説明

ガラス板梱包体

【課題】本発明は、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体を提供する。
【解決手段】実施の形態のガラス板梱包体10によれば、底板受け部材26とフレーム受け部材28とが一体的に構成された略L字状のブラケット30を備え、このブラケット30の底部32を、台座18の搭載面16にボルト34、34…によって固定する。このガラス板梱包体10は、ブラケット30を台座18にボルト34、34…によって固定するだけなので、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体10を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はガラス板梱包体に係り、特に液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマディスプレイ(PDP)等用の大型ガラス板やその製造過程における中間製品の大型ガラス板を梱包するガラス板梱包体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶ディスプレイ用ガラス、プラズマディスプレイ用ガラス等のフラットパネルディスプレイに用いられるガラス板の大型化のニーズが高まっている。従来、このような大型のガラス板を輸送するガラス板梱包体として、特許文献1、2に開示されたガラス板梱包体が知られている。
【0003】
このガラス板梱包体は、台座、底板、及び背板等から構成される。台座の上面には搭載面が形成され、この搭載面は、機械加工により所定の平坦度に仕上げられている。この搭載面上に前記底板が所定の傾斜角度で設置され、この底板上にガラス板の下縁部が載置される。背板も同様に前記搭載面上に所定の角度で立設され、この背板にガラス板の面が受けられる。また、ガラス板梱包体には、背板に受けられたガラス板の側方部に当接されてガラス板の側方移動を規制する側方押え部材が設けられている。したがって、ガラス板は、背板の傾斜角度をもって底板上に積載されるとともに側方押え部材によって側方の位置ズレが規制された状態で、すなわち、ガラス板梱包体に対して位置決めされた状態でガラス板梱包体に梱包される。
【0004】
ところで、ガラス板梱包体は、ガラス板の積載並びに取り出しの際に設備(例えば、搬送装置、搬出装置)側でガラス板梱包体の位置決めを行い、ロボットにより決められた動きの中で、ガラス板梱包体に積載されたガラス板を積載し、取り出す。
【0005】
このため、ロボットのハンドリングによるガラス板の積載/取り出しの際には、ガラス板梱包体に対してガラス板が常に同じ位置に位置するように、ガラス板を積載する部分の寸法精度がガラス板梱包体に要求される。例えば、(1)台座の前面(側面でも背面でもよい)から底板と背板との交点までの水平距離の寸法、(2)底板の傾斜角度、(3)背板の傾斜角度、及び(4)底板と背板との交点同士を結ぶ直線の台座前面エッジライン(台座背面エッジラインでもよい)に対する平行度と高さ寸法等に高い寸法精度が要求されている。
【0006】
ところで従来のガラス板梱包体は、前記底板、背板を支持する支持部材が、長短様々な複数本の鋼材(角パイプ)を縦横、高さ方向に溶接してフレーム状に製作され、このようなフレーム構造体に底板、背板が固定されるとともに、このフレーム構造体が台座の搭載面と搭載面に立設された支柱とに溶接によって溶着されている。
【特許文献1】特開2005−132490号公報
【特許文献2】特開2005−298062号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のようにフレーム構造体を搭載面、支柱に溶接によって固定するガラス板梱包体では、フレーム構造体と搭載面との間、及びフレーム構造体と支柱との間で溶接による熱歪が生じることから、寸法のばらつきが大きくなり、前述した高い寸法精度が要求される箇所、特に前記(4)の箇所において満足する寸法精度を得ることが困難であった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前記目的を達成するために、上面に搭載面が形成された台座と、前記台座の前記搭載面に所定の角度で傾斜して設けられるとともにガラス板の下縁が載置される底板と、前記台座の搭載面に所定の角度で傾斜して立設されたフレーム部材と、前記フレーム部材に取り付けられるとともにガラス板の面を受ける背板とを備えたガラス板梱包体において、前記底板を前記所定の角度をもって支持する底板受け部材と前記フレーム部材を前記所定の角度をもって支持するフレーム受け部材とが一体的に構成された略L字状のブラケットを有し、該ブラケットの底部が前記台座の搭載面に固定部材によって固定されたことを特徴とするガラス板梱包体を提供する。
【0010】
本発明によれば、底板受け部材とフレーム受け部材とが一体的に構成された略L字状のブラケットを備え、このブラケットの底部を、台座の搭載面に固定部材によって固定している。従来では、鋼材を組み付けることによって構成されたフレーム構造体を溶接によって台座の搭載面に溶着していたため、溶接による熱歪等に起因して満足な寸法精度を得ることができなかったが、本発明の如く、ブラケットを台座に固定部材によって固定するだけなので、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体を提供することができる。なお、台座は、多数の鋼材を溶着することにより構成されるが、溶着組み立て後に機械加工(研削加工)によってその搭載面が所定の平坦度に加工されている。よって、台座の精度の高い搭載面にブラケットを固定部材で固定するだけのガラス板梱包体は、高い寸法精度を得ることは言うまでもなく、溶着形態の従来例と比較して組み立てが容易になる。また、ブラケットのフレーム受け部材に支持されるフレーム部材も同様に、多数の鋼材を溶着することにより構成されるが、フレーム部材も組み立て後に機械加工によって所定の平坦度に加工されているため、このフレーム部材に背板を介して積載されるガラス板の面に歪み等を生じさせることなく、ガラス板を梱包することができる。なお、フレームの部材の微少な面歪は、ガラス板がその許容応力内で撓むことにより吸収されるので、ガラス板の品質に影響を与えない。
【0011】
本発明によれば、前記ブラケットは、鋳造品であることが好ましい。ブラケットを鋳造品とすることにより、ブラケットは1部品となるので部品点数を削減することができる。
【0012】
本発明によれば、前記ブラケットは、前記固定部材であるボルトによって前記台座の搭載面に固定され、フレーム部材は、前記ブラケットの前記フレーム受け部材にボルトによって固定されることが好ましい。ブラケットを、固定部材であるボルトによって台座の搭載面に固定し、フレーム部材を、ブラケットのフレーム受け部材にボルトによって固定するため、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体を提供できる。
【0013】
本発明によれば、前記底板は、該底板のガラス板の下縁が載置される載置面が台座の搭載面に対し約15°傾斜され、前記背板は、該背板のガラス板の面を受ける背受け面が前記底板の前記載置面に対し約90°傾斜されていることが好ましい。これにより、ガラス板をガラス板梱包体に安定して梱包することができる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明のガラス板梱包体によれば、底板受け部材とフレーム受け部材とが一体的に構成された略L字状のブラケットを備え、このブラケットの底部を、台座の搭載面に固定部材によって固定したので、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面に従って本発明に係るガラス板梱包体の好ましい実施の形態について説明する。
【0016】
図1は、実施の形態のガラス板梱包体10の全体斜視図、図2は図1に示したガラス板梱包体10の右側面図が示されている。なお、図2においては、図1に示した側方押え部材12を省略して示している。このガラス板梱包体10は、特にプラズマディスプレイ用ガラス板を梱包するものであって、例えば42型のガラス板を4枚又は6枚取り可能な大サイズのガラス板Gを、図2の二点鎖線で示す合紙14を挟んで梱包するガラス板梱包体であり、ガラス板Gを斜めに立て掛けた状態で梱包する形態である。なお、ガラス板梱包体10の用途は、これに限定されるものではなく、多種のガラス板の梱包体として適用することができる。
【0017】
これらの図に示すガラス板梱包体10は、上面に搭載面16が形成された台座18と、台座18の搭載面16に対し約15°の角度(θ)で傾斜して設けられるとともにガラス板Gの下縁が載置される底板20と、台座18の搭載面16に対し約105°(底板20に対して約90°(θ))の角度で傾斜して立設されたフレーム部材22と、フレーム部材22の前面に取り付けられるとともにガラス板Gの面を受ける背板24とを備えている。
【0018】
また、ガラス板梱包体10には、底板20を所定の角度をもって支持する底板受け部材26とフレーム部材22を所定の角度をもって支持するフレーム受け部材28とが一体的に構成された略L字状のブラケット30を有している。このブラケット30の平坦な底部32が台座18の平坦な搭載面16に複数本のボルト(固定部材:リベットでもよい)34、34…によって所定の位置に締結固定されている。このブラケット30については後述する。
【0019】
台座18は、長短多数本の鋼材を縦横、高さ方向に溶着することにより構成され、溶着組み立て後に機械加工(研削加工)によってその搭載面16が所定の平坦度に加工されている。また、台座18の前後方向の面にはフォークリフトの爪(不図示)が挿抜される開口部36、36…が形成されている。
【0020】
一方、図2に示した合紙14は、ガラス板G同士が直接接触するのを防止するためにガラス板G、G…間に挟むシートである。合紙14をガラス板G、G…間に挟む方法は、例えば、クリーンルーム内で平置きされたガラス板Gの上面に合紙14を置き、合紙14の上面からガラス板Gをロボット等で真空吸着し、または、ガラス板Gの裏面からガラス板Gとこのガラス板Gからはみ出た合紙14のシート部分とをロボット等で真空吸着し、合紙14及びガラス板Gをガラス板梱包体10に積載する。これにより、ガラス板Gと合紙14の間に埃等が浸入することを防止できる。この合紙14は、合紙14が含有する樹脂分がガラス板Gの表面に転写されて紙肌模様や焼けや汚れが生じることを防ぐため、紙の平滑度が20秒以下、好ましくは18秒以下の粗面とされている。これにより、ガラス板Gの表面との接触面積が減少するので、樹脂分の転写を防ぐことができ、また、紙の樹脂分を0.1%以下、好ましくは0.05%以下とすることにより、粗面との複合作用によりガラス板Gの品質を保持することができる。したがって、合紙14によるパーティクル等(パルプや微少樹脂分の屑等)の発生があったとしても、ガラス板Gがガラス板梱包体10に立て掛けられて梱包することと相まって、ガラス板Gの表面にパーティクル等は固着せず、その後のガラス板Gの洗浄等により容易に除去される。
【0021】
また、合紙14はガラス板Gの表面積よりも大きく、ガラス板Gを載置した際に左右及び上方に合紙14がはみ出た状態となることが好ましい。左右にはみ出た合紙14は、それらを同一方向(前方向か後方向)にならされて、この後、側方押え部材12、12によってガラス板Gの縦縁部に押圧される。このとき、側方押え部材12、12は、合紙14を介してガラス板Gを固定するため、側方押え部材12、12がガラス板Gに直接接触することはなく、搬送中のガラス板Gの損傷を低減できる。なお、ガラス板Gを確実に側方押え部材12、12によって固定することができるように、底板20及び背板24の左右の幅はガラス板Gの幅よりも小さいことが好ましい。これにより、ガラス板Gの上方に突出した合紙14により、ガラス板Gを取り出す際に、合紙14を押えながらガラス板Gを取り出すことができ、搬送中に押し付けられて密着したガラス板Gと合紙14とを容易に分離することができる。
【0022】
ところで、ブラケット30は、図3の組立斜視図において、矩形の箱体状に組み立てられた台座18の長手方向に沿って所定の間隔をもって5台設置されている。これらのブラケット30、30…は、鋳型による鋳造品であり、各々のブラケット30、30…は同一寸法に製作されている。
【0023】
ブラケット30は、図4の斜視図に示すように、主として平板状に形成された底部32と、底部32に対して約15°傾斜した底板受け部材26と、底板受け部材26に対して約90°傾斜したフレーム受け部材28とから構成される。また、底部32と底板受け部材26との間には、底板受け部材26にかかる荷重を受ける荷重受け部38が形成され、更に、底部32とフレーム受け部材28との間には、フレーム受け部材28にかかる荷重を受ける荷重受け部40が形成されている。これにより、ブラケット30は、全体として略L字形状に形成されている。また、ブラケット30の軽量化を図るために、底部32とフレーム受け部材28との間に三角形状の開口部42が形成されている。更に、底部32には、ボルト34を挿通するためのボルト用貫通孔44、44…が形成され、更にまた、フレーム受け部材28にも、フレーム受け部材28にフレーム部材22をボルト(図2参照)46、46…によって固定するためのボルト用貫通48、48…が形成されている。
【0024】
上記の如く製作されたブラケット30、30…は、図3の台座18の搭載面16上において、図2に示す底板26と背板24との交点Pが台座前面エッジラインLに対して同寸法(水平距離寸法a)離れた位置に整列してボルト34、34…により台座18の搭載面16に固定される。
【0025】
これにより、実施の形態のガラス板梱包体10によれば、各々のブラケット30、30…の前記交点P、P…同士を結んだ図3の直線Aの、台座前面エッジライン(台座背面エッジラインでもよい)Lに対する平行度と高さ寸法(b:図2参照)とが高い精度となっている。また、ブラケット30は鋳物なので、底板受け部材26の傾斜角度(約15°)、及びフレーム受け部材28の傾斜角度(約90°)も高い精度となっている。なお、ブラケット30は鋳物であり、製作後に底板受け部材26とフレーム受け部材28の各面を研削加工する必要がある。このため、その研削加工を容易にすることから、底板受け部材26とフレーム受け部材28との交点P近傍は、図5の如く円弧状に中刳りされている。よって、交点Pは中刳り部50内に位置する仮想点となっている。
【0026】
一方、底板受け部材26に取り付けられる底板20は、図3の如く矩形状に形成されたアルミニウム製の板材52と2枚のポリエチレン製の板材54、54とからなる上下の二重板構造となっている。板材52によって底板20の強度が保持され、その上面に接着される板材54、54によってクッション性が高められている。これらの板材52と板材54、54とからなる底板20は、下側の板材52が両面接着シート、又はリベットによって各ブラケット30、30…の底板受け部材26、26…に取り付けられる。
【0027】
底板20の板材54、54は実質平坦な板であるが、ガラス板Gを、合紙14(図2参照)を挟んで載置できるものであれば、波状や粗面状であってもよい。これにより、作業者はガラス板Gを底板20に載置する際に、ガラス板Gの位置決め作業を容易に、且つ効率よく安全に行うことができる。また、各ガラス板G、G…は自重により背板24側のガラス板Gに接するので、各ガラス板G、G…間に無駄な隙間が生じず、更に、載置するガラス板Gの安定化を図ることができ、ガラス板Gのズレや崩壊を防止し、併せて傷や割れも防止することができる。
【0028】
なお、実施の形態では、板材54を2枚使用し、これを板材52上に並べて配置したが、これに限定されるものではなく、製造上可能であれば板材52と同サイズの1枚の板材54を使用してもよい。
【0029】
また、フレーム受け部材28に取り付けられる背板24は、2枚の樹脂製板材(例えばポリプロピレンからなるプラスチック段ボール)56、56であり、この背板24も底板20と同様に両面接着シート、又はリベットによってフレーム部材22の前面に取り付けられる。
【0030】
次に、前記の如く構成されたガラス板梱包体10の特徴について説明する。
【0031】
実施の形態のガラス板梱包体10によれば、図4の如く底板受け部材26とフレーム受け部材28とが一体的に構成された略L字状のブラケット30を備え、このブラケット30の底部32を、台座18の搭載面16にボルト34、34…によって固定している。
【0032】
これに対して従来のガラス板梱包体は、鋼材を組み付けることによって構成されたフレーム構造体を溶接によって台座の搭載面に溶着していたため、溶接による熱歪等に起因して満足な寸法精度を得ることができなかったが、実施の形態のガラス板梱包体10は、ブラケット30を台座18にボルト34、34…によって固定するだけなので、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体10を提供することができる。
【0033】
なお、台座18は、多数の鋼材を溶着することにより構成されるが、溶着組み立て後に機械加工(研削加工)によってその搭載面16が所定の平坦度に加工されている。よって、台座18の精度の高い搭載面18にブラケット30をボルト34、34…によって固定するだけのガラス板梱包体10は、高い寸法精度を得ることは言うまでもなく、溶着形態の従来例と比較して組み立てが容易になる。
【0034】
また、ブラケット30のフレーム受け部材28に固定されるフレーム部材22も同様に、多数の鋼材を溶着することにより構成されるが、フレーム部材22も組み立て後に機械加工によって所定の平坦度に加工される。このため、このフレーム部材22に背板24を介して積載されるガラス板Gの面に歪み等を生じさせることなく、ガラス板Gを梱包することができる。なお、フレーム部材22の微少な面歪は、ガラス板Gがその許容応力内で撓むことにより吸収されるので、ガラス板Gの品質に影響を与えない。
【0035】
また、実施の形態のガラス板梱包体10のブラケット30は鋳造品であり、ブラケット30は1部品となるので部品点数を削減することができる。なお、鋳造品に限定されず、例えば板材をブラケット30の形状にプレス加工し、その後、プレス加工品を曲げ加工して図4に示したブラケット30を製作してもよい。この形態も部品点数を削減できる。更に、ブラケット30を複数の部品で構成し、これらの部品を溶接することなくボルト、リベット等の固定部材で組み立ててもよい。この形態では部品点数は多くなるが、溶接による熱歪の影響を無くすことができるので、寸法精度の高いガラス板梱包体を提供できる。
【0036】
更に、実施の形態のブラケット30は、ボルト34によって台座18の搭載面16に固定され、フレーム部材22は、ブラケット30のフレーム受け部材28にボルト46によって固定されるため、溶接による熱歪の影響を受けない寸法精度の高いガラス板梱包体10となる。なお、ガラス板Gの質量を支えることが可能であれば、ボルト34、40に代えてリベットを使用してもよい。
【0037】
更にまた、実施の形態のガラス板梱包体10によれば、底板受け部材26に取り付けられる平坦な底板26の板材54(ガラス板Gの下縁が載置される載置面)は、台座18の搭載面16に対し約15°傾斜されている。また、フレーム受け部材28にフレーム部材22を介して取り付けられる平坦な背板24は、背板24のガラス板Gの面を受ける背受け面が底板26の板材54に対し約90°傾斜されているため、ガラス板Gをガラス板梱包体10に安定して梱包することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】実施の形態のガラス板梱包体の全体斜視図
【図2】図1に示したガラス板梱包体の右側面図
【図3】図1に示したガラス板梱包体の組立斜視図
【図4】図1に示したガラス板梱包体のブラケットの拡大斜視図
【図5】図4に示したブラケットの要部拡大図
【符号の説明】
【0039】
10…ガラス板梱包体、12…側方押え部材、14…合紙、16…搭載面、18…台座、20…底板、22…フレーム部材、24…背板、26…底板受け部材、28…フレーム受け部材、30…ブラケット、32…底部、34…ボルト、36…開口部、38…荷重受け部、40…荷重受け部、42…開口部、44…ボルト用貫通孔、46…ボルト、48…ボルト用貫通、50…中刳り部、52…板材、54…板材、56…樹脂製板材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に搭載面が形成された台座と、前記台座の前記搭載面に所定の角度で傾斜して設けられるとともにガラス板の下縁が載置される底板と、前記台座の搭載面に所定の角度で傾斜して立設されたフレーム部材と、前記フレーム部材に取り付けられるとともにガラス板の面を受ける背板とを備えたガラス板梱包体において、
前記底板を前記所定の角度をもって支持する底板受け部材と前記フレーム部材を前記所定の角度をもって支持するフレーム受け部材とが一体的に構成された略L字状のブラケットを有し、該ブラケットの底部が前記台座の搭載面に固定部材によって固定されたことを特徴とするガラス板梱包体。
【請求項2】
前記ブラケットは、鋳造品である請求項1に記載のガラス板梱包体。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記固定部材であるボルトによって前記台座の搭載面に固定され、前記フレーム部材は、前記ブラケットの前記フレーム受け部材にボルトによって固定される請求項1又は2に記載のガラス板梱包体。
【請求項4】
前記底板は、該底板のガラス板の下縁が載置される載置面が台座の搭載面に対し約15°傾斜され、前記背板は、該背板のガラス板の面を受ける背受け面が前記底板の前記載置面に対し約90°傾斜されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のガラス板梱包体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−111424(P2010−111424A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−286745(P2008−286745)
【出願日】平成20年11月7日(2008.11.7)
【出願人】(000000044)旭硝子株式会社 (2,665)
【Fターム(参考)】