説明

インパルス発生器及びインパルス発生方法

本発明は岩盤破砕ツール用インパルス発生器に関するものであり、インパルス発生器(2)は、第一の加圧可能な流体ボリューム(6)を受けるメインチャンバ(4)と、流体ボリューム(6)の圧力エネルギーをツール(10)で衝撃に変換するように構成されたメインチャンバで受ける衝撃ピストン(8)と、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム(14)を受けるプレ加圧チャンバ(12)とを備え、さらにインパルス発生器(2)は衝撃ピスト(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム(18)を受ける圧力解放チャンバ(16)を備え、流体ボリューム(6、14、18)に加圧される圧力間の関係及びチャンバ(4、12、16)に面する衝撃ピストン(8)の領域間の関係は、少なくともプレ加圧チャンバ(12)の加圧が衝撃ピストン(8)をメインチャンバ(4)に向かう方向に動かし、プレ加圧チャンバ(12)が減圧されると、メインチャンバ(4)で加圧された圧力が圧力解放チャンバ(16)における圧力を増加させ、圧力解放チャンバ(16)における減圧率及びツール(10)に送られる圧力インパルスの速度が高められるようにされる。また本発明はインパルス発生器を備える油圧式ツール及び岩盤破砕ツールにおけるインパルス発生方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、岩盤破砕ツール用のインパルス発生器及びインパルス発生器でインパルスを発生する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の岩盤破砕ツールでは、シリンダー内において空気圧或いは油圧によって前後に動くピストンが使用され、ピストンは直接的に或いは例えば穿孔鋼軸を介して間接的に穿孔鋼体の端部を押して岩盤を打撃する。比較的大きな容積をもち、素早く穿孔鋼体に向かって動く該ピストンによって、岩盤から穿孔鋼体を引き離そうとする穿孔装置に望ましくない動的加速力が生じる。
【0003】
上記の動的加速力を減少させるために、幾多の取り組みが、従来の岩盤破砕ツールと違って、衝撃力の変換中にシリンダー内で前後に動かずしかも衝撃振動数を高める可能性をもたらすピストンを備える岩盤破砕ツールにおいてなされてきた。
【0004】
英国特許GB2047794Aには、ピストンがピストンのツール側で圧力流体空間を加圧することによってプレテンションされる岩盤破砕ツールが開示されており、ピストンは、圧力が穿孔鋼体側に相対するピストンの側のエネルギー蓄積空間に作られると同時に、穿孔鋼体から離れる方向に動かされる。このように圧力流体空間を減圧することによって、ピストンは解放され、エネルギー蓄積空間における圧力は穿孔鋼体に向かってピストンを押し、それにより応力パルスが穿孔鋼体を打撃する。
【0005】
国際公開WO03/095153A1には、ピストンがピストンのツール側の圧力流体空間を加圧することによってプレテンションされる別の岩盤破砕ツールが開示されており、ピストンは、圧力が穿孔鋼体側に相対するピストンの側のエネルギー蓄積空間に作られると同時に、穿孔鋼体から離れる方向に動かされる。このように圧力流体空間を減圧することによって、ピストンは解放され、エネルギー蓄積空間における圧力は穿孔鋼体に向かってピストンを押し、それにより応力パルスが穿孔鋼体を打撃する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、大きな動的加速力が起こる問題点は、岩盤破砕ツールにインパルス発生器を設けることで解決される。このインパルス発生器は、第一の加圧可能な流体ボリュームを受けるメインチャンバと、流体ボリュームの圧力エネルギーをツールのインパルスに変換するように構成されたメインチャンバで受ける衝撃ピストンと、衝撃ピストンのメインチャンバ側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリュームを受けるプレ加圧チャンバとを備え、さらにインパルス発生器は、衝撃ピストンのメインチャンバ側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリュームを受ける圧力解放チャンバを備え、流体ボリュームにおける加圧される圧力間の関係及びチャンバに面する衝撃ピストンの領域間の関係は、少なくともプレ加圧チャンバの加圧が衝撃ピストンをメインチャンバに向かう方向に動かし、プレ加圧チャンバが減圧されるとき、メインチャンバにおける加圧された圧力が圧力解放チャンバにおける圧力の増加をもたらし、圧力解放チャンバにおける減圧率及びツールに送られる圧力インパルスの速度が高められるようにされる。
【発明の効果】
【0007】
インパルス発生器が請求項1に記載の特徴を備えることによって、圧力解放チャンバで得られる圧力が最初にそこに送られた圧力より高く、それによって圧力解放チャンバの迅速な排出を達成するインパルス発生器をもたらすという利点が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、添付図面を参照して以下にさらに詳細に説明される。
【0009】
図1には、加圧されたプレ加圧チャンバ12を備えるインパルス発生器2の実施形態を概略縦断面図で示している。インパルス発生器2は、第一の加圧可能な流体ボリューム6を受けるメインチャンバ4を備えるハウジング1と、流体ボリューム6の圧力エネルギーをツール10のインパルスに変換するように構成されたメインチャンバ4で受ける衝撃ピストン8と、衝撃ピストン8のメインチャンバ4側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム14を受けるプレ加圧チャンバ12とを備え、さらにインパルス発生器2は、衝撃ピストン8のメインチャンバ4側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム18を受ける圧力解放チャンバ16を備えている。好ましくは、メインチャンバ4は一定の圧力下にあり、かかる圧力は圧力源5、例えば一定の圧力を維持するように制御されるポンプを設けることによって生じられる。
【0010】
プレ加圧チャンバ12及び圧力解放チャンバ16の加圧は、好ましくは圧力源17に接続される例えば充填弁15を介して行われ、圧力源17は好ましくは、チャンネルを介して圧力源5に接続される。かかる圧力源17は任意ではあるが圧力源5と同一の圧力源であってもよい。
【0011】
以下にさらに詳細に説明するようにプレ加圧チャンバ12が減圧されると、圧力解放チャンバ16の圧力は高められ、その後、圧力解放チャンバ16が減圧されると、圧力インパルスはツール10に送られる。流体ボリューム6、14、18における加圧される圧力間の関係及びチャンバ4、12、16に面する衝撃ピストン8の領域間の関係は、少なくともプレ加圧チャンバ12の加圧が衝撃ピストン8をメインチャンバ4に向かう方向に動かし、プレ加圧チャンバ12が減圧されると、メインチャンバ4における加圧された圧力が圧力解放チャンバ16における圧力の増加をもたらし、圧力解放チャンバ16における減圧率及びツール10に送られる圧力インパルスの速度を高めるようにされている。好ましくは、圧力解放チャンバ16のボリュームはプレ加圧チャンバ12のボリュームより小さい。メインチャンバ4に向かう衝撃ピストン8の領域は、圧力解放チャンバ16に向かう衝撃ピストン8の領域より大きく、そのために圧力解放チャンバ16における圧力は、均衡状態でメインチャンバ4における圧力よりも高くなる。
【0012】
このように、それぞれメインチャンバ4及び圧力解放チャンバ16に向かう衝撃ピストン8の領域間の関係を通して、メインチャンバ4におけるより低い圧力が、圧力解放チャンバ16におけるより高い圧力に変換されるという利点が得られる。これによって、圧力解放チャンバ16は、圧力解放チャンバにおける圧力がメインチャンバにおけるのと同じであった場合よりも、より迅速に排出され得ることになる。圧力解放チャンバ16の減圧過程は好ましくは制御装置20で制御されてもよく、好ましくは、制御装置20は圧力解放チャンバ16に接続された制御弁である。好ましくは、制御弁20は圧力媒体18を包含する動作中に、圧力解放チャンバ16における排出による上記減圧を制御するための少なくとも1つの開口部22を備えている。好ましくは、メインチャンバ4、プレ加圧チャンバ12及び圧力解放チャンバ16は、流体ボリュームにおいて好ましくは次のグループ:水、シリコンオイル、油圧オイル、鉱油、不燃性油圧オイル:のうちから1つの流体を受けるようにされる。
【0013】
図2には、図1によるインパルス発生器2を、プレ加圧チャンバ12を減圧した状態において概略縦断面図で示している。
【0014】
図3は、図1によるインパルス発生器2を、圧力解放チャンバ16を減圧した状態において概略縦断面図で示している。
【0015】
第一の加圧可能な流体ボリューム6を受けるメインチャンバ4と、流体ボリューム6の圧力エネルギーをツール10の衝撃に変換するように構成されたメインチャンバで受ける衝撃ピストン8と、さらに衝撃ピストン8のメインチャンバ4側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム14を受けるプレ加圧チャンバ12と、衝撃ピストン8のメインチャンバ4側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム18を受ける圧力解放チャンバ16とを備え、好ましくは、メインチャンバ4が上述のように本質的に一定の圧力で加圧されるインパルス発生器2を備える岩盤破砕ツールにおけるインパルスの発生の方法の実施形態は、以下のステップを含んでいる:
プレ加圧チャンバ12を加圧し、図1において見ることができるものに従って、衝撃ピストン8をメインチャンバ4に向かう方向に動かすステップ、;
好ましくはメインチャンバ4に存在する圧力と同じ圧力で圧力解放チャンバ16を加圧し、それによって、衝撃ピストン8を図1で示された位置に位置させるステップ;
次いで、プレ加圧チャンバ12を減圧し、それにより、メインチャンバ4における圧力を衝撃ピストン8に作用させ、それで、図2に示されているものに従って、メインチャンバ4と圧力解放チャンバ16の間で力の均衡が成り立つまで、衝撃ピストン8を圧力解放チャンバ16に向かう方向に動かすことによって、圧力解放チャンバ16の圧力はさらに増加させるようにするステップ;
次いで、圧力解放チャンバ16を減圧し、図3において示されているものに従って、圧力インパルスをツール10に送るステップ。
【0016】
メインチャンバ4に向かう衝撃ピストン8の領域が、プレ加圧チャンバ12及び圧力解放チャンバ16に向かう衝撃ピストン8の領域の和より小さく、しかも、圧力解放チャンバ16に向かう衝撃ピストン8の領域より大きい上述の形態の岩盤破砕ツールにおけるインパルスを発生する方法のさらなる実施形態は、以下のステップを含んでいる:
同一圧力すなわち圧力源5で提供される圧力でメインチャンバ4、プレ加圧チャンバ12及び圧力解放チャンバ16を加圧し、それによって、図1において見ることができるものに従って、衝撃ピストン8をメインチャンバ4に向かう方向に動かすステップ;
次いで、プレ加圧チャンバ12を減圧し、図2において示されているものに従って、メインチャンバ4における圧力を衝撃ピストン8に作用させ、メインチャンバ4と圧力解放チャンバ16の間で力の均衡が成り立つまで、衝撃ピストン8を圧力解放チャンバ16に向かう方向に動かし、圧力解放チャンバ16の圧力をさらに増加させるステップ;
次いで、 圧力解放チャンバ16を減圧し、図3で示されているように、圧力インパルスをツール10に送るステップ。
【0017】
上記の圧力解放チャンバ16における減圧過程は、さらに好ましくは、制御装置20により制御されてもよい。制御装置は、好ましくは圧力解放チャンバ16に接続された制御弁20である。また上記の制御装置は、圧力解放チャンバに接続されたスロットル弁への接続を制御することによって上記減圧を制御する手段を備えてもよい。制御弁は、圧力媒体18を含んだ作業中、圧力解放チャンバ16における排出によって上記減圧を制御するための少なくとも1つの開口部22を備えてもよい。上記の制御装置は、制御弁20の開口過程を制御することによる上記減圧を制御するための手段を備えてもよく、かかる手段は好ましくは、制御バルブの開口領域の制御部材を備えている。制御弁20は、上記減圧を制御するための減圧用の溝を設けてもよく、また幾つかの開口部を備えてもよい。上記圧力解放チャンバ16は、幾つかの出口を備えてもよく、上記出口は操縦可能に開口され得て、上記減圧は関連する出口の開閉によって制御され得る。上記出口は種々の外径を備えてもよい。上記出口は1つ以上の流路を有する1つ或いは幾つかの容器24に接続されてもよく、上記容器は作業中、異なる圧力で加圧され得て、圧力解放チャンバにおける段階的及び/又は連続的な減圧は、上記出口の開口によって得ることが可能である。また、上記流路の長さは調節可能であり得る。
【0018】
本発明はまた、上述の通りインパルス発生器を備える油圧式衝撃ツールにも関するものである。特許請求の範囲内において、ここに説明された種々の任意の実施形態を組み合わせることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】加圧されたプレ加圧チャンバを備えるインパルス発生器の実施形態を示す概略縦断面図。
【図2】図1によるインパルス発生器を、プレ加圧チャンバを減圧した状態において示す概略縦断面図。
【図3】図1によるインパルス発生器を、圧力解放チャンバ1を減圧した状態において示す概略縦断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インパルス発生器(2)が、第一の加圧可能な流体ボリューム(6)を受けるメインチャンバ(4)と、流体ボリューム(6)の圧力エネルギーをツール(10)のインパルスに変換するように構成されたメインチャンバ(4)で受ける衝撃ピストン(8)と、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム(14)を受けるプレ加圧チャンバ(12)とを有する岩盤破砕ツール用のインパルス発生器において、
インパルス発生器(2)がさらに、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム(18)を受ける圧力解放チャンバ(16)を備え、
流体ボリューム(6、14、18)における加圧される圧力間の関係及びチャンバ(4、12、16)に面する衝撃ピストン(8)の領域間の関係は、少なくともプレ加圧チャンバ(12)の加圧が衝撃ピストン(8)をメインチャンバ(4)に向かう方向に動かし、またプレ加圧チャンバ(12)が減圧されるとき、メインチャンバ(4)における圧力が圧力解放チャンバ(16)における圧力を増加させ、それによって圧力解放チャンバ(16)における減圧率及びツール(10)に送られる圧力インパルス速度が高められるようにされる
ことを特徴とするインパルス発生器。
【請求項2】
メインチャンバ(4)が、本質的に一定の圧力下にあることを特徴とする請求項1に記載のインパルス発生器。
【請求項3】
メインチャンバ(4)における本質的に一定の圧力が、インパルス発生器(2)の内側或いは外側の圧力源(5)によってもたらされることを特徴とする請求項2に記載のインパルス発生器。
【請求項4】
メインチャンバ(4)に向かう衝撃ピストン(8)の領域が、圧力解放チャンバ(16)に向かう衝撃ピストン(8)の領域より大きいことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項5】
圧力解放チャンバ(16)の減圧過程が、制御装置(20)により制御され得ることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項6】
制御装置が、圧力解放チャンバ(16)に接続された制御弁(20)であることを 特徴とする請求項5に記載のインパルス発生器。
【請求項7】
制御弁(20)が、圧力媒体(18)を含む動作中圧力解放チャンバ(16)における排出による上記減圧を制御するための少なくとも1つの開口部(22)を備えていることを特徴とする請求項6に記載のインパルス発生器。
【請求項8】
上記制御手段が、制御弁(20)の開口過程を制御することによって上記減圧を制御する手段を備えていることを特徴とする請求項7に記載のインパルス発生器。
【請求項9】
上記手段が、制御弁(20)の開口部領域の制御部材を備えていることを特徴とする請求項8に記載のインパルス発生器。
【請求項10】
制御弁(20)が、上記減圧を制御する減圧用溝を設けていることを特徴とする請求項7〜請求項9の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項11】
制御弁(20)が、幾つかの開口部(22)を備えていることを特徴とする請求項7〜請求項10の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項12】
圧力解放チャンバ(16)が、幾つかの出口を備え、上記出口が操縦可能に開口され得、上記減圧が関連する出口の開閉によって制御され得ることを特徴とする請求項6に記載のインパルス発生器。
【請求項13】
上記出口が、種々の外径を備えることを特徴とする請求項12に記載のインパルス発生器。
【請求項14】
上記出口が、1つ以上の流路を備える1つ或いは幾つかの容器(24)に接続され、上記容器(24)が動作中異なる圧力に加圧され得て、それによって圧力解放チャンバの段階的及び/又は連続的な減圧が、上記出口の開口によって得ることができることを特徴とする請求項12又は請求項13に記載のインパルス発生器。
【請求項15】
上記流路の長さが調節可能であることを特徴とする請求項14に記載のインパルス発生器。
【請求項16】
上記制御装置が、圧力解放チャンバに接続されたスロットル弁への接続を制御することによって上記減圧を制御する手段を備えていることを特徴とする請求項5に記載のインパルス発生器。
【請求項17】
メインチャンバ(4)が、円形の断面を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項16の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項18】
メインチャンバ(4)、プレ加圧チャンバ(12)及び圧力解放チャンバ(16)が、流体ボリュームについて次のグループ:水、シリコンオイル、油圧オイル、鉱油、不燃性油圧オイル:のうちから1つの流体を受けるようされていることを特徴とする請求項1〜請求項17の何れか一項に記載のインパルス発生器。
【請求項19】
上記請求項の何れか一項に記載のインパルス発生器(2)を備えることを特徴とする油圧式衝撃ツール。
【請求項20】
第一の加圧可能な流体ボリューム(6)を受けるメインチャンバ(4)と、流体ボリューム(6)の圧力エネルギーをツール(10)の衝撃に変換するように構成されたメインチャンバ(4)で受ける衝撃ピストン(8)と、さらに衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム(14)を受けるプレ加圧チャンバ(12)と、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム(18)を受ける圧力解放チャンバ(16)とを有する岩盤破砕ツールにおけるインパルスの発生方法において、
衝撃ピストン(8)がメインチャンバ(4)に向かう方向に動かすように、プレ加圧チャンバ(12)を加圧するステップと、
圧力解放チャンバ(16)を加圧するステップと、
次いで、プレ加圧チャンバ(12)を減圧することによってメインチャンバ(4)における圧力が衝撃ピストン(8)に作用し、それによって圧力解放チャンバ(16)の圧力をさらに増加させるステップと、
次いで、圧力解放チャンバ(16)を減圧することによって圧力インパルスをツール(10)に送るステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項21】
第一の加圧可能な流体ボリューム(6)を受けるメインチャンバ(4)と、流体ボリューム(6)の圧力エネルギーをツール(10)の衝撃に変換するように構成されたメインチャンバ(4)で受ける衝撃ピストン(8)と、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第二の加圧可能な流体ボリューム(14)を受けるプレ加圧チャンバ(12)と、衝撃ピストン(8)のメインチャンバ(4)側に相対する側に配置された第三の加圧可能な流体ボリューム(18)を受ける圧力解放チャンバ(16)と有し、メインチャンバ(4)に向かう衝撃ピストン(8)の領域が、プレ加圧チャンバ(12)及び圧力解放チャンバ(16)に向かう衝撃ピストン(8)の領域の和より小さく、しかも、圧力解放チャンバ(16)に向かう衝撃ピストン(8)の領域より大きい岩盤破砕ツールにおけるインパルスの発生方法において、
衝撃ピストン(8)がメインチャンバ(4)に向かう方向に動かす結果をもたらす同一圧力でメインチャンバ(4)、プレ加圧チャンバ(12)及び圧力解放チャンバ(16)を加圧するステップと、
次いで、プレ加圧チャンバ(12)を減圧することによってメインチャンバ(4)における圧力が衝撃ピストン(8)に作用し、それよって圧力解放チャンバ(16)の圧力をさらに増加させるステップと、
次いで、圧力解放チャンバ(16)を減圧することによって圧力インパルスをツール(10)に送るステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
さらに上記圧力解放チャンバ(16)における減圧過程を制御するステップを含むことを特徴とする請求項20或いは21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−542588(P2008−542588A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513407(P2008−513407)
【出願日】平成18年5月19日(2006.5.19)
【国際出願番号】PCT/SE2006/000583
【国際公開番号】WO2006/126935
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(398056193)アトラス コプコ ロツク ドリルス アクチボラグ (66)
【Fターム(参考)】