説明

エンジン補機駆動装置

【課題】エンジン補機の回転速度をエンジンの負荷状態に応じて変更できるエンジン補機駆動装置を提供する。
【解決手段】エンジン2の回転を低い速度比で取り出す低速度比伝達機構3と、エンジン2の回転を高い速度比で取り出す高速度比伝達機構4と、エンジン2が低負荷運転のとき低速度比伝達機構3にエンジン補機5を連結し、エンジン2が高負荷運転のとき高速度比伝達機構4にエンジン補機5を連結する切替機構6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジン補機の回転速度をエンジンの負荷状態に応じて変更できるエンジン補機駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンジンを搭載した車両では、車両の低燃費化のためにエンジンを小型化すること、いわゆるダウンサイジングが求められている。エンジンのダウンサイジングは、過給圧を可変できるVGターボや、過給圧をより高くできる2ステージターボなど、高性能化されたターボチャージャを用いることで、可能になりつつある。
【0003】
ダウンサイジングされたエンジンを搭載した車両では、ハイギアードでの走行が求められる。ハイギアードとは、エンジン回転速度が従来より低速でも車速が従来より高速となるように全体のギア比が設定されることを言う。例えば、従来の車両で、ギア段を4速に選び、エンジン回転速度を2000rpmとして走行していた車速において、ハイギアードの車両では、ギア段を同じ4速に選び、エンジン回転速度を1000rpmとして走行することになる。トルクに関して言うならば、ダウンサイジングされたエンジンは、従来より低回転で最大トルクが取り出せるようになる。例えば、従来、1500〜1800rpmにおいて最大トルクが得られていたのに対し、1000rpmにおいて最大トルクが得られるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−096042号公報
【特許文献2】特開2003−28285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、ラジエータとエンジンを冷却する冷却ファンは、エンジンから直接回転駆動するようになっている。具体的には、図6に示されるように、エンジン2よりも車両のリアー側(図の下方)に車両駆動用クラッチ8と変速機7とが並べられ、エンジン2に対して車両駆動用クラッチ8を介して変速機7が連結されているが、冷却ファン5cは、エンジン2よりもフロント側(図の上方)に配置され、エンジン回転軸に取り付けられている。冷却ファン5cに限らず、電装品に電力を供給するための発電機(オルタネータ)5a、エンジン冷却水を循環させるためのウォータポンプ5b、油圧パワーステアリング用の油圧ポンプ、エアコン冷媒圧縮用のコンプレッサなど、エンジン補機5と呼ばれる機器の多くがエンジン2から直接回転駆動されるようエンジン2に連結される。
【0006】
このため、エンジン回転速度が1000rpmであれば、冷却ファン5cなどのエンジン補機5も回転速度は1000rpmとなる。
【0007】
しかし、このような従来のエンジン補機駆動方式をダウンサイジングされたエンジン2に適用すると、エンジン2の高負荷時に冷却能力が不足することになる。先述の例のように、エンジン回転数が1000rpmにおいて最大トルクが取り出されるとする。最大トルクを取り出しているエンジン2は高負荷状態であるため、熱発生量が大きく、より強力に冷却を要する。ところが、冷却ファン5cの回転速度が1000rpmにしかならないため、冷却能力が不足してしまう。
【0008】
とはいえ、冷却能力を高めるために、冷却ファン5cを大型化するのはダウンサイジングの目的に反する。また、冷却ファン5cの回転速度をエンジン回転速度より高めるために、エンジン2から増速して冷却ファン5cを回転駆動させるように増速機を設けると、冷却の必要性があまりない低負荷時にも冷却ファン5cが高速で回転駆動されることになり、燃費が悪化してしまう。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、エンジン補機の回転速度をエンジンの負荷状態に応じて変更できるエンジン補機駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明のエンジン補機駆動装置は、エンジンの回転を低い速度比で取り出す低速度比伝達機構と、前記エンジンの回転を高い速度比で取り出す高速度比伝達機構と、前記エンジンが低負荷運転のとき前記低速度比伝達機構にエンジン補機を連結し、前記エンジンが高負荷運転のとき前記高速度比伝達機構に前記エンジン補機を連結する切替機構とを備えたものである。
【0011】
前記エンジンに対して車両駆動用クラッチを介して変速機が連結され、前記エンジン補機に連結された補機駆動軸が前記エンジンと前記変速機に並列させて配置され、前記低速度比伝達機構は、前記変速機と前記補機駆動軸とに介在され、前記高速度比伝達機構は、前記エンジンと前記補機駆動軸とに介在され、前記切替機構は、前記低速度比伝達機構と前記補機駆動軸間を断接する変速機側補機クラッチと、前記高速度比伝達機構と前記補機駆動軸間を断接するエンジン側補機クラッチとを有してもよい。
【0012】
前記切替機構は、冷却水温を検出する水温センサと、前記水温センサが検出する冷却水温が規定値以下であれば前記エンジンが低負荷運転と判定し、前記水温センサが検出する冷却水温が規定値より高ければ前記エンジンが高負荷運転と判定する判定回路とを有してもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0014】
(1)エンジン補機の回転速度をエンジンの負荷状態に応じて変更できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を示すエンジン補機駆動装置の構成図である。
【図2】本発明のエンジン補機駆動装置と組み合わされる変速機の詳細構成図である。
【図3】図1のエンジン補機駆動装置の制御手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明のエンジン補機駆動装置のエンジン低負荷時における動作を示す図である。
【図5】本発明のエンジン補機駆動装置のエンジン高負荷時における動作を示す図である。
【図6】従来のエンジン補機駆動装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0017】
図1に示されるように、本発明に係るエンジン補機駆動装置1は、エンジン2の回転を低い速度比、例えば、1:1で取り出す低速度比伝達機構3と、エンジン2の回転を高い速度比、例えば、1.5:1(エンジン2に対して1.5倍に増速)で取り出す高速度比伝達機構4と、エンジン2が低負荷運転のとき低速度比伝達機構3にエンジン補機5を連結し、エンジン2が高負荷運転のとき高速度比伝達機構4にエンジン補機5を連結する切替機構6とを備える。
【0018】
低速度比伝達機構3と高速度比伝達機構4は、速度比が異なるだけであり、いずれもギア等からなる伝達機構で構成される。低速度比伝達機構3と高速度比伝達機構4は、共にエンジン2よりも車両のフロント側に配置してそれぞれエンジン2の回転を取り出すように構成してもよいが、本実施形態では、高速度比伝達機構4がエンジン2よりもフロント側に配置され、低速度比伝達機構3がエンジン2よりもリアー側に配置される。低速度比伝達機構3は、変速機7を介してエンジン2の回転を取り出すように構成される。
【0019】
すなわち、エンジン2に対して車両駆動用クラッチ8を介して変速機7が連結され、エンジン補機5に連結された補機駆動軸9がエンジン2と変速機7に並列させて配置される。低速度比伝達機構3は、変速機7と補機駆動軸9とに介在され、高速度比伝達機構4は、エンジン2と補機駆動軸9とに介在される。
【0020】
切替機構6は、低速度比伝達機構3と補機駆動軸9間を断接する変速機側補機クラッチ10と、高速度比伝達機構4と補機駆動軸9間を断接するエンジン側補機クラッチ11とを有する。
【0021】
さらに、切替機構6は、冷却水温を検出する水温センサ12と、水温センサ12が検出する冷却水温が規定値以下であればエンジン2が低負荷運転と判定し、水温センサ12が検出する冷却水温が規定値より高ければエンジン2が高負荷運転と判定する判定回路13とを有する。水温センサ12は、エンジン2からの冷却水がラジエータ14に入ったところ、すなわちラジエータ14内の入り口付近に設置される。エンジン2からラジエータ14まで送る冷却水路にはサーモスタット(図示せず)が設けられ、ラジエータ14からエンジン2に戻る冷却水路にはサーモスタットからのバイパス路(図示せず)が接続される。したがって、水温センサ12は、サーモスタットを経由してラジエータ14に流入した冷却水の温度を検出することになる。エンジン2の低負荷運転と高負荷運転を判定するための冷却水温の規定値は、あらかじめ実験により設定するとよい。
【0022】
判定回路13は、リレーシーケンス回路からなり、水温センサ12の出力電圧に基づき、冷却水温が規定値以下であることを示す電圧であれば変速機側補機クラッチ10を接、エンジン側補機クラッチ11を断にし、冷却水温が規定値より高いことを示す電圧であれば変速機側補機クラッチ10を断、エンジン側補機クラッチ11を接にするようになっている。
【0023】
エンジン補機5は、1つに限らず、発電機(オルタネータ)、ウォータポンプ、冷却ファン、油圧ポンプなどがある。図1では、エンジン補機5として、エンジン補機5a(発電機)、エンジン補機5b(ウォータポンプ)、エンジン補機5c(冷却ファン)が示されている。複数のエンジン補機5a,5b,5cは、一体の補機ユニットとしてユニット化されている。
【0024】
エンジン側補機クラッチ11及び変速機側補機クラッチ10は、エンジン補機5に必要な駆動力が大きくないことから、従来からエアコン冷媒圧縮用のコンプレッサに使用されている電磁クラッチが流用できる。エンジン側補機クラッチ11及び変速機側補機クラッチ10は、通電されたとき接となり、非通電のとき断となる電磁クラッチでもよく、通電されたとき断となり、非通電のとき接となる電磁クラッチでもよい。
【0025】
エンジン2、車両駆動用クラッチ8、変速機7は、従来と同じ構成であるが、本実施形態では、変速機7に外部駆動機構(PTO)15を取り付けて低速度比伝達機構3を実現するので、車両駆動用クラッチ8と変速機7の内部構造を詳しく説明する。
【0026】
図2に示されるように、車両駆動用クラッチ8は、流体継手(フルードカップリング)201と湿式多板クラッチ(変速クラッチ)202とからなる。
【0027】
流体継手201は、エンジン出力軸(クランク軸)に接続されたポンプ203と、ポンプに対向され湿式多板クラッチ202の入力側に接続されたタービン204と、ポンプ203とタービン204の断接を行うロックアップクラッチ205とを有する。流体継手201は、ロックアップクラッチ205が断の状態では、内蔵流体のクリープによる動力伝達を行うことができ、発進時の半クラッチ動作に好適である。ロックアップクラッチ205が接の状態では、エンジン2と湿式多板クラッチ202とを直結したのと同等の状態になるので、発進後の伝達効率を高めることができる。
【0028】
湿式多板クラッチ202は、タービン204に接続された入力側回転部206と、変速機7の入力軸に接続された出力側回転部207とを有し、流体が満たされたケーシング内に入力側回転部206と出力側回転部207とでそれぞれ複数枚ずつ互い違いに配置されたクラッチプレートがクラッチピストンで移動されて、断と接が行われる。湿式多板クラッチ202は、電子制御装置(Electronical Control Unit;ECU)によって制御され、シフトレバー操作が開始されると断となり、シフトレバー操作が終了すると接となる。
【0029】
変速機7は、湿式多板クラッチ202に接続された入力軸208と、入力軸208の軸方向延長上に配置され図示しない車両負荷に繋がる出力軸209と、入力軸208及び出力軸209に対して平行に配置されたカウンタ軸210とを有する。
【0030】
入力軸208には、第一入力軸ギア211と第二入力軸ギア212が固定的に取り付けられている。出力軸209には、第一出力軸ギア213と第二出力軸ギア214と第三出力軸ギア215と第四出力軸ギア216が固定的に取り付けられている。出力軸209には、第一ドグギア217と第二ドグギア218と第三ドグギア219と第四ドグギア220と第五ドグギア221が回転自在に軸承されている。
【0031】
カウンタ軸210には、第一入力軸ギア211に噛合する第一カウンタギア222と、第一ドグギア217に噛合する第二カウンタギア223と、第二ドグギア218に噛合する第三カウンタギア224と、第三ドグギア219に噛合する第四カウンタギア225と、第四ドグギア220に噛合する第五カウンタギア226と、第五ドグギア221に反転ギアを介して噛合する第六カウンタギア227と、第七カウンタギア228が固定的に取り付けられていると共に、第四出力軸ギア216に噛合する第六ドグギア229が回転自在に軸承されている。
【0032】
第一出力軸ギア213と第二出力軸ギア214と第三出力軸ギア215と第七カウンタギア228には、各々、軸方向移動してドグギアにスプライン噛合可能なスリーブギアが設けられている。各スリーブギアは、図示しないギア段切替アクチュエータにより、いずれか一つのスリーブギアがドグギアにスプライン噛合するよう移動されるように構成される。
【0033】
変速機7では、第一入力軸ギア211に第一カウンタギア222が噛合し、第二カウンタギア223〜第六カウンタギア227に各々第一ドグギア217〜第五ドグギア221が噛合するので、入力軸208が回転していると、これらの噛合しているギア及びドグギアは常に回転する。適宜なスリーブギアを移動させてドグギアにスプライン噛合させると、対応するギア比で出力軸209に回転が伝達される。具体的には、5速4速ステージ5th−4thにおいてスリーブギアが第二入力軸ギア212に噛合されると5速にギア入れされる。反対に、スリーブギアが第二ドグギア217にスプライン噛合されると4速にギア入れされる。3速2速ステージ3rd−2nd及び1速後進ステージ1st−revでも、同様にして、3速、2速、1速、後進へのギア入れがなされる。6速ステージ6thでは、スリーブギアが第六ドグギア229にスプライン噛合されると、6速へのギア入れがなされ、第七カウンタギア228の回転が第六ドグギア229を介して第四出力軸ギア216に伝達されるようになる。
【0034】
本実施形態では、変速機7に外部駆動機構(PTO)15を取り付ける。PTO15は、入力軸208の回転が常に伝達されるギアを介して連結するのが好ましい。ここでは、PTO15は、第三カウンタギア224に反転ギアを介して噛合するPTO入力ギア230を有する。PTO入力ギア230は、図1で説明した低速度比伝達機構3に相当し、エンジン2に対して速度比が1:1となるよう構成される。
【0035】
図3に示すように、エンジン補機駆動装置1の制御手順は、冷却水温が規定値以下かどうか判定する判定ステップS1と、変速機側補機クラッチ10を接、エンジン側補機クラッチ11を断にしてエンジン2の回転をエンジン補機5に低速度比で伝達させる低速度比伝達ステップS2と、変速機側補機クラッチ10を断、エンジン側補機クラッチ11を接にしてエンジン2の回転をエンジン補機5に高速度比で伝達させる高速度比伝達ステップS3とからなる。
【0036】
以下、本発明のエンジン補機駆動装置1の動作を図1及び図3〜図5により説明する。
【0037】
判定ステップS1において、切替機構6の判定回路13は、水温センサ12が検出する冷却水温が規定値以下かどうか判定する。冷却水温が規定値以下であればエンジン2は低負荷運転であると判定され、低速度比伝達ステップS2に進む。冷却水温が規定値より高ければエンジン2は高負荷運転と判定され、高速度比伝達ステップS3に進む。
【0038】
低速度比伝達ステップS2において、切替機構6は、図4に示されるように、変速機側補機クラッチ10を接にし、エンジン側補機クラッチ11を断にする。これにより、エンジン2の回転は、低速度比伝達機構3を介してエンジン補機5に低速度比で伝達されるようになる。本実施形態では、速度比は1:1であるから、エンジン回転速度が1000rpmであれば、冷却ファン5cなどのエンジン補機5の回転速度は1000rpmとなる。
【0039】
高速度比伝達ステップS3において、切替機構6は、図5に示されるように、変速機側補機クラッチ10を断にし、エンジン側補機クラッチ11を接にする。これにより、エンジン2の回転は、高速度比伝達機構4を介してエンジン補機5に高速度比で伝達されるようになる。本実施形態では、速度比は1.5:1であるから、エンジン回転速度が1000rpmであれば、冷却ファン5cなどのエンジン補機5の回転速度は1500rpmとなる。
【0040】
以上の動作によれば、エンジン2を冷却する必要性があまりない低負荷時には冷却ファン5cがエンジン回転速度と同程度の速度で回転駆動されるので、燃費が向上する。一方、冷却能力が求められる高負荷時には冷却ファン5cがエンジン回転速度よりも高速で回転駆動されるので、十分な冷却能力が確保される。
【0041】
なお、低負荷時に変速操作によって車両駆動用クラッチ8が断されると、変速が終了するまでの間、エンジン補機5は回転しなくなるが、低負荷時であるため問題はない。
【0042】
本実施形態では、低速度比伝達機構3の速度比を1:1とし、高速度比伝達機構4の速度比を1.5:1としたが、各速度比はこれに限定されない。
【0043】
本実施形態では、変速機7にPTO15を取り付けて低速度比伝達機構3を実現したが、これに限らず低速度比伝達機構3はギアの組み合わせによりエンジン2の回転を所望する速度比で取り出すように構成することができる。
【0044】
本実施形態では、PTO15のPTO入力ギア230が第三カウンタギア224に反転ギアを介して噛合するように構成したが、第三カウンタギア224に限らず、第一カウンタギア222、第二カウンタギア223、第四カウンタギア225、第五カウンタギア226、第六カウンタギア227、第一入力軸ギア211を利用してもよい。
【0045】
本実施形態では、判定回路13をリレーシーケンス回路で構成したが、ECUで構成してもよい。この場合、エンジン2の低負荷運転と高負荷運転を判定するエンジンパラメータとして、冷却水温に限らず、エンジン回転速度やトルクなど複数のエンジンパラメータを組み合わせて利用してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 エンジン補機駆動装置
2 エンジン
3 低速度比伝達機構
4 高速度比伝達機構
5 エンジン補機
6 切替機構
7 変速機
8 車両駆動用クラッチ
9 補機駆動軸
10 変速機側補機クラッチ
11 エンジン側補機クラッチ
12 水温センサ
13 判定回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの回転を低い速度比で取り出す低速度比伝達機構と、
前記エンジンの回転を高い速度比で取り出す高速度比伝達機構と、
前記エンジンが低負荷運転のとき前記低速度比伝達機構にエンジン補機を連結し、前記エンジンが高負荷運転のとき前記高速度比伝達機構に前記エンジン補機を連結する切替機構とを備えたことを特徴とするエンジン補機駆動装置。
【請求項2】
前記エンジンに対して車両駆動用クラッチを介して変速機が連結され、
前記エンジン補機に連結された補機駆動軸が前記エンジンと前記変速機に並列させて配置され、
前記低速度比伝達機構は、前記変速機と前記補機駆動軸とに介在され、
前記高速度比伝達機構は、前記エンジンと前記補機駆動軸とに介在され、
前記切替機構は、前記低速度比伝達機構と前記補機駆動軸間を断接する変速機側補機クラッチと、前記高速度比伝達機構と前記補機駆動軸間を断接するエンジン側補機クラッチとを有することを特徴とする請求項1記載のエンジン補機駆動装置。
【請求項3】
前記切替機構は、冷却水温を検出する水温センサと、前記水温センサが検出する冷却水温が規定値以下であれば前記エンジンが低負荷運転と判定し、前記水温センサが検出する冷却水温が規定値より高ければ前記エンジンが高負荷運転と判定する判定回路とを有することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン補機駆動装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−15096(P2013−15096A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149169(P2011−149169)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(000000170)いすゞ自動車株式会社 (1,721)