カードケース
【課題】多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるカードケースを提供する。
【解決手段】前面部1と背面部3とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置し、この帯状体13の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体13の他端を背面部3の内側に固着したものとしている。
【解決手段】前面部1と背面部3とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置し、この帯状体13の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体13の他端を背面部3の内側に固着したものとしている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、その他各種のカードを収納するためのカードケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカードケースとしては、例えば図8〜11に示したように、上部に出入れ口21を設けたケース本体22の内部に、蛇腹状生地23の表面に、前方から後方にかけて、幅方向に適宜間隔を開けて上部開口とした複数の収納部24の下部24aをそれぞれ止着したカードホルダー25を備え付けたものが存在する(特許文献1)。
【0003】
前記カードホルダー25は、蛇腹状生地23の表面に、表側に折り曲げた折り目23aと裏側に折り曲げた折り目23bとが交互に連続して形成されており、その表側に折り曲げた折り目23aに沿って、前記上部開口とした複数の収納部24の下部24aを止着している。
【0004】
前記収納部24は、前面板26とこの前面板26より背の高い後面板27を重ね合わせ、その両側縁部および下縁部を閉じたものとし、前面板26の上縁部を開口したものとして上部開口としている。
【0005】
さらに、前記収納部24は、最も前方に位置する収納部24の下端部に、蛇腹状生地23の一部を延設して取付け部28とすると共に、最も後方に位置する収納部24上端部に、摘み部29を設けたものとしている。
【0006】
そして、前記ケース本体22の前面部22aの内側下部に、前記収納部24の下端部に設けた取付け部28を止着して、ケース本体22内に収納したものとしている。
【特許文献1】特開平10ー324086号公報(図2、3、4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のカードケースは、図8、9に示したように、蛇腹状生地23を伸ばした状態にすれば、この蛇腹状生地23に下部24aを止着された複数の収納部24の上部開口が、少しずつずれたものなって露出する。また、このカードケースは、図10、11に示したように、蛇腹状生地23を縮めた状態にすれば、複数の収納部24が重なった状態となり、コンパクトな大きさとなる。
【0008】
したがって、従来のカードケースは、ケース本体22を手に持って最も後方に位置する収納部24上端部に設けた摘み部29を摘んで引き上げれば、カードCの出し入れが容易なものとなり、蛇腹状生地23を縮めた状態にすれば、鞄に収納したり、ポケット等に入れて携帯し易いものとなるとしている。
【0009】
しかしながら、従来のカードケースでは、上記したように複数の収納部24の上部開口が、少しずつずれたものなって露出するとしているため、その収納部24に複数のカードCを収納した場合にも、カードCどうしは少しずつずれたものとしかならないため、いくぶんカードCの出し入れが容易になるとはいっても、依然としてカードCの出し入れが困難であるという問題点を有していた。
【0010】
さらに、従来のカードケースでは、収納部24に複数のカードCを収納した場合にも、カードCどうしは少しずつずれたものとしかならないため、収納部24からの露出部分は小さく、カードCの種類が容易に識別することができないという問題点を有していた。
【0011】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるカードケースを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そのため、この発明のカードケースは、前面部1と背面部3とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置し、この帯状体13の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体13の他端を背面部3の内側に固着したものとしている。
【0013】
さらに、この発明のカードケースは、帯状体13を、収納するカードCの短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカードCの長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしている。
【0014】
また、この発明のカードケースは、前記カード収納部14の上方の開口14aを、帯状体13の上端よりも低い位置に形成し、カード収納部14にカードCを収納したときに、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出すように、そのカード収納部14の深さを設定したものとしている。
【0015】
さらに、この発明のカードケースは、前記帯状体13を、前面部1と背面部3の間に複数列、並べて設けたものとしている。
【発明の効果】
【0016】
この発明のカードケースは、以上に述べたように構成されており、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明のカードケースを実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
この発明のカードケースは、図1〜7に示したように、財布兼用のカードケースとして実施することができる。
【0019】
図に示したカードケースは、前面部1、下部折り曲げ部2、背面部3、上部折り曲げ部4およびカバー部5を連設してなるものとしており、前面部1と背面部3とが、下部折り曲げ部2を介して、見開き自在として二つ折りにできるものとしている。前記カバー部5の内面には、ホック6の雄体6aを取り付け、前面部1の外面には、ホック6の雌体6bを取り付け、カバー部5を前面部1に被せたときに、これらホック6の雄体6aと雌体6bとを係合させて、カバー部5が開かないようにしている。なお、前記カードケースは、前面部1と背面部3とが、下部折り曲げ部2を介して、見開き自在として二つ折りにできるものであれば、上部折り曲げ部4やカバー部5を設けていないものとしてもよい。
【0020】
前面部1の内側には、仕切り壁7との間に、小銭や小物などを入れるための収納ポケット8を設けている。この収納ポケット8は、上方の開口を常に開放した二つのポケット部8aと、これらポケット部8aの間に設けられ、上方の開口をファスナーで開閉自在にしたポケット部8bからなるものとしている。なお、前記前面部1の内側には、収納ポケット8を設けていないものとしてもよい。
【0021】
カバー部5の内側には、仕切り壁9との間に、薄手の小物などを入れるための内ポケット10を設けており、その仕切り壁9の外側には、所定間隔に複数の出し入れ口を有した予備のカード収納部11を設けている。さらに、必要に応じて、前記カバー部2から上部折り曲げ部4のそれぞれの内側にかけて、側方に出入れ口を有した札入れ12を設けている。なお、前記カバー部2の内側には、内ポケット10、予備のカード収納部11、札入れ12の何れかまたはすべてを設けていないものとしてもよい。
【0022】
そして、前記カバー部5を前面部1に被せたときに、この前面部1、下部折り曲げ部2、背面部3および上部折り曲げ部4に囲まれた中空部Sにおいて、前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置している。
【0023】
帯状体13は、図示したものでは、収納するキャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、その他各種のカードCの短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカードCの長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしている。この場合のジグザグ状に折り畳んだ帯状体13は、具体的には、各短辺を6. 5〜7. 5cmとし、各長辺を8. 0〜9. 0cmとするのが好ましい。なお、前記帯状体13は、図示していないが、各種のカードCの長辺幅より少し大きめになると共に、短辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしてもよい。この場合のジグザグ状に折り畳んだ帯状体13は、具体的には、各長辺を9. 5〜10. 5cmとし、各長辺を4. 5〜5. 5cmとするのが好ましい。
【0024】
カード収納部14は、帯状体13を折り畳んだそれぞれの表側および裏側にそれぞれ設けたものとしているが、表側だけに設けたものとしても、裏側だけに設けたものとしてもよい。前記カード収納部14を帯状体13に設けるには、帯状体13の表面に表側帯状体13aを重ね合わせ、帯状体13の裏面に裏側帯状体13bを重ね合わせ、それらの両側縁部および下縁部を閉じたものとし、上方を開口14aしたものとしている。さらに、前記カード収納部14の上方の開口14aは、帯状体13の上端よりも低い位置に形成しており、カード収納部14にカードCを収納したときに、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出すように、そのカード収納部14の深さを設定したものとしている。具体的には、前記カード収納部14の上方の開口14aは、帯状体13の上端よりも1. 0 〜2. 0 cm低い位置に形成するのが好ましく、そのカードCの上部が帯状体13の上端から0. 5〜1. 0cm食み出すようにするのが好ましい。
【0025】
そして、前記帯状体13は、カード収納部14の開口14aを上方に向くようにして、その一端を前面部1の内側に固着し、他端を背面部3の内側に固着している。なお、図示したものでは、前面部1の内側には、収納ポケット8を設けたものとしているため、この収納ポケット8の仕切り壁7に前記帯状体13の一端を固着したものとしている。また、図示したものでは、背面部3の内側にも、仕切り壁15との間に予備ポケット16を設けたものとしているので、この予備ポケット15の仕切り壁15に前記帯状体13の他端を固着したものとしている。
【0026】
さらに、前記帯状体13は、図示したものでは、中空部Sにおいて前面部1と背面部3の間に二列、並べて設けたものとしているが、一列のみ設けたものとしても、二列を超える複数列、並べて設けたものとしてもよい。
【0027】
以上のように構成したこの発明のカードケースは、前面部1と背面部3が下部折り曲げ部2を介して二つ折りにした状態から、前面部1と背面部3を見開き状態に開くと、この開き具合に応じて、帯状体13のジグザグ状に折り畳んだそれぞれの表側の間、およびそれぞれの裏側の間が広がる。
【0028】
前面部1と背面部3とが成す角度を90度程度になるまで開くと、図4に示したように、カード収納部14に収納したカードCの上部がよく見える状態まで、前記表側の間および裏側の間が広がるので、収納したカードCの種類を容易に識別できるものとなる。また、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出しているので、カード収納部14からカードCを容易に引き出せるものとなる。さらに、この状態においては、その引き出したカードCもカード収納部14に容易に差し込める。
【0029】
さらに、前面部1と背面部3とが成す角度を180度近くになるまで開くと、図6、7に示したようになり、カード収納部14に収納したカードCの上部が非常によく見える状態まで、前記表側の間および裏面の間が広がるが、通常の使用状態ではここまで開かなくても、収納したカードの種類を容易に識別することができ、カードの出し入れも非常に容易に行える。なお、カード収納部14に収納したカードCのすべてを引き出す場合や、カード収納部14に多数枚のカードCを一度に収納する場合などには、このように前面部1と背面部3とが成す角度を180度近くになるまで開いた状態で使用すれば、よりカードCの出し入れをスムーズに行える。
【0030】
よって、この発明のカードケースは、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明のカードケースの斜視図である。
【図2】この発明のカードケースの側面図である。
【図3】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態で、前面部と背面部とが成す角度を90度程度になるまで開いた状態を示す斜視図である。
【図5】図4に示した開いた状態のカードケースのカード収納部にカードを収納した状態を示す斜視図である。
【図6】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態で、前面部と背面部とが成す角度を180度近くになるまで開いた状態を示す平面図である。
【図7】図6に示した開いた状態のカードケースのカード収納部の一部断面図である。
【図8】従来のカードケースの内部に備え付けたカードホルダーを伸ばした状態を示す斜視図である。
【図9】図8に示した伸ばした状態のカードホルダーのみを示す斜視図である。
【図10】従来のカードケースの内部に備え付けたカードホルダーを縮めた状態を示す斜視図である。
【図11】図10に示した縮めた状態のカードホルダーのみを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 前面部
3 背面部
13 帯状体
14 カード収納部
14a 開口
C カード
【技術分野】
【0001】
この発明は、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、その他各種のカードを収納するためのカードケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のカードケースとしては、例えば図8〜11に示したように、上部に出入れ口21を設けたケース本体22の内部に、蛇腹状生地23の表面に、前方から後方にかけて、幅方向に適宜間隔を開けて上部開口とした複数の収納部24の下部24aをそれぞれ止着したカードホルダー25を備え付けたものが存在する(特許文献1)。
【0003】
前記カードホルダー25は、蛇腹状生地23の表面に、表側に折り曲げた折り目23aと裏側に折り曲げた折り目23bとが交互に連続して形成されており、その表側に折り曲げた折り目23aに沿って、前記上部開口とした複数の収納部24の下部24aを止着している。
【0004】
前記収納部24は、前面板26とこの前面板26より背の高い後面板27を重ね合わせ、その両側縁部および下縁部を閉じたものとし、前面板26の上縁部を開口したものとして上部開口としている。
【0005】
さらに、前記収納部24は、最も前方に位置する収納部24の下端部に、蛇腹状生地23の一部を延設して取付け部28とすると共に、最も後方に位置する収納部24上端部に、摘み部29を設けたものとしている。
【0006】
そして、前記ケース本体22の前面部22aの内側下部に、前記収納部24の下端部に設けた取付け部28を止着して、ケース本体22内に収納したものとしている。
【特許文献1】特開平10ー324086号公報(図2、3、4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来のカードケースは、図8、9に示したように、蛇腹状生地23を伸ばした状態にすれば、この蛇腹状生地23に下部24aを止着された複数の収納部24の上部開口が、少しずつずれたものなって露出する。また、このカードケースは、図10、11に示したように、蛇腹状生地23を縮めた状態にすれば、複数の収納部24が重なった状態となり、コンパクトな大きさとなる。
【0008】
したがって、従来のカードケースは、ケース本体22を手に持って最も後方に位置する収納部24上端部に設けた摘み部29を摘んで引き上げれば、カードCの出し入れが容易なものとなり、蛇腹状生地23を縮めた状態にすれば、鞄に収納したり、ポケット等に入れて携帯し易いものとなるとしている。
【0009】
しかしながら、従来のカードケースでは、上記したように複数の収納部24の上部開口が、少しずつずれたものなって露出するとしているため、その収納部24に複数のカードCを収納した場合にも、カードCどうしは少しずつずれたものとしかならないため、いくぶんカードCの出し入れが容易になるとはいっても、依然としてカードCの出し入れが困難であるという問題点を有していた。
【0010】
さらに、従来のカードケースでは、収納部24に複数のカードCを収納した場合にも、カードCどうしは少しずつずれたものとしかならないため、収納部24からの露出部分は小さく、カードCの種類が容易に識別することができないという問題点を有していた。
【0011】
そこで、この発明は、上記従来の問題点を解決することをその課題としており、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるカードケースを提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そのため、この発明のカードケースは、前面部1と背面部3とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置し、この帯状体13の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体13の他端を背面部3の内側に固着したものとしている。
【0013】
さらに、この発明のカードケースは、帯状体13を、収納するカードCの短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカードCの長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしている。
【0014】
また、この発明のカードケースは、前記カード収納部14の上方の開口14aを、帯状体13の上端よりも低い位置に形成し、カード収納部14にカードCを収納したときに、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出すように、そのカード収納部14の深さを設定したものとしている。
【0015】
さらに、この発明のカードケースは、前記帯状体13を、前面部1と背面部3の間に複数列、並べて設けたものとしている。
【発明の効果】
【0016】
この発明のカードケースは、以上に述べたように構成されており、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるものとなった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明のカードケースを実施するための最良の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
この発明のカードケースは、図1〜7に示したように、財布兼用のカードケースとして実施することができる。
【0019】
図に示したカードケースは、前面部1、下部折り曲げ部2、背面部3、上部折り曲げ部4およびカバー部5を連設してなるものとしており、前面部1と背面部3とが、下部折り曲げ部2を介して、見開き自在として二つ折りにできるものとしている。前記カバー部5の内面には、ホック6の雄体6aを取り付け、前面部1の外面には、ホック6の雌体6bを取り付け、カバー部5を前面部1に被せたときに、これらホック6の雄体6aと雌体6bとを係合させて、カバー部5が開かないようにしている。なお、前記カードケースは、前面部1と背面部3とが、下部折り曲げ部2を介して、見開き自在として二つ折りにできるものであれば、上部折り曲げ部4やカバー部5を設けていないものとしてもよい。
【0020】
前面部1の内側には、仕切り壁7との間に、小銭や小物などを入れるための収納ポケット8を設けている。この収納ポケット8は、上方の開口を常に開放した二つのポケット部8aと、これらポケット部8aの間に設けられ、上方の開口をファスナーで開閉自在にしたポケット部8bからなるものとしている。なお、前記前面部1の内側には、収納ポケット8を設けていないものとしてもよい。
【0021】
カバー部5の内側には、仕切り壁9との間に、薄手の小物などを入れるための内ポケット10を設けており、その仕切り壁9の外側には、所定間隔に複数の出し入れ口を有した予備のカード収納部11を設けている。さらに、必要に応じて、前記カバー部2から上部折り曲げ部4のそれぞれの内側にかけて、側方に出入れ口を有した札入れ12を設けている。なお、前記カバー部2の内側には、内ポケット10、予備のカード収納部11、札入れ12の何れかまたはすべてを設けていないものとしてもよい。
【0022】
そして、前記カバー部5を前面部1に被せたときに、この前面部1、下部折り曲げ部2、背面部3および上部折り曲げ部4に囲まれた中空部Sにおいて、前面部1と背面部3との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および裏側に、上方を開口したカード収納部14を設けた帯状体13を配置している。
【0023】
帯状体13は、図示したものでは、収納するキャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、その他各種のカードCの短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカードCの長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしている。この場合のジグザグ状に折り畳んだ帯状体13は、具体的には、各短辺を6. 5〜7. 5cmとし、各長辺を8. 0〜9. 0cmとするのが好ましい。なお、前記帯状体13は、図示していないが、各種のカードCの長辺幅より少し大きめになると共に、短辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしてもよい。この場合のジグザグ状に折り畳んだ帯状体13は、具体的には、各長辺を9. 5〜10. 5cmとし、各長辺を4. 5〜5. 5cmとするのが好ましい。
【0024】
カード収納部14は、帯状体13を折り畳んだそれぞれの表側および裏側にそれぞれ設けたものとしているが、表側だけに設けたものとしても、裏側だけに設けたものとしてもよい。前記カード収納部14を帯状体13に設けるには、帯状体13の表面に表側帯状体13aを重ね合わせ、帯状体13の裏面に裏側帯状体13bを重ね合わせ、それらの両側縁部および下縁部を閉じたものとし、上方を開口14aしたものとしている。さらに、前記カード収納部14の上方の開口14aは、帯状体13の上端よりも低い位置に形成しており、カード収納部14にカードCを収納したときに、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出すように、そのカード収納部14の深さを設定したものとしている。具体的には、前記カード収納部14の上方の開口14aは、帯状体13の上端よりも1. 0 〜2. 0 cm低い位置に形成するのが好ましく、そのカードCの上部が帯状体13の上端から0. 5〜1. 0cm食み出すようにするのが好ましい。
【0025】
そして、前記帯状体13は、カード収納部14の開口14aを上方に向くようにして、その一端を前面部1の内側に固着し、他端を背面部3の内側に固着している。なお、図示したものでは、前面部1の内側には、収納ポケット8を設けたものとしているため、この収納ポケット8の仕切り壁7に前記帯状体13の一端を固着したものとしている。また、図示したものでは、背面部3の内側にも、仕切り壁15との間に予備ポケット16を設けたものとしているので、この予備ポケット15の仕切り壁15に前記帯状体13の他端を固着したものとしている。
【0026】
さらに、前記帯状体13は、図示したものでは、中空部Sにおいて前面部1と背面部3の間に二列、並べて設けたものとしているが、一列のみ設けたものとしても、二列を超える複数列、並べて設けたものとしてもよい。
【0027】
以上のように構成したこの発明のカードケースは、前面部1と背面部3が下部折り曲げ部2を介して二つ折りにした状態から、前面部1と背面部3を見開き状態に開くと、この開き具合に応じて、帯状体13のジグザグ状に折り畳んだそれぞれの表側の間、およびそれぞれの裏側の間が広がる。
【0028】
前面部1と背面部3とが成す角度を90度程度になるまで開くと、図4に示したように、カード収納部14に収納したカードCの上部がよく見える状態まで、前記表側の間および裏側の間が広がるので、収納したカードCの種類を容易に識別できるものとなる。また、そのカードCの上部が帯状体13の上端から食み出しているので、カード収納部14からカードCを容易に引き出せるものとなる。さらに、この状態においては、その引き出したカードCもカード収納部14に容易に差し込める。
【0029】
さらに、前面部1と背面部3とが成す角度を180度近くになるまで開くと、図6、7に示したようになり、カード収納部14に収納したカードCの上部が非常によく見える状態まで、前記表側の間および裏面の間が広がるが、通常の使用状態ではここまで開かなくても、収納したカードの種類を容易に識別することができ、カードの出し入れも非常に容易に行える。なお、カード収納部14に収納したカードCのすべてを引き出す場合や、カード収納部14に多数枚のカードCを一度に収納する場合などには、このように前面部1と背面部3とが成す角度を180度近くになるまで開いた状態で使用すれば、よりカードCの出し入れをスムーズに行える。
【0030】
よって、この発明のカードケースは、多数枚のカードを収納することができ、さらに収納したカードの種類を容易に識別することができ、しかもカードの出し入れが非常に容易に行えるものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明のカードケースの斜視図である。
【図2】この発明のカードケースの側面図である。
【図3】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態で、前面部と背面部とが成す角度を90度程度になるまで開いた状態を示す斜視図である。
【図5】図4に示した開いた状態のカードケースのカード収納部にカードを収納した状態を示す斜視図である。
【図6】この発明のカードケースのカバー部を開いた状態で、前面部と背面部とが成す角度を180度近くになるまで開いた状態を示す平面図である。
【図7】図6に示した開いた状態のカードケースのカード収納部の一部断面図である。
【図8】従来のカードケースの内部に備え付けたカードホルダーを伸ばした状態を示す斜視図である。
【図9】図8に示した伸ばした状態のカードホルダーのみを示す斜視図である。
【図10】従来のカードケースの内部に備え付けたカードホルダーを縮めた状態を示す斜視図である。
【図11】図10に示した縮めた状態のカードホルダーのみを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0032】
1 前面部
3 背面部
13 帯状体
14 カード収納部
14a 開口
C カード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面部(1)と背面部(3)とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部(1)と背面部(3)との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部(14)を設けた帯状体(13)を配置し、この帯状体(13)の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体(13)の他端を背面部(3)の内側に固着したことを特徴とするカードケース。
【請求項2】
前記帯状体(13)を、収納するカード(C)の短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカード(C)の長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしたことを特徴とする請求項1記載のカードケース。
【請求項3】
前記カード収納部(14)の上方の開口(14a)を、帯状体(13)の上端よりも低い位置に形成し、カード収納部(14)にカード(C)を収納したときに、そのカード(C)の上部が帯状体(13)の上端から食み出すように、そのカード収納部(14)の深さを設定したことを特徴とする請求項1または2記載のカードケース。
【請求項4】
前記帯状体(13)を、前面部(1)と背面部(3)の間に複数列、並べて設けたものとしたことを特徴とする請求項1または2記載のカードケース。
【請求項1】
前面部(1)と背面部(3)とが、見開き自在として二つ折りにできるものとし、これら前面部(1)と背面部(3)との間に、ジグザグ状に折り畳み、その折り畳んだそれぞれの表側および/または裏側に、上方を開口したカード収納部(14)を設けた帯状体(13)を配置し、この帯状体(13)の一端を前面部1の内側に固着し、前記帯状体(13)の他端を背面部(3)の内側に固着したことを特徴とするカードケース。
【請求項2】
前記帯状体(13)を、収納するカード(C)の短辺幅より少し大きめになると共に、これらのカード(C)の長辺幅と略同一か、少し小さめになるようにして、ジグザグ状に折り畳んだものとしたことを特徴とする請求項1記載のカードケース。
【請求項3】
前記カード収納部(14)の上方の開口(14a)を、帯状体(13)の上端よりも低い位置に形成し、カード収納部(14)にカード(C)を収納したときに、そのカード(C)の上部が帯状体(13)の上端から食み出すように、そのカード収納部(14)の深さを設定したことを特徴とする請求項1または2記載のカードケース。
【請求項4】
前記帯状体(13)を、前面部(1)と背面部(3)の間に複数列、並べて設けたものとしたことを特徴とする請求項1または2記載のカードケース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−142400(P2010−142400A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322215(P2008−322215)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(595149128)株式会社ナダヤ (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(595149128)株式会社ナダヤ (2)
【Fターム(参考)】
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