説明

カルボン酸アルケニルの製造方法

本発明は、アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて触媒の存在下に高められた反応温度Tで反応させて、反応帯域からカルボン酸アルケニルと酸素とからなる出口流を形成させることによるカルボン酸アルケニルの製造方法を提供し、この方法においては触媒を分圧Pにて必要に応じカルボン酸の存在下にアルケンと接触させ、出口流は2容量%未満の酸素からなり、アルケンの分圧を減少させおよび/または反応温度を低下させてベンゼンの形成を抑制しおよび/または触媒の阻止を抑制することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明はカルボン酸アルケニルの製造方法、特に酢酸ビニルの製造方法に関するものである。
【0002】
酢酸ビニルは一般に、エチレンおよび酢酸を分子状酸素と酢酸ビニルの製造につき活性な触媒の存在下に接触させることにより工業的に製造される。この方法は固定床または流動床反応器のいずれかで行うことができる。固定触媒床を用いる方法はたとえば欧州特許出願公開第0845453号明細書に記載されている。流動触媒床を用いる方法はたとえば欧州特許出願公開第0672453号明細書、欧州特許出願公開第0685449号明細書、欧州特許出願公開第0685451号明細書、欧州特許出願公開第0985655号明細書および欧州特許出願公開第1008385号明細書に記載されている。たとえば欧州特許出願公開第0672453号明細書は、エチレンと酢酸と分子状酸素含有ガスとから促進パラジウム触媒の存在下に酢酸ビニルを流動床製造するための方法を記載している。
【0003】
酢酸ビニルの製造につき活性な触媒は典型的には第VIII族金属(たとえばパラジウム)と補助促進剤(たとえば金、銅、セリウムもしくはその混合物)と必要に応じ補助促進剤(たとえば酢酸カリウム)とを含むことができる。たとえば酢酸ビニルの製造につき活性な触媒は英国特許第1559540号明細書;米国特許第5185308号明細書および欧州特許出願公開第0672453号明細書(これらの内容を参考のためここに引用する)に記載されている。たとえば欧州特許出願公開第0672453号明細書はパラジウム含有触媒および流動床酢酸ビニル法のためのその作成を記載している。
【0004】
産業的酢酸ビニル法は一般に連続プロセスとして操作される。理想的には、酢酸ビニル法は円滑に始動される。しかしながら、プロセスの始動および操作の両者に際し多くの問題(プロセス混乱)が生じうる。プロセス混乱の他に、工業的酢酸ビニル法は更に、たとえばプラントの定期的保守および/または新鮮触媒による失活触媒の交換のための中断時間をも計画している。
【0005】
エチレンと酢酸と分子状酸素とからの酢酸ビニルの製造に際しプロセス混乱が生ずる場合、反応帯域への分子状酸素含有ガス供給物は一般に中断される。更に、反応帯域への酢酸供給を中断することも望ましく或いは望ましくない。酢酸供給が中断されるかどうかとは無関係に、触媒は分子状酸素の実質的不存在下にエチレンに晒される。典型的には計画的中断に際し、反応帯域への分子状酸素含有ガス供給物は酢酸供給物を中断する前に中断される。次いで触媒は分子状酸素の実質的不存在下にエチレンに露出され続ける。
【0006】
カルボン酸アルケニル(たとえば酢酸ビニル)の製造に使用するのに適する触媒が分子状酸素の不存在下または実質的不存在下にアルケンに露出される場合、この触媒は予想外にプロセスの始動または再起動に際し低活性を示す。この触媒活性における予想外のロス(触媒阻止)に基づき生産速度は低くなり、顕著に予想より低くなる。
【0007】
更に、触媒活性のこの低下の結果として、プロセスの始動または再起動に際し反応器に導入される分子状酸素は、反応器中に未反応分子状酸素の蓄積を形成すると共に爆発の危険を増大させるので消費されてはならない。
【0008】
更に、カルボン酸アルケニル触媒が必要に応じカルボン酸の存在下で比較的低レベルの分子状酸素にてアルケンに露出される場合、ベンゼン生成が生じうることも見出された。ベンゼンは酢酸ビニルと同様な沸点を有し、従ってこれら2つの成分の分離は達成困難となる。従って酢酸ビニル生成物が許容しえないレベルのベンゼンを含有することは望ましくない。従って酢酸ビニルの製造に際しベンゼンの形成を減少または排除することが望ましい。特に、100ppb未満のベンゼンを含む酢酸ビニル生成物を生成させることが望ましい。
【0009】
従って、カルボン酸アルケニル(たとえば酢酸ビニル)の改良製造方法につきニーズが残存する。特に、触媒阻止および/またはベンゼン形成が抑制される方法につきニーズが存在する。
【0010】
従って本発明によれば、アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて触媒の存在下に高められた反応温度Tにて反応させて、この反応帯域からカルボン酸アルケニルと酸素とを含む出口流を生成させると共に、触媒を分圧Pにて必要に応じカルボン酸の存在下にアルケンと接触させ、かつ出口流が2容量%未満の酸素を含むカルボン酸アルケニルの製造方法が提供され、改良点はアルケンの分圧を減少させおよび/または反応温度を減少させてベンゼンの形成を抑制しおよび/または触媒の阻止を抑制することを特徴とする。
【0011】
典型的にはアルケン(たとえばエチレン)の反応帯域における分圧Pは少なくとも0.3バールもしくはそれ以上、たとえば少なくとも1バール、たとえば少なくとも2バールである。
【0012】
反応帯域におけるアルケンの分圧は好適にはPより少なくとも50%低くまで減少される。典型的にはPは少なくとも2バールであり、反応帯域におけるアルケンの分圧は1バール未満まで減少される。好ましくは反応帯域におけるアルケンの分圧は、実質上全部のアルケンを低レベルの分子状酸素が存在する場合に反応帯域から除去することにより、約0バールまで減少される。本発明の1具体例においては、アルケンの分圧の減少は全反応体ガス(すなわちアルケン、適宜のカルボン酸および全ての存在する酸素)を反応帯域から、たとえばこの反応帯域を不活性ガス(たとえば窒素)でパージすることにより除去することからなっている。
【0013】
反応は典型的には少なくとも100℃、たとえば少なくとも140℃の温度Tで行われる。
【0014】
反応温度を好ましくはTより少なくとも20℃低くまで、たとえばTより少なくとも50℃低くまで減少させる。より好ましくは、反応温度は100℃以下まで、たとえば50℃もしくはそれ以下まで、たとえば周囲温度(たとえば約20℃)まで低下される。
【0015】
一般にカルボン酸アルケニル(たとえば酢酸ビニル)の一定常の条件にて操作する製造に際し、反応帯域からの出口流における酸素の濃度は2容量%より大である。しかしながら始動時、中断時またはプロセス混乱に際し、出口流における酸素の濃度は低レベル、すなわち2容量%未満、たとえば0〜0.5容量%または0〜0.2容量%とすることができる。
【0016】
一般に、低レベルの酸素の存在下にアルケンに対し触媒を露出する際生成されるベンゼンの量は、たとえば出口流における正確な酸素濃度、反応温度、使用する特定触媒、アルケン分圧および全反応圧力に応じて変化する。更に、生成するベンゼンの量は、低レベルの酸素の存在下にアルケンに触媒を露出する時間にも依存する。
【0017】
本発明においては触媒を低レベルの酸素の存在下にアルケン(および必要に応じカルボン酸)に時間(接触時間)Zにわたり露出させた後、アルケンの分圧および/または反応温度を減少させる。一般に接触時間Zは最小とすべきである。
【0018】
たとえば触媒を低レベルの酸素にてアルケンに短い時間にわたり比較的低い反応温度にて露出させる場合、比較的少量のベンゼンしか生成されず、これは生成物の品質に顕著に影響を及ぼさない。
【0019】
しかしながら、出口流における酸素濃度が2容量%より顕著に低ければ、たとえば0〜0.5容量%であれば、かつ/または触媒が低レベルの酸素にてアルケンに比較的長時間にわたり露出される場合は、より多量のベンゼンが生成すると予想される。
【0020】
ベンゼン形成は当業界で知られた任意適する方法、たとえばガスクロマトグラフィーおよび/またはマススペクトルメトリーにより決定することができる。生成されるベンゼンの量は、たとえば反応帯域の出口にて直接および/または反応帯域からの出口の下流点、たとえば最終酢酸ビニル生成物にて測定することができる。
【0021】
更に、出口流における酸素濃度が2容量%よりも(たとえば0.5容量%もしくはそれ以下まで)顕著に減少すれば、触媒は阻止されるようになることも判明した。中断またはプロセス混乱に先立ちカルボン酸アルケニルの製造方法に用いる触媒は、中断/プロセス混乱の直前の活性と比較してプロセスの正常な操作条件を再開する際に10%より大の活性ロスを示せば阻止されたことになる。
【0022】
触媒が阻止されたことになる程度は、触媒がアルケンおよび必要に応じカルボン酸に酸素の実質的不存在下で露出される時間(接触時間)に依存することが判明した。
【0023】
触媒の活性は当業界で知られた任意適する方法により、たとえば適する分析技術(たとえばガスクロマトグラフィーおよび/またはマススペクトロメトリー)を用いて生成物の量を分析することにより測定することができる。典型的には酢酸ビニルの流動床製造法において、酢酸ビニルの生産速度は好適には単位時間当たり単位触媒につき生成される酢酸ビニル生成物の量を計算することにより決定される。たとえば空時収率は、触媒1kg当たり毎時生成される酢酸ビニルのg数における酢酸ビニルの生産(gVA/kg−cat/hr)として測定することができる。
【0024】
更に本発明は、アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて高められた温度Tで触媒の存在下に接触させ、前記触媒は第VIII族金属と促進剤と適宜の補助促進剤とからなる触媒活性yを有するカルボン酸アルケニルの製造方法をも提供し、この方法はその過程に際し触媒をアルケンと必要に応じカルボン酸の存在下および分子状酸素含有ガスの実質的不存在下に接触させる場合は触媒とアルケンと適宜のカルボン酸との間の接触時間Zはyの10%より大だけ触媒活性を減少させるのに不充分とすることを特徴とする。
【0025】
本発明の方法の好適具体例において、カルボン酸アルケニルは酢酸ビニルである。従って本発明は、エチレンと酢酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて高められた温度Tで第VIII族金属と促進剤と適宜の補助促進剤とからなる触媒活性yを有する触媒の存在下に接触させる酢酸ビニルの製造方法を提供し、この方法はその過程に際し触媒をエチレンと必要に応じ酢酸の存在下および分子状酸素含有ガスの実質的不存在下に接触させる場合、触媒とエチレンと適宜の酢酸との間の接触時間をyの10%より大だけ触媒活性を減少させるのに不充分とすることを特徴とする。
【0026】
触媒の阻止の正確な程度は酸素濃度および接触時間Z以外の他の因子、たとえば用いる触媒の特定の性質、アルケンおよびカルボン酸に対する触媒の感度、触媒が露出される反応体の性質およびその分圧、並びに反応温度にも依存することがある。しかしながら一般に、酸素の実質的不存在下における触媒とアルケン(および必要に応じカルボン酸)との間の接触時間Zは最小にすべきである。好適には、たとえばパラジウムのような促進第VIII族金属を用いる酢酸ビニルの製造に際し、分子状酸素の実質的不存在下におけるエチレンまたはエチレンおよび酢酸と触媒との接触時間Zは[>0〜18]時間の範囲、好ましくは[>0〜12]時間の範囲、より好ましくは[>0〜6]時間の範囲である。
【0027】
触媒の阻止は、分子状酸素の実質的不存在下に触媒をアルケンおよびカルボン酸の両者に露出させる場合、一層大としえる。すなわち触媒がアルケンおよびカルボン酸(たとえばエチレンおよび酢酸)と分子状酸素の実質的不存在下に接触する場合、接触時間は好ましくはアルケン単独との接触時間より小である。好適には、従って接触時間Zは[>0〜12]時間の範囲、好ましくは[>0〜6]時間の範囲である。
【0028】
更に触媒阻止は、反応帯域におけるカルボン酸の分圧を減少させることにより、たとえアルケンの分圧が減少されず或いは反応温度が減少されない場合でさえ、少なくとも部分的に軽減させることができる。しかしながら、好ましくは触媒阻止を回避もしくは軽減させるため、および同時にベンゼン生成をも回避もしくは軽減させるためには、アルケンの分圧を減少させかつ/または温度を減少させる。
【0029】
分子状酸素の実質的不存在下にアルケンまたはアルケンおよびカルボン酸との触媒の接触時間を最小化させることにより触媒活性の減少を回避または少なくとも軽減させることができ、これにより長時間の始動時間を回避しかつ/または停止後にプロセスが充分な生産速度を回復する前に要する時間を減少させることができる。特に、流動床法は固定床法におけるよりも反応帯域における高い名目分子状酸素レベルで操作することができる。たとえば、分子状酸素含有ガスの導入に先立ち触媒をアルケンまたはアルケンおよびカルボン酸と長時間にわたり接触させる流動床法の始動に際し触媒は活性を喪失し、従って反応帯域に導入される分子状酸素は未消費となって、反応帯域出口における高レベルの分子状酸素をもたらすと共に爆発の危険性を増大させる。本発明の方法を用いることにより、不安全な操作が軽減される。
【0030】
換言すれば、本明細書にわたりパーセントによる組成の測定は全て容量%による測定である。ここで用いる反応帯域からの出口流における分子状酸素の容積は「ドライガス」基準にて測定され、すなわち反応帯域の出口における出口流に存在しうる凝縮性物質の除去の後である。
【0031】
典型的には、たとえば酢酸ビニルのようなカルボン酸アルケニルの製造は不均質に行われると共に、各反応体を気相にて或いは気相と液相との混合物として存在させる。本発明の方法は固定床法または流動床法として、好ましくは流動床法として行うことができる。
【0032】
アルケンは任意適するアルケンまたはアルケンの混合物としうるが、好ましくはたとえばエチレンのようなC〜Cアルケンである。
【0033】
アルケンは実質上純粋な形態で供給することができ、或いはたとえば他のアルケンまたは炭化水素、水素または不活性材料のような他の材料と混合して供給することもできる。たとえばアルケンがエチレンである場合、エチレンは実質上純粋な形態で供給することができ或いは窒素、メタン、エタン、二酸化炭素、水蒸気の形態の水、水素およびC/Cアルケンもしくはアルカンの1種もしくはそれ以上と混合して供給することもできる。
【0034】
アルケンは新鮮および/またはリサイクルのアルケンを含むことができる。
【0035】
新鮮およびリサイクルのアルケン(たとえばエチレン)は反応帯域中へ別々の供給流として或いは新鮮アルケンとリサイクルアルケンとの両者を含む単一供給流として導入することができる。
【0036】
カルボン酸は任意のカルボン酸またはカルボン酸の混合物としうるが、好ましくはたとえば酢酸のようなC〜Cカルボン酸である。
【0037】
本発明の方法にて製造しうるカルボン酸アルケニルはプロピオン酸ビニル、酢酸アリルおよびプロピオン酸アリルを包含する。
【0038】
しかしながら好ましくは、アルケンがエチレンである場合、本発明の方法にて使用されるカルボン酸は酢酸であり、従って製造されるカルボン酸アルケニルは酢酸ビニルである。
【0039】
カルボン酸は反応帯域中へ液状で或いは蒸気状で導入することができる。この方法が固定床法である場合、カルボン酸は好ましくは反応帯域中へ蒸気状で導入される。この方法が流動床法であれば、カルボン酸は好ましくは反応帯域中へ液体スプレーとして導入される。
【0040】
カルボン酸は新鮮および/またはリサイクルの酸を含むことができる。
【0041】
新鮮およびリサイクルのカルボン酸は反応帯域中へ別々の供給流として或いは新鮮およびリサイクルの酸の両者を含む単一供給流として導入することができる。
【0042】
カルボン酸は下流プロセスから、たとえば酸/カルボン酸アルケニル/水の混合物からの酸の分離より得られる酸の少なくとも1部を含むことができる。
【0043】
分子状酸素含有ガスは任意適する分子状酸素含有ガスとすることができ、好適には空気または空気より分子状酸素のリッチもしくは貧弱なガスとすることができる。適する分子状酸素含有ガスはたとえば適する希釈剤(たとえば窒素、アルゴンもしくは二酸化炭素)で希釈された酸素とすることができる。好ましくは分子状酸素含有ガスは実質的に純粋な酸素である。
【0044】
正常な操作条件下にアルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域中へカルボン酸アルケニルの製造につきに適する任意の比率にて導入することができる。たとえばアルケンは反応帯域への供給物中に全反応組成物の30〜85モル%の範囲、好ましくは少なくとも50モル%にて、たとえば全反応組成物の少なくとも60モル%の量にて存在させることができる。カルボン酸は反応帯域への供給物中に全反応組成物の2〜30モル%の範囲、好ましくは5〜15モル%の範囲にて存在させることができる。反応帯域への供給物に存在させる分子状酸素含有ガスの量は可燃性限界により調節される。固定床反応器にて、分子状酸素含有ガスは好ましくは反応帯域中へリサイクルガスを介して導入され、反応帯域への供給物は混合物が非可燃性となるようにせねばならず、たとえば酸素は全反応組成物の3〜9モル%の範囲にて存在させることができる。流動床反応器にて、分子状酸素含有ガスは好ましくは反応帯域に直接添加され、酸素はたとえば全反応組成物の3〜20モル%の範囲にて一層高レベルで存在させることができる。不活性ガス(好ましくは窒素、二酸化炭素およびアルゴンの1種もしくはそれ以上)の残部も反応体供給物に存在させることができる。
【0045】
本発明の方法で使用する触媒は、アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとからカルボン酸アルケニルを製造するのに適する任意の促進第VIII族金属とすることができる。
【0046】
酢酸ビニルがカルボン酸アルケニルである場合、固定床法にて酢酸ビニルを製造する際に使用するのに適する触媒は当業界で知られた任意適する触媒、たとえば英国特許第1559540号明細書および米国特許第5185308号明細書に記載されたような触媒で構成することができる。
【0047】
英国特許第1559540号明細書はエチレンと酢酸と分子状酸素との反応による酢酸ビニルの製造につき活性な触媒を記載しており、この触媒は実質的に:
(1)3〜7mmの粒子直径と0.2〜1.5ml/gの気孔容積とを有する触媒支持体(触媒支持体の10重量%水懸濁物は3.0〜9.0のpHを有する)と、
(2)触媒支持体の表面層に分配されたパラジウム−金合金(表面層は支持体の表面から0.5mm未満だけ延び、合金におけるパラジウムは触媒1リットル当たり1.5〜5.0gの量にて存在し、金は触媒1リットル当たり0.5〜2.25gの量にて存在する)と、
(3)触媒1リットル当たり5〜60gのアルカリ金属酢酸塩と
で構成される。
【0048】
米国特許第5185308号明細書は、エチレンと酢酸と分子状酸素含有ガスとから酢酸ビニルを製造するのに活性なシェル含浸触媒を記載しており、この触媒は実質的に:
(1)約3〜7mmの粒子直径と1g当たり0.2〜1.5mlの気孔容積とを有する触媒支持体と、
(2)触媒支持体粒子の1.0mm厚さの最外層に分配されたパラジウムと、
(3)酢酸カリウム約3.5〜9.5重量%(前記触媒における金とパラジウムとの重量比は0.6〜1.25の範囲である)と
で実質的に構成される。
【0049】
流動床法にて酢酸ビニルを製造する使用するのに適する触媒は第VIII族金属と触媒促進剤と適宜の補助促進剤とで構成することができる。
【0050】
第VIII族金属に関し好適金属はパラジウムである。パラジウムの適する供給源は塩化パラジウム(II)、ナトリウムもしくはカリウムテトラクロルパラデート(II)、(NaPdClもしくはKPdCl)、酢酸パラジウム,硝酸パラジウム(II)もしくは硫酸パラジウム(II)を包含する。金属は触媒の全重量に対し0.2重量%より大、好ましくは0.5重量%より大の濃度で存在することができる。金属濃度は10重量%程度に高くすることができる。一般に酢酸ビニル製造に使用するのに適する触媒における活性金属負荷が高いほど、触媒活性も大となるであろう。
【0051】
第VIII族金属の他に、酢酸ビニルを製造するための触媒は促進剤をも含む。適する促進剤は金、銅、セリウムまたはその混合物を包含する。好適促進剤は金である。適する金の供給源は金塩化物、テトラクロル金酸(HAuCl)、NaAuCl、KAuCl、ジメチル金酢酸塩、バリウムアセトアウレートまたは金酢酸塩を包含する。好適金化合物はHAuClである。促進剤金属は最終触媒に0.1〜10重量%の量にて存在させることができる。
【0052】
酢酸ビニルの製造に使用するのに適する触媒は更に補助促進材料をも含む。適する補助促進剤は第I族、第II族、ランタニド族もしくは遷移金属、たとえばカドミウム、バリウム、カリウム、ナトリウム、マンガン、アンチモンおよび/またはランタンを包含し、これらを最終触媒に塩類、たとえば酢酸塩として存在させる。好適塩は酢酸カリウムもしくはナトリウムである。補助促進剤は好ましくは触媒組成物中に触媒の0.1〜15重量%の濃度、より好ましくは1〜5重量%の濃度にて存在させる。
【0053】
液体酢酸供給物を使用する場合、補助促進剤塩の好適濃度は6重量%まで、特に2.5〜5.5%である。酸を蒸気相にて導入する場合、補助促進剤塩は好ましくは11重量%までの濃度で存在させる。
【0054】
触媒は支持触媒とすることができる。適する触媒支持体は多孔質シリカ、アルミナ、シリカ/アルミナ、チタニア、シリカ/チタニアもしくはジルコニアを包含する。触媒が酢酸ビニルの製造に使用するのに適する触媒であると共に特に流動床プロセスで使用するのに適する場合、支持体は好ましくはシリカであり、好適には支持体は支持体1g当たり0.2〜3.5mlの気孔容積、支持体1g当たり5〜800mの表面積および0.3〜1.5g/mlの見かけ嵩密度を有することができる。
【0055】
流動床反応器にて、触媒の粒子はシステムに対する適するガス流により流動状態に維持される。過度の流速は、反応器に対するガスのチャンネリングを生ぜしめて変換効率を減少させる。
【0056】
流動床反応にて酢酸ビニルを製造するのに有用な典型的触媒は次の粒子寸法分布を有することができる:
0〜20μm 0〜30重量%
20〜44μm 0〜60重量%
44〜88μm 10〜80重量%
88〜106μm 0〜80重量%
>106μm 0〜40重量%
>300μm 0〜5重量%
【0057】
当業者が認識するように44、88、106および300μmの支持体粒子寸法は、これらが標準篩寸法に基づく任意の尺度である。粒子寸法および粒子寸法分布はたとえばマイクロトラックX100のような自動化レーザー装置により測定することができる。
【0058】
触媒は任意適する方法により作成することができる。たとえば酢酸ビニルを製造するための触媒は、欧州特許出願公開第0672453号明細書(その内容を参考のためここに引用する)に詳述された方法により作成することができる。
【0059】
触媒の作成方法は、収率および選択率の最大化に基づく触媒性能を最適化するよう変化させることができる。
【0060】
本発明の方法は、反応帯域における100〜400℃の温度Tおよび大気圧または大気圧より高い圧力、たとえば20bargまでにて行うことができる。
【0061】
たとえば流動床反応帯域にて行う際の酢酸ビニルの製造方法は好適には100〜400℃、好ましくは140〜210℃の温度および1x10〜2x10Paゲージ(1〜20barg)、好ましくは6x10〜1.5x10Paゲージ(6〜15barg)、特に7x10〜1.2x10Paゲージ(7〜12barg)の圧力にて操作することができる。
【0062】
固定動床反応帯域にて行う場合、酢酸ビニルの製造方法は好適には100〜400℃、好ましくは140〜180℃の温度および1x10〜2x10Paゲージ(1〜20barg)、好ましくは6x10〜1.5x10Paゲージ(6〜15barg)、特に7x10〜1.2x10Paゲージ(7〜12barg)の圧力にて操作することができる。
【0063】
以下、本発明を次の実施例および図面を参照して説明する。
【実施例】
【0064】
実施例1
これら実験は次のような触媒活性に対する効果を示す:
(1)酸素との接触に先立つ酢酸ビニル触媒とエチレンとの接触、
(2)酸素との接触に先立つ酢酸ビニル触媒とエチレンおよび酢酸の混合物との接触。
【0065】
促進パラジウム酢酸ビニル触媒の1.8g試料を20〜22gの不活性希釈剤と混合し、18時間、66時間もしくは138時間にわたりエチレンまたはエチレンと酢酸との混合物のいずれかと160℃および8bargにて流動床ミクロ反応器で接触させた。
【0066】
エチレンおよび酢酸の流速はそれぞれ0.49モル/hrおよび0.05モル/hrとした。流動床ミクロ反応器は1インチの直径を有し、これにバッフルトレーを装着した。ガス流をユニットの底部における充気室に通過させ、更に流動床内に装着された小スパージャから与えた。
【0067】
エチレンまたはエチレンと酢酸との混合物で予備処理した後、各触媒を160℃および8バールで操作される流動床ミクロ反応器にて試験した。52モル%のエチレンと5モル%の酢酸と1.9モル%の酸素との反応混合物を0.93モル/hrの全流速における窒素バランスと共に反応器中へ供給した。各試料を定期的に抜き取り、酢酸ビニルをガスクロマトグラフィー(GC)により測定した。
【0068】
その結果を図1および2に示す。図1は、それぞれエチレンおよびエチレンと酢酸との混合物に138時間にわたり露出することにより予備処理された同等な触媒(2および3)と比較した、新鮮な未予備処理触媒(触媒1)に関する活性プロフィル(gVA/Kg−cat/hrにおける空時収率(STY))を示す。これから見られるように、両触媒2および3の両者は非予備処理触媒と比較して顕著に減少した初期活性を有する。オンストリーム時間と共に触媒は損失活性の幾分かを回復し始める。
【0069】
更にエチレンと酢酸との混合物に露出された触媒(触媒3)はエチレン単独に露出されたもの(触媒2)よりも酷く阻止されることも判るであろう。
【0070】
図2は、非予備処理触媒(触媒1、上記)とエチレンおよび酢酸の混合物にて2種の異なる時間、すなわち18時間(触媒4)および138時間(触媒3、上記)にわたりそれぞれ予備処理された触媒との比較を示す。
【0071】
触媒阻止の初期程度は、触媒をエチレンと酢酸との混合物に露出した時間の長さに関連することが判るであろう。
【0072】
実施例2
300gの促進パラジウム酢酸ビニル触媒の試料を、1.5インチ(38mm)の直径を有すると共に表1に特定された材料を有するバッフルトレーが装着された流動床反応器にて18時間(特記しない限り)にわたり予備処理した。ガス流をユニットの底部における充気室に与えると共に流動床内に装着された小スパージャからも与えた。3−帯域オイルジャケットにより加熱を与えると共に、供給ガスを予熱した後に反応器に流入させた。反応器を8bargおよび155℃にて操作した。特記しない限り全ての予備処理にて窒素を使用した。
【0073】
【表1】

【0074】
予備処理の後、反応器を窒素で1時間にわたりパージした。60モル%のエチレンと12モル%の酢酸と6.8モル%の酸素と残部の窒素とからなる供給物を次いで反応器中へ供給した。反応器への酸素流入をマス・フロー・コントローラにより毎時のg数(g/hr)で記録した。反応器から出る流れにおける酸素レベルをサーボメックス酸素アナライザにより測定し、重量%(wt%)で記録した。
【0075】
その結果を図3に示す。図3は、反応器への供給物における酸素レベルと比較した、予備処理触媒5〜9に関する反応器から出る酸素レベルを示す。阻止レベルの変化を、出口における酸素レベルが酸素供給レベルに対し減少する(酸素変換率を示す)に要した時間に基づき観察しうる。
【0076】
図3から見られるようにエチレン、酢酸および窒素で予備処理された触媒7は最も阻止が強く、エチレンおよび窒素の単独で予備処理された触媒(触媒6および9)よりも大きく阻止された。始動前に触媒6につき使用した窒素パージは、エチレンおよび窒素での同じ予備処理を有したがその後の窒素パージを伴わなかった触媒9と比較して、この触媒の阻止に対し殆ど差を与えないと思われる。
【0077】
触媒7と触媒6もしくは触媒9との比較が示すように、酢酸およびエチレンの両者に対する露出は触媒をエチレン単独に対する露出よりも大きい程度で阻止する。しかしながら、酢酸および窒素の単独で予備処理された触媒(触媒8)は、新鮮触媒と比較して殆どまたは全く阻止を示さなかった。
【0078】
実施例3
流動床反応器を、反応器から流出する生成物流における異なるレベルの酸素で操作した。反応器を約155℃の温度および約7.5bargの圧力にて操作した。反応器に対する供給物はエチレンと酢酸と3.5モル%の酸素とで構成した。酸素変換率を、反応器出口流における酸素濃度を約0.2〜2.5容量%の範囲内にするよう調整した。反応器流出流の酸素濃度を、ベンゼン分析に関する流れの試料を採取する前に、24時間にわたる平均値として測定した。
【0079】
その結果を図4に示す。ベンゼン生成は、反応器出口流における酸素濃度が減少すると顕著に増大することが判るであろう。特に、100ppb以上のベンゼンが約2容量%未満の酸素にて生成される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】酸素との接触前に、酢酸ビニル触媒をエチレンまたはエチレンと酢酸との混合物で予備処理する触媒活性に対する効果を示すグラフである。
【図2】酸素との接触前に、酢酸ビニル触媒をエチレンと酢酸との混合物で予備処理する触媒活性に対する効果を示すグラフである。
【図3】触媒をエチレンまたはエチレンと酢酸との混合物で予備処理することによる酢酸ビニル流動床反応器の反応帯域からの生成物流の酸素濃度に対する効果を示すグラフである。
【図4】反応帯域からの生成物流における酸素濃度が減少する際の、流動床酢酸ビニルプロセスから得られるベンゼン生成の増加を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて触媒の存在下に高められた反応温度Tで反応させて、反応帯域からカルボン酸アルケニルと酸素とからなる出口流を生成させることによるカルボン酸アルケニルの製造方法において、前記方法では触媒を分圧Pにて必要に応じカルボン酸の存在下にアルケンと接触させると共に出口流は2容量%未満の酸素を含んでなり、アルケンの分圧を減少させおよび/または反応温度を減少させて、ベンゼンの形成を抑制しおよび/または触媒の阻止を抑制することを特徴とするカルボン酸アルケニルの製造方法。
【請求項2】
触媒をアルケンおよびカルボン酸と接触させると共に、出口流が2容量%未満の酸素を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
出口流が0〜0.5容量%、たとえば0〜0.2容量%の酸素を含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
カルボン酸アルケニル生成物が100ppb未満のベンゼンを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
反応帯域における、たとえばエチレンのようなアルケンの分圧Pが少なくとも0.3バールもしくはそれ以上、たとえば少なくとも1バール、たとえば少なくとも2バールである請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
反応帯域におけるアルケンの分圧をPより少なくとも50%低くまで減少させる請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
反応帯域におけるアルケンの分圧を、実質上全てのアルケンを反応帯域から除去することにより減少させる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
アルケンと適宜のカルボン酸と存在する全ての酸素とを反応帯域から、この反応帯域を不活性ガス、好ましくは窒素でパージすることにより除去する請求項7に記載の方法。
【請求項9】
反応を少なくとも100℃、好ましくは少なくとも140℃の温度Tにて行う請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
反応温度をTより少なくとも20℃低く、好ましくはTより少なくとも50℃低くまで低下させる請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
反応温度を100℃以下、好ましくは50℃もしくはそれ以下まで低下させる請求項10に記載の方法。
【請求項12】
触媒が第VIII族金属と促進剤と必要に応じ補助促進剤とからなる請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
触媒をアルケンおよび必要に応じカルボン酸と低レベルの分子状酸素にて[>0〜18]時間、好ましくは[>0〜12]時間、より好ましくは[>0〜6]時間にわたり接触させた後、アルケンの分圧を減少させおよび/または反応温度を減少させる請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
触媒をアルケンおよびカルボン酸と低レベルの分子状酸素にて[>0〜12]時間、好ましくは[>0〜6]時間にわたり接触させた後、アルケンの分圧を減少させおよび/または反応温度を減少させる請求項13に記載の方法。
【請求項15】
アルケンとカルボン酸と分子状酸素含有ガスとを反応帯域にて高められた温度Tで触媒の存在下に接触させ、前記触媒は触媒活性yを有すると共に第VIII族金属と促進剤と適宜の補助促進剤とからなり、前記方法の過程に際し触媒をアルケンと必要に応じカルボン酸の存在下および分子状酸素含有ガスの実質的不存在下に接触させ、触媒とアルケンと適宜のカルボン酸との間の接触時間Zをyの10%より大だけ触媒活性を減少させるのに不充分とすることを特徴とするカルボン酸アルケニルの製造方法。
【請求項16】
前記方法の過程に際し触媒をアルケンと必要に応じカルボン酸の存在下および分子状酸素含有ガスの実質的不存在下に接触させる際、アルケンの分圧を減少させおよび/または反応帯域の温度を減少させる請求項15に記載の方法。
【請求項17】
反応帯域におけるアルケンの分圧を、反応帯域を不活性ガス、好ましくは窒素でパージすることにより減少させる請求項16に記載の方法。
【請求項18】
アルケンがエチレンであり、カルボン酸が酢酸であり、生成されるカルボン酸アルケニルが酢酸ビニルであり、触媒とエチレンまたはエチレンおよび酢酸との接触時間Zが[>0〜18]時間の範囲、好ましくは[>0〜12]時間の範囲、より好ましくは[>0〜6]時間の範囲である請求項15〜17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
触媒とエチレンおよび酢酸との接触時間Zが[>0〜12]時間の範囲、好ましくは[>0〜6]時間の範囲である請求項18に記載の方法。
【請求項20】
カルボン酸アルケニルの製造方法を不均質に行うと共に、反応体を気相で存在させ、または気相と液相との混合物として存在させる請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
アルケンがC〜Cアルケンである請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
カルボン酸がC〜Cカルボン酸である請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
アルケンを反応帯域への供給物に全反応組成物の30〜85モル%の範囲にて、好ましくは全反応組成物の少なくとも50モル%にて存在させる請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
カルボン酸を反応帯域への供給物に全反応組成物の2〜30モル%の範囲、好ましくは5〜15モル%の範囲にて存在させる請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
分子状酸素含有ガスが分子状酸素である請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
カルボン酸アルケニルの製造方法を流動床プロセスとして行う請求項1〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
分子状酸素含有ガスを反応帯域への供給物に全反応組成物の3〜20モル%の範囲の量にて存在させる請求項26に記載の方法。
【請求項28】
アルケンがエチレンであると共にカルボン酸が酢酸であって、生成されるカルボン酸アルケニルが酢酸ビニルとなる請求項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
カルボン酸アルケニルの製造方法に使用する触媒がパラジウムと金、銅、セリウムおよびその混合物から選択される促進剤とカドミウム、バリウム、カリウム、ナトリウム、マンガン、アンチモンおよび/またはランタンから選択される補助促進剤物質とからなり、塩として最終触媒に存在させる請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
触媒を多孔質シリカ、アルミナ、シリカ/アルミナ、チタニア、シリカ/チタニアおよびジルコニアから選択される触媒支持体に支持する請求項29に記載の方法。
【請求項31】
反応帯域における温度Tが100〜400℃の範囲であると共に反応帯域における圧力が大気圧〜20bargの範囲である請求項1〜30のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−502199(P2006−502199A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−540944(P2004−540944)
【出願日】平成15年9月29日(2003.9.29)
【国際出願番号】PCT/GB2003/004220
【国際公開番号】WO2004/031120
【国際公開日】平成16年4月15日(2004.4.15)
【出願人】(591001798)ビーピー ケミカルズ リミテッド (66)
【氏名又は名称原語表記】BP CHEMICALS LIMITED
【Fターム(参考)】