説明

カッタヘッド

【課題】鉄筋コンクリート管に埋め込まれた鉄筋を効率良く切断できる掘進機を提供すること。
【解決手段】掘進機本体の前面に設けられ、掘進機本体の軸心を中心に回転するカッタヘッド基部21と、カッタヘッド基部の前面に配設されたギアカッタ23とを備える。ギアカッタ23は、カッタヘッド基部の前面への中心軸の投影がカッタヘッド基部の径方向に沿うように配設され、前記中心軸を中心に回転する直円錐台からなるギアカッタ基部23aと、ギアカッタ基部の外周面に配設され、カッタヘッド基部の前面への刃先の投影がカッタヘッド基部の径方向に沿っていて、既設管OPを打壊する複数の打撃刃部23bとで構成される。そして、カッタヘッド基部の中心からの距離をR、ギアカッタ基部の周方向に対する打撃刃部のピッチをPとしたときに、2πR/Pが自然数となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中に埋設された鉄筋コンクリート管を破壊する掘進機に搭載されるカッタヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
地中に埋設された下水道管などの鉄筋コンクリート管を推進工法により切削・破砕して、当該鉄筋コンクリート管を新しく置き換える非開削工法が知られている。
【0003】
推進工法に使用される掘進機は、掘進機本体と、掘進機本体の前面に設けられるカッタヘッドとを具備している。カッタヘッドは、掘進機本体に対して回転するヘッド本体と、ヘッド本体の前面に設けられ、当該ヘッド本体に対して回転する複数のカッタビットとで構成さている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0004】
ところで、従来の掘進機は、カッタビットに設けられた複数の刃部を鉄筋コンクリート管の端面に打撃して、鉄筋コンクリート管のコンクリート及び鉄筋を細かく切断している。しかしながら、鉄筋コンクリート管に埋め込まれた鉄筋は、カッタビットの刃部で一度打撃されただけ、もしくはコンクリートとカッタビットの刃部との間で一度挟み込まれただけでは切断されない。
【0005】
また、従来の掘進機には、カッタビットの刃部を鋭利にして、鉄筋コンクリート管の鉄筋を一度で切断するものもある。しかしながら、カッタビットの刃部が鋭利であっても、短期間で鈍化してしまうため、結局、前述のように鉄筋コンクリート管に埋め込まれた鉄筋が一度で切断されなくなる。
【特許文献1】特開平10−37676号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、既設管に埋め込まれた鉄筋を効率良く切断できるカッタヘッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明のカッタヘッドは、次のように構成されている。
【0008】
(1)掘進機に搭載されて、鉄筋コンクリート管の破壊に使用されるカッタヘッドにおいて、前記掘進機の軸心を中心に回転するカッタヘッド基部と、前記カッタヘッド基部の前面に対向配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する中心軸の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、当該中心軸を中心に回転する直円錐台もしくは円柱からなるギアカッタ基部と、前記ギアカッタ基部の外周面に配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する刃先の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、前記ギアカッタ基部の回転に伴って前記鉄筋コンクリート管を打壊する複数の打撃刃部とで構成されるギアカッタとを備え、前記カッタヘッド基部の中心からの距離をRとし、前記ギアカッタ基部の周方向に対する前記複数の打撃刃部のピッチをPとしたときに、2πR/Pが自然数となる。
【0009】
(2)(1)に記載されたカッタヘッドにおいて、前記カッタヘッド基部の前面には、少なくとも2つ以上の前記ギアカッタが設けられていて、これらギアカッタのうち、前記カッタヘッド基部の中心からの距離がn番目であるギアカッタを第nのギアカッタ、前記カッタヘッド基部の中心からの距離がn+1番目であるギアカッタを第n+1のギアカッタとすれば、前記カッタヘッド基部の中心を基準とした、前記第nのギアカッタの打撃刃部の刃先における前記カッタヘッド基部の中心から最も離間した部位までの距離をLn、前記カッタヘッド基部の中心を基準とした、前記第n+1のギアカッタの打撃刃部の刃先における前記カッタヘッド基部の中心に最も接近した部位までの距離をLn+1としたときに、Ln≦Ln+1が成立する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、既設管に埋め込まれた鉄筋を効率良く切断することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る地中埋設管の改築推進工法を示す概念図である。
図1に示すように、地中埋設管の改築推進工法で使用される掘進機10は、円筒状の掘進機本体11を備えていて、その前面には地中に埋設された既設管OPおよびその周囲の地山を打壊・掘削するためのカッタヘッド12が設けられている。
【0012】
この掘進機10は、発進立坑Hの底面に設置された元押装置13に押圧されて、到達立坑(図示しない)に向かって推進する。掘進機10の後方には、新設管NPが順次補給される。
【0013】
なお、本実施形態における既設管OPは、いわゆる鉄筋コンクリート管であって、その内部には、既設管OPの周方向に沿って配設された鉄筋W1と、既設管OPの軸心方向に沿って配設された鉄筋W2とで構成されている(図6を参照)。
【0014】
図2は同実施形態に係るカッタヘッド12の正面図、図3は同実施形態に係るカッタヘッド12の側面図である。
【0015】
図2と図3に示すように、このカッタヘッド12は、三つ葉型のカッタヘッド基部21を備えている。カッタヘッド基部21は、掘進機本体11の前面に配設されていて、掘進機本体11内に配設された駆動装置によって、掘進機の軸心を中心に回転される。
【0016】
カッタヘッド基部21の前面には、既設管OPを打壊する第1〜第3のギアカッタ22〜24が配設されている。第1〜第3のギアカッタ22〜24は、それぞれ直円錐台型の第1〜第3のギアカッタ基部22a〜24aを備えている。
【0017】
第1〜第3のギアカッタ基部22a〜24aは、それぞれカッタヘッド基部21の前面に対する中心軸の投影および母線の投影が、カッタヘッド基部21の径方向に沿うように配置されていて、それぞれの外周面には既設管OPを破砕する複数の打撃刃部22b〜24bが形成されている。
【0018】
これらの打撃刃部22b〜24bは、それぞれカッタヘッド基部21の前面に対する投影がカッタヘッド基部21の径方向に沿うように配置されていて、それぞれの先端部には比較的鈍い刃先部が形成されている。
【0019】
前述した第1〜第3のギアカッタ22〜24は、掘進機本体11内に配設された駆動装置によって、それぞれの中心軸を中心に回転される。これにより、カッタヘッド12の前方には、図5と図6に示すように、周方向に対して波型の断面形状を持った掘削面Sが形成される。
【0020】
(第1〜第3のギアカッタ22〜24の位置関係)
図4は同実施形態に係る第1〜第3のギアカッタ22〜24の位置関係を示す説明図であって、第2のギアカッタ23が実際の位置から180度ずれた位置、即ち第1、第3のギアカッタ22、24に挟まれる位置に図示されている。
図4に示すように、カッタヘッド基部21の径方向に対する第1〜第3のギアカッタ22〜24の配置は、
カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第1のギアカッタ22の打撃刃部22bにおけるカッタヘッド基部21の中心Oから最も離間した縁部までの距離をL1、
カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oに最も接近した縁部までの距離をL2、
カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oから最も離間した縁部までの距離をL3、
カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第3のギアカッタ24の打撃刃部24bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oに最も接近した縁部までの距離をL4としたとき、
L1≦L2 …[数式1]
L3≦L4 …[数式2]
という関係が成り立つように決定される。
【0021】
なお、(L2−L1)や(L4−L3)が小さいほど好ましいため、本実施形態における第1〜第3のギアカッタ22〜24は、殆んどL1−L2=0、L3−L4=0となるように配置されている。
【0022】
これにより、第1〜第3のギアカッタ22〜24によって掘削面Sに形成される第1〜第3の領域S1〜S3は、互いに重なる部分のない独立した環状の領域となる。即ち、第nのギアカッタによって掘削面Sに刻まれた波型形状が、第mのギアカッタによって破壊されることがない(n∈自然数、m∈自然数、n≠m)。
【0023】
なお、本実施形態では、第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bが[数式1]と[数式2]の関係を満足するように、打撃刃部22b〜24bの刃先部の端部をそれぞれ斜めに切り欠いている。換言すれば、打撃刃部22b〜24bの刃先部の端部を切り欠くだけで、第1〜第3のギアカッタ22〜24が[数式1]と[数式2]を満足することになる。そのため、掘進機10の外径に応じて第1〜第3のギアカッタ22〜24のサイズが変化した場合でも、簡単に対応することができる。
【0024】
また、カッタヘッド基部21の径方向に対する第1〜第3のギアカッタ22〜24の配置が前記[数式1]と[数式2]の関係を満たしていれば、第1〜第3のギアカッタ22〜24それぞれの個数や、カッタヘッド基部21の周方向に対する第1〜第3のギアカッタ22〜24の配置は、全く限定されるものではない。
【0025】
(打撃刃部22b〜24bのピッチ)
第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bのピッチPは、
カッタヘッド基部21の中心Oからの距離をRとしたとき、
2πR/P=自然数 …[数式3]
という関係が成立するように決定されている。
【0026】
そのため、カッタヘッド基部21がいくら回転しても、打撃刃部22b〜24bは、図6に示すように、掘削面Sの抉れ部D(後述する)に入り込むことになる。これにより、既設管OPの同一部位が打撃刃部22b〜24bによって繰り返し打撃されることになり、そこに存在する鉄筋W1が効率良く切断される。
【0027】
(推進工法の作業工程)
先ず、既設管OP内にコンクリートCが充填される。そして、既設管OP内に充填されたコンクリートCが硬化したら、掘進機の推進が開始され、既設管OP及びその内部に充填されたコンクリートCが破砕される。
【0028】
図5は同実施形態に係るカッタヘッド12により形成された掘削面Sの平面図、図6は同実施形態に係るカッタヘッド12により打壊される既設管OPの断面図である。
【0029】
図5と図6を見ると、掘進機により形成される掘削面Sは、周方向に対して断面形状が波型となっていて、第1〜第3の領域S1〜S3で構成されていることがわかる。これら第1の領域S1〜第3の領域S3は、それぞれ第1のギアカッタ22〜第3のギアカッタ24によって形成された領域である。
【0030】
ところで、本実施形態では、第1〜第3のギアカッタ22〜24が前記[数式1]と[数式2]の関係を満たしている。そのため、第1〜第3の領域S1〜S3は、互いに重なり合う部分の無い独立した領域となっている。
【0031】
これにより、既設管OPが存在する第2の領域S2は、第1のギアカッタ22や第3のギアカッタ24によって破壊されることがない。したがって、既設管OPに埋め込まれた鉄筋W1が第1、第3のギアカッタ22、24からの影響を受けて移動・変形することがない。その結果、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bは、既設管OPの鉄筋W1の同一部分を繰り返し打撃して、当該鉄筋W1を効率良く切断することが可能となる。
【0032】
なお、既設管OPの軸心方向に沿って配設されている鉄筋W2は、推進工程の途中で既設管OPの端面から突出しても、ギアカッタの回転によって即座に既設管OPの周方向に寝かされるから、結局、既設管OPの周方向に配設された鉄筋W1と同様に効率良く切断される。
【0033】
そして、計画していた既設管OPの破壊が完了したら、掘進機10が撤去されて、推進工程が終了となる。
【0034】
(本実施形態による作用)
本実施形態において、第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bのピッチPは、カッタヘッド基部21の中心からの距離をRとしたとき、2πR/P=自然数という関係が成立するように決定されている。
【0035】
そのため、第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bは、カッタヘッド基部21の回転量によらず、必ず掘削面Sの抉れ部Dに入り込む。これにより、既設管OPの同一部位が打撃刃部22bによって繰り返し打撃されることになるから、そこに存在する鉄筋W1、W2は効率良く切断される。
【0036】
また、本実施形態において、カッタヘッド基部21の径方向に対する第1〜第3のギアカッタ22〜24の配置は、以下のように決定されている。即ち、カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第1のギアカッタ22の打撃刃部22bにおけるカッタヘッド基部21の中心Oから最も離間した縁部までの距離をL1、カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oに最も接近した縁部までの距離をL2、カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oから最も離間した縁部までの距離をL3、カッタヘッド基部21の中心Oを基準とした、第3のギアカッタ24の打撃刃部24bの刃先部におけるカッタヘッド基部21の中心Oに最も接近した縁部までの距離をL4としたとき、第1〜第3のギアカッタ22〜24の配置は、L1≦L2、L3≦L4という関係が成り立つように決定される。
【0037】
これにより、第2のギアカッタ23によって形成された第2の領域S2の波型形状は、第1、第2のギアカッタ22、24によって破壊されることがない。したがって、既設管OPに埋め込まれている鉄筋W1、W2は、第1、第3のギアカッタ22、24の影響を受けて移動・変形することがない。その結果、第2のギアカッタ23の打撃刃部23bは、鉄筋W1、W2の同一部分を繰り返し打撃して、当該鉄筋W1、W2を効率良く切断することが可能となる。
【0038】
また、本実施形態において、打撃刃部22b〜24bの刃先部の端部は、第1〜第3のギアカッタ22〜24が[数式1]と[数式2]の関係を満足するように、それぞれ斜めに切り欠かれている。換言すれば、刃先部の端部を切り欠くだけで、第1〜第3のギアカッタ22〜24が[数式1]と[数式2]を満足することになる。そのため、掘進機10の外径に応じて第1〜第3のギアカッタ22〜24のサイズが変化した場合でも、簡単に対応することができる。
【0039】
また、本実施形態において、第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bは、比較的鈍く形成されている。そのため、打撃刃部22b〜24bの刃こぼれが低減され、結果として、ギアカッタ22〜24の長期使用が可能となり、施工コストが低減する。さらに、掘進機10の推進に伴って打撃刃部22b〜24bが磨耗しても、磨耗前と同等な効果が得られる。
【0040】
なお、従来から存在する掘進機のカッタヘッドの中には、ギアカッタの打撃刃部のピッチPが前記[数式3]の関係を満たしていなくても、ギアカッタの打撃刃部を既設管の同一部分に当てることが可能なものがある。しかしながら、これは既設管やその内部に充填されたコンクリートが非常に硬いために、ギアカッタの動きが強制的に掘削面の波型形状に追従してしまった結果である。
【0041】
このようにギアカッタの動きが強制的に掘削面の波型形状に追従してしまうと、駆動装置に対して極めて大きな負荷がかかり、駆動装置の故障の原因となる。しかしながら、本実施形態によれば、ギアカッタの打撃刃部のピッチPが前記[数式3]の関係を満たしているため、第1〜第3のギアカッタ22〜24の打撃刃部22b〜24bが自然に掘削面Sの波型形状に倣うことになり、駆動装置に対する負荷が低減される。
【0042】
本発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る掘進機の概略図。
【図2】同実施形態に係るカッタヘッドの正面図。
【図3】同実施形態に係るカッタヘッドの側面図。
【図4】同実施形態に係る第1〜第3のギアカッタの位置関係を示す説明図。
【図5】同実施形態に係るカッタヘッドにより形成された掘削面の平面図。
【図6】同実施形態に係るカッタヘッドにより打壊される鉄筋コンクリート管の断面図。
【符号の説明】
【0044】
11…推進器本体、21…カッタヘッド基部、22〜24…第1〜第3のギアカッタ、22a〜24a…第1〜第3のギアカッタ基部、22b〜24b…打撃刃部、OP…既設管、NP…新設管、W1…鉄筋、W2…鉄筋。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
掘進機に搭載されて、鉄筋コンクリート管の破壊に使用されるカッタヘッドにおいて、
前記掘進機の軸心を中心に回転するカッタヘッド基部と、
前記カッタヘッド基部の前面に対向配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する中心軸の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、当該中心軸を中心に回転する直円錐台もしくは円柱からなるギアカッタ基部と、前記ギアカッタ基部の外周面に配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する刃先の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、前記ギアカッタ基部の回転に伴って前記鉄筋コンクリート管を打壊する複数の打撃刃部とで構成されるギアカッタとを備え、
前記カッタヘッド基部の中心からの距離をRとし、前記ギアカッタ基部の周方向に対する前記複数の打撃刃部のピッチをPとしたときに、
2πR/Pが自然数となることを特徴とするカッタヘッド。
【請求項2】
掘進機に搭載されて、鉄筋コンクリート管の破壊に使用されるカッタヘッドにおいて、
前記掘進機の軸心を中心に回転するカッタヘッド基部と、
前記カッタヘッド基部の前面に対向配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する中心軸の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、当該中心軸を中心に回転する直円錐台もしくは円柱からなるギアカッタ基部と、前記ギアカッタ基部の外周面に配置され、前記カッタヘッド基部の前面に対する刃先の投影が前記カッタヘッド基部の径方向に沿っていて、前記ギアカッタ基部の回転に伴って前記鉄筋コンクリート管を打壊する複数の打撃刃部とで構成される複数のギアカッタとを備え、
これらギアカッタのうち、前記カッタヘッド基部の中心からの距離がn番目であるギアカッタを第nのギアカッタ、前記カッタヘッド基部の中心からの距離がn+1番目であるギアカッタを第n+1のギアカッタとすれば、
前記カッタヘッド基部の中心を基準とした、前記第nのギアカッタの打撃刃部の刃先における前記カッタヘッド基部の中心から最も離間した部位までの距離をLn、
前記カッタヘッド基部の中心を基準とした、前記第n+1のギアカッタの打撃刃部の刃先における前記カッタヘッド基部の中心に最も接近した部位までの距離をLn+1としたときに、
Ln≦Ln+1が成立することを特徴とするカッタヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−120255(P2007−120255A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−317515(P2005−317515)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【出願人】(000100942)アイレック技建株式会社 (45)
【出願人】(392030036)株式会社ハンナンテックス (4)
【Fターム(参考)】