説明

キャップ付き容器

【課題】簡単な構造で長期に亘りクリック感のある使用が可能なキャップ付き容器を提案する。
【解決手段】内容物を充填する容器本体2と、容器本体の口部2aの外周に形成されたネジ部2nにネジ止めされ、締め込み完了時および取り外しの開始時にクリック感を与え着脱状態を認識できるようにしたキャップ10とを備えるキャップ付き容器1で、容器本体の口部に繋がる肩部2bに、キャップの停止位置を規定すると共に、クリック感を与えるため凸状部とした第1係合部5を備え、またキャップ10は、キャップ本体部11と、キャップ本体部の内側から垂下して当該キャップ本体部の回転によって、前記第1係合部5と係合してクリック感を与える凹状部とした第2の係合部22を備える位置決め部材20と、当該位置決め部材と一体または別体に構成され、前記第2の係合部を前記第1係合部に向けて付勢する付勢手段21を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャップの締め込み完了およびその取り外しの開始状態を、いわゆるクリック感をもって認識できるように構成したキャップ付き容器に関する。
【背景技術】
【0002】
ねじ式キャップの締め込み完了、そして、これとは逆にキャップの取り外しの開始の状態を使用者に実感させるように、クリック感を与えるように構成した容器がある。このような容器では、容器本体側とキャップ側とに互いに係合するような凹凸部が設けられており、これらが互いに係合する位置を締め込み完了位置とすることにより、キャップの位置合わせを確実にしつつ、クリック感によってキャップの状態を確認できるように構成してある。よって、使用者はキャップの締め込み完了を実感しながらキャップを確実の閉めることができる。そして、締め込みが完了した後には、落下などにより少々の衝撃を受けてもキャップが簡単に緩むことがないのでキャップ緩み止めの効果を期待でき、化粧料などを内容物として充填する容器などとして広く採用されている。
【0003】
ところで、上記のようにクリック感を発生させるための構造は、例えば容器本体の口部の外側に凸状部が設けられている。そして、キャップの内壁には、上記凸状部に対応して係合する、凹状部を設けるという構成が採用されている。このような構成は比較的簡易に形成できる点で好ましいものである。そして、凸状部が凹状部に嵌り込むとき、また、凸状部から凹状部が抜け出るとき、凸状部或いは、凸状部及び凹状部の双方が弾性変形することにより、上記のようなクリック感を発生させる。ところが、この種の容器ではクリック感を発生させるための凹・凸状部には、押圧力が作用することになるため長期に亘る使用によって、当該凹・凸状部分が磨耗し易い。磨耗が発生すると外観の悪化と共に、クリック感も弱くなるので使用感が劣化した容器になってしまう。
【0004】
そこで、特許文献1はこの点を改善した容器構造を提案している。図5を参照すると、特許文献1で開示する容器は、外キャップ115の内側に、別体で内キャップ116を設けてある2重構造として蓋112が形成されている。そして、内キャップ116側に、前述したクリック感を発生させるための一方の構造である凹部が形成してある。この凹部は、内キャップ116の筒部122の内壁に突出するように設けた一方の凸条133と他方の凸条136との間に形成される凹部138として形成されている。ただし、他方の凸条136は、筒部122に設けた透孔132を介して、内キャップ116の外側に配置されているリング部134の弾性脚片135の下端に設けた凸条を挿入した構造である。よって、容器本体側に設けた係止凸条(図示せず)が凸条136に当接すると、クリック感を発生させながら弾性変形して凸条133との間の凹部138内に容器側係止凸条を受け入れることができる。よって、特許文献1で開示する容器は、クリック感を付与する構造となる凹凸部分に弾性変形して過度の力を回避する構成があるので磨耗の発生を抑制できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平5−7157号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示するキャップの位置合わせ構造を備えた容器は、蓋112が外キャップ115、内キャップ116、更にリング部134など多数の部材で構成され、凸条136が外方に弾性変形することになるので、その外周に空間を確保しておく必要がある。そのため、構造が複雑で大型化してしまうと共に、その製造コストの上昇が懸念される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、より簡単な構造で、長期に亘りクリック感のある使用が可能なキャップ付き容器を提供することである。
上記目的は、内容物を充填する容器本体と、該容器本体の口部の外周に形成されたネジ部にネジ止めされ、その締め込み完了時および取り外しの開始時にクリック感を与え着脱状態を認識できるようにしたキャップとを備える、キャップ付き容器であって、
前記容器本体の口部に繋がる肩部に、前記キャップの停止位置を規定すると共に、クリック感を与えるための凹状部または凸状部に形成してある第1係合部を備え、
前記キャップは、キャップ本体部と、
前記キャップ本体部の内側から垂下して当該キャップ本体部の回転によって、前記第1係合部と係合してクリック感を与える凸状部または凹状部からなる第2の係合部を備える位置決め部材と、当該位置決め部材と一体または別体に構成され、前記第2の係合部を前記第1係合部に向けて付勢する付勢手段を有する、ことを特徴とするキャップ付き容器により達成される。
【0008】
また、前記付勢手段を、前記位置決め部材と一体に形成されている板バネとして構成することができる。また、前記付勢手段を、前記位置決め部材とは別体で該位置決め部材に配置した弾性部材として構成してもよい。
【0009】
また、前記キャップ本体部の内壁には縦リブが放射状に設けられ、前記位置決め部材は概略の形状が円筒形状であって上下方向に延在する縦溝部が前記縦リブを受入れるように形成されて、前記キャップ本体部と共に前記位置決め部材が回転移動しつつ上下可動に配置してある構造とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明による容器は、第2の係合部を第1係合部に向けて付勢する付勢手段を備えており、この付勢手段による付勢力を適度に設定することで、第1の係合部と第2係合部とが接触する部分で過度な力が作用するのを抑制できるので磨耗の発生を確実に防止できる。よって、本発明によると長期の使用に耐え得るキャップの位置合わせ構造を備えた容器として提供できる。そして、上記位置決め部材は、上記付勢手段を一体或いは別体のいずれの形態で成形してもよく、比較的簡易な構造にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係るキャップ付き容器について示した図である。
【図2】図1に示す容器について、キャップ本体部内に配置される位置決め部材の外観斜視図である。
【図3】本発明に係る他の形態のキャップ付き容器について示した図である。
【図4】図3に示す容器について、キャップ本体部内に配置される位置決め部材の外観斜視図である。
【図5】従来の容器に設けられていたクリック感を与える凹凸状部の構造を説明するために示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を具体的に説明する。
図1は、本発明に係るキャップ付き容器について示した図である。なお、この図1は、容器1の容器本体2の底部側を省略して示し、また容器本体2の上部に位置する口部2aとこの口部2aにネジ止めされるキャップ10の一部を破断して示してある。
また、図2はキャップ本体部11内に配置される位置決め部材20の外観斜視図である。そして、この図2では、位置決め部材20を共に移動させるためキャップ本体部11の内壁に設ける縦リブ12との位置関係の確認を容易とするため、キャップ本体部11から縦リブ12を取り出して示してある。
【0013】
図1に示す容器1は、化粧料などの内容物を充填する容器本体2と、この容器本体2の上部に設けた口部2aの外周に形成されたネジ部2nにネジ止めされるキャップ10とにより構成されている。なお、図1で、符号3は口部2aの内側に嵌め込まれる注出栓であり、この注出栓3の中央部には容器内の内容物を注出するための開口3aが設けてある。そして、注出栓3の上面を塞ぐようにキャップ10がセットされている。このキャップ10の内側には、注出栓3に当接したときに開口3aを塞ぐシール部材4が配置してある。
【0014】
上記キャップ10の内壁には、口部の外周に設けたネジ部2nと螺合するネジ部10nが形成してある。このキャップ10は、その締め込み完了時および取り外しの開始時にクリック感を与え着脱状態を認識できるように設計してある。以下、この点の構成を詳述する。
【0015】
容器本体2は、口部2aに繋がる肩部2bを有し、この肩部2bの外側には、キャップ10の停止位置を規定すると共に、クリック感を与えるための一方の構造である第1係合部として機能する凹状部5が形成してある。本形態では凹状部5は、肩部に沿って配置した2個の突起部5a、5bとの間に形成される凹部を、凹状部5とする場合を例示している。なお、締め込み方向で手前側(図1で右側)の突起部5aはクリック感を与えるための乗り越え用の突起部として機能し、後ろ側の突起部5bは後述の凸状部22が接触することで、キャップ10の回転を阻止するストッパーとして機能する。
上記凹状部5は少なくとも1つ配置すればよいが、必要に応じて複数配置してもよい。複数配置する場合は口部2aの周方向に沿って等間隔に配置するのが望ましい。
【0016】
そして、前記キャップ10は、キャップ本体部11と、このキャップ本体部11内に配置される位置決め部材20とにより構成されている。キャップ本体部11は概略カップ型の形状で、口部2cの上側に配置される天壁11aと、この天壁11aから垂下する内筒壁11bおよび外筒壁11cを有している。外筒壁11cの内壁面には前記位置決め部材20に係合して位置を規制する突起部6が設けてある。この突起部6はコブ状の突起を環状に複数配置する形態でもよいし、環状に突出する連続している凸条の形態としてもよい。
【0017】
上記位置決め部材20を取り出して示している図2を参照して説明すると、位置決め部材20はその概略形状が円筒状であり、キャップ本体部11の内筒壁11bおよび外筒壁11cとの間に形成された環状の隙間部に外筒壁11cの内壁に沿って収納される。この隙間部には縦リブ12が設けてある。縦リブ12と位置決め部材20との関係は後述する。
また、位置決め部材20は、大径部20aと小径部20bとを有し、環状の段部20dが形成されている。よって、キャップ本体部11の下側から、位置決め部材20を押し上げて内部に押し込むと、位置決め部材20の段部20dが突起部6を乗り超えたときに互いに係合して、位置決め部材20の上下位置が規制される。
【0018】
そして、図2で例示する位置決め部材20は、樹脂材料で形成してあり、大径部20aの一部が周方向に間隔をあけて切欠かれることで複数の板状の部分が形成してある。この板状部分は、位置決め部材20に一体に形成された板バネ(以下、「板バネ21」)として機能する。より具体的には、図1で示すようにキャップ本体部11内で突起部6により上下位置が規制されたとき、位置決め部材20の上側の板バネ21がキャップ本体部11の天壁11aの内面に変形しながら当接しているので、位置決め部材20全体が下向きの付勢力を受けつつ突起部6に堰止められた状態となっている。そして、位置決め部材20の小径部20bには、前述した第1係合部の凹状部5に対応する、第2の係合部としての凸状部22が間隔をもって複数設けてあり、垂下された状態となる。なお、板バネ21の長さを調整することでその変形を調整しておけば、板バネ21の弾性力(付勢力)を調整できる。そのため、凸状部22が下側から反力を受けたときには、板バネ21の付勢力に抗して位置決め部材20を上方へ移動できる。
【0019】
そして、位置決め部材20の大径部20aには、板バネ21用に設けた溝よりも上下方向に長く切欠いた縦溝部23が設けてある。この縦溝部23は、キャップ本体部11の内筒壁11bと外筒壁11cとの間に形成される前述した環状の隙間部にその周方向で間隔をもって、またキャップ本体部11の中心に対して放射状に配置してある複数(本形態では4つ)の縦リブ12を、受け入れて、その上下方向での摺動を可能とするための構成である。縦リブ12は、位置決め部材20を上下移動させるための案内として機能すると共に、キャップ本体部11に対する回り止めとしても機能する。
なお、図2では例示として4個の縦リブ12と、位置決め部材20側に4個の縦溝部23を示しているが、少なくとも1つ配置されていればよい。複数配置する場合は図示のように周方向に沿って等間隔に配置するのが望ましい。
【0020】
上記のような構成を備えた容器であれば、使用者がキャップ10を回して例えば締め込みの動作をしたとき(図1でキャップ10を時計回りの方向に回したとき)、キャップ本体部11に設けた縦リブ12が縦溝部23内に沿って(摺動して)位置決め部材20の上下動を許容するので、当該位置決め部材20の空転を阻止する。すなわち、位置決め部材20はキャップ本体部11と共に回転移動しつつ、上下動することができる。前述したように位置決め部材20は大径部20aに一体に設けた板バネ21が付勢手段として機能し、キャップ本体部11に対して下向きに付勢されているので、上下方向でガタつくことがない。ここで、板バネ21の弾性力(付勢力)を適度に設定することで接触部分に過度な力が作用するのを抑制できるので接触部分での磨耗の発生を防止できる。
そして、位置決め部材20の小径部20bに設けた凸状部22が肩部2bの外側の所定位置(キャップの締め付け完了位置)に設けた突起部5aを乗り越えて凹状部5に到達したときに、クリック感が得られると共に、後方に位置してストッパーとなる突起部5bに凸状部22が当接することによって、確実なキャップの位置合わせが実現される。
【0021】
また、上記のようなクリック感を付与したキャップの位置合わせを繰り返した場合、前述したように凸状部22及び凹状部5に磨耗が発生し易い。しかし、本願発明では、位置決め部材20が上下可動で適度な強さの板バネ21によって下向きに付勢されている。そのため、凸状部22が凹状部5内に嵌合する前、手前側の突起部5a上へ一旦、載り上がる状態となるときに板バネ21が弾性変形するので過度の押圧力が採用するのを防止できる。よって、本発明によれば、磨耗の発生が抑制され長期の使用に耐えるキャップ付き容器を得ることができる。なお、板バネ21の弾性力(剛性)を適宜に調整することで、凸状部22が接触する部分に作用する力を任意に設定することができる。
【0022】
しかも、本形態では、板バネ21が位置決め部材20に一体に形成されているので、部品点数の削減に有効である。また、板バネ21は先端側が内側に向けて窄まる(先になるほど縮径する)形状にしてあり、外力を受けたとき板バネ21の先端部がキャップ本体部11の天壁11aに沿って弾性変形する。これにより、キャップ本体部11内で上下に弾性変形する構成であるので、弾性変形のための半径方向にスペースを確保するような必要がない。
すなわち、図2で例示したように、樹脂成形が比較的容易な形状である位置決め部材20を、キャップ本体部11内に配置したシンプルな構成にできる。よって、前述した従来技術の内・外キャップなど複雑で大型となるキャップ構造と比較してコンパクト化および製造コストの低減を図ることができる。
【0023】
前述したよう、本発明に係る容器は付勢手段(例えば、上記板バネ21)が配備されてクッション性に富む内部構造が形成してあるので、容器本体側の第1係合部(例えば、上記凹状部5)と位置決め部材側の第2の係合部(例えば、上記凸状部22)との磨耗を防止できる。ただし、本発明に係る容器に用いる材料についても、更に配慮するようにすれば、より好ましいキャップ付き容器とすることができる。よって、採用可能な材料について述べる。
本発明に係る容器の容器本体2、キャップ本体部11、そして位置決め部材20について、容器本体2はガラス瓶とし、キャップ本体部11及び位置決め部材20は樹脂材料を用いて成形してもよい。また、これら全てを同様の樹脂材料を用いて成形してもよい。
全てを樹脂材料で形成する場合、樹脂材料の硬度に配慮するのが好ましい。容器本体2と位置決め部材20とは硬度が異なる樹脂材料によって形成し、位置決め部材用として採用する樹脂材料の硬度を容器本体2の硬度よりも高く設定しておくのが好ましい。例えば、容器本体2用の樹脂材料をPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂とし、位置決め部材20の樹脂材料をPETより硬度が高い(硬い)NY(ナイロン)、POM(ポリアセタール)などの樹脂とするのが好ましい。このように硬度が高い樹脂材料を、これより相対的に硬度の低い樹脂材料に対して用いると摺動性を高めることができる。よって、凹状部5が設けてある容器本体2に対して、凸状部22を設けた位置決め部材20を円滑に摺動できるので、凸状部22及び凹状部5の磨耗を更に確実に抑制できる。
【0024】
更に、図を参照して、本発明に係る他の形態の容器について説明する。図3は本発明に係るキャップ付き容器の他の形態ついて示した図で、図4はキャップ10の本体部11内に配置される位置決め部材20の外観斜視図である。
なお、これらの図3、図4は、前述した図1、図2と同様に、他の形態の容器について示している。下記では、同一の部位については同じ符号を付すことで、重複する説明を省略する。
【0025】
図3で示す容器1では、キャップ本体部11内で、位置決め部材20を下向きに付勢するための付勢手段が前述した図1、図2とは異なっている。すなわち、図1、2で示す容器1では、位置決め部材20の大径部20aに板バネ21が一体的に形成され、この板バネ21が付勢手段となっていた。
これに対して、図3、図4で例示する形態では、位置決め部材20の大径部20aに板バネ構造がなく、これに替えて、段部20dにより位置決め部材20の内側に形成される環状平面20c上に弾性を備えたゴム材や樹脂材で形成したO(オー)リング25が配置されている。
【0026】
そして、図4で示すように位置決め部材20の内部にOリング25をセットしてキャップ本体部11内に係合させると、図3で示すように縦リブ12が段部20dと共にOリング25を挟み込むように設定してある。この場合、キャップ本体部11と位置決め部材20とが上下動すると、別体で配置するOリング25が圧縮変形する直近で位置決め部材20に対してキャップ本体部11から外向きに動くような付勢力を生じさせる。即ち、Oリング25が付勢手段として機能している。図3、図4で例示する形態は、Oリング25の材料や大きさを適宜に変更することにより、凸状部22の付勢力を容易に変更できるので容器設計の自由度を向上させることができる。
なお、上述した各形態では、容器本体2側に設ける第1係合部を凹状部とし、位置決め部材20側に設ける第2係合部を凸状部とした場合を説明したが、この凹凸関係は逆に形成することもできる。
【0027】
以上説明したところから、明らかなように、本発明によれば、より簡単な構造で、長期に亘りクリック感のある使用が可能を継続できるキャップ付き容器を提供できる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明によれば、長期に亘り使用しても、キャップの合わせ位置が正確、クリック感が維持される容器を提供できるので、化粧料などの容器として広く活用できる。
【符号の説明】
【0029】
1 キャップ付き容器
2 容器本体
2a 口部
2n ネジ部
5 凹状部(第1係合部)
5a、5b 突起部
6 突起部
10 キャップ
11 キャップ本体部
12 縦リブ
20 位置決め部材
20d 段部
21 板バネ(付勢手段)
22 凸状部(第2係合部)
23 縦溝部
25 弾性部材(付勢手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を充填する容器本体と、該容器本体の口部の外周に形成されたネジ部にネジ止めされ、その締め込み完了時および取り外しの開始時にクリック感を与え着脱状態を認識できるようにしたキャップとを備える、キャップ付き容器であって、
前記容器本体の口部に繋がる肩部に、前記キャップの停止位置を規定すると共に、クリック感を与えるための凹状部または凸状部に形成してある第1係合部を備え、
前記キャップは、キャップ本体部と、
前記キャップ本体部の内側から垂下して当該キャップ本体部の回転によって、前記第1係合部と係合してクリック感を与える凸状部または凹状部からなる第2の係合部を備える位置決め部材と、当該位置決め部材と一体または別体に構成され、前記第2の係合部を前記第1係合部に向けて付勢する付勢手段を有する、ことを特徴とするキャップ付き容器。
【請求項2】
前記付勢手段を、前記位置決め部材と一体に形成されている板バネとして構成した、ことを特徴とする請求項1に記載のキャップ付き容器。
【請求項3】
前記付勢手段を、前記位置決め部材とは別体で該位置決め部材に配置した弾性部材として構成した、ことを特徴とする請求項1に記載のキャップ付き容器。
【請求項4】
前記キャップ本体部の内壁には縦リブが放射状に設けられ、前記位置決め部材は概略の形状が円筒形状であって上下方向に延在する縦溝部が前記縦リブを受入れるように形成されて、前記キャップ本体部と共に前記位置決め部材が回転移動しつつ上下可動に配置してある、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のキャップ付き容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−136268(P2012−136268A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290946(P2010−290946)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】