説明

インクフィルム及びこれを用いた画像転写方法

【課題】プラテンローラにインクが転写されるのを防止する。
【解決手段】インクフィルム11は、ベースフィルム41に、ブラックインク領域41a、シアンインク領域41b、マゼンタインク領域41c、イエローインク領域41dが順に形成されている。各インク領域41a〜41dは、ディスクDとほぼ同じ形状となるように円形をしている。転写リボン8は、転写フィルム17を備える。各フィルム11,17が画像形成位置に到達すると、転写フィルム17の表面がプラテンローラ31で支持された状態でインクフィルム11がサーマルヘッド22で加熱される。各インク領域41a〜41dのインクは、溶融して転写フィルム17に画像を形成する。転写ローラ23は、画像転写位置に到達した転写フィルム17をディスクDに押し付けた状態で加熱して、転写フィルム17の画像をディスクDに転写する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルプリンタに使用されるインクフィルム及びこれを用いた画像転写方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
サーマルプリンタには、溶融型のインクリボン(インクフィルムセット)を使用する溶融型と、昇華型のインクリボンを使用する昇華型とがあり、そのいずれもインクフィルムの背後をサーマルヘッドで加熱して、溶融または昇華したインクを記録媒体に転写して、画像や文字等を形成する。この画像形成には、インクフィルムを記録媒体に押し当て、画像を記録媒体に直接に形成するものと、インクフィルムを転写フィルムに重ねて画像を転写フィルムに形成してから、転写フィルムを記録媒体に重ねて、画像を記録媒体に転写するものとがある。
【0003】
サーマルプリンタは、紙以外の記録媒体、例えばCDやDVD等のディスクにタイトル名、説明文、画像やイラスト等を記録する、いわゆるレーベルプリンタにも利用されている。このレーベルプリンタでは、カラー画像の色ズレを防止するために、転写フィルムを使用する間接転写が採用されている。また、転写画像を保護するために、転写画像の上にオーバーコートを施している。
【0004】
従来のレーベルプリンタとしては、特許文献1に示すように、インクフィルムと転写フィルムとを重ねた状態で画像形成位置に向けて搬送し、この画像形成位置で、転写フィルムを幅広のプラテンローラで支持するとともに、サーマルヘッドでインクフィルムを転写フィルムに押し付けた状態で加熱し、インクフィルムのインクを溶融または昇華して、転写フィルムに画像を形成するものが知られている。このレーベルプリンタでは、画像が形成された転写フィルムが画像転写位置に向けて搬送され、この画像転写位置において転写ローラで転写フィルムをディスクに押し付けた状態で加熱し、転写フィルム上の画像をディスクに転写する。
【0005】
カラー画像の場合には、シアン、マゼンタ、イエローのインク領域を交互に形成したカラーインクフィルムが使用され、転写フィルムを往復動させて、転写フィルムにカラー画像を形成し、このカラー画像をディスクに転写する。
【特許文献1】特許第3718455号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、転写フィルムに記録用画像を形成する際に、サーマルヘッドでディスクの形状に沿った円形の領域を加熱するとともに、その周辺も加熱してダミー画像を形成することにより、インクフィルム及び転写フィルムでのシワ及び捩れの発生を防止しているが、ダミー画像を形成するために、インクフィルムのほぼ全幅にわたってインクが塗布されている。インクフィルムと転写フィルムとは、ほぼ同じ幅であり、インクフィルムと転写フィルムとが幅方向においてズレていた場合には、インクフィルムがプラテンローラに直接触れるため、ダミー画像を形成する際に、インクがプラテンローラに転写される。プラテンローラにインクが転写されると、プラテンローラ上で転写フィルムがスリップすることがあり、この場合、転写フィルムが幅方向において位置ズレしたり、転写フィルムの搬送速度が低下することがあった。また、プラテンローラへのインクの転写が蓄積されると、プラテンローラ表面の平坦性が損なわれ、インクフィルム及び転写フィルムでのシワ及び捩れが発生しやすくなるという問題もある。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、転写フィルムを支持するプラテンローラにインクが転写されるのを防止することができるインクフィルム及びこれを用いた画像転写方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のインクフィルムは、記録媒体に画像を転写する転写フィルムに重ねられ、サーマルヘッドによって加熱されたときに、インクを溶融または昇華して前記転写フィルムに画像を形成するインクフィルムであって、前記転写フィルムとほぼ同じ幅で、且つ前記記録媒体よりも幅広のベースフィルムと、前記ベースフィルムに形成され、前記記録媒体とほぼ同じ形状となるように前記インクが塗布されたインク領域と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、前記転写フィルムに画像を形成するときに、前記サーマルヘッドは、前記インク領域よりも広い領域を加熱することが好ましい。
【0010】
さらに、前記記録媒体はディスクであり、前記インク領域は円形をしていることが好ましい。
【0011】
また、本発明の画像転写方法は、記録媒体に画像を転写する転写フィルムと、前記転写フィルムとほぼ同じ幅で、且つ前記記録媒体よりも幅広のベースフィルムに前記記録媒体とほぼ同じ形状となるようにインクが塗布されたインクフィルムとを重ねた状態で画像形成位置に向けて搬送し、前記画像形成位置に搬送された前記転写フィルムを、前記転写フィルムよりも幅広のプラテンローラで支持し、前記画像形成位置においてサーマルヘッドで前記インクフィルムを前記転写フィルムに押し付けた状態で加熱して、前記インクフィルムのインクを溶融または昇華して、前記転写フィルムに画像を形成し、前記画像が形成された前記転写フィルムを画像転写位置に向けて搬送し、前記画像転写位置において転写ローラで前記転写フィルムを前記記録媒体に押し付けた状態で加熱して、前記転写フィルム上の画像を前記記録媒体に転写することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、画像を転写する記録媒体よりも幅広のベースフィルムに、記録媒体とほぼ同じ形状となるようにインクが塗布されたインク領域を形成したから、転写フィルムへの画像形成時に、インクフィルムと転写フィルムとが幅方向においてズレていた場合にも、転写フィルムを支持するプラテンローラにインクが転写されることがない。これにより、プラテンローラへのインクの転写に起因する転写フィルムのスリップを防止することができる。
【0013】
また、インク領域は、記録媒体とほぼ同じサイズであるから、インクフィルムのインクを節約することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1に示すように、レーベルプリンタ2は、ディスクDが装填されるディスクトレイ3と、ディスクトレイ3を出し入れ可能にするトレイ開口4aが形成された本体ケース4とを備える。本体ケース4の前面には、開閉蓋5が回転自在に取り付けられている。この開閉蓋5は、軸5a(図2参照)を中心にして、トレイ開口4aを開放する開放位置(図1参照)と、トレイ開口4aを閉じる閉じ位置(図2参照)との間で回転する。開閉蓋5は、バネ(図示せず)により閉じ位置に向けて付勢され、ディスクトレイ3の移動に連動して回転する。
【0015】
ディスクトレイ3は、本体ケース4内部に格納される格納位置(図2参照)と、トレイ開口4aを介して本体ケース4外部に送り出された送出し位置(図1参照)との間で移動する。ディスクトレイ3には、ディスクDの形状に合わせた凹部3aが形成され、この凹部3aにディスクDが装填される。
【0016】
図2〜図5に示すように、本体ケース4内部には、インクフィルムセットが着脱自在に装填されている。このインクフィルムセットは、カートリッジと、このカートリッジに収納されたインクリボン7と転写リボン8とから構成されている。図2〜図5では、カートリッジを省略して、インクリボン7と転写リボン8のみを図示している。
【0017】
インクリボン7は、例えば熱溶融型のインクフィルム11と、供給コア12と、巻取コア13とを備える。インクフィルム11は、一端が供給コア12に取り付けられて、供給コア12にロール状に巻き付けられている。インクフィルム11の他端は、巻取コア13に取り付けられている。
【0018】
転写リボン8は、インクフィルム11とほぼ同じ幅の透明な転写フィルム17と、供給コア18と、巻取コア19とを備える。転写フィルム17は、一端が供給コア18に取り付けられて、供給コア18にロール状に巻き付けられている。転写フィルム17の他端は、巻取コア19に取り付けられている。
【0019】
図6に示すように、レーベルプリンタ2は、制御部21と、サーマルヘッド22と、転写ローラ23と、インクフィルム巻取機構24と、転写フィルム巻取機構25とを備える。
【0020】
サーマルヘッド22の表面には、複数の発熱素子(図示せず)がライン状に配列されている。このサーマルヘッド22は、インクフィルム11を押圧して発熱素子によりインクを溶融し、転写フィルム17に画像を形成する押圧位置(図2参照)と、インクフィルム11から離れた退避位置(図3参照)との間で移動自在に設けられている。転写ローラ23は、転写フィルム17をディスクDに押し当てて画像を転写する押圧位置(図5参照)と、転写フィルム17から離れた退避位置(図2参照)との間で移動自在に設けられている。
【0021】
インクフィルム巻取機構24は、供給コア12及び巻取コア13を回転して、インクフィルム11の搬送及び巻取を行う。転写フィルム巻取機構25は、供給コア18及び巻取コア19を回転して、転写フィルム17の搬送及び巻取を行う。各巻取機構24,25は、各フィルム11,17を案内する複数のガイドローラ28(図2参照)を備える。
【0022】
制御部21は、パソコン(図示せず)からの画像データに基づいて、サーマルヘッド22及び転写ローラ23を駆動するとともに、インクフィルム巻取機構24及び転写フィルム巻取機構25を駆動する。
【0023】
レーベルプリンタ2は、プラテンローラ31と、トレイ移動機構32とを備える。プラテンローラ31は、サーマルヘッド22により転写フィルム17に画像を形成するときに、転写フィルム17を支持する(図2参照)。このプラテンローラ31は、インクフィルム11及び転写フィルム17よりも幅広に形成されている(図7参照)。
【0024】
トレイ移動機構32は、制御部21により駆動が制御され、ディスクトレイ3を移動する。本体ケース4の前面には、ディスクトレイ3を出し入れ(ロード/イジェクト)させるためのトレイロード/イジェクトボタン35、プリントを開始するためのプリントボタン36が設けられている。なお、ディスクトレイ3のロード/イジェクト制御やプリント開始制御は、レーベルプリンタ2にパソコン(図示せず)を接続し、このパソコンからの命令によって行うようにしてもよい。
【0025】
図7に示すように、熱溶融型のインクフィルム11は、ディスクDよりも幅広のベースフィルム41に、それぞれ異なる色のインクが塗布されており、ブラックインク領域41a、シアンインク領域41b、マゼンタインク領域41c、イエローインク領域41dが順に形成されている。各インク領域41a〜41dは、ディスクDとほぼ同じ形状(位置決め精度の許容を考慮すると、やや大きめが望ましい)となるように円形をしており、その中心部は、ディスクDの中心孔Daの形状に合わせてインクが塗布されていない。転写フィルム17への画像形成時には、各インク領域41a〜41dよりも広い加熱領域41e(中心孔Daの領域を含む)が加熱される。ブラックインク領域41aを囲む加熱領域41e内には、位置出し用のマーカーを記録するためのマーカー用インク領域41fが形成されている。
【0026】
供給コア12は、巻付部12aと、軸部12bと、フランジ部12cとを備える。巻付部12aには、インクフィルム11が巻き付けられる。軸部12bは、カートリッジに回転自在に取り付けられる。
【0027】
巻取コア13は、巻取部13aと、軸部13bとを備える。巻取部13aは、供給コア12から送出されたインクフィルム11を巻き取る。軸部13bは、カートリッジに回転自在に取り付けられる。転写リボン8の供給コア18及び巻取コア19は、供給コア12及び巻取コア13とほぼ同一の形状をしており、カートリッジに回転自在に取り付けられている。
【0028】
次に、上記実施形態の作用について説明する。ディスクDに画像を記録するときには、先ず、レーベルプリンタ2の電源をオンにした後、トレイロード/イジェクトボタン35を操作する。トレイロード/イジェクトボタン35を操作すると、図1に示すように、ディスクトレイ3は送出し位置まで移動し、開閉蓋5はディスクトレイ3に押されて開放位置まで回転する。なお、トレイロード/イジェクトボタン35の操作に代えて、レーベルプリンタ2に接続されるパソコンからの命令によって、ディスクトレイ3を移動させるようにしてもよい。
【0029】
ディスクトレイ3にディスクDを装填した後、トレイロード/イジェクトボタン35を操作すると、図2に示すように、ディスクトレイ3が格納位置まで移動するとともに、開閉蓋5がバネにより閉じ位置まで回転する。そして、プリントボタン36を操作すると、制御部21は、サーマルヘッド22を押圧位置へ移動して、インクフィルム11を転写フィルム17に押し付ける。この状態で、制御部21は、インクフィルム巻取機構24を駆動し、供給コア12を時計方向に回転してインクフィルム11を送り出す。これと同時に、転写フィルム巻取機構25を駆動し、供給コア18を反時計方向に回転して転写フィルム17をインクフィルム11に重ねた状態で送り出す。
【0030】
インクフィルム11のマーカー用インク領域41fは、プラテンローラ31の近傍に設けられた第1マーカー検出センサ(図示せず)により検出される。この検出結果に基づいて、制御部21は、インクフィルム11の位置を検出する。
【0031】
インクフィルム11の各インク領域41a〜41d間には、インクフィルム11の位置を検出するためのマーカー(図示せず)が形成されている。この各インク領域41a〜41d間のマーカー検出により、ブラックインク領域41aが、サーマルヘッド22に対向する画像形成位置に到達したことを検出すると、制御部21は、ブラック画像の画像データに応じて、サーマルヘッド22のライン状に配列された複数の発熱素子を選択的に通電する。この発熱素子によって、インクフィルム11のブラックインクが溶融され、転写フィルム17に形成される。こうして、転写フィルム17には、ブラック画像が1ラインずつ形成される。また、サーマルヘッド22によりマーカー用インク領域41fのインクが溶融され、転写フィルム17にマーカーが形成される。
【0032】
転写フィルム17にブラック画像が形成されると、図3に示すように、制御部21は、サーマルヘッド22を退避位置に移動した後、転写フィルム巻取機構25を駆動して、供給コア18を時計方向に回転して転写フィルム17を巻き戻す。次に、制御部21は、転写フィルム17のブラック画像が形成された部分を、インクフィルム11のシアンインク領域41bに重ねた状態で、インクフィルム11及び転写フィルム17を送り出す。そして、ブラック画像の形成と同様にして、シアンインク領域41bにより、転写フィルム17にシアン画像を重ねて形成する。この画像形成を、マゼンタインク領域41c、イエローインク領域41dに対しても行うことにより、転写フィルム17には、ブラック画像、シアン画像、マゼンタ画像、イエロー画像が順次形成され、カラー画像が表現される。各画像が転写フィルム17に形成されると、制御部21は、サーマルヘッド22を退避位置に移動するとともに、インクフィルム巻取機構24を停止する。
【0033】
なお、転写フィルム17に形成されたマーカーは、第2マーカー検出センサ(図示せず)により検出される。この検出結果に基づいて、制御部21は、インクフィルム巻取機構24及び転写フィルム巻取機構25を駆動して、各インク領域41a〜41dと転写フィルム17との位置合わせを行う。
【0034】
図4に示すように、転写フィルム17の画像が形成された部分が、転写ローラ23に対向する画像転写位置に到着すると、制御部21は、転写ローラ23を加熱するとともに、この加熱した転写ローラ23を押圧位置へ移動し、転写フィルム17をディスクDに押し付ける。なお、制御部21は、転写ローラ23の近傍に設けられた第3マーカー検出センサ(図示せず)による検出結果に基づいて、転写フィルム17の画像とディスクDとの位置合わせを行う。
【0035】
図5に示すように、制御部21は、転写フィルム17の巻取り速度と、ディスクDの移動速度(ディスクトレイ3の格納位置から送出し位置に向けての移動速度)とが同じ速度となるように、転写フィルム巻取機構25及びトレイ移動機構32を駆動する。転写ローラ23による加熱・押圧で、転写フィルム17上の画像がディスクDに転写され、ディスクDにはフルカラー画像が記録される。ディスクトレイ3が送出し位置(図1参照)まで移動すると、ディスクDが取り出し可能となる。
【0036】
インクフィルム11の各インク領域41a〜41dは、インクフィルム11よりも幅狭であるため、インクフィルム11と転写フィルム17とが幅方向においてズレて、インクフィルム11がプラテンローラ31に直接触れた場合であっても、各インク領域41a〜41dがプラテンローラ31に触れることはない。これにより、プラテンローラ31にインクが転写されることはない。
【0037】
また、転写フィルム17に画像を形成するときに、各インク領域41a〜41dよりも広い加熱領域41eを加熱するから、インクフィルム11及び転写フィルム17にシワが発生したり、捩れたりすることを抑制することができる。
【0038】
なお、上記実施形態では、カラーインクフィルムについて説明したが、単色(例えば、ブラックのみ)専用のインクフィルムにも、本発明を利用することができる。
【0039】
また、上記実施形態では、溶融型のインクフィルムについて説明したが、昇華型のインクフィルムにも、本発明を利用することができる。
【0040】
さらに、上記実施形態では、ディスクDに画像を記録するレーベルプリンタについて説明したが、媒体としては、カード型媒体、星型やハート型などの異形媒体、平坦な印刷面を有する立体形状媒体、紙等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】レーベルプリンタを示す斜視図である。
【図2】転写フィルムに画像を形成している状態を示すレーベルプリンタの断面図である。
【図3】1色の画像の形成後に転写フィルムを巻き戻している状態を示すレーベルプリンタの断面図である。
【図4】ディスクに画像の転写を開始している状態を示すレーベルプリンタの断面図である。
【図5】ディスクに画像を転写している状態を示すレーベルプリンタの断面図である。
【図6】レーベルプリンタの電気的構成を示すブロック図である。
【図7】インクリボンを示す説明図である。
【符号の説明】
【0042】
2 レーベルプリンタ
7 インクリボン
8 転写リボン
11 インクフィルム
17 転写フィルム
22 サーマルヘッド
23 転写ローラ
31 プラテンローラ
41 ベースフィルム
41a ブラックインク領域
41b シアンインク領域
41c マゼンタインク領域
41d イエローインク領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を転写する転写フィルムに重ねられ、サーマルヘッドによって加熱されたときに、インクを溶融または昇華して前記転写フィルムに画像を形成するインクフィルムであって、
前記転写フィルムとほぼ同じ幅で、且つ前記記録媒体よりも幅広のベースフィルムと、
前記ベースフィルムに形成され、前記記録媒体とほぼ同じ形状となるように前記インクが塗布されたインク領域と、
を備えることを特徴とするインクフィルム。
【請求項2】
前記転写フィルムに画像を形成するときに、前記サーマルヘッドは、前記インク領域よりも広い領域を加熱することを特徴とする請求項1記載のインクフィルム。
【請求項3】
前記記録媒体はディスクであり、前記インク領域は円形をしていることを特徴とする請求項1または2記載のインクフィルム。
【請求項4】
記録媒体に画像を転写する転写フィルムと、前記転写フィルムとほぼ同じ幅で、且つ前記記録媒体よりも幅広のベースフィルムに前記記録媒体とほぼ同じ形状となるようにインクが塗布されたインクフィルムとを重ねた状態で画像形成位置に向けて搬送し、
前記画像形成位置に搬送された前記転写フィルムを、前記転写フィルムよりも幅広のプラテンローラで支持し、
前記画像形成位置においてサーマルヘッドで前記インクフィルムを前記転写フィルムに押し付けた状態で加熱して、前記インクフィルムのインクを溶融または昇華して、前記転写フィルムに画像を形成し、
前記画像が形成された前記転写フィルムを画像転写位置に向けて搬送し、
前記画像転写位置において転写ローラで前記転写フィルムを前記記録媒体に押し付けた状態で加熱して、前記転写フィルム上の画像を前記記録媒体に転写することを特徴とする画像転写方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−149366(P2010−149366A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329264(P2008−329264)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】