説明

コントロールシステムを有するチェア

本発明によれば、チェア用のコントロールシステム(12)が提供される。該コントロールシステムは、第1および第2の弾性ブロック(24,26)、第1および第2の安定化部材(20,22)、および第1および第2の揺動体(28,30)を有する。前記第1の安定化部材は、第1端と第2端を有し、第1の水平軸をなす。前記第1の安定化部材の第1端は前記第1の弾性ブロック内に達し、前記第1の安定化部材の第2端は前記第2の弾性ブロック内に達している。前記第2の安定化部材は前記第1の安定化部材に連結体(27)により連結されている。前記第2の安定化部材は、第1端と第2端を有し、前記第1の水平軸に平行に位置する第2の水平軸をなす。前記第2の安定化部材の第1端は前記第1の揺動体に可動的に連結され、前記第2の安定化部材の第2端は前記第2の揺動体に可動的に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェアに関し、さらに詳しくは、シートの下にコントロールシステムを有するチェアに関する。
【背景技術】
【0002】
現代のチェアは、多くの場合、バックとシートを有しており、これらは多数の動作面について数種の機能的動作が可能となっている。詳しくは、多くのチェアは、最も快適で、調整可能なチェア動作を提供するために、着座した使用者に対してコンポーネントを独特な方法で動作させることのできる、滑動、回動および揺動動作を独立に行う動作コントロール機構をシートの下に有している。しかし、これらのコントロール機構は、前記動作機能を実現する数種の独立した外部アクチュエータを必要とする、複雑なコントロール機構になりやすい。さらに、かかるコントロール機構は、同期的に反応して着座した使用者の位置や動きを変えるものとはなりにくい。その代わりに、該コントロール機構は、大抵、独立したアクチュエータ起動を必要とし、それらは互いに独立的に反応する傾向にある。さらに、該独立的に作動する機構はスペースを占有し、構造的に大きなサイズになる場合がある。これは、シンプルな外形を要求される、すなわち、換言すれば、それらのシートの下が制約されない非占有領域であることを要求されるチェアに望ましいものではない。また、これらの機構の設計は、複雑な仕事であり、この仕事には、競合する機構的な要求と動作機構間の物理的関係を理解し、解決するために多くの時間が必要となる。
【0003】
したがって、前述の利点を有し、かつ前述の問題点を解決する動作コントロール機構を有するシートを提供することが、望まれている。より具体的には、使用者の動きに反応して揺動およびリクライニングの同期動作を容易に行うシートコントロールを提供することが、望まれている。また、チェアの過剰動作を防ぐ好適な機構を提供するシートコントロールを提供することが、望まれている。具体的には、地面に対するチェアの過剰な回動、偏揺れ、前後および左右移動に抗する、すなわち、それらを減衰させるための適切なコントロールを提供することが、望まれている。また、外部アクチュエータを殆ど或いは全く用いないコントロール機構を提供することが、望まれている。また、比較的小さく、コンパクトなコントロール機構を提供することが、望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述の問題点及びその他の問題点を解決し、かつて提供されたことのない効果および態様を提供する。本発明の特徴及び効果の完全な議論は、図を参照しつつ行う以下の詳細な説明に従う。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、チェア用のコントロールシステムが提供される。該コントロールシステムは、第1および第2の弾性ブロック、第1および第2の安定化部材、および第1および第2の揺動体とから構成されている。第1の安定化部材は第1端および第2端を有し、第1の水平軸をなしている。第1の安定化部材の第1端は第1の弾性ブロック内に達しており、第1の安定化部材の第2端は第2の弾性ブロック内に達している。第2の安定化部材は連結体によって第1の安定化部材に連結されている。第2の安定化部材は第1端および第2端を有しており、前記第1の水平軸に平行な第2の水平軸をなしている。第2の安定化部材の第1端および第2端はチェアのシートコンポーネントに可動的に連結するように設定されており、好ましくはチェアのシートコンポーネントとバックフレームとに連結されている。詳しくは、第2の安定化部材の第1端は第1の揺動体に可動可能に連結され、第2の安定化部材の第2端は第2の揺動体に可動可能に連結されている。
【0006】
本発明の他の一態様によれば、コントロールシステムは、第2の安定化部材の第1端および第2端をそれぞれ第1および第2の揺動体に連結するための連結アッセンブリを有する。該連結アッセンブリは、第1および第2の各揺動体中に形成されているスロットを有する。また、該連結アッセンブリは、前記第2の安定化部材の第1端および第2端に設けられた滑り軸受を有する。該滑り軸受は、前記スロット内の雌状部に嵌め込まれる雄状嵌合部を有してもよい。その結果、リクライニングしたときに、連結アッセンブリは、第1および第2の各揺動体を、第2の安定化部材に対して、該第2の水平軸の動きに対してほぼ垂直な方向へ、移動可能にするとともに、第2の水平軸周りの回動を可能にする。
【0007】
本発明の他の一態様によれば、チェアのコントロールシステムが提供される。該コントロールシステムは、少なくとも1つの弾性ブロック、1つの安定化部材、および第1および第2の揺動体を有する。前記弾性ブロックは、少なくともその一部が弾性的に圧縮可能な材料から構成されている内芯を有する。前記安定化部材は、第1端、該第1端に対向する第2端、および中間部を有する。該安定化部材の第1端および第2端は第1の水平軸をなしている。該安定化部材の中間部は前記弾性ブロックの内芯を貫通しており、第2の水平軸をなしている。前記第2の水平軸は、前記第1の水平軸から離間しており、かつ第1の水平軸と平行となっている。前記第1の揺動体は前記安定化部材の第1端と連結し、第2の揺動体は前記安定化部材の第2端と連結している。
【0008】
本発明のさらに他の一態様によれば、着座した使用者を支持するためのシートユニットが提供される。該シートユニットは、基体、バックコンポーネント、シートコンポーネント、およびシート下のコントロールシステムを有する。シート下のコントロールシステムは、シートコンポーネントに可動的に連結され、シートコントロールハウジング内に配置されている。該シートコントロールハウジングは内底面を有し、好ましくはハウジング壁を有する。
【0009】
前記シート下のコントロールシステムは、第1および第2の弾性ブロック、第1および第2の安定化部材、および第1および第2の揺動体を有する。第1の弾性ブロックと第2の弾性ブロックは、それぞれ、少なくとも一部が弾性的に圧縮可能な材料から構成されている内芯を有している。第1の安定化部材は第1端と該第1端に対向する第2端を有し、第1の水平軸をなしている。第1の安定化部材の第1端は第1の弾性ブロックの内芯内に達しており、第1の安定化部材の対向する第2端は第2の弾性ブロックの内芯内に達している。
【0010】
前記第2の安定化部材は連結体により前記第1の安定化部材に連結されている。該第2の安定化部材は、第1端、該第1端に対向する第2端を有し、前記第1の安定化部材に平行な第2の水平軸をなしている。前記第1の揺動体は前記第2の安定化部材の第1端に取り付けられている。また、第1の揺動体はチェアのシートコンポーネントに可動的に連結され、好ましくは、シートコンポーネントとチェアバックとに連結されている。前記第1の揺動体は、前端と、後端と、前記シートコントロールハウジングの内底面の少なくとも一部と当接する揺動当接面とを有している。同様に、第2の揺動体は、前記第2の安定化部材の第2端に可動的に連結され、同様に、チェアのシートコンポーネントに可動的に連結されている。また、該第2の揺動体は、前端と、後端と、前記シートコントロールハウジングの内底面の少なくとも一部に当接する揺動当接面とを有している。
【0011】
本発明の他の特徴および効果については、添付の図面を考慮に入れた、以下の詳細な説明およびクレームから、当業者にとっては明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明を理解するために、以下に本発明を関連の図面を参照しつつ実施例により説明する。関連の図面は:
【図1】図1は、本発明のコントロールシステムを採用したチェアの正面斜視図である。
【図2】図2は、図1のチェアを背後から見た斜視図である。
【図3】図3は、図1のチェアの正面図である。
【図4】図4は、図1のチェアの背面図である。
【図5】図5は、図1のチェアの側面図である。
【図6】図6は、コントロールハウジングを有する、本発明に係るコントロールシステムの斜視図である。
【図7】図7は、コントロールハウジングを図示しない、本発明に係るコントロールシステムの斜視図である。
【図7A】図7Aは、本発明の一実施例に係る、揺動体とコントロールハウジングの内壁との間における、支軸、ローラ、およびスロットの組み合いを示す概略図である。
【図8】図8は、図7に示したコントロールシステムの上面図である。
【図9】図9は、図6に示したコントロールシステムの概略図である。
【図10】図10は、図7に示したコントロールシステムの背面図である。
【図11】図11は、本発明のコントロールシステムと関係して用いられる弾性ブロックの一実施例の側面図である。
【図11A】図11Aは図11に示した弾性ブロックの、図11の11A−11A線に沿う断面図である。
【図12】図12は、本発明のコントロールシステムに関係して用いられる弾性ブロックの一実施例の、図8の12−12線に沿う断面図である。
【図13】図13は、本発明のコントロールシステムに関係して用いられる連結アッセンブリの斜視図である。
【図14】図14は、図13に示した連結アッセンブリの分解斜視図である。
【図14A】図14Aは、本発明のコントロールシステムに関係して用いられる揺動体の概略平面図である。
【図15】図15は、本発明に係るコントロールシステムの他の一実施例の、揺動体を図示しない斜視図である。
【図16】図16は、図15に示したコントロールシステムの上面図である。
【図17】図17は、図16に示したコントロールシステムの、17−17線に沿う側断面図である。
【0013】
上記図示の各コンポーネントは、正しい縮尺ではなく、本発明の原理を明示することに重きを置いたものである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は多様な形態の様々な実施例が可能であるが、図面を示し、以下に本発明の好適な実施例の詳細を説明する。これら実施例の説明は、本発明の原理の好適な例示と考えられるべきものであり、本発明の広い態様を以下に説明の実施例に限定するものではない。
【0015】
図1〜5に示すように、チェア10は、本発明のシート下のコントロールシステム12が組み込まれたものであり、通常、基体14、シート板とシートシェルとを有するシートコンポーネント16、およびバック18を有する。前記シートコンポーネント16とバック18は、通常、基体14に、シート下のコントロールシステムによって、可動的に支持されている。
【0016】
前記本発明のシート下のコントロールシステム12は、シートコンポーネント16およびバック18の揺動動作およびリクライニング動作が同期してできるように構成されている。しかも、該シート下のコントロールシステム12は、また、シートコンポーネント16とバック18の制御不能な動作、すなわち過剰な動作を防止する適切な機構を有している。詳しくは、該シート下のコントロールシステム12は、シートコンポーネント16およびバック18の過剰な横揺れ(すなわち、横に移動して横に傾く)および偏揺れに耐える、すなわち減衰させるように構成されている。また、該シート下のコントロールシステム12は、地面もしくはチェア10の他の部分に対するシートコンポーネント16およびバック18の前後移動および左右移動を抑制するように構成されている。また、本発明の、シート下のコントロールシステム12は、シートコンポーネント16とバック18を直立位置に保つ補助をする。換言すれは、本発明の、シート下のコントロールシステム12は、シートコンポーネント16およびバック18が、着座している使用者の姿勢の変化、あるいは使用者が異なることによる姿勢の変化に反応して様々な程度に動きを調節するように、シートコンポーネント16およびバック18の動作を管理する。
【0017】
次に図6〜9を見ると、本発明のシート下のコントロールシステム12は、第1および第2の安定化部材20,22、第1および第2の弾性ブロック24,26、および第1および第2の揺動体28,30を有する。本発明の好適な一実施例によれば、該コントロールシステム12はコントロールハウジング32内に配置される。図6〜8に示すように、コントロールハウジング32の内底面34は少なくとも1つの揺動面36を有する。前記第1および第2の揺動体28,30は、前記コントロールハウジング32内に配置され、前記少なくとも1つの揺動面36と当接する。
【0018】
また、前記揺動面36は、該揺動面の少なくとも一部の上に配置された制振材200を有してもよい。該制振材200は、前記揺動体と前記揺動面36との非調和的なぶつかり合いを防ぎ、その上に揺動体が当接することにより雑音および衝突を低減する役割をするものであれば、いかなる材料でもよい。該制振材200としては、例えば、天然ゴム、合成ゴムもしくは他の公知の好適な制振材200を用いることができるが、これらに限定されるものではない。このように、第1および第2の揺動体28,30の揺動体当接面は前記制振材に当接することが図られる。あるいは、制振材を用いずに、第1および第2の揺動体28,30の揺動体当接面をコントロールハウジング32の底面34に直接当接させてもよい。
【0019】
本発明の好適な一実施例によれば、前記揺動面36は、チェアの前記シートコンポーネントが取り付けられる、一般的に垂直であるシートシャフトに対して(シャフトが垂直であるのに対して)水平な面である。このように、コントロールシステム12がチェア10に組み込まれると、揺動面36は、通常、チェア10が置かれる面に平行となる。しかし、揺動面36は、本発明から逸脱しない範囲内において、回動すなわち傾斜してもよいことは、理解されるであろう。また、当業者には、揺動面36は、コントロールハウジン32の底面34により定義される単一面であっても多面であってもよいことは理解されるであろう。例えば、図6〜8に示された、本発明の好適な一実施例において、ハウジング32は、第1および第2の揺動面36を有しており、これらはそれぞれ前記第1および第2の揺動体28,30の各一つの揺動体当接面に対応する。しかし、コントロールハウジング32は、該コントロールハウジング32の底面34によって定義される単一の揺動面36を有するものであってもよい。
【0020】
図6〜8および12に示される、本発明の一実施例によれば、第1の安定化部材20は第1端と該第1端に対向する第2端を有する。該第1の安定化部材20は前記コントロールシステムハウジング32内において第1の水平軸(x)をなしている。第1の安定化部材20の第1端は第1の弾性ブロック24の内芯38内に達しており、第1の安定化部材20の第1端に対向する第2端は第2の弾性ブロック26の内芯38内に達している。第1の安定化部材20および弾性ブロック24,26は、第2の安定化部材22およびその揺動体28,30への取付具と(以下に説明するように)協同的に動作し、チェア10のシートコンポーネント16の垂直移動と左右回動を抑止する。より詳しくは、各弾性ブロック24,26の内芯38は、地面に対するシートコンポーネント16の垂直移動および左右回動が生じると、第1の安定化部材20によって圧縮され、安定化部材20,22を介して弾性ブロック24,26の内芯38に伝達されたエネルギーを吸収する。リクライニング中、弾性ブロック24,26は、チェア10を正姿させる弾性材料(例えば、内芯38)のねじり変位によりエネルギーを蓄える。
【0021】
また、第2の安定化部材22は、第1端と該第1端に対向する第2端を有する。図7に示すように、第2の安定化部材22は第1の安定化部材20に平行な第2の水平軸(X)をなしている。該第2の安定化部材22の第1端は第1の揺動体に可動的に連結されており、第2の安定化部材22の第2端は第2の揺動体に可動的に連結されている。
【0022】
本発明の一実施例において、コントロールシステム12は、第2の安定化部材22の第1端および第2端をそれぞれ第1および第2の揺動体28,30へ連結するための連結アッセンブリ40を有する。図13および14に示すように、連結アッセンブリ40は、第1および第2の各揺動体内に形成されているスロット42、および第2の安定化部材22の第1端および第2端のそれぞれに取り付けられている滑り軸受44を有する。本発明によれば、第2の安定化部材22の第1端および第2端のそれぞれは、各滑り軸受44に回動可能に嵌め込まれ、各滑り軸受44は第1および第2の各揺動体28,30内の各スロット42に滑動可能に嵌め込まれている。かかる構造により、第1および第2の各揺動体28,30は第2の安定化部材22に対して動作可能となっている。本発明の一実施例において、滑り軸受44はスロット42の雌状嵌合端に嵌合するように調整された雄状部を有する。
【0023】
図6,7および7Aに示す、本発明の一実施例において、第1および第2の揺動体28,30は、それぞれ、支軸101とローラ102を有し、コントロールハウジング32の内壁に設けられたスロット100と可動的に連結している。支軸101,ローラ102,およびスロット100は、協同的に作用して、チェアの残りのコンポーネントに対するシートコンポーネント16の前後移動と、左右移動の結果として生じる負荷に対する抵抗力をもたらす。また、支軸101,ローラ102およびスロット100が第2の安定化部材22と一緒に動く構造は、シートコンポーネント16の偏揺れを抑止する役割を果たす。好ましくは、バック18はシートコンポーネント16と一緒に動く。
【0024】
第1および第2の安定化部材20,22は、好ましくは、第1端を有する棒鋼である。図6および7に示す実施例によれば、第1および第2の各安定化部材20,22は、通常、断面円形である。しかし、第1および第2の各安定化部材20,22は、本発明から逸脱しない範囲において、他の断面形状を有していてもよいことは、明らかであろう。例えば、第1および第2の安定化部材20,22の一方あるいは両方の断面形状が、矩形、八角形、楕円形もしくは他のあらゆる断面形状であってもよいが、これらに限定されるものではない。また、安定化部材は棒形状以外の形状であってもよいことは、当業者に理解されるであろう。例えば、安定化部材の一方もしくは両方が、長尺帯状体であってもよいが、これに限定されるわけではない。さらに、好ましくは鋼製であるが、第1および第2の部材は、負荷を受けたときに弾性変形可能で、かつ、ここに説明したように隣接のコンポーネントに負荷を伝達するに充分な剛直性を有する全ての材料から構成することができる。
【0025】
図8に示すように、第2の安定化部材22は、好ましくは、第1の安定化部材20の長さTL1より長い長さTL2を有する。さらに詳しくは、第2の安定化部材22は、第1および第2の揺動体28.30と連結し、コントロールハウジング32の幅寸法をほぼ横切る長さTL2を有する。第1の安定化部材20の長さTL1は、第1の安定化部材20が、第1および第2の弾性ブロック24,26と連結し、互いに対向する第1および第2の揺動体28,30の間に配置可能な寸法に設定されている。
【0026】
前述のように、第1および第2の安定化部材22は、第1の揺動体28に連結されている。前記第2の安定化部材22の第2端は前記第2の揺動体30に連結されている。次に前記第1および第2の揺動体28,30はチェア10のシートコンポーネント16に連結されている。このように、第2の安定化部材22の第1端および第2端は、チェア10のシートコンポーネント16に掛かった負荷を効果的に受けるように設定されている。第2の安定化部材22の第1端と第2端との間の部分は、該第2の安定化部材22の第1端と第2端に伝達された左右回動、リクライニングおよび揺動の負荷を、第1の安定化部材20に移動する助けとなる。
【0027】
同様に、第1の安定化部材20は、第2の安定化部材22からの負荷を受けるように設定された部分を有する。第1の安定化部材20の第1端および第2端は、それぞれ第1および第2の弾性ブロック24,26に連結されている。したがって、第1の安定化部材20の第1端および第2端は、該第1の安定化部材20に伝達された左右回動、リクライニングおよび揺動の負荷を“地面(ground)”に受け渡す。
【0028】
図8に示すように、第1の安定化部材20および第2の安定化部材22は、連結体27により相互に連結されている。連結体27は、好ましくは、所定の長さの1つもしくはそれ以上の鋼部材から構成されている。連結体27の長さは、第1および第2の安定化部材20,22間の横の距離Tによって決定されている。好適な実施例では、第1および第2の安定化部材20,22間の距離Tは約1.25インチである。しかし、第1および第2の安定化部材20,22間の距離Tは、コントロールハウジング32および本発明を採用するチェアの寸法に応じて変更してもよい。
【0029】
前述のように、第1の揺動体28は、第2の安定化部材22の第1端に取り付けられている。また、第1の揺動体28は、チェア10のシートコンポーネント16とバック18に可動的に連結されている。第1の揺動体28は、前端、後端、およびシートコントロールハウジング32の内面の少なくとも一部に当接する揺動体当接面を有する。同様に、第2の揺動体30は、第2の安定化部材22の第2端に取り付けられており、チェア10のシートコンポーネント16とバック18に可動的に連結されている。また、第2の揺動体30は、前端、後端、およびシートコントロールハウジング32の揺動面36の少なくとも一部と当接する揺動体当接面を有している。ここに説明したように、第1および第2の両揺動体28,30の揺動体当接面は、好ましくは、コントロールハウジング32の揺動面36上に位置する制振材200に当接している(図7〜9を参照)。第1および第2の揺動体28,30は、両方とも、チェア10のシートコンポーネント16とバック18に公知の固定手段によって可動的に連結されている。例えば、第1および第2の揺動体28,30は、シートコンポーネント16およびバック18に、締結具、溶接、あるいはチェアコンポーネントを固定するために慣用されている他の機械的あるいは化学的機構によって、連結することができるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
図14Aに示すように、第1および第2の各揺動体28,30の揺動体当接面の一部は、通常、2つの接平面(T)間の領域において円弧をなしている。該円弧の半径は、好ましくは、5インチから20インチであり、より好ましくは11インチから14インチである。最も好ましくは、該円弧の半径は12.375インチである。さらに、本発明の好適な一実施例によれば、接平面(T)間の角度Aは、好ましくは、ほぼ8°〜20°であり、最も好ましくは、12°である。しかし、当業者には、接平面(T)間の角度は、着座した使用者の広範囲な動きにより発生した負荷を移動し、終局的に散逸させることを容易とするに好適な角度であれば、いかなる角度でもよいことは、理解されるであろう。
【0031】
当業者に理解されるように、前記コントロールシステム12は、また、制止装置を有することができる。これら制止装置は、第1および第2の揺動体28,30の過剰な動きを抑制もしくは制止して、チェアに、そしてユーザー選択に対して安定性を与える役割を果たす。該制止装置は、ゴムや、剛直で且つ弾性的な制止をもたらす他の全ての材料などの制振材料から構成してもよい。
【0032】
第1および第2の弾性ブロック24,26は、それぞれ、外環35および内芯38とから構成されている。好ましくは、前記外環35は、通常、例えば、非限定的に、アルミニウム製あるいは鋼製鋳造物などの剛直な材料から構成されている。図12に示す一実施例において、外環35は、コントロールハウジング32の底面34に、慣用の締結具もしくは公知の溶接技術によって確実に取り付けられるC形である。しかし、外環35は該実施例に示されたものに限定されず、代わりにいかなる形状すなわち断面であってもよいことは、当業者に理解されるであろう。さらに、弾性ブロックの外環35の取付方法は、限定されるものではなく、該取付方法には、弾性ブロック24,26をコントロールハウジング32に確実に固定するに好適な公知の方法および手段が含まれることも理解されるであろう。さらに、弾性ブロックを、確実な固定に好適で、コントロールシステムを“地面に対して安定(ground)”とするようなコントロールハウジング32内の他の部分に、取付けるようにしてもよい。
【0033】
ここで図12を参照するが、前記第1および第2の弾性ブロック24,26の内芯38は、弾性的に圧縮可能な材料から形成されている。好ましくは、該第1および第2の弾性ブロック24,26の内芯38は天然ゴムから形成される。しかし、該内芯38は、合成ゴムや、負荷を受けた時に圧縮変形可能であり、その材料が負荷を受ける前とほぼ同じ状態に復元する充分な弾性を有するものであれば、いかなる材料から形成されていてもよい。さらに、そのような全ての材料は変形限界値を有しており、所定のサイクル数の後では弾力性がある程度失われることが理解されるであろう。しかし、使用する材料の特性における係る固有な限界によって、本発明が損なわれるべきではない。
【0034】
本発明を採用したチェア10は、さらに、シートコンポーネント16をコントロールシステム12に滑動可能に取り付けるための取付アッセンブリを有してもよい。本発明の一実施例によれば、該チェアのコンポーネント16のシート板は、第1および第2の揺動体28,30に、ねじ、ボルト、ピン、溶接、あるいは該シート板を揺動体28,30に確実に取り付けるために好適な他の方法によって、取付られる。このアッセンブリ(すなわち、シート板および揺動体)は、シートコンポーネント16のシートシェルを滑動可能に受け、該シートシェルが当接する基盤を提供する。一実施例によれば、滑動的に当接可能とするために、前記取付アッセンブリは、シートコンポーネント16のシート板あるいはシートシェルの一方の上に配置された連結タブを有してもよい。また、該取付アッセンブリは、前記連結タブに滑動可能に係合するように形成された受けタブを有する。前記受けタブは、前記シートコンポーネント16のシート板およびシートシェルの他方の上に配置されている。したがって、シートコンポーネント16が組み立てられると、シートシェルは、コントロールシステム12に取り付けられたシート板に対して滑動可能となり、前記連結タブが前記受けタブに滑動可能に係合する。また、該取付アッセンブリは、さね継ぎ結合アッセンブリもしくはシートコンポーネント16のシートシェルをコントロールシステム12にシート板を介して確実に取り付けるために適した他の機構を有してもよい。あるいは、該取付アッセンブリは、単に組立のための位置決め具として機能するものであってもよい。係る場合では、当業者は、前記シートシェルをシートコンポーネント16のシート板に固定するために締結具を用いてもよいことを理解するであろう。
【0035】
本発明のシートコントロールシステムの他の実施例であるシートコントロールシステム12’を、図15〜17に示す。図示の実施例によれば、コントロールシステム12’は、少なくとも1つの弾性ブロック46、1つの安定化部材104、および第1および第2の揺動体(不図示)とを有する。図11および11Aに示すように、本発明の該実施例の弾性ブロック46は、外環35’および内芯38を有する。好ましくは、前記外環35’は、例えば、アルミニウム製もしくは鋼製の鋳造物などの一般に剛直な材料から形成されるが、これらに限定されるものではない。外環35’は、コントロールハウジング32の底面34に、慣用の締結具や公知の溶接技術によって、固定的に取り付けられるC形である。しかし、当業者には、外環35’の形状は図示の実施例に限定されるものではなく、あらゆる幾何形状が可能であることが理解されるであろう。さらに、弾性ブロック46の外環35’を取り付ける方法は限定されず、弾性ブロック46をコントロールハウジング32に確実に取り付けるに適した公知の全ての方法および手段を用い得ることが理解されるであろう。さらに、弾性ブロック46を、コントロールハウジング32の確実な固定に適した他の部分に取り付けるようにしてもよい。
【0036】
本発明の一実施例において、弾性ブロック46の外環35’は段差環142を有する。図11および11Aに示すように、段差環142は、各弾性ブロック46の内芯38の一部分のみを露出させている。そして、該段差環142は、タブ110に当接して、安定化部材104によって内芯38に圧縮力が加えられた時に、内芯38が完全に圧縮されてしまうのを抑止する。弾性ブロック46の係る特定の構造が図15〜17に示された本発明の該実施例において採用されていることは好ましいことであるが、図6〜9に示された、前述の本発明の前記実施例にも、同様に段差環142を用いてもよいことは理解されるであろう。
【0037】
弾性ブロック46の内芯38は、弾性的に圧縮可能な材料から形成されている。好ましくは、弾性ブロックの内芯38は、天然ゴムから形成される。しかし、該内芯38は、負荷を受けた時に圧縮変形可能であり、その材料が負荷を受ける前とほぼ同じ状態に復元する充分な弾性を有するものであれば、いかなる材料から形成されていてもよい。さらに、全てのそのような材料は変形限界値を有しており、所定のサイクル数の後では弾力性がある程度失われることが理解されるであろう。しかし、使用する材料の特性における係る固有な限界によって、本発明は損なわれるべきではない。
【0038】
図16に示されるように、安定化部材104は、第1端、該第1端に対向する第2端、および中間部とを有する。安定化部材104の第1端と第2端は第2の水平軸(x)をなしている。安定化部材104の中間部は、弾性ブロックの内芯38を貫通し、第1の水平軸(x)をなしている。前記第2の水平軸(x)は前記第1の水平軸(x)と平行に配置されている。安定化部材104の第1端および第2端は、それぞれ第1および第2の揺動体(不図示)に連結されている。そして第1および第2の揺動体はチェア10のシートコンポーネント16に連結されている。したがって、安定化部材104の第1端および第2端はチェアのシートコンポーネント16に加えられた負荷を受ける。安定化部材104の中間部は、安定化部材104の第1端および第2端によって受けた負荷を弾性ブロック46に伝え、弾性ブロック46に負荷を吸収させ、残留エネルギーとして蓄えさせる。したがって、安定化部材104の第1端および第2端によって受けられた負荷は、効果的に“地面(ground)”に移動される。
【0039】
好適な一実施例において、第1の水平軸(x)と第2の水平軸(x)間の距離Tはおおよそ1.25インチである。しかしながら、第1および第2の軸間の距離Tは、コントロールハウジング32や本発明を採用するチェアの寸法に対応して変えてもよいことが理解されるであろう。
【0040】
本発明の好適な一実施例によれば、第1および第2の揺動体は、コントロールハウジング32内に配置され、揺動面36’の少なくとも1つと当接する。また、揺動面36’は、前記揺動面36’の少なくとも一部の上に配置された制振材を有してもよい。該制振材は、前記揺動体と前記揺動面36’との非調和的なぶつかり合いを防ぎ、その上に揺動体が当接することにより雑音および衝突を低減する役割をなすものであれば、いかなる材料でもよい。該制振材としては、例えば、天然ゴム、合成ゴムもしくは他の公知の好適な制振材を用いることができるが、これらに限定されるものではない。このように、第1および第2の揺動体の揺動体当接面は前記制振材に当接することが図られる。あるいは、制振材を用いずに、第1および第2の揺動体の揺動体当接面をコントロールハウジング32の底面34に直接当接させてもよい。
【0041】
以上、特定の実施例を図示および説明したが、本発明の精神から大きく逸脱しない範囲において、多くの変形を想到することができ、本発明の保護の範囲は添付のクレームの範囲によって限定されるのみである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の弾性ブロック;
第2の弾性ブロック;
第1の水平軸をなす第1の安定化部材であって、第1端と第2端を有し、該第1の安定化部材の前記第1端は前記第1の弾性ブロック内に達し、該第1の安定化部材の前記第2端は前記第2の弾性ブロック内に達している、第1の安定化部材;
前記第1の安定化部材に連結体によって連結されている第2の安定化部材であって、該第2の安定化部材は、第1端と第2端を有し、前記第1の水平軸に平行に位置する第2の水平軸をなす、第2の安定化部材;
前記第2の安定化部材の第1端に取り付けられている第1の揺動体;および
前記第2の安定化部材の第2端に取り付けられている第2の揺動体;
を有するチェア用コントロールシステム。
【請求項2】
前記第1および第2の各弾性ブロックが弾性的に圧縮可能な材料から形成された内芯を有し、前記第1の安定化部材の第1端と第2端が各弾性ブロックの内芯内に達している請求項1のコントロールシステム。
【請求項3】
さらに、前記第2の安定化部材の第1端および第2端を第1および第2の各揺動体に連結するための連結アッセンブリを有し、該連結アッセンブリは前記第1および第2の揺動体を前記第2の安定化部材に対して前記第2の水平軸に垂直な方向へ移動可能とする請求項1のコントロールシステム。
【請求項4】
さらに、前記第2の安定化部材の第1端および第2端を前記第1および第2の各揺動体に連結するための連結アッセンブリを有し、該連結アッセンブリは前記第2の水平軸周りの回動を可能とする請求項1のコントロールシステム。
【請求項5】
前記連結アッセンブリがさらに前記第2の水平軸周りの回動を可能とする請求項3のコントロールシステム。
【請求項6】
前記連結アッセンブリが、
前記第1および第2の各揺動体に設けられているスロット;および
前記第2の安定化部材の第1端および第2端のそれぞれに設けられている滑り軸受;
を有し、
前記第2の安定化部材の第1端および第2端は各滑り軸受に回動可能に嵌合し、前記各滑り軸受は前記第1および第2の各揺動体の対応するスロットに滑動可能に嵌合している請求項5のコントロールシステム。
【請求項7】
さらに、内底面を有するコントロールハウジングを有し、該コントロールハウジング内に、前記第1および第2の弾性ブロック、前記第1および第2の安定化部材、および第1および第2の揺動体が配置され、前記内底面は少なくとも1つの揺動面を有し、前記第1および第2の揺動体は前記コントロールハウジング内に配置されて前記少なくとも1つの揺動面と当接する請求項1のコントロールシステム。
【請求項8】
さらに、前記揺動面および前記揺動体との間に配置された制振材を有する請求項7のコントロールシステム。
【請求項9】
前記第1および第2の揺動体の一部が通常2つの接平面間の領域において円弧をなしており、該円弧の半径が5インチから20インチである請求項1のコントロールシステム。
【請求項10】
前記円弧の半径が11インチから14インチである請求項9のコントロールシステム。
【請求項11】
前記円弧の半径が12.375インチである請求項9のコントロールシステム。
【請求項12】
前記接平面間の角度がほぼ8°から20°である請求項9のコントロールシステム。
【請求項13】
前記接平面間の角度がほぼ12°である請求項9のコントロールシステム。
【請求項14】
内芯を有する少なくとも1つの弾性ブロックであって、該弾性ブロックの内芯の少なくとも一部が弾性的に圧縮可能な材料から構成されている弾性ブロック;
第1端と該第1端に対向する第2端と中間部を有する1つの安定化部材であって、該安定化部材の第1端と第2端が第1の水平軸をなし、該安定化部材の中間部が前記少なくとも1つの弾性ブロックの内芯を貫通するとともに、第2の水平軸をなし、該第2の水平軸は前記第1の水平軸に平行に位置する、1つの安定化部材;
前記安定化部材の第1端と連結する第1の揺動体;および
前記安定化部材の第2端と連結する第2の揺動体;
を有するチェア用コントロールシステム。
【請求項15】
さらに、前記安定化部材の第1端および第2端を前記第1および第2の各揺動体に連結するための連結アッセンブリを有し、リクライニング中、該連結アッセンブリは前記第1および第2の揺動体を前記安定化部材に対して前記第2の水平軸に垂直な方向へ移動可能とする請求項14のコントロールシステム。
【請求項16】
前記連結アッセンブリがさらに前記第2の水平軸周りの回動を可能とする請求項15のコントロールシステム。
【請求項17】
さらに、前記安定化部材の第1端および第2端を第1および第2の各揺動体に連結するための連結アッセンブリを有し、該連結アッセンブリは前記第2の水平軸周りの回動を可能とする請求項14のコントロールシステム。
【請求項18】
前記連結アッセンブリが、
前記第1および第2の各揺動体に形成されたスロット;および
前記第2の安定化部材の第1端および第2端に設けられた滑り軸受であって、前記第2の安定化部材の第1端および第2端は各滑り軸受に回動可能に嵌合し、前記各滑り軸受は前記第1および第2の各揺動体の対応するスロットに滑動可能に嵌合している、滑り軸受;
を有する請求項16のコントロールシステム。
【請求項19】
前記弾性ブロックが、
一対の段差環であって、該段差環は、前記安定化部材の中間部を貫通させている前記内芯の一部を露出させている、一対の段差環;および
前記弾性ブロックの互いに対向する側面に設けられたタブであって、前記段差環とタブは、前記安定化部材によって前記内芯に左右への力(side to side force)が加えられた時の前記内芯の圧縮を制限するためのものである、タブ;
を有する請求項14のコントロールシステム。
【請求項20】
基体;
バックコンポーネント;
シートコンポーネント;および
チェア用のシート下のコントロールシステムであって、該シート下のコントロールシステムは、前記シートコンポーネントに可動的に連結され、内底面を有するシートコントロールハウジング内に配置されている、シート下のコントロールシステム;を有する、着座した使用者を支えるためのシートユニットであって、
前記シート下のコントロールシステムが、
それぞれ内芯を有する第1の弾性ブロックと第2の弾性ブロックであって、該第1の弾性ブロックと第2の弾性ブロックのそれぞれの内芯の少なくとも一部が弾性的に圧縮可能な材料から形成されている、第1の弾性ブロックと第2の弾性ブロック;
第1の水平軸をなす第1の安定化部材であって、該第1の安定化部材は第1端と該第1端に対向する第2端を有し、該第1の安定化部材の第1端は前記第1の弾性ブロックの内芯内に達し、該第1の安定化部材の第1端に対向する第2端は前記第2の弾性ブロックの内芯内に達している、第1の安定化部材;
前記第1の安定化部材に連結体により連結されている第2の安定化部材であって、該第2の安定化部材は第1端と該第1端に対向する第2端を有し、前記第1の安定化部材に平行に位置する第2の水平軸をなす、第2の安定化部材;
チェアのシートコンポーネントに可動的に連結され、前記第2の安定化部材の第1端に取り付けられている第1の揺動体であって、該第1の揺動体は、前端と、後端と、前記シートコントロールハウジングの内底面の少なくとも一部に当接する揺動体当接面とを有する、第1の揺動体;および
チェアのシートコンポーネントに可動的に連結され、前記第2の安定化部材の第2端に取り付けられている第2の揺動体であって、該第2の揺動体は、前端と、後端と、前記シートコントロールハウジングの内底面の少なくとも一部に当接する揺動体当接面とを有する、第2の揺動体;
を有する、シートユニット。
【請求項21】
さらに、前記第2の安定化部材の第1端および第2端を第1および第2の各揺動体に連結するための連結アッセンブリを有し、該連結アッセンブリは前記第1および第2の揺動体を前記第2の安定化部材に対して独立して動作可能とする請求項20のシートユニット。
【請求項22】
前記連結アッセンブリが、
前記第1および第2の各揺動体に設けられているスロット;および
前記第2の安定化部材の第1端および第2端のそれぞれに設けられている滑り軸受;
を有し、
前記第2の安定化部材の第1端および第2端は各滑り軸受に回動可能に嵌合し、前記滑り軸受は前記第1および第2の各揺動体の対応するスロットに滑動可能に嵌合している請求項21のシートユニット。
【請求項23】
前記内底面が少なくとも1つの揺動面を有し、前記第1および第2の揺動体は前記コントロールハウジング内に配置され、前記少なくとも1つの揺動面に当接している請求項20のシートユニット。
【請求項24】
前記少なくとも1つの揺動面の少なくとも一部が制振材から構成されている請求項23のシートユニット。
【請求項25】
前記第1および第2の各揺動体の一部が2つの接平面間の領域において円弧をなし、該円弧の半径が5インチから20インチである請求項20のシートユニット。
【請求項26】
前記円弧の半径が11インチから14インチである請求項25のシートユニット。
【請求項27】
前記円弧の半径が12.375インチである請求項25のシートユニット。
【請求項28】
前記接平面間の角度がほぼ8°から20°である請求項25のシートユニット。
【請求項29】
前記接平面間の角度がほぼ12°である請求項25のシートユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図7A】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図14A】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2011−522588(P2011−522588A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512445(P2011−512445)
【出願日】平成21年5月5日(2009.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/002780
【国際公開番号】WO2009/148489
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(510052780)スチールケース インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】