説明

コンテンツ配信システム

【課題】コンテンツ提供のターゲットとしたいユーザに対して効果的にコンテンツを配信する。
【解決手段】コンテンツ配信サーバと、UI装置を備えた端末装置と、端末制御装置とを備えたコンテンツ配信システムにおいて、コンテンツ配信サーバは、配信時間割テーブルに基づき配信スケジュールリストを作成する配信時間制御手段と、配信予定コンテンツに対して所定の配信条件に適合するユーザを選択し、配信ユーザリストを作成する配信ユーザ選択手段と、所定の表示条件を参照することにより端末装置へのコンテンツ表示方法を決定する配信画面制御手段とを備え、UI装置は、音声認識手段、及びポインティングデバイスの双方またはいずれかを備え、端末制御装置は、経路情報センターから接続先となるコンテンツ配信サーバの情報を取得し、当該コンテンツ配信サーバに自動的に接続する手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ配信サーバから端末にネットワークを介して動画等のコンテンツを配信する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、インターネット等のネットワークに接続されたパソコンやテレビ等の端末を用いることにより、様々な動画を視聴することが可能である。このようなネットワークを介した動画配信サービスでは、センター側に蓄積された番組の中から、利用者が自分の好きな番組を選択して視聴することが可能である。また、この動画配信サービスでは広告配信も行われている。
【0003】
しかしながら、従来の動画配信サービスでは、広告主は、動画配信運用者に対して広告を配信する回数や時期のみしか指定できず、広告主がターゲットとしたいユーザを中心に広告を配信することができない。よって、広告は「マス」向けにならざる得ず、かつ広告の内容は企業イメージやブランドの告知が主となってしまう。つまり、従来の動画配信サービスでは、広告主にとって効果的に広告配信を行うことができないという問題があった。また、ユーザにとってみればあまり関心のない広告を視聴せざるを得ない場合が多いという問題があった。
【0004】
なお、広告配信に関連する従来技術として例えば特許文献1に開示されている技術がある。
【特許文献1】特開2003−284041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、コンテンツ提供者がコンテンツ提供のターゲットとしたいユーザに対して効果的にコンテンツを配信することを可能としたコンテンツ配信技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題は、コンテンツ配信サーバと、UI装置を備えた端末装置と、端末制御装置とを備え、前記端末装置から送信される情報に基づきコンテンツを配信するコンテンツ配信システムにより解決される。前記コンテンツ配信サーバは、コンテンツの属性をコンテンツ毎に格納したコンテンツ属性データベースと、コンテンツ提供者とコンテンツ配信運営者間で定められたコンテンツの配信条件と表示条件とを含むコンテンツ配信条件データベースと、ユーザ毎のコンテンツの利用履歴を含むユーザ情報データベースと、前記コンテンツ配信条件データベースに格納されたコンテンツ配信条件に基づき予め作成されたコンテンツ毎のコンテンツ配信予定時刻を含む配信時間割テーブルと、配信予定時間帯とを参照し、配信の候補となるコンテンツの所在情報を含む配信スケジュールリストを作成する配信時間制御手段と、前記配信スケジュールリスト中の各コンテンツに対し、前記コンテンツ配信条件データベースに格納された配信条件に適合するユーザを、前記コンテンツ属性データベースと前記ユーザ情報データベースとを参照することにより選択し、選択したユーザの識別情報を含む配信ユーザリストを作成する配信ユーザ選択手段と、前記配信スケジュールリスト中の各コンテンツに対し、前記コンテンツ配信条件データベースに格納された表示条件を参照することにより端末装置への表示方法を決定する配信画面制御手段と、前記配信ユーザリスト中のユーザの端末装置に対し、前記配信画面制御手段で決定された表示方法に対応したコンテンツ画面を送信する送信手段とを備えている。前記UI装置は、音声認識手段、及びポインティングデバイスの双方またはいずれか一方を備え、また、前記端末制御装置は、経路情報センターから接続先となるコンテンツ配信サーバの情報を取得し、当該コンテンツ配信サーバに自動的に接続する手段を備えている。
【0007】
また、前記コンテンツ配信システムは、ユーザが前記UI装置を用いて入力した情報に基づき、ユーザが希望するコンテンツを抽出する視聴選択案内手段と、予め作成された番組編成用のメタデータと、編成の対象となるコンテンツのメタデータとを用いて番組を編成する番組編成手段と、ユーザから入力された購入指示情報に基づき、端末装置に表示された商品を購入するためのサイトに端末装置を接続させる商品購入連動手段と、端末装置の種別を識別し、その種別に応じてコンテンツの符号化方法及び画面サイズを決定するコンテンツ出力調整手段と、を更に備えてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、上記の各種データベース、配信時間制御手段、配信ユーザ選択手段、配信画面制御手段等を備えたことにより、コンテンツ提供者の希望に応じたユーザに対して効果的な表示方法でコンテンツを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信システムについて説明する。
【0010】
(基本構成)
まず、本実施の形態におけるコンテンツ配信システムの構成を図1を参照して説明する。なお、本発明のコンテンツ配信システムが扱うコンテンツには特に制限はないが、本実施の形態では、コンテンツとして商品等の動画カタログ(広告の一種)を例にとって説明する。
【0011】
図1に示すように、本実施の形態におけるコンテンツ配信システムは、動画カタログを配信するコンテンツ配信サーバ1、動画カタログをネットワーク経由で受信する端末装置側に設置された端末制御装置2(STB:セットトップボックス等)、動画カタログを視聴するための各種端末装置3、端末装置を操作するための端末ユーザインタフェース(UI)装置4、及びネットワーク5を有している。
【0012】
コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツ提供者とコンテンツ配信運営者との間の契約条件に基づき動画カタログの配信制御を行う配信制御部11、 視聴選択案内部12、データベース格納部13、複数コンテンツ構成部14、EC連携商品購入連動部15、TV連携商品購入連動部16、及び端末シームレス化部17を有している。
【0013】
また、配信制御部11は、配信制御メイン部111、配信ユーザ選択部112、配信画面制御部113、配信時間制御部114を有している。各部の動作については後に詳細に説明する。
【0014】
データベース格納部13は、動画カタログコンテンツ自身を蓄積したコンテンツデータベース131、 コンテンツの特性を表す属性を蓄積したコンテンツ属性データベース132、 動画カタログコンテンツの所有者である広告主とコンテンツ登録・配信者の間で結ばれる配信に関する契約条件を蓄積した契約条件データベース133、 カタログの視聴者であるユーザの特性を蓄積したユーザ属性データベース134、カタログで広告・説明される商品と商品提供者(企業)を表す情報を蓄積した商品・企業属性データベース135、 ユーザの視聴アクセス履歴及び商品購入履歴等を蓄積したユーザ利用履歴データベース136、 及び端末属性を蓄積した端末属性データベース137を有している。
【0015】
端末制御装置2は、TVやPC等の端末装置を接続し、経路情報センター等を利用することにより、ユーザが端末UI装置(リモコン)操作で簡単にコンテンツ配信サーバに接続することができる機能を備えている。なお、PCは必ずしも端末制御装置2に接続されていなくてもよい。
【0016】
ユーザ視聴制御用端末UI装置4は、例えばマイク付きリモコン、 ポインティングデバイス付きリモコン、携帯電話をリモコンとして用いる携帯リモコン等である。ユーザ視聴制御用端末UI装置4はユーザフレンドリ視聴制御インタフェースを実現しており、ユーザがユーザ視聴制御用端末UI装置4を操作することによりカタログ視聴をコントロールできる。また、端末装置3は、例えば一般のテレビ受信機(端末制御装置と接続される)、PC等のコンピュータ、携帯電話等のモバイル受信端末である。
【0017】
次に各データベースの内容について説明する。
【0018】
コンテンツデータベース131は動画カタログコンテンツを蓄積している。動画カタログコンテンツは、商品の特徴、イメージ等の訴求をする広告と、商品の取扱い・利用法・製造過程等の詳細説明とを映像と音声で表現した符号化デジタルデータである。1コンテンツあたり平均して5分程度の長さを持つ。この長さは一般的なテレビCMの長さ(15 秒〜60 秒)に比べて長く、商品説明を行う時間として十分な長さの時間となっている。コンテンツデータベース13に格納されているコンテンツ数は例えば約10万である。これは現在のインターネットEC サイトで扱う商品と同程度の数であり、商品カタログとして広範囲の利用者に対応することが可能である。
【0019】
コンテンツ属性データベース132には、コンテンツのデジタルデータとしての物理的属性、コンテンツの所有・制作に関する属性、商品に関する属性がコンテンツと対応付けて格納されている。
【0020】
物理的属性は、コンテンツ長(秒数)、映像符号化方式(MPEG2, H.264 等)、音声符号化方式(MPEG2 AAC, MP3 等)等である。コンテンツの所有・制作に関する属性は、タイトル名(コンテンツ名)、コンテンツのジャンル(複数でもよい)、コンテンツ所有者(広告主)、制作日時、制作者名等である。商品に関する属性は、商品名、製造/提供社名、商品ジャンル、商品属性(商品種別に応じた仕様情報)、発売日、発売地域、対象ユーザ層(年齢層、性別、職業等)等である。
【0021】
契約条件データベース133は、コンテンツの配信対象に関する属性、コンテンツの配信時間、期間に関する属性、コンテンツの空間的表示条件に関する属性、カタログ操作可能条件に関する属性等をコンテンツ毎に格納している。
【0022】
コンテンツの配信対象に関する属性は、対象ユーザ年齢層(10-20等の数値幅表示、M1 =男性20 〜34 歳、M2 =男性35 〜49 歳、M3 =男性50 歳以上等の符号表示等)、 対象性別(男、女)、ユーザ居住地域(東京、関東、神奈川県等)等である。コンテンツの配信時間、期間に関する属性は、配信期間(2005/11/30-2005/12/31等)、配信時間(19:00:00 以降、午前中等)、配信回数(1週間60 回等)等である。コンテンツの空間的表示条件に関する属性は、表示方法(フル画面、マルチ画面、バナー等)、画面内表示位置(任意、下、左上、中央等)、表示画面ページ(トップ、総合番組内等)等である。カタログ操作可能条件に関する属性は、リニア制御操作(巻き戻し、先送り、指定経過時間画面への飛び等)の可否、カタログ内商品への詳細操作(回転、上下からビュー、等)の可否等である。
【0023】
ユーザ利用履歴データベース136はユーザの視聴アクセス履歴、及びユーザの商品購入連動利用履歴等をユーザ毎に格納している。
【0024】
ユーザの視聴アクセス履歴は、過去の累積利用回数、一定期間毎の利用回数の変化(頻度の増減傾向を表わす指標)、視聴したコンテンツ毎のアクセス回数、視聴したジャンル毎のアクセス回数等である。ユーザの商品購入連動利用履歴は、過去、購入利用した累積回数、一定期間毎の利用回数の変化、購入した商品毎の利用回数、購入した商品ジャンル毎の利用回数等である。
【0025】
端末属性データベース137は端末制御装置2に関する属性、及び接続端末装置3に関する属性を格納している。端末制御装置2に関する属性は、制御装置の名称、型番、及び識別番号、制御装置種別(STB、ルータ等通信制御装置)、ネットワーク接続用アドレス(IPアドレス等)、製造社名、接続端末、デバイス、使用ユーザ情報等である。接続端末装置3に関する属性は、端末装置名称、型番、及び識別番号、端末種別(TV、PC、携帯)、ネットワーク接続用アドレス(電話番号、グローバルIPアドレス等)、製造社名、使用ユーザ情報等である。
【0026】
ユーザ属性データベース134には、ユーザの年齢、住所等のユーザの属性が格納されている。これらの情報はユーザ登録を行うことにより取得可能であるが、本実施の形態では、ユーザ登録を行わない場合でもユーザ属性を推定し、格納することが可能である。これについては後に説明する。また、商品・企業属性データベース135には、カタログで広告・説明される商品と商品提供者(企業)を表す情報が蓄積され、これらの情報から競合社、競合商品を判定することが可能である。
【0027】
なお、配信制御部11では各種テーブルを用いることにより処理を実行している。それらのテーブルとしては、配信時間割テーブル、配信スケジュールリストテーブル、配信ユーザリストテーブル、競合社テーブル、競合商品テーブル、画面制御テーブル、ジャンルテーブル(ジャンル図)、アクセス統計テーブル等がある。
【0028】
配信時間割テーブルはPush型配信用に用いるコンテンツの配信時間を予め決めた表である。配信スケジュールリストテーブルは配信時間割に従って、配信対象となるコンテンツを抽出し、コンテンツ所在情報をつけてリスト化したものである。配信ユーザリストテーブルは上記配信スケジュールリストに入るコンテンツに対して、配信対象者を抽出し、コンテンツid毎にテーブルにしたものである。競合社テーブルは、配信画面設計時に、競合する社のコンテンツを同時に配信しないための対象選択用に用いるテーブルである。競合商品テーブルは、上記と同様に、競合商品のコンテンツを同時に配信しないための対象選択用テーブルである。
【0029】
また、画面制御テーブルは、画面分割し、複数広告コンテンツを入れるための画面構成を各コンテンツid 毎に定義したテーブルである。ジャンルテーブル(ジャンル図)は、配信の契約条件に基づき、コンテンツのジャンルに近いジャンルの嗜好をもつユーザ、近い他のコンテンツ、等を選択する場合に用いるジャンルの定義テーブルである。このテーブルにはジャンル間の距離を計算するための階層的IDが付与される。アクセス統計テーブルはユーザ毎、コンテンツ毎、ジャンル毎等の各種のキー対応に、ユーザ利用履歴データベース136から、累積値、過去頻度の変化情報を得るために作成するテーブルである。なお、コンテンツ配信サーバは、上記各機能部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを、CPUや記憶装置等を備えたコンピュータにインストールすることにより実現可能である。また、コンテンツ配信サーバは、例えば地域別、コンテンツ内容別等で複数存在してもよい。また、コンテンツの実体を格納するコンテンツデータベースを他のサーバに備えることも可能である。
【0030】
(配信制御部11の動作)
次に、配信制御部11の動作について説明する。
【0031】
図2に示すように、コンテンツデータベース131に格納されているコンテンツ本体のデータは、コンテンツ属性データベース132のデータと、契約条件データベース133のデータとに関連付けられている。配信制御部11は、これらのデータベースとユーザ属性データベース134とを参照することによりコンテンツ所有者が送り届けたいと考えるコンテンツを適切な対象ユーザに配信する制御を行う。
【0032】
図3を参照して配信制御部11の動作の概要を説明する。配信制御部11は、多様なユーザニーズや広告主ニーズに応えるため、Push型配信とPull型配信の両方を提供することが可能である。Pull型ではユーザ情報と配信時間(=要求した時)が外部から与えられるため、サーバ側ではチェック機能のみが働く。一方、Push 型は、ユーザ情報と配信時間を予めサーバ側で特定制御する。
【0033】
ユーザがコンテンツ配信サーバ1に接続したとき、初期画面を配信・表示し、初期はPush 型モードとなる。その後、ユーザが端末装置から何も操作しない場合は、Push型モードが継続し、Push型配信機能が動作し、総合番組が配信される。ユーザが端末装置から機能の選択操作すると、Pull 型モードとなり、ナビゲーション機能によりコンテンツを選択することができる。カスタマイズ型ナビゲーションを選択した場合は、その後一定時間操作をしないとPush型モードになる。
図3に示すように、Push型モード、Pull型モードともに配信時間制御、配信ユーザ選択、配信画面制御を行うが、Pull型モードでは配信時間制御において、配信コンテンツの配信時間の条件(期間、時刻等)と現在時刻とを比較し、配信OK/NG判定を行う。なお、条件がなければOK判定とする。また、配信ユーザ選択において配信コンテンツの配信対象ユーザ属性の条件(年齢、性等)とアクセスしているユーザのユーザ属性とを比較し、配信OK/NG判定を行う。条件がなければOK判定とする。
【0034】
次に、Push型モードの場合におけるコンテンツ配信サーバ1の処理を図4のシーケンスチャートを参照して説明する。
【0035】
コンテンツ配信サーバ1が起動すると、配信制御部11における配信制御メイン機能部111が配信スケジューリング指示を配信時間制御部114に対して送る(ステップ1)。配信時間制御部114は配信時間制御処理を実行する(ステップ2、3)。配信時間制御処理では、事前に作成した「配信時間割」を参照し、現在時刻と時間割を参照し、配信対象となるコンテンツを抽出し、コンテンツ属性データベース132を参照して、コンテンツ実体の所在(ディスク内位置等)を特定し、所在を配信スケジュールリストに入れる。なお、配信スケジュールリストの作成は、システム実装時に定義される時間間隔で行われる。(例:「1時間毎」であれば、14:00〜15:00、15:00-16:00等の間隔)。作成タイミングもシステム実装時に定義することができ「30分前」であれば、13:30に14:00-15:00の時間帯における配信用のリストが作成される。
【0036】
続いて、配信制御メイン機能部111は配信ユーザの選択指示を配信ユーザ選択部112に対して送る(ステップ4)。指示を受けた配信ユーザ選択部112は配信ユーザ選択処理を実行する(ステップ5、6)。配信ユーザ選択処理では、配信スケジュールリスト中のコンテンツに対し、契約条件データベース133の配信条件を参照し、配信条件に合致するuidを、ユーザ属性データベース134やユーザ利用履歴データベース136、及びコンテンツ属性データベース132を参照することにより取得し、配信ユーザリストを作成する。
【0037】
そして、図5に示すように、配信制御メイン部111は配信画面設計指示を配信画面制御部113に送る(ステップ7)。指示を受けた配信画面制御部113は配信画面制御処理を実行する(ステップ8、9)。配信画面制御処理では、配信スケジュールリスト中のコンテンツに対して、契約条件データベース133の画面条件を参照し、他コンテンツ挿入可能性、その方法等を決定する。更に、商品・企業属性データベース135等から作成される競合社テーブル、競合商品テーブルを参照し、挿入可能コンテンツを決定する。
【0038】
これにより配信準備が完了する(ステップ10)。ユーザ側からコンテンツ配信サーバ1に対して接続がなされると(ステップ11)、配信制御メイン部111は配信ユーザ可能性チェックを配信ユーザ選択部に指示する(ステップ12)。指示を受けた配信ユーザ選択部112は、ユーザの端末アドレスから端末属性データベースを参照し、uidを識別する(ステップ13)。そして、配信ユーザリストの中から、当該uidに対する配信可能コンテンツを抽出する(ステップ14)。
【0039】
その後、配信制御メイン部111は対象コンテンツの画面設計を参照し、配信コンテンツリストをユーザ側に通知してコンテンツ配信を行う(ステップ15〜17)。
【0040】
次に、Pull型モードの場合におけるコンテンツ配信システムの処理を図6のシーケンスチャートを参照して説明する。
【0041】
まず、ユーザ側からコンテンツ配信サーバ1への接続が行われ、コンテンツの検索を経てコンテンツの選択が行われる(ステップ20、21)。配信制御メイン部111は配信ユーザ選択部112に対して配信ユーザ可能性チェックを指示する(ステップ22)。
【0042】
指示を受けた配信ユーザ選択部112は、ユーザにより選択されたコンテンツに対して、契約条件データベース133のユーザ配信条件と、ユーザ属性データベース134やユーザ利用履歴データベース136を参照し、当該コンテンツが当該ユーザに対応する配信条件に合致するか否かを判定する(ステップ23)。判定結果は配信制御メイン部に通知される(ステップ24)。
【0043】
配信制御メイン部111は配信時間可能性チェックを配信時間制御部114に指示する(ステップ25)。指示を受けた配信時間制御部114は、選択されたコンテンツに対して、契約条件データベース133の配信時間条件を参照し、現在時刻が配信条件に合致するか否かを判定する(ステップ26)。判定結果は配信制御メイン部111に通知される(ステップ27)。
【0044】
ステップ24かステップ27のいずれかがNGであった場合にはその旨がユーザに通知される(ステップ28)。両方ともOKである場合に、配信制御メイン部111は配信画面設計を配信画面制御部113に指示し(ステップ29)、配信画面制御部113は配信画面制御処理を行う(ステップ30、31)。配信画面制御処理では、選択されたコンテンツに対して、契約条件データベース133の画面条件を参照し、挿入可能性、方法等を決定する。更に、競合社テーブル、競合商品テーブルを参照し、挿入可能コンテンツを決定する。そして、その画面設計結果に基づきユーザ側へのコンテンツ配信が行われる(ステップ32)。
【0045】
(配信制御部11における各処理の詳細)
次に、配信制御部11における各処理の詳細を説明する。配信制御部11における処理には、配信時間制御部114による配信時間制御処理、配信ユーザ選択部112による配信ユーザ選択制御処理、配信画面制御部113による配信画面制御処理があり、それぞれについて説明する。
【0046】
[配信時間制御処理]
まず、配信時間制御処理を説明する。本実施の形態のコンテンツ配信サーバ1ではユーザからのオンデマンド視聴を可能とするオンデマンド(Pull型)配信を実現するが、これに加えて、テレビと同様の「ながら見」視聴も可能とするためのPush型配信を提供している。このため、配信時間制御処理を行っている。
【0047】
さて、従来からあるPush型配信でも時間制御は行われている。しかしながら、配信の時間が明確に決められており、このような配信方法ではコンテンツ提供者及びユーザの要求に十分に対応することができない。そこで本実施の形態のコンテンツ配信サーバ1では、配信時間が明確に決められているケースだけでなく、時間帯(午前中、午後11時過ぎ、等)や一定期間内回数(1週間に60回等)等での制御を可能としている。図7〜9を参照して配信時間制御処理について説明する。
【0048】
本実施の形態では、例えば図7に示すようなコンテンツの配信時間割をコンテンツ配信サーバ1に格納しておく。図7に示す配信時間割は各コンテンツIDとそれに対応する配信時刻を有している。図7に示す場合、例えば14:00:20にユーザからのアクセスがあった場合、cid#010もしくはcid#20のコンテンツの途中から配信することになるが、ユーザは端末操作を行うことにより、コンテンツを最初から視聴しなおすことも可能である。この配信時間割は、コンテンツ毎の契約条件により定めることができる。
【0049】
図8(a)は、cid#999のコンテンツが配信回数と期間で契約されている場合の契約条件のデータ例を示している。具体的には、2005年11月20日に24回配信することが示されている。この場合、この条件から図8(b)に示すような配信時間割がサーバで作成され、配信時間制御において参照される。
【0050】
図4〜6のシーケンスチャートで説明した通り、配信時間制御部114は配信時間割を参照し、配信予定時間帯に該当するコンテンツを探し、配信スケジュールリストに入れる。なお、配信スケジュールリストにはコンテンツIDとそのコンテンツの配信時刻が含まれる。そして、接続中のユーザに対して該当時刻に該当のコンテンツを自動的に配信する。
【0051】
図9に示すように、同時刻に同一ユーザに複数コンテンツを配信することになった場合、配信コンテンツリストをユーザに提示し、かつ所定の順(例えばラウンドロビン式)に配信する。なお、ユーザはインタラクティブに欲しいコンテンツを指定して、順番を変えることも可能である。
【0052】
[配信ユーザ選択制御処理]
次に、配信ユーザ選択制御処理について説明する。まず処理の概要を説明する。
【0053】
過去にアクセスしたユーザに関する情報はユーザ利用履歴データベース136に蓄積される。配信ユーザ選択部112は、配信スケジュールリスト内のコンテンツの契約条件に適合する配信対象ユーザを、コンテンツ属性データベース132、ユーザ利用履歴データベース136、ユーザ属性データベース134等を参照して抽出する。例えば、簡単な例で言えば、契約条件で配信対象ユーザの年齢の範囲が指定されている場合、その年齢の範囲にあるユーザをユーザ属性データベース134から抽出する。また、契約条件で、コンテンツのジャンルとユーザの趣味のジャンルとが類似するユーザに配信するとの条件が指定されていた場合、ジャンルの類似するユーザを配信対象とする。他にも種々の条件があるが、選択処理の一例を次に説明する。
【0054】
<嗜好近親性の判定による選択>
上記のようにジャンルが類似するという条件が配信条件として指定されている場合、ユーザの「趣味」「視聴コンテンツ」「購入商品」(これらはジャンルを属性として含む)とコンテンツ属性「ジャンル」との比較判定において、ジャンルの類似度が閾値を超えたユーザを抽出する。
【0055】
ここでは、ジャンルの近さを図る尺度として、「ジャンル距離」を定義する。ジャンルはジャンルテーブルに規定され、ジャンルID体系的に付与される。つまり、ジャンルはツリー構造に構成され、各ジャンルにはジャンル間の距離を計算するための階層的IDが定義されている。但し、あるジャンルの親ジャンルが2つ以上ある場合もあるため、拡張したツリー構造となる。ジャンルツリーのノードがジャンルを表し、各ノードに上記のジャンルIDが付与される。また、ジャンルIDとしては、ツリー構造に対応してドットで区切った番号を付与する。
【0056】
このときジャンルの近さは、ジャンルIDの距離で定義する。本実施の形態では、ジャンル(A)から別のジャンル(B)への距離は、AからBへ到達するためにたどるホップ数とする。2つ以上の親をもつノードでは、2つ以上のIDが付与されるが、この場合、各々の場合の距離の最小値をジャンル距離とする。より詳細には下記のようにして計算する。
【0057】
A=(n1.n2....ni), B=(l1.l2....lj), i>j,とすると、distance (A,B)=distance (n1.n2...nj, l1.l2....lj)+i-jが成り立つ(同一階層のジャンルIDを比較する)。そしてn1.n2..nk=l1.l2..lk,となるkを見つける(ツリー構造なので必ず見つかる)。ここで、distance (n1.n2...nj, l1.l2....lj)=distance (n1.n2..nk, l1.l2..lk)+j-k+j-kが成り立ち、distance (n1.n2..nk, l1.l2..lk)=0なので、distance (A,B)が求められる。
【0058】
例えば、図10に示すようにジャンルX=(1.1.2.1) でありジャンルY=(1.2.2)である場合、1.1.2.1 は4階層目、1.2.1は3 階層目にあるが、1.1.2.1 と1.2.1は、2 階層目以降が異なるので、1 階層目までさかのぼり、そこから再び階層を降りて到達する必要がある。従って、3+2=5がジャンル間の距離となる。
この方法は、階層が同じであれば距離が同じになり、階層内の配置場所に依存しないので直感とあう。配信ユーザ選択制御処理では、ジャンルの近さを判定する場合に、この距離を求め、小さい距離に該当するユーザを抽出する。
【0059】
<ユーザアクセス履歴に基づく興味度判定による選択>
契約条件に、コンテンツの興味度が高いユーザに配信するとの条件がある場合、ユーザの当該コンテンツに対する興味度を判定する必要があるが、本実施の形態では、当該コンテンツあるいは当該コンテンツに近いコンテンツに対する累積視聴頻度が高いユーザ、最近頻度が増えているユーザを、当該コンテンツに対する興味度が高いユーザと判定し、抽出している。
例えば、ユーザ利用履歴データベース136における各コンテンツに対してのアクセス履歴に基づき、最初のアクセスからの累積値、過去一定期間毎のアクセス値の変化(1-3 日前、4-6 日前、7-9 日前等)をユーザ毎に算出する。そして、配信スケジュールリスト中のコンテンツの各々について、当該コンテンツのジャンルと距離が近い(距離が一定値以下の)コンテンツへのアクセスに対してのアクセス統計を、上記と同様に求める。そして、当該コンテンツ及び当該コンテンツのジャンルと近いコンテンツに対して最近アクセスが増えている(増加率一定%以上)ユーザ、累積値が多い(一定値以上)ユーザ、全コンテンツに対してアクセス数が増えているユーザ、累積値が多いユーザ、の順に優先度付けする。そして、上記の優先度付けしたユーザを配信ユーザリストに入れる。優先度付けの方法はこれに限られるものでなく、種々の方法が可能である。また、優先度は例えば契約条件に含めることができ、高い優先度(興味度が高い)を契約条件とすれば、優先度の高いユーザにのみコンテンツが配信されることになる。あるコンテンツに関し、優先度の高いユーザに対しては画面全体に表示し、優先度の低いユーザに対しては他のコンテンツ内に挿入するといった表示方法をとることもできる。
【0060】
更なる例を図11、図12を参照して説明する。
【0061】
図11には、配信スケジュールリスト中の対象コンテンツにコンテンツID=001が含まれている例が示されている。コンテンツ毎のユーザ利用履歴データベース136には、ユーザID1、ID2のユーザがID=001のコンテンツを利用したことが示されている。これらのユーザは過去に当該コンテンツにアクセスしたユーザであり、再びアクセスする可能性がある。しかしたまたまアクセスしただけであり、当該コンテンツに興味を持つ可能性の低いユーザも含まれるため、訪問回数、アクセス頻度傾向、滞留時間、等アクセス時間の統計データにより、コンテンツに興味を持つユーザとしての優先度を付ける。ここでの優先度の付け方は図12を参照して後述する。
【0062】
図11に示すように、ID=2050のコンテンツはID=001のコンテンツとジャンルが近いコンテンツである。ユーザID9、ID11のユーザは、ID=001のコンテンツにはアクセスしていないが、ジャンルが近いコンテンツにアクセスしているので興味・趣味が類似のユーザと考えら、潜在ユーザとして配信対象の候補となる。
【0063】
図12を用いて優先度付けの具体例を説明する。図12に示すユーザ利用履歴データベース136にはコンテンツ毎、ユーザ毎にコンテンツの利用時間(start時刻、end時刻)が記録されている。なお、end時刻は、別コンテンツid選択/ナビ選択/top/切断(bye, logoff等定義)により判別し求めることが可能である。
【0064】
そして、所定の期間毎に滞留時間、及びその滞留時間でのアクセス回数を計算する。ここでの滞留時間は、各アクセスのstart-end間を一定時間毎(例:〜30秒、〜60秒、〜300秒、300秒〜、等システムで定義)に分類したものである。なお、各アクセス毎に正確な時間は異なるので、正確な時間は統計利用に不適当なため上記の滞留時間を用いている。
【0065】
そして、図12に示すように、傾向分析のための期間として、期間D1(例:1週間前まで)、その前の期間D2(例:2週間前まで)、等をとり、それぞれに滞留時間、及びその滞留時間でのアクセス回数を計算する。そして、ユーザを以下のように分類し、ユーザの優先度を例えば(1)>(2)>(3)>(4)として求める。
(1)期間D1のほうが期間D2より、回数、滞留時間が増えているユーザID
(2)期間D1において、滞留時間が長く(回数は少なくても滞留が長い。時間×回数の累積が大きい)、また、期間D2においても同様な値をとるユーザID
(3)期間D1において、滞留時間は少ないが、回数が多く(累積は大きくなる可能性あり)、期間D2においても同様な値をとるユーザID
(4)期間D1が期間D2より、回数、滞留時間がへったユーザID
もちろんこれは一例であり、種々の方法を採用することが可能である。
【0066】
これまでに説明したユーザ選択方法以外の方法を用いることももちろん可能である。また、種々の選択方法のうちのどの選択方法を用いるかは契約条件に定めることができる。
【0067】
[ユーザ属性の取得方法]
上記のように、配信制御はユーザ属性を参照して行われる。本実施の形態におけるユーザ属性の取得方法について説明する。
【0068】
さて、ユーザが登録時にユーザ属性情報を投入した場合は、ユーザ属性情報は一般にユーザ管理データベースに格納されるため、そこからユーザ属性を取得することができる。しかしながら、このような方法では未登録ユーザのユーザ属性を入手できず、未登録ユーザに対してユーザ属性を用いたサービスを提供できない。一方、本実施の形態におけるコンテンツ配信は、未登録ユーザも対象としており、以下で説明する方法により未登録ユーザのユーザ属性を判定することが可能となっている。
【0069】
ユーザ属性情報取得処理を図13(a)を用いてより具体的に説明する。データベースにユーザ登録がなされており、そこからユーザ属性を取得できる場合は、そこからユーザ属性を取得すればよい(Aの場合)。
未登録ユーザの場合(Bの場合)は、端末属性情報(IPアドレス等)を仮ユーザID として登録し管理する。そして、ユーザ属性情報のうち、年齢、性別、趣味/興味商品カテゴリー、居住地域、は「属性同定キーワード」を用いることにより推定し、推定したものを近似的なユーザ属性としてユーザ属性データベース134に格納して用いる。属性同定キーワードは、コンテンツのジャンルとして、属性を特定できる程度の特徴的キーワードを選び、これらへのアクセス頻度に基づき推定する。その後視聴アクセスが行われる毎に、視聴ジャンル、視聴コンテンツ、等を取得し、推定ユーザ属性を更新し、真のユーザ属性に近づけることができる。属性同定キーワードの例を図13(b)に示す。例えば、性別同定キーワードの例において、ある端末からダイエットを番組名に持つコンテンツにアクセスがあった場合、その端末のユーザは女性であると推定できる。
【0070】
[配信画面制御処理]
次に、配信画面制御処理について詳細に説明する。
【0071】
従来のインターネット広告では画面中の複数広告形態としてはバナー広告が中心で、位置や対象広告は固定的で単純な契約条件として決められているに過ぎなかった。位置の広告対象による変動、競合社の掲載回避等は不可能ないし、人手による限定的な対応しかできていない。また、従来のTVCM等は、広告スペースを買い取る契約形態であり、1つのスペースに複数の広告主の広告を掲載することはなかった。従ってシステムも複数広告主用の広告スペース分割には対応していなかった。
これに対し、本実施の形態におけるコンテンツ配信システムでは、広告画面(スペース) の複数分割機能を取り入れ、低コストの広告出稿を実現することにより中小規模の広告主に対しても出稿を容易にしている。つまり、本実施の形態では、通常はフル画面で表示される広告画面の一部に、割引と交換に他社の広告を挿入する、もしくは途中の一定時間他社の広告をさしはさむことを許容する。図14(a)は他のコンテンツを画面内の所定の区画に挿入する例を示し、図14(b)は他のコンテンツを時間的に挿入する例を示している。以下、この処理方法について説明する。
【0072】
まず、画面内挿入制御について図15〜17を参照して説明する。コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツ毎にコンテンツの空間配置テーブルを保持する。図15に示すように、空間配置テーブルは、コンテンツ毎に画面内被挿入フラグ(可不可フラグ)と時間的被挿入フラグ(可不可フラグ)を含む。これらは当該コンテンツの中に他のコンテンツの挿入を許容するか否かを示すフラグである。更に、挿入位置、挿入時間位置、挿入コンテンツ条件を含んでいる。なお、空間配置テーブルはコンテンツ毎の契約条件に基づき作成することが可能である。
【0073】
画面内挿入においては、画面内被挿入フラグが可のコンテンツに対して、他コンテンツ(バナー等)を挿入するとき、挿入画面エリア(バナー域)を新たに作り、そこに挿入する。挿入エリアの位置は、被挿入コンテンツ側の属性(挿入位置)として定義しておく。また、 時間的被挿入フラグが可のコンテンツに対して、他コンテンツを挿入する(スポット入れる)とき、挿入可能場所(フレーム位置)は、被挿入コンテンツ側の属性として、時間的フレーム位置で定義しておく。また、上記の画面制御において、競合社の商品を隣接して挿入しないよう、競合フラグを各コンテンツに挿入コンテンツ条件として定義する。競合フラグがオフの隣接コンテンツのみ、上記の方法により挿入する。競合フラグとしては例えば業界名や、商品のジャンル等がある。つまり、2つのコンテンツにおいて同じ業界名を競合フラグとして持てば、それらは互いに競合するものと見なし、一方を他方に挿入することを行わない。
【0074】
以下、画面挿入制御処理をより詳細に説明する。
【0075】
図16に、挿入制御のための選択フローを示す。配信するコンテンツが選択されると(ステップ41)、当該コンテンツの画面内被挿入フラグをチェックし(ステップ42)、不可であれば時間的被挿入フラグをチェックし(ステップ43)、それも不可であれば単独フル画面表示のみとする(ステップ44)。ステップ43で可であれば時間挿入制御を行う(ステップ45)。ステップ42で可である場合は時間的被挿入フラグのチェックを行い(ステップ46)、不可であれば画面内挿入制御を行う(ステップ47)。ステップ46で可であれば画面内挿入と時間挿入制御を行う(ステップ48)。
【0076】
図17に、画面内被挿入フラグが可のコンテンツに対して実行する画面内挿入処理のフローを示す。
【0077】
まず、当該コンテンツに対応する空間配置テーブルにおける挿入位置(上下左右等)をチェックする(ステップ51)。ここで指定が有ればマルチ分割画面に切り替え指定位置に挿入対象コンテンツを挿入する(ステップ52)。なお、この場合の挿入対象コンテンツは、例えば契約条件で定めることができる。例えば、被挿入コンテンツの契約条件では特定の他社の広告を挿入してもよいという条件があり、被挿入コンテンツに挿入される側のコンテンツに当該会社の被挿入コンテンツの中の挿入されてよいという条件があり、更に両コンテンツとも配信時間等の他の配信条件を満たしている場合にこのような挿入が行われる。また、後述する挿入コンテンツ条件を用いてもよい。
【0078】
ステップ53では、挿入コンテンツのナレーションをテキストで表示する(ステップ53)。ステップ51で指定が無い場合、画面下部に挿入コンテンツの説明(テキスト)を挿入する(ステップ54)。更に、挿入時間位置(フレーム等)をチェックし(ステップ55)、指定があれば指定時間に挿入対象コンテンツを挿入する(ステップ56)。例えば、「被挿入コンテンツのスタート後、30秒から挿入」という指定があった場合、被挿入コンテンツのスタート後、指定経過時間後に挿入対象コンテンツを挿入する。
【0079】
ステップ55で指定無しの場合、被挿入コンテンツに対して、挿入コンテンツ条件から「コンテンツリスト」を抽出する(ステップ57)。なお、挿入コンテンツ条件は、被挿入コンテンツの属性で指定する(競合社コンテンツ不可条件等)ものである。そして、「コンテンツリスト」の中から、尺条件を考慮して、最終的に、「挿入コンテンツリスト」を決定し、挿入を行う(ステップ58)。
【0080】
次に、図18のフローチャートを参照して挿入コンテンツリストの決定方式について説明する。なお、挿入コンテンツリストに含まれるコンテンツが被挿入コンテンツに挿入される。
【0081】
被挿入コンテンツが特定されると(ステップ61)、配信スケジュールリストにない(=被挿入コンテンツでない)コンテンツの中から、挿入コンテンツ条件に合致するコンテンツを「コンテンツリスト」として抽出する(ステップ62)。なお、挿入コンテンツ条件の例については後述する。
【0082】
そして、配信画面制御部113は、抽出したコンテンツの中で、被挿入コンテンツの尺に収まる挿入コンテンツの集合を選び、「挿入コンテンツリスト」を作成する(ステップ63)。例えば、図19に示すように、被挿入コンテンツの尺をLとし、挿入条件に合致するコンテンツリスト{cid-1, cid-2, cid-3,...}のそれぞれの尺をL1,L2,L3,...とすると、L1+L2 < L, L1 +L2+L3 > L, なる関係があるときは、cid-1, cid-2のみ挿入可能と判定し、cid-3は挿入コンテンツリストに含めない。つまり、この場合、cid-1, cid-2の2つのコンテンツが被挿入コンテンツに挿入されることになる。
【0083】
なお、時間的挿入制御の場合、被挿入コンテンツに他コンテンツを時間的に挿入する。この場合、被挿入コンテンツの内容的な切れ目を挿入時間位置(フレーム、相対経過時間)とし、挿入時間位置を被挿入コンテンツの属性データとして定義しておく。この属性データを参照することにより、コンテンツの挿入を行う。
【0084】
次に、挿入コンテンツ条件を用いた挿入コンテンツの選択について説明する。
【0085】
コンテンツが広告(動画カタログ)である場合において、被挿入コンテンツに他コンテンツを挿入して表示する際に、競合社・競合商品を挿入しないことが必要である。ここではこのような観点での挿入コンテンツ条件を例にとって説明する。
【0086】
本例では、図20に示すように、競合社テーブル、及び競合商品テーブルに基づき競合コンテンツリストを作成し、それを保持し、挿入コンテンツ条件の一つとして用いる。
【0087】
競合社テーブルは、企業とその業界とを対応付けて保持するテーブルであり、同じ業界の企業を競合企業と見なす。競合商品テーブルは、商品とそのジャンルとを対応付けて保持するテーブルであり、同じジャンルの商品を競合商品と見なす。そして、コンテンツの属性(企業、ジャンル)に基づきテーブルを参照し、競合コンテンツのリストを作成する。挿入コンテンツリスト作成においては、この競合コンテンツのリストを参照し、被挿入コンテンツに対する競合社及び競合商品のコンテンツを挿入コンテンツとして選択しないようにする。挿入コンテンツを選択するその他の条件は、例えば配信コンテンツを選択する条件と同じ条件とすることができる。
【0088】
(視聴選択案内部)
本システムで扱うコンテンツのように、コンテンツ数が桁違いに多い環境では、従来のキーワード検索やリモコンでのチャンネル選択方式では欲しいコンテンツがすぐに見つからない。そこで、視聴選択案内部12では、ユーザが大量のコンテンツの中から見たいコンテンツやそれに含まれる欲しい/興味ある商品を、リモコンで入力可能な程度の簡単操作でかつ対話型インタラクションで迅速に見つけられる高速ナビゲーションを実現している。ユーザが前記UI装置を用いて入力した情報に基づき、ユーザが希望するコンテンツをデータベースから抽出することが基本的な視聴選択案内部12の処理である。
【0089】
具体的には、対話型インタラクション高速ナビゲーション(コンシェルジェ)、視聴者情報等利用自動ナビゲーション(マイチャンネル)、総覧型ナビゲーションを実現している。対話型インタラクション高速ナビゲーションは、音声入力インタフェースを用いて、選択範囲を高速に絞り込む対話型ナビゲーション方式である。 視聴者情報等利用自動ナビゲーションは、ユーザの過去の操作履歴や、視聴者情報(例:年齢・性別・嗜好・居住地)を登録しておき、それらを基にユーザに関連が深く選択可能性の高いコンテンツを優先的にナビゲーションするユーザごとの専用ナビゲーション画面を構成し、それにより高速にユーザが望むコンテンツ にたどり着かせる方式である。総覧型ナビゲーションは、テレビ画面空間中に数十の大小動画像を表示し、その中から選択させるナビゲーション方式であり、テレビ画面上に三次元空間を構築することで、限られた画面空間上に多くの動画像コンテンツを同時表示させることが可能となる。図21に、各方式を含む視聴選択案内部12によるナビゲーション方式のイメージを示す。なお、図3に示した初期ナビゲーション選択操作においてユーザは所望のナビゲーション方式を選択することができる。
【0090】
(複数コンテンツ構成部)
次に、複数コンテンツ構成部14について説明する。
【0091】
本システムで扱うコンテンツのように、配信コンテンツ数が桁違いに多く、また更新が頻繁に発生する環境では、従来のTV番組編成やVODサービスのような事前に編成を決めておき配信する方式を採用することはできない。ユーザの希望にあうコンテンツを迅速に配信提供するという観点から、複数コンテンツ構成部14は次のような処理を行っている。
【0092】
複数コンテンツ構成部14は、編成者により事前に作成された番組編成メタデータを元に、ユーザによる視聴時、各コンテンツのコンテンツ属性データを用いて適切なコンテンツを複数選択し、それらをあたかもひとつの番組であるかのように各コンテンツの配信順番の決定を行う。更に、ユーザによる視聴時、一定のルールのもとに、コンテンツ属性データから選択されたコンテンツのほかに、特にユーザに視聴させたいコンテンツを自動的に追加し、配信させることが可能である。
【0093】
また、複数コンテンツ構成部14での処理では、同一の番組編成メタデータを使用しても同一のコンテンツを選択するのではなく、ユーザの情報(年齢・性別・嗜好)や時空間情報(視聴日時・場所)を考慮して、より適切なコンテンツを選択・配信する。更に、ユーザの操作状況等を元に、今後選択される可能性が高いコンテンツおよびコンテンツ属性データを、あらかじめユーザの 端末制御装置 上に配信することで、高速な自動編成処理を実現している。複数コンテンツ編成部14での処理のイメージを図22に示す。
【0094】
図22に示すように、元になる番組には、番組ごとにメタデータ(番組メタデータ:図22では例えばセダン4ドア、摩周湖等)が存在している。更に、編成者により事前に作成された番組編成のためのメタデータ(番組編成メタデータ)が存在する。これら番組メタデータと番組編成メタデータとを組み合わせることにより番組が編成される。
【0095】
(EC連携商品購入連動部)
テレビを見て商品購入を行うサービスとしてTVショッピングが従来からある。しかし、このサービスはユーザが商品を決めるまでをサポートし、商品購入は電話やFAX、インターネット経由で行うことになる。すなわち、従来のTVショッピングでは、商品を決める段階から商品購入までを連続的操作でサポートすることはできない。
【0096】
一方、インターネット上のEC サイトでは商品購入を行うことができるが、情報取得の形態がPull型でありユーザが受動的に広告番組等をながら見しながら、次第に購入を決定することを可能とするシステムは実現されていない。
【0097】
そこで、本実施の形態におけるコンテンツ配信サーバ1のEC連携商品購入連動部15は、視聴選択案内(ナビゲーション)に付随したオプションとして、コンテンツを視聴する時と同じインタフェースで連続的な操作によりユーザが選択した商品の購入までをナビゲートする機能を実現している。実現形態のイメージを図23に示す。
【0098】
本実施の形態において端末装置に表示されるコンテンツは、コンテンツ属性データベース132におきて商品の属性データと関連付けられている、EC連携商品購入連動部15は、その商品の属性データに基づき商品・企業属性データベース135を参照することにより、該当商品を購入できるEC サイト情報を取得している。
【0099】
具体的には、ユーザがコンテンツ(番組)を視聴中に商品の購入を決定し、購入連動機能を起動する指示を行うと、図23に示すような注文フォーム表示等がなされ、上記データベースのURL 情報からその商品の販売サイトに自動で接続する処理が行われる。
【0100】
また、図23に「オペレータ案内」として示されているように、必要なら購入支援のためにショッピングサポーター(オペレータ)を呼び出して、対話的に購入をガイドすることもできる。EC連携商品購入連動部15を備えたことにより、EC サイトの提供する全機能を利用して購入を行うことができるので、決済まで済ますことが可能である。
【0101】
(TV連携商品購入連動部)
上述したようにTVショッピングでも商品の購入ができるが、視聴者は多くなく広告主にとっては魅力が薄い。通常のテレビ番組は、マス対象で視聴者が多いが、商品購入には繋がっていない。もしテレビ番組中に、お気に入りの商品、好みの俳優の使用品が出たとき、購入に連動できれば商品販売率が上がるが、現在その仕組みはない。
【0102】
そこでTV連携商品購入連動部16では、視聴選択案内に付随したオプションとして、テレビ番組に登場した商品をリモコンで選択して、詳細な商品説明や商品購入に導くテレビ番組連携機能を提供している。
【0103】
つまり、図24に示すように、ユーザがテレビ番組視聴中に、欲しい商品が出てきたとき、リモコンを操作することにより画面箇所(時間的、空間的)をポイントし、端末制御装置(STB)2に情報を記憶させる (コンテンツ自体、位置情報・時間情報等を記憶)。 番組視聴後または視聴途中で、ユーザはチャンネルを切り替えることによりコンテンツ配信サーバ1における詳細情報表示機能を呼び出し、記憶したコンテンツ内の商品を指定し、商品購入を行うことができる。
【0104】
より具体的には、端末制御装置(STB)2は、記憶した時間情報をもとに、録画コンテンツの開始時からの相対位置を求め、その画像を再生表示する。また、テレビ番組の中の商品を識別するために、画像の中の商品に関する属性情報を取得する必要があるが、これは、テレビ局と端末制御装置2との間で取り決めたメタデータ交換手順に従い取得する。テレビ局とのメタデータ交換手順としては、例えば、番組表に登場商品のメタデータを含ませ、それを契約ユーザに対して閲覧可能とする方式、番組のエンドクレジットに商品メーカを入れ、それを読み出し、メーカWeb サイトに接続することにより商品情報を取得する方式、等がある。
【0105】
(端末シームレス化部)
次に、端末シームレス化部17について説明する。
【0106】
本実施の形態におけるコンテンツ配信システムにおける端末装置の一種である携帯電話機は、テレビやPCと比べて画面サイズが小さい、入力インタフェースが異なる、画面を見ながら音声入力が難しい、等の問題がある。
【0107】
このため、図25に示すように、端末シームレス化部17では、携帯電話機用に画面を2種類(低精細な全体表示、高精細な部分表示)用意し、これらを切り替える切替インタフェース機能を提供する。また、例えば、テレビ中の字幕等小画面では認識困難な映像部分は、字幕用画面に切り替えて表示する。また、字幕を切出し、別手段(メール等)により転送することも可能である。
【0108】
また、ユーザが用いている端末の種別を判定し、端末の種別に応じた最適なコンテンツ符号化を決定して、符号変換を行う(トランスコーディング)ことも可能である。つまり、コンテンツの配信時に端末の種別に応じて元の映像コンテンツをリアルタイムにフォーマット変換する。
【0109】
端末の判定は、例えば、STB経由での接続か、PC経由での接続か、携帯電話経由での接続かを、アドレスや番号を用いることにより判定することにより行うことができる。そして、例えば、STB、PC向け配信ならば、MPEG-2に変換、携帯向けならばH.264およびMPEG-4に変換、のようにして最適な符号化方法を決定する。また、配信先端末属性を、端末管理テーブルを用いて取得し、属性に応じた圧縮方式を選択することとしてもよい。
【0110】
また、端末属性に応じて、端末側でのコンテンツの表示時に、画像を全画面で表示されるように画像サイズを自動的に拡大・圧縮する。また、特定の映像オブジェクトのみを拡大表示する指定があった場合は、特定オブジェクトのみ全画面表示するように画像サイズを調整することも可能である。これらサイズに応じた映像を出力するための変換処理は、コンテンツ配信サーバ1側のみならずSTB、PC側で行ってもよい。STB、PC側で行う場合は、ダウンロードしたファイルを蓄積可能な条件が満たされるときに変換を行う。
【0111】
上記のような端末シームレス化部17の機能により、テレビ、PC、携帯電話等、利用者が自由に端末を変えても番組視聴や商品選択等の機能を利用することができる。
【0112】
(端末制御装置)
次に、端末制御装置2について説明する。端末制御装置2は、コンテンツ配信サーバ1から配信制御により利用者に配信されるコンテンツを受信し、利用者の操作をコンテンツ配信サーバ1に伝えるインタラクティブ動作を実現する装置である。
【0113】
さて、一般にネットワーク上のサーバへの接続をPC で行う場合、ネットワーク接続設定とブラウザ起動等の専門的知識に基づく操作が必要であり、テレビのように簡単にチャンネル選択をすることによりサーバに接続できる汎用的な装置は(専用のCATV 等を除けば)存在しない。
本実施の形態では、簡単にチャンネル選択をすることによりコンテンツ配信サーバに接続できるようにするために、端末制御装置2に自動URL 接続機能を備え、また、システム側には端末制御装置2と連携して接続機能を提供する経路情報センタとネームサーバ(DNS 等)を備えている。このような構成により、利用者は、端末制御装置2に付属したリモコンの特定ボタンを押すだけで、特定のコンテンツ配信サーバ(URL)へ接続でき、コンテンツを受信できる。より具体的には図26に示すような処理が行われる。
【0114】
ユーザがリモコンボタンで所定のチャンネルを選局すると、その情報が端末制御装置2に送られる(ステップ71)。 そして、端末制御装置2はユーザのSTB−ID(ユニーク識別子)と選局チャンネル情報を経路情報センターに送り(ステップ72)、経路情報センターから選択されたチャンネルのURL等を取得する(ステップ73)。端末制御装置2は取得した所在場所情報を用いてコンテンツ配信サーバに接続し視聴を開始する(ステップ74〜77)。
なお、経路情報センターへの接続には図27に示す経路情報センタ情報を用いる。経路情報センタ情報は、ローミング可能な複数センタのリストであり、コンテンツ配信サーバによる情報PUSHにより更新されるものである。
【0115】
(端末のUI装置)
本実施の形態では、UI装置として、音声認識用マイク付リモコン、ポインティングデバイス(レーザーポインタ等)付リモコン、携帯電話リモコン、等を用いることができる。
【0116】
音声認識用マイク付リモコンは、リモコンにマイクを搭載し、音声によるインタラクティブな操作を可能としたものである。マイクを用いて発した音声は リモコン内に装備した 音声認識装置により認識され、ナビゲーション等を行うことができる。また、認識能力を一定のキーワードに制限することにより、リモコンでの音声認識装置をコンパクトにしている。更に、雑音による誤動作、発話者の音量不均質による認識低下、等の問題に対するため、リモコンボタンやジョグダイヤルにより音量や指向性調節を行うことが可能となっている。
【0117】
ポインティングデバイス(レーザーポインタ等)付リモコンは、レーザーをテレビに照射することで、画面中の特定位置(商品表示位置等)をポイントする機能を有している。テレビ画面上の位置識別は、画面表面に受光用機構を設ける方式、リモコンジャイロ搭載方式、等により実現することが可能である。また、本実施の形態の携帯電話リモコンは、携帯電話の送受話機能を音声入力機能として利用し、マイク付きリモコンと同等のUI装置としている。携帯電話からリモコンへの切替、逆の切替は、ボタン操作で無線と赤外線(または無線LAN)の切替を行うことで実現することができる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1】本発明の実施の形態におけるコンテンツ配信システムの構成図である。
【図2】配信制御部11の動作の概要を説明するための図である。
【図3】配信制御部11の動作の概要を説明するための図である。
【図4】Push型モードの場合におけるコンテンツ配信システムの処理を示すシーケンスチャートである。
【図5】Push型モードの場合におけるコンテンツ配信システムの処理を示すシーケンスチャートである。
【図6】Pull型モードの場合におけるコンテンツ配信システムの処理を示すシーケンスチャートである。
【図7】配信時間割の例を示す図である。
【図8】配信時間割の例を示す図である。
【図9】配信時間割の例を示す図である。
【図10】ジャンルの近さを判断する方法を説明するための図である。
【図11】ユーザアクセス履歴を用いて配信対象ユーザを選択する方法を説明するための図である。
【図12】ユーザアクセス履歴を用いて配信対象ユーザを選択する方法を説明するための図である。
【図13】ユーザ属性情報取得処理を説明するための図である。
【図14】コンテンツ挿入の例を示す図である。
【図15】空間配置テーブルの項目を示す図である。
【図16】挿入制御のための選択フローを示す図である。
【図17】画面内被挿入フラグが可のコンテンツに対して実行する画面内挿入処理のフローを示す図である。
【図18】挿入コンテンツリストの決定方法を説明するための図である。
【図19】被挿入コンテンツの尺に応じて挿入コンテンツを選択する処理を説明するための図である。
【図20】競合コンテンツリストを作成する処理を説明するための図である。
【図21】ナビゲーション方式のイメージ図である。
【図22】複数コンテンツ編成部14での処理のイメージ図である。
【図23】EC連携商品購入連動部15により実現される処理のイメージ図である。
【図24】TV連携商品購入連動部16により実現される処理のイメージ図である。
【図25】端末シームレス化部17により実現される処理のイメージ図である。
【図26】端末制御装置2がコンテンツ配信サーバに自動接続する際の処理を示す図である。
【図27】経路情報センタ情報を説明するための図である。
【符号の説明】
【0119】
1 コンテンツ配信サーバ
2 端末制御装置
3 端末装置
4 端末ユーザインタフェース(UI)装置
5 ネットワーク
11 配信制御部
12 視聴選択案内部
13 データベース格納部
14 複数コンテンツ構成部
15 EC連携商品購入連動部
16 TV連携商品購入連動部
17 端末シームレス化部
111 配信制御メイン部
112 配信ユーザ選択部
113 配信画面制御部
114 配信時間制御部
131 コンテンツデータベース
132 コンテンツ属性データベース
133 契約条件データベース
134 ユーザ属性データベース
135 商品・企業属性データベース
136 ユーザ利用履歴データベース
137 端末属性データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ配信サーバと、UI装置を備えた端末装置と、端末制御装置とを備え、前記端末装置から送信される情報に基づきコンテンツを配信するコンテンツ配信システムであって、
前記コンテンツ配信サーバは、
コンテンツの属性をコンテンツ毎に格納したコンテンツ属性データベースと、
コンテンツ提供者とコンテンツ配信運営者間で定められたコンテンツの配信条件と表示条件とを含むコンテンツ配信条件データベースと、
ユーザ毎のコンテンツの利用履歴を含むユーザ情報データベースと、
前記コンテンツ配信条件データベースに格納されたコンテンツ配信条件に基づき予め作成されたコンテンツ毎のコンテンツ配信予定時刻を含む配信時間割テーブルと、配信予定時間帯とを参照し、配信の候補となるコンテンツの所在情報を含む配信スケジュールリストを作成する配信時間制御手段と、
前記配信スケジュールリスト中の各コンテンツに対し、前記コンテンツ配信条件データベースに格納された配信条件に適合するユーザを、前記コンテンツ属性データベースと前記ユーザ情報データベースとを参照することにより選択し、選択したユーザの識別情報を含む配信ユーザリストを作成する配信ユーザ選択手段と、
前記配信スケジュールリスト中の各コンテンツに対し、前記コンテンツ配信条件データベースに格納された表示条件を参照することにより端末装置への表示方法を決定する配信画面制御手段と、
前記配信ユーザリスト中のユーザの端末装置に対し、前記配信画面制御手段で決定された表示方法に対応したコンテンツ画面を送信する送信手段と、を備え、
前記UI装置は、音声認識手段、及びポインティングデバイスの双方またはいずれか一方を備え、
前記端末制御装置は、経路情報センターから接続先となるコンテンツ配信サーバの情報を取得し、当該コンテンツ配信サーバに自動的に接続する手段を備える、
ことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項2】
前記コンテンツ配信システムは、
ユーザが前記UI装置を用いて入力した情報に基づき、ユーザが希望するコンテンツを抽出する視聴選択案内手段と、
予め作成された番組編成用のメタデータと、編成の対象となるコンテンツのメタデータとを用いて番組を編成する番組編成手段と、
ユーザから入力された購入指示情報に基づき、端末装置に表示された商品を購入するためのサイトに端末装置を接続させる商品購入連動手段と、
端末装置の種別を識別し、その種別に応じてコンテンツの符号化方法及び画面サイズを決定するコンテンツ出力調整手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ配信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2007−201742(P2007−201742A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−16991(P2006−16991)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【出願人】(000102717)エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア株式会社 (43)
【出願人】(500040964)エヌ・ティ・ティ番号情報株式会社 (4)
【Fターム(参考)】