説明

カメラシステム、カメラ本体、交換レンズユニットおよび像ブレ補正方法

【課題】カメラシステム1において、画像表示用液晶モニタ16を使用して撮影する際の手ブレの影響を低減できる撮像装置を提供する。
【解決手段】反射ミラーを光路内から退避させて撮像センサ11に光を入射させ、画像表示用液晶モニタ16にて、その撮影画像を見ながら撮影を行うモニタ撮影モードにおいて、カメラシステム1は、像ブレ補正の補正量を大きくすることで、モニタ撮影モードにおける大きな上下方向のブレに対応した像ブレ補正を実現する。これにより、ファインダ撮影モード、モニタ撮影モードのいずれの撮影モードにおいても最適な像ブレ補正をカメラシステム1で実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラシステム、カメラ本体、交換レンズユニットおよびカメラシステムにおける像ブレ補正方法に関する。特に、像ブレ補正機能を有する一眼レフデジタルカメラに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被写体の光学的な像を電気的な画像信号に変換して出力可能な一眼レフデジタルカメラが、急速に普及している。この一眼レフデジタルカメラでは、撮影者によるファインダを用いた被写体観察時には、撮影レンズに入射した光(すなわち被写体像)を、レンズの後の撮影用光路上に配置した反射ミラーで反射することにより光路を変更し、ペンタプリズム等を通して正像にして光学ファインダに導くことで、レンズを通した被写体像を光学ファインダから見ることができる。したがって通常は、ファインダ用光路を形成する位置が反射ミラーの定位置となっている。
一方、レンズを撮影用として使用する場合は、反射ミラーの位置が瞬時に切り換えられ、反射ミラーを撮影用光路から待避させることで、ファインダ用光路が撮影用光路に切り換えられる。そして、撮影が終了すると、反射ミラーは定位置に瞬時に戻される。この方式は、一眼レフ方式であれば、従来の銀塩カメラでも、デジタルカメラでも同様である。
デジタルカメラの特徴の一つとして、撮影時に表示装置(例えば、画像表示用液晶モニタ)を見ながら撮影し、撮影後にすぐに撮影画像を確認できることが挙げられるが、これまでの一眼レフの反射ミラーの方式を用いると、撮影時に、画像表示用液晶モニタ等の表示装置を使用できない。画像表示用液晶モニタ等の表示装置を用いて撮影できないことにより、撮影者はファインダを覗いて撮影することになるため、とりわけ、デジタルカメラの撮影に不慣れな初心者にとっては、非常に使いにくいものになってしまう。
【0003】
そこで、撮影時にも画像表示用液晶モニタ等の表示装置を用いて撮影できる機能を有する一眼レフデジタルカメラが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、手ブレ等により生じる撮影画像のブレ(像ブレ)を補正する手ブレ(像ブレ)補正機能を搭載する一眼レフデジタルカメラも提案されている。
【特許文献1】特開2001−125173号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮影者が画像表示用液晶モニタ等の表示装置を見ながら撮影しようとしている場合に、ファインダを覗いて撮影する場合と同様の手ブレ補正を実行していたのでは、画像表示用液晶モニタ等の表示装置に表示される撮影画像において、十分な像ブレ補正効果が得られない。
これは、撮影者がファインダ窓を覗いて撮影(ファインダ撮影モードの撮影)をする場合と、撮影者がモニタ表示を見ながら撮影(モニタ撮影モードの撮影)をする場合とにおいて、撮影者がカメラシステムを持つ姿勢が異なるので、ブレの発生の仕方およびブレ量が異なるためである。つまり、撮影者がファインダ窓を覗いて撮影する場合におけるブレの原因となる回動中心からカメラシステムまでの距離よりも、撮影者がモニタ表示を見ながら撮影する場合におけるブレの原因となる回動中心からカメラシステムまでの距離の方が長くなるため、撮影者がモニタ表示を見ながら撮影する場合のブレ量の方がファインダ窓を覗いて撮影する場合のブレ量よりも大きくなりやすい。
本発明が解決しようとする課題は、撮影者が画像表示用液晶モニタ等の表示装置を見ながら撮影する場合と、ファインダを覗いて撮影する場合とのいずれの場合においても、最適な手ブレ(像ブレ)補正を実現するカメラシステム、およびそのカメラシステムに用いられるカメラ本体と交換レンズユニットとを実現することである。
【0005】
また、そのカメラシステムに用いられる手ブレ(像ブレ)補正方法を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、撮像光学系と、撮像部と、観察光学系と、可動ミラーと、撮影モード切換部と、動き検出部と、撮像画像表示部とを備えるカメラシステムである。撮像光学系は、被写体からの光を集光する。撮像部は、撮像光学系からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する。観察光学系は、撮像光学系からの光を観察するためのものである。可動ミラーは、撮像光学系と撮像部との間に設置され、撮像光学系からの光を観察光学系へ導くための第1の位置と、撮像光学系からの光を撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る。撮影モード切換部は、可動ミラーの位置を第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、可動ミラーの位置を第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える。動き検出部は、振動によるカメラシステムの動きを検出する。動き補正部は、撮影モードが前記第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが前記第2の撮影モードの場合には前記第1の補正量より大きい第2の補正量で撮像画像の動きを補正する。撮像画像表示部は、撮像画像を表示する。
このカメラシステムでは、被写体からの光は撮像光学系によって集光され、さらに撮像光学系からの光は撮像部によって電気信号としての撮像画像に変換される。一方、撮像光学系からの光は観察光学系によって観察することができる。すなわち、撮像光学系と撮像部との間には可動ミラーが設置されており、撮影モードが第1の撮影モードの場合は、可動ミラーが第1の位置に配置されて、撮像光学系からの光は観察光学系へ導かれ、撮影モードが第2の撮影モードの場合は、可動ミラーが第2の位置に配置されて、撮像光学系からの光は撮像部へ導かれる。なお、撮影モードは、撮影モード切換部により、撮影者の指示に従って、切り換えられることで、決定される。そして、撮像画像の動きは、撮影モードが第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、また撮影モードが第2の撮影モードの場合には第1の補正量より大きい第2の補正量で補正される。補正された撮像画像は撮像画像表示部に表示される。
【0007】
このカメラシステムでは、可動ミラーにより、被写体からの光を観察光学系または撮像部に導くことができるので、撮影者は、観察光学系を用いた撮影(いわゆるファインダ窓を覗いて行う撮影)をすることも撮像部で取得される撮影画像を撮像画像表示部で見ながら撮影をすることもできる。さらに、このカメラシステムは、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)の場合の動き補正における補正量と、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合の動き補正における補正量とを変更することができるので、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)における補正量を第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)における補正量より大きい補正量とすることで、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)と第2の撮影モード(モニタ撮影モード)のいずれの場合でも、最適な像ブレ補正を実現することができる。
ここで、補正量とは、例えば、カメラシステムのブレによる撮像部での結像のズレ(結像のブレ)を打ち消すために、カメラシステムに作用させる物理量のことをいう。
第2の発明は、第1の発明であって、動き補正部は、ブレ補正レンズ群と、ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とを有する。シフト制御部は、撮影モードが、第1の撮影モードである場合には第1のシフト量によりブレ補正レンズ群を移動させることで、撮像画像の動きを補正し、第2の撮影モードである場合には第1のシフト量より大きな第2のシフト量によりブレ補正レンズ群を移動させることで、撮像画像の動きを補正する。
【0008】
これにより、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合におけるブレの原因となる回動中心がカメラシステムから水平方向に大きく離れた位置にあり、カメラシステムのブレ量が大きい場合であっても、このカメラシステムにおいて、ブレ補正レンズ群のシフト量を大きくすることで、最適な像ブレ補正が実現できる。
第3の発明は、第1の発明であって、動き補正部は、ブレ補正レンズ群と、ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とを有する。シフト制御部は、撮影モードが、第1の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内とし、第2の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲より広い第2の可動範囲とする。
このカメラシステムでは、撮像画像の動きは、撮影モードが、第1の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内として、シフト制御部により、その可動範囲内でブレ補正レンズ群を移動させることで補正し、第2の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲より広い第2の可動範囲として、シフト制御部により、その可動範囲内でブレ補正レンズ群を移動させることで補正する。
【0009】
これにより、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合におけるブレの原因となる回動中心がカメラシステムから水平方向に大きく離れた位置にあり、カメラシステムのブレ量が大きい場合であっても、このカメラシステムにおいて、ブレ補正レンズ群を移動させることができる範囲が広いので、最適な像ブレ補正が実現できる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明であって、撮像部、観察光学系、可動ミラー、撮影モード切換部及び撮像画像表示部を有するカメラ本体と、撮像光学系、動き検出部及び動き補正部を有する交換レンズユニットと、をさらに備える。
これにより、別個の部品であるカメラ本体と、交換レンズユニットとを用いて、カメラシステムを構成することができる。
第5の発明は、被写体からの光を集光する撮像光学系と、振動によるカメラシステムの動きを検出する動き検出部と、動き検出部の検出結果に基づき、撮影モードが第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが第2の撮影モードの場合には第1の補正量より大きい第2の補正量で撮像画像の動きを補正する動き補正部とを備える交換レンズユニットとともに、カメラシステムに用いられるカメラ本体である。そして、そのカメラ本体は、撮像部と、観察光学系と、可動ミラーと、撮影モード切換部と、撮像画像表示部とを備える。撮像部は、被写体からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する。観察光学系は、撮像光学系からの光を観察するためのものである。可動ミラーは、撮像光学系と撮像部との間に設置され、撮像光学系からの光を観察光学系へ導くための第1の位置と、撮像光学系からの光を撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る。撮影モード切換部は、可動ミラーの位置を第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、可動ミラーの位置を第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える。撮像画像表示部は、撮像画像を表示する。
【0010】
このカメラ本体では、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)の場合の動き補正における補正量と、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合の動き補正における補正量とを変更することができるので、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)における補正量を第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)における補正量より大きい補正量とすることで、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)と第2の撮影モード(モニタ撮影モード)のいずれの場合でも、最適な像ブレ補正を実現することができる。
また、このカメラ本体により、交換レンズユニットとともにカメラシステムを構成するカメラ本体を実現できる。
第6の発明は、被写体からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、被写体からの光を観察するための観察光学系と、被写体からの光を観察光学系へ導くための第1の位置と被写体からの光を撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーと、可動ミラーの位置を第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、可動ミラーの位置を第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える撮影モード切換部と、撮像画像を表示する撮像画像表示部と、を備えるカメラ本体とともに、カメラシステムに用いられる交換レンズユニットである。そしてその交換レンズユニットは、撮像光学系と、動き検出部と、動き補正部とを備える。撮像光学系は、被写体からの光を集光する。動き検出部は、振動によるカメラシステムの動きを検出する。動き補正部は、動き検出部の検出結果に基づき、撮影モードが第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが第2の撮影モードの場合には第1の補正量より大きい第2の補正量で撮像画像の動きを補正する。
【0011】
この交換レンズユニットでは、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)の場合の動き補正における補正量と、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合の動き補正における補正量とを変更することができるので、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)における補正量を第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)における補正量より大きい補正量とすることで、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)と第2の撮影モード(モニタ撮影モード)のいずれの場合でも、最適な像ブレ補正を実現することができる。
また、この交換レンズユニットにより、カメラ本体とともにカメラシステムを構成する交換レンズユニットを実現できる。
第7の発明は、被写体からの光を集光する撮像光学系と、撮像光学系からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、撮像光学系からの光を観察するための観察光学系と、撮像光学系と撮像部の間に設置され、撮像光学系からの光を観察光学系へ導くための第1の位置と撮像光学系からの光を撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーとを備えるカメラシステムにおける像ブレ補正方法である。そして、その像ブレ補正方法は、撮影モード切換ステップと、可動ミラー移動ステップと、動き検出ステップと、動き補正ステップと、撮像画像表示ステップとを有する。撮影モード切換ステップでは、可動ミラーの位置を第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、可動ミラーの位置を第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える。可動ミラー移動ステップでは、第1の撮影モードの場合には可動ミラーを第1の位置に移動させ、第2の撮影モードの場合には可動ミラーを第2の位置に移動させる。動き検出ステップでは、振動によるカメラシステムの動きを検出する。動き補正ステップでは、動き検出ステップでの検出結果に基づき、撮影モードが第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが第2の撮影モードの場合には第1の補正量より大きい第2の補正量で撮像画像の動きを補正する。撮像画像表示ステップでは、撮像画像を表示する。
【0012】
この像ブレ補正方法が用いられるカメラシステムでは、被写体からの光は撮像光学系によって集光され、さらに撮像光学系からの光は撮像部によって電気信号としての撮像画像に変換される。一方、撮像光学系からの光は観察光学系によって観察することができる。すなわち、撮像光学系と撮像部との間には可動ミラーが設置されており、撮影モードが第1の撮影モードの場合は、可動ミラーが第1の位置に配置されて、撮像光学系からの光は観察光学系へ導かれ、撮影モードが第2の撮影モードの場合は、可動ミラーが第2の位置に配置されて、撮像光学系からの光は撮像部へ導かれる。なお、撮影モードは、撮影モード切換部により、撮影者の指示に従って、切り換えられることで、決定される。そして、この像ブレ補正方法において、撮像画像の動きは、動き補正ステップで、動き検出ステップにより検出したカメラシステムの動きに応じて、撮影モードが第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが第2の撮影モードの場合には第1の補正量より大きい第2の補正量で補正される。そして動きが補正された撮像画像は、撮像画像表示ステップで、表示される。
この像ブレ補正方法では、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)における補正量を第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)における補正量より大きい補正量とすることで、第1の撮影モード(ファインダ撮影モード)と第2の撮影モード(モニタ撮影モード)のいずれの場合でも、最適な像ブレ補正を実現することができる。
【0013】
第8の発明は、第7の発明であって、カメラシステムは、ブレ補正レンズ群と、ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とをさらに備える。動き補正ステップにおいて、シフト制御部は、撮影モードが、第1の撮影モードである場合には第1のシフト量によりブレ補正レンズ群を移動させることで、撮像画像の動きを補正し、第2の撮影モードである場合には第1のシフト量より大きな第2のシフト量によりブレ補正レンズ群を移動させることで、撮像画像の動きを補正する。
これにより、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合におけるブレの原因となる回動中心がカメラシステムから水平方向に大きく離れた位置にあり、カメラシステムのブレ量が大きい場合であっても、このカメラシステムにおいて、ブレ補正レンズ群のシフト量を大きくすることで、最適な像ブレ補正が実現できる。
第9の発明は、第7の発明であって、カメラシステムは、ブレ補正レンズ群と、ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とをさらに備える。動き補正ステップにおいて、シフト制御部は、撮影モードが、第1の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内として、撮像画像の動きを補正し、第2の撮影モードである場合には、ブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲より広い第2の可動範囲として、撮像画像の動きを補正する。
【0014】
この像ブレ補正方法では、撮像画像の動きは、動き補正ステップにおいて、撮影モードが、第1の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内として、シフト制御部により、その可動範囲内でブレ補正レンズ群を移動させることで補正され、第2の撮影モードである場合にはブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲より広い第2の可動範囲として、シフト制御部により、その可動範囲内でブレ補正レンズ群を移動させることで補正される。
これにより、第2の撮影モード(モニタ撮影モード)の場合におけるブレの原因となる回動中心がカメラシステムから水平方向に大きく離れた位置にあり、カメラシステムのブレ量が大きい場合であっても、このカメラシステムにおいて、ブレ補正レンズ群を移動させることができる範囲が広いので、最適な像ブレ補正が実現できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、撮影者が画像表示用液晶モニタ等の表示装置を見ながら撮影する場合と、ファインダを覗いて撮影する場合とのいずれの場合においても、最適な手ブレ(像ブレ)補正を実現するカメラシステム、およびそのカメラシステムに用いられるカメラ本体と交換レンズユニットとを実現することができる。
また、本発明によれば、そのカメラシステムに用いられる手ブレ(像ブレ)補正方法を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[第1実施形態]
<1:カメラシステムの全体構成>
図1から図3を用いて、本発明の第1実施形態に係るカメラシステムについて説明する。図1に本発明の第1実施形態に係るカメラシステムの全体構成図、図2にカメラ本体の概略構成図、図3に交換レンズユニットの概略構成図を示す。
図1に示すように、カメラシステム1は、交換レンズ式の一眼レフデジタルカメラのシステムであり、主に、カメラシステム1の主要な機能を有するカメラ本体3と、カメラ本体3に取り外し可能に装着された交換レンズユニット2とから構成されている。交換レンズユニット2は、カメラ本体3の前面に設けられたレンズマウント70に装着されている。
(1.1:交換レンズユニット)
交換レンズユニット2は、カメラシステム1内の撮像センサ11に被写体像を結ぶための撮像光学系Lを構成しており、主に、フォーカシングを行うフォーカス調整部80、絞りを調節する絞り調節部81、手ブレ等によるカメラシステム1のブレを検出するブレ検出部21、手ブレ等による像ブレを補正する像ブレ補正部82、絞り調節部81の制御を行う絞り制御部27、像ブレ補正部82の制御を行う像ブレ補正制御部23、交換レンズユニット2の各種シーケンスの制御を行うレンズマイコン20から構成されている。
【0017】
なお、ブレ検出部21が動き検出部をなし、像ブレ補正部82が動き補正部をなす。
フォーカス調整部80は、主に、フォーカスを調節するフォーカスレンズ群24と、フォーカスレンズ群24の動作を制御するフォーカスレンズ群制御部25とから構成されている。絞り調節部81は、主に、絞りまたは開放を調節する絞り部26と、絞り部26の動作を制御する絞り制御部27とから構成されている。
ブレ検出部21は、主に、撮像光学系Lを含むカメラシステム1自体の動きを検出する角速度センサ41と、角速度センサ41の出力に含まれる不要帯域成分中の直流ドリフト成分を除去する高域通過フィルタとしてのHPF42と、角速度センサ41の出力に含まれる不要帯域成分中のセンサの共振周波数成分やノイズ成分を除去する低域通過フィルタとしてのLPF43と、角速度センサ41の出力信号レベルの調整を行うアンプ44と、アンプ44の出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換部45とから構成されている。角速度センサ41は、カメラシステム1が静止している状態での出力を基準に、カメラシステム1の動きの方向により正負両方の角速度信号を出力する。また、角速度センサ41は、例えば光軸と直交するヨーイング方向の動きを検出するセンサである。角速度センサ41としては、例えばジャイロセンサなどが挙げられる。図4では、1方向のみの角速度センサ41が示されており、ピッチング方向のブレ検出部は省略されている。このようにブレ検出部21に内蔵される角速度センサ41は、手ブレおよびその他の振動によるカメラシステム1の動きを検出する機能を有している。
【0018】
像ブレ補正部82は、主に、撮像光学系Lの一部を構成するブレ補正レンズ群22と、像ブレ補正制御部23とから構成されている。そして、像ブレ補正制御部23は、主に、D/A変換部46と、シフト制御部47と、移動量検出部40とから構成されている。D/A変換部46は、レンズマイコン20から出力されるブレ補正レンズ群22を駆動するための補正レンズ駆動制御信号を入力とし、DA変換を行う。シフト制御部47は、補正レンズ駆動制御信号に基づき、撮像光学系Lの光軸(光路X)に直交する平面内においてブレ補正レンズ群22を移動させる。移動量検出部40は、ブレ補正レンズ群22の実際の移動量を検出する。さらに、ブレ補正レンズ群22と、シフト制御部47と、移動量検出部40とは、図4に示すように負帰還制御ループを構成しており、シフト制御部47は、移動量検出部40から検出されるブレ補正レンズ群22の実際の移動量が所定量以下になるようにブレ補正レンズ群22の移動制御を行う。なお、像ブレ補正制御部23は、主に、D/A変換部46と、シフト制御部47と、移動量検出部40とから構成される。
レンズマイコン20は、交換レンズユニット2の中枢を司る制御装置であり、交換レンズユニット2に搭載された各部に接続されており、交換レンズユニット2の各種シーケンスの制御を行う。レンズマイコン20には、例えば、CPU34、ROM36、RAM35が搭載されており、ROM36に格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、様々な機能を実現することができる。レンズマイコン20は、フォーカスレンズ群制御部25、絞り制御部27、シフト制御部47等に対し、命令(例えば、制御信号やコマンド)を出力することで、フォーカスレンズ群制御部25、絞り制御部27、シフト制御部47等にそれぞれの制御を実行させる。また、レンズマイコン20は、ボディーマイコン12とインターフェースを介して接続され、ボディーマイコン12とマイコン間通信を行う。
【0019】
(1.2:カメラ本体)
カメラ本体3は、主に、被写体からの光の経路を変更するクイックリターンミラー4、被写体像を視認するためのファインダ光学系19、焦点検出を行う焦点検出ユニット5、シャッターの開閉動作を行うシャッターユニット10、被写体像を撮影画像として取得する撮像部71、撮像画像を表示する画像表示部72、撮影モードを切り換える撮影モード切り換えスイッチ51、シャッターユニット10の制御を行うシャッター制御部14、撮像画像を格納する画像格納部73、カメラ本体3の各種シーケンスの制御を行うボディーマイコン12から構成されている。
なお、ファインダ光学系19が観察光学系をなし、クイックリターンミラー4が可動ミラーをなし、撮影モード切り換えスイッチ51が撮影モード切換部をなし、画像表示部72が撮像画像表示部をなす。
クイックリターンミラー4は、主に、入射光を反射および透過可能なメインミラー4aと、メインミラー4aの背面側に設けられメインミラー4aからの透過光を反射するサブミラー4bとから構成されており、クイックリターンミラー制御部29により光路X外に跳ね上げが可能である。クイックリターンミラー4は、図5に示す位置と、図6に示す位置とを移動可能に設置されている。また、メインミラー4aにより、入射光は、2つの光束に分割され、反射光束はファインダ光学系19へ導かれ、透過光束は、サブミラー4bで反射されて、焦点検出ユニット5に導かれる。
【0020】
ファインダ光学系19は、主に、被写体像が結像されるファインダスクリーン6と、被写体像を正立像に変換するペンタプリズム7と、被写体の正立像をファインダ接眼窓9に導く接眼レンズ8と、撮影者が被写体像を観察するファインダ接眼窓9とから構成されている。
焦点検出ユニット5は、サブミラー4bからの反射光により、被写体からの光による結像が合焦状態にあるか否かを検知する(焦点を検出する)ユニットで、例えば、一般的な位相差検出方式によって、焦点検出を行う。
撮像部71は、主に、光電変換を行うCCDなどの撮像センサ11と、撮像センサ11を制御する撮像センサ制御部13とから構成され、被写体像を撮影画像として取得する。撮像部により、入射光による被写体像が、撮影画像を形成する電気信号に変換される。
画像表示部72は、画像表示用液晶モニタ16と、画像表示用液晶モニタ16の動作を制御する画像表示制御部15とから構成されている。
画像格納部73は、例えば、図示せぬカード型記録媒体に対して撮影画像の記録および再生を行う画像記録再生部18と、画像記録再生部18の動作を制御する画像記録制御部17とから構成されている。
【0021】
ボディーマイコン12は、カメラ本体3の中枢を司る制御装置であり、各種シーケンスの制御を行う。ボディーマイコン12には、例えば、CPU、ROM、RAMが搭載されており、ROMに格納されたプログラムがCPUに読み込まれることで、ボディーマイコン12は様々な機能を実現することができる。ボディーマイコン12は、シャッター制御部14、撮像センサ制御部13、画像表示制御部15、画像記録制御部等に対し、命令(例えば、制御信号やコマンド)を出力することで、シャッター制御部14、撮像センサ制御部13、画像表示制御部15等にそれぞれの制御を実行させる。また、ボディーマイコン12は、レンズマイコン20とインターフェースを介して接続され、レンズマイコン20とマイコン間通信を行う。
<2:カメラシステムの動作>
図1から図6を用いてカメラシステム1の撮影動作について説明する。
(2.1:撮影前の動作)
図1および図5に示すように、被写体(図示せず)からの光は、交換レンズユニット2のレンズ群(図1の24、22)を透過し、半透過ミラーであるメインミラー4aに入射する。メインミラー4aに入射した光の一部は反射してファインダスクリーン6に入射し、残りの光は透過してサブミラー4bに入射する。ファインダスクリーン6に入射した光は被写体像として結像する。この被写体像は、ペンタプリズム7によって正立像に変換され接眼レンズ8に入射する。これにより、撮影者は、ファインダ接眼窓9を介して被写体の正立像を観察できる。また、サブミラー4bに入射した光は反射され、焦点検出ユニット5に入射する。
【0022】
(2.2:ファインダ撮影モードの撮影動作)
図1および図5に示すように、撮影者がファインダ接眼窓9を覗いて撮影する場合(ファインダ撮影モードの撮影の場合)、撮影者によりレリーズボタン50が半押しされると、カメラシステム1内のボディーマイコン12および各種ユニットに電力が供給され、ボディーマイコン12およびレンズマイコン20が起動する。
ボディーマイコン12およびレンズマイコン20は、レンズマウント70の電気切片(図示せず)を介して、例えば、起動時に互いに情報を送受信するようプログラミングされており、レンズマイコン20のメモリ部からボディーマイコン12へ交換レンズユニット2に関するレンズ情報が送信され、このレンズ情報はボディーマイコン12のメモリ部(図示せず)に格納される。
次に、サブミラー4bからの反射光に基づいて焦点検出ユニット5により焦点ずれ量(以後、Df量という)が取得される。ボディーマイコン12からレンズマイコン20へ、そのDf量分だけフォーカスレンズ群24を駆動するように命令が送信される。具体的には、レンズマイコン20からの命令にしたがって、フォーカスレンズ群制御部25が、Df量分だけフォーカスレンズ群24を移動させる。このように焦点検出とフォーカスレンズ群24の駆動を繰り返すことにより、Df量を小さくできる。Df量が所定量以下になった時点でボディーマイコン12により合焦と判断され、フォーカスレンズ群24の駆動が停止される。
【0023】
この後、撮影者によりレリーズボタン50が全押しされると、測光センサ(図示せず)からの出力に基づいて計算された絞り値にするようボディーマイコン12からレンズマイコン20へ命令が送信される。そして、レンズマイコン20からの命令にしたがって、絞り制御部27が、指示された絞り値まで絞りを絞り込む。絞り値の指示と同時に、クイックリターンミラー制御部29が、クイックリターンミラー4を光路X内から退避させる。退避完了後、撮像センサ制御部13から撮像センサ11の駆動命令が出力され、シャッターユニット10の動作が指示される。撮像センサ制御部13は、測光センサ(図示せず)からの出力に基づいて計算されたシャッタースピードの時間だけ、撮像センサ11を露光する。
露光完了後、撮像センサ制御部13は、撮像センサ11から画像データを読み出し、所定の画像処理後、ボディーマイコン12を介して画像表示制御部15へ画像データが出力される。これにより、画像表示用液晶モニタ16へ撮影画像が表示される。また、画像記録制御部17および画像記録再生部18を介して、記憶媒体に画像データが格納される。また、露光終了後、ボディーマイコン12により、クイックリターンミラー4とシャッターユニット10とが初期位置にリセットされる。また、ボディーマイコン12からレンズマイコン20へ絞りを開放位置にリセットするよう絞り制御部27に命令が下され、レンズマイコン20から各ユニットへリセット命令が下される。リセット完了後、レンズマイコン20は、ボディーマイコン12にリセット完了を伝える。ボディーマイコン12は、レンズマイコン20からのリセット完了情報と露光後の一連処理の完了を待ち、その後、レリーズボタンの状態が、押し込みされていないことを確認し、撮影シーケンスを終了する。
【0024】
(2.3:モニタ撮影モードの撮影動作)
次に、撮影者が、画像表示用液晶モニタ16を用いて撮影する場合(モニタ撮影モードの撮影の場合)のカメラシステム1の撮影動作について、図1および図6を用いて説明する。
画像表示用液晶モニタ16を用いて撮影する場合、撮影者は、モニタ撮影モード切り換えスイッチ51を操作して、モニタ撮影モードに設定する。モニタ撮影モードに設定されると、ボディーマイコン12は、クイックリターンミラー4を光路X内から退避させる。この状態において、被写体からの光が撮像センサ11に達するので、撮像センサ11により、撮像センサ11上に結像される被写体からの光を画像データに変換し、取得することができる。撮像センサ制御部13は、撮像センサ11により取得された画像データを読み出し、所定の画像処理を実行した後、画像処理した画像データを画像表示制御部15に出力する。画像表示制御部15は、撮像センサ制御部13から出力された画像データを、画像表示用液晶モニタ16に撮影画像として表示させる。このように、撮影画像を画像表示用液晶モニタ16に表示させることにより、撮影者は、ファインダ接眼窓9を覗くことなく、画像表示用液晶モニタ16に表示される撮影画像を見ながら、被写体を追いかけることが可能となる。
【0025】
次に、撮影者によりレリーズボタン50が半押しされると、カメラシステム1内のボディーマイコン12は、交換レンズユニット2内のレンズマイコン20より、レンズマウント70の電気切片(図示せず)を介して、各種レンズデータを受け取り、ボディーマイコン12のメモリ部に保存する。
次に、サブミラー4bからの反射光に基づいて焦点検出ユニット5により焦点ずれ量(以後、Df量という)が取得される。ボディーマイコン12からレンズマイコン20へ、そのDf量分だけフォーカスレンズ群24を駆動するように命令が送信される。具体的には、レンズマイコン20によりフォーカスレンズ群制御部25がコントロールされ、Df量分だけフォーカスレンズ群24が移動する。このように焦点検出とフォーカスレンズ群24の駆動を繰り返すことにより、Df量を小さくできる。Df量が所定量以下になった時点でボディーマイコン12により合焦と判断され、フォーカスレンズ群24の駆動が停止される。
次に、ボディーマイコン12からの命令にしたがって、クイックリターンミラー制御部29が、クイックリターンミラー4を光路X内の定位置に戻し、焦点検出ユニット5より、Df量が取得される。ボディーマイコン12は、Df量分だけフォーカスレンズ群24を駆動するようにレンズマイコン20に指示する。レンズマイコン20は、フォーカスレンズ群制御部25をコントロールして、Df量分だけフォーカスレンズ群24を動作させる。このように焦点検出とフォーカスレンズ群24の駆動を繰り返すことにより、Df量は小さくできる。Df量が所定量以下になった時点でボディーマイコン12により合焦と判断され、フォーカスレンズ群24の駆動が停止される。
【0026】
この後、撮影者によりレリーズボタン50が全押しされると、測光センサ(図示せず)からの出力に基づいて計算された絞り値にするようボディーマイコン12からレンズマイコン20へ命令が送信される。そして、レンズマイコン20は、絞り制御部27をコントロールし、指示された絞り値まで、絞りを絞り込む。絞り値の指示と同時にボディーマイコン12からの命令にしたがって、クイックリターンミラー制御部29が、クイックリターンミラー4の光路X内からの退避を行う。退避完了後、ボディーマイコン12からの命令にしたがって、撮像センサ制御部13は、撮像センサ11の駆動を指示し、シャッター制御部14は、シャッターユニット10の動作を指示する。なお、撮像センサ制御部13は、測光センサ(図示せず)からの出力に基づいて計算されたシャッタースピードの時間だけ、撮像センサ11を露光する。
露光完了後、撮像センサ制御部13は、撮像センサ11より画像データを読み出し、所定の画像処理後、ボディーマイコン12を介して画像表示制御部15へ画像データが出力される。これにより、画像表示用液晶モニタ16へ撮影画像が表示される。また、画像記録制御部17および画像記録再生部18を介して、記憶媒体に画像データが格納される。また、露光終了後、クイックリターンミラー4は、光路X内から退避した状態に位置しているので、撮影者は、引き続き、モニタ撮影モードにより、被写体を画像表示用液晶モニタ16上の撮影画像として見ることができる。
【0027】
また、モニタ撮影モードを解除する場合には、撮影者が、モニタ切り換えスイッチ51を操作して、通常の撮影モード、すなわち、ファインダ接眼窓9を覗いて撮影するファインダ撮影モードに移行させる。ファインダ撮影モードに移行された場合、クイックリターンミラー4は、光路X内の所定位置に戻される。また、カメラシステム1(例えば、一眼レフデジタルカメラ)本体の電源を切断する際にも、クイックリターンミラー4は、光路X内の所定位置に戻される。
(2.4:カメラシステムの像ブレ補正の一般動作)
次に、図4を用いて、カメラシステム1の像ブレ補正動作について説明する。
カメラシステム1が手ブレ等により動かされると、図4に示す角速度センサ41は、カメラシステム1の動きに対応する角度信号を出力する。角速度センサ41から出力された角度信号は、HPF42およびLPF43にて、不要な低域成分および不要な高域成分が除去され、アンプ44およびA/D変換部45を介して、レンズマイコン20に出力される。レンズマイコン20は、レンズマイコン20に入力された角度信号に対し、フィルタリング、積分処理、位相補償、ゲイン調整、クリップ処理等を施し、動き補正に必要なブレ補正レンズ群22の駆動制御量を求め、これをブレ補正レンズ駆動制御信号として出力する。レンズマイコン20から出力されたブレ補正レンズ駆動制御信号は、D/A変換部46を介して、シフト制御部47に入力される。シフト制御部47は、入力された補正レンズ駆動制御信号に基づき、ブレ補正レンズ群22を動かす。シフト制御部47により、ブレ補正レンズ群22が実際に動かされた移動量は、移動量検出部40で検出され、その検出された移動量がシフト制御部47に入力される。シフト制御部47は、移動量検出部40で検出された実際の移動量が、補正レンズ制御信号により決定されるブレ補正レンズ群の移動量(目的値とする移動量)に近づく方向に制御(負帰還制御)を行う。以上により、カメラシステム1の動きから生ずる像ブレを打ち消すようにブレ補正レンズ群22を動かすことができるので、カメラシステム1において、像ブレ補正が実現される。
【0028】
(2.5:ブレ補正レンズ群のシフト方法)
次に、図8を用いて、像ブレ補正動作におけるブレ補正レンズ群22の具体的なシフト方法について説明する。
図8(a)は、カメラシステム1において、ブレ補正レンズ群22の中心での回動により生じたブレを補正する場合の説明図である。図8(b)は、カメラシステム1において、ブレ補正レンズ群22の中心での回動により生じたブレと垂直方向にhだけ平行移動されたことにより生じたブレとを補正する場合の説明図である。
図8において、22はブレ補正レンズ群、11は撮像センサ、A0は像ブレのない状態でブレ補正レンズ群22から距離Dだけ離れた位置に存在する物点、A1はブレ補正レンズ群22の中心で角度θ0だけ回動するブレが生じた場合の物点A0の仮想物点、L0は仮想物点A1とブレ補正レンズ群22の中心とを結ぶ光路、rは像ブレのない状態で物点A0が撮像センサ11に結像しているときのブレ補正レンズ群22と撮像センサ11との距離である。また、図8(b)において、L1は、カメラシステム1で、ブレ補正レンズ群22の中心で回動するブレ(回転角度θ0)が生じるとともに垂直方向(D1方向)にhだけ平行移動するブレが生じた場合の仮想物点A1とブレ補正レンズ群22の中心とを結ぶ光路である。
【0029】
図8(a)に示す状態では、結像点のシフト量y=r・tanθ0となるようにブレ補正レンズ群22をブレが相殺される方向にシフトし、図8(b)に示す状態では、結像点のシフト量y=r・tanθ1となるようにブレ補正レンズ群22をブレが相殺される方向にシフトすれば、カメラシステム1において像ブレ補正を行うことができる。なお、θ0は、例えば、ブレ検出部21で検知された角速度情報を積分した値に基づいて算出する。また、θ1は、次式で求めることができる。
【0030】
【数1】

なお、これらの演算処理は、レンズマイコン20で実行される。
(2.6:撮影モードによるブレの発生メカニズムの相違について)
次に図9を用いて、ファインダ撮影モードとモニタ撮影モードとにおけるブレの発生メカニズムの相違について説明する。
図9は、本発明の第1実施形態に係るカメラシステム1の使用形態を示す概念図である。図9(a)は、ファインダ撮影モードでのカメラシステム1の使用形態を示す概念図であり、図9(b)は、モニタ撮影モードでのカメラシステム1の使用形態を示す概念図である。P1はファインダ撮影モードで像ブレの主な原因となるカメラシステム1の回動中心、P2はモニタ撮影モードで像ブレの主な原因となるカメラシステム1の回動中心を表す。ファインダ撮影モードでは、回動中心P1での回転角度が図8(a)におけるθ0に相当する(回動中心P1での回転角度を、図8(a)のθ0の近似値とすることができる)。ファインダ撮影モードでは、回動中心P1がカメラシステム1のほぼ真下にくるので、上下方向の移動(ブレ)はほとんど生じない。一方、モニタ撮影モードでは、カメラシステム1の使用者(撮影者)が腕を伸ばして撮影する形態になるために上下方向の移動(ブレ)が生じやすい。つまり、図9(b)に示すように、モニタ撮影モードの回動中心P2とカメラシステム1との水平方向の距離が大きいので、回動中心P2での回転によるブレは、カメラシステム1の上下方向の移動(ブレ)となる。例えば、使用者(撮影者)が腕を水平にH=500[mm]伸ばしたところにカメラシステム1を保持していることを想定して回動中心P2で角度θ0の回転が生じたとすると、h=H・tanθ0で表させる約h[mm]の上下方向の移動(ブレ)が生じることになる。なお、この場合のブレ補正レンズ群22の位置での上下方向のブレ量h’は、h’=(r+H)・tanθ0となるが、Hの値がrの値に比べてかなり大きいため、h’をh(=H・tanθ0)で近似することができる。
【0031】
ファインダ撮影モードとモニタ撮影モードとでは、撮影者がカメラシステム1を持つ姿勢が異なるので、ブレの発生原因となる回動中心(P1、P2)とカメラシステム1との相対位置関係が異なる。このため、ファインダ撮影モードの場合に比べて、モニタ撮影モードでは、カメラシステム1と回動中心との距離が長く、かつ、回動中心とカメラシステム1との水平方向の距離が長いので、モニタ撮影モードのブレ量は、ファインダ撮影モードの場合のブレ量より大きなブレ量となる傾向にあり、さらに、ファインダ撮影モードの場合には、ほとんど発生しないカメラシステム1の上下方向のブレが、モニタ撮影モードでは生じやすい。
(2.7:ファインダ撮影モードの像ブレ補正動作)
次に、図10を用いて、本発明の第1実施形態に係るファインダ撮影モードにおけるカメラシステム1の像ブレ補正動作について説明する。
図10(a)は、ファインダ撮影モードにおいて回動中心P1で方向D2の向きに角度θ0だけ回転したときの状態(角度θ0の回動によるブレが発生した状態)を示す(図10(a)中の破線)。図10(b)に示すように、図10(a)の状態で、カメラシステム1における像ブレ補正動作を実行させて、物点が撮像センサ11の中心に結像するようにブレ補正レンズ群22を光軸に対して垂直方向D3にyaだけシフトさせる。これにより、ファインダ撮影モードにおける像ブレ補正を実現できる。
【0032】
(2.8:モニタ撮影モードの像ブレ補正動作)
次に、図11を用いて、本発明の第1実施形態に係るモニタ撮影モードにおけるカメラシステム1の像ブレ補正動作について説明する。
図11(a)は、モニタ撮影モードにおいて回動中心P2で方向D4に角度θ0だけ回転したときの状態(角度θ0の回動によるブレが発生した状態)を示す(図11(a)の破線)。図11(b)に示すように、図11(a)の状態で、カメラシステム1の像ブレ補正動作を実行させて、物点が撮像センサ11の中心に結像するようにブレ補正レンズ群22を光軸に対して垂直方向D5にybだけシフトさせる。これにより、モニタ撮影モードにおける像ブレ補正を実現できる。先に図9(b)を用いて説明したように、例えば、使用者(撮影者)が腕を水平にH=500[mm]伸ばしたところにカメラシステム1を保持していることを想定して回動中心P2で角度θ0の回転を生じたとすると、h=H・tanθ0で表される約h[mm]の上下方向の移動(ブレ)が生じることになる。そして、モニタ撮影モードの場合、このh分をさらにブレ補正レンズ群22をシフトして補正する必要がある。したがって、シフト制御部47は、ファインダ撮影モードの場合のシフト量yaより大きなシフト量であるyb(yb>ya)によりブレ補正レンズ群22をシフトし、像ブレ補正動作を実現させる。
【0033】
(2.9:カメラシステムの撮影モードの切り換え動作)
次に、図7を用いて、カメラシステム1の撮影モード切り換え動作について説明する。
カメラシステム1のボディーマイコン12は、モニタ撮影モード切り換えスイッチ51のON/OFFを判断し、ONの場合(モニタ撮影モードに対応。)には、Step2に移行し、OFFの場合(ファインダ撮影モードに対応。)には、Step6に移行する(Step1)。モニタ撮影モードに移行した場合、クイックリターンミラー制御部29は、クイックリターンミラー4を光路X外に退避させ(Step3)、撮像センサ制御部13は、撮像センサ11の動作を開始させる(Step4)。次に、レンズマイコン20は、像ブレ補正部82を動作させ、モニタ撮影モードの補正量(シフト量)による像ブレ補正動作を開始させる(Step4)。そして、画像表示制御部15が画像表示用液晶モニタ16に撮影画像を表示させ(Step5)、モニタ撮影モードへの移行を完了する。
一方Step1において、モニタ撮影モード切り換えスイッチ51がOFFとなった場合(ファインダ撮影モードに対応。)、画像表示制御部15は、画像表示用液晶モニタ16の表示をOFFにし(Step6)、撮像センサ制御部13は、撮像センサ11の駆動を停止させる(Step7)。次に、レンズマイコン20は、像ブレ補正部82を動作させ、ファインダ撮影モードの補正量(シフト量)による像ブレ補正動作を開始させる(Step8)。ここで、ファインダ撮影モードの補正量(シフト量)は、モニタ撮影モードの補正量より小さな補正量(シフト量)に設定する。そして、クイックリターンミラー4を光路X内の所定位置に停止させ(Step9)、モニタ撮影モードへの切り換えを終了する。
【0034】
なお、ここでいう補正量とは、例えば、回動中心(例えば、図9〜図11のP1、P2)で回動することにより発生するカメラシステム1のブレによる撮像センサ11上の結像のズレ(結像のブレ)を打ち消すために、カメラシステム1に作用させる物理量のことをいう。例えば、撮像センサ11上の結像のズレ(結像のブレ)を打ち消すためのブレ補正レンズ群22を移動させる場合のブレ補正レンズ群22の移動量(シフト量)が、ここでいう補正量に該当する。
以上に説明したように、モニタ撮影モードの場合において、ファインダ撮影モードの場合のシフト量yaより大きなシフト量であるybを用いて、カメラシステム1が像ブレ補正動作を行うことで、カメラシステム1において、いずれの撮影モードにおいても最適な像ブレ補正を実現することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態では、カメラシステム1が、モニタ撮影モードにおけるブレ補正レンズ群22のシフト量をファインダ撮影モードにおけるブレ補正レンズ群22のシフト量より大きな値として、像ブレ補正を行う場合について説明したが、これに限定される必要はない。例えば、カメラシステム1において、ブレ補正レンズ群22のシフトできる範囲(以下、「シフト可動範囲」という。)を予め設定しておき、モニタ撮影モードのシフト可動範囲をファインダ撮影モードのシフト可動範囲よりも広い範囲に設定し、カメラシステム1において、像ブレ補正動作を実行させるようにしてもよい。
【0035】
また、上記実施形態の各処理をハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェアにより実現してもよい。さらに、ソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、画像表示用液晶モニタを用いて撮影する際の像ブレの影響を小さくすることができるカメラシステム(例えば、一眼レフデジタルカメラ)、カメラ本体、交換レンズユニットおよび像ブレ補正方法であり、撮像装置の利便性を拡大するものであり、撮像装置関連分野において、実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1実施形態に係るカメラシステムの全体構成図
【図2】本発明の第1実施形態に係るカメラ本体の概略構成図
【図3】本発明の第1実施形態に係る交換レンズユニットの概略構成図
【図4】本発明の第1実施形態に係る交換レンズユニットの概略構成図
【図5】本発明の第1実施形態に係るファインダ撮影モードを説明する概念図
【図6】本発明の第1実施形態に係るモニタ撮影モードを説明する概念図
【図7】本発明の第1実施形態に係る撮影モードの切り換え動作を示すフローチャート図
【図8】本発明の第1実施形態に係る像ブレ補正動作におけるブレ補正レンズ群22のシフト方法について説明図
【図9】本発明の第1実施形態に係るカメラシステムのファインダ撮影モードとモニタ撮影モードとにおけるブレの発生メカニズムの説明図
【図10】本発明の第1実施形態に係るファインダ撮影モードにおけるカメラシステム1の像ブレ補正動作の説明図
【図11】本発明の第1実施形態に係るモニタ撮影モードにおけるカメラシステム1の像ブレ補正動作の説明図
【符号の説明】
【0038】
1 デジタルカメラ(カメラシステム)
2 交換レンズユニット
3 カメラ本体
L 撮像光学系
20 レンズマイコン
21 ブレ検出部
23 像ブレ補正制御部
80 フォーカス調節部
81 絞り調節部
82 像ブレ補正部
4 クイックリターンミラー
12 ボディーマイコン
19 ファインダ光学系(観察光学系)
29 クイックリターンミラー制御部
50 レリーズボタン
51 撮影モード切り換えスイッチ
70 レンズマウント
71 撮像部
72 画像表示部
73 画像格納部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体からの光を集光する撮像光学系と、
前記撮像光学系からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、
前記撮像光学系からの光を観察するための観察光学系と、
前記撮像光学系と前記撮像部との間に設置され、前記撮像光学系からの光を前記観察光学系へ導くための第1の位置と、前記撮像光学系からの光を前記撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーと、
前記可動ミラーの位置を前記第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、前記可動ミラーの位置を前記第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える撮影モード切換部と、
振動による前記カメラシステムの動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に基づき、撮影モードが前記第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが前記第2の撮影モードの場合には前記第1の補正量より大きい第2の補正量で前記撮像画像の動きを補正する動き補正部と、
前記撮像画像を表示する撮像画像表示部と、
を備えるカメラシステム。
【請求項2】
前記動き補正部は、ブレ補正レンズ群と、前記ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とを有し、
前記シフト制御部は、撮影モードが、前記第1の撮影モードである場合には第1のシフト量により前記ブレ補正レンズ群を移動させることで、前記撮像画像の動きを補正し、前記第2の撮影モードである場合には前記第1のシフト量より大きな第2のシフト量により前記ブレ補正レンズ群を移動させることで、前記撮像画像の動きを補正する、
請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
前記動き補正部は、ブレ補正レンズ群と、前記ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とを有し、
前記シフト制御部は、撮影モードが、前記第1の撮影モードである場合には前記ブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内とし、前記第2の撮影モードである場合には前記ブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を前記第1の可動範囲より広い第2の可動範囲とする、
請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項4】
前記撮像部、前記観察光学系、前記可動ミラー、前記撮影モード切換部及び前記撮像画像表示部を有するカメラ本体と、
前記撮像光学系、前記動き検出部及び前記動き補正部を有する交換レンズユニットと、
をさらに備える、
請求項1から3のいずれかに記載のカメラシステム。
【請求項5】
被写体からの光を集光する撮像光学系と、振動によるカメラシステムの動きを検出する動き検出部と、前記動き検出部の検出結果に基づき、撮影モードが前記第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが前記第2の撮影モードの場合には前記第1の補正量より大きい第2の補正量で前記撮像画像の動きを補正する動き補正部とを備える交換レンズユニットとともに、前記カメラシステムに用いられるカメラ本体であって、
被写体からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、
前記撮像光学系からの光を観察するための観察光学系と、
前記撮像光学系と前記撮像部との間に設置され、前記撮像光学系からの光を前記観察光学系へ導くための第1の位置と、前記撮像光学系からの光を前記撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーと、
前記可動ミラーの位置を前記第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、前記可動ミラーの位置を前記第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える撮影モード切換部と、
前記撮像画像を表示する撮像画像表示部と、
を備えるカメラ本体。
【請求項6】
被写体からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、前記被写体からの光を観察するための観察光学系と、前記被写体からの光を前記観察光学系へ導くための第1の位置と前記被写体からの光を前記撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーと、前記可動ミラーの位置を前記第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、前記可動ミラーの位置を前記第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える撮影モード切換部と、前記撮像画像を表示する撮像画像表示部と、を備えるカメラ本体とともに、カメラシステムに用いられる交換レンズユニットであって、
被写体からの光を集光する撮像光学系と、
振動による前記カメラシステムの動きを検出する動き検出部と、
前記動き検出部の検出結果に基づき、撮影モードが前記第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが前記第2の撮影モードの場合には前記第1の補正量より大きい第2の補正量で前記撮像画像の動きを補正する動き補正部と、
を備える交換レンズユニット。
【請求項7】
被写体からの光を集光する撮像光学系と、前記撮像光学系からの光を電気信号に変換して撮像画像を取得する撮像部と、前記撮像光学系からの光を観察するための観察光学系と、前記撮像光学系と前記撮像部の間に設置され、前記撮像光学系からの光を前記観察光学系へ導くための第1の位置と前記撮像光学系からの光を前記撮像部へ導くための第2の位置とを取り得る可動ミラーとを備えるカメラシステムにおける像ブレ補正方法であって、
前記可動ミラーの位置を前記第1の位置に配置させて撮影する第1の撮影モードと、前記可動ミラーの位置を前記第2の位置に配置させて撮影する第2の撮影モードとを切り換える撮影モード切換ステップと、
前記第1の撮影モードの場合には前記可動ミラーを前記第1の位置に移動させ、前記第2の撮影モードの場合には前記可動ミラーを前記第2の位置に移動させる可動ミラー移動ステップと、
振動による前記カメラシステムの動きを検出する動き検出ステップと、
前記動き検出ステップでの検出結果に基づき、撮影モードが前記第1の撮影モードの場合には第1の補正量で、撮影モードが前記第2の撮影モードの場合には前記第1の補正量より大きい第2の補正量で前記撮像画像の動きを補正する動き補正ステップと、
前記撮像画像を表示する撮像画像表示ステップと、
を有する像ブレ補正方法。
【請求項8】
前記カメラシステムは、ブレ補正レンズ群と、前記ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とをさらに備え、
前記動き補正ステップにおいて、前記シフト制御部は、撮影モードが、前記第1の撮影モードである場合には第1のシフト量により前記ブレ補正レンズ群を移動させることで、前記撮像画像の動きを補正し、前記第2の撮影モードである場合には前記第1のシフト量より大きな第2のシフト量により前記ブレ補正レンズ群を移動させることで、前記撮像画像の動きを補正する、
請求項7に記載の像ブレ補正方法。
【請求項9】
前記カメラシステムは、ブレ補正レンズ群と、前記ブレ補正レンズ群を移動させるシフト制御部とをさらに備え、
前記動き補正ステップにおいて、前記シフト制御部は、撮影モードが、前記第1の撮影モードである場合には前記ブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を第1の可動範囲内として、前記撮像画像の動きを補正し、前記第2の撮影モードである場合には、前記ブレ補正レンズ群を移動させる可動範囲を前記第1の可動範囲より広い第2の可動範囲として、前記撮像画像の動きを補正する、
請求項7に記載の像ブレ補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−70566(P2008−70566A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−248639(P2006−248639)
【出願日】平成18年9月13日(2006.9.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】