説明

キャッピング荷重/トルク測定装置

【課題】キャッピング時のプレス荷重および閉栓トルクを同時に測定することが可能なキャッピング荷重/トルク測定装置を提供する。
【解決手段】トルク変換器30を円筒状ドラム31及びひずみゲージ32によって構成し、荷重伝達ロッド2からロードセル20に至る荷重伝達系統を円筒状ドラム31の管路内に剛性の高い円筒ガイド40を介して同芯状に収容し、更に荷重伝達ロッド2および円筒ガイド40を摺動抵抗を低減するように構成し、またトルク伝達ロッド3および円筒状ドラム31を摺動抵抗およびトルク伝達損失を低減するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャッピング荷重/トルク測定装置、特にボトルのキャッピング時のプレス荷重と閉栓トルクを同時に測定することができボトルのキャッピングにおけるキャッパーの条件設定時間の短縮に寄与するキャッピング荷重/トルク測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャップを螺合して密封する容器においては、内容物が漏洩しない程度にキャップが巻き締められていなければならないが、過度に巻き締められている場合、ユーザによる開封が困難となってしまう。従って、容器に対しキャップを巻き締める装置であるキャッパーにおいて、適正な密封性と開封性が確保され得る程度にキャップの巻き締め(以下、「キャッピング」という。)が行われることが重要である。そのため、キャップを巻き締めるキャッピングヘッドの閉栓トルクとキャッピングヘッドのプレス荷重については、オペレータがキャッピング前に条件設定する必要がある。
従来、一端の外周面においてボトルの口部を模擬したネジ部を有し、且つ他端の外周面において荷重検出器を有する荷重検出部材によって、キャッピング時のプレス荷重を測定する荷重測定装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。また、同一の構成でキャッピング時の閉栓トルクを測定する閉栓トルク測定装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0003】
【特許文献1】特許第2967782号
【特許文献2】特公平7−35187号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記荷重測定装置または閉栓トルク測定装置では、倶に荷重検出器部材のひずみ量に比例した電気信号を出力するひずみゲージを使用してキャッピング時のキャッピングする容器に対する適正な荷重または閉栓トルクを求めている。
しかし、上記測定装置では、プレス荷重または閉栓トルクのどちらか一方しか測定することができないため、オペレータはキャッピング前においてキャッパーの条件設定としてキャッピングヘッドのプレス荷重または閉栓トルクを別個に少なくとも2回は測定しなければならない。その結果、条件設定に時間を要する問題がある。
そこで、本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その解決しようとする課題は、ボトルのキャッピング時のプレス荷重と閉栓トルクを同時に測定することができボトルのキャッピングにおけるキャッパーの条件設定時間の短縮に寄与するキャッピング荷重/トルク測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための第1の発明は、キャップと螺合するネジ部、キャッピングヘッドの閉栓トルクを伝達するトルク伝達ロッドおよび同プレス荷重を伝達する荷重伝達ロッドを有するダミーボトル口と、前記トルク伝達ロッドから伝達されるトルクを受けて該トルクに対応する電気信号を出力するトルク変換器と、前記荷重伝達ロッドから伝達される荷重を受けて該荷重に対応する電気信号を出力する荷重変換器とを具備し、キャッピングヘッドの閉栓トルクを前記トルク伝達ロッドから前記トルク変換器に伝達する閉栓トルク伝達系統と、同プレス荷重を前記荷重伝達ロッドから前記荷重変換器に伝達する荷重伝達系統とを構成し、該荷重伝達系統と前記閉栓トルク伝達系統は互いに力学的に干渉することなく、キャッピング時の閉栓トルクおよびプレス荷重を同時に測定することが出来ることを特徴とする。
上記第1の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、トルク伝達ロッドからトルク変換器に至るトルク伝達系統および荷重伝達ロッドから荷重変換器に至る荷重伝達系統が互いに力学的に独立して構成されて、キャッピングヘッドのプレス荷重および同閉栓トルクは、各々独立に荷重変換器およびトルク変換器に伝達されることになる。これにより、キャッピングヘッドのプレス荷重と同閉栓トルクを同時に且つ正確に測定することが可能となる。
【0006】
第2の発明では、前記トルク変換器は円筒状ドラム及びひずみゲージによって構成され、且つ前記荷重伝達系統は前記円筒状ドラムの管路内部に円筒ガイドを介して同芯状に収容され、且つ前記トルク伝達ロッドおよび前記荷重伝達ロッドは、前記円筒状ドラムに対面する前記ダミーボトル口部の外周端部および中心部に各々配設されていることとした。
上記第2の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、荷重伝達ロッドから荷重変換器に至る荷重伝達系統が円筒状ドラムの管路内部に同芯状に収容されているので、偏荷重を受けることなく正確にプレス荷重を伝達でき、且つ寸法が小型化され、取り扱い性が向上する。
【0007】
第3の発明では、前記円筒状ドラムは、閉栓トルクに対応するひずみを生じる程度の剛性を有し且つ前記円筒ガイドは閉栓トルクに対しひずむことがない高い剛性を有していることとした。
上記第3の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、円筒状ドラムは閉栓トルクに対応してひずむ為、トルク検知に対するひずみゲージの感度が向上する。一方、円筒状ドラムがひずみ変形を起こしても、剛性の高い円筒ガイドによりその変形が荷重伝達系統に力学的な作用を及ぼすことはなくなる。このように、円筒ガイドは荷重伝達系統およびトルク伝達系統を力学的に独立した構成とする。
【0008】
第4の発明では、前記トルク伝達ロッドおよび前記円筒状ドラムは、軸方向に対する該トルク伝達ロッドの摺動抵抗が小さく且つトルク伝達損失が小さくなるように構成されていることとした。
上記第4の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、トルク伝達系統は荷重伝達系統から力学的な作用を受けなくなり、且つトルク伝達損失が小さくなるのでトルク計測の精度が向上するようになる。
【0009】
第5の発明では、前記トルク伝達ロッドは、前記円筒状ドラムの貫通ホールに挿通され、回動体を介して軸方向に対し摺動自在に支持され且つ前記貫通ホールの内周面から伸縮可能なロッドによって回転方向に対する移動を拘束されることとした。
上記第5の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、回動体によって軸方向に対する摺動抵抗が好適に低減され、且つ伸縮可能なロッドによって貫通ホールにおける、トルク伝達ロッドと貫通ホールとのクリアランス(以下、「ガタ」という。)が好適に解消され、その結果、トルク伝達損失が好適に低減される。
【0010】
第6の発明では、前記荷重伝達ロッドおよび前記円筒ガイドは、軸方向に対する摺動抵抗が小さくなるように且つ荷重伝達損失が小さくなるように構成されていることとした。
上記第6の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、摺動抵抗を含む荷重伝達損失が小さくなるので荷重計測の精度が向上するようになる。
【0011】
第7の発明では、前記荷重伝達ロッドは、ボールスライダを介して回転自在に前記円筒ガイドに嵌合し、且つ前記ボールスライダはバネにより軸方向に対し支持されていることとした。
上記第7の発明のキャッピング荷重/トルク測定装置では、ボールスライダによって荷重伝達ロッドの軸方向に対する摺動抵抗が好適に低減され、且つボールスライダによって低減されなかった摺動抵抗はバネによって好適に低減され、その結果、荷重伝達損失が好適に低減される。
【発明の効果】
【0012】
本発明のキャッピング荷重/トルク測定装置によれば、トルク伝達ロッドからトルク変換器に至るトルク伝達系統と、荷重伝達ロッドから荷重変換器に至る荷重伝達系統とが互いに力学的に干渉し合わない構成となっているため、キャッピングヘッドのプレス荷重および同閉栓トルクが同時に且つ正確に測定することが可能となる。これにより、キャッピング前のキャッパーの閉栓トルクおよびプレス荷重の条件設定が一度で済むことになり、条件設定の時間が大幅に短縮される。
また、トルク変換器は円筒状ドラム及びひずみゲージで構成され、その円筒状ドラムの管路内部に荷重伝達ロッドから荷重変換器に至る荷重伝達系統が同芯状に円筒ガイドを介して収容されているので、全体の寸法が小型となり、取り扱い性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施形態に係るキャッピング荷重/トルク測定装置100を示す要部断面説明図である。
このキャッピング荷重/トルク測定装置100は、キャッピングヘッドの巻き締め対象であるボトルの口部を模擬したダミーボトル口部10と、荷重伝達ロッド2を介して伝達されるキャッピングヘッドのプレス荷重を受けてそのプレス荷重に対応する電気信号を出力する荷重変換器としてのロードセル20と、トルク伝達ロッド3を介して伝達されるキャッピングヘッドの閉栓トルクを受けてそのトルクに対応する電気信号を出力するトルク変換器30と、荷重伝達ロッド2をセンシングポイントに案内する円筒ガイド40と、ロードセル20及びひずみゲージ32の電気信号を外部に出力し同駆動電力を導入するコネクタ50と、ロードセル20やトルク変換器30や円筒ガイド40を収容するケース60と、ボトルの胴部を模擬したダミーボトル胴部70とを具備して構成されている。なお、B部については、図3を参照しながら後述する。
【0015】
ダミーボトル口部10は、上部外側面に、キャップ(図示せず)の内側に施されているラグ(図示せず)や雌ネジ(図示せず)と螺合するネジ部1を有する。また、底部外面にキャッピングヘッド(図示せず)のプレス荷重をロードセルに伝達する荷重伝達ロッド2がファスナ4によって取り付けられ、且つキャッピングヘッドの閉栓トルクをトルク変換器30に伝達するトルク伝達ロッド3がファスナ5によって取り付けられている。荷重伝達ロッド2およびトルク伝達ロッド3は、各々ダミーボトル口部10の外周端部および中心部に配設され、後述するように、キャッピングヘッドのプレス荷重および閉栓トルクは力学的に干渉し合うことなくロードセル20およびトルク変換器30に各々伝達される。
【0016】
ロードセル20は、例えばピエゾ素子等の圧電素子から構成される荷重検知センサである。ロードセル20が検知した荷重は対応する電気信号に変換されロードセルケーブル20aを介して外部に出力される。また、荷重伝達ロッド2からロードセル20に至る荷重伝達系統は、後述するようにトルク変換器30の内部に円筒ガイド40を介して同芯状に収納されている。これにより、装置全体の寸法が小型化され、取り扱い性が向上する。
【0017】
トルク変換器30は、トルク伝達ロッド3が伝達したトルクに対応するひずみを発生する円筒状ドラム31と、円筒状ドラム31のひずみを検知して対応する電気信号に変換するひずみゲージ32とから構成される。また、円筒状ドラム31は、トルク伝達ロッド3が伝達したトルクによって変形される程度の適度な剛性を有するように、例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金で作られている。また、ひずみゲージ32は、例えば電気抵抗の変化を電気信号としてトルク変換器ケーブル32aを介して外部に出力する。
【0018】
また、円筒状ドラム31は、図2にて後述するように、キャッピングヘッドがダミーボトル口部10を押す際にトルク伝達ロッド3が軸方向に変位することにより発生する摺動抵抗力を低減する構成と成っている。また、トルク伝達ロッド3とロッド貫通ホール31aとのクリアランス(以下、「ガタ」という。)に起因するトルクの伝達損失を防止する構成と成っている。これにより、プレス荷重は円筒状ドラム31において損失することはなくなり且つ閉栓トルクは低損失でひずみゲージ32に伝達される。その結果、ロードセル20及びひずみゲージ32において各々正確な荷重測定およびトルク測定が可能となる。
【0019】
円筒ガイド40は、円筒状ドラム31とは対照的に、強度および剛性ともに高い材料、例えばステンレス等で作られ、荷重伝達ロッド2の軸芯とロードセル20の軸芯とを一致させると共にトルク伝達系統および荷重伝達系統を力学的に分離独立している。これにより、荷重伝達ロッド2が伝達するプレス荷重がトルク伝達系統に作用することなくロードセル20に伝達されることになり、一方、トルク伝達ロッド3が伝達する閉栓トルクが荷重伝達系統に作用することなくひずみゲージ32に伝達されることになる。その結果、荷重伝達系統およびトルク伝達系統が互いに力学的に干渉し合わない構成となり、プレス荷重および閉栓トルクを同時に且つ正確に測定することができるようになる。また、図3にて後述するように、荷重伝達ロッド2および円筒ガイド40は摺動抵抗力を低減する構成と成っている。
【0020】
コネクタ50は、ロードセル20に対する外部電源とのインターフェース、並びにロードセル20が検知した信号を処理する測定装置とのインタフェースであると共に、ひずみゲージ32に対する外部電源とのインタフェース、並びにひずみゲージ32が検知した信号を処理する測定装置とのインタフェースである。
【0021】
ケース60、円筒ガイド40およびトルク変換器30はボルト締結され一体化されている。更にケース60はダミーボトル胴部70に対しボルト締結され固定されている。
【0022】
図2は、図1のA−A断面を示す要部説明図である。
トルク伝達ロッド3が貫通する円筒状ドラム31のロッド貫通ホール31aには、回転軸31cに対し回動体としてのローラ31bと、ロッド貫通ホール31aに対し直交して形成された雌ねじ部31eと、その雌ねじ部31eに螺合してロッド貫通ホール31aの外周面から突出してガタを解消する伸縮可能なロッドとしてのガタ防止用ファスナ31dが具備されている。これにより、キャッピングヘッドがダミーボトル口部10をプレスする際に、トルク伝達ロッド3は軸方向に変位しロッド貫通ホール31aの内周面に摺動するが、ローラ31bによって摺動抵抗が好適に低減される。その結果、キャッピングヘッドのプレス荷重はトルク伝達系統において損失することなく荷重伝達ロッド2を介してロードセル20に伝達されることになる。さらに、キャッピングヘッドがダミーボトル口部10を巻き締める際の閉栓トルクはトルク伝達ロッド3を介して円筒状ドラム31及びひずみゲージ32に伝達されるが、トルク伝達ロッド3およびロッド貫通ホール31aの間にガタがあると、閉栓トルクの伝達に対し損失を与えることになる。しかし、ガタ防止用ファスナ31dによって、上記ガタが好適に解消されるので、閉栓トルクの伝達に対し損失が発生しなくなる。その結果、ひずみゲージ32においてキャッピングヘッドの閉栓トルクを正確に測定することができる。
【0023】
図3は、B部を示す拡大説明図である。
荷重伝達ロッド2と円筒ガイド40との間には、ボールスライダ21が挿入されてボールスライダのボール21aは任意の方向に回動する構成となっている。また、ボールスライダ21はスプリング22によって支持されている。これにより、荷重伝達ロッド2が軸方向に変位してプレス荷重をロードセル20のセンシングポイント20aに伝達する際に、荷重伝達ロッド2がボールスライダ21のボール21aに摺動し、ボール21aが回動すると共にスプリング22が縮むことによりその摺動抵抗を好適に逃がすことができる。
【0024】
他方、トルク伝達ロッド3が回転方向に変位して閉栓トルクを伝達する際に、荷重伝達ロッド2も同時に自転しながらプレス荷重を伝達することになるが、荷重伝達ロッド2が自転すると、同様にボール21aに摺動し、ボール21aが回動することによりその摺動抵抗を好適に逃がすことができる。このように、ボールスライダ21およびスプリング22によって、キャッピングヘッドのプレス荷重の伝達損失は小さくなり且つ同閉栓トルクの伝達がプレス荷重の伝達に力学的に影響を及ぼさないこととなり、センシングポイント20aにおいてキャッピングヘッドのプレス荷重を正確に測定することができる。
【0025】
また、荷重伝達ロッド2の先端部には、スプリング22を嵌め込む切り欠き2aが軸方向に対し、例えば4つ形成されている。同様に、その切り欠き2aに対応して円筒ガイド40の内周面に凹部40aが同じく4つ形成されて、スプリング22を半径方向に対し支持している。さらに、第1Cリング23が円筒ガイド40に対し一体に取り付けられ、スプリング22を軸方向に対し支持している。また、第2Cリング25が荷重伝達ロッド2に対し一体に取り付けられ、荷重伝達ロッド2の抜けを好適に防止するシムリング24を支持している。
【0026】
以上、本発明のキャッピング荷重/トルク測定装置100によれば、キャッピングヘッドのプレス荷重は、荷重伝達ロッド2を介してトルク伝達ロッド3からトルク変換器30に至るトルク伝達系統に対し力学的に影響を及ぼすことなく且つ損失することなくロードセル20に伝達される。他方、キャッピングヘッドの閉栓トルクは、荷重伝達ロッド2からロードセル20に至る荷重伝達系統に対し力学的に影響を及ぼすことなく且つ損失することなくトルク変換器30に伝達される。これにより、キャッピングヘッドのプレス荷重および同閉栓トルクを同時に且つ正確に測定することが可能となり、キャッピングにおける条件設定時間を大幅に短縮することができるようになる。
また、トルク変換器30は円筒状ドラム31及びひずみゲージ32で構成され、荷重伝達ロッド2からロードセル20に至る荷重伝達系統が円筒状ドラム31の管路内部に円筒ガイド40を介して同芯状に収容されているので、全体の寸法が小型となり、取り扱い性が向上する。
【実施例1】
【0027】
図4は、実施例1に係るキャッピング荷重/トルク測定装置200を示す要部断面説明図である。
このキャッピング荷重/トルク測定装置200は、ペットボトルの口部を模擬したダミーボトル口部11以外は、上記キャッピング荷重/トルク測定装置100と同一の構成である。このように、ダミーボトル口部を巻き締め対象である容器の口部を模擬することにより、本発明のキャッピング荷重/トルク測定装置を色々な容器の巻き締めに適用することが出来るようになる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明のキャッピング荷重/トルク測定装置は、キャッパーのキャッピングヘッドのプレス荷重および閉栓トルクの測定に限らず荷重とトルクを同時に測定することが必要となる計測分野に対しても好適に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るキャッピング荷重/トルク測定装置を示す要部断面説明図である。
【図2】図1のA−A断面を示す要部説明図である。
【図3】B部を示す拡大説明図である。
【図4】実施例1に係るキャッピング荷重/トルク測定装置を示す要部断面説明図である。
【符号の説明】
【0030】
2 荷重伝達ロッド
3 トルク伝達ロッド
10 ダミーボトル口部
20 ロードセル
30 トルク変換器
31 円筒状ドラム
32 ひずみゲージ
40 円筒ガイド
50 コネクタ
60 ケース
70 ダミーボトル胴部
100 キャッピング荷重/トルク測定装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャップと螺合するネジ部、キャッピングヘッドの閉栓トルクを伝達するトルク伝達ロッドおよび同プレス荷重を伝達する荷重伝達ロッドを有するダミーボトル口と、前記トルク伝達ロッドから伝達されるトルクを受けて該トルクに対応する電気信号を出力するトルク変換器と、前記荷重伝達ロッドから伝達される荷重を受けて該荷重に対応する電気信号を出力する荷重変換器とを具備し、キャッピングヘッドの閉栓トルクを前記トルク伝達ロッドから前記トルク変換器に伝達する閉栓トルク伝達系統と、同プレス荷重を前記荷重伝達ロッドから前記荷重変換器に伝達する荷重伝達系統とを構成し、該荷重伝達系統と前記閉栓トルク伝達系統は互いに力学的に干渉することなく、キャッピング時の閉栓トルクおよびプレス荷重を同時に測定することが出来ることを特徴とするキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項2】
前記トルク変換器は円筒状ドラム及びひずみゲージによって構成され、且つ前記荷重伝達系統は前記円筒状ドラムの管路内部に円筒ガイドを介して同芯状に収容され、且つ前記トルク伝達ロッドおよび前記荷重伝達ロッドは、前記円筒状ドラムに対面する前記ダミーボトル口部の外周端部および中心部に各々配設されている請求項1に記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項3】
前記円筒状ドラムは、閉栓トルクに対応するひずみを生じる程度の剛性を有し且つ前記円筒ガイドは閉栓トルクに対しひずむことがない高い剛性を有している請求項2に記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項4】
前記トルク伝達ロッドおよび前記円筒状ドラムは、軸方向に対する該トルク伝達ロッドの摺動抵抗が小さく且つトルク伝達損失が小さくなるように構成されている請求項1から3の何れかに記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項5】
前記トルク伝達ロッドは、前記円筒状ドラムの貫通ホールに挿通され、回動体を介して軸方向に対し摺動自在に支持され且つ前記貫通ホールの内周面から伸縮可能なロッドによって回転方向に対する移動を拘束される請求項4に記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項6】
前記荷重伝達ロッドおよび前記円筒ガイドは、軸方向に対する摺動抵抗が小さくなるように且つ荷重伝達損失が小さくなるように構成されている請求項1に記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。
【請求項7】
前記荷重伝達ロッドは、ボールスライダを介して回転自在に前記円筒ガイドに嵌合し、且つ前記ボールスライダはバネにより軸方向に対し支持されている請求項6に記載のキャッピング荷重/トルク測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−10416(P2007−10416A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189918(P2005−189918)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(000228442)日本クラウンコルク株式会社 (382)
【Fターム(参考)】