説明

キャップ装置

【課題】キャップ装置の操作性を構造の複雑化を招くことなくより向上させる。
【解決手段】キャップ本体1に形成された容器Bの内容物の送出部10を閉塞する伏倒位置とこの送出部10を開放する起立位置との間に亘る回動可能に、キャップ本体1に組み合わされた蓋体2と、基準位置からのスライド移動可能にキャップ本体1に組み合わされたスライダ体3とを備えている。蓋体2は、キャップ本体1に対する回動組み合わせ位置を挟んだ一方側に送出部10に対するカバー部20を、他方側にスライダ体3に対する連係部21を備えている。スライダ体3は、そのスライド移動方向yに沿って続いて前記連係部21を納める溝部30を備えている。この溝部30が、スライダ体3が基準位置にあるとき蓋体2を伏倒位置に位置づけ、且つ、この基準位置からのスライダ体3のスライド移動操作により起立位置に向けて蓋体2を回動させるように前記連係部21を案内する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の容器の開口部に取り付けられて、この開口部を、この容器の内容物の必要に応じた外部への振り出しや、注ぎ出しなどを可能とした状態で、閉塞するキャップ装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
キャップ本体の振り出し口の開放操作を片手で行えるようにしたキャップとして、特許文献1に示されるものがある。この特許文献1に示されるものでは、キャップ本体の側部に設けた押圧部を押圧するとこの押圧部の当接部が蓋体の被当接部を押してこの蓋体を閉位置に保持する保持手段の保持が解除され、この解除がなされると付勢部材の付勢により蓋体が開位置まで強制的に回動されるようになっている。しかるに、この特許文献1に示されるものでは、押圧部はキャップ本体の側部の一部を弾性変形可能にして構成されており、前記押圧には相応の力をもってこの一部だけを押し込むことを要するところである。また、この特許文献1に示されるものでは、前記付勢部材を要すると共に、蓋体の閉位置への復帰操作は容器を片方の手で把持しながらもう片方の手で開位置にある蓋体を閉位置に向けて復動させる他ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−265789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種のキャップ装置の操作性を、構造の複雑化を招くことなく、より向上させる点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を達成するために、この発明にあっては、キャップ装置を、容器の開口部に取り付けられて、この開口部を閉塞するキャップ装置であって、
キャップ本体に形成された前記容器の内容物の送出部を閉塞する伏倒位置とこの送出部を開放する起立位置との間に亘る回動可能に、このキャップ本体に組み合わされた蓋体と、
基準位置からのスライド移動可能にキャップ本体に組み合わされたスライダ体とを備えており、
前記蓋体は、キャップ本体に対する回動組み合わせ位置を挟んだ一方側に前記送出部に対するカバー部を、他方側に前記スライダ体に対する連係部を備えており、
スライダ体は、そのスライド移動方向に沿って続いて前記連係部を納める溝部を備えており、
この溝部が、スライダ体が基準位置にあるとき蓋体を伏倒位置に位置づけ、且つ、この基準位置からのスライダ体のスライド移動操作により起立位置に向けて蓋体を回動させるように前記連係部を案内する形状となっているものとした。
【0006】
スライダ体が基準位置にある状態において蓋体は前記伏倒位置に位置づけられ、従って容器の内容物の外部への振り出しなどを不能とする状態が確保される。この基準位置にあるスライダ体をスライド移動させると蓋体は前記起立位置に向けて回動され、容器の内容物を外部に振り出しなど可能とする状態が作出される。スライド体を基準位置に向けて復動させれば蓋体は再び伏倒位置まで回動される。
【0007】
前記キャップ本体に、スライダ体をスライド移動可能に納めると共に、このキャップ本体の側部において開放されてスライダ体の端部を外部から押圧可能とする収容部を形成させておくことが、好適な態様の一つである。
【0008】
また、スライダ体の溝部を、スライダ体が基準位置にあるとき連係部を納める基準箇所から離れるに従って溝底側を容器の送出部に近づけるように溝壁を傾斜させてなるものとしておけば、スライダ体を基準位置からスライド移動(往動)させると、溝部の溝壁によって蓋体の連係部を押してこの蓋体を起立位置に向けて回動して送出部を開放させることができる。
【0009】
かかるスライダ体の溝部を、さらに、前記基準箇所を挟んだ両側をいずれも、この基準箇所から離れるに従って溝底側を容器の送出部に近づけるように溝壁を傾斜させてなるものとしておけば、スライダ体を基準位置からいずれの向きにスライド移動させても蓋体を起立位置に回動させることができる。
【0010】
前記蓋体の連係部及びスライダ体の溝部のいずれか一方に、スライダ体の所定のスライド移動位置でこれらの他方に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所を形成させておくこともある。また、前記スライダ体及びキャップ本体の収容部のいずれか一方に、スライダ体の所定のスライド移動位置でこれらの他方に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所を形成させておくこともある。このようにした場合、前記所定のスライド移動位置に移動されたスライダ体が簡単には他の位置に向けて移動しないようにすることができると共に、蓋体が予定している一つの動作完了位置、例えば前記起立位置に達したことを使用者に明確に認識させることができる。
【発明の効果】
【0011】
この発明にかかるキャップ装置によれば、スライダ体のスライド移動操作により、蓋体をキャップ本体の送出部を閉塞する伏倒位置からこれを開放する起立位置に回動させることができ、キャップ装置の操作性を、構造の複雑化を招くことなく、向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1はキャップ装置を容器に装着させた状態を示した斜視図であり、蓋体は伏倒位置にある。
【図2】図2はキャップ装置を容器に装着させた状態を示した斜視図であり、蓋体は起立位置にある。
【図3】図3はキャップ装置を容器に装着させた状態を示した斜視図であり、蓋体は起立位置にあり、スライダ体は図2と逆の向きにスライド移動されている。
【図4】図2はキャップ装置を容器に装着させた状態を要部を断面にして示した斜視図であり、蓋体は起立位置にある。
【図5】図5はキャップ装置を構成する蓋体とスライダ体とを示した斜視図である。
【図6】図6は蓋体が伏倒位置にある状態におけるこの蓋体とスライダ体との組み合わせ状態を理解し易いように、キャップ本体の記載を省略して示した要部断面構成図である。
【図7】図7は蓋体が伏倒位置と起立位置との間の中間位置にある状態におけるこの蓋体とスライダ体との組み合わせ状態を理解し易いように、キャップ本体の記載を省略して示した要部断面構成図である。
【図8】図8は蓋体が起立位置にある状態におけるこの蓋体とスライダ体との組み合わせ状態を理解し易いように、キャップ本体の記載を省略して示した要部断面構成図である。
【図9】図9はスライダ体の平面図である。
【図10】図10は図1〜図9に示される例の構成の一部を変更した一例の要部を示した断面図である。
【図11】図11は図1〜図9に示される例の構成の一部を変更した他の一例の要部を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図1〜図11に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について、説明する。この実施の形態にかかるキャップ装置Cは、各種の容器Bの開口部Baに取り付けられて、この開口部Baを、この容器Bの内容物の必要に応じた外部への振り出しや、注ぎ出しなどを可能とした状態で、閉塞するものである。
【0014】
かかるキャップ装置Cは、キャップ本体1と、蓋体2と、スライダ体3とを備えてなる。キャップ本体1には前記内容物の送出部10が形成され、蓋体2はこの送出部10を閉塞する伏倒位置(図1)とこれを開放する起立位置(図2、図3)との間に亘る回動可能にこのキャップ本体1に組み合わされている。スライダ体3は基準位置(図1における位置)からのスライド移動可能にキャップ本体1に組み合わされている。そして、かかるキャップ装置Cにあっては、スライダ体3が基準位置にある状態において蓋体2が前記伏倒位置に位置づけられ、従って容器Bの内容物の外部への振り出しなどを不能とする状態が確保されると共に、基準位置にあるスライダ体3をスライド移動させることにより蓋体2を前記起立位置に向けて回動させて容器Bの内容物を外部に振り出しなど可能とする状態が作出されるようになっている。
【0015】
この実施の形態にあっては、キャップ本体1は、前記スライダ体3と組み合わされて、このスライダ体3が前記基準位置にあるときに略円筒状の外観を呈するようになっている。
【0016】
キャップ本体1は、下部を開放させている。キャップ本体1は、この下部からその筒軸方向略中程の位置までの内周部に雌ネジ部11を有している。図示の例では、かかるキャップ本体1は、容器Bの上部に位置される開口部Baの外周部に雄ネジ部Bbを備えた容器Bのこの開口部Baに前記雌ネジ部11をネジつけることでこの開口部Baに被装されるようになっている。容器Bの内容物は容器Bの開口部Baを下側に位置させるようにするとキャップ本体1内に入り込み、蓋体2による送出部10の閉塞状態が解除されている場合、この送出部10から外部に送り出されるようになっている。
【0017】
キャップ本体1におけるこの雌ネジ部11の形成位置と上部12との間は、このキャップ本体1の中心よりもやや偏心した位置を通る仮想の第一直線xを挟んだ一方側が前記送出部10とされ、この仮想の第一直線xを挟んだ他方側が前記スライダ体3の収容部13とされている。()図
【0018】
図示の例では、送出部10は、キャップ本体1の上部のうち前記仮想の第一直線xを挟んだ一方側に位置される箇所に、キャップ本体1の内外を連通させる複数の小孔10a、10a…を形成させることで、構成されている。
【0019】
一方、収容部13は、前記送出部10よりも下方に位置されるスライダ体3の案内面13aと、この案内面13aと送出部10との間に形成される段差面13bと、前記仮想の第一直線xに直交する仮想の第二直線x’上に位置される箇所において前記段差面13bとの間にスライダ体3の幅寸法分の間隔を開けて形成されたキャップ本体1の側部構成壁13cと、この側部構成壁13cと送出部10との間に亘って前記案内面13aとの間にスライダ体3の厚さ寸法分の間隔を開けて架設されたキャップ本体1の上部構成体13dとから構成されている。従って、キャップ本体1の側部14は、前記段差面13bと側部構成壁13cとの間において、前記仮想の第二直線x’を挟んだ両側でそれぞれ開放されている。また、上部構成体13dはキャップ本体1の略中心位置において左右に分岐され、その分岐端13eがそれぞれ送出部10に連接されるようになっている。図示の例では、この上部構成体13dの分岐箇所13fにおいて、キャップ本体1に蓋体2が回動可能に組み合わされるようになっている。
【0020】
蓋体2は、キャップ本体1に対する回動組み合わせ位置を挟んだ一方側に前記送出部10に対するカバー部20を、他方側に前記スライダ体3に対する連係部21を備えている。
【0021】
この実施の形態にあっては、カバー部20は、キャップ本体1の側部14と上部12とが接し合う弧状の上縁部15に倣うように形成された先端縁20aと、これに対向する後端縁20bとを有する板状をなすと共に、後端縁20bの長さ方向略中程の位置から延び出す板状のアーム部20cを有している。このカバー部20及びアーム部20cはキャップ本体1の送出部10側の上部12の形状に整合する形状を有して蓋体2の伏倒位置においてこの送出部10側の上部12を上方から覆うようになっている。
【0022】
連係部21は、この実施の形態にあっては、アーム部20cの延び出し端に棒上端を一体に連接させて下方に突き出す丸棒状を呈している。
【0023】
かかるアーム部20cと連係部21との連接箇所が前記回動組み合わせ位置となっている。この実施の形態にあっては、蓋体2は、かかる連接箇所の左右にそれぞれ、側方に突き出す軸突起22を備えている。蓋体2のアーム部20cは前記キャップ本体1の上部構成体13dの分岐箇所13f内に収まるように構成されていると共に、この分岐箇所13fには前記左右の軸突起22に対応した軸穴13gが形成されている。蓋体2は、この分岐箇所13fを通じて連係部21をスライダ体3の収容部13に入り込ませた状態で、かかる軸穴13gに対応する軸突起22を納めて、回動中心軸を横向きに配した状態でキャップ本体1に回動可能に組み合わされている。
【0024】
スライダ体3は、そのスライド移動方向yに沿って続いて前記連係部21を納める溝部30を備えている。スライダ体3は、蓋体2の前記回動組み合わせ位置の直下において、この蓋体2の回動中心軸に沿った向きにスライド移動するようになっている。
【0025】
この実施の形態にあっては、スライダ体3は、そのスライド移動方向yに沿った内辺部31と外辺部32、および、内辺部31と外辺部32間に亘る端部33を備えた盤状を呈するように構成されている。スライダ体3は、キャップ本体1の収容部13に、前記内辺部31を前記段差面13b側に位置させ、外辺部32を前記側部構成壁13c側に位置させるように納められる。内辺部31よりも外辺部32は短く、また、端部33はスライダ体3が基準位置にある状態において、送出部10側の側部14及び側部構成壁13cと一緒になって前記略円筒状の外観を形成するように湾曲されている。すなわち、スライダ体3は、キャップ本体1の収容部13におけるこのキャップ本体1の側部14において開放された箇所にその端部33を位置させており、スライダ体3はこの端部33を外部から押圧することで、スライド移動されるようになっている。
【0026】
溝部30は、スライダ体3が基準位置にあるとき蓋体2を伏倒位置に位置づけ、且つ、この基準位置からのスライダ体3のスライド移動操作により起立位置に向けて蓋体2を回動させるように前記連係部21を案内する形状となっている。この溝部30はスライダ体3の上面部に溝口を位置させるようにしてこのスライダ体3に形成されている。すなわち、キャップ本体1に前記のように回動可能に組み合わされた蓋体2は、その連係部21をこのキャップ本体1に前記のようにスライド移動可能に組み合わされたスライダ体3の溝部30に入り込ませて、このスライダ体3に連係されている。
【0027】
この実施の形態にあっては、溝部30は、連係部21の太さと略等しいか、これよりやや大きい溝幅と、連係部21を納める深さを備えている。また、かかるスライダ体3の溝部30は、スライダ体3が基準位置にあるとき連係部21を納める基準箇所30cから離れるに従って溝底側を容器Bの送出部10に近づけるように溝壁30aを傾斜させている。この実施の形態にあっては、かかるスライダ体3の溝部30は、基準箇所30cを挟んだ両側をいずれも、この基準箇所30cから離れるに従って溝底側を容器Bの送出部10に近づけるように溝壁30aを傾斜させており、かかる基準箇所30cを中心にした左右を対称の構造とするように構成されている。
【0028】
図示の例では、溝部30は、基準箇所30c(溝部30における図6に示される箇所、また、図9における溝部30の中央となる箇所)となる位置において、その溝底側を容器Bの送出部10から最も遠ざけるようにその溝壁30aを傾斜させている。(図6)そして、この基準箇所30cに蓋体2の連係部21が位置される状態において、蓋体2はそのカバー部20によって送出部10を上方から覆ってこれを閉塞した伏倒位置に位置づけられ、このときスライダ体3の端部33は送出部10側の側部14及び側部構成壁13cと一緒になって前記略円筒状の外観を形成するようになっている。(図1)この状態から、スライダ体3の左右の端部33、33のいずれか一方をキャップ本体1の側部14における開放箇所を利用して押圧してスライダ体3をスライド移動(往動)させると、連係部21に接する溝部30の溝壁30aはその溝底側を容器Bの送出部10に近づけることから、蓋体2はこの溝壁30aに連係部21を押されて起立位置に向けて回動され送出部10は開放され、(図6から図7)溝部30のいずれか一方の溝端に連係部21が位置された最大スライド位置において起立位置に位置づけられる。(図8、図2、図3)この状態から、容器Bの開口部Baを下側にしてこの容器Bを振るなどすることで、その内容物の送出部10からの外部への送り出しがなされる。スライド移動(往動)されたスライダ体3を基準位置に向けて復動させると、溝部30による連係部21の案内によって蓋体2は伏倒位置に向けて回動され、スライダ体3が基準位置に至ると蓋体2は伏倒位置に再び位置づけられて送出部10は蓋体2により閉塞される。この実施の形態にあっては、かかるスライダ体3を基準位置からいずれの向きにスライド移動させても蓋体2を起立位置に回動させることができるようになっている。(図2及び図3参照)また、キャップ本体1の収容部13はキャップ本体1の左右両側において開放されており、スライダ体3の前記復動は前記往動時に押圧したその端部33と反対の側の端部33を、送出部10側の側部及び側部構成壁13cと一緒になって前記略円筒状の外観を再び形成する位置まで押し込むことでなすことができる。なお、蓋体2とスライダ体3とは以上に説明したように連係されていることから、起立位置にある蓋体2を伏倒位置に向けて押圧操作することによっても、スライダ体3を基準位置に復動され、これにより蓋体2を伏倒位置に復帰させることができる。
【0029】
図10に示されるように、蓋体2の連係部21に、スライダ体3の所定のスライド移動位置、例えば、蓋体2を起立位置に位置づける位置までスライダ体3がスライド移動された位置で、スライダ体3の溝部30の溝壁30aに設けた凹所30bに抜き出し可能に入り込む凸所21aを形成させるようにしておけば、この位置に移動されたスライダ体3が簡単には他の位置に向けて移動しないようにすることができると共に、蓋体2が予定している一つの動作完了位置、例えば前記起立位置に達したことを使用者に明確に認識させることができる。
【0030】
図10の例とは逆に、図示は省略するが、スライダ体3の溝部30に、スライダ体3の所定のスライド移動位置で蓋体2の連係部21に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所を形成するようにしても、同様の効果が得られる。
【0031】
また、図11に示されるように、スライダ体3に、スライダ体3の所定のスライド移動位置、例えば、蓋体2を起立位置に位置づける位置までスライダ体3がスライド移動された位置で、キャップ本体1の収容部13を構成する側部構成壁13cに設けた凹所13hに抜き出し可能に入り込む凸所34を形成させるようにしておけば、この位置に移動されたスライダ体3が簡単には他の位置に向けて移動しないようにすることができると共に、蓋体2が予定している一つの動作完了位置、例えば前記起立位置に達したことを使用者に明確に認識させることができる。
【0032】
図11の例とは逆に、図示は省略するが、キャップ本体1の収容部13を構成する側部構成壁13cに、スライダ体3の所定のスライド移動位置でスライダ体3に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所を形成するようにしても、同様の効果が得られる。
【0033】
これらの凹所13h、30bへの凸所21a、34の入り込み及び抜き出しは、これらのいずれか一方の側、あるいは双方の側をやや弾性変形させることで実現させることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 キャップ本体
10 送出部
2 蓋体
20 カバー部
21 連係部
3 スライダ体
30 溝部
B 容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の開口部に取り付けられて、この開口部を閉塞するキャップ装置であって、
キャップ本体に形成された前記容器の内容物の送出部を閉塞する伏倒位置とこの送出部を開放する起立位置との間に亘る回動可能に、このキャップ本体に組み合わされた蓋体と、
基準位置からのスライド移動可能にキャップ本体に組み合わされたスライダ体とを備えており、
前記蓋体は、キャップ本体に対する回動組み合わせ位置を挟んだ一方側に前記送出部に対するカバー部を、他方側に前記スライダ体に対する連係部を備えており、
スライダ体は、そのスライド移動方向に沿って続いて前記連係部を納める溝部を備えており、
この溝部が、スライダ体が基準位置にあるとき蓋体を伏倒位置に位置づけ、且つ、この基準位置からのスライダ体のスライド移動操作により起立位置に向けて蓋体を回動させるように前記連係部を案内する形状となっていることを特徴とするキャップ装置。
【請求項2】
キャップ本体に、スライダ体をスライド移動可能に納めると共に、このキャップ本体の側部において開放されてスライダ体の端部を外部から押圧可能とする収容部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のキャップ装置。
【請求項3】
スライダ体の溝部は、スライダ体が基準位置にあるとき連係部を納める基準箇所から離れるに従って溝底側を容器の送出部に近づけるように溝壁を傾斜させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のキャップ装置。
【請求項4】
スライダ体の溝部は、基準箇所を挟んだ両側をいずれも、この基準箇所から離れるに従って溝底側を容器の送出部に近づけるように溝壁を傾斜させてなることを特徴とする請求項3に記載のキャップ装置。
【請求項5】
蓋体の連係部及びスライダ体の溝部のいずれか一方に、スライダ体の所定のスライド移動位置でこれらの他方に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャップ装置。
【請求項6】
スライダ体及びキャップ本体の収容部のいずれか一方に、スライダ体の所定のスライド移動位置でこれらの他方に設けた凹所に抜き出し可能に入り込む凸所が形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のキャップ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−35857(P2012−35857A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−176048(P2010−176048)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(000135209)株式会社ニフコ (972)
【Fターム(参考)】