説明

コンバインの排ワラ処理部構造

【課題】 横倒れ姿勢で穂先側に寄せながら機体後方側に搬送される排ワラを覆う排ワラカバーの左右横側壁部に開口を開設し、この開口を閉塞する揺動可能な開閉蓋を備えてあるコンバインの排ワラ処理部において、開閉蓋を開口開き姿勢や開口閉じ姿勢に操作する際に、開閉蓋が横外方に、突出しないように構成する。
【解決手段】 開閉蓋41を排ワラカバー34の穂先側の横側壁部39に、左右横軸芯周りで揺動して開口に対して開閉自在に構成し、開閉蓋41を閉じ姿勢と開き姿勢とに保持する姿勢保持手段43,44,45を設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体の左右横一側部に配設された脱穀フィードチェーンで株元を挾持されながら扱室から搬出される脱穀排ワラを、横倒れ姿勢で脱穀フィードチェーンとは左右反対側の穂先側に寄せながら斜め後方側に搬送する排ワラ搬送装置を備えるとともに、この排ワラ搬送装置による搬送排ワラの移動経路を覆う排ワラカバーの穂先側の横側壁部に開口を開設し、この開口を閉塞する揺動可能な開閉蓋を備えてあるコンバインの排ワラ処理部構造関する。
【背景技術】
【0002】
上記排ワラ処理部は、前記開閉蓋を開けて脱穀排ワラを搬送することによって、脱穀排ワラを機体に対して極力脱穀フィードチェーンとは反対側の機体横側(既刈地側)に寄せて排出できるように、かつ、この排ワラ排出を行わない場合には、開口を開閉蓋で閉じておけるようにされたものである。この種の排ワラ処理部において、従来、特許文献1に示されるものでは、開閉蓋の支持部付近に蓋付勢用の小さな板ばねを取り付け、板ばねの付勢力を利用して開閉蓋の板面が水平となる横開き姿勢と、排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った閉じ姿勢とに切換え保持するようにしていた。
【0003】
又、特許文献2に示されるものでは、排ワラカバーの穂先側の横側壁部の内面側で大きく内側に突設させたバネ支持部材にトグルバネを設けて、開閉蓋を、排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った閉じ姿勢、並びに開閉蓋の上端部を支点として下端遊端部を180度上方に揺動させて、開閉蓋が排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った開き姿勢で位置保持するようにしていた。
両者はいずれも開閉蓋を揺動させるだけで操作簡単に開閉できるとともに、開き姿勢にも閉じ姿勢にも保持できるものである。
【0004】
【特許文献1】実開平2−59343号公報
【特許文献2】特開平11−42号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造では、開閉蓋を開き姿勢にした状態で開閉蓋が横外方に大きく出っ張るので、閉じるのを忘れて移動させるとその出っ張りが邪魔になって不測に他物に接触して破損や変形してしまう不都合がある。
特許文献2の構造では、バネ支持部材やトグルバネが、排ワラカバーの穂先側の横側壁部の内面側に大きく突出しているので、開閉蓋と閉じた状態で、排ワラ処理(細断処理)をしているときに、長い排ワラや比較的穂先ボリュームの大きい排ワラの穂先部が、バネに絡み付いて詰まりが生じることがあった。
【0006】
本発明は、排ワラカバーの穂先側の横側壁部に形成した開口を開閉する開閉蓋を、開き姿勢にしたときに、横に突出しないようにしながら、開き姿勢及び閉じ姿勢に姿勢維持させるのに排ワラカバーの穂先側の横側壁部の内面側にトグルバネを支持するような内面側に大きく突出する部材を設ける必要のない、簡単な構造のコンバインの排ワラ処理部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1による発明の構成、作用、効果は次のとおりである。
【0008】
〔構成〕
本願請求項1に係る発明のコンバインの排ワラ処理部構造の構成は、機体の左右横一側部に配設された脱穀フィードチェーンで株元を挾持されながら扱室から搬出される排ワラを、横倒れ姿勢で脱穀フィードチェーンとは左右反対側の穂先側に寄せながら斜め後方側に搬送する排ワラ搬送装置を備えるとともに、この排ワラ搬送装置による排ワラの移動経路を覆う排ワラカバーの穂先側の横側壁部に開口を開設し、この開口を閉塞する揺動可能な開閉蓋を備えてあるコンバインの排ワラ処理部構造において、開閉蓋を前記横側壁部に、左右横軸芯周りで揺動して開口に対して開閉自在に構成し、開閉蓋を開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とに保持する姿勢保持手段を設けたものである。
【0009】
〔作用〕
脱穀フィードチェーンで株元を挾持されながら扱室から搬出された脱穀済みの排ワラは排ワラ搬送装置に受け渡されて、横倒れ姿勢で脱穀フィードチェーンとは左右反対側の穂先側に寄せながら斜め後方側に搬送される。開閉蓋を開口開き姿勢に保持しておくと、排ワラ搬送装置の後端部まで搬送された排ワラの穂先部は一部開口の外に突出した状態で、機体後方に放出される。放出位置にドロッパーなどの排ワラ放出装置が備えられている場合は、放出された排ワラはそこで所定荷重になるまで集積されて、所定重量以上になると圃場の既刈地に放出される。
排ワラ細断装置を設けて排ワラを細断するときは、開閉蓋を開口閉じ姿勢に保持しておくことにより、排ワラ搬送装置まで搬送された排ワラは細断装置に送られる。
【0010】
この場合、開閉蓋を左右横軸芯周りに揺動させることにより、開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とに操作することができるように構成している。
これにより、開口閉じ姿勢においても開口開き姿勢においても、開口蓋は排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った姿勢となり、排ワラカバーの穂先側の横側壁部から横外方に出っ張る状態にならない。開口閉じ姿勢と開口開き姿勢との間の姿勢においても、開閉蓋
は排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った姿勢となり、排ワラカバーの穂先側の横側壁
部から横外方に出っ張る状態にならない。
【0011】
〔効果〕
開口閉じ姿勢、開口開き姿勢、開口閉じ姿勢と開口開き姿勢との間の姿勢において、開閉蓋は排ワラカバーの穂先側の横側壁部に沿った姿勢となり、排ワラカバーの穂先側の横側壁部から横外方に出っ張る状態にならないように構成することができて、コンバインの移動時等に開閉蓋を他物に接触させて破損や変形させてしまうような不都合を避けることができた。
【0012】
請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0013】
〔構成〕
請求項1による発明の構成において、姿勢保持手段には、排ワラカバーの穂先側の横側壁部の外面側に設けた引っ掛け部と、開閉蓋に開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とのそれぞれにおいて前記引っ掛け部に係止するための開孔とを備えたものである。
【0014】
〔作用〕
排ワラカバーの穂先側の横壁部の外面側に引っ掛け部を備え、開閉蓋に開孔を備えており、引っ掛け部を開閉蓋の開孔に係合させることにより、開閉蓋を開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とに保持することができる。
この場合、引っ掛け部を排ワラカバーの穂先側の横壁部の外面側に備えており、排ワラカバーの穂先側の横壁部の内面側に備えていないので、引っ掛け部が排ワラカバーの穂先
側の横壁部の内面側に突出していない。これにより、排ワラの穂先部が引っ掛け部に絡み
付くようなことが少ない。
【0015】
〔効果〕
排ワラの穂先部が引っ掛け部に絡み付くようなことが少なくなり、排ワラの穂先部が開口の付近で詰まるような状態が少なくなって、排ワラの穂先部の詰まりによる作業能率の
低下を防止することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面の記載に基づいて説明する。
〔コンバインの全体構成〕
図1および図2に示すように、左右一対のクローラ走行装置1で支持された機体フレーム2の前方側に刈取前処理装置3を配設し、機体フレーム2の前方右側には、操縦席4を配備した操縦部5を設けてある。
前記操縦部5の後方左側には、前記刈取前処理装置3側から搬送されてきた穀稈を受け継いで脱穀フィードチェーン6で把持しながら脱穀処理する脱穀装置7を、その右側には脱穀処理された穀粒を貯留するグレンタンク8を配設し、さらに後方側には前記脱穀装置7から排出される排ワラを放出または細断処理するための排ワラ処理部9を配設してある。
【0017】
前記クローラ走行装置1は、トラックフレーム10に前後方向での複数箇所に遊転自在に支持されている接地転輪11と、前記トラックフレーム10の後端部に支持されているクローラ緊張輪12とを装備してあり、前記機体フレーム2に固定のミッションケース(図外)に駆動回動自在に支持されている駆動スプロケット13から伝達される動力で駆動されるゴム製のクローラベルト14を、接地転輪11、クローラ緊張輪12及び駆動スプロケットにわたって巻回してある。
【0018】
前記刈取前処理装置3は、前処理部主フレーム15の上部の左右横軸芯P1周りに油圧シリンダ16の駆動によって、上下に昇降自在に揺動するように構成されている。この刈取前処理装置3には、植立穀稈を分草するデバイダ17、デバイダ17で分草された穀稈を引き起こす引起し装置18、引き起こした穀稈を刈取るバリカン型の刈取装置19、刈取られた穀稈を後方の脱穀装置7に向けて搬送する縦搬送装置20を備えている。
【0019】
前記刈取前処理装置3で処理された穀稈は、前記縦搬送装置20から脱穀フィードチェーン6に受け渡され、受継がれた穀稈は脱穀フィードチェーン6で挾持搬送されながら脱穀装置7で脱穀処理され、脱穀された排ワラは脱穀フィードチェーン6から排ワラ搬送装置21に受け渡されて、排ワラ処理部9に搬送される。
【0020】
図2に示すように、脱穀フィードチェーン6と排ワラ処理部9の間には、脱穀装置7の扱胴22を駆動するベルト伝動装置23より動力伝達される排ワラ搬送装置21を設けてある。この排ワラ搬送装置21は、前記ベルト伝動装置23から後方に延設された回転軸24の動力を受けるベベルギヤ機構25とチェーン伝動機構26とを備えた伝動装置27、この伝動装置27によって駆動される排ワラ株元挾持搬送装置28及び排ワラ穂先係止搬送装置29を備えている。排ワラ株元挾持搬送装置28は、突起爪を備えた爪付き無端回動チェーン30と挾持杆31とを備え、挾持杆31の後端部には、伸縮自在な伸長杆32を備え、爪付き無端回動チェーン30に沿って長さを調節できるように構成してある。
【0021】
本発明の排ワラ処理部9は、脱穀された排ワラを細断して圃場に放出したり、長ワラ状態のままで圃場に放出したりするものであり、詳しくは次の如く構成してある。
排ワラ処理部9は、脱穀装置7の後部カバー33の後方に隣接して設けられた排ワラカバー34と、その下に配設した排ワラ細断装置35と、その後方に配設した排ワラ放出装置36とからなる。排ワラ細断装置35と排ワラ放出装置36を総称して排ワラ処理装置37という。
【0022】
排ワラ搬送装置21は、脱穀装置7の後部カバー33と排ワラ処理部9を構成する排ワラカバー34で覆われており、搬送下手側ほど搬送上手側よりも脱穀機体の脱穀フィードチェーン6側とは反対の横外側に位置するように平面視で傾斜する状態に配置してあり、排ワラ穂先係止搬送装置29は、排ワラ株元挟持搬送装置28と同じまたはほぼ同じ配置レベルで平行に位置するように配置してある。排ワラ株元挟持搬送装置28の挾持杆31の搬送終端側に位置する伸長杆32を短縮側に調節すると、排ワラ株元挟持搬送装置28は排ワラを排ワラ細断装置35の上方近くまで搬送してから搬送を解除し、伸長側に調節すると、排ワラ株元挟持搬送装置28は排ワラを排ワラ細断装置35の上方を通過させて排ワラカバー34の後端側の排出口付近まで搬送してから搬送を解除するように構成してある。
【0023】
これにより、排ワラ搬送装置21は、脱穀フィードチェーン6が扱室38から搬出される排ワラを脱穀フィードチェーン6から横倒れ姿勢で受け継いでその横倒れ姿勢のままで穂先側に寄せながら機体後方側に搬送する。排ワラ株元挟持搬送装置28の挾持杆31の伸長杆32を短縮側に調節した場合の排ワラ搬送装置21は、脱穀フィードチェーン6からの排ワラを排ワラ細断装置35の上方近くまで搬送して落下させる。排ワラ株元挟持搬送装置28の挾持杆31を伸長側に調節した場合の排ワラ搬送装置21は、脱穀フィードチェーン16からの排ワラを排ワラ細断装置35の上方を通過させて排ワラカバー34の後端側まで搬送して落下させる。
【0024】
図4,図5に示すように、前記排ワラカバー34の穂先側の横側壁部39に開口40と、この開口40に対する揺動開閉自在な開閉蓋41とを備えてある。前記開口40は、排ワラ搬送装置21が排ワラを排ワラカバー34の後端側に搬送していく際に、図4に二点鎖線で示す如く排ワラの穂先側が通過していくように配置してある。
【0025】
図5に示すように、開閉蓋41は、前記横側壁部39のピン42に左右横軸芯周りに揺動自在に枢支連結してあり、開口閉じ姿勢の位置と開口開き姿勢の位置で、横側壁部39の外面側に取付けたフック43(引っ掛け部に相当)で係止保持できるように長孔状の開孔44,45を形成してある。これにより、図5(イ)に示すように、開閉蓋41を揺動操作してその遊端側が排ワラ細断装置35のカッタカバー46の横側壁面46aに当接する開口閉じ姿勢に操作した際には、上側の開孔44をフック43に係合させ、開閉蓋41を持上げて開口開き姿勢に操作した際には、開閉蓋41の下側の開孔45をフック43に係合させて、開口開き姿勢を維持する。
【0026】
つまり、排ワラを細断処理する際には、開閉蓋41を開口閉じ姿勢にして前記開口40を閉じ、排ワラ搬送装置21の前記伸長杆22を短縮側に調節するとともに、図3に二点鎖線で示すように、排ワラ細断装置35の排ワラ受入れ口47の蓋体48を上昇揺動操作して排ワラ受入れ口47を開放しておく。すると、脱穀フィードチェーン6が排ワラを扱室38から搬出するに伴い、排ワラ搬送装置21が脱穀フィードチェーン6からの排ワラを受け継いで穂先側に寄せながら、排ワラ細断装置35の上方まで搬送して前記排ワラ受入れ口47に落下させることにより、排ワラ細断装置35に横倒れ姿勢で供給する。すると、排ワラ細断装置35は、排ワラの稈身方向に平行な2本の駆動回動自在なカッター軸49,50の軸芯方向に並べて一体回動自在に備えてある回転カッター51,52によって排ワラを稈身方向に細断し、細断された排ワラを回転カッター51,52の下方に位置する排出口70から圃場に落下させていく。符号71,72は細断された排ワラの放出位置を規制する左右のガイド板である。
【0027】
次に排ワラ放出装置36について説明する。
排ワラ細断装置35のカッターカバー46の左右の支持ブラケット54に回動自在な支持杆55を支持し、支持杆55に排ワラを受け止める複数本の排ワラ受止め杆56を固設してある。この排ワラ受止め杆56は鋼鉄製の板バネで構成してあり、その遊端部は、排ワラを未刈地から離れる方に放出されるように、右斜め後方に傾斜させてある。排ワラ受止め杆56は、バネ57,58で上方側に付勢されているとともに図3に示す姿勢より上方に揺動しないように、図外のストッパーで受止められている。排ワラ受止め杆56を固設した支持杆55は、バネ取付用ブラケット59とバネ力調節用レバー60と間に張設されている。バネ力調節用レバー60は、レバーガイド61に備えた3つの係止片62のうちのいずれかに係止することによって、バネ力を3段階に調節することができる。バネ力調節用レバー60を3つの係止片62の何れにも係止させないで下方に操作したときは排ワラ受止め杆56の遊端部は下方に移動してドロッパー収納姿勢となる。
【0028】
排ワラ放出装置36には、排ワラ搬送装置21の搬送終端で放出された排ワラを排ワラ受止め杆56に落下案内する2本の案内杆63,64を設けてある。この案内杆63,64は、排ワラ搬送装置21の搬送終端側を支持する支持部材65から延設したブラケット66に、位置調節自在にボルト止めしてある。案内杆63,64を収納姿勢にするときはボルトを緩めてカッターカバー46の後面に沿わせて収納する。
【0029】
機体右側の案内杆63の後方延出長さは左側の案内杆64よりも短くして、受止め案内状態においてカッターカバー46の後面からの距離が、穂先側となる右側の短く、株元側となり左側を長くしてある。これによって、排ワラ受止め杆56で受止められた状態では、排ワラは、案内杆63,64の縦杆部分63a,64aで支持されて一時的に止められる。従って、排ワラが排ワラ受止め杆56に集積し、その荷重が前記バネ57,58の支持荷重よりも重たくなって排ワラ受止め杆56が下降揺動した際、排ワラが排ワラ受止め杆56が延出された斜め外方に放出されやすくなる。
【0030】
排ワラをそのままの長ワラ状態で放出処理する際には、排ワラ搬送装置21の前記挾持杆31を伸長側に調節するとともに、図3の実線で示すように、排ワラ細断装置35の前記蓋体48を下降揺動操作して排ワラ受入れ口47を閉じておく。さらに、図5(ロ)に示すように、開閉蓋41を開口開き姿勢に切り換え操作し、下側の開孔45をフック43に係合させておくことによって開閉蓋41を開口開き姿勢に保持させて開口40を開けておく。すると、脱穀フィードチェーン6が排ワラを扱室38から搬出するに伴い、排ワラ搬送装置21が脱穀フィードチェーン6からの排ワラを受け継いで穂先側に寄せながら機体後方側に排ワラカバー34の後端側まで搬送して排出することにより、排ワラが長ワラ状態のままで排ワラカバー34の排出口67から出て落下していく。このとき、排ワラ搬送装置21は、排ワラを穂先側が開口40を通過していくまで穂先側に寄せてから排出することにより、排ワラを機体に対して極力横外側に偏位する箇所に放出できる。
【0031】
〔別実施形態〕
前記排ワラ細断装置35の後側の排ワラ放出装置36を排ワラ結束装置と付替えできるようにして、排ワラを細断して放出する処理と、結束した長ワラ状態で放出する処理または結束しないで放出する処理とのいずれかができるように排ワラ処理部を構成する場合にも、本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】コンバイン全体の側面図
【図2】コンバインの排ワラ処理部を示す平面図
【図3】コンバインの排ワラ処理部を示す側面図
【図4】コンバインの排ワラ処理部を示す背面図
【図5】(イ)(ロ)は開閉蓋の閉じ状態(イ)と開き状態(ロ)を示す部分斜視図
【図6】開閉蓋の姿勢保持手段を示す断面図
【図7】排ワラ放出装置のワラ受止め荷重を変更するバネ力調節機構を示す一部破断側面図
【符号の説明】
【0033】
6 脱穀フィードチェーン
21 排ワラ搬送装置
34 排ワラカバー
38 扱室
39 横側壁部
40 開口
41 開閉蓋
43 引っ掛け部
44 開孔
45 開孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の左右横一側部に配設された脱穀フィードチェーンで株元を挾持されながら扱室から搬出される排ワラを、横倒れ姿勢で脱穀フィードチェーンとは左右反対側の穂先側に寄せながら斜め後方側に搬送する排ワラ搬送装置を備えるとともに、この排ワラ搬送装置による排ワラの移動経路を覆う排ワラカバーの穂先側の横側壁部に開口を開設し、この開口を閉塞する揺動可能な開閉蓋を備えてあるコンバインの排ワラ処理部構造において、
前記開閉蓋を前記横側壁部に、左右横軸芯周りで揺動して前記開口に対して開閉自在に構成し、前記開閉蓋を開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とに保持する姿勢保持手段を設けてあるコンバインの排ワラ処理部構造。
【請求項2】
前記姿勢保持手段には、前記排ワラカバーの穂先側の横側壁部の外面側に設けた引っ掛け部と、前記開閉蓋に開口閉じ姿勢と開口開き姿勢とのそれぞれにおいて前記引っ掛け部に係止するための開孔とを備えてある請求項1に記載のコンバインの排ワラ処理部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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