説明

インナーストロー容器装置

【課題】 キャップの取り外すとストロー全体が上昇するストロー容器装置においては、ストローの下端部も同時に上昇しているから内容液を底部近くまで飲み切ることができない課題があり、中栓に保持させたストローを手で掴んで引き出して飲むストロー容器装置では、ストローの取り扱いが困難な課題があった。
【解決手段】 容器本体10の飲み口11においてインナーストロー30を上下動可能に案内する収容案内部40と、飲み口11の下方に上端部を固定して下端部を容器本体10の底部12に向かって設けた固定ストロー20と、固定ストロー20内で上下方向に移動可能に前記インナーストロー30の外周部に設けたフロート部31とからなるインナーストロー容器装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インナーストロー容器装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を封入した容器本体の飲み口を覆う円盤状の中栓にストロー挿通孔を設け、挿通孔の下方にガイド筒を一体に設けて、ガイド筒に内挿されて上部蛇腹状伸縮部を備え且つ中程にストッパが突設されたストローを用いて、ストローのストッパがガイド筒の下端部に当接した状態にあっては蛇腹状伸縮部が中栓の上方に露出するように構成すると共に、ストローの下端部付近にフロートを設けたインナーストロー容器装置は知られている(特許文献1参照)。
また、中栓に保持させた大管ストローの先端部に小管ストローを伸縮自在に嵌合して中栓上に突出する位置と中栓内に収納する位置に伸縮するインナーストロー容器装置も知られている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−238024号公報
【特許文献2】特開2004−306983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載のキャップの取り外しに伴ってストロー全体が上昇するインナーストロー容器装置にあっては、ストローの蛇腹状伸縮部が中栓の上方に突出した状態では、ストローの下端部も同時に上昇しているから内容液を底部近くまで飲み切ることができない課題があり、特許文献2に記載の中栓に保持させた大管ストローの先端部に伸縮自在に嵌合して中栓上に突出する位置と中栓内に収納する位置に伸縮するインナーストロー容器装置にあっては、中栓内でストローを手で掴んで引き出して飲み、中栓内に手で掴んで戻すため、中栓を大きくする必要があると共に、ストローの取り扱いが困難な課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決すべく、請求項1に記載のように、飲料を収容する容器本体と、前記容器本体の飲み口においてインナーストローを容器内に収容する位置から飲み口から突出する位置まで上下動可能に案内するインナーストローの収容案内部と、前記容器本体内において前記飲み口の下方に上端部を固定して下端部を容器本体の底部に向かって設けた固定ストローと、前記固定ストローの下端部に設けた飲料流入部と、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に設けた前記インナーストローと、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に前記インナーストローの外周部に設けたフロート部とからなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0006】
また、本発明は、請求項2に記載の如く、請求項1に記載のインナーストロー容器装置において、前記インナーストローが飲み口から突出した位置で固定ストローとインナーストローのフロート部が液密状態で接続するように設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0007】
また、本発明は、請求項3に記載のように、請求項1又は2に記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの収容案内部に固定ストローの上端部を接続してなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0008】
また、本発明は、請求項4に記載のように、請求項1、2又は3に記載のインナーストロー容器装置において、固定ストローの上端部を接続してなる収容案内部とインナーストローのフロート部との間に液密部を設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0009】
また、本発明は、請求項5に記載のように、請求項1乃至4のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、液密状態を維持するストッパーを固定ストローとフロート部との間に設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0010】
また、本発明は、請求項6に記載のように、請求項1乃至5のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、収容案内部のインナーストローの案内孔と容器内とを連通する空気抜き孔を設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0011】
また、本発明は、請求項7に記載のように、請求項1乃至6のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、容器首部に装着するキャップに収容案内部の案内孔内に嵌合する蓋状突起を設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0012】
また、本発明は、請求項8に記載のように、請求項1乃至7のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローにフロート部を一体に設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0013】
また、本発明は、請求項9に記載のように、請求項1乃至8のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローに嵌着孔を有するフロート部を一体に嵌着して設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【0014】
また、本発明は、請求項10に記載のように、請求項1乃至9のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの下端部を装着するフロート部にインナーストローに連通する連通孔を一体に設けてなるインナーストロー容器装置を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係るインナーストロー容器装置によれば、上記課題を解決すべく、請求項1に記載のように、飲料を収容する容器本体と、前記容器本体の飲み口においてインナーストローを容器内に収容する位置から飲み口から突出する位置まで上下動可能に案内するインナーストローの収容案内部と、前記容器本体内において前記飲み口の下方に上端部を固定して下端部を容器本体の底部に向かって設けた固定ストローと、前記固定ストローの下端部に設けた飲料流入部と、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に設けた前記インナーストローと、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に前記インナーストローの外周部に設けたフロート部とからなる構成を有することにより、インナーストローの外周にフロート部を設けたから固定ストローの内径をそれだけ大きく構成することができ、インナーストローによる吸飲を容易にし、且つ、フロート部と固定ストローとの間に液密部を容易に構成することができる構造的効果があるのみならず、容器本体のキャップを取り外してインナーストローを自由にすると、インナーストローはフロート部の浮力を受けて飲み口から突出する位置に浮上し、インナーストローを手で持つことなく直接に口に含んで自由に容器内の飲料を飲むことができる効果があると共に、また、飲み途中でも、フロー部の浮力に抗して弱い力で円滑にインナーストローを容器内に収納することができ、また、衛生的に良い状態でインナーストローを保管できて再度の使用ができる効果がある一方、容器底部付近の固定ストローの下端部の飲料流入口から吸飲して飲むことができるから、容器内の飲料を底部近くまで容易に飲みきることができる効果があり、更に、飲み途中に容器を倒したとき等にインナーストロー、収容案内部、フロート部及び固定ストローとの間の液密状態により、内容液が一度にこぼれ難い効果がある。
【0016】
また、本発明は、請求項2に記載の如く、請求項1に記載のインナーストロー容器装置において、前記インナーストローが飲み口から突出した位置で固定ストローとインナーストローのフロート部が液密状態で接続するように設けてなる構成を有することにより、固定ストロー内でインナーストローが自由に上下動可能に緩く嵌合している状態でも、吸飲時には固定ストローの内周壁とインナーストローのフロート部の外周壁との間に液密状態が生じて吸飲することができる効果がある。
【0017】
また、本発明は、請求項3に記載のように、請求項1又は2に記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの収容案内部に固定ストローの上端部を接続してなる構成を有することにより、固定ストローをインナーストローの収容案内部と一体構造にすることができるから、容器の飲み口の寸法が合えば、本発明に係るインナーストロー容器装置を種々の容器に適用して使用することができる効果がある。
【0018】
また、本発明は、請求項4に記載のように、請求項1、2又は3に記載のインナーストロー容器装置において、固定ストローの上端部を接続してなる収容案内部とインナーストローのフロート部との間に液密部を設けてなる構成を有することにより、固定ストロー内でインナーストローが自由に上下動可能に緩く嵌合している状態でも、吸飲時には固定ストローの内周壁とインナーストローのフロート部の外周壁との間に液密状態が生じて吸飲可能であるが、インナーストローの最上昇状態で固定ストローの上端部を接続してなる収容案内部とインナーストローのフロート部との間の液密部が密着すれば、インナーストローと固定ストローとの確実な液密状態が得られる効果がある。
【0019】
また、本発明は、請求項5に記載のように、請求項1乃至4のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、液密状態を維持するストッパーを固定ストローとフロート部との間に設けてなる構成を有することにより、前記インナーストローが飲み口から突出した位置において固定ストローとインナーストローとが液密状態で接続する状態でストッパーで固定することができるから、容易に確実に吸飲することができる効果がある。
【0020】
また、本発明は、請求項6に記載のように、請求項1乃至5のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、収容案内部のインナーストローの案内孔と容器内とを連通する空気抜き孔を設けてなる構成を有することにより、インナーストローから吸飲するときに外気がインナーストローの収容案内部の案内孔から空気抜き孔を経て容器内に入るから、飲料を固定ストローの下端部に設けた飲料流入部21を経てインナーストローの下端部から容易に吸飲できると共に、収容案内部の案内孔を介することによって独立に空気孔を設ける必要のない簡素な構造にすることができる効果がある。
【0021】
また、本発明は、請求項7に記載のように、請求項1乃至6のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、容器首部に装着するキャップに収容案内部の案内孔内に嵌合する蓋状突起を設けてなる構成を有することにより、キャップ装着時に案内孔を蓋状突起により密封することができるから、容器内溶液の流出を阻止することができるのみならず、衛生的に確実な保管が可能になる効果がある。
【0022】
また、本発明は、請求項8に記載のように、請求項1乃至7のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローにフロート部を一体に設けてなる構成を有することにより、一体に組み立てたインナーストローとフロート部を収容案内部及び固定ストローに容易に組み付けることができる効果がある。
【0023】
また、本発明は、請求項9に記載のように、請求項1乃至8のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの下部にインナーストローに嵌着する嵌着孔を有するフロート部を一体に嵌着して設けてなる構成を有することにより、別体に成形加工したフロート部にインナーストローを嵌着して組み付けることができる効果がある。
【0024】
また、本発明は、請求項10に記載のように、請求項1乃至9のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの下端部を装着するにフロート部にインナーストローに連通する連通孔を一体に設けてなる構成を有することにより、インナーストローの下端部にフロート部を容易に設けることができると共に、フロート部の連通孔を介して内溶液を吸飲することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明に係るインナーストロー容器装置は、飲料を収容するペットボトル等からなる容器本体10と、前記容器本体10の飲み口11においてインナーストロー30を容器本体10内に収容する位置から飲み口11から突出する位置まで上下動可能に案内するインナーストロー30の収容案内部40と、前記飲み口11の下側に上端部を固定して下端部を容器本体10の底部12に向かって設けた固定ストロー20と、前記固定ストロー20の下端部に設けた飲料流入部21と、前記固定ストロー20内で上下方向に移動可能に前記インナーストロー30の外周部に設けたフロート部31と、前記インナーストロー30が飲み口から突出した位置で固定ストローとインナーストローとが液密状態で接続するように設けた液密部とからなる構成を有する。
【0026】
この構成により、インナーストロー30の外周にフロート部31を設けたから固定ストロー20の内径をそれだけ大きく構成することができ、太い内径の固定ストロー20を介して細いインナーストロー30により容易に吸飲することができると共に、フロート部31と固定ストロー20との間に広い面積の液密部を容易に構成することができ、インナーストロー30と固定ストロー20との連結に液密性が保たれるから、それだけ容易に吸飲することができる効果がある。
【0027】
また、容器本体10のキャップ13を取り外してインナーストロー30を自由にすると、インナーストロー30はフロート部31の浮力を受けて飲み口11から突出する位置に浮上し、且つ、フロート部31においてインナーストロー30と固定ストロー20とが液密状態で接続するから、インナーストロー30を手で持つことなく直接に口に含んで自由に容器本体10内の飲料を飲むことができる効果があると共に、インナーストロー30の浮上位置に関わりなく容器底部12付近の固定ストロー20の下端部の飲料流入口21から吸飲して飲むことができるから、容器本体10内の飲料を底部12近くまで容易に飲みきることができる効果がある。
また、飲み途中でも、フロー部31の浮力に抗して弱い力で円滑にインナーストロー30を容器内に収納することができると共に、容器内にインナーストロー30を容易に保管でき、且つ、再度の使用が衛生的にできる効果がある。
【0028】
また、固定ストロー20の上端部は飲み口11の下側であれば、容器本体10の首部13に嵌着して直接に固定したり、固定具を用いて固定したり、首部13と収容案内部40の間に挟んで固定したりすることも可能であるが、実施例では、インナーストロー30の収容案内部40に固定ストロー20の上端部を接続してなる構成にしてある。
このことにより、固定ストロー20をインナーストロー30の収容案内部40と一体構造にすることができるから、容器本体10の飲み口11の寸法が合えば、種々の容器の飲み口に収容案内部40を適用してインナーストロー容器装置として使用することができる。
【0029】
図示の実施例の場合、収容案内部40は、飲み口11に嵌着するプラスチック製の中栓状の部材からなり、嵌着時に飲み口11の容器首部開口部を覆う鍔状部41を一体に設けてあり、図2に記載のように、キャップ50を装着したとき、収容案内部40の天面47にキャップ内天板51が密着して液密性を確実にするように構成してある。
収容案内部40の中心部には、インナーストロー30が上下動自在に嵌合する案内孔42が貫通して設けてあり、下部は中空筒状部43として成形してあり、中空筒状部43内に固定ストロー20の上端部が一体に嵌着して連結してある。
【0030】
図示の実施例の場合、中空筒状部43の外径は容器首部13の内径より小さく成形されており、容器首部13との間に空気抜き隙間44を構成するようにしてあり、空気抜き孔の成形を容易にすると共に中空筒状部43の肉厚を薄くして弾性変形による固定ストローの嵌着を確実にし、且つ、収容案内部の構造を簡素にする効果がある。
また、収容案内部40には案内孔42と空気抜き隙間44とを連結する空気抜き孔45が水平方向に設けてあり、インナーストロー30から吸飲するときに外気がインナーストロー30と収容案内部40の案内孔42の隙間から空気抜き孔45を経て空気抜き隙間44から容器内に入るから、飲料を固定ストロー20の下端部に設けた飲料流入部21を経てインナーストロー30の下端部から容易に吸飲できると共に、収容案内部40の案内孔42を介することによって独立に空気孔を設ける必要のない簡素な構造にすることができる効果がある。
【0031】
また、本発明は、上記のインナーストロー容器装置において、固定ストロー20の上端部を接続してなる収容案内部40の中空筒状部43の上端部と、インナーストロー30のフロート部31の上端部との間に、インナーストロー浮上時に互いに密着する密着面部46、32をそれぞれ設けてある。
この構成により、固定ストロー20内でインナーストロー30が自由に上下動可能に緩く嵌合している状態でも、吸飲時には固定ストロー20の内周壁とインナーストロー30のフロート部31の外周壁との間に液密状態が生じて吸飲可能であるが、前述の如く、インナーストロー30の最浮上位置で固定ストロー20の上端部を接続してなる収容案内部40とインナーストロー30のフロート部31との間の密着面部46,32が互いに液密に密着すれば、インナーストロー30と固定ストロー20とのより確実な液密状態が得られる効果がある。
【0032】
この場合、図示の如く、密着面部46,32が円錐面からなる広い接触面と楔状接触面により互いに液密に密着すれば、インナーストロー30と固定ストロー20とのより確実な液密状態が得られる効果がある。
また、本発明は、上記のインナーストロー容器装置において、密着面部46,32の密着状態を確実に維持することができるように、固定ストロー20とフロート部31との間に互いに着脱自在の係合するストッパー突起部22,33が設けてあり、前記インナーストロー30が飲み口から突出した位置で密着面部46,32が密着して固定ストロー20とインナーストロー30とが液密に接続する状態でストッパー突起部22,33が係合して固定することができるから、容易に確実に吸飲することができる効果がある。
【0033】
また、本発明は、上記のインナーストロー容器装置において、容器首部13に装着するキャップ50に収容案内部40の案内孔42内に嵌合する蓋状突起52を設け、キャップ50装着時に案内孔42を蓋状突起52により密封することができるように構成してあり、容器が転倒する場合などに、容器の姿勢にかかわらず、容器内溶液の流出を確実に阻止することができ、インナーストロー30を確実に衛生的に容器内に収容しておくことができる効果がある。
また、本発明は、上記のインナーストロー容器装置において、インナーストロー30にフロート部31を一体に設けてなる構成を有することにより、一体に組み立てたインナーストロー30とフロート部31を別体の収容案内部40及び固定ストロー20に容易に組み付け容器本体10に装着することができる効果がある。
【0034】
図示の実施例の場合、フロート部31はインナーストロー30の周囲に中空部34を形成する外筒部35を設け、その上端部35aと下端部35bをインナーストロー30を中心に密封して固定した構造からなり、上端部35aは前記密着面部32を形成し、下端部35bはフロート部31の底部を形成している。
また、図示の実施例の場合、フロート部31の頂部から下方に向かってインナーストロー30の下端部を嵌着して固定する嵌着孔36を設けると共に、嵌着孔36の下方はフロート部31を貫通する連通孔37として設けてあり、別体に成形加工したフロート部31にインナーストロー30を嵌着して組み付けることができることとなる。
【0035】
また、図示の実施例の場合、連通孔37はインナーストロー30と同じ内外径の筒体38からなり、インナーストロー30の下端部を嵌着孔36に嵌着した状態で、連通孔37がそのままインナーストロー30に連通して接続し、インナーストロー30の下端部にフロート部31を容易に装着して設けることができると共に、フロート部31の連通孔37を介して内溶液を円滑に吸飲することができる効果がある。
【0036】
上記の構成において、図4に記載の容器本体10からキャップ50を取り外すと、図5に記載のように、容器飲み口11の収容案内部40の案内孔42からインナーストロー30が、フロート部31の浮力により早からず遅からず適当な早さで飛び出してくるから、これを口にして内容液を容易に吸飲することができ、飲み途中で、キャップ50を上から被せると、インナーストロー30がフロート部31の浮力に抗して円滑に沈んで、容器内部に収容された状態で、図4に記載のように、キャップ50を装着して液漏れの心配なく容器を保管することができる。更に、飲み途中に容器を倒したとき等にインナーストロー30、収容案内部40、フロート部31及び固定ストロー20との間の液密状態により、内容液が一度にこぼれ難い効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明装置の一実施例の一使用態様を示す中央縦断正面図。
【図2】その実施例の他の使用態様を示す中央縦断正面図。
【図3】図1の一部を拡大して示す拡大中央縦断正面図。
【図4】その実施例の一使用態様の概略斜視図。
【図5】その実施例の他の使用態様の概略斜視図。
【符号の説明】
【0038】
10 容器本体
11 飲み口
12 底部
13 首部
20 固定ストロー
21 飲料流入口
30 インナーストロー
31 フロート部
32 密着面部
40 収容案内部
41 鍔状部
42 案内孔
43 中空筒状部
44 空気抜き隙間
45 空気抜き孔
46 密着面部
47 天面
50 キャップ
51 キャップ内天板


【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を収容する容器本体と、前記容器本体の飲み口においてインナーストローを容器内に収容する位置から飲み口から突出する位置まで上下動可能に案内するインナーストローの収容案内部と、前記容器本体内において前記飲み口の下方に上端部を固定して下端部を容器本体の底部に向かって設けた固定ストローと、前記固定ストローの下端部に設けた飲料流入部と、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に設けた前記インナーストローと、前記固定ストロー内で上下方向に移動可能に前記インナーストローの外周部に設けたフロート部とからなるインナーストロー容器装置。
【請求項2】
請求項1に記載のインナーストロー容器装置において、前記インナーストローが飲み口から突出した位置で固定ストローとインナーストローのフロート部が液密状態で接続するように設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの収容案内部に固定ストローの上端部を接続してなるインナーストロー容器装置。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載のインナーストロー容器装置において、固定ストローの上端部を接続してなる収容案内部とインナーストローのフロート部との間に液密部を設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、液密状態を維持するストッパーを固定ストローとフロート部との間に設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、収容案内部のインナーストローの案内孔と容器内と連通する空気抜き孔を設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、容器首部に装着するキャップに収容案内部の案内孔内に嵌合する蓋状突起を設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローにフロート部を一体に設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの下部に嵌着孔を有するフロート部を一体に嵌着して設けてなるフロート部を一体に嵌着して設けてなるインナーストロー容器装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載のインナーストロー容器装置において、インナーストローの下端部に装着するフロート部にインナーストローに連通する連通孔を一体に設けてなるインナーストロー容器装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−288857(P2006−288857A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−115405(P2005−115405)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(000234627)シロウマサイエンス株式会社 (40)
【Fターム(参考)】