と比較して、麻雀ゲーム装置における麻雀は現実性、迫真性または臨場感に甚だしく欠けるものであった。
【0011】
本発明は、このような従来の麻雀ゲーム装置における問題点に鑑みてなされたものであり、4人の生身の人間が行う実際の麻雀と比較しても、現実性、迫真性または臨場感を十分に有する麻雀ゲームを提供することができる麻雀ゲームシステム、当該麻雀ゲームシステムにおいて使用される麻雀ゲーム装置、当該麻雀ゲームシステムにおいて使用されるサーバ、前記麻雀ゲーム装置を作動させるためのプログラム及び前記サーバを作動させるためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
以下に、「発明の実施の形態」において使用される参照符号を用いて、上述の課題を解決するための手段を説明する。これらの参照符号は、「特許請求の範囲」の記載と「発明の実施の形態」の記載との間の対応関係を明らかにするためにのみ付加されたものであり、「特許請求の範囲」に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いるべきものではない。
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明は、各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段(503)と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段(504)と、を備える複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)と、データベース(310)を備えるサーバ(300)と、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)と前記サーバ(300)とを接続するネットワーク(400)と、から構成される麻雀ゲームシステム(100)であって、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワーク(400)を介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバ(300)に送信し、前記サーバ(300)は、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶し、前記サーバ(300)は、次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)の何れか一つに送信し、前記データを受信した前記麻雀ゲーム装置(201−20N)は、前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現することを特徴とする麻雀ゲームシステム(100)を提供する。
【0014】
前記サーバ(300)は、例えば、前記テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定する。
【0015】
前記麻雀ゲーム装置(201−20N)は、例えば、携帯端末無線通信装置からなる。
【0016】
前記携帯端末無線通信装置としては、例えば、携帯電話装置を選択することができる。
【0017】
本発明は、さらに、各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段(503)と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段(504)と、を備える複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)と、データベース(310)を備えるサーバ(300)と、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)と前記サーバ(300)とを接続するネットワーク(400)と、から構成される麻雀ゲームシステム(100)における前記麻雀ゲーム装置(201−20N)であって、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)は中央演算処理装置(501)を備えており、前記中央演算処理装置(501)は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワーク(400)を介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバ(300)に送信し、次回の麻雀ゲーム時に、前記サーバ(300)が、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶したデータを受信し、前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現するものであることを特徴とする麻雀ゲーム装置(201−20N)を提供する。
【0018】
本発明は、さらに、各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段(503)と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段(504)と、を備える複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)と、データベース(310)を備えるサーバ(300)と、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)と前記サーバ(300)とを接続するネットワーク(400)と、から構成される麻雀ゲームシステム(100)における前記サーバ(300)であって、前記サーバ(300)は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワーク(400)を介して、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)から送信された前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶し、次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)の何れか一つに送信するものであることを特徴とするサーバ(300)を提供する。
【0019】
前記サーバ(300)は、例えば、テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定する。
【0020】
本発明は、さらに、各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段(503)と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段(504)と、を備える複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)と、データベース(310)を備えるサーバ(300)と、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)と前記サーバ(300)とを接続するネットワーク(400)と、から構成される麻雀ゲームシステム(100)における前記麻雀ゲーム装置(201−20N)を制御する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムが行う処理は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワーク(400)を介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバ(300)に送信する第1の処理と、次回の麻雀ゲーム時に、前記サーバ(300)が、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶したデータを受信する第2の処理と、前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現する第3の処理と、からなるものであることを特徴とするプログラムを提供する。
【0021】
本発明は、さらに、各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段(503)と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段(504)と、を備える複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)と、データベース(310)を備えるサーバ(300)と、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)と前記サーバ(300)とを接続するネットワーク(400)と、から構成される麻雀ゲームシステム(100)における前記サーバ(300)を制御する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムが行う処理は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワーク(400)を介して、前記麻雀ゲーム装置(201−20N)から送信された前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶する第1の処理と、次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベース(310)に記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置(201−20N)の何れか一つに送信する第2の処理と、からなるものであることを特徴とするプログラムを提供する。
【0022】
上記のプログラムにおいては、前記第2の処理において、テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定することが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
従来の麻雀ゲーム装置の中央演算処理装置に予め記憶されている捨牌に関するルールにおいては、場の状況を考慮して捨牌を決定するようには構成されておらず、単に、4面子1雀頭を最速で作り上げることだけを唯一の目的として捨牌が決定されていた。このため、4人の生身の人間が行う実際の麻雀においては到底考えられないような捨牌が行われていた。
【0024】
これに対して、本発明に係る麻雀ゲームシステムによれば、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々のユーザが過去に実際に打牌したデータである積み込みデータが3人の仮想的なプレーヤーのうちの1人について再現される。すなわち、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々のユーザが3人の仮想的なプレーヤーと対戦する際には、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の何れかのユーザが実際に行った捨牌が実践される。
【0025】
このため、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々のユーザは、4人の生身の人間が行う実際の麻雀に近い現実性、迫真性または臨場感を感じ取ることができ、麻雀ゲームそのものの品質を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステム100の構造を示すブロック図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100は、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nと(Nは1以上の正の整数)、サーバ300と、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々とサーバ300とを接続するネットワーク400と、から構成されている。
【0028】
本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100においては、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々は携帯電話装置から構成されている。
【0029】
図2は第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々を構成する携帯電話装置の一例を示す平面図であり、図3はその携帯電話装置の構造を示すブロック図である。
【0030】
図2に示すように、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々を構成する携帯電話装置は、中央演算処理装置(CPU)501と、内蔵メモリ502と、液晶表示装置(LCD)503と、入力インターフェイス504と、スピーカ505と、マイク506と、アンテナ507と、無線部508と、を備えている。
【0031】
中央演算処理装置501は、携帯電話装置の全体の作動を制御する。具体的には、内蔵メモリ502、液晶表示装置503、入力インターフェイス504及び無線部508の動作を制御する。
【0032】
内蔵メモリ502は、中央演算処理装置501の動作を制御する制御プログラムを格納するほか、電話帳、メール、スケジュール、メモ、音声、画像、動画などの様々なデータを格納する。
【0033】
液晶表示装置(LCD)503は表示画面503A(図2参照)に各種データを表示する。例えば、入力インターフェイス504を介してユーザが入力したデータ、相手方の携帯電話装置から入力したメールの内容、その他ユーザが指定した各種データを表示画面に表示する。
【0034】
入力インターフェイス504は、テンキー、機能キーその他の各種キーを含んだキーボードから構成されている。
【0035】
無線部508は、アンテナ507を介して相手方の携帯電話装置から受信したデータを復調する。受信したデータが音声信号である場合には、その音声信号により表される音声はスピーカ505を介して出力される。また、受信したデータが画像信号である場合には、その画像信号により表される画像は中央演算処理装置501を介して液晶表示装置503の表示画面503Aに表示される。
【0036】
さらに、無線部508はユーザがマイク506を介して入力した音声あるいは入力インターフェイス504を介して入力されたデータを変調し、アンテナ507を介して相手方の携帯電話装置に送信する。
【0037】
以下に述べる麻雀ゲームが開始されると、液晶表示装置503の表示画面503Aには、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される。
【0038】
また、入力インターフェイス504は、各麻雀ゲーム装置201−20Nのユーザが麻雀ゲームを行うときに、麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段として機能する。具体的には、麻雀を進行させるための各アクション(例えば、ポン、チー、カン、ロン、リーチなど)と入力インターフェイス504を構成する各キーとが対応付けられており、各キーを押下することにより、そのキーに対応するアクションが行われるようになっている。
【0039】
図1に示すように、サーバ300はデータベース310を備えている。このデータベース310には、後述するように、複数の積み込みデータが記憶されている。積み込みデータとは、ある一局においてあるプレーヤーが和了するまでの配牌、ツモ牌及び捨牌を記録したデータを指す。
【0040】
図4はサーバ300の構造を示すブロック図である。
【0041】
図4に示すように、サーバ300は、中央処理装置(CPU)320と、第1メモリ321と、第2メモリ322と、各種命令及びデータを中央処理装置320に入力するための入力インターフェイス323と、中央処理装置320により実行された処理の結果を出力する出力インターフェイス324と、中央処理装置320と他の構成要素とを接続するバス325と、から構成されている。
【0042】
第1メモリ321及び第2メモリ322の各々は、リード・オンリー・メモリー(ROM)、ランダム・アクセス・メモリー(RAM)またはICメモリーカードなどの半導体記憶装置、フレキシブルディスクなどの記憶媒体、ハードディスク、あるいは、光学磁気ディスクなどからなる。本実施形態においては、第1メモリ121はROMからなり、第2メモリ322はRAMからなる。
【0043】
第1メモリ321は中央処理装置320が実行するための各種の制御用プログラムその他の固定的なデータを格納している。第2メモリ322は様々なデータ及びパラメータを記憶しているとともに、中央処理装置320に対する作動領域を提供する、すなわち、中央処理装置320がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納している。
【0044】
中央処理装置320は第1メモリ321からプログラムを読み出し、そのプログラムを実行する。すなわち、中央処理装置320は第1メモリ321に格納されているプログラムに従って作動する。
【0045】
図5は、本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100の動作を示すフローチャートである。以下、図5を参照して、本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100の動作を説明する。
【0046】
以下の例においては、第1の麻雀ゲーム装置201を有するユーザが麻雀ゲームを行う場合を想定する。
【0047】
まず、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザが麻雀ゲームを開始する場合には、ユーザは入力インターフェイス504を構成する複数のキーのうちの所定のキーを押下する。中央演算処理装置501は、所定のキーがユーザによって押下されたことを検知すると、内蔵メモリ502に格納されている麻雀ゲーム用のアプリケーションを始動させる(ステップS101)。
【0048】
この麻雀ゲーム用アプリケーションが始動することにより、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザは中央演算処理装置501が麻雀ゲーム用アプリケーションを介して仮想的に作り上げた3人の他のプレーヤーを相手にして麻雀ゲームを行うことになる。
【0049】
第1の麻雀ゲーム装置201のユーザの対戦相手となる3人の仮想的なプレーヤーは、予め決められている複数のプレーヤーの中から、ユーザにより選択される。
【0050】
例えば、液晶表示装置503の表示画面503Aに予め決められている複数のプレーヤーが表示され、ユーザは入力インターフェイス504を操作してその中から3人を選択する。
【0051】
複数のプレーヤーの各々には予めキャラクタが決められている。
【0052】
例えば、あるキャラクタは、和了の点数が低くても、早い和了を目指すように設定されている。また、別のあるキャラクタは点数が高い役、例えば、混一色または清一色を主に狙うように設定されている。さらに、別のあるキャラクタはドラ牌を集めて役をつくるように設定されている。
【0053】
次いで、第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501はサーバ300に対して積み込みデータの送信を要求する(ステップS102)。
【0054】
積み込みデータとは、ある一局においてあるプレーヤーが和了するまでの配牌、ツモ牌及び捨牌を記録したデータを指す。積み込みデータについては後述する。
【0055】
サーバ300の中央演算処理装置320は、中央演算処理装置501からの積み込みデータの送信要求を受信すると(ステップS103)、データベース310を検索し、中央演算処理装置501からの要求に応じた積み込みデータを探す(ステップS104)。
【0056】
中央演算処理装置501からの積み込みデータの送信要求には、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザが対戦する3人の仮想的なプレーヤーのうちの任意の1人の指定が含まれている。
【0057】
サーバ300の中央演算処理装置320は、データベース310から積み込みデータを探す際に、指定されたプレーヤーのキャラクタに応じた積み込みデータを検索する。
【0058】
例えば、指定されたプレーヤーのキャラクタが、点数は低くても、早い和了を目指すようなキャラクタである場合には、データベース310に記憶されている複数の積み込みデータの中から、そのキャラクタに合うような積み込みデータを探し出す。
【0059】
サーバ300の中央演算処理装置320は、このようにして探し出した積み込みデータを第1の麻雀ゲーム装置201に送信する(ステップS105)。
【0060】
第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501は、サーバ300から積み込みデータを受信すると(ステップS106)、麻雀ゲームを開始する(ステップS107)。
【0061】
第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501は、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザが対戦する3人の仮想的なプレーヤーのうちの任意の1人のプレーヤー(中央演算処理装置501が指定したプレーヤー)に対して、サーバ300から受信した積み込みデータを適用する。すなわち、そのプレーヤーに対しては、サーバ300から受信した積み込みデータに従って配牌及びツモ牌を決定し、さらに、サーバ300から受信した積み込みデータに従って捨牌を行う。
【0062】
第1の麻雀ゲーム装置201のユーザに対する配牌及びツモ牌は、中央演算処理装置501が、例えば、乱数表に従って、決定する。同様に、積み込みデータが使用されるプレーヤー以外の他の2人の仮想的なプレーヤー対する配牌及びツモ牌は、中央演算処理装置501が、例えば、乱数表に従って、決定する。他の2人の仮想的なプレーヤーの捨牌は、従来の麻雀ゲーム装置と同様に、中央演算処理装置501に記憶されている捨牌のルールに従って決定される。
【0063】
以上のようにして、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザと中央演算処理装置501が仮想的に作り上げた3人のプレーヤーとの間で麻雀ゲームが行われる。
【0064】
この麻雀ゲームが終了し(ステップS108)、仮に、第1の麻雀ゲーム装置201のユーザが和了した場合には、第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501は、ユーザの配牌、ツモ牌及び捨牌を示す積み込みデータをネットワーク400を介してサーバ300に送信する(ステップS109)。
【0065】
サーバ300はこの積み込みデータを受信すると(ステップS110)、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの何れか一つあるいは二つ以上に応じて、その積み込みデータをデータベース310に記憶する(ステップS111)。
【0066】
和了役とは、タンヤオ、チャンタ、混一色、平和などの和了(上がり)を成立させる麻雀の役を指す。
【0067】
テンパイまでの速さは、テンパイまでに何枚の牌をツモったかに応じて決定される。例えは、閾値が7枚と設定されている場合には、7牌目のツモ牌までにテンパイした場合には、「早いテンパイ」として分類され、8牌目以降のツモ牌によりテンパイした場合には、「遅いテンパイ」として分類される。
【0068】
「早いテンパイ」であるか「遅いテンパイ」であるかを決定する閾値は、サーバ300内の中央演算処理装置320に予め設定されている。この閾値は任意の値に変更(例えば、7から8への変更)することができるようになっている。
【0069】
また、和了までの速さも、テンパイまでの速さと同様に、和了までに何枚の牌をツモったかに応じて決定される。例えは、閾値が10枚と設定されている場合には(ポンやチーなどの鳴きがなければ、一局において、東家及び南家は18枚の牌をツモり、西家及び北家は17枚の牌をツモる)、10牌目のツモ牌までに和了した場合には、「早い和了」として分類され、11牌目以降のツモ牌により和了した場合には、「遅い和了」として分類される。
【0070】
以上のように、サーバ300の中央演算処理装置320は積み込みデータを和了役、テンパイまでの速さまたは和了までの速さに応じてデータベース310に記憶する。
【0071】
次回の麻雀ゲームにおいて、サーバ300の中央演算処理装置320は、第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501からの積み込みデータの送信要求を受信すると(ステップS103)、積み込みデータが記憶されているデータベース310を検索し、中央演算処理装置501からの要求に応じた積み込みデータを探し(ステップS104)、探し出した積み込みデータを第1の麻雀ゲーム装置201(または、第2乃至第Nの麻雀ゲーム装置202−20Nの何れか)に送信する(ステップS105)。
【0072】
このように、それ以降の麻雀ゲームにおいては、第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501からの積み込みデータの送信要求(ステップS102)と、サーバ300の中央演算処理装置320から第1の麻雀ゲーム装置201の中央演算処理装置501への積み込みデータの送信(ステップS105)とが繰り返して行われる。
【0073】
本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0074】
従来の麻雀ゲーム装置の中央演算処理装置に予め記憶されている捨牌に関するルールにおいては、場の状況を考慮して捨牌を決定するようには構成されておらず、単に、4面子1雀頭を最速で作り上げることだけを唯一の目的として捨牌が決定されていた。このため、4人の生身の人間が行う実際の麻雀においては到底考えられないような捨牌が行われていた。
【0075】
これに対して、本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100によれば、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々のユーザが過去に実際に打牌したデータである積み込みデータが3人の仮想的なプレーヤーのうちの1人について再現される。すなわち、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々のユーザが3人の仮想的なプレーヤーと対戦する際には、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの何れかのユーザが実際に行った捨牌が実践される。
【0076】
このため、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々のユーザは、4人の生身の人間が行う実際の麻雀に近い現実性、迫真性または臨場感を感じ取ることができ、麻雀ゲームそのものの品質を向上させることができる。
【0077】
なお、本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100は上記の構成に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
【0078】
例えば、第本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100においては、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々は携帯電話装置からなるものとしたが、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々を携帯電話装置以外の携帯端末無線通信装置からなるものとすることができる。すなわち、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人の仮想的なプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段とを備える携帯端末無線通信装置であれば、いかなる携帯端末無線通信装置をも使用することができる。
【0079】
第本実施形態に係る麻雀ゲームシステム100においては、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々は携帯電話装置からなるものとしたが、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの各々を麻雀ゲーム専用の麻雀ゲーム機として構成することも可能である。
【0080】
図6はそのような麻雀ゲーム専用の麻雀ゲーム機600の斜視図である。
【0081】
図6に示す麻雀ゲーム機600は、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人の仮想的なプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段601と、自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段602と、を備えている。
【0082】
例えば、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの全てが携帯電話装置である必要はなく、第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置201−20Nの少なくとも一つは図6に示す麻雀ゲーム専用の麻雀ゲーム機600から構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステムの構造を示すブロック図である。
【図2】図2は第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々を構成する携帯電話装置の一例を示す平面図である。
【図3】図3は第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々を構成する携帯電話装置の構造を示すブロック図である。
【図4】図4は本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステムにおけるサーバの構造を示すブロック図である。
【図5】図5は本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステムの動作を示すフローチャートである。
【図6】図6は本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステムにおける第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置の各々を構成する麻雀ゲーム機の斜視図である。
【符号の説明】
【0084】
100 本発明の一実施形態に係る麻雀ゲームシステム
201−20N 第1乃至第Nの麻雀ゲーム装置
300 サーバ
310 データベース
320 中央処理装置(CPU)
321 第1メモリ
322 第2メモリ
323 入力インターフェイス
324 出力インターフェイス
325 バス
400 ネットワーク
501 中央演算処理装置(CPU)
502 内蔵メモリ
503 液晶表示装置(LCD)
504 入力インターフェイス
505 スピーカ
506 マイク
507 アンテナ
508 無線部
600 麻雀ゲーム機
601 表示手段
602 操作手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段と、を備える複数の麻雀ゲーム装置と、
データベースを備えるサーバと、
前記麻雀ゲーム装置と前記サーバとを接続するネットワークと、
から構成される麻雀ゲームシステムであって、
前記麻雀ゲーム装置は、前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワークを介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶し、
前記サーバは、次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置の何れか一つに送信し、
前記データを受信した前記麻雀ゲーム装置は、前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現することを特徴とする麻雀ゲームシステム。
【請求項2】
前記サーバは、前記テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定することを特徴とする請求項1に記載の麻雀ゲームシステム。
【請求項3】
前記麻雀ゲーム装置は携帯端末無線通信装置からなるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の麻雀ゲームシステム。
【請求項4】
前記携帯端末無線通信装置は携帯電話装置からなるものであることを特徴とする請求項3に記載の麻雀ゲームシステム。
【請求項5】
各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段と、を備える複数の麻雀ゲーム装置と、データベースを備えるサーバと、前記麻雀ゲーム装置と前記サーバとを接続するネットワークと、から構成される麻雀ゲームシステムにおける前記麻雀ゲーム装置であって、
前記麻雀ゲーム装置は中央演算処理装置を備えており、
前記中央演算処理装置は、
前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワークを介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバに送信し、
次回の麻雀ゲーム時に、前記サーバが、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶したデータを受信し、
前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現するものであることを特徴とする麻雀ゲーム装置。
【請求項6】
前記麻雀ゲーム装置は携帯端末無線通信装置からなるものであることを特徴とする請求項5に記載の麻雀ゲーム装置。
【請求項7】
前記携帯端末無線通信装置は携帯電話装置からなるものであることを特徴とする請求項6に記載の麻雀ゲーム装置。
【請求項8】
各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段と、を備える複数の麻雀ゲーム装置と、データベースを備えるサーバと、前記麻雀ゲーム装置と前記サーバとを接続するネットワークと、から構成される麻雀ゲームシステムにおける前記サーバであって、
前記サーバは、
前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワークを介して、前記麻雀ゲーム装置から送信された前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶し、
次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置の何れか一つに送信するものであることを特徴とするサーバ。
【請求項9】
テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定することを特徴とする請求項8に記載のサーバ。
【請求項10】
各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段と、を備える複数の麻雀ゲーム装置と、データベースを備えるサーバと、前記麻雀ゲーム装置と前記サーバとを接続するネットワークと、から構成される麻雀ゲームシステムにおける前記麻雀ゲーム装置を制御する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムが行う処理は、
前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワークを介して、前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を前記サーバに送信する第1の処理と、
次回の麻雀ゲーム時に、前記サーバが、前記配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶したデータを受信する第2の処理と、
前記データに従って、配牌、ツモ牌及び捨牌を再現する第3の処理と、
からなるものであることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
各々が、自プレーヤーの手牌及び捨牌並びに対戦相手である他の3人のプレーヤーの捨牌を示す画像が表示される表示手段と、前記自プレーヤーが麻雀を進行させるためのアクションを行うための操作手段と、を備える複数の麻雀ゲーム装置と、データベースを備えるサーバと、前記麻雀ゲーム装置と前記サーバとを接続するネットワークと、から構成される麻雀ゲームシステムにおける前記サーバを制御する方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムが行う処理は、
前記自プレーヤーが和了した時に、前記ネットワークを介して、前記麻雀ゲーム装置から送信された前記自プレーヤーの配牌、ツモ牌及び捨牌を和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶する第1の処理と、
次回の麻雀ゲーム時に、和了役、テンパイまでの速さ及び和了までの速さの少なくとも何れか一つ毎に前記データベースに記憶した前記配牌、ツモ牌及び捨牌のデータを前記複数の麻雀ゲーム装置の何れか一つに送信する第2の処理と、
からなるものであることを特徴とするプログラム。
【請求項12】
前記第2の処理において、テンパイまでの速さ及び前記和了までの速さをテンパイまたは和了までにツモった牌の数が予め定められた数よりも少ないか否かにより決定することを特徴とする請求項11に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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