説明

アンジオテンシンI変換酵素阻害剤

【課題】緑茶に含まれるカテキン類を有効成分とし、より有効にその効果を発揮することができるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤を提供する。
【解決手段】メチル化カテキンをアンジオテンシンI変換酵素阻害剤の有効成分とする。前記メチル化カテキンが、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレートであることが好ましい。また、そのアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、べにふうき、べにふじ、べにほまれから選ばれた少なくとも1種の茶葉抽出物を含むことが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メチル化カテキンを有効成分とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ヒトの高血圧の90%以上はその原因がつかめない本態性高血圧である。この本態性高血圧は、レニン・アンジオテンシン系と呼ばれる昇圧メカニズムの関与が大きいと言われている。このレニン・アンジオテンシン系において、アンジオテンシンIから強い昇圧作用を示すアンジオテンシンIIへ変換する酵素がアンジオテンシンI変換酵素(以下、「ACE」ともいう。)である。このアンジオテンシンI変換酵素を阻害することによる本態性高血圧の予防および改善をする薬品や食品が知られている。
【0003】
一方、茶カテキンには、抗酸化作用、抗腫瘍作用、血糖値低下作用、脂質吸収抑制作用、抗肥満作用、抗アレルギー作用および血圧低下作用など幅広い生理機能が報告されている。血圧低下作用に関しては、緑茶から得られるエステル型カテキン類および紅茶から得られるテアフラビン類が、血圧上昇に関与する酵素であるアンジオテンシンI変換酵素(ACE)を阻害することによって血圧降下作用を有するという報告がある(下記非特許文献1参照)。また、茶カテキンの境界型高血圧者に対する血圧抑制効果を確認した報告がされている(下記非特許文献2参照)。また、メチル化カテキンについては、非常に強い抗アレルギー効果や体内への吸収の高さが知られている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「茶成分のアンジオテンシンI変換酵素阻害能について」原征彦、松崎妙子、鈴水建夫 日本農芸化学会誌61(7)p803-808 (1987)
【非特許文献2】静岡県産学共同研究開発事業委託研究「茶を利用した高機能食品素材の開発研究」(1989-1991)、金谷節子、小國伊太郎、後藤幸一ら
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、やぶきた種等の従来の緑茶に含まれるEGCGなどのカテキン類は、経口的に摂取したときの腸管からの吸収性や生体内安定性が良好でないことなどもあり、高血圧の症状に対して、必ずしもその効果を有効に発揮できるものではなく、その効果を期待するためには、高用量のカテキン類の摂取が必要であった。このことは、カテキンによる胃腸への悪影響や、茶エキスとして摂取する場合に付随してくるカフェイン量の問題、さらに高濃度で摂取する場合の苦味や渋味の問題があった。
【0006】
本発明の目的は、緑茶に含まれるカテキン類の中でアンジオテンシンI変換酵素阻害効果の強いカテキン類を有効成分とし、より有効にその効果を発揮することができるアンジオテンシンI変換酵素阻害剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、メチル化カテキンの生理機能を研究していく過程においてメチル化カテキンに、アンジオテンシンI変換酵素の活性を阻害する強い効果があることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は下記のとおりである。
【0008】
[1] メチル化カテキンを有効成分とすることを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
[2] 前記メチル化カテキンが、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレートである上記[1]記載のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
[3]
べにふうき、べにふじ、べにほまれから選ばれた少なくとも1種の茶葉抽出物を含む上記[1]又は[2]記載のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、メチル化カテキンにより、より有効にアンジオテンシンI変換酵素阻害効果を発揮できるので、高血圧症の予防および改善のために有用である。メチル化カテキンを単独もしくは他カテキンとの併用で利用することで低用量化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】エピガロカテキン−3−O−ガレート(EGCG)又はエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(EGCG3"Me)によるACE活性阻害効果を示す図表である。
【図2】「やぶきた茶」エキス又は「べにふうき」エキスの摂取によるヒト抗高血圧効果を示す図表である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明について好ましい態様を挙げて、更に詳細に説明する。
【0012】
本発明において「メチル化カテキン」とは、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、エピガロカテキン、カテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピガロカテキンガレートなどのカテキン類化合物のメチル化体である。更に詳細には、エピガロカテキン−3−O−ガレート(以下、「EGCG」ともいう。)のメチル化体のエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、「EGCG3"Me」ともいう。)や、エピカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート、ガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(以下、「GCG3"Me」ともいう。)などを用いることできる。特に、べにふうきは茶葉中の含有量が多く利用が容易であるので、EGCG3"Me、GCG3"Meを用いることが好ましい。
【0013】
本発明において、上記メチル化カテキンは、アンジオテンシンI変換酵素(EC.3.4.15.1,peptidyl-dipeptidase A)(以下、「ACE」ともいう。)の活性を阻害するための有効成分とされる。具体的には、生体内においてアンジオテンシンIをアンジオテンシンIIへ変換する役割を果たしている上記アンジオテンシンI変換酵素の活性を阻害して、レニン・アンジオテンシン系と呼ばれる昇圧メカニズムにおいて強い昇圧作用に寄与するアンジオテンシンIIの生成を抑える。これにより、高血圧症を予防し、又はその症状を改善することができる。特に、本態性高血圧を予防し、又はその症状を改善することに適している。
【0014】
本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤の効果を発揮させるための好ましい摂取量としては、1日あたり、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレートの当量に換算したときに、約40μg〜1mg/体重1kg、より好ましくは約90μg〜0.97mg/体重1kgである。また、このエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレートに換算した当量の4〜99倍量の他のカテキン類を同時に含むことが更に好ましい。
【0015】
本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、上記メチル化カテキンを有効成分とするものであるので、上記メチル化カテキンを含有量高く含む天然物の抽出物などを用いることもできる。具体的には、べにふうき種(例えば農林水産省品種登録番号:第4591号)、べにふじ種、べにほまれ種などの茶葉抽出物には、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(EGCG3"Me)が含有量高く含まれているので、これらを好ましく用いることができる。
【0016】
茶葉抽出物の原料としては、通常の緑茶や包種茶に製した茶葉などを用いることができる。茶葉抽出物の調製は、茶葉を水あるいは熱水等の溶媒を用いて抽出することによって行うことができる。例えば、茶葉1質量部に対し、5〜100質量部の溶媒を加え、室温〜100℃程度の温度で、1〜120分間程度抽出する方法が挙げられる。
【0017】
本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、その総量当たり、メチル化カテキンを、固形分換算で0.01〜100質量%含有することが好ましく、0.1〜95質量%含有することがより好ましく、2〜50質量%含有することが更に好ましい。
【0018】
本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤には、上記の基本的成分以外に、炭水化物、食物繊維、たんぱく質、ビタミン類等その他の成分を含むことができる。
【0019】
本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤は、医薬品、健康食品、加工食品等の各種分野で用いられ、医薬の有効成分、食品原料等として使用することができる。
【0020】
例えば、医薬品とする場合には、薬学的に許容される基材や担体と共に製剤化し、医薬組成物として提供することができる。この医薬組成物には、基材や担体の他、薬学的に許容されることを限度として、結合剤、崩壊剤、緩衝剤、保存剤、保湿剤、抗菌剤、防腐剤、香料、顔料、界面活性剤、安定剤、溶解補助剤等の添加剤を任意に配合してもよい。そして、当該医薬組成物の形態としては、丸剤、散剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、液剤、ゼリー剤、トローチ剤等の剤型が例示できる。
【0021】
また、本発明のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤を飲食品に添加して摂取する場合には、一般の食品の他、特定保健用食品、栄養補助食品、機能性食品等に配合して用いることができる。このような食品としては、例えば、チョコレート、ビスケット、ガム、キャンディー、クッキー、グミ、打錠菓子等の菓子類;シリアル;粉末飲料、清涼飲料、乳飲料、栄養飲料、炭酸飲料、ゼリー飲料等の飲料;アイスクリーム、シャーベットなどの冷菓が挙げられる。更に、そば、パスタ、うどん、そーめん等の麺類も好ましく例示できる。また、特定保健用食品や栄養補助食品等の場合であれば、粉末、顆粒、カプセル、シロップ、タブレット、糖衣錠等の形態のものであってもよい。
【実施例】
【0022】
以下に例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの例は本発明の範囲を限定するものではない。
【0023】
<試験例1> (in vitro ACE活性阻害効果)
エピガロカテキン−3−O−ガレート(EGCG)と、そのメチル化体のエピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレート(EGCG3"Me)とについて、以下のようにして、それらによるアンジオテンシンI変換酵素阻害効果を調べた。
【0024】
(1)試料
EGCG(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)
EGCG3"Me(長良サイエンス株式会社製)
上記を超純水に溶解して用いた。
【0025】
(2)アンジオテンシンI変換酵素阻害の測定
(a)測定方法
アンジオテンシンI変換酵素の活性の測定は、堀江らの方法に従って行った(「食品機能性マニュアル集」(1987)p117−121)。すなわちHippuryl-His-Leu溶液(株式会社ペプチド研製)を基質に用い、ACEとの反応後生成したヒスチジルロイシンを定量する方法を用いた。
【0026】
具体的には、600mM NaClを含む400mMリン酸カリウム緩衝液(pH8.3)に溶解した4.7mM基質溶液50μLに、EGCG又はEGCG3"Meの試料溶液25μL(それぞれの反応液中での濃度が各4.26、21.4、85.2、208μMとなるように濃度調整したもの)を加え37℃で10分間予備加熱した後、0.025U/mLのACE(シグマアルドリッチジャバン(株)製ウサギ肺由来)50μLを添加し37℃で40分間反応させて、その25μLを取り出し、0.3M NaOH150μLを加えて反応を停止させた。反応後の溶液175μLにo−フタルアルデヒド(和光純薬工業株式会社製)の2%メタノール溶液10μLを加え、正確に10分後、3M HCl 20μLを加えた。超純水で希釈し,励起波長340nm、蛍光波長455nmで蛍光を測定した。
【0027】
ACE活性の阻害率は下記に示した計算式により試料溶液を加えたときのACEの活性低下率を阻害率として算出した。
阻害率(%)=100−{(サンプル−ブランク1)/(対照−ブランク2)}×100
(上記式中、「サンプル」は酵素/基質/カテキン溶液での蛍光強度、「対照」は酵素/基質/超純水での蛍光強度、「サンプル」と「対照」とに対する各ブランク1,2は、酵素の代わりに超純水を加えたときの蛍光強度とする。)
【0028】
(b)統計処理
各群とも実験データは平均値±標準偏差で表した。群間の有意差検定には、市販のソフトウェア(「SPSS 13.0J for Windows」商品名、エス・ピー・エス・エス株式会社)を用いて二元配置分散分析を行った後、下位検定としてDunnet検定を行い、p<0.05を統計学的に有意と判定した。
【0029】
図1に示されるように、EGCGおよびメチル化カテキン(EGCG3"Me)はそれぞれ濃度依存的にACE活性を阻害した。そのときのEGCG3"Meを添加した場合のACE活性阻害の強さは、EGCGを添加した場合と比較して、有意(p=0.048)に高かった。メチル化カテキンの50%有効濃度(ED50)は0.13mMであり、EGCGの0.05mMに比較して2.6倍高くなった。メチル化カテキンの体内への吸収率がEGCGに比べて3〜9倍高いことを考え合わせると、同量を経口摂取した場合のメチル化カテキンの体内でのACE阻害効果はEGCGに比べて7.8〜23.4倍高く、メチル化カテキンを用いればかなり低用量の摂取でも抗高血圧効果が発揮できる可能性が示唆された。
【0030】
<試験例2> (ヒトにおける抗高血圧効果)
「日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン2004」の成人における血圧値の分類で正常高値血圧または軽症高血圧の者で、かつ特定保健用食品、医薬品等を用いていない者を対象者としてヒト臨床試験を行った。なお、この試験はヘルシンキ宣言に従って行い、被験者に試験の目的、内容を十分に説明した後、被験者の同意を文書にて得て実施した。
【0031】
具体的には、以下のようにして行った。
(1)試料
緑茶エキスパウダーNo.16714(やぶきた種、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製)及び「べにふうき」緑茶エキスパウダー(アサヒ飲料株式会社製)を用いた。
(2)試料中のカフェイン及びカテキン類含有量の測定
試験試料を1%リン酸(HPO)含有50%エタノール溶液で30℃、50分間抽出をし、適宜超純水で希釈後0.45μm親水性フィルターで濾過した溶液を、高速液体クロマトグラフ法により以下の条件で定量した。
【0032】
・ カラム:「Wakopac Navi C18-5」(4.6×15 0mm, 5μm 和光純薬工業株式会社製)
・ 移動相:移動相A(超純水:アセトニトリル:リン酸=体積比400:10:1)と移動相B(メタノール:移動相A=1:2)によるグラジエント分析
・ 流速:1mL/min
・ カラム温度:40℃,
・ 試料注入量:20μL
・ 検出器:「SCL-M10A VP」(株式会社島津製作所製)
・ 検出波長:272nm又は242nm
【0033】
表1には、緑茶エキス溶液及び「べにふうき」緑茶エキス溶液のカテキン組成を示す。「べにふうき」緑茶エキス溶液はEGCG3"Meを189μg/ml含有しているが、緑茶エキス溶液にはEGCG3"Meが含まれておらず、それ以外のメチル化カテキンも、「べにふうき」緑茶エキス溶液に比べて含有量が少ない。そしてその分、緑茶エキス溶液にはEGCGの含有量が「べにふうき」緑茶エキス溶液に比べて高くなっている(緑茶エキス溶液のEGCG濃度;1182μg/ml、「べにふうき」緑茶エキス溶液中のEGCG濃度;844μg/ml)。
【0034】
【表1】

【0035】
(3)ヒト試験方法
評価試験群は、「べにふうき」エキスパウダーの摂取群(以下「べにふうき群」という。)、及び「やぶきた」エキスパウダーの摂取群(以下、「やぶきた群」という。)の2群とし、試験食の中身が外観からはわからないように作製したカプセルを使用した並行2群間二重盲検比較試験とした。1群の被験者数は各10名とした。被験者の2群への割付は拡張期血圧、収縮期血圧.性別,年齢の偏りのないように行った。
【0036】
下記表2にべにふうき群およびやぶきた群のカプセルのカテキン組成を示す。
【0037】
【表2】

【0038】
カプセルは1日2回(朝食後及び昼食後)、1回に4カプセルずつ水とともに8週間摂取してもらった。べにふうき群、やぶきた群ともに、1回に摂取する茶カテキン量が総非重合カテキン量としてほぼ等しくなるように設定した。また、1回当たりのEGCG3"Me摂取量を2 0mgと設定した。この摂取量は、「べにふうき」茶葉2gを熱湯で抽出した際のEGCG3"Me量に相当する。
【0039】
血圧の測定は,収縮期血圧および拡張期血圧を試験食品摂取開始前、摂取開始8週間後(試験終了時)にそれぞれ行い、同時に医師による診察を実施し
有害事象等の確認をした。
【0040】
下記表3に被験者の属性を示す。べにふうき群で1名辞退(自己都合)により最終的に19名の被験者が試験に参加した。
【0041】
【表3】

【0042】
その結果、摂取後第8週の収縮期血圧(平均値±標準偏差)において、やぶきた群が140.8±8.7 mmHgであるのに対して、べにふうき群が133.3±12.8 mmHgであり、血圧が低下する傾向がみられた(図2a)。また、摂取後第8週の拡張期血圧(平均値±標準偏差)において、やぶきた群が95.5±7.5 mmHgであるのに対して、べにふうき群が87.6±9.3 mmHgであり、血圧が低下する傾向がみられた(図2b)。
【0043】
したがって、「べにふうき」緑茶エキス摂取群には、有意なヒト抗高血圧効果が認められた。しかしながら、酵素阻害試験の結果から予想されたほどの大きな効果ではなかった。これは、エキス中に血圧を高める作用のあるカフェインが含有していたためで、脱カフェイン処理したエキスを用いれば、効果はもっと明らかになると考えられた。
【0044】
以上をまとめると、上記試験例1の結果から、メチル化カテキンにはACE阻害効果が強いことが知られているEGCGに比べてより強い活性が認められた。メチル化カテキンの体内への吸収率がEGCGに比べて3〜9倍高いことを考え合わせると、同量を経口摂取した場合のメチル化カテキンの体内でのACE阻害効果はEGCGに比べて7.8〜23.4倍高く、メチル化カテキンを用いることでEGCGよりも低用量で抗高血圧効果を期待できることが示唆された。また、上記試験例2の結果から、茶エキスを用いたヒトでの試験でも、実際にメチル化カテキンを含むべにふうきエキスを摂取した群の方が、メチル化カテキンを含まない「やぶきた」エキスを摂取した群よりも強い抗高血圧効果が確認された。これらの結果より、メチル化カテキンはACEを阻害することにより抗高血圧効果が期待できることが示唆された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メチル化カテキンを有効成分とすることを特徴とするアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
【請求項2】
前記メチル化カテキンが、エピガロカテキン−3−O−(3−O−メチル)ガレートである請求項1記載のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。
【請求項3】
べにふうき、べにふじ、べにほまれから選ばれた少なくとも1種の茶葉抽出物を含む請求項1又は2記載のアンジオテンシンI変換酵素阻害剤。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−79789(P2011−79789A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−234791(P2009−234791)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【出願人】(000006116)森永製菓株式会社 (130)
【Fターム(参考)】