カテーテル
【課題】複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認できるようにすること。
【解決手段】本発明のカテーテルは、ガイドワイヤ2、ガイドワイヤを導通するための導管1と、導管の外側に設けられた外側バルーン3と、外側バルーンの外側に配置された外側ステント4と、導管の内側に設けられた内側バルーン5と、内側バルーンの内側に配置され、外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステント6とを具備する。
【解決手段】本発明のカテーテルは、ガイドワイヤ2、ガイドワイヤを導通するための導管1と、導管の外側に設けられた外側バルーン3と、外側バルーンの外側に配置された外側ステント4と、導管の内側に設けられた内側バルーン5と、内側バルーンの内側に配置され、外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステント6とを具備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用エックス線撮像システムを用いた画像観察において、とくにポリマーステントを用いて血管内治療をする際に用いられるカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
血管内インターベンション治療という治療方法がある。これは血管内に病変がある場合に、体外から血管にカテーテルやガイドワイヤやステントといった治療用デバイスを挿入し、遠隔的に治療をおこなう方法である。遠隔的に体内での作業となるため、その観察のためにエックス線画像を用いておこなうことが一般的になっている。
【0003】
医師はリアルタイムX線画像を見ながら、ステント留置位置や、ステント拡張直径などを決め、操作をおこなう。例えば長い病変においては、1本目のステントを留置した後、2本目のステントは1本目のステントに並べて留置するが、その際1ミリだけオーバーラップさせて留置させたい。このため医師にとっては1本目のステントの留置位置がわかることが必須である。
【0004】
近年、ポリマーステントというステントが提案されている。このステントはステントのプラットフォーム(構造体)が現在のような金属ではなく、ポリマーでできているものである。このステントは生体内に留置すると数ヵ月後に生体に吸収されて消滅するという特徴を有する。
【0005】
ポリマーはX線の吸収率が小さいため、X線画像におけるコントラストが極めて小さい。すなわちとてもみにくい。医師がステントを留置する際に、ポリマーステントは見えないという課題を有する。
【0006】
つまり、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認できないことが問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−102845号公報
【特許文献2】特開2007−503923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1局面は、ガイドワイヤ、ガイドワイヤを導通するための導管と、導管の外側に設けられた外側バルーンと、外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、導管の内側に設けられた内側バルーンと、内側バルーンの内側に配置され、外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステントとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第2局面は、ガイドワイヤと、前記ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記外側バルーンの外側に配置されたステントと、前記導管の内側に設けられ、拡張により前記ガイドワイヤを部分的に変形するための内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第3局面は、内部が隔壁により複数の中空室に仕切られてなるガイドワイヤと、前記ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、前記導管の内側に設けられ、内側に向けて設けられた複数の中空針を有し、造影剤の流し込みによる拡張により前記ガイドワイヤの中空室に前記複数の中空針を介して前記造影剤を注入するための内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第4局面は、ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記導管の内側に設けられた内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図2】図1のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図3】図1カテーテルによる2本のポリマーステントを順番に留置していく様子を示す図である。
【図4】本第1実施形態に関連する複数の変形例を示す図である。
【図5】本第1実施形態に関連する複数の変形例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図7】図6のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの斜視透視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図10】図9のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの斜視透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
上述したように、血管内インターベンション治療においては、まもなくポリマーステント(生体吸収ステント、外側ステントという)が登場し、瞬く間に主流になると見られている。このポリマーステントはX線吸収率が非常に低く、そのためX線撮像システムでは可視化できないという課題がある。例えば、2本目のステントを血管内に留置しようとするとき、1本目が見えないので、1本目のステントに対して2本目のステントを正しい位置に留置しにくい。そこで、本実施形態では、カテーテルの内側にX線不透過物としての例えば金属製のステント(内側ステントという)を備え、バルーン拡張による内側ステントの変形によりガイドワイヤに巻きつき、カテーテルを抜いてもガイドワイヤに付着して残り、X線に映ることを特徴とするカテーテルを提案する。このステントにより、2本目を入れる際の位置決めができるようになり、アームをどちら方向に振っても寝台を動かしても常に正確な位置を知ることができる、ようになり、手技が正確でかつ早くなる。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係るカテーテルは、ガイドワイヤ2を導通する導管1を有する。導管1の先端付近の外側には、バルーン(外側バルーンという)3が装備されている。外側バルーン3の外側には、典型的には網目形状のポリマーステント(外側ステントという)4が収縮した状態で挿入されている。なお、外側ステント4は、ポリマー製であり、X線吸収率が低くX線陰影がほとんどつかない。実際には導管1は二重管構造を有しており、二重管の中間層から外側バルーン3に拡張剤が注ぎ込まれ、外側バルーン3は拡張する(膨張する)。外側バルーン3の拡張により、外側ステント4は拡がり、血管を押し拡げた状態で固定される。
【0014】
導管1の先端付近の内側には、バルーン(内側バルーンという)5が装備されている。内側バルーン5の内側には、典型的には網目形状のステント(内側ステントという)6が拡張した状態で挿入されている。内側ステント6は、外側ステント4よりも高いX線吸収率を有し、X線透視画像上明りょうにそのX線陰影を確認することができる。典型的には内側ステント6は、金属製である。内側ステント6は、外側ステント4と略同じ長さであって、導管1の先端の略同じ位置に配置される。
【0015】
内側バルーン5は外側バルーン3と導管1に開けられた複数の孔7で連結されており、外側バルーン3の拡張と共に拡張する。内側バルーン5の拡張により、内側ステント6は収縮し、ガイドワイヤ2に密着される。
【0016】
図3には2つのポリマーステント4−1、4−2を血管内に留置する処置の手順を示している。まずガイドワイヤ2を血管に差し入れ、処置対象位置まで挿入する。そして1本目の導管1−1をガイドワイヤ2に沿って処置対象位置まで挿入する(拡張前)。
【0017】
その位置で、導管1−1の中間層から拡張剤を流し込む。それにより外側バルーン3と内側バルーン5とが拡張する(拡張)。外側バルーン3の拡張により、1本目の外側ステント4−1は拡がり、血管を押し拡げる。内側バルーン5の拡張により、内側ステント6は収縮し、ガイドワイヤ2に密着する。
【0018】
続いて、導管1−1の中間層から拡張剤を吸引する。それにより外側バルーン3と内側バルーン5とが収縮する(収縮)。外側バルーン3の収縮により、1本目の外側ステント4−1は外側バルーン3及び導管1から離脱する。同様に、内側バルーン5の収縮により、内側ステント6は内側バルーン5及び導管1から離脱する。
【0019】
ガイドワイヤ2をそのままに、1本目の導管1−1を引き抜く(抜去)。それにより1本目の外側ステント4−1は血管を押し拡げた拡張状態のままその場に留置される。また内側ステント6はガイドワイヤ2に密着した状態のまま、外側ステント4−1と共にその場に維持される。外側ステント4−1はポリマー製であり、X線透視画像上にはその陰影はほとんど映らない。一方、内側ステント6は金属製であり、X線透視画像上でその陰影は明りょうに識別することができる。上述したように、内側ステント6は、外側ステント4と略同じ長さであって、導管1の先端の略同じ位置に配置されているので、内側ステント6の位置は外側ステント4の位置と略同一であり、X線透視画像上に映った内側ステント6の陰影から、外側ステント4の位置を把握することができる。
【0020】
次に、2本目のポリマーステント4−2を有する2本目の導管1−2をガイドワイヤ2に沿って差し入れる。X線透視画像上で内側ステント6の陰影を介して1本目のポリマーステント4−1の留置位置を把握しながら、1本目のポリマーステント4−1の後端に2本目のポリマーステント4−2の先端がやや重なるような適当な位置まで挿入する。その位置で2本目の導管1−2のバルーンを拡張して、2本目のポリマーステント4−2を留置する。
【0021】
1本目のポリマーステント4−1と2本目のポリマーステント4−2の留置が完了した段階で、ガイドワイヤ2を内側ステント6とともに血管から引き抜く。
【0022】
このように本実施形態で、特殊なカテーテルを用いる。このカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、内外2つのステント4、6とふたつのバルーン3、5が一体形成されている。このうち外側のバルーン3と外側のステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン5は導管1の内側についているものとし、その内側バルーン5のさらに内側に新規なステント6が装着されている。外側のステント4は例えばポリマー素材とし、内側のステント6はX線不透過の金属素材とする。バルーン3、5を拡張すると、ふたつのバルーン3、5が同時に拡張する。外側のバルーン3は通常のバルーンと同じ動作をする。内側のバルーン5は拡張することにより、その内側のステント6を収縮させる。バルーン5をさらに拡張させると内側のステント6は完全に収縮し、導管1の内側を通っているガイドワイヤ2に巻きついてガイドワイヤ2に固定される。次に、外側と内側のバルーン3、5を同時に収縮させると、外側のステント4も内側のステント6もバルーン3、5から離脱し、その場に留置される。内側のステント6はすなわちワイヤ2に巻きついたまま留置される。最後に導管1を抜去するとふたつのステント4、6が体内の血管に沿って同じ位置に留置されたままとなる。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、内側の金属ステント6はX線不透過のため映る。具体的にはワイヤ2がその部分のみ太ったように見える。この太さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになる。
【0023】
医師は次にふたつめのステント4を挿入しようとする。医師は2本目のステント4付き導管1を血管内に進める。この時のカテーテル及びステント4は従来のものでよい。医師が見るX線画像では、1本目のポリマーステント4の留置位置が血管に沿ってどこにあるのかがX線画像で内側ステント6の陰影からわかるので、これを目印として2本目の位置決めをおこなう。例えば、2本目のステント4−2と1本目のステント4−1が1ミリオーバーラップするように位置決めする。2本目のステント4−2を拡張し、留置する。2本目のカテーテルを抜去する。
【0024】
すべての治療が完了すると、最後に医師はガイドワイヤを抜去する。以上により、2本のポリマーステントが容易に位置決めできた。
【0025】
(変形例)
上記説明では内側にステント6を用いるとした。この際、内側のステント6は挿入時には拡張させており、外からバルーン5で圧縮されることにより収縮することとなる。よって、ステント6は、ステント6に外側から垂直に圧力がかかったときに、収縮できる構造を有する。ステント6は典型的には網目構造であるが、その網目構造に限定される必要はない。例えば、図4に例示するように、内側ステント6は、金属製網目構造、金属製円筒構造、複数のスリットを有する金属製円筒構造、又は熱収縮製を有する非金属製円筒構造んもいずれでもよい。
【0026】
上記説明では、ダブルステント4、6の構造としたが、内側のX線不透過とするステント6は例えば、外側ステント4の両端にX線不透過である目印ができるものであれば良く、図5に示すように例えば内側ステント6は2つのリング状の内側ステント部分8、9であってもよい。
【0027】
また、巻きつく際に、両端はできるだけ滑らかな傾斜になっていることが望ましい。これはステント4挿入後に、ワイヤ2に沿って別のデバイス(例えば血管内超音波プローブ)などをさらに奥に進ませるケースを想定する。エッジがたっているとそれらの追加デバイスを進めることが困難になってしまうため、図5に示すように、エッジを滑らかにすることによりデバイスの通過を容易にする。
【0028】
(第2実施形態)
図6、図7、図8には、第2実施形態に係るカテーテルの縦断面図を示している。従来のガイドワイヤとは、針金のようなものである。本実施形態のガイドワイヤ10は、従来のガイドワイヤと外径は同じとするが、中空構造を有し、管のようになっている
上記第1の実施形態と異なり、第2実施形態では、内側ステント6は設けられていない。第2実施形態で用いるカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、外側のポリマーステント4と内外ふたつのバルーン3、5が一体形成されている。
【0029】
このうちひとつのバルーン3とひとつのステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン5は導管1の内側についている。外側のステント4は例えばポリマー素材とする。バルーン3、5を拡張すると、ふたつのバルーン3、4が同時に拡張する。外側のバルーン3は通常のバルーンと同じ動作をする。内側のバルーン5は拡張されることにより、その内側の中空管構造のガイドワイヤ10を圧縮する。それによりガイドワイヤ10は部分的に潰れ、その部分の中空が無くなり、外径が部分的に細くなる(細線化される)。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、その位置でガイドワイヤ10が部分的に細く写る。軸方向の前後を比較するとこのガイドワイヤ細さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになる。
【0030】
(第3実施形態)
図9、図10、図11には、第3実施形態に係るカテーテルの縦断面図を示している。従来のガイドワイヤとは、針金のようなものである。本実施形態のガイドワイヤ11は従来のガイドワイヤと外径は同じとするが、中空構造を有し、かつ約1ミリごとに中空室(コンパートメント)12に区切られている。具体例としては例えば船のバラストのような構造、あるいは竹のような構造である。
【0031】
第1実施形態と異なり、第3実施形態で用いるカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、ひとつのステント4とふたつのバルーン3、5が一体形成されている。このうちひとつのバルーン3とひとつのステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン13はその表面に複数の中空針14を有している。内側バルーン13の内部と中空針14とは導通されている。
【0032】
内側のバルーン13を拡張することにより、針14が立ち、ガイドワイヤ11に突き刺さる。針14からは注射針のように中から液体(ここでは濃い造影剤)が高圧注射され、ガイドワイヤ11の各中空室12に注入される。バルーン13が拡張された部分のコンパートメント12のみに造影剤が注入される。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、その部分のガイドワイヤ11が通常は薄く写るが、造影剤が注射された部分は濃く写る。軸方向の前後を比較するとこのガイドワイヤ11の濃さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになった。
【0033】
(変形例)
第3実施形態ではワイヤを区切ることにしたが、マイクロカテーテルのようなものでも良い。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0035】
例えば、上記実施形態では、ポリマーステントについて記述したが、ポリマーに限定するものではない。ポリマー以外でも、X線吸収率が低いプラットフォームであれば、何にでも適応可能である。
【0036】
ステント以外にも、例えば(流動性の小さい)薬剤などにも適応できる。すなわちこの手法により、どこに薬剤を投与(塗布)したかがわかるようになる。薬剤を重ね塗りするような場合に有用である。例えば、Stem Cell治療において、どこからStem Cellを投与したかの目印としても適応可能である。例えば、現在「IVUSマーキング」と呼ばれている手法を代替することも可能である。なお、IVUSマーキングとは、次の通りである。X線撮像装置を用いるオペレーターが、例えばステントを留置したい位置にX線吸収係数の高い物体(ここでは血管内超音波:IVUS)を移動させ、X線撮像をおこなうことにより、X線画像上に物体(IVUS)の影が明瞭に描写される。オペレーターはこの画像を見ながら、ステント留置作業をおこなう。
【0037】
ステント以外にも、例えばレーザー治療など、病変部の形がわからない治療にも適応できる。すなわちこの手法により、追加でレーザー照射する場合に、前回はどこでレーザー照射したかが、よくわかるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認する際に用いられる。
【符号の説明】
【0039】
1…導管12…ガイドワイヤ、3…外側バルーン、4…外側ステント(ポリマーステント)、5…内側バルーン、6…内側ステント(金属ステント)。
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用エックス線撮像システムを用いた画像観察において、とくにポリマーステントを用いて血管内治療をする際に用いられるカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
血管内インターベンション治療という治療方法がある。これは血管内に病変がある場合に、体外から血管にカテーテルやガイドワイヤやステントといった治療用デバイスを挿入し、遠隔的に治療をおこなう方法である。遠隔的に体内での作業となるため、その観察のためにエックス線画像を用いておこなうことが一般的になっている。
【0003】
医師はリアルタイムX線画像を見ながら、ステント留置位置や、ステント拡張直径などを決め、操作をおこなう。例えば長い病変においては、1本目のステントを留置した後、2本目のステントは1本目のステントに並べて留置するが、その際1ミリだけオーバーラップさせて留置させたい。このため医師にとっては1本目のステントの留置位置がわかることが必須である。
【0004】
近年、ポリマーステントというステントが提案されている。このステントはステントのプラットフォーム(構造体)が現在のような金属ではなく、ポリマーでできているものである。このステントは生体内に留置すると数ヵ月後に生体に吸収されて消滅するという特徴を有する。
【0005】
ポリマーはX線の吸収率が小さいため、X線画像におけるコントラストが極めて小さい。すなわちとてもみにくい。医師がステントを留置する際に、ポリマーステントは見えないという課題を有する。
【0006】
つまり、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認できないことが問題である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−102845号公報
【特許文献2】特開2007−503923号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1局面は、ガイドワイヤ、ガイドワイヤを導通するための導管と、導管の外側に設けられた外側バルーンと、外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、導管の内側に設けられた内側バルーンと、内側バルーンの内側に配置され、外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステントとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第2局面は、ガイドワイヤと、前記ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記外側バルーンの外側に配置されたステントと、前記導管の内側に設けられ、拡張により前記ガイドワイヤを部分的に変形するための内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第3局面は、内部が隔壁により複数の中空室に仕切られてなるガイドワイヤと、前記ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、前記導管の内側に設けられ、内側に向けて設けられた複数の中空針を有し、造影剤の流し込みによる拡張により前記ガイドワイヤの中空室に前記複数の中空針を介して前記造影剤を注入するための内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
本発明の第4局面は、ガイドワイヤを導通するための導管と、前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、前記導管の内側に設けられた内側バルーンとを具備するカテーテルを提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図2】図1のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図3】図1カテーテルによる2本のポリマーステントを順番に留置していく様子を示す図である。
【図4】本第1実施形態に関連する複数の変形例を示す図である。
【図5】本第1実施形態に関連する複数の変形例を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図7】図6のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの斜視透視図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの縦断面図である。
【図10】図9のカテーテルとガイドワイヤのバルーン拡張時の縦断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係るカテーテルとガイドワイヤの斜視透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
上述したように、血管内インターベンション治療においては、まもなくポリマーステント(生体吸収ステント、外側ステントという)が登場し、瞬く間に主流になると見られている。このポリマーステントはX線吸収率が非常に低く、そのためX線撮像システムでは可視化できないという課題がある。例えば、2本目のステントを血管内に留置しようとするとき、1本目が見えないので、1本目のステントに対して2本目のステントを正しい位置に留置しにくい。そこで、本実施形態では、カテーテルの内側にX線不透過物としての例えば金属製のステント(内側ステントという)を備え、バルーン拡張による内側ステントの変形によりガイドワイヤに巻きつき、カテーテルを抜いてもガイドワイヤに付着して残り、X線に映ることを特徴とするカテーテルを提案する。このステントにより、2本目を入れる際の位置決めができるようになり、アームをどちら方向に振っても寝台を動かしても常に正確な位置を知ることができる、ようになり、手技が正確でかつ早くなる。
【0013】
図1に示すように、本実施形態に係るカテーテルは、ガイドワイヤ2を導通する導管1を有する。導管1の先端付近の外側には、バルーン(外側バルーンという)3が装備されている。外側バルーン3の外側には、典型的には網目形状のポリマーステント(外側ステントという)4が収縮した状態で挿入されている。なお、外側ステント4は、ポリマー製であり、X線吸収率が低くX線陰影がほとんどつかない。実際には導管1は二重管構造を有しており、二重管の中間層から外側バルーン3に拡張剤が注ぎ込まれ、外側バルーン3は拡張する(膨張する)。外側バルーン3の拡張により、外側ステント4は拡がり、血管を押し拡げた状態で固定される。
【0014】
導管1の先端付近の内側には、バルーン(内側バルーンという)5が装備されている。内側バルーン5の内側には、典型的には網目形状のステント(内側ステントという)6が拡張した状態で挿入されている。内側ステント6は、外側ステント4よりも高いX線吸収率を有し、X線透視画像上明りょうにそのX線陰影を確認することができる。典型的には内側ステント6は、金属製である。内側ステント6は、外側ステント4と略同じ長さであって、導管1の先端の略同じ位置に配置される。
【0015】
内側バルーン5は外側バルーン3と導管1に開けられた複数の孔7で連結されており、外側バルーン3の拡張と共に拡張する。内側バルーン5の拡張により、内側ステント6は収縮し、ガイドワイヤ2に密着される。
【0016】
図3には2つのポリマーステント4−1、4−2を血管内に留置する処置の手順を示している。まずガイドワイヤ2を血管に差し入れ、処置対象位置まで挿入する。そして1本目の導管1−1をガイドワイヤ2に沿って処置対象位置まで挿入する(拡張前)。
【0017】
その位置で、導管1−1の中間層から拡張剤を流し込む。それにより外側バルーン3と内側バルーン5とが拡張する(拡張)。外側バルーン3の拡張により、1本目の外側ステント4−1は拡がり、血管を押し拡げる。内側バルーン5の拡張により、内側ステント6は収縮し、ガイドワイヤ2に密着する。
【0018】
続いて、導管1−1の中間層から拡張剤を吸引する。それにより外側バルーン3と内側バルーン5とが収縮する(収縮)。外側バルーン3の収縮により、1本目の外側ステント4−1は外側バルーン3及び導管1から離脱する。同様に、内側バルーン5の収縮により、内側ステント6は内側バルーン5及び導管1から離脱する。
【0019】
ガイドワイヤ2をそのままに、1本目の導管1−1を引き抜く(抜去)。それにより1本目の外側ステント4−1は血管を押し拡げた拡張状態のままその場に留置される。また内側ステント6はガイドワイヤ2に密着した状態のまま、外側ステント4−1と共にその場に維持される。外側ステント4−1はポリマー製であり、X線透視画像上にはその陰影はほとんど映らない。一方、内側ステント6は金属製であり、X線透視画像上でその陰影は明りょうに識別することができる。上述したように、内側ステント6は、外側ステント4と略同じ長さであって、導管1の先端の略同じ位置に配置されているので、内側ステント6の位置は外側ステント4の位置と略同一であり、X線透視画像上に映った内側ステント6の陰影から、外側ステント4の位置を把握することができる。
【0020】
次に、2本目のポリマーステント4−2を有する2本目の導管1−2をガイドワイヤ2に沿って差し入れる。X線透視画像上で内側ステント6の陰影を介して1本目のポリマーステント4−1の留置位置を把握しながら、1本目のポリマーステント4−1の後端に2本目のポリマーステント4−2の先端がやや重なるような適当な位置まで挿入する。その位置で2本目の導管1−2のバルーンを拡張して、2本目のポリマーステント4−2を留置する。
【0021】
1本目のポリマーステント4−1と2本目のポリマーステント4−2の留置が完了した段階で、ガイドワイヤ2を内側ステント6とともに血管から引き抜く。
【0022】
このように本実施形態で、特殊なカテーテルを用いる。このカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、内外2つのステント4、6とふたつのバルーン3、5が一体形成されている。このうち外側のバルーン3と外側のステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン5は導管1の内側についているものとし、その内側バルーン5のさらに内側に新規なステント6が装着されている。外側のステント4は例えばポリマー素材とし、内側のステント6はX線不透過の金属素材とする。バルーン3、5を拡張すると、ふたつのバルーン3、5が同時に拡張する。外側のバルーン3は通常のバルーンと同じ動作をする。内側のバルーン5は拡張することにより、その内側のステント6を収縮させる。バルーン5をさらに拡張させると内側のステント6は完全に収縮し、導管1の内側を通っているガイドワイヤ2に巻きついてガイドワイヤ2に固定される。次に、外側と内側のバルーン3、5を同時に収縮させると、外側のステント4も内側のステント6もバルーン3、5から離脱し、その場に留置される。内側のステント6はすなわちワイヤ2に巻きついたまま留置される。最後に導管1を抜去するとふたつのステント4、6が体内の血管に沿って同じ位置に留置されたままとなる。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、内側の金属ステント6はX線不透過のため映る。具体的にはワイヤ2がその部分のみ太ったように見える。この太さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになる。
【0023】
医師は次にふたつめのステント4を挿入しようとする。医師は2本目のステント4付き導管1を血管内に進める。この時のカテーテル及びステント4は従来のものでよい。医師が見るX線画像では、1本目のポリマーステント4の留置位置が血管に沿ってどこにあるのかがX線画像で内側ステント6の陰影からわかるので、これを目印として2本目の位置決めをおこなう。例えば、2本目のステント4−2と1本目のステント4−1が1ミリオーバーラップするように位置決めする。2本目のステント4−2を拡張し、留置する。2本目のカテーテルを抜去する。
【0024】
すべての治療が完了すると、最後に医師はガイドワイヤを抜去する。以上により、2本のポリマーステントが容易に位置決めできた。
【0025】
(変形例)
上記説明では内側にステント6を用いるとした。この際、内側のステント6は挿入時には拡張させており、外からバルーン5で圧縮されることにより収縮することとなる。よって、ステント6は、ステント6に外側から垂直に圧力がかかったときに、収縮できる構造を有する。ステント6は典型的には網目構造であるが、その網目構造に限定される必要はない。例えば、図4に例示するように、内側ステント6は、金属製網目構造、金属製円筒構造、複数のスリットを有する金属製円筒構造、又は熱収縮製を有する非金属製円筒構造んもいずれでもよい。
【0026】
上記説明では、ダブルステント4、6の構造としたが、内側のX線不透過とするステント6は例えば、外側ステント4の両端にX線不透過である目印ができるものであれば良く、図5に示すように例えば内側ステント6は2つのリング状の内側ステント部分8、9であってもよい。
【0027】
また、巻きつく際に、両端はできるだけ滑らかな傾斜になっていることが望ましい。これはステント4挿入後に、ワイヤ2に沿って別のデバイス(例えば血管内超音波プローブ)などをさらに奥に進ませるケースを想定する。エッジがたっているとそれらの追加デバイスを進めることが困難になってしまうため、図5に示すように、エッジを滑らかにすることによりデバイスの通過を容易にする。
【0028】
(第2実施形態)
図6、図7、図8には、第2実施形態に係るカテーテルの縦断面図を示している。従来のガイドワイヤとは、針金のようなものである。本実施形態のガイドワイヤ10は、従来のガイドワイヤと外径は同じとするが、中空構造を有し、管のようになっている
上記第1の実施形態と異なり、第2実施形態では、内側ステント6は設けられていない。第2実施形態で用いるカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、外側のポリマーステント4と内外ふたつのバルーン3、5が一体形成されている。
【0029】
このうちひとつのバルーン3とひとつのステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン5は導管1の内側についている。外側のステント4は例えばポリマー素材とする。バルーン3、5を拡張すると、ふたつのバルーン3、4が同時に拡張する。外側のバルーン3は通常のバルーンと同じ動作をする。内側のバルーン5は拡張されることにより、その内側の中空管構造のガイドワイヤ10を圧縮する。それによりガイドワイヤ10は部分的に潰れ、その部分の中空が無くなり、外径が部分的に細くなる(細線化される)。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、その位置でガイドワイヤ10が部分的に細く写る。軸方向の前後を比較するとこのガイドワイヤ細さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになる。
【0030】
(第3実施形態)
図9、図10、図11には、第3実施形態に係るカテーテルの縦断面図を示している。従来のガイドワイヤとは、針金のようなものである。本実施形態のガイドワイヤ11は従来のガイドワイヤと外径は同じとするが、中空構造を有し、かつ約1ミリごとに中空室(コンパートメント)12に区切られている。具体例としては例えば船のバラストのような構造、あるいは竹のような構造である。
【0031】
第1実施形態と異なり、第3実施形態で用いるカテーテルにはひとつのカテーテルに対し、ひとつのステント4とふたつのバルーン3、5が一体形成されている。このうちひとつのバルーン3とひとつのステント4は通常と同じ構造であるが、もうひとつの内側のバルーン13はその表面に複数の中空針14を有している。内側バルーン13の内部と中空針14とは導通されている。
【0032】
内側のバルーン13を拡張することにより、針14が立ち、ガイドワイヤ11に突き刺さる。針14からは注射針のように中から液体(ここでは濃い造影剤)が高圧注射され、ガイドワイヤ11の各中空室12に注入される。バルーン13が拡張された部分のコンパートメント12のみに造影剤が注入される。この状態においてX線画像を取得すると、外側のポリマーステント4はX線不透過性が小さいため非常に見づらいが、その部分のガイドワイヤ11が通常は薄く写るが、造影剤が注射された部分は濃く写る。軸方向の前後を比較するとこのガイドワイヤ11の濃さの違いにより、医師はどこにポリマーステント4を留置したかの血管軸に沿った位置が明瞭に可視化できるようになった。
【0033】
(変形例)
第3実施形態ではワイヤを区切ることにしたが、マイクロカテーテルのようなものでも良い。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0035】
例えば、上記実施形態では、ポリマーステントについて記述したが、ポリマーに限定するものではない。ポリマー以外でも、X線吸収率が低いプラットフォームであれば、何にでも適応可能である。
【0036】
ステント以外にも、例えば(流動性の小さい)薬剤などにも適応できる。すなわちこの手法により、どこに薬剤を投与(塗布)したかがわかるようになる。薬剤を重ね塗りするような場合に有用である。例えば、Stem Cell治療において、どこからStem Cellを投与したかの目印としても適応可能である。例えば、現在「IVUSマーキング」と呼ばれている手法を代替することも可能である。なお、IVUSマーキングとは、次の通りである。X線撮像装置を用いるオペレーターが、例えばステントを留置したい位置にX線吸収係数の高い物体(ここでは血管内超音波:IVUS)を移動させ、X線撮像をおこなうことにより、X線画像上に物体(IVUS)の影が明瞭に描写される。オペレーターはこの画像を見ながら、ステント留置作業をおこなう。
【0037】
ステント以外にも、例えばレーザー治療など、病変部の形がわからない治療にも適応できる。すなわちこの手法により、追加でレーザー照射する場合に、前回はどこでレーザー照射したかが、よくわかるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、複数のポリマーステントを順番に一つずつ留置していく際に、留置済みのポリマーステントの位置を確認する際に用いられる。
【符号の説明】
【0039】
1…導管12…ガイドワイヤ、3…外側バルーン、4…外側ステント(ポリマーステント)、5…内側バルーン、6…内側ステント(金属ステント)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、
前記導管の内側に設けられた内側バルーンと、
前記内側バルーンの内側に配置され、前記外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステントとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記内側ステントは、金属製網目構造、金属製円筒構造、複数のスリットを有する金属製円筒構造、又は熱収縮製を有する非金属製円筒構造を有することを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
【請求項3】
前記内側ステントは、少なくとも2つの内側ステント部分からなることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
【請求項4】
ガイドワイヤを導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置されたステントと、
前記導管の内側に設けられ、拡張により前記ガイドワイヤを部分的に変形するための内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項5】
前記ガイドワイヤは、中空構造を有することを特徴とする請求項4記載のカテーテル。
【請求項6】
内部が隔壁により複数の中空室に仕切られてなるガイドワイヤと、
前記ガイドワイヤを導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、
前記導管の内側に設けられ、内側に向けて設けられた複数の中空針を有し、造影剤の流し込みによる拡張により前記ガイドワイヤの中空室に前記複数の中空針を介して前記造影剤を注入するための内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項7】
細線を導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記導管の内側に設けられた内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項1】
導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、
前記導管の内側に設けられた内側バルーンと、
前記内側バルーンの内側に配置され、前記外側ステントよりもX線吸収率の高い内側ステントとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項2】
前記内側ステントは、金属製網目構造、金属製円筒構造、複数のスリットを有する金属製円筒構造、又は熱収縮製を有する非金属製円筒構造を有することを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
【請求項3】
前記内側ステントは、少なくとも2つの内側ステント部分からなることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
【請求項4】
ガイドワイヤを導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置されたステントと、
前記導管の内側に設けられ、拡張により前記ガイドワイヤを部分的に変形するための内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項5】
前記ガイドワイヤは、中空構造を有することを特徴とする請求項4記載のカテーテル。
【請求項6】
内部が隔壁により複数の中空室に仕切られてなるガイドワイヤと、
前記ガイドワイヤを導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記外側バルーンの外側に配置された外側ステントと、
前記導管の内側に設けられ、内側に向けて設けられた複数の中空針を有し、造影剤の流し込みによる拡張により前記ガイドワイヤの中空室に前記複数の中空針を介して前記造影剤を注入するための内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【請求項7】
細線を導通するための導管と、
前記導管の外側に設けられた外側バルーンと、
前記導管の内側に設けられた内側バルーンとを具備することを特徴とするカテーテル。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−233686(P2010−233686A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−83102(P2009−83102)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】
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