２段式アルコールバーナー

【課題】強い火力からトロ火へと燃焼する２段式アルコールバーナー。
【解決手段】外側のプレヒート部を１つのバーナーとして本燃焼できる構造とし、中側のプレヒートと同時に、その噴射の威力を得て外側の本燃焼が強い火力を得る事が出来る。外側の鎮火後に中側の本燃焼が始まる。
中側のバーナーはアタッチメントを使っている為、噴射威力と火力を抑えトロ火燃焼を可能にしている。燃料用アルコール外側２０ｃｃ中側４０ｃｃの燃焼テストで、外側燃焼約６分から中側燃焼約１時間と従来のアルコールバーナーでは不可能だった長時間燃焼を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、強い火力とトロ火を持った他に例を見ないアルコールバーナーです。
【背景技術】
【０００２】
現市販アルコールバーナートランギアＴＲ−Ｂ２５。構造は外側に燃料が置け、燃料噴射口は１つのみ。取り外せる部品は無く現状のまま使う商品です。
火力調整が可能ですが、さほど強力とは言えずトロ火にはなりません。
燃焼時間も５０ｃｃ約２５分で少燃費とは言えません。
【０００３】
トランギアの製品に対し、エバニューＫ−ＢＹ２４９が発売されましたが、上記とほぼ同じ形状で特に進化がなくトランギアの真鍮製からエバニューはステンレス製となりましたが、熱伝導率が悪いのか赤い炎が目立ち不完全燃焼をしている証拠です。燃焼時間は１２０ｍｌ約４０分となります。
【特許文献１】
【特許文献２】
【非特許文献１】
【非特許文献２】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
現在ある商品では強い火力には限界がある。燃焼時間も短く火力が一定で保温や煮込みに適したトロ火には出来なかった。
そこで本発明は今までに無い強い火力と、特にアルコールバーナーには無いトロ火の長時間維持を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
上記課題を解決する為に、請求項１記載にあるように２ヶ所独立した噴射口を作りお互いが影響し合うようにした。請求項２記載のようにアタッチメントの製作をした。
【発明の効果】
【０００６】
お湯を短時間で沸かせられる。トロ火で保温や煮込みも可能となる。
少エネ時代に適した少燃料で強い火力、トロ火での長時間燃焼が実現した。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００７】
現段階では、ジュースのアルミ缶を使い製作した。
ボトル缶で図２の物を作り、ボトル缶下部を使い図１のように完成させる。
噴射口穴あけは、図３のように本体とアタッチメントに加工する。
アタッチメント図４に関しては、３２ｍｍのアルミを使い旋盤にてテーパー加工後にボール盤にて１，２ｍｍの穴を２８個開けている。
【実施例】
【０００８】
燃焼テストでは、アルコール燃料を外側２０ｃｃ中側４０ｃｃにおいて、外側燃焼時間は約６分、中側燃焼時間は約１時間です。中側のみの燃焼テストでは、４０ｃｃにおいて、約１時間１５分です。８０ｃｃの場合は、約２時間２０分です。
沸騰テストでは、水４００ｃｃを約３分３０秒で沸騰させることが可能です。
【産業上の利用可能性】
【０００９】
ちょっとした登山でも計量で小型なので荷が重くならないので適用できる。
しかも燃料を入れたままキャップをして持ち運びも可能とし、災害袋にも小型コンロとして入れておけることも視野にいれて設計や性能を考えました。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】アルコールバーナー完成イメージの横からみた平面図
【図２】中側の完成イメージの横からみた平面図
【図３】アルコールバーナー完成イメージの上からみた平面図
【図４】中側アタッチメントの横からみた平面図
【図５】図１、図２、図４の完成イメージの横からみた断面図

【特許請求の範囲】
【請求項１】
従来のアルコールバーナーは、１ヶ所にアルコールを入れて燃焼させます。
私が発明した点は、外側と中側の２箇所にアルコールを入れて燃焼させます。
つまり外側と中側は独立し、燃焼の仕方が違う特徴を持つアルコールバーナーで、独立燃焼も可能とする。
【請求項２】
中側にはパイプを使い、これをアタッチメントと呼び、穴の数や形状の違ったものを交換できるものとする。アタッチメントには、テーパー加工がしてあり外側と中側の燃焼どちらでも圧力噴射を滑らかにし、穴の数や形状の違うアタッチメントに交換することで場面に適した燃焼火力を得る特徴を持つ。また、熱伝導率も向上されている。

【図１】