説明

カメラシステム

【課題】被写体の条件や撮影目的に応じ、それに適した機能または性能を備えた撮像ユニットを選択して使用することにより、多様な撮影要求を満足することができるカメラシステムを提供すること。
【解決手段】本発明のカメラシステムは、カメラボディー2と、色分解フィルターおよび光学ローパスフィルターを備えたカラー撮影用の撮像ユニット3Aと、色分解フィルターを備え光学ローパスフィルターを備えないカラー撮影用の撮像ユニット3Bと、色分解フィルターを備えず、光学ローパスフィルターを備える白黒撮影用の撮像ユニット3Cおよび3Eと、色分解フィルターおよび光学ローパスフィルターを備えない白黒撮影用の撮像ユニット3Dとを含み、撮像ユニット3A〜3Eのいずれか一つを選択的にカメラボディー2に装着した状態でデジタルカメラとして用いられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子を含む撮像ユニットがカメラボディーに対し着脱自在とされたカメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
静止画像をデジタルデータとして記録するデジタルカメラが広く用いられている。現在市販されているデジタルカメラのほとんどは、撮像素子および画像処理回路と、撮影レンズ部とがカメラボディーに固定された構造になっている。
【0003】
デジタルカメラが上記構造となっているため、例えば、白黒でもよいから高解像度の画像を撮影したいとか、低解像度でもよいから高感度の撮影が必要であるとか、現在所有のデジタルカメラとは異なった仕様のデジタルカメラが必要になった場合に、新たにデジタルカメラを購入しなおさなければならなかった。また、カメラメーカーも、平均的な要求に答えざるを得ないので、一般的な仕様範囲のデジタルカメラしか市場投入できなかった。
【0004】
下記特許文献1には、カメラボディー(特許文献1ではレンズユニット)と撮像ユニット(特許文献1ではカメラ本体ユニット)とが着脱自在とされたデジタルカメラが開示されている。しかしながら、特許文献1においては上記問題点については全く考慮されていない。
【0005】
【特許文献1】特開平10−271376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、被写体の条件や撮影目的に応じ、それに適した機能または性能を備えた撮像ユニットを選択して使用することにより、多様な撮影要求を満足することができるカメラシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(8)の本発明により達成される。
(1) カメラボディーと、
被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子を駆動する撮像素子駆動回路と、前記撮像素子の出力信号を処理する画像処理回路とを有し、機能または性能が異なる複数の撮像ユニットとを備え、
前記複数の撮像ユニットのいずれか一つを選択的に前記カメラボディーに装着した状態でデジタルカメラとして用いられることを特徴とするカメラシステム。
【0008】
これにより、被写体の条件や撮影目的に応じ、それに適した機能または性能を備えた撮像ユニットを選択して使用することにより、多様な撮影要求を満足することができる。
また、カメラボディーは共通して使用することができるので、デジタルカメラを複数台所有する場合と比べ、ユーザーの経済的負担を軽減することができ、また、携帯にも便利である。
【0009】
(2) 前記複数の撮像ユニットには、色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載したカラー撮影用の撮像ユニットと、色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載した白黒撮影用の撮像ユニットとが含まれる上記(1)に記載のカメラシステム。
【0010】
これにより、例えば夜間の撮影や報道写真を撮影する場合などのように、白黒撮影でよいが高感度が要求されるような場合には、白黒撮影用の撮像ユニットを用いることにより、カラー撮影用の撮像ユニットを用いた場合よりも高感度かつ高解像度の撮影を行うことができる。
【0011】
(3) 前記複数の撮像ユニットには、前記撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えた撮像ユニットと、該光学ローパスフィルターを備えない撮像ユニットとが含まれる上記(1)または(2)に記載のカメラシステム。
【0012】
これにより、モアレが発生しにくい条件の被写体を撮影する場合には、光学ローパスフィルターを備えない撮像ユニットを用いることにより、撮像素子が本来有する解像度をそのまま発揮させることができ、光学ローパスフィルターを備えた撮像ユニットを用いた場合よりも高解像度の撮影を行うことができる。
【0013】
(4) 前記複数の撮像ユニットには、色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載し、かつ該撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えたカラー撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載し、かつ光学ローパスフィルターを備えないカラー撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載し、かつ該撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えた白黒撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載し、かつ光学ローパスフィルターを備えない白黒撮影用の撮像ユニットとが含まれる上記(1)に記載のカメラシステム。
【0014】
これにより、カラー撮影であるか白黒撮影であるかと、モアレが発生しにくい被写体であるか否かの条件に合わせて撮像ユニットを選択することにより、その条件下で可能な限り高感度かつ高解像度の撮影を行うことができる。
【0015】
(5) 前記複数の撮像ユニットには、他の撮像ユニットの撮像素子と画素数の異なる撮像素子を搭載したものが含まれる上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のカメラシステム。
【0016】
これにより、必要とする感度および解像度の各条件に合わせ、それに適した画素数の撮像ユニットを選択して使用することができる。
【0017】
(6) 前記各撮像ユニットは、前記撮像素子、前記撮像素子駆動回路および前記画像処理回路を収納する筐体と、
前記筐体に対し、前記撮像素子の受光面側を覆う閉位置と覆わない開位置とにスライド可能に設置された扉とを備え、
前記撮像ユニットを前記カメラボディーに挿入したときの挿入操作の力を利用して前記扉が開くように構成されている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のカメラシステム。
【0018】
これにより、撮像ユニットをカメラボディーから取り外したとき、撮像部の受光面を扉で覆って保護することができるので、撮像部の受光面に塵や埃が付着したり、傷が付いたりするのを確実に防止することができる。
また、撮像ユニットをカメラボディーに着脱するのに伴って、撮像素子の受光面を覆う扉を自動的に開閉することができ、かつ、撮像ユニットをカメラボディーに挿入する操作の力を利用して扉を開くように構成したので、扉の駆動機構が不要である。よって、カメラボディー側も含めて機構が極めて簡単で、低コストで製造することができるとともに、故障のおそれもなく、扉を確実に開閉することができる。
【0019】
(7) 前記各撮像ユニットは、前記カメラボディーとの電気的な接続を行うコネクタをさらに備え、該コネクタは、前記撮像ユニットの前記カメラボディーへの挿入方向の先端部に設けられている上記(6)に記載のカメラシステム。
【0020】
これにより、撮像ユニットをカメラボディーに装填するのと同時にコネクタの接続を完了することができ、極めて容易かつ確実にコネクタを接続することができる。
【0021】
(8) 前記各撮像ユニットは、前記撮像素子により撮像された画像を表示可能な表示装置をさらに備える上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のカメラシステム。
【0022】
これにより、撮像および画像処理関連の回路を撮像ユニットに集中して設置することができ、撮像ユニットと、カメラボディーとの独立性をより高めることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、被写体の条件や撮影目的に応じ、それに適した機能または性能を備えた撮像ユニットを選択して使用することにより、多様な撮影要求を満足することができる。
また、カメラボディーは共通して使用することができるので、デジタルカメラを複数台所有する場合と比べ、ユーザーの経済的負担を軽減することができ、また、携帯にも便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明のカメラシステムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0025】
図1は、本発明のカメラシステムにおいて、カメラボディーに1つの撮像ユニットを装着した状態を斜め後ろから見た背面斜視図である。
【0026】
本実施形態のカメラシステム1は、カメラボディー2と、5個の撮像ユニット3A〜3Eとで構成されており、撮像ユニット3A〜3Eのいずれか一つを選択的にカメラボディー2に装着した状態でデジタルカメラとして用いられるものである。
【0027】
以下、カメラボディー2および撮像ユニット3A〜3Eについて順次説明するが、撮像ユニット3A〜3Eは、後述する点において機能または性能が相異なること以外は同様の構成であるので、まず、代表して撮像ユニット3Aについてのみ説明する。
【0028】
カメラボディー2には、撮影レンズを内蔵したレンズ鏡筒21が正面側に設けられている。さらに、カメラボディー2には、シャッターボタン22およびズームボタン23等の操作系と、光学ファインダー24とが設けられている。
【0029】
また、カメラボディー2の背面側には、撮像ユニット3Aを保持する保持部25が設けられている。保持部25の入口であるスロット251から撮像ユニット3Aを挿入することにより、撮像ユニット3Aをカメラボディー2に装着することができる。図1中の矢印で示すように、撮像ユニット3Aのカメラボディー2への挿入方向(以下、単に「挿入方向」と言う)は、撮影レンズの光軸Axと直交する方向になっている。カメラボディー2に装着された撮像ユニット3Aは、挿入方向と反対方向に引き抜くことにより、カメラボディー2から取り外すことができる。
【0030】
撮像ユニット3Aには、撮影レンズを介して形成された被写体像を撮像するCCD撮像素子41を有する撮像部4が搭載されている。撮像部4は、その受光面が正面側を向くように配置されており、カメラボディー2に撮像ユニット3Aを装着した状態では、撮像部4の中心は、撮影レンズの光軸Axの位置に一致する。なお、撮像素子としては、CCD撮像素子41に限らず、例えばCMOSイメージセンサー等の他の方式の撮像素子を用いてもよい。
【0031】
また、撮像ユニット3Aには、CCD撮像素子41により撮影・記録された画像を再生表示したり、CCD撮像素子41により撮像されたリアルタイムの動画であるライブビューを表示したりするLCDモニタ(液晶表示装置)5が設置されている。なお、撮像ユニット3Aの表示装置は、LCDモニタ5に限らず、有機EL表示装置など、他の方式のものを用いてもよい。このLCDモニタ5の表示画面51は、撮像部4の受光面と反対側、すなわち背面側に向けられている。
【0032】
保持部25には、撮像ユニット3Aの背面を露出させるための切欠き252が形成されている。カメラボディー2に撮像ユニット3Aが装着された状態では、この切欠き252を介して、LCDモニタ5の表示画面51を視認することができる。なお、切欠き252ではなく、スロット251の部分を残して窓のように開口を形成してもよい。
【0033】
撮像ユニット3Aの背面側には、LCDモニタ5のオン/オフを切り替えるモニタ表示スイッチ31と、再生表示する表示画像を選択する際に操作する画像送りボタン32とが設置されており、これらも切欠き252から露出している。
【0034】
図2は、図1に示すカメラシステム1のブロック図である。以下、同図に基づいて、カメラボディー2および撮像ユニット3Aの内部構成について説明する。
【0035】
カメラボディー2は、図示しないメカニカルシャッターと、このメカニカルシャッターを駆動するシャッター駆動機構26と、撮影レンズをズーム駆動およびAF駆動するレンズ駆動機構27と、シャッターボタン22およびズームボタン23等の操作系からの入力信号に基づいてシャッター駆動機構26およびレンズ駆動機構27等の作動を制御するボディーCPU28とを有している。
【0036】
また、カメラボディー2内には、バッテリー100を装填可能になっており、このバッテリー100から電源回路29を介してカメラボディー2の各部および撮像ユニット3Aに電力が供給される。
【0037】
撮像ユニット3A内には、CCD撮像素子41を搭載した撮像素子基板60と、メイン基板70とが設置されている。
撮像素子基板60には、撮像素子駆動回路61と、CCD撮像素子41の出力信号を増幅するアナログアンプ62とが設けられている。
【0038】
メイン基板70には、CCD撮像素子41の出力信号をアナログ−デジタル変換するA−D変換回路71と、デジタル化されたCCD撮像素子41の出力信号に対し所定のカラープロセス処理やγ補正等の画像処理を施す画像処理回路72と、メイン基板70および撮像素子基板60の各回路を制御するシステムコントローラ73と、画像データ生成作業時等に一時記憶を行うSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)74と、記録用の撮影画像データを格納する不揮発性メモリーであるフラッシュメモリー75と、LCDモニタ5を駆動するLCDインターフェース(表示装置駆動回路)76とが設けられている。
【0039】
これらの回路のうち、A−D変換回路71と、画像処理回路72と、システムコントローラ73と、LCDインターフェース76とで、画像処理および画像記録の処理動作を統括して制御するDSP(Digital Signal Processor)77が構成される。
【0040】
また、撮像ユニット3Aは、カメラボディー2との電気的な接続を行うコネクタ33を有している。撮像ユニット3Aをカメラボディー2に装着した状態では、コネクタ33を介し、撮像素子基板60およびメイン基板70と、カメラボディー2のボディーCPU28とがコネクタバス331により接続される。
【0041】
システムコントローラ73とボディーCPU28とは、コネクタバス331を介して相互に通信して制御の連携が可能な構成となっており、シャッターボタン22やズームボタン23等のコントロール信号は、コネクタバス331を介してボディーCPU28からシステムコントローラ73へ送信される。
【0042】
また、撮像ユニット3Aには、コネクタバス331を介してカメラボディー2から電力が供給される。
【0043】
次に、CCD撮像素子41で撮像したリアルタイムの画像、すなわちライブビューをLCDモニタ5に表示する際の処理について説明する。
【0044】
レンズ鏡筒21内の撮影レンズを介してCCD撮像素子41の受光面上に結像した被写体像は、光電変換されて電荷データとなり、この電荷データ(信号)は、ライブビュー画像データ作成のため、CCD撮像素子41から所定画素分ずつ間引かれて順次読み出され、相関二重サンプリング(CDS)および自動利得制御(AGC)がなされた後、DSP77へ入力される。
【0045】
DSP77においては、入力された信号がアナログ−デジタル変換された後、所定のカラープロセス処理やγ補正等の信号処理が施され、ライブビュー画像データ(輝度信号データY、二つの色差信号データCr、Cb)が生成され、このデータに基づきライブビュー画像がLCDモニタ5に表示される。このライブビュー画像データは、LCDモニタ5の表示画素数に対応して、CCD撮像素子41の有効画素数よりも少ない画素数(間引きしたデータ数)の画像データである。
【0046】
ライブビュー画像データの生成処理は、CCD撮像素子41の読み出しとともに周期的に更新され、LCDモニタ5上ではリアルタイムの動画として表示される。
【0047】
次に、撮影・記録時の処理について説明する。
シャッターボタン22が半押しされて測光スイッチ221がオンすると、ボディーCPU28は、測光および露出演算を開始すべき旨の信号をシステムコントローラ73へ送信し、この信号を契機として、システムコントローラ73は、CCD撮像素子41の出力信号に基づき測光および露出演算を行う。さらに、システムコントローラ73は、AF制御を行い、ボディーCPU28を介してレンズ駆動機構27を作動させ、AF駆動を行う。
【0048】
この状態から、さらにシャッターボタン22が全押しされてレリーズスイッチ222がオンすると、ボディーCPU28は、システムコントローラ73により演算された露光時間に基づきシャッター駆動機構26によりメカニカルシャッターを作動させて露光制御を行うとともに、例えばメカニカルシャッター開放信号、露出(電荷蓄積)時間等の、露出開始に関連した信号を撮像ユニット3Aへ送信する。
【0049】
この信号を受けて、DSP77は、CCD撮像素子41の不要電荷掃き出し制御や露出制御(電荷蓄積時間制御)を行い、前記と同様の過程を経て、CCD撮像素子41から画素間引きせずに電荷データを読み出し、SDRAM74に一旦保持する。そして、DSP77は、SDRAM74から読み出した電荷データに対し所定の信号処理を施すことにより、画素データ数の多い記録用静止原画像データを生成する。
【0050】
DSP77は、生成された記録用静止原画像データから画素データ間引き処理をして、LCDモニタ5の表示画素数に合わせた表示用静止画像のスクリーンネイルを生成し、一定時間、LCDモニタ5に表示する。
【0051】
さらに、DSP77は、生成された記録用静止原画像データに例えばJPEG等の画像データ圧縮処理を施し、得られた圧縮画像データをフラッシュメモリー75に記録する。
【0052】
フラッシュメモリー75に保存された撮影画像をパーソナルコンピューター(以下、「パソコン」と略称する)を用いて見る際には、撮像ユニット3Aをカメラボディー2から取り外し、コネクタ33を介してパソコンに接続することにより、撮影画像データをパソコンに取り込むことができる。このとき、撮像ユニット3Aの電源は、パソコンから供給される。
【0053】
図3および図4は、それぞれ、撮像ユニット3Aを斜め前から見た斜視図であり、図3は扉35が開いた状態、図4は扉35が閉じた状態を示している。図5は、図4の一部を拡大した図である。
【0054】
図3に示すように、撮像ユニット3Aは、平板状の筐体34を有しており、この筐体34内に、前述したCCD撮像素子41を含む撮像部4、撮像素子基板60およびメイン基板70が収納されている。筐体34には、撮像部4の受光面側の位置に開口が形成されている。この開口を介して、撮像部4の受光面は、筐体34の正面に露出している。
【0055】
筐体34の、カメラボディー2への挿入方向の先端部には、前述したコネクタ33が配置されている。カメラボディー2の保持部25の奥には、コネクタ33の端子332と接合する電気接点(図示せず)が設置されており、撮像ユニット3Aをカメラボディー2の保持部25に挿入すると、この電気接点とコネクタ33の端子332とが接触し、電気的に接続される。
【0056】
本実施形態では、コネクタ33は、USB(Universal Serial Bus)の規格に準じたコネクタとされている。コネクタ33として、USBのような標準のインターフェースコネクタを採用したことにより、撮像ユニット3Aを容易にパソコンに接続することができる。
【0057】
なお、コネクタ33は、図示のようなUSBコネクタに限らず、例えば、PCカードの規格に準じたコネクタであってもよい。この場合、撮像ユニット3Aの外形は、PCカード規格に適合した形状、すなわち、撮像ユニット3Aの厚さをPCカード規格のType1(3.3mm)、Type2(5.0mm)、Type3(10.5mm)、Type4(16.0mm)のいずれかとするのが好ましい。このような場合、撮影画像データをパソコンに取り込む際には、パソコンに装備されたPCカードスロットに撮像ユニット3Aを装填することにより、容易にこれを行うことができる。
【0058】
撮像ユニット3Aは、筐体34に対し、スライド可能に設置された扉(引き戸)35をさらに備えている。この扉35は、撮像部4の受光面を覆う閉位置(図4の位置)と、覆わない開位置(図3の位置)とに移動可能になっている。また、扉35の移動方向は、撮像ユニット3Aのカメラボディー2への挿入方向に平行になっている。
【0059】
扉35は、付勢手段としてのコイルばね36により、閉じる方向に付勢されている。コイルばね36の図3中の左端部は、扉35の内面側に突設された固定ピン351に固定されており、コイルばね36の図3中の右端部は、筐体34に固定されている。コイルばね36は、筐体34に形成された溝341内に収納されている。
【0060】
図4に示すように、撮像ユニット3Aをカメラボディー2に装着していない状態では、コイルばね36の付勢力によって扉35が閉じて、撮像部4の受光面が覆われている。これにより、撮像部4の受光面に塵や埃が付着したり、他の物に当たって傷が付いたりするのを防止することができ、撮像部4の受光面を保護することができる。
【0061】
また、撮像部4の受光面をブロア等を用いて清掃する必要がある場合には、扉35をコイルばね36の付勢力に抗して容易に開くことができる。
【0062】
この扉35は、撮像ユニット3Aをカメラボディー2の保持部25に挿入すると、その挿入操作の力を利用して、自動的に開くように構成されている。
【0063】
図1に示すように、カメラボディー2の保持部25内には、扉35に係止する係止ピン(係止部)253が突設されている。また、図4に示すように、筐体34の先端部には、係止ピン253が挿入可能な溝342が形成されている。
【0064】
カメラボディー2の保持部25に撮像ユニット3Aを挿入していくと、その挿入し始めの段階で、係止ピン253は、溝342内を相対的に移動し、扉35の先端に当接する(図5参照)。図5に示す状態からさらに奥へ撮像ユニット3Aを挿入していくと、係止ピン253が扉35に係止することにより、扉35が挿入方向へ前進するのが阻止される。すなわち、扉35は、筐体34に対しては挿入方向と反対方向に相対移動し、図3に示す開位置へとスライドする。
【0065】
扉35が開くと、コイルばね36が伸長してコイルばね36にエネルギーが蓄えられる。撮像ユニット3Aをカメラボディー2から取り外した際には、このエネルギーによってコイルばね36が収縮し、扉35が自動的に閉じる。
【0066】
このようにして、撮像ユニット3Aをカメラボディー2に着脱するのに伴って、扉35を自動的に開閉することができる。また、撮像ユニット3Aをカメラボディー2に挿入する操作の力を利用して扉35を開くように構成したので、扉35の駆動機構が不要である。よって、カメラボディー2側も含めて機構が極めて簡単で、低コストで製造することができるとともに、故障のおそれもなく、扉35を確実に開閉することができる。
【0067】
また、本実施形態では、図4に示すように、扉35は、閉じたとき、撮像ユニット3Aのカメラボディー2への挿入方向の中央よりも先端寄りに位置する。これにより、撮像ユニット3Aを保持部25に挿入したとき、挿入し始めの段階から扉35を開き始めることができるので、扉35をより大きく確実に開くことができる。
【0068】
図6は、撮像ユニット3Aの断面正面図、図7は、図6中のX−X線断面図である。
図6に示すように、撮像ユニット3Aの筐体34内には、正面から見て、カメラボディー2への挿入方向先端側に撮像素子基板60が設置され、後端側にメイン基板70が設置されている。撮像素子基板60のほぼ中央部には、撮像部4が固定されており、メイン基板70のほぼ中央部には、LCDモニタ5が固定されている。
【0069】
図7に示すように、撮像部4は、CCD撮像素子41と、CCD撮像素子41の受光面側に重ねて設置された光学ローパスフィルター43および赤外カットフィルター44と、これらの外周部を保持するハウジング45とで構成されている。
【0070】
光学ローパスフィルター43は、被写体光の空間周波数の中から、CCD撮像素子41の画素間隔で決まる標本化空間周波数に近い空間周波数成分を低減させるものである。この光学ローパスフィルター43を設けたことにより、モアレ(偽色)が生じるのを防止することができる。
【0071】
なお、後述するように、この光学ローパスフィルター43は、撮像ユニット3Bおよび3Dにおいては設置されない。
【0072】
赤外カットフィルター44は、赤外波長成分を除去するものである。この赤外カットフィルター44を設置したことにより、CCD撮像素子41が人間の目に見えない赤外光を受光してしまうのを防止することができる。
【0073】
ハウジング45は、筐体34に固定されており、このハウジング45に撮像素子基板60が固定されている。
【0074】
撮像部4とLCDモニタ5とは、撮像部4の受光面に垂直な方向から見て互いに重ならないとともに(図6参照)、撮像部4の受光面に平行な方向から見て一部が互いに重なるように配置されている(図7参照)。このように、厚さ寸法の大きい撮像部4とLCDモニタ5とを厚さ方向に重ねず、面方向にずらして配置したことにより、筐体34の厚さ寸法を小さくすることができ、撮像ユニット3Aの薄型化を図りつつ、LCDモニタ5の搭載が可能となる。
【0075】
また、図6に示すように、撮像部4とLCDモニタ5とは、カメラボディー2への挿入方向の先端側から後端側、すなわち図6中の右側から左側へ向かってこの順に並んで配置されている。これにより、前述したように、扉35の閉じたときの位置を挿入方向の中央よりも先端寄りに配置することができるので、撮像ユニット3Aを保持部25に挿入したとき、挿入し始めの段階から扉35を開き始めることができ、扉35をより大きく確実に開くことができる。
【0076】
また、撮像素子基板60とメイン基板70とは、厚さ方向の位置をずらして配置されており(図7参照)、撮像部4の受光面に垂直な方向から見て、撮像素子基板60とメイン基板70とは、一部が互いに重なるように配置されている(図6参照)。これにより、両者が重なった部分の大きさの分だけ、筐体34の大きさを小さくすることができ、撮像ユニット3Aの小型化が図れる。
【0077】
図8は、本発明のカメラシステム1の全体を示す斜視図である。同図に示すように、カメラシステム1には、相異なる機能または性能を有する5個の撮像ユニット3A〜3Eが含まれており、撮像ユニット3A〜3Eのいずれか一つを選択的にカメラボディー2に装着した状態でデジタルカメラとして用いることができる。以下、各撮像ユニット3A〜3Eの仕様について説明する。
【0078】
[撮像ユニット3A]
撮像ユニット3Aは、一般的な仕様のものであり、色分解フィルターを備えたCCD撮像素子41を搭載し、かつ前記光学ローパスフィルター43を備えたものである。
【0079】
この撮像ユニット3Aによれば、CCD撮像素子41に色分解フィルターが設けられているので、カラー撮影を行うことができる。また、光学ローパスフィルター43を備えているので、モアレを出にくくすることができる。このようなことから、撮像ユニット3Aは、通常の撮影に適している。
【0080】
なお、色分解フィルターは、通常、撮像素子チップ411上に形成されている。また、この色分解フィルターは、原色フィルターでも、補色フィルターでもよく、また、配列方式もベイヤー配列、色差順次配列など、いかなる配列のものでもよい。
【0081】
[撮像ユニット3B]
撮像ユニット3Bは、色分解フィルターを備えたCCD撮像素子41を搭載し、かつ光学ローパスフィルター43を備えないものである。また、CCD撮像素子41の画素数は、撮像ユニット3Aと同じである(本実施形態では、約600万画素とする)。
【0082】
この撮像ユニット3Bによれば、CCD撮像素子41に色分解フィルターが設けられているので、カラー撮影を行うことができる。また、光学ローパスフィルター43が設けられていないので、撮像ユニット3Aと比べてモアレが発生し易くなるものの、撮像ユニット3Aより解像度が4倍程度向上する。これは、光学ローパスフィルター43の空間カットオフ周波数は、通常、撮像素子空間ナイキスト周波数(1/(2×画素ピッチ))の1/2程度に設計されるので、光学ローパスフィルター43を設けない場合には、CCD撮像素子41が本来有する解像度が損なわれることなくそのまま発揮されるからである。
【0083】
このようなことから、モアレが発生しにくい条件の被写体を撮影する場合には、撮像ユニット3Bを用いることにより、一般仕様の撮像ユニット3Aと比べ、解像度を4倍程度向上することができ、より高解像度の撮影が可能となる。
【0084】
[撮像ユニット3C]
撮像ユニット3Cは、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41を搭載し、かつ光学ローパスフィルター43を備えたものである。また、CCD撮像素子41の画素数は、撮像ユニット3Aと同じである。
【0085】
この撮像ユニット3Cは、CCD撮像素子41に色分解フィルターが設けられていないので白黒撮影用ではあるものの、撮像ユニット3Aと比べ、感度および解像度を共に3倍程度向上することができる。以下、この理由について、図9に基づき、色分解フィルターがベイヤー配列の原色フィルターである場合を例に説明する。
【0086】
図9に示すように、ベイヤー配列の原色フィルターを備えたCCD撮像素子41を用いてカラー画像を撮影する場合、隣接する4つ(赤1つ、緑2つ、青1つ)の画素の輝度信号を平均化することにより撮影画像の1ドット分の輝度信号を得ており、その隣のドットの輝度信号は、縦方向または横方向に1画素分ずらした4つの画素の輝度信号を平均化して得ている。この場合、撮影画像のドット数はCCD撮像素子41の画素数と同数になるものの、撮影画像の各ドットの輝度信号は、4つの画素からの輝度信号が混ざったものとなっているので、CCD撮像素子41が本来有する解像度が発揮されず、解像度の低下を招く。
【0087】
これに対し、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41によって白黒画像を撮影した場合には、CCD撮像素子41の各画素の輝度信号がそのまま撮影画像の各ドットの輝度信号となり、各画素の輝度信号は混ざらずに独立しているので、CCD撮像素子41が本来有する解像度がそのまま発揮される。
【0088】
また、色分解フィルターを備えたCCD撮像素子41の場合、各画素は、フィルターを透過した特定の色の光のみを光電変換するが、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41では、各画素は、すべての光を光電変換するので、感度が高い。
【0089】
以上のような理由により、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41を用いた撮像ユニット3Cは、撮像ユニット3Aと比べ、感度および解像度を共に3倍程度向上することができ、高感度かつ高解像度の撮影を行うことができる。よって、例えば夜間の撮影や報道写真を撮影する場合などのように、白黒撮影でよいが高感度が要求されるような場合には、撮像ユニット3Cが適する。
【0090】
一方、撮像ユニット3Cは、光学ローパスフィルター43を備えているので、撮像ユニット3Aと同様に、モアレを出にくくすることができる。
【0091】
[撮像ユニット3D]
撮像ユニット3Dは、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41を搭載し、かつ光学ローパスフィルター43を備えないものである。また、CCD撮像素子41の画素数は、撮像ユニット3Aと同じである。
【0092】
この撮像ユニット3Dは、撮像ユニット3Cと同様に、CCD撮像素子41に色分解フィルターが設けられていないので白黒撮影用であるものの、撮像ユニット3Aと比べ、感度を3倍程度向上することができる。
【0093】
また、光学ローパスフィルター43が設けられていないので、撮像ユニット3Cと比べてモアレが発生し易くなるものの、撮像ユニット3Cより解像度が4倍程度向上し、撮像ユニット3Aと比べると12倍程度の高解像度が得られる。
【0094】
このようなことから、白黒撮影でよく、かつモアレが発生しにくい条件の被写体を撮影する場合には、撮像ユニット3Dを用いることにより、撮像ユニット3Cよりもさらに高い解像度が得られる。
【0095】
[撮像ユニット3E]
撮像ユニット3Eは、色分解フィルターを備えないCCD撮像素子41を搭載し、かつ光学ローパスフィルター43を備えたものである。また、CCD撮像素子41の画素数は、撮像ユニット3A〜3Dより少なくされている(本実施形態では、約200万画素とする)。
【0096】
この撮像ユニット3Eは、CCD撮像素子41に色分解フィルターが設けられていないので白黒撮影用である。また、CCD撮像素子41の画素数が撮像ユニット3A〜3Dと比べて少ない(約1/3)が、色分解フィルターがないことによってCCD撮像素子41本来の解像度が発揮されるので、撮像ユニット3Aおよび3Bと同等またはそれ以上の解像度が得られる。
【0097】
さらに、撮像ユニット3Eでは、CCD撮像素子41の画素数を少なくしたことにより、1画素当たりの面積が大きくなるので、撮像ユニット3Cおよび3Dよりもさらに高い感度が得られる。
【0098】
このようなことから、白黒撮影でよいが特に高い感度が要求される場合には、撮像ユニット3Eを用いることにより、撮像ユニット3Aおよび3Bと同等またはそれ以上の解像度を維持しつつ、撮像ユニット3Cおよび3Dよりもさらに高感度で撮影することができる。
【0099】
一方、撮像ユニット3Eは、光学ローパスフィルター43を備えているので、撮像ユニット3Aと同様に、モアレを出にくくすることができる。
【0100】
以上述べたように、カメラシステム1では、被写体の条件や撮影目的に応じ、これらの撮像ユニット3A〜3Eのうちで最適な機能・性能のものを選択してカメラボディー2に装着して使用することができ、多様な撮影要求を満足するすることができる。
【0101】
また、カメラボディー2は共通して使用することができるので、デジタルカメラを複数台所有する場合と比べ、ユーザーの経済的負担は大幅に軽減される。また、携帯する場合も、複数台のデジタルカメラを携帯するより楽である。
【0102】
また、ユーザーは、新たな撮影要求に迫られた場合には、その撮影要求を満足する撮像ユニットを買い足すことにより、少ない経済的負担で所期の目的を達成することができる。
【0103】
以上、本発明のカメラシステムを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、カメラシステムを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
【0104】
また、前述した実施形態のカメラシステムにおいては、撮像ユニットの個数が5個であったが、本発明のカメラシステムには、機能または性能が相異なる撮像ユニットが最低2個含まれていればよい。また、それら複数の撮像ユニットの機能または性能の相違点は、前述した実施形態のような色分解フィルターの有無、光学ローパスフィルターの有無および画素数の違いの組み合わせに限らず、色分解フィルターの有無のみ、光学ローパスフィルターの有無のみ、あるいは画素数の違いのみなどであってもよい。
【0105】
また、本発明のカメラシステムは、所定台数の撮像ユニットとカメラボディーとをセットで販売してもよいし、あるいは、ユーザーが好きな仕様の撮像ユニットを選び、これをカメラボディーと組み合わせて購入できるようにしてもよい。また、既に購入済のカメラボディーに、必要に応じて撮像ユニット単体を追加購入してもよい。
【0106】
また、撮像ユニットの外観形状および構造や、内部機器の配置などは、図示の構成に限定されるものではない。
【0107】
また、図示の実施形態では、撮影した画像の画像データを格納する不揮発性メモリーが撮像ユニットに内蔵されているものであったが、これに限定されず、不揮発性メモリーを備えたメモリーカード等の記録媒体を撮像ユニットまたはカメラボディーに設けたスロットに装填するように構成してもよい。
【0108】
また、図示の実施形態におけるカメラボディーは、ズームレンズを備えたものであったが、これに限定されず、単焦点の撮影レンズを備えたものでもよい。さらに、カメラボディーは、撮影レンズが一体化されたものに限らず、レンズマウントを備えた、レンズ交換式のものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0109】
【図1】本発明のカメラシステムを斜め後ろから見た背面斜視図である。
【図2】図1に示すカメラシステムのブロック図である。
【図3】図1に示すカメラシステムにおける撮像ユニットを斜め前から見た斜視図である。
【図4】図1に示すカメラシステムにおける撮像ユニットを斜め前から見た斜視図である。
【図5】図4の一部を拡大した図である。
【図6】図1に示すカメラシステムにおける撮像ユニットの断面正面図である。
【図7】図6中のX−X線断面図である。
【図8】本発明のカメラシステムの実施形態を示す斜視図である。
【図9】色分解フィルター付き撮像素子を用いた場合における撮影画像の各ドットの輝度信号を生成する方法を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0110】
1 カメラシステム
2 カメラボディー
21 レンズ鏡筒
22 シャッターボタン
221 測光スイッチ
222 レリーズスイッチ
23 ズームボタン
24 光学ファインダー
25 保持部
251 スロット
252 切欠き
253 係止ピン
26 シャッター駆動機構
27 レンズ駆動機構
28 ボディーCPU
29 電源回路
3A、3B、3C、3D、3E 撮像ユニット
31 モニタ表示スイッチ
32 画像送りボタン
33 コネクタ
331 コネクタバス
332 端子
34 筐体
341、342 溝
35 扉
351 固定ピン
36 コイルばね
4 撮像部
41 CCD撮像素子
411 撮像素子チップ
412 パッケージ
413 保護ガラス板
43 光学ローパスフィルター
44 赤外カットフィルター
45 ハウジング
5 LCDモニタ
51 表示画面
60 撮像素子基板
61 撮像素子駆動回路
62 アナログアンプ
70 メイン基板
71 A−D変換回路
72 画像処理回路
73 システムコントローラ
74 SDRAM
75 フラッシュメモリー
76 LCDインターフェース
77 DSP
100 バッテリー
Ax 光軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラボディーと、
被写体像を撮像する撮像素子と、前記撮像素子を駆動する撮像素子駆動回路と、前記撮像素子の出力信号を処理する画像処理回路とを有し、機能または性能が異なる複数の撮像ユニットとを備え、
前記複数の撮像ユニットのいずれか一つを選択的に前記カメラボディーに装着した状態でデジタルカメラとして用いられることを特徴とするカメラシステム。
【請求項2】
前記複数の撮像ユニットには、色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載したカラー撮影用の撮像ユニットと、色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載した白黒撮影用の撮像ユニットとが含まれる請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項3】
前記複数の撮像ユニットには、前記撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えた撮像ユニットと、該光学ローパスフィルターを備えない撮像ユニットとが含まれる請求項1または2に記載のカメラシステム。
【請求項4】
前記複数の撮像ユニットには、色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載し、かつ該撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えたカラー撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えた撮像素子を搭載し、かつ光学ローパスフィルターを備えないカラー撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載し、かつ該撮像素子の受光面側に設置された光学ローパスフィルターを備えた白黒撮影用の撮像ユニットと、
色分解フィルターを備えない撮像素子を搭載し、かつ光学ローパスフィルターを備えない白黒撮影用の撮像ユニットとが含まれる請求項1に記載のカメラシステム。
【請求項5】
前記複数の撮像ユニットには、他の撮像ユニットの撮像素子と画素数の異なる撮像素子を搭載したものが含まれる請求項1ないし4のいずれかに記載のカメラシステム。
【請求項6】
前記各撮像ユニットは、前記撮像素子、前記撮像素子駆動回路および前記画像処理回路を収納する筐体と、
前記筐体に対し、前記撮像素子の受光面側を覆う閉位置と覆わない開位置とにスライド可能に設置された扉とを備え、
前記撮像ユニットを前記カメラボディーに挿入したときの挿入操作の力を利用して前記扉が開くように構成されている請求項1ないし5のいずれかに記載のカメラシステム。
【請求項7】
前記各撮像ユニットは、前記カメラボディーとの電気的な接続を行うコネクタをさらに備え、該コネクタは、前記撮像ユニットの前記カメラボディーへの挿入方向の先端部に設けられている請求項6に記載のカメラシステム。
【請求項8】
前記各撮像ユニットは、前記撮像素子により撮像された画像を表示可能な表示装置をさらに備える請求項1ないし7のいずれかに記載のカメラシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−5456(P2006−5456A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177079(P2004−177079)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(000000527)ペンタックス株式会社 (1,878)
【Fターム(参考)】