説明

webページ閲覧システム及び中継サーバ

【課題】webページを画像データ化して要求元の携帯電話に配信するwebページ閲覧システムにおいて、ユーザの所望する領域を効率よく閲覧できるようにする。
【解決手段】中継サーバには、各ユーザが携帯電話を介して所定のwebページのWP画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データが保管されている。中継サーバは、携帯電話からの閲覧要求に応じてwebページをレンダリングした後、このwebページに対応するUI利用頻度データを読み出し、そのUI利用頻度データを基に、webページの中から当該ユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する。中継サーバは、抽出領域を決定したら、この抽出領域に対応する部分WP画像を生成すとともに、この抽出領域内に含まれる各UIに対応する擬似UI表示用データを生成し、これらを要求元の携帯電話に配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末から閲覧が要求されたwebページを中継サーバで画像データに変換して配信するwebページ閲覧システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話からインターネットにアクセスし、webページを閲覧するニーズが高まりを見せている。これにともない、携帯電話では、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)のブラウザ用に作成されたwebページも閲覧することができる、いわゆるフルブラウザ機能を搭載した機種も増加してきている。
【0003】
フルブラウザ機能としては、ネイティブ系フルブラウザやアプリケーション系フルブラウザが知られている。ネイティブ系フルブラウザは、PC向けのwebページを携帯電話でレンダリングすることにより、PC向けのwebページの閲覧を可能にする。アプリケーション系フルブラウザは、携帯電話とwebサーバとの間に中継サーバを介在させ、PC向けのwebページを中継サーバで携帯電話向けのwebページに変換して携帯電話に配信することにより、PC向けのwebページの閲覧を可能にする。
【0004】
しかしながら、ネイティブ系フルブラウザには、データ通信量や携帯電話側でのデータ処理量が増加し、これにともなって表示速度が遅くなる、通信料金が高くなるといった問題がある。また、アプリケーション系フルブラウザには、PC向けのwebページのレイアウトを携帯電話の画面上で完全に再現することができず、PCのモニタに表示したときと見た目が異なってしまうという問題がある。
【0005】
こうした問題を解決するため、PC向けのwebページをレンダリングする機能と、そのwebページを画像データに変換する機能とを有する中継サーバを、携帯電話とwebサーバとの間に介在させることにより、PC向けのwebページを携帯電話でも表示可能な画像(以下、WP画像と称す)に変換して配信するようにしたwebページ閲覧システムが、例えば、特許文献1などで提案されている。
【0006】
このように、webページを画像データ化して配信すれば、webページをレンダリングするための各種の情報を配信する場合に比べてデータ通信量が抑えられるとともに、レンダリングなどの複雑な処理を行う必要がないので携帯電話側でのデータ処理量が抑えられ、表示速度の低下や通信料金の高額化を招くことなく、PC向けのwebページを携帯電話で閲覧することができる。さらに、携帯電話側では、受信したWP画像を表示する処理だけを行えばよいので、携帯電話側でレンダリングを行う場合と違い、PCのモニタに表示したときと見た目が異なることもない。
【0007】
ところで、webページには、テキスト入力ボックスやリンクなどといった種々のユーザインタフェース(以下、UIと称す)が設けられているが、webページを画像データ化してしまうと、こうしたUIの機能が損なわれてしまう。このため、webページ閲覧システムでは、webページに含まれる各UIの情報をWP画像とともに中継サーバから携帯電話に配信することが行われている。
【0008】
携帯電話は、中継サーバから各情報を受信すると、WP画像を画面に表示させるとともに、各UIの情報を基にwebページのUIと同等の機能を有する擬似UIを生成し、その擬似UIをWP画像の対応する箇所の上に重ねて表示させる。こうすれば、webページを画像データに変換して配信した際にも、webページと同様に、各擬似UIに操作指示が入力できるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2004−220260号公報
【特許文献2】特開2007−011765号公報
【特許文献3】特開2003−030037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
携帯電話の画面は、PCの画面に比べてかなり小さい。このため、WP画像の全体を携帯電話の画面に表示させると、WP画像上の各擬似UIが非常に小さくなり、操作指示を入力するのが困難になるとともに、これらに含まれる文字などが読み取れなくなってしまう。反対に、文字などが可読できるように拡大してWP画像を表示させると、WP画像の全体に対して表示できる領域が非常に狭くなってしまう。従って、ユーザがWP画像上の所望の領域を閲覧するためには、画面の拡大操作やスクロール操作を複数回繰り返さなければならなかった。このように繰り返し操作を行うことは、ユーザにとって非常に煩わしく、所望する領域を効率よく閲覧できるようにすることが望まれている。
【0011】
関連する技術として、特許文献2には、携帯端末機器の「進む」キーが操作された際に、これに対応するURLを表示中のwebページから自動的に抽出することにより、面倒な操作を必要とすることなく抽出したURLのwebページに表示を切り替えることが記載されている。また、特許文献3には、利用者の操作履歴などの統計情報を基に利用者の行動モデルを作成し、この行動モデルに基づいて関連性の高いデータを予め受信しておくことにより、通信待ち時間を短縮することが記載されている。しかしながら、特許文献2、3の構成は、異なるwebページを表示させる際の操作性を向上させるものであり、表示中のwebページ内の所望の領域を効率よく閲覧させることについて何ら考慮が成されていない。
【0012】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、webページを画像データ化して要求元の携帯電話に配信するwebページ閲覧システムにおいて、ユーザの所望する領域を効率よく閲覧できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明は、webページの閲覧を要求するための携帯端末と、ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、前記UI利用頻度データを基に、webページの中からユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する領域決定手段と、を前記中継サーバに設け、前記ページ画像のうち前記抽出領域に対応する部分のみを表示部に表示させる表示制御手段を前記携帯端末に設けたことを特徴とする。
【0014】
前記中継サーバは、webページの前記抽出領域に対応する部分のみを画像データ化することによって前記抽出領域に対応した前記ページ画像である部分画像を生成する画像生成手段を有しており、前記部分画像を要求元の前記携帯端末に配信するとともに、前記抽出領域内に含まれる各UIに対応する前記擬似UI表示用データのみを前記部分画像とともに要求元の前記携帯端末に配信し、前記表示制御手段は、受信した前記部分画像を表示部に表示させることが好ましい。
【0015】
前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求め、そのUIの全てが収まる最小の矩形状の領域を前記抽出領域として決定することが好ましい。
【0016】
前記携帯端末は、現在位置の位置情報を取得する位置情報取得手段を有し、前記中継サーバへの閲覧要求に前記位置情報を含めるとともに、前記UI利用頻度データには、各擬似UIが操作された時の前記位置情報が関連付けられて記憶されており、前記領域決定手段は、閲覧要求に含まれる前記位置情報と前記UI利用頻度データとを基に、ユーザの現在位置における擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求めることが好ましい。
【0017】
前記UI利用頻度データには、各擬似UIが操作された時の時刻情報が関連付けられて記憶されており、前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、閲覧が要求された時刻における擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求めることが好ましい。
【0018】
前記表示制御手段は、利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断した擬似UIを強調表示することが好ましい。
【0019】
前記中継サーバは、擬似UIの利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断したUIに対応する前記各擬似UI表示用データのみを要求元の前記携帯端末に配信することが好ましい。
【0020】
前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が最も高いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定する構成としてもよい。
【0021】
前記領域決定手段は、前記携帯端末から表示の切り替えが要求されたことに応答して、擬似UIの利用頻度が次に高いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として再決定し、前記表示制御手段は、再決定された前記抽出領域に対応する部分に表示部の表示を切り替えることが好ましい。
【0022】
前記領域決定手段は、求めたUIの擬似UIの利用頻度が所定値以上か否かを判定し、所定値以上である場合には、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定し、所定値以下である場合には、webページの先頭に最も近いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定することが好ましい。
【0023】
前記領域決定手段は、webページの先頭に最も近いUIに対応する前記抽出領域を決定した後に前記携帯端末から表示の切り替えが要求された場合、webページの先頭に次に近いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として再決定し、前記表示制御手段は、再決定された前記抽出領域に対応する部分に表示部の表示を切り替えることが好ましい。
【0024】
前記中継サーバは、表示の切り替えの要求に応答して前記表示制御手段が表示を切り替えるための情報を予め配信しておくことが好ましい。
【0025】
また、本発明は、webページの閲覧を要求するための携帯端末と、ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上のUIを求めるUI抽出手段と、を前記中継サーバに設け、前記ページ画像と各擬似UIとを表示部に表示させるとともに、前記UI抽出手段が求めたUIに対応する擬似UIを強調表示する表示制御手段を前記携帯端末に設ける構成でもよい。
【0026】
また、本発明は、webページの閲覧を要求するための携帯端末と、ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上のUIを求めるUI抽出手段と、擬似UIの利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断したUIに対応する前記各擬似UI表示用データのみを要求元の前記携帯端末に配信する配信制御手段と、を前記中継サーバに設ける構成でもよい。
【0027】
さらに、本発明は、携帯端末からの要求に応じてwebページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信し、前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにする中継サーバにおいて、ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、前記UI利用頻度データを基に、webページの中からユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する領域決定手段とを設け、前記ページ画像のうち前記抽出領域に対応する部分のみを前記携帯端末の表示部に表示させる構成でもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、ユーザが携帯端末を介して所定のwebページのページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを基に、webページの中からユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定し、ページ画像のうち抽出領域に対応する部分のみを携帯端末の表示部に表示させるようにした。こうすれば、ユーザは、いちいち画面の拡大操作やスクロール操作などを行って所望の領域を表示させる必要がなくなるので、所望の領域を効率よく閲覧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】webページ閲覧システムの構成を示す説明図である。
【図2】webページの閲覧手順を概略的に示す説明図である。
【図3】携帯電話の構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】中継サーバの構成を概略的に示すブロック図である。
【図5】WP画像の一例を示す説明図である。
【図6】UI利用頻度データの一例を示す説明図である。
【図7】抽出領域の決定の仕方を例示する説明図である。
【図8】部分WP画像を表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】全体WP画像と部分WP画像との表示例を示す説明図である。
【図10】携帯電話にGPS受信機を設けた例を示すブロック図である。
【図11】UI利用頻度データに位置情報を加えた例を示す説明図である。
【図12】ユーザの現在位置における各擬似UIの利用頻度を算出する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】中継サーバに時計機能部を設けた例を示すブロック図である。
【図14】UI利用頻度データに時刻情報を加えた例を示す説明図である。
【図15】閲覧を要求した時刻における各擬似UIの利用頻度を算出する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図16】ユーザの表示切替操作に応じて部分WP画像の表示を切り替える際の処理手順を示すフローチャートである。
【図17】ユーザの利用頻度の高い擬似UIから順に表示する例を示す説明図である。
【図18】webページの先頭に近い擬似UIから順に表示する例を示す説明図である。
【図19】UI利用頻度データに色の項目を加えた例を示す説明図である。
【図20】ユーザの利用頻度の高い擬似UIを強調表示する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図21】UI利用頻度データの色の項目を変更した状態を示す説明図である。
【図22】擬似UIを強調表示した状態を示す説明図である。
【図23】全体WP画像を配信する際に、ユーザの利用頻度が高い擬似UIを強調表示する例を示すフローチャートである。
【図24】抽出領域内に含まれる各UIのうち利用頻度の高いUIに対応する擬似UI表示用データのみを生成する例を示すフローチャートである。
【図25】擬似UI表示用データを生成するUI情報と生成しないUI情報との一例を示す説明図である。
【図26】webページに含まれる全てのUIのうち利用頻度の高いUIに対応する擬似UI表示用データのみを生成する例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
[第1実施形態]
図1に示すように、webページ閲覧システム2は、携帯電話(携帯端末)3と、中継サーバ4とで構成されている。携帯電話3と中継サーバ4とは、それぞれ公衆ネットワークであるインターネット5に接続可能に構成されており、インターネット5を介して相互に通信を行うことができる。
【0031】
周知のように、インターネット5には、webページ10(図2参照)の提供を行う複数のwebサーバ6が接続されている。各webサーバ6は、webページ10を構成するためのページ情報6aを記憶している。ページ情報6aは、HTMLデータ、及びこれに対応付けられるCSSデータや画像などからなる。また、このページ情報6aは、パーソナルコンピュータ(以下、PCと称す)のwebブラウザ向けに設計されている。なお、ページ情報6aは、HTML以外のマークアップ言語で記述されたものでもよい。さらに、CSSデータや画像は、他のサーバに保管されていてもよい。
【0032】
携帯電話3のブラウザでは、PC用のwebページ10を表示することができない。あるいは、表示できたとしても、画面サイズの違いなどからPCのモニタに表示したときと見た目が異なってしまう場合が多い。このwebページ閲覧システム2は、携帯電話3とwebサーバ6との間に中継サーバ4を介在させ、PC用のwebページ10を携帯電話3で表示可能な形式に変換する処理を中継サーバ4に行わせることにより、PC用のwebページ10を携帯電話3でもPCのモニタに表示したときと同じ状態で閲覧できるようにするものである。
【0033】
携帯電話3には、種々の操作指示を入力するための操作部20と、この操作部20からの操作指示に応じて種々の画面を表示するための液晶ディスプレイ(表示部)21とが設けられている。また、携帯電話3には、webページ閲覧システム2に対応したクライアントアプリケーションであるビューアがインストールされている。
【0034】
図2に示すように、ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、まず操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0035】
中継サーバ4は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、この要求に含まれるURLアドレスに応じたwebサーバ6にアクセスし、そのwebサーバ6からページ情報6aを取得する。そして、そのページ情報6aに基づいてwebページ10をレンダリングする。この後、中継サーバ4は、レンダリングしたwebページ10を携帯電話3でも表示可能な画像データに変換することにより、webページ10に対応した画像12(以下、WP画像12と称す)を生成し、そのWP画像12を要求元の携帯電話3に配信する。携帯電話3は、WP画像12を受信すると、そのWP画像12を液晶ディスプレイ21に表示させる。これにより、PC用のwebページ10が、携帯電話3でもPCのモニタに表示したときと同じ状態で閲覧できるようになる。
【0036】
また、webページ10には、テキスト入力ボックス、チェックボックス、ボタン、リンクなどといった種々のユーザインタフェース(UI)11が設けられている。中継サーバ4は、webページ10をレンダリングした後、WP画像12を生成するとともに、当該webページ10に含まれる各UI11のそれぞれに対する擬似UI表示用データ13を生成する。
【0037】
擬似UI表示用データ13は、UI11と同等の機能を有する擬似UI14をWP画像12の上に表示させるためのデータである。中継サーバ4は、webページ10にUI11を構成するためのUI情報を基に、そのUI11に対応する擬似UI表示用データ13を生成する。そして、中継サーバ4は、各擬似UI表示用データ13を生成すると、その各擬似UI表示用データ13をWP画像12とともに要求元の携帯電話3に配信する。ここで、UI11と同等の機能とは、ユーザ側から見た機能のことであり、例えば、テキスト入力ボックスである場合には、ボックス内にテキストを入力することができる、チェックボックスである場合には、クリックに応答してボックス内にチェックマークが表示されるということである。
【0038】
携帯電話3は、これらの各データを中継サーバ4から受信すると、WP画像12を液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14をWP画像12の対応する箇所(対応するUI11が表示されている箇所)の上に重ねて表示させる。
【0039】
webページ10をWP画像12に変換してしまうと、各UI11の機能が損なわれてしまう。これに対し、上記のように、webページ10の各UI11に対応する各擬似UI14をWP画像12に重ねて表示するようにすれば、webページ10をWP画像12に変換して配信した際にも、HTMLデータからなるwebページ10と同様に、各擬似UI14に操作指示が入力できるようになる。
【0040】
ユーザが操作部20を介して擬似UI14に操作指示を入力すると、操作された擬似UI14、及びその操作内容を示すUI操作信号が携帯電話3から中継サーバ4に送信される。中継サーバ4は、UI操作信号を受信すると、リンク先のwebページ10のレンダリングなど、その操作指示に応じた処理を実行する。また、擬似UI14の形式がチェックボックスやプルダウンメニューなどである場合には、入力された操作指示に応じて擬似UI14の表示を切り替える処理が、携帯電話3で行われる。なお、擬似UI14に対する操作指示とは、クリック、テキストの入力、マウスオーバーなど、webページ10の閲覧において一般的に行われている操作である。
【0041】
図3に示すように、携帯電話3は、操作部20、液晶ディスプレイ21の他に、CPU(表示制御手段)22、システムメモリ23、液晶ドライバ24、無線通信部25を備えている。これらの各部は、バス26を介して互いに接続されている。システムメモリ23には、ビューアなど携帯電話3を制御するための各種のプログラムやデータを記憶したROM領域と、制御の過程で生じた種々のデータを一時的に記憶するRAM領域とが設けられている。CPU22は、システムメモリ23から各種のプログラムを読み出し、これを逐次処理することによって携帯電話3の各部を統括的に制御する。
【0042】
CPU22には、操作部20が接続されている。操作部20は、携帯電話3の外面に露呈して設けられた複数の操作入力部材からなり、ユーザの操作指示を検知して、その検知結果をCPU22に入力する。これにより、ユーザからの操作指示が操作部20を介してCPU22に入力される。なお、操作部20の各操作入力部材には、例えば、押しボタンスイッチ、スライドスイッチ、十字キー、ジョグダイヤルなどといった周知の入力装置が用いられる。
【0043】
液晶ドライバ24は、CPU22からの制御信号に応じて種々の画像データをシステムメモリ23から読み出し、その画像データをアナログのコンポジット信号に変換して液晶ディスプレイ21に出力する。CPU22は、操作部20を介して入力されたユーザからの指示に応じて液晶ドライバ24に制御信号を送り、種々の画面を液晶ディスプレイ21に表示させる。無線通信部25は、基地局7との間で無線通信を行い、基地局7と各種のデータを送受信する。このように、無線通信部15を介して基地局7にアクセスすることにより、携帯電話3がインターネット6に接続される。
【0044】
図4に示すように、中継サーバ4は、CPU(配信制御手段)30、システムメモリ31、ネットワークインタフェース(I/F)32、webページ解析部33、画像生成部34、データベース管理部(DB管理部)35、領域決定部36を備えている。これらの各部は、バス37を介して互いに接続されている。
【0045】
システムメモリ31には、中継サーバ4を制御するための各種のプログラムやデータを記憶したROM領域と、制御の過程で生じた種々のデータを一時的に記憶するRAM領域とが設けられている。CPU30は、システムメモリ31から各種のプログラムを読み出し、これを逐次処理することによって中継サーバ4の各部を統括的に制御する。
【0046】
ネットワークI/F32は、周知のモデムやルータなどであり、中継サーバ4をインターネット5に接続する。webページ解析部33は、webサーバ6から取得したページ情報6aを解析することにより、ページ情報6aに応じたwebページ10をレンダリングする、いわゆるレンダリングエンジンである。
【0047】
画像生成部34は、CPU30からの指示に応じて、webページ解析部33がレンダリングしたwebページ10を画像データに変換する処理を行うことにより、当該webページ10に対応したWP画像12を生成する。画像生成部34は、例えば、周知の仮想印刷技術を用いてwebページ10を画像データに変換することにより、図5(a)に示すように、webページ10の全体に対応したWP画像12(以下、全体WP画像12Aと称す)を生成する。
【0048】
また、この画像生成部34は、いわゆるクリッピング機能を有しており、図5(b)に示すように、生成した全体WP画像12Aから一部分のみを切り出して抽出することで、webページ10の所定の部分に対応したWP画像12(以下、部分WP画像12Bと称す)を生成することもできる。画像生成部34は、CPU30からwebページ10全体の画像データ化が指示された際に全体WP画像12Aを生成し、CPU30からwebページ10の所定の領域のみの画像データ化が指示された際に部分WP画像12Bを生成する。
【0049】
DB管理部35には、ユーザDB40と、UI利用頻度DB41とが設けられている。このように、DB管理部40は、中継サーバ4の制御に必要な各種のデータをデータベース化して保管する。ユーザDB40は、各ユーザのユーザIDとユーザ名とを関連付けて記憶している。これにより、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求された際に、その要求に含まれるユーザIDを基にユーザDB40を参照することで、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求したユーザを識別することができる。
【0050】
UI利用頻度DB41には、複数のUI利用頻度データ42が保管されている。UI利用頻度データ42は、各ユーザが携帯電話3を介して所定のwebページ10のWP画像12を閲覧した際の各擬似UI14の利用頻度を示すデータである。UI利用頻度データ42は、図6に示すように、ヘッダ部42aと、本データ部42bとを有している。ヘッダ部42aには、閲覧したwebページ10のURLアドレス、閲覧したユーザのユーザID、そのwebページ10の閲覧回数などが記憶されている。
【0051】
本データ部42bには、そのwebページ10に含まれる各UI11のUI情報と、そのUI11に対応する擬似UI14の利用回数とが関連付けられて記憶されている。擬似UI14の利用回数は、当該擬似UI14に関するUI操作信号が携帯電話3から送信された際にインクリメントされ、1回増やされる。これにより、ヘッダ部42aに含まれる閲覧回数と、各擬似UI14の利用回数とを比較することで、当該webページ10におけるユーザの各擬似UI14の利用頻度を確認することができる。
【0052】
UI情報は、例えば、そのUI11を一意に識別するためのID(以下、UIIDと称す)、webページ10上でのUI11の開始位置を示す座標情報、webページ10上でのUI11の表示サイズ、そのUI11の形式、リンク先のURLアドレス、及びそのUI11のHTMLタグの属性の値などから構成される。
【0053】
ここで、webページ10上での開始位置とは、例えば、UI11を矩形の領域で表したときの左上隅の位置である。また、座標情報は、webページ10の左上隅を原点とし、そこから右方向を+X、下方向を+Yとする。さらに、HTMLタグの属性とは、例えば、type、name、value、textなどである。なお、WP画像12上での擬似UI14の位置やサイズは、webページ10の座標系とWP画像12の座標系とを予め関連付けておくことで求めることができる。
【0054】
中継サーバ4のCPU30は、ユーザからwebページ10の閲覧要求を受けた際に、UI利用頻度DB41にアクセスし、要求に含まれるURLアドレスとユーザIDとを基に、同じURLアドレス及びユーザIDがヘッダ部42aに記憶されたUI利用頻度データ42を検索する。CPU30は、該当するUI利用頻度データ42が見付かった場合、そのUI利用頻度データ42の本データ部42bに記憶された各UI情報を基に、UI11毎の擬似UI表示用データ13を生成して携帯電話3への配信を行う。また、この際、CPU30は、そのUI利用頻度データ42のヘッダ部42aの閲覧回数をインクリメントし、閲覧回数を1回増やす。
【0055】
一方、CPU30は、該当するUI利用頻度データ42が見付からなかった場合、webページ解析部33の解析結果に基づいて、開始位置の座標情報やHTMLタグの属性値などの各情報をまとめることにより、各UI11のUI情報を生成する。そして、生成した各UI情報を基に擬似UI表示用データ13を生成して携帯電話3への配信を行うとともに、生成された各UI情報、及び要求に含まれるURLアドレスとユーザIDとを基に新たなUI利用頻度データ42を生成し、そのUI利用頻度データ42をUI利用頻度DB41に保管する。
【0056】
領域決定部36は、UI利用頻度データ42を基に、webページ10の中から当該ユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する処理を行う。領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、まず下記(1)式に示すように、UI利用頻度データ42の本データ部42bに含まれる各擬似UI14の利用回数を、ヘッダ部42aに含まれるwebページ10の閲覧回数で割ることにより、各擬似UI14の利用頻度を算出する。そして、この算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報、すなわち利用頻度の高い擬似UI14に対応するUI情報を抽出する。
利用頻度 = 擬似UIの利用回数/webページの閲覧回数 ・・・ (1)
【0057】
領域決定部36は、UI情報を抽出したら、そのUI情報に含まれる開始位置の座標情報、及び表示サイズの情報をUI利用頻度データ42から読み出す。そして、領域決定部36は、読み出した各座標情報からX座標の最小値と最大値、及びY座標の最小値と最大値とを取得し、これらの各座標によって構成される矩形の領域を抽出領域として決定する。
【0058】
例えば、図7に示すように、テキスト入力ボックス50、検索ボタン51、「オークション」のwebページ10へのリンク52の3つのUI11に対応するUI情報を抽出した場合、領域決定部36は、これらの各UI情報の各座標情報を読み出し、検索ボタン51の右上隅の座標をX座標の最大値Xmax、Y座標の最小値Yminとして取得するとともに、リンク52の左下隅の座標をX座標の最小値Xmin、Y座標の最大値Ymaxとして取得する。この後、領域決定部36は、(Xmax,Ymin)、(Xmin,Ymax)からなる矩形の領域を抽出領域53として決定する。このように決定した抽出領域53は、すなわち抽出したUI情報に対応する各UI11の全てが収まる最小の矩形状の領域である。
【0059】
領域決定部36は、抽出領域53を決定したら、その座標情報をCPU30に送信する。また、領域決定部36は、利用頻度が所定値以上のUI情報が抽出されなかった場合、その旨を示す非抽出信号をCPU30に送信する。
【0060】
CPU30は、ユーザからのwebページ10の閲覧要求に応答してUI利用頻度データ42の検索を行った結果、該当するUI利用頻度データ42が見付かった際に、擬似UI表示用データ13の生成に先立って、そのUI利用頻度データ42に基づく抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0061】
CPU30は、領域決定部36から非抽出信号を受信した場合、UI利用頻度データ42の本データ部42bに記憶された全てのUI情報を用いて擬似UI表示用データ13を生成するとともに、webページ10全体の画像データ化を画像生成部34に指示し、画像生成部34に全体WP画像12Aを生成させる。そして、生成された全体WP画像12Aと各擬似UI表示用データ13とを携帯電話3に配信する。
【0062】
一方、CPU30は、領域決定部36から抽出領域53の座標情報を受信した場合、その座標情報を画像生成部34に入力し、座標情報に対応する部分のwebページ10の画像データ化を画像生成部34に指示することにより、抽出領域53に対応する部分WP画像12Bを画像生成部34に生成させる。
【0063】
この際、画像生成部34は、図7に示すように、抽出領域53の周囲に所定量の余白領域54(ハッチングで示す部分)を加えることにより、その外周を画像変換領域55として決定する。このように、画像生成部34は、抽出領域53を余白領域54の分だけ広くした領域を画像変換領域55として決定し、この画像変換領域55に対応する部分を全体WP画像12Aから抽出することによって部分WP画像12Bを生成する。
【0064】
また、CPU30は、画像生成部34に部分WP画像12Bを生成させるとともに、決定された抽出領域53内に含まれる各UI11(領域決定部36によって抽出されなかったものも含む)に対応するUI情報をUI利用頻度データ42の本データ部42bから読み出し、それらの各UI情報を用いて擬似UI表示用データ13を生成する。そして、生成された部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0065】
次に、図8に示すフローチャートを参照しながら、上記構成によるwebページ閲覧システム2の作用について説明する。ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0066】
中継サーバ4のCPU30は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、この要求に含まれるURLアドレスに応じたwebサーバ6にアクセスし、そのwebサーバ6からページ情報6aを取得する。そして、そのページ情報6aをwebページ解析部33に入力し、当該ページ情報6aに応じたwebページ10をwebページ解析部33にレンダリングさせる。
【0067】
CPU30は、webページ10をレンダリングした後、要求に含まれるURLアドレスとユーザIDとを基にUI利用頻度DB41を検索し、同じURLアドレス及びユーザIDがヘッダ部42aに記憶されたUI利用頻度データ42をシステムメモリ31に読み出す。CPU30は、該当するUI利用頻度データ42を読み出したら、そのUI利用頻度データ42に基づく抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。また、この際、CPU30は、そのUI利用頻度データ42のヘッダ部42aの閲覧回数をインクリメントし、閲覧回数を1回増やす。
【0068】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、各擬似UI14の利用頻度を算出し、その算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出する。領域決定部36は、UI情報を抽出したら、そのUI情報に含まれる各座標情報をUI利用頻度データ42から読み出し、それらの各座標情報を基に抽出領域53を決定する。そして、決定した抽出領域53の座標情報をCPU30に送信する。
【0069】
CPU30は、抽出領域53の座標情報を受信したら、その抽出領域53に対応する部分WP画像12Bを画像生成部34に生成させるとともに、その抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13を生成する。この後、CPU30は、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0070】
携帯電話3のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、その部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させる。
【0071】
領域決定部36が抽出した各UI情報は、ユーザの利用頻度の高い擬似UI14に対応するものである。このため、これらの各擬似UI14が収まるように生成された部分WP画像12Bは、全体WP画像12Aのうちユーザの利用頻度の高い領域であり、次にユーザが所望する可能性も高いと考えることができる。
【0072】
従って、上記のように、部分WP画像12Bを携帯電話3の液晶ディスプレイ21に表示させるようにすれば、ユーザは、いちいち画面の拡大操作やスクロール操作などを行って所望の領域を表示させる必要がなく、所望の領域を効率よく閲覧することができる。このように、webページ閲覧システム2では、ユーザの手間を省くことができ、システムの操作性を大幅に向上させることができる。また、図9(a)に示すように、液晶ディスプレイ21に全体WP画像12Aを表示させると、画像上の各擬似UI14が非常に小さくなり、操作指示を入力するのが困難になるとともに、これらに含まれる文字などが読み取れなくなってしまう。これに対し、図9(b)に示すように、液晶ディスプレイ21に部分WP画像12Bを表示させた場合には、全体WP画像12Aを表示させた場合よりも拡大して表示されるので、操作指示の入力が困難になったり文字が読み取れなくなったりすることを防ぐことができる。さらに、全体WP画像12Aを配信する場合よりもデータ量が少なくなるので、通信待ち時間の短縮や通信料金の削減も図ることができる。
【0073】
CPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI14とを液晶ディスプレイ21に表示させた後、ユーザが操作部20を介して所定の擬似UI14に操作指示を入力したことに応答して、これに対応するUI操作信号を携帯電話3から中継サーバ4に送信する。また、この際、CPU22は、操作指示が入力された擬似UI14の表示を切り替える処理を必要に応じて行う。
【0074】
中継サーバ4のCPU30は、UI操作信号を受信すると、その操作指示の内容に応じた処理を実行するとともに、システムメモリ31に読み出されたUI利用頻度データ42を参照して対応する擬似UI14の利用回数をインクリメントし、利用回数を1回増やす。
【0075】
なお、本実施形態では、部分WP画像12Bと、これに対応する各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信するようにしたが、これに限ることなく、例えば、全体WP画像12Aと、これに対応する各擬似UI表示用データ13と、抽出領域53の座標情報とを要求元の携帯電話3に配信し、携帯電話3側で全体WP画像12Aのうち抽出領域53に対応する部分のみを拡大表示するようにしてもよい。
【0076】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、上記第1の実施形態と機能・構成上同一のものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。図10に示すように、本実施形態の携帯電話60には、GPS受信機(位置情報取得手段)61が設けられている。GPS受信機61は、GPS衛星からの信号を受信することにより、携帯電話60の現在位置の位置情報(緯度、経度)を取得する。
【0077】
図11に示すように、本実施形態のUI利用頻度データ62には、対応するwebページ10に含まれる各UI11のUI情報と、そのUI11に対応する擬似UI14の利用回数とが関連付けられて記憶されるとともに、各擬似UI14が操作された時の位置情報が、さらに関連付けられて記憶されている。位置情報は、各擬似UI14が操作される毎に取得される。従って、UI利用頻度データ62には、各UI情報のそれぞれに対し、利用回数分の位置情報が関連付けられて記憶されている。
【0078】
次に、図12に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の作用について説明する。ユーザは、携帯電話60でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを入力する。携帯電話60のCPU22は、ユーザからURLアドレス及びユーザIDが入力されると、GPS受信機61から現在位置の位置情報を取得する。そして、ユーザから入力されたURLアドレスとユーザID、及びGPS受信機61から取得した位置情報を中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0079】
中継サーバ4のCPU30は、携帯電話60からwebページ10の閲覧が要求されると、上記第1の実施形態と同様に、ページ情報6aの取得、webページ10のレンダリング、対応するUI利用頻度データ62の読み出し、閲覧回数のインクリメントを順次行い、抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0080】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、まず、UI利用頻度データ62に記憶された各位置情報のうち、要求に含まれる位置情報に対して所定の範囲内にあるものを抽出することにより、ユーザの現在位置と近い位置で操作された擬似UI14の利用回数を、各UI情報のそれぞれについて求める。例えば、携帯電話60からの閲覧要求に含まれる位置情報が、北緯35度40分52秒、東経139度46分1秒であったとする。図11に示すUIID1番のUI情報の総利用回数は、3回であるが、前記位置情報に近い位置で操作された利用回数は、1回だけである。この場合、領域決定部36は、UIID1番のUI情報の利用回数を1回とする。なお、所定の範囲とは、例えば、要求に含まれる位置情報を中心にした半径1kmの範囲である。
【0081】
領域決定部36は、上記のように近い位置で操作された利用回数を求めた後、それらの各利用回数と、ヘッダ部に記憶された閲覧回数とを基に、ユーザの現在位置における各擬似UI14の利用頻度を算出する。そして、その算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出する。この後、領域決定部36は、そのUI情報に含まれる各座標情報をUI利用頻度データ42から読み出して、それらの各座標情報を基に抽出領域53を決定し、その抽出領域53の座標情報をCPU30に送信する。
【0082】
CPU30は、抽出領域53の座標情報を受信すると、上記第1の実施形態と同様に、画像生成部34による部分WP画像12Bの生成、及び決定された抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13の生成を行い、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話60に配信する。
【0083】
携帯電話60のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、その部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させる。
【0084】
CPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI14とを液晶ディスプレイ21に表示させた後、ユーザが操作部20を介して所定の擬似UI14に操作指示を入力したことに応答して、これに対応するUI操作信号を携帯電話60から中継サーバ4に送信する。この際、CPU22は、GPS受信機61から現在位置の位置情報を取得し、その位置情報をUI操作信号に含めて送信する。
【0085】
中継サーバ4のCPU30は、UI操作信号を受信すると、その操作指示の内容に応じた処理を実行するとともに、システムメモリ31に読み出されたUI利用頻度データ62を参照して対応する擬似UI14の利用回数をインクリメントし、利用回数を1回増やすとともに、UI操作信号に含まれる位置情報を対応するUI情報に関連付けて記憶させる。
【0086】
例えば、ユーザが外出先にいる場合には、電車などの時刻表を確認するためのwebページ10へのリンクに対応した擬似UI14の利用頻度が高まる、ユーザが自宅にいる場合には、自身のスケジュールを確認するためのwebページ10へのリンクに対応した擬似UI14の利用頻度が高まるといったように、各擬似UI14の利用頻度は、ユーザの現在位置と相関性があると考えられる。
【0087】
従って、本実施形態で示すように、ユーザの現在位置における各擬似UI14の利用頻度を算出し、その利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出するようにすれば、ユーザの現在位置に応じて、より適切な領域が抽出された部分WP画像12Bを閲覧させることができる。なお、本実施形態では、緯度及び経度からなる位置情報を示したが、位置情報は、これに限ることなく、例えば、住所などでもよい。
【0088】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態における携帯電話の構成は、上記第1の実施形態の携帯電話3と同一である。図13に示すように、本実施形態の中継サーバ65には、時刻の計時を行う時計機能部66が設けられている。図14に示すように、本実施形態のUI利用頻度データ67には、対応するwebページ10に含まれる各UI11のUI情報と、そのUI11に対応する擬似UI14の利用回数とが関連付けられて記憶されるとともに、各擬似UI14が操作された時の時刻情報が、さらに関連付けられて記憶されている。この時刻情報も、上記第2の実施形態の位置情報と同様に、各擬似UI14が操作される毎に取得される。UI利用頻度データ67には、各UI情報のそれぞれに対し、利用回数分の時刻情報が関連付けられて記憶されている。
【0089】
次に、図15に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の作用について説明する。ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ65に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ65に要求する。
【0090】
中継サーバ65のCPU30は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、その閲覧要求の受信に応答して時計機能部66から時刻情報を取得し、その時刻情報をシステムメモリ31に記憶させる。CPU30は、時刻情報を取得したら、上記各実施形態と同様に、ページ情報6aの取得、webページ10のレンダリング、対応するUI利用頻度データ67の読み出し、閲覧回数のインクリメントを順次行い、抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0091】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、まず、UI利用頻度データ67に記憶された各時刻情報のうち、閲覧要求受信時に取得した時刻情報に対して所定の範囲内にあるものを抽出することにより、閲覧が要求された時刻(以下、要求時刻と称す)と近い時刻に操作された擬似UI14の利用回数を、各UI情報のそれぞれについて求める。なお、所定の範囲とは、例えば、要求時刻±15分の範囲である。
【0092】
領域決定部36は、上記のように近い時刻に操作された利用回数を求めた後、それらの各利用回数と、ヘッダ部に記憶された閲覧回数とを基に、要求時刻における各擬似UI14の利用頻度を算出する。そして、その算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出する。この後、領域決定部36は、そのUI情報に含まれる各座標情報をUI利用頻度データ42から読み出して、それらの各座標情報を基に抽出領域53を決定し、その抽出領域53の座標情報をCPU30に送信する。
【0093】
CPU30は、抽出領域53の座標情報を受信すると、上記各実施形態と同様に、画像生成部34による部分WP画像12Bの生成、及び決定された抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13の生成を行い、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0094】
携帯電話3のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ65から受信すると、その部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させる。
【0095】
CPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI14とを液晶ディスプレイ21に表示させた後、ユーザが操作部20を介して所定の擬似UI14に操作指示を入力したことに応答して、これに対応するUI操作信号を携帯電話3から中継サーバ65に送信する。
【0096】
中継サーバ65のCPU30は、UI操作信号を受信すると、その操作指示の内容に応じた処理を実行するとともに、システムメモリ31に読み出されたUI利用頻度データ62を参照して対応する擬似UI14の利用回数をインクリメントし、利用回数を1回増やす。さらに、CPU30は、UI操作信号の受信に応答して時計機能部66から時刻情報を取得し、その時刻情報を対応するUI情報に関連付けて記憶させる。
【0097】
例えば、要求時刻が朝である場合には、今日の予定を確認するためのwebページ10へのリンクに対応した擬似UI14の利用頻度が高まる、要求時刻が夜である場合には、明日の予定を確認するためのwebページ10へのリンクに対応した擬似UI14の利用頻度が高まるといったように、各擬似UI14の利用頻度は、ユーザからの要求時刻と相関性があると考えられる。
【0098】
従って、本実施形態で示すように、要求時刻における各擬似UI14の利用頻度を算出し、その利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出するようにすれば、ユーザからの要求時刻に応じて、より適切な領域が抽出された部分WP画像12Bを閲覧させることができる。なお、本実施形態と上記第2の実施形態とを組み合わせ、ユーザの現在位置と要求時刻とにおける各擬似UI14の利用頻度を算出するようにしてもよい。
【0099】
[第4実施形態]
次に、図16に示すフローチャートを参照しながら、本発明の第4の実施形態について説明する。なお、本実施形態における携帯電話及び中継サーバの構成は、上記第1の実施形態の携帯電話3及び中継サーバ4と同一である。
【0100】
ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0101】
中継サーバ4のCPU30は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、この要求に含まれるURLアドレスに応じたwebサーバ6にアクセスし、そのwebサーバ6からページ情報6aを取得する。そして、そのページ情報6aをwebページ解析部33に入力し、当該ページ情報6aに応じたwebページ10をwebページ解析部33にレンダリングさせる。
【0102】
CPU30は、webページ10をレンダリングした後、要求に含まれるURLアドレスとユーザIDとを基にUI利用頻度DB41を検索し、同じURLアドレス及びユーザIDがヘッダ部42aに記憶されたUI利用頻度データ42をシステムメモリ31に読み出す。そして、そのUI利用頻度データ42のヘッダ部42aの閲覧回数をインクリメントし、閲覧回数を1回増やす。
【0103】
CPU30は、該当するUI利用頻度データ42を読み出したら、そのUI利用頻度データ42の本データ部42bに記憶された全てのUI情報を用いて擬似UI表示用データ13を生成するとともに、webページ10全体の画像データ化を画像生成部34に指示し、画像生成部34に全体WP画像12Aを生成させる。そして、生成した全体WP画像12Aと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0104】
CPU30は、全体WP画像12A及び各擬似UI表示用データ13を携帯電話3に配信したら、これに続いて、システムメモリ31に読み出したUI利用頻度データ42に基づく抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0105】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、まずUI利用頻度データ42の本データ部42bに含まれる各擬似UI14の利用回数を参照する。そして、利用回数が最も多いUI情報を抽出し、その利用回数の値を変数nに代入する。領域決定部36は、最も多い利用回数の値を変数nに代入したら、UI利用頻度データ42のヘッダ部42aに含まれるwebページ10の閲覧回数を参照し、その閲覧回数で変数nを割ることにより、変数nに対応する擬似UI14の利用頻度を算出する。この後、領域決定部36は、閲覧回数が所定値以上であるか否かを判定するとともに、変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以上であるか否かを判定する。
【0106】
領域決定部36は、閲覧回数が所定値以上、かつ変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以上であると判定した場合、抽出したUI情報を基に、変数nに対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として決定する。
【0107】
一方、領域決定部36は、閲覧回数が所定値以下、あるいは変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以下であると判定した場合、UI利用頻度データ42に含まれる各UI情報の開始位置の座標情報を参照し、これらの各座標情報を基に、Y座標の値が最も小さいUI情報を抽出する。この際、領域決定部36は、該当するUI情報が複数ある場合には、それらのX座標の値を参照し、X座標の値が最も小さいUI情報を抽出する。領域決定部36は、UI情報を抽出したら、そのY座標の値を変数yに代入する。そして、抽出したUI情報を基に、変数yに対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として決定する。
【0108】
領域決定部36は、抽出領域53を決定したら、その座標情報をCPU30に送信するとともに、抽出したUI情報のUIID、すなわち変数nに値を代入したUI情報のUIID、または変数yに値を代入したUI情報のUIIDを合わせてCPU30に送信する。
【0109】
CPU30は、座標情報とUIIDとを受信したら、抽出領域53に対応する部分WP画像12Bを画像生成部34に生成させるとともに、抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13を生成する。また、CPU30は、各擬似UI表示用データ13を生成する際、領域決定部36からのUIIDに基づいて、このUIIDに対応する擬似UI表示用データ13に抽出されたUI情報であることを示す識別情報を含める。この後、CPU30は、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0110】
携帯電話3のCPU22は、全体WP画像12Aと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、その全体WP画像12Aを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を全体WP画像12Aの対応する箇所の上に重ねて表示させる。また、CPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、それらをシステムメモリ23に保存する。
【0111】
CPU22は、全体WP画像12Aの表示、部分WP画像12Bの保存を行った後、ユーザが操作部20を介して所定の表示切替操作を行い、画面の表示切り替えを要求したことに応答して、保存した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とをシステムメモリ23から読み出す。そして、読み出した部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させることにより、液晶ディスプレイ21の画面表示を全体WP画像12Aから部分WP画像12Bに切り替える。ここで、表示切替操作とは、例えば、予め表示切り替えの指示用に割り当てられた番号キーの押下操作や、メニューリストから表示切り替えの項目を選択する操作などである。
【0112】
また、CPU22は、ユーザの表示切替操作に応答して、この操作が行われたことを示す表示切替要求信号を中継サーバ4に送信する。中継サーバ4のCPU30は、携帯電話3から表示切替要求信号を受信すると、抽出領域53を再決定する処理の実行を領域決定部36に指示する。領域決定部36は、再決定の処理の実行が指示されると、まず変数yに値が代入されているか否かを確認する。
【0113】
領域決定部36は、変数yに値が代入されていない場合、変数nに値が代入されていると判断して、UI利用頻度データ42の本データ部42bに含まれる各擬似UI14の利用回数を参照する。そして、現在代入されている変数nの値の次に利用回数が多いUI情報を抽出し、その利用回数の値を変数nに代入し直す。領域決定部36は、変数nを代入し直したら、上記と同様に、変数nに対応する擬似UI14の利用頻度の算出、その利用頻度が所定値以上であるか否かの判定を行い、所定値以上である場合には、抽出したUI情報を基に、代入し直した変数nに対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として再決定する。
【0114】
一方、領域決定部36は、変数yに値が代入されている場合、UI利用頻度データ42に含まれる各UI情報の開始位置の座標情報を参照する。そして、これらの各座標情報を基に、現在代入されている変数yの値の次にY座標の値が小さいUI情報を抽出し、そのY座標の値を変数yに代入し直す。領域決定部36は、変数yを代入し直したら、抽出したUI情報を基に、代入し直した変数yに対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として再決定する。また、領域決定部36は、同じY座標の値のUI情報が複数あった場合には、変数yを代入し直すことなく、次にX座標の値が小さいUI情報を抽出し、そのUI情報に対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として再決定する。
【0115】
領域決定部36は、抽出領域53を再決定したら、それらの座標情報をCPU30に送信する。CPU30は、座標情報を受信したら、抽出領域53に対応する部分WP画像12Bを画像生成部34に生成させるとともに、抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13を生成する。この後、CPU30は、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを再び要求元の携帯電話3に配信する。携帯電話3のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、それらをシステムメモリ23に保存する。以下、ユーザが閲覧を終了するまで、上記の処理が繰り返される。
【0116】
ユーザがwebページ10の閲覧を要求すると、図17に示すように、まず全体WP画像12Aが液晶ディスプレイ21に表示される。この際、CPU22は、各擬似UI14をクリックするためのカーソル70をWP画像12とともに液晶ディスプレイ21に表示させる。カーソル70は、操作部20を操作することで、液晶ディスプレイ21の画面上を移動する。これにより、ユーザが所望の擬似UI14の選択やクリックを行うことができる。なお、擬似UI14が選択された状態とは、例えば、カーソル70が擬似UI14の上に乗せられた状態や、下線が表示される、枠で囲われる、色が変わるなどといったように、通常時から表示が変化した状態である。
【0117】
例えば、「オークション」のwebページ10へのリンク71の利用回数が最大、その次がテキスト入力ボックス72、その次が検索ボタン73となるように、各擬似UI14の利用回数がUI利用頻度データ42に記憶され、それぞれ閲覧回数が所定値以上、かつ変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以上の条件を満足しているとする。
【0118】
この場合、ユーザが表示切替操作を行うと、全体WP画像12Aからリンク71を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。この際、CPU22は、擬似UI表示用データ13に含まれる識別情報に基づいてカーソル70をリンク71の上に乗せることにより、抽出されたUI情報に対応する擬似UI14であるリンク71が選択された状態にする。
【0119】
続いて、ユーザが2回目の表示切替操作を行うと、リンク71を中心にした部分WP画像12Bからテキスト入力ボックス72を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。さらに、ユーザが3回目の表示切替操作を行うと、テキスト入力ボックス72を中心にした部分WP画像12Bから検索ボタン73を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。これらの場合も同様に、テキスト入力ボックス72、検索ボタン73の上にカーソル70が乗せられ、これらが選択された状態で部分WP画像12Bが表示される。
【0120】
このように、変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以上である場合には、ユーザが表示切替操作を行う毎に、当該ユーザの利用頻度の高い擬似UI14から順に表示される。これにより、ユーザは、表示切替操作を行うだけで所望の領域を効率よく閲覧することができる。また、次に利用回数が多い擬似UI14に対応する部分WP画像12Bと、これに対応する各擬似UI表示用データ13とを、予め配信しておくようにしたので、これらをユーザの表示切替操作に応答して直ぐに表示することができ、表示されるまでの待ち時間を大幅に削減することができる。
【0121】
一方、閲覧回数が所定値以下、あるいは変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以下である場合には、図18に示すように、全体WP画像12Aが表示された後、1回目の表示切替操作を行うと、全体WP画像12AからX座標及びY座標の値が最も小さいテキスト入力ボックス72を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。この場合も、テキスト入力ボックス72が選択された状態にしておく。
【0122】
続いて、ユーザが2回目の表示切替操作を行うと、テキスト入力ボックス72とY座標の値が同じで、X座標の値が次に小さい検索ボタン73を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。さらに、ユーザが3回目の表示切替操作を行うと、Y座標の値が次に小さい「ショッピング」のwebページ10へのリンク74を中心にした部分WP画像12Bに液晶ディスプレイ21の表示が切り替えられる。
【0123】
このように、閲覧回数が所定値以下、あるいは変数nに対応する擬似UI14の利用頻度が所定値以下である場合には、ユーザが表示切替操作を行う毎に、対応するwebページ10の先頭に近い擬似UI14から順に表示される。こうすれば、カーソル70などを移動させて所望の擬似UI14を探す手間が省けるので、利用頻度が所定値に満たない場合にも操作性を向上させることができる。
【0124】
なお、本実施形態では、抽出したUI情報を基に、変数n又は変数yに対応するUI11を中心にした所定の大きさの領域を抽出領域53として決定したが、これに限ることなく、例えば、変数n又は変数yに対応するUI11及びその周辺に含まれる文字が所定の大きさになるように抽出領域53を決定してもよい。
【0125】
また、本実施形態では、ユーザの利用頻度の高い擬似UI14から順に表示する処理と、対応するwebページ10の先頭に近い擬似UI14から順に表示する処理とを、webページ10の閲覧回数や擬似UI14の利用頻度に応じて選択的に行うようにしたが、これに限ることなく、これらの一方のみを行うようにしてもよい。
【0126】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図19に示すように、本実施形態のUI利用頻度データ80には、UI11の色を示す「color」の項目80aがUI情報にさらに関連付けられている。次に、図20に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態の作用について説明する。
【0127】
ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0128】
中継サーバ4のCPU30は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、上記各実施形態と同様に、ページ情報6aの取得、webページ10のレンダリング、対応するUI利用頻度データ80の読み出し、閲覧回数のインクリメントを順次行い、抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0129】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、各擬似UI14の利用頻度を算出し、その算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出する。領域決定部36は、UI情報を抽出したら、そのUI情報に含まれる各座標情報をUI利用頻度データ80から読み出し、それらの各座標情報を基に抽出領域53を決定する。領域決定部36は、抽出領域53を決定したら、その抽出領域53の座標情報と、抽出したUI情報のUIIDとをCPU30に送信する。
【0130】
CPU30は、抽出領域53の座標情報と抽出されたUI情報のUIIDとを受信すると、まず、そのUIIDに対応するUI情報の「color」の項目80aに所定の色情報を入力することにより、領域決定部36が抽出したUI情報、すなわち利用頻度が所定値以上のUI情報の「color」の項目80aを変更する。
【0131】
例えば、図19に示すUI利用頻度データ80に対する処理の結果、領域決定部36から2番のUIIDと3番のUIIDとが送られてきたとする。この場合、CPU30は、図21に示すように、2番のUIIDのUI情報の「color」の項目80aと、3番のUIIDのUI情報の「color」の項目80aとのそれぞれに色情報を入力し、これらを変更する。
【0132】
CPU30は、「color」の項目80aの変更を行ったら、上記各実施形態と同様に、画像生成部34による部分WP画像12Bの生成、及び決定された抽出領域53内に含まれる各UI11に対応する擬似UI表示用データ13の生成を行い、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0133】
携帯電話3のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、その部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させる。
【0134】
この際、利用頻度が所定値以上のUI情報に対応する擬似UI14は、「color」の項目80aが変更されているので、他の擬似UI14とは違う色で表示される。例えば、図22に示すように、利用頻度が所定値以上のUI情報に対応する擬似UI14が、テキスト入力ボックス81と検索ボタン82とである場合、これらのみが他の擬似UI14とは違う色になり強調して表示される。
【0135】
このように、ユーザの利用頻度の高い擬似UI14を強調して表示すれば、擬似UI14が小さ過ぎて分り難いといった問題を解消し、利用頻度の高い擬似UI14をユーザに分りやすくすることができる。
【0136】
なお、本実施形態では、色を変更することによって利用頻度が高い擬似UI14を強調表示するようにしたが、これに限ることなく、例えば、擬似UI14に含まれる文字のフォントの種類やフォントサイズを変える、下線を引く、枠で囲む、マークを付ける、などによって強調表示してもよい。また、色の変更は、文字や記号などの色でもよいし、背景色でもよい。
【0137】
また、本実施形態では、部分WP画像12Bを配信する際に、ユーザの利用頻度が高い擬似UI14を強調表示する例を示したが、これに限ることなく、図23のフローチャートに示すように、全体WP画像12Aを配信する際に、ユーザの利用頻度が高い擬似UI14を強調表示してもよい。
【0138】
[第6実施形態]
次に、図24に示すフローチャートを参照しながら、本発明の第6の実施形態について説明する。ユーザは、携帯電話3でwebサーバ6のwebページ10を閲覧する場合、操作部20を操作してビューアを起動させ、このビューアを介して所望のwebページ10のページ情報6aに対応するURLアドレス及びユーザIDを中継サーバ4に送信することにより、webページ10の閲覧を中継サーバ4に要求する。
【0139】
中継サーバ4のCPU30は、携帯電話3からwebページ10の閲覧が要求されると、上記各実施形態と同様に、ページ情報6aの取得、webページ10のレンダリング、対応するUI利用頻度データ80の読み出し、閲覧回数のインクリメントを順次行い、抽出領域53の決定処理の実行を領域決定部36に指示する。
【0140】
領域決定部36は、CPU30から処理の実行が指示されると、各擬似UI14の利用頻度を算出し、その算出結果を基に、利用頻度が所定値以上のUI情報を抽出する。領域決定部36は、UI情報を抽出したら、そのUI情報に含まれる各座標情報をUI利用頻度データ80から読み出し、それらの各座標情報を基に抽出領域53を決定する。領域決定部36は、抽出領域53を決定したら、その抽出領域53の座標情報と、抽出したUI情報のUIIDとをCPU30に送信する。
【0141】
CPU30は、抽出領域53の座標情報と抽出されたUI情報のUIIDとを受信すると、その抽出領域53に対応する部分WP画像12Bを画像生成部34に生成させる。この後、CPU30は、領域決定部36からのUIIDを基に、領域決定部36が抽出したUI情報、すなわち利用頻度が所定値以上のUI情報に対応する擬似UI表示用データ13を生成する。例えば、図19に示すUI利用頻度データ80に対する処理の結果、領域決定部36から2番のUIIDと3番のUIIDとが送られてきたとする。この場合、CPU30は、図25に示すように、2番のUIIDのUI情報からなる擬似UI表示用データ13と、3番のUIIDのUI情報からなる擬似UI表示用データ13のみを生成する。そして、生成した部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを要求元の携帯電話3に配信する。
【0142】
携帯電話3のCPU22は、部分WP画像12Bと各擬似UI表示用データ13とを中継サーバ4から受信すると、その部分WP画像12Bを液晶ディスプレイ21に表示させるとともに、各擬似UI表示用データ13を基に、これらに対応する擬似UI14を生成し、生成した各擬似UI14を部分WP画像12Bの対応する箇所の上に重ねて表示させる。
【0143】
このように、抽出領域53内に含まれる各UI11のうち利用頻度の高いUI11に対応する擬似UI表示用データ13のみを生成して携帯電話3に配信するようにすれば、配信するデータ量がさらに抑えられ、通信待ち時間が短くなる、通信料金を削減できるといった効果を、より高めることができる。
【0144】
ところで、携帯電話3の液晶ディスプレイ21に表示された部分WP画像12Bのうち、利用頻度が低く擬似UI表示用データ13が生成されなかったUI11に対応する部分は、当然ながら擬似UI14が表示されず、対応するUI11の画像がそのまま表示されただけの状態になる。このため、これらに対応する部分をクリックしたりしても、操作指示が入力されることはない。
【0145】
携帯電話3では、液晶ディスプレイ21の画面サイズが小さいため、これにともなって擬似UI14などのサイズも小さくなり、意図しない擬似UI14を誤って操作してしまうことが多々ある。これに対し、上記のように利用頻度の高いUI11に対応する擬似UI表示用データ13のみを生成して配信した場合には、ユーザが操作指示の入力を望むと思われる利用頻度の高い擬似UI14のみが表示され、その他の部分を誤ってクリックしたとしても操作指示が入力されないので、擬似UI14の誤操作を防ぐこともできる。特に、タッチパネル式の携帯電話では、指先で操作する際に隣接する複数の擬似UI14を同時に操作してしまうことがあるなど、擬似UI14の誤操作が起きやすい。従って、利用頻度の高い擬似UI14のみを表示させて誤操作を防止することは、タッチパネル式の携帯電話に対して非常に有効である。
【0146】
なお、本実施形態では、部分WP画像12Bを配信する際に、抽出領域53内に含まれる各UI11のうち利用頻度の高いUI11に対応する擬似UI表示用データ13のみを生成する例を示したが、これに限ることなく、図26のフローチャートに示すように、全体WP画像12Aを配信する際に、webページ10に含まれる全てのUI11のうち利用頻度の高いUI11に対応する擬似UI表示用データ13のみを生成するようにしてもよい。
【0147】
上記各実施形態では、ユーザ毎にUI利用頻度データ42を生成し、UI利用頻度データ42を各ユーザの擬似UI14の利用頻度を示すデータとしたが、これに限ることなく、1つのUI利用頻度データ42に複数のユーザの操作結果を関連付けて記憶させることにより、複数のユーザの擬似UI14の利用頻度を示すデータとしてもよい。
【0148】
上記各実施形態では、携帯端末として携帯電話3を示したが、携帯端末は、これに限ることなく、PHSやPDA、さらには、ネットブックなどの簡易携帯型のコンピュータなどでもよい。
【符号の説明】
【0149】
2 webページ閲覧システム
3 携帯電話(携帯端末)
4 中継サーバ
5 インターネット(ネットワーク)
6 webサーバ
6a ページ情報
10 webページ
11 UI
12 WP画像(ページ画像)
12A 全体WP画像
12B 部分WP画像(部分画像)
13 擬似UI表示用データ
14 擬似UI
21 液晶ディスプレイ(表示部)
22 CPU(表示制御手段)
30 CPU(配信制御手段)
34 画像生成部(画像生成手段)
35 DB管理部(データ保管手段)
36 領域決定部(領域決定手段)
42 UI利用頻度データ
61 GPS受信機(位置情報取得手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
webページの閲覧を要求するための携帯端末と、
ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、
前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、
ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、
前記UI利用頻度データを基に、webページの中からユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する領域決定手段と、を前記中継サーバに設け、
前記ページ画像のうち前記抽出領域に対応する部分のみを表示部に表示させる表示制御手段を前記携帯端末に設けたことを特徴とするwebページ閲覧システム。
【請求項2】
前記中継サーバは、webページの前記抽出領域に対応する部分のみを画像データ化することによって前記抽出領域に対応した前記ページ画像である部分画像を生成する画像生成手段を有しており、前記部分画像を要求元の前記携帯端末に配信するとともに、前記抽出領域内に含まれる各UIに対応する前記擬似UI表示用データのみを前記部分画像とともに要求元の前記携帯端末に配信し、
前記表示制御手段は、受信した前記部分画像を表示部に表示させることを特徴とする請求項1記載のwebページ閲覧システム。
【請求項3】
前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求め、そのUIの全てが収まる最小の矩形状の領域を前記抽出領域として決定することを特徴とする請求項1又は2記載のwebページ閲覧システム。
【請求項4】
前記携帯端末は、現在位置の位置情報を取得する位置情報取得手段を有し、前記中継サーバへの閲覧要求に前記位置情報を含めるとともに、
前記UI利用頻度データには、各擬似UIが操作された時の前記位置情報が関連付けられて記憶されており、
前記領域決定手段は、閲覧要求に含まれる前記位置情報と前記UI利用頻度データとを基に、ユーザの現在位置における擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求めることを特徴とする請求項3記載のwebページ閲覧システム。
【請求項5】
前記UI利用頻度データには、各擬似UIが操作された時の時刻情報が関連付けられて記憶されており、
前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、閲覧が要求された時刻における擬似UIの利用頻度が所定値以上であるUIを求めることを特徴とする請求項3又は4記載のwebページ閲覧システム。
【請求項6】
前記表示制御手段は、利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断した擬似UIを強調表示することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のwebページ閲覧システム。
【請求項7】
前記中継サーバは、擬似UIの利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断したUIに対応する前記各擬似UI表示用データのみを要求元の前記携帯端末に配信することを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載のwebページ閲覧システム。
【請求項8】
前記領域決定手段は、前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が最も高いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定することを特徴とする請求項1又は2記載のwebページ閲覧システム。
【請求項9】
前記領域決定手段は、前記携帯端末から表示の切り替えが要求されたことに応答して、擬似UIの利用頻度が次に高いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として再決定し、
前記表示制御手段は、再決定された前記抽出領域に対応する部分に表示部の表示を切り替えることを特徴とする請求項8記載のwebページ閲覧システム。
【請求項10】
前記領域決定手段は、求めたUIの擬似UIの利用頻度が所定値以上か否かを判定し、所定値以上である場合には、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定し、所定値以下である場合には、webページの先頭に最も近いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として決定することを特徴とする請求項8又は9記載のwebページ閲覧システム。
【請求項11】
前記領域決定手段は、webページの先頭に最も近いUIに対応する前記抽出領域を決定した後に前記携帯端末から表示の切り替えが要求された場合、webページの先頭に次に近いUIを求め、そのUIの周辺の所定の領域を前記抽出領域として再決定し、
前記表示制御手段は、再決定された前記抽出領域に対応する部分に表示部の表示を切り替えることを特徴とする請求項10記載のwebページ閲覧システム。
【請求項12】
前記中継サーバは、表示の切り替えの要求に応答して前記表示制御手段が表示を切り替えるための情報を予め配信しておくことを特徴とする請求項9又は11記載のwebページ閲覧システム。
【請求項13】
webページの閲覧を要求するための携帯端末と、
ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、
前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、
ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、
前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上のUIを求めるUI抽出手段と、を前記中継サーバに設け、
前記ページ画像と各擬似UIとを表示部に表示させるとともに、前記UI抽出手段が求めたUIに対応する擬似UIを強調表示する表示制御手段を前記携帯端末に設けたことを特徴とするwebページ閲覧システム。
【請求項14】
webページの閲覧を要求するための携帯端末と、
ネットワークを介して前記携帯端末と接続され、前記携帯端末からの要求に応じて当該webページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信する中継サーバとで構成され、
前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにするwebページ閲覧システムにおいて、
ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、
前記UI利用頻度データを基に、擬似UIの利用頻度が所定値以上のUIを求めるUI抽出手段と、
擬似UIの利用頻度が所定値以上であると前記領域決定手段が判断したUIに対応する前記各擬似UI表示用データのみを要求元の前記携帯端末に配信する配信制御手段と、を前記中継サーバに設けたことを特徴とするwebページ閲覧システム。
【請求項15】
携帯端末からの要求に応じてwebページを構成するためのページ情報をwebサーバから取得し、そのページ情報からwebページをレンダリングした後、webページを画像データに変換することにより、当該webページに対応したページ画像を生成するとともに、前記ページ情報を基に、webページにUI(ユーザインタフェース)を構成するためのUI情報を当該webページに含まれるUI毎に生成し、それらの各UI情報を基に、UIと同等の機能を有する擬似UIを前記ページ画像上に表示させるための擬似UI表示用データを前記UI情報毎に生成し、生成した前記ページ画像と前記各擬似UI表示用データとを要求元の前記携帯端末に配信し、前記ページ画像を介して前記携帯端末でのwebページの閲覧を可能にするとともに、前記ページ画像上に各擬似UIを表示させることで、レンダリングしたwebページを閲覧した場合と同様に操作指示が入力できるようにする中継サーバにおいて、
ユーザが前記携帯端末を介して所定のwebページの前記ページ画像を閲覧した際の各擬似UIの利用頻度を示すUI利用頻度データを保管するデータ保管手段と、
前記UI利用頻度データを基に、webページの中からユーザの利用頻度の高い部分を抽出するための抽出領域を決定する領域決定手段とを設け、
前記ページ画像のうち前記抽出領域に対応する部分のみを前記携帯端末の表示部に表示させることを特徴とする中継サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−141615(P2011−141615A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−670(P2010−670)
【出願日】平成22年1月5日(2010.1.5)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】