説明

グラフィックスマルチメディアIC及びその動作の方法

【解決手段】
グラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)は、2つのシリアルリンク、即ちディスプレイシリアルインタフェースのためのプロトコルに従う半二重双方向シリアルリンクと、カメラシリアルインタフェースのための互換性のあるプロトコルに従う単方向シリアルリンクとを介してホストプロセッサに接続される。GMICはプロトコルに従うパケットをホストから半二重双方向シリアルリンクを介して受け取り、そしてこれらのパケットを処理する。GMICは、プロトコルに従うパケットをホストへ単方向シリアルリンクを介して送る。ホストからのパケットはGMICによる処理動作を要求することができ、あるいはGMICのメモリにてメモリ動作を初期化することができる。GMICはまた、パケットをホストへ送り、ホストのメモリでのメモリ動作を初期化することができる。GMICは、ホストがGMICを介してディスプレイ及びカメラを制御するために、ディスプレイシリアルインタフェースプロトコルに従う双方向シリアルリンクを介してディスプレイに接続されてよく、またカメラシリアルインタフェースに従う単方向シリアルリンク及び双方向制御リンクを介してカメラに接続されてよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はグラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)を利用するための手法に関する。
【背景技術】
【0002】
グラフィックスのようなメディアの電子的な処理は、プロセッサに重い負荷をもたらし得る。この理由により、多くのデバイス(例えばパーソナルコンピュータ及び、携帯電話やパーソナルデジタルアシスタンス等のモバイルデバイス)は、メディアを処理しそれによりデバイスのホストプロセッサを当該処理から解放する特殊目的集積回路を組み込んでいることがある。そのような集積回路はしばしばグラフィックスマルチメディア集積回路又はGMICと称される。GMICによって実行されるべき機能は異なるデバイスに対して多様であるから、異なる複数のGMICが存在する。一般にGMICは以下のモジュールの1つ以上を含むことができる:2−Dグラフィックス制御器;3−Dグラフィックス制御器;ディスプレイ制御器;ビデオ及び入力カメラ制御器;メモリ制御器(例えば直接メモリアクセス(DMA)制御器);メモリ(例えばフラッシュメモリ);汎用入力/出力制御器;オーディオプロセッサ(例えばオーディオ再生制御器);及びビデオプロセッサ(例えばビデオ符号器及び複合器)。
【0003】
典型的なデバイスにおいては、GMICはマザーボードのパラレルバスに接続され、GMICとデバイスのホストプロセッサの間での通信を可能にするためにプロトコルが作成される。これらの通信プロトコルに対する標準化の不足により、それらが使用されるデバイスにおいてGMICは極めて特異的なものとなっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明はメディアの取り扱いに対する改良された手法を提供することを追及する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
グラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)は、ディスプレイシリアルインタフェースのために定義されたプロトコルに従う半二重双方向シリアルリンクを介してホストプロセッサに接続され、またカメラシリアルインタフェースのために定義された互換性のあるプロトコルに従う単方向シリアルリンクを介してホストに接続されてもよい。GMICはプロトコルに従うパケットをホストから半二重双方向シリアルリンクを介して受け取り、そしてこれらのパケットを処理する。GMICは、プロトコルに従うパケットをホストへ単方向シリアルリンクを介して送ることができる。ホストからのパケットはGMICによる処理動作を要求することができ、あるいはGMICのメモリにてメモリ動作を初期化することができる。GMICはまた、パケットをホストへ送り、ホストのメモリでのメモリ動作を初期化することができる。GMICは、ホストがGMICを介してディスプレイ及びカメラを間接的に制御するために、ディスプレイシリアルインタフェースプロトコルに従う他の双方向シリアルリンクを介してディスプレイに接続されてよく、またカメラシリアルインタフェースに従う他の単方向シリアルリンク及び双方向制御リンクを介してカメラに接続されてよい。
【0006】
本発明によると、グラフィックスマルチメディア集積回路での通信の方法であって、第1のパケットプロトコルに適合するデータパケットをホストから第1の半二重双方向シリアルリンクを介して受け取ることと、ホストからのパケットを処理することと、第2のパケットプロトコルに適合するデータパケットをホストに向けて第1の単方向シリアルリンクを介して送ることとを備えた方法が提供される。
【0007】
本発明の他の側面によると、グラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)であって、少なくともGMICが標準モードの動作にあるときにホストへパケットを送ると共にホストからパケットを受け取るためにホストに接続される第1の半二重双方向ディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、ホストへパケットを送るためにホストに接続される第1の単方向カメラシリアルインタフェース送信機と、制御メッセージを受け取るためのカメラ制御インタフェーススレーブ送受信機と、グラフィックスエンジンと、ディスプレイシリアルインタフェース送受信機、カメラシリアルインタフェース送信機、及びグラフィックスエンジンを接続するバスとを備えたGMICが提供される。
【0008】
本発明の更なる側面によると、グラフィックスメディア集積回路(GMIC)と、ホストと、半二重ディスプレイシリアルインタフェースパスウエイと、単方向カメラシリアルインタフェースパスウエイとを備えたシステムであって、GMICは、第1のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、GMICカメラシリアルインタフェース送信機と、GMICカメラ制御インタフェーススレーブ送受信機と、グラフィックスエンジンと、GMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機、GMICカメラシリアルインタフェース送信機、及びグラフィックスエンジンを接続するバスとを備えており、ホストは、ホストディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、ホストカメラシリアルインタフェース受信機とを備えており、半二重ディスプレイシリアルインタフェースパスウエイは第1のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機をホストディスプレイシリアルインタフェース送受信機に接続し、単方向カメラシリアルインタフェースパスウエイはGMICカメラシリアルインタフェース送信機をホストカメラシリアルインタフェース受信機に接続するシステムが提供される。
【0009】
本発明の他の特徴及び利益は、図面と共に以下の説明から明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図面は本発明の例示的な実施形態を示している。
【0011】
【図1】図1は既知のモバイル電子デバイスの一部を模式的に示す図である。
【0012】
【図2】図2はこの発明に従い作製されるモバイル電子デバイスの一部を模式的に示す図である。
【0013】
【図3】図3は図2のモバイル電子デバイスの一部の標準モードの動作を示す機能ブロック図である。
【0014】
【図4】図4は図2のモバイル電子デバイスの一部のバイパスモードの動作を示す機能ブロック図である。
【0015】
【図5A】図5Aはプロトコル層のための一連のサンプルメッセージを提示する図(その1)である。
【図5B】図5Bはプロトコル層のための一連のサンプルメッセージを提示する図(その2)である。
【0016】
【図6】図6は図2のモバイル電子デバイスの一部の構築におけるステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
既知のモバイル通信デバイスにおいては、ホストプロセッサをディスプレイ、任意のカメラ、及び任意のGMICに接続するために、パラレルバスが使用される。近年、モバイルインダストリプロセッサインタフェース(Mobile Industry Processor Interface)(MIPI(商標))連合(Alliance)は、カメラとホストの間でのカメラシリアルインタフェース(CSI)及びディスプレイとホストの間でのディスプレイシリアルインタフェース(DSI)を検討してきた。
【0018】
発明者は、ホストがGMICに接続されGMICがディスプレイ及び任意のカメラに接続されるデバイスのための代替的な配置を検討してきた。その結果、GMICはホストとディスプレイ及びカメラとの間に置かれる。発明者は更に、検討されているDSI又は検討されているCSI及びDSIインタフェースがGMICとホストの間での全ての通信のために使用可能であることを考察してきた。この手法の利点は、CSI及びDSIインタフェースを用いてカメラ及びディスプレイと通信するように設計されているホストが、これらの同じインタフェースを用いてGMICと通信し、またGMICを介してこれらの周辺機器とインタフェースすることができるところにある。発明者は更に、ホストとGMICの間のシリアルインタフェースを用いて、一方が他方に係るメモリにランダムにアクセスすることを許容し得ることを検討してきた。特に、当該手法はホストにおけるいかなる追加的なポートも必要としない。
【0019】
図1に示されるように、検討されているCSIは、カメラ14とホストプロセッサ12の間でシリアルインタフェース16を規定している。シリアルインタフェースは、物理的データパス22及び物理的クロックパス24によって接続されるカメラ内のCSI送信機18とホスト内のCSI受信機20とを備えている。データ及びクロックパスの各々は、正の線及び負の線を有する差動対である。当業者によって理解されるであろうように、差動対の使用は高速データ転送を可能にする。シリアルインタフェースはまた、2つの導体、即ちクロック信号のための導体30及びデータ信号のための導体32によって接続されるカメラ内のCCIスレーブ26とホスト内のCCIマスタ28とを有するカメラ制御インタフェース(CCI)を含む。クロック信号はCCIマスタ28によって導体30上でCCIスレーブに供給され、CCIデータ導体32は双方向性である。
【0020】
CCIインタフェースは2000年1月にフィリップス半導体(Philips Semiconductors)によって発行された「ICバス規格バージョン2.1(I2C Bus Specification Version 2.1)」に記述されているICバスシステムに従っていてよく、その内容は参照としてここに組み込まれる。
【0021】
カメラ14でのパラレル(画像)データは、カメラ内のパラレルバスからシリアルリンク上でホスト12へ送られてよい。このデータはパケットとして編成される。2つのパケットフォーマット、即ち長パケットフォーマット及び短パケットフォーマットが提供される。長パケットフォーマットはヘッダ、ペイロード、及びフッタを有する。ヘッダは、1バイト長のデータ識別子、2バイト長のワードカウント、及び1バイト長の誤り訂正符号を有する。
【0022】
1バイトデータ識別子は、2ビットバーチャルチャネル識別子と、パケットが短パケットであるか長パケットであるかの標識をそれ自体が含む6ビットデータ種とを含む。2ビットバーチャルチャネル識別子は4つまでの周辺機器が1つのCSIリンクを共有することを可能にし、各周辺機器は特定のチャネルに割り当てられている。長パケットの長さは2バイトワードカウントによって規定されるので、長パケットは最大で65,541バイト長であってよい。このことは画素の大きなブロックの伝送を可能にする。
【0023】
短パケットフォーマットは前述したようなヘッダのみを含むが、短パケットにおいては、ヘッダ内の2バイトワードカウントフィールドは2バイト長の短パケットデータフィールドで置換されている。
【0024】
シリアルインタフェースは2点間のものである。従って1つの周辺機器のみがホストプロセッサ上のCSIポートに直接的に接続することができ、任意の他の周辺機器はハブを介して又はハブとして動作する第1の周辺機器を介して間接的に接続する必要がある。シリアルカメラ制御インタフェース(CCI)は制御メッセージを送るためのものである。多重化された周辺機器の取り扱いを可能にするために、CCIはスレーブアドレッシングを提供する。従って電子デバイスは、ホストプロセッサ内に1つのCCIマスタを、またそれぞれの周辺機器の各々内にアドレス可能CCIスレーブを有していてよい。
【0025】
基本的なCCIメッセージは開始状態(START condition)からなり、それにスレーブアドレス及び読み出し/書き込みビットが続く。次はスレーブから返される受領確認である。マスタは次いで、スレーブ内部のレジスタに向けられている副アドレスを送り、そして受領確認がスレーブから返送される。書き込み動作に対して、データバイトが次いでマスタから送られ、そして受領確認又は非受領確認がスレーブから返される。この後に停止状態(STOP condition)がある。読み出し動作に対しては、スレーブからのデータバイトフロー及び受領確認又は非受領確認フローがマスタから返される。これに次いで停止状態がある。
【0026】
カメラからホストへの高速単方向データリンクは、大量の画素データがホストへ渡されることを可能にする。ホストからカメラへの別個のそれより低速の制御リンクは、ホストがカメラを制御することを可能にする。
【0027】
検討されているCSIはフロー制御を有していない、即ちデータシンクは少なくともデータソースと同等の容量を有している必要がある。
【0028】
同様のシリアルインタフェースが、検討されているDSIにおけるディスプレイに対して提供される。しかし、ティスプレイについてはカメラについてよりもより双方向的である。この理由により、一方の方向における高速リンク及び反対方向における低速リンクは最適ではない。その代わりに、DSIのシリアルデータ及びクロックのパスは、ホスト及びディスプレイの各々内の送受信機で終端されて、(半二重の)双方向データフローを可能にしている。DSIでは高速二重方向リンクによりホストが双方向データレーン上で直接的に周辺デバイスへ命令を送ることができるので、CCIは必要とされない。
【0029】
検討されているCSI及びDSIは、周辺機器とホストプロセッサの間でのシリアル通信リンクを提供するように設計される。それらは2つのプロセッサの間、即ちホストプロセッサとGMICの間での通信を提供するようには設計されていない。しかもそれらは、2つのプロセッサが各他方に係るメモリにランダムにアクセスすることを可能にするようには設計されていない。以下に更に説明されるように、本発明の主題は、データパケットのペイロードを利用してプロセッサ対プロセッサ通信を可能にし、またCSI又はDSIパケットのヘッダにおけるデータ識別子バイトを利用して各プロセッサが他方に係るメモリにランダムにアクセスすることを可能にするところにある。
【0030】
図2はこの発明に従って設計されるシステムを示している。図2を参照すると、電子デバイス40はホストプロセッサ50を有していてよく、ホストプロセッサ50は、中央処理ユニット(CPU)52、イベントハンドラ53、ディスプレイ制御器56、カメラ制御器58、及びメモリ制御器59に接続される中央バス51を有している。イベントハンドラ53はユーザインタフェース(U/I)55に接続される。メモリ制御器はシステムメモリ61に接続される。ホストプロセッサ50はまた、デジタル信号プロセッサ(DSP)63と、ワイヤレスデータ通信のためのアンテナ又はRFインタフェース57とを有している。ホストプロセッサは、中央バスに接続されるDSI及びCSIを備えていてよい。より具体的には、ホストプロセッサは、バス51に接続される以下のコンポーネント、即ちシリアルのクロック及びデータ線(差動対)54を終端するDSI送受信機(TCV)62と、シリアルのクロック及びデータ線(差動対)74を終端するCSI受信機(Rx)72と、IC線60を終端するCCIマスタ76とを有していてよい。ディスプレイ制御器はまたDSI送受信機62に直接的に接続されており、カメラ制御器はまたCCIマスタ76及びCSI受信機72に直接的に接続されている。
【0031】
GMIC80は、グラフィックスエンジン(GFX)82、メモリ制御器83、状態マシン84、ディスプレイ制御器88、及びカメラ制御器90が接続される中央バス81を有している。ホスト50とのシリアルインタフェースを提供するために、GMICはバスに接続される以下の追加的なコンポーネント、即ちシリアルのクロック及びデータ線54を終端するDSI送受信機94と、シリアルのクロック及びデータ線74を終端するCSI送信機(Tx)95とを有している。ディスプレイとのシリアルインタフェースを提供するために、GMICはまた、バスに接続されてクロック及びデータ線102を終端するDSI送受信機96を備えている。ディスプレイ制御器はまたDSI送受信機96に直接的に接続されている。そしてカメラとのシリアルインタフェースを提供するために、GMIC80は、バスに接続されてクロック及びデータ線93を終端するCSI受信機(Rx)91と、IC線97を終端すると共にCCIマスタ92を介してカメラ制御器90と接続するCCI送受信機100とを備えている。CSI送信機95はまた、IC線60を終端するCCI送受信機98に接続されている。
【0032】
ディスプレイ110はシリアル線102を終端するDSI送受信機112を有している。カメラ120は、シリアル線93を終端するCSI送信機122と、IC線97を終端するCCIスレーブ124とを有している。
【0033】
ホストとGMICの間のCSIのシリアル線74はGMICからホストへの単方向性であるから、ホストからGMICへの通信にはDSIシリアル線54が用いられ、GMICからホストへの通信にはCSIシリアル線74が用いられる。このようにして、GMICとホストの間で高速完全二重通信を達成することができる。(差動対を利用しないICインタフェースは比較的低速であるから、CCIマスタはGMICへデータを送るためには使用されない。)
【0034】
デバイスがDSIのみを有している場合には、ホストと上述のGMICの間でDSIシリアル線54を介した半二重双方向通信が利用可能であろう。
【0035】
図2の配置により、ホスト50は通常、ディスプレイ110又はカメラ120に作用するタスクを実施するためにGMIC80と通信する。例えばモバイル通信デバイス40がアバター(avatar)を伴うビデオゲームをプレイするために用いられる場合、ユーザはユーザインタフェース55のボタン(例えばデバイス40が携帯電話である場合には電話キーパッドボタン)を押してアバターを左に移動させることができる。イベントハンドラ53はそのイベントを捕獲してイベントメッセージをバス51へ送り、イベントメッセージによりホストプロセッサ50のCPU52がGMIC80のGFX82に対する命令を発生させる。命令の例は、「背景を3画素右へ移動させよ」である。命令は一連のバイトである。CPUは、これらの命令バイトとローカルメモリ86内にあるGFX命令バッファのアドレスとを含むペイロードを有するパケットを生成することができる。パケットは送受信機62によってデータ線54を介して送信される。GMICの送受信機94はパケットを受信し、非パケット化した後にバス81及びメモリ制御器83を介してペイロードをローカルメモリ86へ渡す。状態マシン84は、バス81のアクティビティを監視し及び/又はローカルメモリからの/ローカルメモリへのデータの転送のためのDMAメカニズムを提供するように構成される。GFX82はローカルメモリ86内にある命令バッファから命令を読み出し、それを処理した後にローカルメモリ86から背景画素データを要求する。GFXはこの背景画素データを処理して、背景を右へ3画素移動させる。GFXは次いでこの新しい背景データをローカルメモリ内に書き込み/描画する。次いで直近に描画されたグラフィックス情報をディスプレイ制御器88がローカルメモリ86から読み出し、新たな画素データがディスプレイ制御器に移植される。ディスプレイ制御器は次いでデータをDSIパケットにカプセル化してそれを送受信機96へ渡し、送受信機96は線102を介してパケットをディスプレイ110の送受信機112へ送信する。画素データは次いで回復させられて表示される。
【0036】
第2の例として、ホスト50のユーザインタフェース55でボタンが押されて、カメラ120に写真を撮るよう要求することができる。このイベントはイベントハンドラ53によって捕獲されてバス51へ渡され、CPU52によって読まれる。CPUは適切な命令を構成し、その命令はパケットにカプセル化されて次いでDSIリンクを介して、即ち線54を介してGMICへ送信される。この命令はGMICのカメラ制御器90に宛てられており、そしてこの制御器は命令を読みそれに応答してCCIマスタ92へ信号を送る。CCIマスタ92はカメラ制御器90からの信号に応答して、適切な命令をカメラ120のCCIスレーブ124へ線97を介して送信することを、CCI送受信機100にさせる。結果としてカメラが写真を撮るよう促される。写真が撮られるとすぐに、画素(画像)データがカメラのCSI送信機122でパケットにカプセル化され、線93を介してGMICのCSI受信機91へ送信される。CSI受信機91はパケットからペイロードを抽出しそれをバス81へ送り出し、データはローカルメモリ86で受け取られて記憶される。状態マシン84は次いでローカルメモリとGFXの間でパスを構築してよく、画像データは更なる処理のためにGFXによって回収される。例えばGFXは、捕獲された画像を付加的なオーバレイ(overlays)とブレンドしてよい。処理されたデータは次いで再びローカルメモリに記憶される。
【0037】
ユーザが後でユーザインタフェースを用いて、撮られた写真を呼び戻すことを要求する場合には、GMICにその写真データを回収させると共に画素データをディスプレイ110に移植させるイベント命令をホストがGMICへ送信する。
【0038】
前述の2つの例はGMICに対する通常モードの動作を伴う。通常モードの動作の間、GMICの多くの内部副ブロックはアクティブであり、種々のタスク、例えば2D又は3Dグラフィックスを実行している。通常モードは図3に展開されており、図3は図2のホスト50内のTCV62及びRx72のブロックが物理層の頂点に位置する2つの別のプロトコル層を含んでいてよいことを示している。具体的には、TCV62はグラフィックスマルチメディアインタフェース(GMI)送信(Tx)層(後述)と共に多重化された検討されているDSIプロトコル層を含む一方、Rx72は他のGMI層と共に多重化されたCSIプロトコル層を含んでいる。同様に図2のGMIC80のTCV94及びTx95が展開されており、TCV94内のGMI(Rx)プロトコル層及びTx95内のGMI(Tx)層がホストとGMICの間で用いられて通常モードの間の完全二重通信を容易にしていることが示されている。
【0039】
GMIC内のTCV96及びRx91は物理層の頂点に層化される検討されているDSI及びCSIプロトコルを含み、図2内のディスプレイ110及びカメラ120のTCV112及びTx122の場合に対してもそれぞれ同様である。
【0040】
第2の動作状態、即ちバイパスモードもまたGMICに対して想定されている。具体的には、ホストが目下のところ共同処理能力又はGMICのメモリを必要としていない場合(例えば時計のみがディスプレイ110に表示されているときのような)、上述のアーキテクチャはGMICの構成要素が低電力モード、即ちGMICバイパスモードのようなモードに置かれることを可能にする。ホストはGMICにこの低電力モードに入るよう命令することができる。この命令に応答して、GMICにおけるDSI送受信機94,96、CCI送受信機98,100、並びにCSIのRx91及びTx95は、任意の到着パケットを単純に通過させるように状態マシン84によって設定され、GFX82、状態マシン84、GMICディスプレイ制御器88、GMICカメラ制御器90、メモリ制御器83及び/又はローカルメモリ86は、場合によっては非アクティブ低電力モードに入ることができる。この低電力状態にある場合には、GMI及びPHY(物理)層を介してよりはむしろDSI及びPHY層並びにCSI及びPHY層を介して、ホスト50はそれ自身のディスプレイ制御器56及びカメラ制御器58を直接的に用いてディスプレイ110及びカメラ120を制御することができる。具体的には、ディスプレイ制御器56はDSIリンク54を介してディスプレイ命令を送信することができ、その命令はGMICのDSI送受信機94,96を通過してディスプレイ110に渡されることになる。同様にホストのカメラ制御器58はCCIリンクを介してカメラ命令を送信することができ、その命令はGMICのCCI送受信機98,100を通過してカメラのCCIスレーブ124に渡されることになる。ホストがカメラに写真を撮らせる命令を送る場合、ホストはまたそのCSI受信機72をアクティブにしてよく、カメラから戻ってくるデータは直接的にホストの受信機に渡されてそこから記憶させられることが可能である。
【0041】
図4はバイパスモードの動作を示している。このモードにおいては、ホスト50はGMICをバイパスすることによって直接的にディスプレイ110及びカメラ120を制御する。ディスプレイ及びカメラのモジュールと通信するために、TCV62及びRx72内のDSI(Tx及びRx)及びCSI(Rx)プロトコル層がホストによって用いられる。このモードでは、GMICは内部バイパスパスを提供するだけであり、電力を節約し且つバッテリ寿命を延ばすために低電力状態に置かれてよい。ICインタフェース60はまたバイパスモードにあるGMICを介してICインタフェース97に内部的に接続され、従ってホストは直接的にカメラを制御することができる。
【0042】
検討されているDSI及びCSIは、オープンシステム相互接続(Open Systems Interconnection)(OSI)プロトコルと同様の層化アーキテクチャを意図している。低電力モードでは、パケット通信層を含むより高位の層は休止していてよい。しかし、少なくとも最下位の層、即ち物理層は、アクティブのままでよい。通常及びバイパスのGMICモードの間での切り換えに対して異なるメカニズムがあり得る。
【0043】
再び図3を参照すると、通常モードの間、ホストはGMI及びPHY層を用いてGMICと通信する。ホストは、バイパスモード(即ち低電力にあるGMIC)に切り換える予定があることを示す直接書き込みパケットを発行することによって、GMIC内の特定のビットを設定することができる。その後ホストは、直接的にディスプレイ及びカメラのモジュールを制御するために、外に向けたDSI及びPHYに、また内に向けたトラフィックのCSI及びPHYにインタフェース層を切り換えることになる。GMICはホストとのインタフェースにDSI及びCSI層を有していない、即ちTCV94及びTx95はGMI及びPHY層から構成されるので、バイパスモードの間は入ってくるDSIパケットを解釈することはできないであろう。従ってバイパスモードから通常モードに戻すためには、ホストは、(1)GMICを起動するためにICインタフェースを用い、(2)起動表示として物理層トリガを用い、あるいは(3)例えば特定の位置に書き込むことを介してGMIパケットを送信することができる(しかしこの選択肢は、入ってくるパケットを監視するために、TCV94内のGMI層がバイパスモードの間に電源を投入され続けていることを必要とする)。
【0044】
通常モードの動作においては、ホストからの命令に基いてGMICがカメラ及びディスプレイを制御する一方、低電力モードにおいては、ホストがそのディスプレイ制御器及びカメラ制御器を直接的に用いてディスプレイ及びカメラを制御することが、上述から明白であろう。
【0045】
一般にGMIプロトコルは、物理層の頂点における包括的プロトコルとして設計され得る。しかし、設計上の複雑さ、価格及び電力消費を最小限に維持するために、既存のDSI及びCSIプロトコルが容易にGMI層に拡張され得ることを示す。
【0046】
検討されているCSI及びDSIにおいては、パケットヘッダは4バイトからなることが規定されており、その4バイトは1つのデータ識別子バイトと2つのワードカウント又はデータバイトと最後のECCバイトである。2種類のパケットが定義されており、そのうち短パケットは4バイトヘッダのみからなり、即ちデータ識別子バイトと2つのデータバイトと最後のECCバイトであり、一方、長パケットは4バイトヘッダ部分とそれに続くペイロード(ペイロードの長さはヘッダ内の2つのワードカウントバイトによって定義される)及び2バイトCRCフッタとを備えている。全てのパケットに対して、ヘッダの1バイト識別子フィールドは常に、バーチャルチャネルを特定する2ビットフィールドと、データ種類を特定する、例えば読み出し若しくは書き込み動作を特定し又はパケットが短パケットであるか若しくは長パケットであるかを特定する残りの6ビットフィールドとからなる。全てのデータ種類の値がDSI及びCSIによって定義されはしないので、追加的なGMIプロトコル層をDSI/CSIプロトコルの拡張として定義するために、幾つかの予約された、あるいはより適切には包括的なデータ種類を用いることができる。既に述べたように、全く包括的で且つDSI及びCSIの両方から完全に独立したGMIプロトコルの設計を図ることはできるが、明らかに余分なコスト及びパワーペナルティを伴う。
【0047】
図5AはDSI予約データ種類から構築される例示的なGMIプロトコルを示しており、ホストがGMICリソース、例えば内部メモリ86にアクセスすることを可能にしている。同様に図5BはCSI予約データ種類から構築されるGMIプロトコルを示しており、GMICがホストリソース、例えばシステムメモリ61にアクセスすることを可能にしている。各方向に対して、メモリでマッピングされたリソースにランダムにアクセスするために、新たなパケットが定義される。ランダムなアクセスは2つのやり方、即ち(1)直接的、(2)間接的に実行可能である。直接アドレスモードにおいては、アドレスは明確に読み出し/書き込み要求を伴っている。しかし間接アドレスモードにおいては、アドレスは読み出し/書き込み要求を発行するよりも前に設定され且つ後続の読み出し/書き込みを受け取った後にインクリメントされる必要がある。図5A/5Bにおける最初の2つの書き込みパケットは、2つの16ビット書き込み短パケットを介して32ビットアドレスを設定するために設計されている。一般的に間接的アドレシングは、ストリーム画像又はビデオにおけるような線形アクセスに対する帯域幅利用に関してより効果的であり、即ちいかなる後続のアクセスに対してもアドレスを送る必要がない。直接アドレシング読み出し/書き込み長パケットは、両方向に対して同じように定義される。ここでアドレスフィールド(即ち4バイト)はDSI/CSIパケットペイロード内に組み込まれており、ワードカウントは図5A/5Bで述べたように調節される必要がある。読み出し応答長パケットはまた、直接的又は間接的な読み出し要求に応答するために、各方向に対して定義される。
【0048】
データ識別子の最初の2ビットはDSI/CSIバーチャルチャネルを定義し、図5A/5BのGMIプロトコル例では使用されない。これはGMI復号器の複雑さを増大させるのを回避するためである。しかし、GMIパケットを定義するために、バーチャルチャネルビットを他の6つの予約されたデータ種類ビットと共に利用することができる。これにより、各予約されたデータ種類に対して4つの追加の置換(extra permutations)が可能になる。また前述したように、DSI及びCSIの両方が、特定用途向けの包括パケットを定義する。幾つかのGMIパケットもまた、各方向に対する包括的データ種類を用いて設計することができる。
【0049】
既知のCSI及びDSIはフロー制御のためのメカニズムを提供しないので、一連のメッセージが単純なクレジットベースシステムのようなフロー制御メカニズムを提供してよい。例えばホスト及びGMICの各々は、10といった初期値が読み込まれたクレジットカウンタを実装してよい。そしてホストがパケットをGMICへ送ったときには常にそのカウンタをデクリメントさせなけらばならない。逆にホストがGMICからクレジットパケットを受け取ったときには常にそのカウンタをインクリメントさせる。クレジットベースシステムにおいては、ホストはそのクレジットカウンタがゼロを上回る場合にパケットをGMICへ送ることが許可されるだけである。GMICはこれらと同じ規則に従う。ホスト及びGMICの各々は、送信を待っているパケットを記憶する送信バッファと、処理を待っているパケットを記憶する受信バッファとを備えていてよい。
【0050】
典型的には集積回路(IC)の設計は、高レベルアーキテクチャの確立と共に開始される。ICをモデル化するために、ハードウエア記述言語(HDL)が次いで用いられて、この高レベルアーキテクチャが捕捉される。このようにHDLは、ハードウエアの実行可能な仕様書を書くために用いられる。HDLは、アーキテクチャの改変をもたらすかもしれない提案されているIC及び、HDLコードについて、試験が実行されることを可能にする。一旦HDLコードが終了すると、シンセサイザと呼ばれるソフトウエアプログラムがHDL言語ステートメントからハードウエア論理動作を推論し、特定の性能を実装するための包括的ハードウエアプリミティブの等価的ネットリストを生成する。ハードウエアプリミティブに対して構成されたレイアウトを実装するために、グラフィック設計ソリューション(GDS)ソフトウエアが次いで用いられてよい。最終的にその設計記述からICを製造することができる。
【0051】
その記述されたGMIC80は、このようにして図6に示されるように実装され得る。図6を参照すると、GMICのための高レベルアーキテクチャ210を用いて、コンピュータ可読媒体230内に記憶されるHDLコード220が生成される。コンピュータ可読媒体230は、ハードウエアプリミティブ250を生成するためにシンセサイザ240を入力することができる。これらのハードウエアプリミティブは、最終的な設計ファイル270を生成するためにGDSソフトウエア260を入力することができ、最終的な設計ファイル270からGMICを製造することができる。
【0052】
デバイス内にGMICを組み込む上述の手法によって、製造者はデバイスの2つのモデル、即ち1つはGMICを伴い1つは伴わないモデルを、デバイスに対する他の修正を最小限に抑えて容易に製造することができる。
【0053】
他の改変は当業者にとって明らかであろうし、従って本発明は特許請求の範囲によって画定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィックスマルチメディア集積回路での通信の方法であって、
第1のパケットプロトコルに適合するデータパケットをホストから第1の半二重双方向シリアルリンクを介して受け取ることと、
前記ホストからのパケットを処理することと、
第2のパケットプロトコルに適合するデータパケットを前記ホストに向けて第1の単方向シリアルリンクを介して送ることとを備えた方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、前記第1のパケットプロトコルに従うパケットをディスプレイへ第2の半二重双方向シリアルリンクを介して送ることと、前記第1のパケットプロトコルに従うパケットを前記ディスプレイから前記第2の半二重双方向シリアルリンクを介して受け取ることとを更に備えた方法。
【請求項3】
請求項2の方法であって、前記第2のパケットプロトコルに従うパケットをカメラから第2の単方向シリアルリンクを介して受け取ることを更に備えた方法。
【請求項4】
請求項3の方法であって、第3の双方向シリアルリンクを介して前記カメラにカメラ命令を送ることを更に備えた方法。
【請求項5】
請求項4の方法であって、低電力モードの場合にカメラ命令を前記ホストから第4の双方向シリアルリンクを介して受け取ることを更に備え、前記第4の双方向シリアルリンクは前記第2の双方向シリアルリンク又は前記第1の双方向シリアルリンクのいずれかよりも低速である方法。
【請求項6】
請求項2の方法であって、前記ホストから低電力動作を要求する表示を受け取った後に、前記第1の双方向シリアルリンクで受け取ったパケットを前記第2の双方向シリアルリンクに渡すと共に前記第2の双方向シリアルリンクで受け取ったパケットを前記第1の双方向シリアルリンクに渡すことを更に備えた方法。
【請求項7】
請求項6の方法であって、前記表示を受け取った後に前記第2の単方向シリアルリンクからのパケットを前記第1の単方向シリアルリンクに渡すことを更に備えた方法。
【請求項8】
請求項5の方法であって、前記ホストから低電力動作を要求する表示を受け取った後に、前記第1の双方向シリアルリンクで受け取ったパケットを前記第2の双方向シリアルリンクに渡すと共に前記第2の双方向シリアルリンクで受け取ったパケットを前記第1の双方向シリアルリンクに渡すことを更に備えた方法。
【請求項9】
請求項8の方法であって、前記低電力モードでの動作を中止する表示を前記第4の双方向シリアルリンクで受け取ることを更に備えた方法。
【請求項10】
請求項8の方法であって、前記低電力モードでの動作を中止する表示を前記第1の半二重双方向シリアルリンクで低レベルプロトコルを介して受け取ることを更に備えた方法。
【請求項11】
請求項8の方法であって、前記低電力モードでの動作を中止する表示を前記第1の半二重双方向シリアルリンクでデータパケットを介して受け取ることを更に備えた方法。
【請求項12】
請求項1の方法であって、前記処理することは受け取ったパケットからデータ識別子を構文解析することを備えている方法。
【請求項13】
請求項12の方法であって、前記識別子は命令及びそれに応答して前記受け取ったパケットのペイロードを命令として処理することを表示する方法。
【請求項14】
請求項12の方法であって、前記識別子は書き込み動作及びそれに応答して前記受け取ったパケットのペイロードを用いて前記動作を完了させることを表示する方法。
【請求項15】
グラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)であって、
少なくとも前記GMICが標準モードの動作にあるときにホストへパケットを送ると共に前記ホストからパケットを受け取るために前記ホストに接続される第1の半二重双方向ディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、
前記ホストへパケットを送るために前記ホストに接続される第1の単方向カメラシリアルインタフェース送信機と、
制御メッセージを受け取るためのカメラ制御インタフェーススレーブ送受信機と、
グラフィックスエンジンと、
前記ディスプレイシリアルインタフェース送受信機、前記カメラシリアルインタフェース送信機、及び前記グラフィックスエンジンを接続するバスとを備えたGMIC。
【請求項16】
請求項15のGMICであって、
ディスプレイへパケットを送ると共に前記ディスプレイからパケットを受け取るために前記ディスプレイに接続される第2の半二重双方向ディスプレイシリアルインタフェースと、
カメラからパケットを受け取るために前記カメラに接続される第2の単方向カメラシリアルインタフェースとを更に備えたGMIC。
【請求項17】
グラフィックスメディア集積回路(GMIC)と、
ホストと、
半二重ディスプレイシリアルインタフェースパスウエイと、
単方向カメラシリアルインタフェースパスウエイとを備えたシステムであって、
前記GMICは、
第1のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、
GMICカメラシリアルインタフェース送信機と、
GMICカメラ制御インタフェーススレーブ送受信機と、
グラフィックスエンジンと、
前記GMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機、前記GMICカメラシリアルインタフェース送信機、及び前記グラフィックスエンジンを接続するバスとを備えており、
前記ホストは、
ホストディスプレイシリアルインタフェース送受信機と、
ホストカメラシリアルインタフェース受信機とを備えており、
前記半二重ディスプレイシリアルインタフェースパスウエイは前記第1のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機を前記ホストディスプレイシリアルインタフェース送受信機に接続し、
前記単方向カメラシリアルインタフェースパスウエイは前記GMICカメラシリアルインタフェース送信機を前記ホストカメラシリアルインタフェース受信機に接続するシステム。
【請求項18】
請求項17のシステムであって、前記GMICは第2のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機を更に備えており、
ディスプレイシリアルインタフェース送受信機を有するディスプレイと、
前記第2のGMICディスプレイシリアルインタフェース送受信機を前記ディスプレイシリアルインタフェース送受信機に接続する半二重ディスプレイシリアルインタフェースパスウエイとを更に備えたシステム。
【請求項19】
請求項18のシステムであって、前記GMICはGMICカメラシリアルインタフェース受信機を更に備えており、
カメラシリアルインタフェース送信機を有するカメラと、
前記GMICカメラシリアルインタフェース受信機を前記カメラシリアルインタフェース送信機に接続する単方向カメラシリアルインタフェースパスウエイとを更に備えたシステム。
【請求項20】
請求項19のシステムであって、前記ホストはホストカメラ制御インタフェースマスタを有し、前記GMICはGMICカメラ制御インタフェーススレーブを有し、双方向パスウエイは前記ホストカメラ制御インタフェースマスタを前記GMICカメラ制御インタフェーススレーブに接続し、前記GMICはGMICカメラ制御インタフェースマスタを有し、前記カメラはカメラ制御インタフェーススレーブを有し、双方向パスウエイは前記GMICカメラ制御インタフェースマスタを前記カメラ制御インタフェーススレーブに接続するシステム。
【請求項21】
ホストプロセッサにてグラフィックスマルチメディア集積回路(GMIC)と通信する方法であって、
第1のパケットプロトコルに適合する第1のデータパケットを前記GMICへ半二重双方向シリアルリンクを介して送ることと、
第2のパケットプロトコルに適合する第2のデータパケットを前記GMICから単方向シリアルリンクを介して受け取ることとを備えた方法。
【請求項22】
請求項21の方法であって、前記第1のデータパケットを前記GMICに対する命令と共に構成することを更に備えた方法。
【請求項23】
請求項22の方法であって、低電力動作を要求する表示を前記GMICへ送ることを更に備えた方法。
【請求項24】
請求項23の方法であって、低電力動作を要求する前記表示を前記GMICへ送った後に、前記第1のデータパケットを前記GMICに対する命令と共に構成することを中止することと、前記第1のデータパケットをディスプレイに対する命令と共に構成することとを更に備えた方法。
【請求項25】
ハードウエア記述言語でのコンピュータが実行可能な命令を含むコンピュータ可読媒体であって、前記命令は、プロセッサによって実行されたときに、前記プロセッサにグラフィックスマルチメディア集積回路をエミュレートさせ、
前記グラフィックスマルチメディア集積回路は、
第1のパケットプロトコルに適合するデータパケットをホストから第1の半二重双方向シリアルリンクを介して受け取り、
前記ホストからのパケットを処理し、
第2のパケットプロトコルに適合するデータパケットを前記ホストに向けて第1の単方向シリアルリンクを介して送るコンピュータ可読媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−525078(P2011−525078A)
【公表日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−513829(P2011−513829)
【出願日】平成21年6月5日(2009.6.5)
【国際出願番号】PCT/CA2009/000791
【国際公開番号】WO2009/152605
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(508301087)エーティーアイ・テクノロジーズ・ユーエルシー (68)
【氏名又は名称原語表記】ATI TECHNOLOGIES ULC
【住所又は居所原語表記】One Commerce Valley Drive East, Markham, Ontario, L3T 7X6 Canada
【Fターム(参考)】