説明

RFIDタグ利用物

【課題】衣服の洗濯、プレス工程において固定されていたRFIDタグと接触している部分のみが早期に磨耗破損し、RFIDタグが脱落することを防止する。
【解決手段】衣服1と平布2との間にRFIDタグ3を挿入し、衣服と平布の接合部分4に接着剤5を塗布することにより、あるいは接着剤を塗布する代わりに当該部分を糸で縫うことにより衣服1に平布2を取り付ける。
これにより、衣服1と平布2の間に空間ができ、その中に挿入されたRFIDタグが固定されずに済み、本発明である移動するように取り付けたRFIDタグ利用物が出来上がり、衣服及び平布の摩耗を軽減させる事が出来る。
これによりRFIDタグの脱落を防ぎ衣服管理システムを円滑に運用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣服の洗濯工程中において、衣服に取り付けたRFIDタグの脱落する頻度を軽減させる取付方をしたRFIDタグ利用物である。
【背景技術】
【0002】
従来の衣服に取り付けたRFIDタグは、平布の片面全面に接着剤を塗布し、衣服と平布の間にRFIDタグを挿入し高温で圧着し、衣服に移動しないように固定したものであった。
【0003】
【特許文献1】 特開2005−56362
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の方法で取り付けたRFIDタグは固定されているために、洗濯工程中の摩擦により衣服及び平布の破損が早く、そのためRFIDタグの脱落頻度が高く、衣服管理システムの機能を阻害していた。
【0005】
本発明は、このような従来の方法で取り付けたRFIDタグが有していた脱落し易いという問題を解決しようとするものであり、衣服に取り付けたRFIDタグが移動することによって、洗濯工程中の摩擦による衣服及び平布が破損しにくくなり、それによってRFIDタグの脱落頻度を低く抑えるものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は上記目的を達成するために、衣服にRFIDタグが固定されることを避け、衣服と平布の間にタグが自由に移動できるの空間を持たせ、その空間の中をRFIDタグが自由に移動できることによって、RFIDタグが固定されていた時よりも洗濯工程の摩擦を軽減し衣服及び平布の破損によるRFIDタグの脱落頻度を低く抑えるものである。
【発明の効果】
【0007】
上述したように本発明の自由に動くように取付たRFIDタグにより、本RFIDタグと衣服及び平布との接触部分が絶えず移動する事によって、摩擦による摩耗が衣服及び平布の特定の箇所に集中せず、それによる破損が軽減され、本RFIDタグの脱落を軽減でき、RFIDタグの脱落による衣服管理システムの機能阻害を軽減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に本発明の実施の形態例について、図に拠り説明する。
図1は本発明を衣服に適用した一例を示す要部の正面図、図2は本発明を衣服に取付けた箇所の拡大した平面図である、図3は図2を横から見た断面図である。
図2,図3において、衣服1と平布2との間にRFIDタグ3を挿入し、平布周囲の衣服と接合部分4に接着剤5を塗布することにより、あるいは接着剤を塗布する代わりに当該部分を糸で縫うことにより衣服1に平布2を取り付ける。
これにより、衣服1と平布2の間に空間ができ、その中に挿入されたRFIDタグが固定されずに済み、本発明である移動するように取り付けたRFIDタグ利用物が出来上がる。
【0009】
その空間の大きさは必ずしもこの値に拘束されるものではない。
その空間のどの位置にあってもRFIDタグ本来のタグ機能を発揮できる大きさであれば大きい程よい。なぜなら、移動できる空間が大きいほど摩擦による破損の確率が下がるからである。
但し、衣服の面積は有限であるためその空間が無限に大きくなるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0010】
RFIDタグを利用した衣服管理システムにおいて、本発明を利用することにより衣服の洗濯工程中の摩擦により衣服及び平布が早期に破損しRFIDタグが脱落するのを防ぎ、衣服管理システムを円滑に運用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を衣服に適用した一例を示す要部の正面図である。
【図2】本発明を衣服に取付けた箇所の拡大した平面図である。
【図3】本発明の断面図である。
【符号の説明】
【0012】
1 衣服
2 平布
3 RFIDタグ
4 接合部分
5 接着剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣服や生地商品などの任意の取付け対象物と、この対象物上に配置するRFIDタグと、前記対象物上にRFIDタグを配置したうえで、RFIDタグの移動空間を構成するように対象物上に接合したカバーとよりなるRFIDタグ利用物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−350977(P2006−350977A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−202231(P2005−202231)
【出願日】平成17年6月14日(2005.6.14)
【出願人】(505262619)
【Fターム(参考)】