オープンショーケース
【課題】ケース本体の高さが低いオープンショーケースであっても、陳列室に陳列した商品を効果的に照明することができ、棚照明の無い場合でも十分な照明効果を得ることができるオープンショーケースを提供する。
【解決手段】オープンショーケースにおけるケース本体３の天井パネル１１の上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材１２と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部１３ｅを設けた照明装着パネル１３とを備え、該照明装着パネル１３は、前記ケース本体３と同じ幅寸法を有し、照明装着パネル１３の後部側は、前記支持部材１２に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材１２及び照明装着パネル１３の側方は、前記ケース本体３の側面と一体の側面パネルによって覆われる。
【解決手段】オープンショーケースにおけるケース本体３の天井パネル１１の上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材１２と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部１３ｅを設けた照明装着パネル１３とを備え、該照明装着パネル１３は、前記ケース本体３と同じ幅寸法を有し、照明装着パネル１３の後部側は、前記支持部材１２に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材１２及び照明装着パネル１３の側方は、前記ケース本体３の側面と一体の側面パネルによって覆われる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、オープンショーケースに関し、特に、ショーケース本体の高さが低く、セミハイケースと呼ばれるオープンショーケースに関する。
【背景技術】
【０００２】
オープンショーケースとして、前面が開口した陳列室の上部前端に設けた吹出口から吹き出されて陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースが知られている。このようなオープンショーケースで、ケース本体が低いセミハイケースと呼ばれるオープンショーケースでは、買物客が陳列室内の商品を購入するときに、ケース本体上部のキャノピー部の出っ張りが気にならないように、天井パネルの奥行き寸法を、一般的なオープンショーケースよりも小さくしてキャノピー部を後退させるようにしている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】実開昭５７−１２４０９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、キャノピー部を後退させると、冷気を吹き出す吹出口も後方に位置することになるため、エアカーテンの整流に難点があり、一般的なオープンショーケースに比べて陳列室内の冷却効率が低く、消費電力が大きいという問題があった。また、近年は店舗の省エネの観点から、一般的なオープンショーケースでは、ケース本体内の照明、例えば陳列棚に設けた照明等を消灯することにより、照明の電気代だけでなく、庫内負荷の減少による冷凍機電気代の低減を図るようにしており、このように庫内照明を消灯したときには、キャノピー部の照明を増加することで陳列棚の照度を確保するようにしている。
【０００５】
一方、店舗の中島コーナーには、前述のセミハイケースが多用されており、キャノピー部が後退しているため、キャノピー部の照明を増設しても棚先端商品を照らす効果が少なく、照度の向上にはつながらない。このため、セミハイケースの場合には、ケース本体の天井部にアーム状の脚部材を設けた特殊照明を追加するようにしていたが、アームの脚が林立して見苦しくなることがある。
【０００６】
そこで本発明は、ケース本体の高さが低いオープンショーケースであっても、陳列室に陳列した商品を効果的に照明することができ、棚照明の無い場合でも十分な照明効果を得ることができるオープンショーケースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するため、本発明のオープンショーケースは、断熱壁により構成されたケース本体内に前面が開口した陳列室を形成し、陳列室の上部前端に設けた吹出口から下方に向けて吹き出され、陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースにおいて、前記ケース本体の天井パネル上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部を設けた照明装着パネルとを備え、該照明装着パネルは、前記ケース本体と同じ幅寸法を有し、照明装着パネルの後部側は、前記支持部材に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材及び照明装着パネルの側方は、前記ケース本体の側面と一体の側面パネルによって覆われることを特徴としている。
【０００８】
また、前記照明装着パネルの下面前端部には、前記照明取付部に取り付けた照明器具の光を前記陳列室方向に反射させる反射板が取り付けられていることを特徴とし、さらに、前記照明装着パネルの下面後部側には、ナイトカバー収納部が取り付けられていることを特徴としている。また、前記支持部材は、該支持部材の高さ寸法が異なる複数の支持部材の一つが選択して取り付けられることを特徴としている。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、ケース本体の天井パネル上面に支持部材を介して照明装着パネルを取り付けることにより、陳列室内に陳列した商品を効果的に照明することができ、支持部材や照明装着パネルの側方をケース本体の側面パネルによって覆うことにより、ケース本体との一体感が得られる。また、照明装着パネルは、支持部材によって天井パネル上面より上方に位置しているので、照明装着パネルがケース本体の上部前端より前方に張り出しても、照明装着パネルの出っ張りが気になることはなく、支持部材の高さ寸法や支持部材に対する照明装着パネルの前後方向位置をケース本体の高さや使用場所に応じて適宜設定することにより、ケース本体の高さや使用場所、陳列する商品に応じた最適な位置に照明を配置することができる。さらに、照明装着パネルの照明取付部の後部側下面にナイトカバー収納部を設けることにより、ナイトカバー収納部が照明効果を阻害することもない。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明のオープンショーケースの一形態例を示す断面側面図（側面パネルを省略）である。
【図２】同じくオープンショーケースの斜視図である。
【図３】同じくオープンショーケースの要部の断面側面図である。
【図４】反射板の一例を示す斜視図である。
【図５】支持部材の一例を示す斜視図である。
【図６】照明装着パネルの装着状態の一例を示す概略断面側面図である。
【図７】照明装着パネルの装着状態の他の例を示す概略断面側面図である。
【図８】照明装着パネルの装着状態の更に他の例を示す概略断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
本形態例に示すオープンショーケース１は、断熱壁２により構成されたケース本体３内に前面が開口し、内部に複数の陳列棚４ａを設けた多段式の陳列室４を形成し、ケース本体３の底面板３ａの下部、背面板３ｂの後部及び天面板３ｃの上部にダクト５を設けるとともに、ダクト５内に冷凍機を構成する冷却器６及び送風機７等を配置し、陳列室４の上部前端に設けた吹出口８から吹き出されて陳列室４の下部前端に設けた吸込口９に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室４の開口部を覆うことにより陳列室４内を冷却するようにしている。また、吹出口８の後部側の天面板３ｃの下面には、最上段の陳列棚４ａを照らすための天井照明（蛍光灯）１０が設けられている。
【００１２】
ケース本体３の天井パネル１１の上面には、該天井パネル１１の上面に取り付けられる支持部材１２と、該支持部材１２の上面にネジなどにより取り付けられる照明装着パネル１３とが設けられている。支持部材１２は、ケース本体３の前後方向に向けて、複数本が所定間隔で配置されており、支持部材１２の前端には、天井パネル１１の前端に設けた支持部材取付用レール１１ａに固定される位置決め片１２ａが設けられている（図５参照）。さらに、位置決め片１２ａの前面には、天井パネル１１の前端を覆う非冷ノジング１４と、該非冷ノジング１４の上部に取り付けられた非冷ノジング上部カバー１４ａとが取り付けられている（図３参照）。また、この支持部材１２には、高さ寸法の異なるものが複数用意されている。
【００１３】
照明装着パネル１３は、図３に詳細を示すように、前後方向のチャンネル材１３ａと、該チャンネル材１３ａの下面に取り付けられた下面板１３ｂと、チャンネル材１３ａの上面後部側に取り付けられた天井カバー１３ｃと、チャンネル材１３ａの上面前部側に取り付けられた照明カバー１３ｄとで形成されており、幅寸法は、前記ケース本体３の幅寸法と略同じ寸法に形成されている。前記下面板１３ｂの前端部には、照明器具、例えば蛍光灯１５を取り付けるための照明取付部１３ｅが設けられている。前記照明カバー１３ｄは、略Ｌ字状に屈曲形成されており、チャンネル材１３ａから前方に突出して照明取付部１３ｅに取り付けられた蛍光灯１５の前方側を覆うように形成されている。また、下面板１３ｂの下面前端部で、蛍光灯１５の上方部分には、蛍光灯１５からの光を陳列室４の方向に反射させるための反射板１６が取り付けられている。この反射板１６は、例えば、図４に詳細を示すように、略長方形状のアルミ鏡面材を折曲して形成したもので、ランプホルダー位置に合わせてランプホルダー通し孔１６ａを穿設している。さらに、下面板１３ｂの下面後部側で、前記非冷ノジング上部カバー１４ａの直前部分には、夜間の非営業時に陳列室４の開口部を覆うナイトカバー１７ａを巻き取って収納するためのナイトカバー収納部１７が取り付けられている。
【００１４】
支持部材１２及び照明装着パネル１３は、図６乃至図８に示すように、支持部材１２の高さ寸法と、支持部材１２に対する照明装着パネル１３の前後方向の取付位置を選択することにより、照明装着パネル１３の前端部の位置と蛍光灯１５の位置とを調節することができる。
【００１５】
例えば、図６では、支持部材１２として比較的大きな高さ寸法Ｈ１を有する支持部材１２を使用し、照明装着パネル１３は、支持部材１２に対して最も後退した位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、照明装着パネル１３に取り付けた蛍光灯１５によって陳列室４内を効果的に照明できるとともに、照明装着パネル１３が前方に突出した状態になっても、ケース本体３の天井パネル１１を前方に張り出した場合に比べて邪魔にならず、目障りになることはない。
【００１６】
また、図７では、支持部材１２として比較的小さな高さ寸法Ｈ２を有する支持部材１２を使用し、照明装着パネル１３は、支持部材１２に対して最も前進させた位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、陳列室４の奥側も効果的に照明することができる。
【００１７】
さらに、図８では、図６に示した例と同様に、支持部材１２として比較的大きな高さ寸法Ｈ１を有する支持部材１２を使用するとともに、照明装着パネル１３は、図７に示した例と同様に、支持部材１２に対して最も前進させた位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、前方に突出した状態になる照明装着パネル１３が目障りになることなく、陳列室４の奥側も効果的に照明することができる。
【００１８】
また、蛍光灯１５の上部側に前記反射板１６を設けることにより、蛍光灯１５による照明効果を向上させることができ、下面板１３ｂの下面後部側にナイトカバー収納部１７を配置することにより、照明効果を阻害することなくナイトカバー収納部１７を設けることができる。
【００１９】
支持部材１２及び照明装着パネル１３の取付状態は、ケース本体３の高さや天井パネル１１の前端位置、陳列室４内の棚段数、陳列する商品、オープンショーケース１の設置位置、その他の条件に応じて任意に設定することが可能であり、オープンショーケース１を使用するユーザの要望に応じて、オープンショーケース１の製作工場で容易に対応することができる。また、支持部材１２及び照明装着パネル１３の両側部は、これらの取付状態に対応した大きさ、形状の側面パネル１８によってケース本体３の側面と一体に覆われる。
【００２０】
さらに、各陳列棚下面前端に棚照明を設けることなく陳列室４内を十分に照明することができるので、照明用の電気代を削減できるとともに、庫内負荷を減少させて冷凍機用の電気代の削減も図ることができる。
【符号の説明】
【００２１】
１ オープンショーケース
２ 断熱壁
３ ケース本体
３ａ 底面板
３ｂ 背面板
３ｃ 天面板
４ 陳列室
４ａ 陳列棚
５ ダクト
６ 冷却器
７ 送風機
８ 吹出口
９ 吸込口
１０ 天井照明（蛍光灯）
１１ 天井パネル
１１ａ 支持部材取付用レール
１２ 支持部材
１２ａ 位置決め片
１３ 照明装着パネル
１３ａ チャンネル材
１３ｂ 下面板
１３ｃ 天井カバー
１３ｄ 照明カバー
１３ｅ 照明取付部
１４ 非冷ノジング
１４ａ 非冷ノジング上部カバー
１５ 蛍光灯
１６ 反射板
１６ａ ランプホルダー通し孔
１７ ナイトカバー収納部
１７ａ ナイトカバー
１８ 側面パネル
【技術分野】
【０００１】
本発明は、オープンショーケースに関し、特に、ショーケース本体の高さが低く、セミハイケースと呼ばれるオープンショーケースに関する。
【背景技術】
【０００２】
オープンショーケースとして、前面が開口した陳列室の上部前端に設けた吹出口から吹き出されて陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースが知られている。このようなオープンショーケースで、ケース本体が低いセミハイケースと呼ばれるオープンショーケースでは、買物客が陳列室内の商品を購入するときに、ケース本体上部のキャノピー部の出っ張りが気にならないように、天井パネルの奥行き寸法を、一般的なオープンショーケースよりも小さくしてキャノピー部を後退させるようにしている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】実開昭５７−１２４０９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかし、キャノピー部を後退させると、冷気を吹き出す吹出口も後方に位置することになるため、エアカーテンの整流に難点があり、一般的なオープンショーケースに比べて陳列室内の冷却効率が低く、消費電力が大きいという問題があった。また、近年は店舗の省エネの観点から、一般的なオープンショーケースでは、ケース本体内の照明、例えば陳列棚に設けた照明等を消灯することにより、照明の電気代だけでなく、庫内負荷の減少による冷凍機電気代の低減を図るようにしており、このように庫内照明を消灯したときには、キャノピー部の照明を増加することで陳列棚の照度を確保するようにしている。
【０００５】
一方、店舗の中島コーナーには、前述のセミハイケースが多用されており、キャノピー部が後退しているため、キャノピー部の照明を増設しても棚先端商品を照らす効果が少なく、照度の向上にはつながらない。このため、セミハイケースの場合には、ケース本体の天井部にアーム状の脚部材を設けた特殊照明を追加するようにしていたが、アームの脚が林立して見苦しくなることがある。
【０００６】
そこで本発明は、ケース本体の高さが低いオープンショーケースであっても、陳列室に陳列した商品を効果的に照明することができ、棚照明の無い場合でも十分な照明効果を得ることができるオープンショーケースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記目的を達成するため、本発明のオープンショーケースは、断熱壁により構成されたケース本体内に前面が開口した陳列室を形成し、陳列室の上部前端に設けた吹出口から下方に向けて吹き出され、陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースにおいて、前記ケース本体の天井パネル上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部を設けた照明装着パネルとを備え、該照明装着パネルは、前記ケース本体と同じ幅寸法を有し、照明装着パネルの後部側は、前記支持部材に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材及び照明装着パネルの側方は、前記ケース本体の側面と一体の側面パネルによって覆われることを特徴としている。
【０００８】
また、前記照明装着パネルの下面前端部には、前記照明取付部に取り付けた照明器具の光を前記陳列室方向に反射させる反射板が取り付けられていることを特徴とし、さらに、前記照明装着パネルの下面後部側には、ナイトカバー収納部が取り付けられていることを特徴としている。また、前記支持部材は、該支持部材の高さ寸法が異なる複数の支持部材の一つが選択して取り付けられることを特徴としている。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、ケース本体の天井パネル上面に支持部材を介して照明装着パネルを取り付けることにより、陳列室内に陳列した商品を効果的に照明することができ、支持部材や照明装着パネルの側方をケース本体の側面パネルによって覆うことにより、ケース本体との一体感が得られる。また、照明装着パネルは、支持部材によって天井パネル上面より上方に位置しているので、照明装着パネルがケース本体の上部前端より前方に張り出しても、照明装着パネルの出っ張りが気になることはなく、支持部材の高さ寸法や支持部材に対する照明装着パネルの前後方向位置をケース本体の高さや使用場所に応じて適宜設定することにより、ケース本体の高さや使用場所、陳列する商品に応じた最適な位置に照明を配置することができる。さらに、照明装着パネルの照明取付部の後部側下面にナイトカバー収納部を設けることにより、ナイトカバー収納部が照明効果を阻害することもない。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
【図１】本発明のオープンショーケースの一形態例を示す断面側面図（側面パネルを省略）である。
【図２】同じくオープンショーケースの斜視図である。
【図３】同じくオープンショーケースの要部の断面側面図である。
【図４】反射板の一例を示す斜視図である。
【図５】支持部材の一例を示す斜視図である。
【図６】照明装着パネルの装着状態の一例を示す概略断面側面図である。
【図７】照明装着パネルの装着状態の他の例を示す概略断面側面図である。
【図８】照明装着パネルの装着状態の更に他の例を示す概略断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【００１１】
本形態例に示すオープンショーケース１は、断熱壁２により構成されたケース本体３内に前面が開口し、内部に複数の陳列棚４ａを設けた多段式の陳列室４を形成し、ケース本体３の底面板３ａの下部、背面板３ｂの後部及び天面板３ｃの上部にダクト５を設けるとともに、ダクト５内に冷凍機を構成する冷却器６及び送風機７等を配置し、陳列室４の上部前端に設けた吹出口８から吹き出されて陳列室４の下部前端に設けた吸込口９に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室４の開口部を覆うことにより陳列室４内を冷却するようにしている。また、吹出口８の後部側の天面板３ｃの下面には、最上段の陳列棚４ａを照らすための天井照明（蛍光灯）１０が設けられている。
【００１２】
ケース本体３の天井パネル１１の上面には、該天井パネル１１の上面に取り付けられる支持部材１２と、該支持部材１２の上面にネジなどにより取り付けられる照明装着パネル１３とが設けられている。支持部材１２は、ケース本体３の前後方向に向けて、複数本が所定間隔で配置されており、支持部材１２の前端には、天井パネル１１の前端に設けた支持部材取付用レール１１ａに固定される位置決め片１２ａが設けられている（図５参照）。さらに、位置決め片１２ａの前面には、天井パネル１１の前端を覆う非冷ノジング１４と、該非冷ノジング１４の上部に取り付けられた非冷ノジング上部カバー１４ａとが取り付けられている（図３参照）。また、この支持部材１２には、高さ寸法の異なるものが複数用意されている。
【００１３】
照明装着パネル１３は、図３に詳細を示すように、前後方向のチャンネル材１３ａと、該チャンネル材１３ａの下面に取り付けられた下面板１３ｂと、チャンネル材１３ａの上面後部側に取り付けられた天井カバー１３ｃと、チャンネル材１３ａの上面前部側に取り付けられた照明カバー１３ｄとで形成されており、幅寸法は、前記ケース本体３の幅寸法と略同じ寸法に形成されている。前記下面板１３ｂの前端部には、照明器具、例えば蛍光灯１５を取り付けるための照明取付部１３ｅが設けられている。前記照明カバー１３ｄは、略Ｌ字状に屈曲形成されており、チャンネル材１３ａから前方に突出して照明取付部１３ｅに取り付けられた蛍光灯１５の前方側を覆うように形成されている。また、下面板１３ｂの下面前端部で、蛍光灯１５の上方部分には、蛍光灯１５からの光を陳列室４の方向に反射させるための反射板１６が取り付けられている。この反射板１６は、例えば、図４に詳細を示すように、略長方形状のアルミ鏡面材を折曲して形成したもので、ランプホルダー位置に合わせてランプホルダー通し孔１６ａを穿設している。さらに、下面板１３ｂの下面後部側で、前記非冷ノジング上部カバー１４ａの直前部分には、夜間の非営業時に陳列室４の開口部を覆うナイトカバー１７ａを巻き取って収納するためのナイトカバー収納部１７が取り付けられている。
【００１４】
支持部材１２及び照明装着パネル１３は、図６乃至図８に示すように、支持部材１２の高さ寸法と、支持部材１２に対する照明装着パネル１３の前後方向の取付位置を選択することにより、照明装着パネル１３の前端部の位置と蛍光灯１５の位置とを調節することができる。
【００１５】
例えば、図６では、支持部材１２として比較的大きな高さ寸法Ｈ１を有する支持部材１２を使用し、照明装着パネル１３は、支持部材１２に対して最も後退した位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、照明装着パネル１３に取り付けた蛍光灯１５によって陳列室４内を効果的に照明できるとともに、照明装着パネル１３が前方に突出した状態になっても、ケース本体３の天井パネル１１を前方に張り出した場合に比べて邪魔にならず、目障りになることはない。
【００１６】
また、図７では、支持部材１２として比較的小さな高さ寸法Ｈ２を有する支持部材１２を使用し、照明装着パネル１３は、支持部材１２に対して最も前進させた位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、陳列室４の奥側も効果的に照明することができる。
【００１７】
さらに、図８では、図６に示した例と同様に、支持部材１２として比較的大きな高さ寸法Ｈ１を有する支持部材１２を使用するとともに、照明装着パネル１３は、図７に示した例と同様に、支持部材１２に対して最も前進させた位置に取り付けた例を示している。このようにして照明装着パネル１３を取り付けることにより、前方に突出した状態になる照明装着パネル１３が目障りになることなく、陳列室４の奥側も効果的に照明することができる。
【００１８】
また、蛍光灯１５の上部側に前記反射板１６を設けることにより、蛍光灯１５による照明効果を向上させることができ、下面板１３ｂの下面後部側にナイトカバー収納部１７を配置することにより、照明効果を阻害することなくナイトカバー収納部１７を設けることができる。
【００１９】
支持部材１２及び照明装着パネル１３の取付状態は、ケース本体３の高さや天井パネル１１の前端位置、陳列室４内の棚段数、陳列する商品、オープンショーケース１の設置位置、その他の条件に応じて任意に設定することが可能であり、オープンショーケース１を使用するユーザの要望に応じて、オープンショーケース１の製作工場で容易に対応することができる。また、支持部材１２及び照明装着パネル１３の両側部は、これらの取付状態に対応した大きさ、形状の側面パネル１８によってケース本体３の側面と一体に覆われる。
【００２０】
さらに、各陳列棚下面前端に棚照明を設けることなく陳列室４内を十分に照明することができるので、照明用の電気代を削減できるとともに、庫内負荷を減少させて冷凍機用の電気代の削減も図ることができる。
【符号の説明】
【００２１】
１ オープンショーケース
２ 断熱壁
３ ケース本体
３ａ 底面板
３ｂ 背面板
３ｃ 天面板
４ 陳列室
４ａ 陳列棚
５ ダクト
６ 冷却器
７ 送風機
８ 吹出口
９ 吸込口
１０ 天井照明（蛍光灯）
１１ 天井パネル
１１ａ 支持部材取付用レール
１２ 支持部材
１２ａ 位置決め片
１３ 照明装着パネル
１３ａ チャンネル材
１３ｂ 下面板
１３ｃ 天井カバー
１３ｄ 照明カバー
１３ｅ 照明取付部
１４ 非冷ノジング
１４ａ 非冷ノジング上部カバー
１５ 蛍光灯
１６ 反射板
１６ａ ランプホルダー通し孔
１７ ナイトカバー収納部
１７ａ ナイトカバー
１８ 側面パネル
【特許請求の範囲】
【請求項１】
断熱壁により構成されたケース本体内に前面が開口した陳列室を形成し、陳列室の上部前端に設けた吹出口から下方に向けて吹き出され、陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースにおいて、
前記ケース本体の天井パネル上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部を設けた照明装着パネルとを備え、該照明装着パネルは、前記ケース本体と同じ幅寸法を有し、照明装着パネルの後部側は、前記支持部材に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材及び照明装着パネルの側方は、前記ケース本体の側面と一体の側面パネルによって覆われることを特徴とするオープンショーケース。
【請求項２】
前記照明装着パネルの下面前端部には、前記照明取付部に取り付けた照明器具の光を前記陳列室方向に反射させる反射板が取り付けられていることを特徴とする請求項１記載のオープンショーケース。
【請求項３】
前記照明装着パネルの下面後部側には、ナイトカバー収納部が取り付けられていることを特徴とする請求項１又は２記載のオープンショーケース。
【請求項４】
前記支持部材は、該支持部材の高さ寸法が異なる複数の支持部材の一つが選択して取り付けられることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項記載のオープンショーケース。
【請求項１】
断熱壁により構成されたケース本体内に前面が開口した陳列室を形成し、陳列室の上部前端に設けた吹出口から下方に向けて吹き出され、陳列室の下部前端に設けた吸込口に吸い込まれる冷気のエアカーテンで陳列室の開口部を覆うことにより陳列室内を冷却するオープンショーケースにおいて、
前記ケース本体の天井パネル上面に取り付けられるケース本体前後方向を向いた複数の支持部材と、該支持部材に取り付けられ、下面前端部に照明取付部を設けた照明装着パネルとを備え、該照明装着パネルは、前記ケース本体と同じ幅寸法を有し、照明装着パネルの後部側は、前記支持部材に前後方向位置調整可能に取り付けられるとともに、前記支持部材及び照明装着パネルの側方は、前記ケース本体の側面と一体の側面パネルによって覆われることを特徴とするオープンショーケース。
【請求項２】
前記照明装着パネルの下面前端部には、前記照明取付部に取り付けた照明器具の光を前記陳列室方向に反射させる反射板が取り付けられていることを特徴とする請求項１記載のオープンショーケース。
【請求項３】
前記照明装着パネルの下面後部側には、ナイトカバー収納部が取り付けられていることを特徴とする請求項１又は２記載のオープンショーケース。
【請求項４】
前記支持部材は、該支持部材の高さ寸法が異なる複数の支持部材の一つが選択して取り付けられることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項記載のオープンショーケース。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２０１０−２５９７１６（Ｐ２０１０−２５９７１６Ａ）
【公開日】平成２２年１１月１８日（２０１０．１１．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１１４６７５（Ｐ２００９−１１４６７５）
【出願日】平成２１年５月１１日（２００９．５．１１）
【出願人】（０００２１３４９３）中野冷機株式会社 (58)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１１月１８日（２０１０．１１．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年５月１１日（２００９．５．１１）
【出願人】（０００２１３４９３）中野冷機株式会社 (58)
【Ｆターム（参考）】
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