説明

カメラ装置用器具

【課題】カメラ装置の取り付け方向を調整するときに、車両の乗員が必要な範囲で変動した際でも顔位置が画角内に収まるか否かを確認できるようにする。
【解決手段】凸面鏡31の表面にカメラ装置20の画角に相当する画角相当範囲50を示したガイド線40を描く。凸面鏡31の裏面には、カメラ装置20の筐体21の形状に合った形状の凹部を有した裏側構造体32が設けられる。その裏側構造体32の凹部を筐体21の前面211に嵌める形で凸面鏡31及び裏側構造体32で構成されたカメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着する。このとき、カメラレンズ22の前の位置でレンズ面221に対して傾きの無い状態で画角相当範囲50が配置される。これによって、画角相当範囲50にカメラ装置20の現在の撮影領域を写すことができる。ユーザは自身の顔が画角相当範囲50に収まっているか否かを確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の乗員の顔を撮影するカメラ装置の取り付け方向を調整するときに使用するカメラ装置用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の運転者(乗員)の顔をカメラ装置で撮影し、その撮影画像に基づいて運転者の瞬きや顔向きを検出するシステムが知られている。そのシステムにおいては、被写体となる乗員の顔がカメラ装置の撮影画角内に収まるようにそのカメラ装置の取り付け方向が調整されている必要がある。車両に標準装備される場合など、カメラ装置の取り付け方向が適切になるように考慮された取り付け構造が予め車両に用意されている場合には特段の調整は必要ないが、アフターマーケット品など任意の場所にカメラ装置を取り付ける場合においては、その取り付けの際にカメラ装置の取り付け方向を調整する必要がある。
【0003】
カメラ装置の取り付け方向の調整に関連する技術として、従来、被写体をカメラ装置の光軸に一致させる技術が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。例えば特許文献1のカメラ装置では、カメラ装置の筐体に、レンズ(カメラ装置)の光軸に対して平行な中心軸を有する貫通孔が開けられている。これによれば、運転者は、その貫通孔の向こう側の景色が見通せるようにカメラ装置の位置を調整することにより、光軸を運転者自身の眼球又は瞼付近の位置に一致させることができるとしている。
【0004】
また、特許文献2には、カメラ撮影者が自身を撮影する際に、自身と他の被写体との構図を目視で確認できるようにするために、カメラのレンズ取り付け面のいずれかの場所に凸面鏡を配置することが記載されている。この特許文献2の技術を適用すれば、凸面鏡に乗員の顔が写るようにカメラ装置の取り付け方向を調整することで、顔位置をカメラ装置の光軸にほぼ一致させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−24085号公報
【特許文献2】登録実用新案第3146939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、車両の乗員の顔の位置は運転中に変動することがある。具体的には例えば、トラックやバスなどの大型車ではハンドルが大きいので、その運転者は、ハンドルを回す際に手の動きにともなって顔も動かすことがある。このような場合、カメラ装置の取り付け時には、乗員の顔がカメラ装置の画角内に収まっていたとしても、実際のカメラ装置の使用時には、乗員の顔が画角から外れてしまうことも起こり得る。このように、カメラ装置を車両に取り付ける際には、カメラ装置の使用時における顔の位置の変動(運転者の運転動作)を見越して、カメラ装置の取り付け方向を調整する必要がある。
【0007】
この点、特許文献1の技術では、カメラ装置の光軸の正面に顔が位置している場合には顔が画角内に収まることを目視で確認できるが、運転動作に伴って顔位置が変動する場合等、必要な範囲で顔位置が変動する場合には、顔が画角内に収まるか否かは確認できない。つまり、特許文献1の技術では、静的な条件での光軸調整は可能であるが、実用上発生する動的な条件で、カメラ装置の取り付け方向が適正に調整されているかは確認できない。また、同様に、特許文献2の技術も、凸面鏡の鏡面から顔位置が外れて必要な範囲で顔位置が変動する場合には、顔が画角内に収まるか否かは確認できない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、カメラ装置の取り付け方向を調整するときに、車両の乗員が必要な範囲で変動した際でも顔位置が画角内に収まるか否かを確認できるカメラ装置用器具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、車両の乗員の顔を撮影するカメラ装置の取り付け方向を調整するときに使用するカメラ装置用器具であって、
前記カメラ装置の画角に相当する画角相当範囲を示したガイド線が表面に表示された鏡を備え、
現在の取り付け方向における前記カメラ装置の画角内の領域が前記鏡の前記画角相当範囲に写る適正配置位置に前記鏡が配置されるように前記カメラ装置に装着可能であり、かつ前記カメラ装置から取り外し可能であることを特徴とする。
【0010】
これによれば、本発明のカメラ装置用器具を、鏡が適正配置位置に配置されるようにカメラ装置に装着することで、鏡の表面に表示されたガイド線で示される画角相当範囲に、現在の取り付け方向におけるカメラ装置の画角内の領域を写すことができる。よって、カメラ装置の取り付け方向を調整するユーザ(乗員自身やカメラ装置を車両に取り付けるカー用品店等の店員)が被写体となることで、そのユーザの顔が、画角相当範囲に写っているか否か、つまりカメラ装置の画角内に収まるか否かを確認できる。また、ユーザは、実際のカメラ装置使用時の動作を行うことで、その動作にともなって顔位置が変動した場合であっても顔が画角相当範囲から外れないか否か、つまりカメラ装置の画角から外れないか否かを容易に確認できる。そして、鏡の画角相当範囲から顔が外れないようにカメラ装置の取り付け方向を調整することで、カメラ装置の取り付け方向を適正にできる。また、本発明のカメラ装置用器具は、カメラ装置から取り外し可能となっているので、カメラ装置の取り付け方向を調整し終えた後にカメラ装置用器具を取り外すことで、カメラ装置を実際の撮影用途で使用することができる。
【0011】
また、本発明における前記鏡は凸面鏡であることを特徴とする。これによれば、凸面鏡の表面に表示する画角相当範囲の大きさを、実際の画角(撮影領域)の大きさから縮小できるので、カメラ装置用器具(凸面鏡)の取り扱いを容易にできる。
【0012】
また、本発明において、前記画角相当範囲は、前記凸面鏡の表面の中心に前記画角相当範囲の中心がくるように、前記凸面鏡の表面に表示されており、前記適正配置位置は、前記カメラ装置の光軸と前記凸面鏡の中心軸とが同軸になる位置であることを特徴とする。これによって、鏡を適正配置位置に配置したときに、画角相当範囲に、現在の取り付け方向におけるカメラ装置の画角内の領域を正確に写すことができる。
【0013】
また、本発明において、前記適正配置位置は、前記画角相当範囲が、前記カメラ装置のカメラレンズの前で前記カメラレンズのレンズ面に対して傾きの無い状態で配置される位置であることを特徴とする。これによれば、カメラレンズの位置や向き(レンズ面に対する傾き)は、カメラ装置の光軸の位置や向きと考えることができる。よって、画角相当範囲が、カメラレンズの前でレンズ面に対して傾きの無い状態で配置されるようにすることで、簡単に、画角相当範囲とカメラ装置の光軸とを合わせることができ、その結果、画角相当範囲に、現在の取り付け方向におけるカメラ装置の画角内の領域を写すことができる。
【0014】
また、本発明において、前記ガイド線は、前記カメラ装置の水平画角に相当する水平ガイド線及び前記カメラ装置の垂直画角に相当する垂直ガイド線を含み、前記適正配置位置は、前記水平ガイド線が水平方向に配置され、前記垂直ガイド線が垂直方向に配置される位置であることを特徴とする。これによって、カメラ装置用器具をカメラ装置に装着したときに、鏡の画角相当範囲を、カメラ装置の画角(水平画角及び垂直画角)に正確に対応させることができる。
【0015】
また、本発明において、前記画角相当範囲は、前記カメラ装置と乗員の顔との距離及び前記カメラ装置の画角によって定まる面に相当する範囲であることを特徴とする。
【0016】
カメラ装置と乗員の顔との距離によって、その乗員の顔の画角内への収まりやすさが変わってくる。具体的には、カメラ装置と乗員の顔の距離が大きくなるほど、その乗員の顔の位置における画角の面(カメラ装置と乗員の顔の距離及びカメラ装置の画角によって定まる面)が大きくなるので、顔は画角内に収まりやすくなる。別の言い方をすると、カメラ装置と乗員の顔の距離が大きくなるほど、顔は撮影画像に小さく写るので、顔は画角内(撮影画像)に収まりやすくなる。本発明によれば、画角相当範囲はカメラ装置と乗員の顔の距離及びカメラ装置の画角によって定まる面に相当する範囲としているので、顔が画角内に収まるか否かを正確に判断できる。
【0017】
また、本発明において、前記鏡の表面には、前記距離が大きくなるほど前記画角相当範囲が大きくなる前記距離ごとの複数の前記ガイド線が表示されたことを特徴とする。
【0018】
カメラ装置を取り付ける車両の種類や、車両のどの位置に取り付けるかによって、カメラ装置と乗員の顔との距離が変わってくる場合がある。本発明によれば、カメラ装置と乗員の顔との距離ごとの複数のガイド線が鏡に表示されているので、今回の距離に応じたガイド線を使用することで、顔が画角内に収まるか否かを正確に判断できる。
【0019】
また、本発明において、前記カメラ装置用器具は粘着部材による粘着によって前記カメラ装置に装着可能であることを特徴とする。これによって、簡単に、カメラ装置用器具をカメラ装置に装着できるとともに、カメラ装置からカメラ装置用器具を取り外すことができる。
【0020】
また、本発明において、前記鏡の裏面に設けられて前記鏡を補強する補強部材を備えることを特徴とする。これによれば、鏡を補強することができるので、強度の弱い材料で鏡が形成されていたとしても、鏡の強度不足を解消できる。
【0021】
また、本発明において、前記カメラ装置用器具は前記補強部材を介して前記カメラ装置に装着可能とされ、前記補強部材は発泡樹脂で形成されていることを特徴とする。これによれば、発泡樹脂はある程度の硬さを有しているので、鏡を効果的に補強できる。また、発泡樹脂は硬すぎることもなく、また軽いので、発泡樹脂を介してカメラ装置用器具をカメラ装置に装着したときに、カメラ装置が傷つくのを防止できる。
【0022】
また、本発明において、前記鏡の裏面に設けられ、前記鏡が前記適正配置位置に配置されるように前記カメラ装置への前記カメラ装置用器具の装着位置をガイドするガイド部を備えることを特徴とする。これによって、簡単に、鏡が適正配置位置に配置されるようにカメラ装置用器具をカメラ装置に装着できる。
【0023】
また、本発明において、前記ガイド部は、前記鏡が前記適正配置位置に配置された状態で前記カメラ装置の筐体に掛止する掛止部を含むことを特徴とする。これによれば、カメラ装置の筐体に掛止部が掛止する位置で、カメラ装置用器具をカメラ装置に装着することで、鏡を簡単に適正配置位置に配置させることができる。
【0024】
また、本発明において、前記ガイド部は、前記カメラ装置の所定の基準位置との位置合わせ用の裏面側ガイド線を含み、前記基準位置と前記裏面側ガイド線との位置が合った状態で前記鏡が前記適正配置位置に配置されることを特徴とする。これによれば、裏面側ガイド線をカメラ装置の基準位置に位置合わせすることで、鏡を簡単に適正配置位置に配置させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】カメラ装置20の斜視図及びカメラ装置20の画角70を示した図である。
【図2】カメラ装置用器具30の構造を示した図である。
【図3】カメラ装置20の取り付け位置を説明する図である。
【図4】カメラ装置用器具30のカメラ装置20への装着方法や装着位置を説明する図である。
【図5】ユーザの顔105が凸面鏡31に写っている状態を示した図である。
【図6】凸面鏡に裏面に設けられる裏側構造体の変形例を示した図である。
【図7】凸面鏡に裏面に設けられる裏側構造体の別の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係るカメラ装置用器具の実施形態を説明する。先ず、カメラ装置用器具の装着対象となるカメラ装置について説明する。図1は、カメラ装置20の斜視図及びカメラ装置20の画角70を示している。カメラ装置20は、車両の運転者の顔を撮影するカメラとされ、筐体21と、その筐体21の前面211の中央に配置されたカメラレンズ22と、筐体21に収容されカメラレンズ22によって結像された被写体の像を画像データに変換するCCDセンサ等の撮像素子(図示外)とを有する。カメラ装置20は、カメラレンズ22や撮像素子等の特性(カメラレンズ22の焦点距離や撮像素子(撮像面)の寸法など)によって定められる画角70内の撮影領域71を撮影する。なお、本実施形態の筐体21は、1辺が数cm程度の直方体状(正面視で横長の長方形状)となっている。
【0027】
筐体21の前面211には、撮影領域71に近赤外光を照射する近赤外LED23が設けられている。その近赤外LED23によって、カメラ装置20は、夜などの周囲が暗い場合でも撮影可能とされている。また、筐体21には、露光制御を行ったり、近赤外LED23の発光を制御したりして撮影を制御する制御部(図示外)が収容されている。その制御部は、撮影の制御に加えて、撮影した撮影画像から顔領域を検出して、その顔領域に基づいて運転者の顔向きや運転者の瞬き等を判定する処理も行う。そして、制御部は、顔向きや瞬き等の判定結果に応じた処理(警告など)を行う。
【0028】
次に、本発明のカメラ装置用器具について説明する。図2は、カメラ装置用器具30の構造を示した図であり、詳細には、図2(A)はカメラ装置用器具30を斜め前方から見た図を示しており、図2(B)はカメラ装置用器具30の正面図を示しており、図2(C)はカメラ装置用器具30を斜め後方から見た図を示している。カメラ装置用器具30は、凸面鏡31と、その凸面鏡31の裏面に設けられた裏側構造体32とを備えている。
【0029】
凸面鏡31は、樹脂(ABS樹脂等)、樹脂フィルム、紙、ガラス、金属などで形成された基材312と、その基材312の表面全領域を蒸着、印刷又はめっきによって膜状に被覆した反射部311とから構成されている。その反射部311は、光を反射する反射素材(アルミニウム、銀など)で形成されている。凸面鏡31は薄板状となっている。また、凸面鏡31を正面から見ると、長方形状になっている(図2(B)参照)。凸面鏡31の表面313(鏡面、反射部311)は、凸面鏡31の中心軸315(図2(A)参照)回りに対称な凸曲面状となっている。なお、中心軸315は、表面313の中心314における表面313の法線方向の直線である。そのため、凸面鏡31の表面313には、凸面鏡31の前方に位置している被写体が縮小して表示される。なお、後述する画角相当範囲50に、カメラ装置20の画角70内の領域71を写すことができるように、凸面鏡31の凸曲面の度合いが設定されている。
【0030】
凸面鏡31の大きさ(表面313の面積)は、カメラ装置20(筐体21)の前面211より少し大きくなっている(例えば、名刺サイズと同等の大きさ)。詳細には、凸面鏡31の横方向の長さ(凸面鏡31の外周線のうち上下の線316(図2(B)参照)の長さ)は、カメラ装置20の横方向の長さ(前面211の外周線のうち上下の線212(図1参照)の長さ)より少し長くなっている。同様に、凸面鏡31の縦方向の長さ(凸面鏡31の外周線のうち左右の線317(図2(B)参照)の長さ)は、カメラ装置20の縦方向の長さ(前面211の外周線のうち左右の線213(図1参照)の長さ)より少し長くなっている。なお、凸面鏡31は、凸面鏡に写っている被写体をユーザが確認できることを条件にどのような形状、大きさでも良く、例えば正面視で正方形状、円状、楕円状でも良い。
【0031】
図2(B)に示すように、凸面鏡31の表面313には、略長方形状のガイド線40がインク等で描かれている。なお、実際は、ガイド線40は、表面313の凸曲面の度合いに応じて長方形状が歪んだ形状となっている。ガイド線40は3つのガイド線41〜43を含む。それらガイド線41〜43は、互いに大きさが異なる(相似する)形状となっており、第1のガイド線41の内側に第2のガイド線42が描かれており、第2のガイド線42の内側に第3のガイド線43が描かれている。第1のガイド線41で囲まれた第1の範囲51の中心と、第2のガイド線42で囲まれた第2の範囲52の中心と、第3のガイド線43で囲まれた第3の範囲53の中心とは互いに一致している。また、各範囲51〜53の中心は、表面313の中心314に位置している。
【0032】
ガイド線40(ガイド線41〜43)は、カメラ装置20の画角70(図1参照)に相当する画角相当範囲を示した線とされている。つまり、ガイド線40で囲まれた範囲50(範囲51〜53)が画角相当範囲である。画角相当範囲50は、厳密には画角70内の撮影領域71(図1参照)に相当する範囲とされ、より厳密には、カメラ装置20からの距離が特定距離における画角70内の面に相当する範囲とされている。具体的には、第1の画角相当範囲51は、カメラ装置20からの距離がd1における画角70内の面701(図1参照)に相当する範囲に定められている。より具体的には、第1の画角相当範囲51は、カメラ装置20の水平画角に相当する2つの水平ガイド線41a及びカメラ装置20の垂直画角に相当する2つの垂直ガイド線41bで囲まれている。そして、水平ガイド線41aが面701の横幅a1(図1参照)に相当する長さに定められ、垂直ガイド線41bが面701の縦幅a2に相当する長さに定められている。なお、2つの水平ガイド線41aは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の上下の線316に略平行に描かれている。2つの垂直ガイド線41bは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の左右の線317に略平行に描かれている。
【0033】
第2の画角相当範囲52は、カメラ装置20からの距離がd2における画角70内の面702(図1参照)に相当する範囲に定められている。その第2の画角相当範囲52も、第1の画角相当範囲51と同様にカメラ装置20の水平画角に相当する2つの水平ガイド線42a(面702の横幅に相当する長さ)及びカメラ装置20の垂直画角に相当する2つの垂直ガイド線42b(面702の縦幅に相当する長さ)で囲まれた範囲となっている。2つの水平ガイド線42aは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の上下の線316に略平行に描かれている。2つの垂直ガイド線42bは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の左右の線317に略平行に描かれている。
【0034】
第3の画角相当範囲53は、カメラ装置20からの距離がd3における画角70内の面703(図1参照)に相当する範囲に定められている。その第3の画角相当範囲53も、カメラ装置20の水平画角に相当する2つの水平ガイド線43a(面703の横幅に相当する長さ)及びカメラ装置20の垂直画角に相当する2つの垂直ガイド線43b(面703の縦幅に相当する長さ)で囲まれた範囲となっている。2つの水平ガイド線43aは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の上下の線316に略平行に描かれている。2つの垂直ガイド線43bは、互いに対向しており、凸面鏡31の外周線の左右の線317に略平行に描かれている。
【0035】
なお、カメラ装置20の画角70内に顔が収まっていたとしても、その顔位置が画角70のぎりぎりの位置の場合には、撮影画像から顔領域の検出に失敗する場合がある。そこで、各画角相当範囲51〜53を、画角70のぎりぎりの位置を除いた範囲に設定しても良い。具体的には、各画角相当範囲51〜53を、面701〜703をいくらか小さくした面(例えば、面701〜703を20%程度小さくした面)に相当する範囲に設定しても良い。
【0036】
距離d1、d2、d3の関係は、d1>d2>d3となっている。距離d1、d2、d3は、カメラ装置20と被写体(運転者の顔)との想定される距離を示しており、距離d1は例えば1m、距離d2は例えば80cm、距離d3は例えば60cmとなっている。そのため、第1のガイド線41は、カメラ装置20と被写体(運転者の顔)との距離レンジが大きい場合に使用するガイド線とされる。また、第2のガイド線42は、その距離レンジが中間の場合に使用するガイド線とされる。また、第3のガイド線43は、その距離レンジが小さい場合に使用するガイド線とされる。なお、d1=1m程度としたとき、面701の大きさは例えば横80cm×縦60cm程度とされている。
【0037】
図2(A)、(C)に示すように、凸面鏡31の基材312の裏面には、裏側構造体32が接着剤等で取り付けられている。その裏側構造体32の外形は、凸面鏡31と同じ横幅、同じ縦幅を有し、奥行き方向に一定幅を有した直方体状となっている。裏側構造体32は発泡スチロール等の発泡樹脂で形成されている。図2(C)に示すように、裏側構造体32の裏面321には直方体状に凹んだ凹部322が形成されている。その凹部322の上下の側面324と、凸面鏡31に描かれた水平ガイド線41a〜43aとは平行な位置関係になっている(ねじれの位置関係とはなっていない)。凹部322の左右の側面325と垂直ガイド線41b〜43bとは平行な位置関係になっている(ねじれの位置関係とはなっていない)。また、凹部322の底面323の中心326には凸面鏡31の中心軸315が交差している。
【0038】
凹部322の大きさは、カメラ装置20の筐体21の横幅、縦幅と同じ大きさとなっている。すなわち、凹部322の横幅b1は、筐体21の前面211の外周線の上下の線212(図1参照)の長さと同じになっている。凹部322の縦幅b2は、筐体21の前面211の外周線の左右の線213(図1参照)の長さと同じになっている。また、凹部322の深さb3は、筐体21の奥行き方向の幅よりも小さくなっている。
【0039】
なお、凹部322の底面323は、裏側構造体32自身で構成されていても、凸面鏡31の基材312の裏面で構成されていたとしても良い。その底面323の一部の領域(例えば底面323の外周付近の領域)には粘着テープ等の粘着部材33が設けられている。その粘着部材33は、粘着部材33の粘着面を保護する保護シートを含み、カメラ装置用器具30の不使用時には、その保護シートによって粘着面が露出しないようになっている。なお、粘着部材33は側面324、325に設けられたとしても良い。また、粘着部材33は、予め凹部322に設けられていなくても良く、カメラ装置用器具30の使用時に凹部322又は適当な位置に設けられるようにしても良い。
【0040】
以下では、カメラ装置用器具30の使用方法を説明するが、その説明の前に先ずカメラ装置20の取り付け位置を説明する。ここで、図3は、カメラ装置20の取り付け位置を説明する図であり、具体的には、図3(A)はカメラ装置20が搭載される車両100の車室101を横から見た図を示しており、図3(B)は車室101を上から見た図を示している。なお、図3の例では、車両100として大型車両(トラック)を示している。図3(A)に示すように、車室101には、運転者が着座する運転席102が設けられ、その運転席102の前方にはハンドル201やダッシュボード103が設けられている。カメラ装置20は、運転者の顔fを撮影するために、例えばダッシュボード103上に取り付けられる。なお、図3の例では、カメラ装置20によって運転者の視野が妨げられないように、カメラ装置20は運転者の斜め前方に取り付けられている(図3(B)参照)。カメラ装置20は、アフターマーケット品など任意の場所に取り付け可能なものとされている。
【0041】
図3の例では、カメラ装置20は、支持部23に支持される形で、ダッシュボード103に取り付けられている。支持部23の下部はダッシュボード103上に粘着シール等で固定されている。カメラ装置20と支持部23の間には、カメラ装置20の取り付け方向を上下左右に可変とさせる方向可変機構24(図3(A)参照)が設けられている。よって、カメラ装置20は、上下方向D1(図3(A)参照)及び左右方向D2(図3(B)参照)に手動で向きが変えられるようになっている。その方向可変機構24として、ポータブルナビ等で採用されている、取り付け方向を変えることができる公知の機構を採用することができる。
【0042】
カメラ装置20は、運転者の顔fが画角70内に収まるように取り付けられる必要がある。すなわち、カメラ装置20の上下方向D1を調整して、顔fがカメラ装置20の垂直画角72(図3(A)参照)内に収まるようにし、かつ、カメラ装置20の左右方向D2を調整して、顔fがカメラ装置の水平画角73(図3(B)参照)内に収まるようにする必要がある。また、運転者の運転動作(ハンドル操作など)にともなって顔fが変動することがあるので、カメラ装置20の取り付け方向はその顔fの変動を見越して調整される必要がある。
【0043】
カメラ装置用器具30は、カメラ装置20の取り付け方向を調整するときに、カメラ装置20に装着される形で使用される。ここで、図4は、カメラ装置用器具30のカメラ装置20への装着方法や装着位置を説明する図であり、図4(A)は、装着途中におけるカメラ装置20及びカメラ装置用器具30の状態を示しており、図4(B)は、装着後におけるカメラ装置20及びカメラ装置用器具30の状態を示している。なお、図4では、1つのガイド線40のみ図示して、残りのガイド線の図示を省略している。カメラ装置用器具30は、カメラ装置20の前面211を覆うように、カメラ装置20に装着される。詳細には、カメラ装置用器具30の凹部322(図2(C)参照)に、カメラ装置20の筐体21の前面211からの一部が嵌められる。このとき、筐体21の側面214(筐体21の上面、左面、右面、底面)と、凹部322の側面324、325(図2(C)参照)とが接触することで、カメラ装置用器具30が掛止される(カメラ装置用器具30が位置決めされる)。また、凹部322の底面323に設けられた粘着部材33によって、底面323と筐体21の前面211とを固定できるようになっている。つまり、カメラ装置用器具30がカメラ装置20から不用意に外れないようになっている。なお、粘着部材33は、カメラレンズ22や近赤外LED23が接触する部分には設けられていない。そのため、厳密には、凹部322の底面323の一部(例えば底面323の外周付近の部分)と、前面211の一部(例えば前面211の外周付近の部分)とが、粘着部材33によって固定される。
【0044】
また、凹部322が上記のように構成されることで、カメラ装置20の光軸25と凸面鏡31の中心軸315とが同軸になるように、凸面鏡31が配置される。別の言い方をすると、凸面鏡31の画角相当範囲50が、カメラ装置20の撮影方向に向き、カメラレンズ22の前にて、レンズ面221に対して傾きの無い状態で配置される。厳密には、画角相当範囲50の中心314がカメラレンズ22(レンズ面221の中心)の前の位置に配置される。さらに、水平ガイド線41a〜43aが水平画角73(図3(B)参照)の向きと同じ水平方向に配置され、垂直ガイド線41b〜43bが垂直画角72(図3(A)参照)の向きと同じ垂直方向に配置される。これによって、画角相当範囲50に、現在の取り付け方向におけるカメラ装置20の画角70内の現在の撮影領域74(図3参照)を写すことができる。
【0045】
以上のようにしてカメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着した後、ユーザ(カメラ装置20の取り付けるディーラーやカー用品店の店員、又は運転者自身)は、運転席102に着座して、凸面鏡31に写る自身の顔の位置に基づいて、カメラ装置20の取り付け方向を調整する。このとき、ユーザは、カメラ装置20と顔との距離を予め概算しておき、その距離に応じたガイド線41〜43を使用する。具体的には、ユーザは、例えば、カメラ装置20と顔との距離が1m程度の場合には、一番大きい画角相当範囲51を示した第1のガイド線41を使用し、その距離が80cm程度の場合には中間の大きさの画角相当範囲52を示した第2のガイド線42を使用し、その距離が60cm程度の場合には一番小さい画角相当範囲53を示した第3のガイド線43を使用する。なお、カメラ装置20と顔との距離がどの場合にどのガイド線41〜43を使用すれば良いかは、例えば、カメラ装置用器具30の取り扱い説明書等に記載しておけばよい。
【0046】
ここで、図5は、凸面鏡31に、カメラ装置20の取り付け方向を調整するユーザの顔105が写っている状態を示している。なお、図5では、第1のガイド線41を使用するとして、その第1のガイド線41を図示し、その他のガイド線42、43の図示を省略している。また、図5では、顔105以外の被写体の表示を省略している。カメラ装置20の取り付け方向を調整する手順として、例えば、先ず停車状態で適正なドライビングポジションを取ったときに画角相当範囲51の中心314付近に顔105が写るように、カメラ装置20の取り付け方向を調整する。その後、ユーザは、実際の運転を模擬した動作を行い(又は実際の運転を行い)、顔位置が変動しても顔105が画角相当範囲51から外れないか否かを目視で確認する。画角相当範囲51から顔105が外れる場合(顔105の一部でも外れる場合)には、カメラ装置20の取り付け方向を微調整して、再度、実際の運転を模擬した動作を行い、顔105が画角相当範囲51から外れないか否かを確認する。以上の手順を、顔105が画角相当範囲51から外れないようになるまで繰り返す。これによって、運転動作にともなって運転姿勢が変わった場合でも運転者の顔を画角70内に収めることができる。つまり、カメラ装置20の取り付け方向を適正にできる。
【0047】
カメラ装置用器具30は、カメラ装置20の取り付け方向の調整時に使用され、カメラ装置20を実際の撮影用途で使用する場合には取り外される。ユーザは、カメラ装置20の取り付け方向を調整し終えたときには、粘着部材33の粘着力よりも大きい力でカメラ装置用器具30を手前に引くことで、カメラ装置用器具30をカメラ装置20から取り外すことができる。これによって、カメラ装置20を実際の撮影用途で使用できる。
【0048】
以上説明したように、本実施形態では、カメラ装置20の取り付け時、又は実際の運転時に、カメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着することで、専用設備が無い場所(ディーラやカー用品店など)でも簡単にカメラ装置20の取り付け方向を適正にできる。また、カメラ装置用器具30には粘着部材33が設けられているので、簡単に、カメラ装置用器具30をカメラ装置20に固定できるとともに、カメラ装置20から取り外すことができる。また、カメラ装置用器具30には、カメラ装置20の筐体21に合った形状の凹部322を有した裏側構造体32が形成されているので、簡単に、カメラ装置用器具30を適正な装着位置に位置決めできる。また、裏側構造体32によって、凸面鏡31を補強できる。よって、凸面鏡31の基材312を、強度の弱い部材(紙など)で簡便に構成できる。また、裏側構造体32は発泡樹脂で形成されているので、カメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着したときにカメラ装置20を傷つけてしまうのを防止できる。
【0049】
また、凸面鏡31には複数のガイド線41〜43が描かれているので、カメラ装置20と顔との距離を異にする様々な条件(異なる車種、同一車種であっても異なる取り付け位置)でカメラ装置20を取り付ける場合であっても、カメラ装置20の取り付け方向を適正にできる。
【0050】
なお、本発明のカメラ装置用器具は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を逸脱しない限度で種々変更することができる。例えば、凸面鏡の裏面に設けられる裏側構造体は、凸面鏡を適正な装着位置に位置決めできるのであればどのような形状であっても良く、例えば図6に示す形状であっても良い。この図6は、裏側構造体の変形例を説明する図であり、図6(A)はカメラ装置用器具30を斜め後方から見た図であり、図6(B)は、カメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着した状態を示している。なお、図6では、上記実施形態と同一名称の構成には同一符号を付している。
【0051】
図6の裏側構造体32は、凸面鏡31の裏面318から後方に突出した断面L形の4つの凸状部327を備えている。各凸状部327は、カメラ装置20の前面211の四隅の位置に対応した位置、すなわち凸面鏡31の裏面318の四隅付近に設けられている。なお、凸状部327は、上記実施形態と同様に発泡樹脂(発泡スチロール等)で構成することができる。また、凸面鏡31の裏面318には粘着部材33が設けられている。図6(B)に示すように、凸面鏡31が上記実施形態と同じ所定の装着位置に配置されたときに、各凸状部327が筐体21に丁度嵌るようになっている。詳細には、各凸状部327の内面327aが、筐体21の側面214の4つの角部(上面と左面とが交差する部分、上面と右面とが交差する部分、底面と左面とが交差する部分、底面と右面とが交差する部分)に掛けられる(接触する)。そして、粘着部材33によって、凸面鏡31と筐体21とが固定される。このように、図6の裏側構造体32によっても、凸面鏡31を適正な装着位置に簡単に位置決めできる。また、図2の裏側構造体32に比べて裏側構造体32をコンパクトにできる。
【0052】
また、裏側構造体は図7に示す形状であっても良い。この図7は、裏側構造体の別の変形例を説明する図であり、詳細にはカメラ装置用器具30を斜め後方から見た図である。なお、図7では、上記実施形態と同一名称の構成には同一符号を付している。図7の裏側構造体32は、図2(C)の裏側構造体32において凹部322が形成されていない形状、すなわち直方体状となっている。裏側構造体32の裏面321には、図2(C)の凹部322と同じ位置に裏面側ガイド線328がインク等で描かれている。その裏面側ガイド線328は、カメラ装置20の前面211の外周線212、213(図1参照)と同じ形状となっている。また、裏面側ガイド線328の内側には粘着部材33が設けられている。
【0053】
図7のカメラ装置用器具30をカメラ装置20に装着するときには、裏面側ガイド線328を前面211の外周線212、213の位置に合わせる。裏面側ガイド線328と外周線212、213との位置が合った状態で、凸面鏡31が上記実施形態と同じ位置(適正配置位置)に配置されるようになっている。この状態で、粘着部材33によって凸面鏡31と筐体21とが固定される。このように、図7の裏側構造体32によっても、凸面鏡31が適正配置位置に配置されるように簡単に位置決めできる。また、図2、図6の裏側構造体32に比べて、簡単に、裏側構造体を形成することができる。また、図2、図6の裏側構造体32に比べて凸面鏡31を強く補強できる。なお、図7の裏側構造体32を省略して、凸面鏡31の裏面に直接、位置決め用の裏面側ガイド線328を描いても良い。これによって、カメラ装置用器具の構造を簡素にできる。なお、外周線212、213が本発明の「所定の基準位置」に相当する。なお、裏面側ガイド線は、外周線212、213以外のカメラ装置20の位置(例えばカメラレンズ22の位置)に合わせる線とされていても良い。
【0054】
また、上記実施形態では、凸面鏡に3つのガイド線が描かれた例を示したが、ガイド線の個数は3つに限定されない。ガイド線を3つより多くすれば、より一層様々な距離(カメラ装置と顔との距離)の条件で、カメラ装置の画角内に顔が収まるか否かを判断できる。また、複数のカメラ装置用器具を設けて、各カメラ装置用器具には、互いに異なる距離レンジの1つのガイド線を描くようにしても良い。これによって、今回の距離に応じたガイド線を有したカメラ装置用器具を使用することで、カメラ装置の画角内に顔が収まるか否かを判断できるとともに、1つしかガイド線が描かれていないので凸面鏡に写る被写体を見やすくできる。
【0055】
なお、上記実施形態において、裏側構造体32が本発明の「補強部材」に相当する。凹部322、凸状部327が本発明の「ガイド部」及び「掛止部」に相当する。
【符号の説明】
【0056】
20 カメラ装置
21 カメラ装置の筐体
211 筐体の前面
22 カメラレンズ
221 レンズ面
25 カメラ装置の光軸
30 カメラ装置用器具
31 凸面鏡
313 凸面鏡の表面
314 凸面鏡の中心
315 凸面鏡の中心軸
318 凸面鏡の裏面
32 裏側構造体
322 凹部
327 凸状部
328 裏面側ガイド線
33 粘着部材
40、41〜43 ガイド線
41a、42a、43a 水平ガイド線
41b、42b、43b 垂直ガイド線
50、51〜53 画角相当範囲
70 カメラ装置の画角
71、74 画角内の領域
72 垂直画角
73 水平画角
701〜703 画角内の面
105 顔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の乗員の顔を撮影するカメラ装置の取り付け方向を調整するときに使用するカメラ装置用器具であって、
前記カメラ装置の画角に相当する画角相当範囲を示したガイド線が表面に表示された鏡を備え、
現在の取り付け方向における前記カメラ装置の画角内の領域が前記鏡の前記画角相当範囲に写る適正配置位置に前記鏡が配置されるように前記カメラ装置に装着可能であり、かつ前記カメラ装置から取り外し可能であることを特徴とするカメラ装置用器具。
【請求項2】
前記鏡は凸面鏡であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ装置用器具。
【請求項3】
前記画角相当範囲は、前記凸面鏡の表面の中心に前記画角相当範囲の中心がくるように、前記凸面鏡の表面に表示されており、
前記適正配置位置は、前記カメラ装置の光軸と前記凸面鏡の中心軸とが同軸になる位置であることを特徴とする請求項2に記載のカメラ装置用器具。
【請求項4】
前記適正配置位置は、前記画角相当範囲が、前記カメラ装置のカメラレンズの前で前記カメラレンズのレンズ面に対して傾きの無い状態で配置される位置であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のカメラ装置用器具。
【請求項5】
前記ガイド線は、前記カメラ装置の水平画角に相当する水平ガイド線及び前記カメラ装置の垂直画角に相当する垂直ガイド線を含み、
前記適正配置位置は、前記水平ガイド線が水平方向に配置され、前記垂直ガイド線が垂直方向に配置される位置であることを特徴とする請求項3又は4に記載のカメラ装置用器具。
【請求項6】
前記画角相当範囲は、前記カメラ装置と乗員の顔との距離及び前記カメラ装置の画角によって定まる面に相当する範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカメラ装置用器具。
【請求項7】
前記鏡の表面には、前記距離が大きくなるほど前記画角相当範囲が大きくなる前記距離ごとの複数の前記ガイド線が表示されたことを特徴とする請求項6に記載のカメラ装置用器具。
【請求項8】
前記カメラ装置用器具は粘着部材による粘着によって前記カメラ装置に装着可能であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のカメラ装置用器具。
【請求項9】
前記鏡の裏面に設けられて前記鏡を補強する補強部材を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のカメラ装置用器具。
【請求項10】
前記カメラ装置用器具は前記補強部材を介して前記カメラ装置に装着可能とされ、
前記補強部材は発泡樹脂で形成されていることを特徴とする請求項9に記載のカメラ装置用器具。
【請求項11】
前記鏡の裏面に設けられ、前記鏡が前記適正配置位置に配置されるように前記カメラ装置への前記カメラ装置用器具の装着位置をガイドするガイド部を備えることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のカメラ装置用器具。
【請求項12】
前記ガイド部は、前記鏡が前記適正配置位置に配置された状態で前記カメラ装置の筐体に掛止する掛止部を含むことを特徴とする請求項11に記載のカメラ装置用器具。
【請求項13】
前記ガイド部は、前記カメラ装置の所定の基準位置との位置合わせ用の裏面側ガイド線を含み、前記基準位置と前記裏面側ガイド線との位置が合った状態で前記鏡が前記適正配置位置に配置されることを特徴とする請求項11又は12に記載のカメラ装置用器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−95195(P2013−95195A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−237666(P2011−237666)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】