説明

コンバインの穀稈供給装置

【課題】本発明では、多量の穀稈を刈り取って脱穀するコンバインにおいて、刈取穀稈が少ない場合にも扱ぎ深さを適正に維持して良好な脱穀を継続できるようにすることを課題とする。
【解決手段】刈取装置(6)の搬送経路に穀稈穂先センサ(32a,32b)を設け、該穀稈穂先センサ(32a,32b)で検出する穀稈の穂先位置に応じて扱深さ調節用搬送装置(15)の挟持位置を変更して脱穀装置(4)に穀稈を供給するコンバインにおいて、
刈取装置(6)の前側位置に刈取穀稈を条毎に検出する穀稈センサ(31a,31b,…)を設け、該穀稈センサ(31a)のうち少なくとも何れか一つが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合に比べて浅扱ぎ側に変更する強制浅扱ぎ制御とすることを特徴とするコンバインの穀稈供給装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインにおいて刈取穀稈を脱穀装置へ供給する穀稈供給装置における扱深さ制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、刈取穀稈の長短稈に応じて扱室内へ供給する穀稈の穂先位置を調節するいわゆる扱深さ調整を自動的に制御する技術は知られている。
例えば、特開2002−27820号公報には、刈取装置で刈り取った複数条の穀稈搬送列の合流部から脱穀装置へ供給される穀稈の穂先位置を二個の穂先検出センサで検出して、この穀稈の穂先供給位置が脱穀に適した位置となるように供給途中で扱深さ調節手段により穀稈の位置を調節して脱穀装置へ供給するようにしたコンバインが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−27820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば5,6条の穀稈列を同時に刈り取って脱穀するコンバインにおいては、1条分の穀稈列を刈り取る場合には、刈取る穀稈の量が通常の穀稈量よりも少なく脱穀装置に少量の穀稈が供給されて脱穀される状態となるが、この場合、穀稈の量が少ないために、穀稈の穂先位置を検出する穂先検出センサに、必要以上に深扱ぎになって脱穀装置に詰まりを生じることが有る。
【0005】
そこで、本発明では、多量の穀稈を刈り取って脱穀するコンバインにおいて、刈取穀稈が少ない場合にも扱ぎ深さを適正に維持して良好な脱穀を継続できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記本発明の課題は、次の技術手段により解決される。
請求項1記載の発明は、走行装置(2)の上側に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の前側に複数条の穀稈を刈取って脱穀装置(4)に供給する刈取装置(6)を設け、刈取装置(6)から脱穀装置(4)に至る穀稈搬送経路に穀稈穂先センサ(32a,32b)を設け、該穀稈穂先センサ(32a,32b)で検出される穀稈の穂先位置が設定範囲内に維持されるように扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さを調節する扱ぎ深さ自動制御手段を備えたコンバインにおいて、前記刈取装置(6)の前部に刈取穀稈を条毎に検出する複数の穀稈センサ(31a,31b,…)を設け、該複数の穀稈センサ(31a,31b,…)のうちの少なくとも何れか一つの穀稈センサが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合よりも、扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さを所定量だけ浅扱ぎ側に調節する第一強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とするコンバインとした。
【0007】
請求項2記載の発明は、前記複数の穀稈センサ(31a)のうちの少なくとも何れか一つの穀稈センサが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合よりも、扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さ調節範囲の最大深扱ぎ位置を所定量浅扱ぎ側に制限する第二強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバインとした。
【0008】
請求項3記載の発明は、前記刈取装置(6)を、機体の走行速度が速くなるほど高速で駆動する構成とし、走行装置(2)の走行速度が所定速度以下である場合に前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載のコンバインとした。
【0009】
請求項4記載の発明は、前記刈取装置(6)を昇降自在な構成とし、所定時間内に該刈取装置(6)の所定量以上の上昇を検出した場合に、前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御の実行を牽制する構成としたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のコンバインとした。
【0010】
請求項5記載の発明は、前記刈取装置(6)を第二所定高さ以上に上昇させた場合に、前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御の実行を牽制する構成としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のコンバインとした。
【発明の効果】
【0011】
請求項1記載の発明によれば、刈取条毎に設けた複数の穀稈センサ(31a)のうちの少なくとも何れか一つが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合に比べて、扱深さ調節用搬送装置(15)を所定量浅扱ぎ側に調節するので、刈取する穀稈条が少なく搬送穀稈量が少ないために、穂先センサ(32a,32b)が穂先を検出し難く深扱ぎ傾向となる場合に、扱深さ調節用搬送装置(15)を第一強制浅扱ぎ制御によって浅扱ぎ側の位置補正にすることで、深扱ぎ状態となることによる脱穀装置(4)の詰まりや藁屑の大量発生による選別効率の低下を防ぐことが出来る。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果を奏するうえに、刈取条毎に設けた複数の穀稈センサ(31a)のうちの少なくとも何れか一つが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合に比べて、扱深さ調節用搬送装置(15)の扱ぎ深さ調整範囲の最大深扱ぎ位置を所定量浅扱ぎ側に制限するので、刈取する穀稈条が少ないために、穂先センサ(32a,32b)が穂先を検出し難く深扱ぎ傾向となる場合に、扱深さ調節用搬送装置(15)の所定以上の深扱ぎ位置への変更を規制するので、深扱ぎ状態となることによる脱穀装置(4)の詰まりや藁屑の大量発生による選別効率の低下を防ぐことが出来る。
【0013】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1又は2記載の発明による効果に加え、機体の走行速度が低速であり刈取装置(6)による穀稈の搬送速度が低速である場合に、第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を行って、脱穀装置(4)に供給される穀稈の量が特に少ない場合における過度の深扱ぎ状態を抑制できる。
【0014】
また、刈取装置を急激に上昇させた場合、穀稈の刈取位置が高くなり、刈取った穀稈が短くなる。特に畦際の穀稈を刈取る場合には、刈取装置と畦畔との接触を避けるために刈取装置を高く上昇させるが、この場合、急激に刈取穀稈の稈長さが短くなるために、脱穀装置に穀稈が浅扱ぎ状態で供給される虞がある。しかしながら、請求項4記載の発明によれば、請求項1又は2又は3記載の発明による効果に加えて、所定時間内に刈取装置(6)の所定量以上の上昇を検出した場合は、前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を行わないので、刈取装置(6)を急速に上昇させ、穀稈が短くなった場合においても穀稈穂先センサ(32a,32b)によって検出される穀稈穂先位置に応じて、脱穀処理に最適な扱ぎ深さに調節することができる。
【0015】
請求項5記載の発明によれば、請求項1から4いずれか一項に記載の発明による効果に加えて、刈取装置(6)を所定以上の高さに上昇させた場合、第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を行なわないので、植立穀稈の高い位置で刈取り稈長が短い場合でも脱穀装置(4)による脱穀処理に適した扱深さに調節することができ、脱穀装置の処理効率を高める事ができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】コンバインの一部側面図である。
【図2】コンバインの一部平面図である。
【図3】コンバインの一部正断面図である。
【図4】コンバインの一部拡大平面図である。
【図5】一部の斜視図である。
【図6】制御ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
図例におけるコンバインは、機体1の下部に走行クローラ(走行装置)2を具備し、上部にはフイードチエン3を具備する脱穀装置4を載置し、前部には油圧シリンダー機構5により昇降自在の刈取装置6を懸架した構成としている。
【0018】
刈取装置6は、昇降する刈取フレーム7の下端部に刈取ギヤボックス8が設けられ、この刈取ギヤボックス8には、両端側及び中側から地面へ沿うべく前方へ伸びる分草支持杆9,9…と、該各分草支持杆9の先端には各々穀稈を分草する分草体10,10…が設けられ、この分草体10の後側には後方上方に傾斜し、横向き突出姿勢の引起ラグ11を上方に移行させながら穀稈を引起す引起し装置12を設け、この引起し装置12の後方下部に穀稈を刈取る刈取装置13を設けている。分草支持杆9には、刈取穀稈を植付条毎に検出する穀稈センサ31a,31b、…を設けている。図2には2条刈りの刈取装置を示すが、刈取条数分の穀稈センサ31を設けて穀稈を刈取検出する。
【0019】
14は掻込搬送装置で、前記刈取装置13の上方から後方に向かって配設するスターホイルなどの掻込装置14a及び搬送装置14b等から構成されている。このように、刈取前処理部6Aは穀稈を引起す前記引起し装置12、引起し後の穀稈を刈取る刈取装置13及び刈取後の穀稈を掻込搬送する掻込搬送装置14で構成される。
【0020】
後処理部6Bは刈取前処理部6Aと脱穀装置4との間に配設される扱深さ調節用搬送装置15によって構成される。この扱深さ調節用搬送装置15は、掻込搬送装置14からの穀稈を引継ぎ、株元部を挟持搬送して脱穀装置4のフイードチエン3に受け渡す株元挟持搬送装置16と刈取穀稈の穂先側部を係止してこれを前記株元挟持搬送装置16との協働によって略水平姿勢に変更させる穂先係止搬送装置17とからなり、刈取フレーム7に対して始端側が終端側の横軸18を支点として上下動し扱深さが調節できるように装架されている。なお、この搬送装置15はサーボモータ19により揺動アーム20を介して上下動する構成である。
【0021】
前記株元挾持搬送装置16は主として搬送チエン21と挾持レール22とからなり、搬送チエン21は、始端側のスプロケット23aと終端側のスプロケット23b,23cとにわたって巻回され、該チエン21の途中部にはテンションスプロケット23dが張設されている。搬送チエン21の穀稈搬送経路側にはチエンガイドレール24,25が設けられている。終端側のスプロケット23bとチエンガイドレール25は支持アーム26を介して支軸27周りに揺動変位可能に構成され、また、終端側の挾持レール22aもピン軸28周りに揺動変位可能で常時搬送チエン21側に張圧保持された構成である。なお、前記スプロケット23bの前記フイードチエン3から遠ざかる(深扱ぎ方向)方向とフイードチエン側に近づく(浅扱ぎ方向)方向への揺動変位はワイパーモータ29によって駆動制御する構成としている。
【0022】
超短稈適応性を良くするためには、搬送チエン21の終端部とフイードチエン3との短稈用受継ぎ間隔L2を正規の標準穀稈用受継ぎ間隔L1よりも大きくする方向に変更する必要がある。この変更手段は前記スプロケット23b(及びチエンガイドレール25並びに挾持レール22a)の位置をスプロケット23cとの間隔が狭くなる方向(即ち、フイードチエンから遠ざかる方向)に変位させることによって行う。
【0023】
扱深さ調節用搬送装置15の上方には、穀稈の穂先位置を検出する穀稈穂先センサ32a,32bを設けている。この穀稈穂先センサ32a,32bは、一対のセンサからなり、穀稈の稈身方向に並置してあると共に、前記穀稈センサ31a,31bの穀稈存在検出結果(ON)によって検出作動可能な状態になるように構成している。
【0024】
本実施例の制御装置39は、入力側に刈取条数分の穀稈センサ31a,31bと、穀稈穂先センサ32a,32bと、刈取クラッチ36Aの入切操作位置を検出する刈取クラッチセンサ37A、脱穀クラッチ36Bの入切状態を検出する脱穀クラッチセンサ37Bを接続し、出力側に接続した扱深さを調節するサーボモータ19と、刈取クラッチ36Aの断続切替アクチュエータである刈取クラッチモータ38A及び脱穀クラッチ36Bの断続切替アクチュエータである脱穀クラッチモータ38Bを制御している。
【0025】
そして、前記穂先センサ32a,32bにおいて、穀稈の穂先部が両センサ32a,32b共に当接しない場合(両センサ共OFF)には穀稈が短稈であることを検出し、サーボモータ19を正転駆動して、扱深さ調節用搬送装置15の始端側を下方(穀稈の株元側方向)に揺動変位させる。そして、穂先側のセンサ32aのみが穂先部に接触すると、モータ19の駆動を停止させる。また、穂先部が両センサ32a,32b共に接触した場合(両センサ共ON)は、穀稈が長稈であることを検出し、モータ19を逆転駆動して、扱深さ調節用搬送装置15の始端側を前記とは逆に上方(穀稈の穂先側方向)へ揺動変位させる構成としている。
【0026】
このように、扱深さ調節用搬送装置15を移動調整することで、穀稈の穂先が扱胴41の中心上から外周上にくる適正扱ぎ位置に供給するようにするのであるが、前記穀稈センサ31a,31bが一条分のみの刈取穀稈を検出した場合には、穀稈が少量のために穀稈穂先センサ32a,32bが穂先を検出し難いために、扱ぎ供給位置を適正扱ぎ位置よりも浅く供給するように扱深さ調節用搬送装置15の揺動変位を強制浅扱ぎ制御とする。(第一強制浅扱ぎ制御)
この強制浅扱ぎ制御は、一条分の穀稈を低速で刈り取る場合に限っても良い。
【0027】
また、一条分のみの刈取穀稈を検出した場合には、最深扱ぎ位置を適正扱ぎ範囲の一割程度浅い位置までに制限する制御としても良い。(第二強制浅扱ぎ制御)
また、刈取装置6を一定高さに上昇させて刈り取る枕刈の場合(掻込ペダルの使用時)には、刈高さが高いために、刈取穀稈の稈長が短く、扱深さを深扱ぎ状態として脱穀に適した状態で脱穀装置4に供給するために前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を行なう。
【0028】
また、株元挟持搬送装置16の外側に穀稈の株元を検出する株元センサを設けて、穀稈穂先センサ32a,32bが穀稈を検出しても株元センサが穀稈を検出しない場合には、短稈であるから、モニタに「短稈注意、出来るだけ低刈りして下さい。」と表示したりブザーで知らせたりして、扱深さ調節用搬送装置15を浅扱ぎ供給位置にする。株元センサの位置はフイードチエン3との距離を調整可能にする。
【0029】
なお、穀稈搬送を急停止する制御を行っている場合や走行停止時或いはバック走行時には、この株元センサによる浅扱ぎ制御を行わない。
扱深さ調節用搬送装置15の制御として、深扱ぎモードを設け、このボタンを押したりやダイヤルを回したりすると適正扱ぎ深さの一割深く扱ぎ範囲を広げられるようにする。
また、深扱ぎモードを切っていても、刈り上げ時や掻込ペダルの使用時には、深扱ぎとなるようにする。
【0030】
33は前記扱深さ調節用搬送装置15の上下位置を検出する位置センサであり、主として前記扱深さ調節用搬送装置15の始端部が最下限位置にまで降下したことを検出(スイッチONにより)する構成である。34,35は刈取装置6の刈取クラッチ36Aを断続する刈取クラッチレバー及び脱穀部4の脱穀クラッチ36Bを断続する脱穀クラッチレバーである。これら刈取・脱穀クラッチレバー34,35をクラッチ切り方向に操作すると、このクラッチ切り操作に起因して、前記扱深さ調節用搬送装置15が正規の標準穀稈供給位置に戻るように連動構成している。
【0031】
コンバインの収穫作業において、機体1が進行すると、刈取する穀稈が分草体10により穀稈条列ごとに分草されて誘導路に案内され、穀稈センサ31a,31b、…で刈取条数を検出され、案内された穀稈は引起し装置12にて引起される。この引起し後の穀稈は刈取装置13で刈取られ、掻込搬送装置14によって後方に掻込搬送される。
【0032】
そして、掻込搬送後の穀稈は、扱深さ調節用搬送装置15へ引継がれるが、株元挾持搬送装置16及び穂先係止搬送装置17にて穀稈の株元部と穂先部とを各々挟持並びに係止して機体後方へ搬送しながらほぼ水平姿勢に変更させて、穀稈穂先センサ32a,32bで検出された穂先位置を適正扱ぎ位置に修正制御して、フイードチエン3へ受渡し、このフイードチエン3により脱穀装置4へ穀稈を移送供給して脱穀選別処理が行なわれる。
【符号の説明】
【0033】
4 脱穀装置
6 刈取装置
15 扱深さ調節用搬送装置
31a,31b 穀稈センサ
32a,32b 穀稈穂先センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行装置(2)の上側に脱穀装置(4)を設け、該脱穀装置(4)の前側に複数条の穀稈を刈取って脱穀装置(4)に供給する刈取装置(6)を設け、刈取装置(6)から脱穀装置(4)に至る穀稈搬送経路に穀稈穂先センサ(32a,32b)を設け、該穀稈穂先センサ(32a,32b)で検出される穀稈の穂先位置が設定範囲内に維持されるように扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さを調節する扱ぎ深さ自動制御手段を備えたコンバインにおいて、前記刈取装置(6)の前部に刈取穀稈を条毎に検出する複数の穀稈センサ(31a,31b,…)を設け、該複数の穀稈センサ(31a,31b,…)のうちの少なくとも何れか一つの穀稈センサが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合よりも、扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さを所定量だけ浅扱ぎ側に調節する第一強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記複数の穀稈センサ(31a)のうちの少なくとも何れか一つの穀稈センサが穀稈を検出しない場合には、全ての穀稈センサ(31a,31b,…)が穀稈を検出している場合よりも、扱深さ調節用搬送装置(15)による扱ぎ深さ調節範囲の最大深扱ぎ位置を所定量浅扱ぎ側に制限する第二強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記刈取装置(6)を、機体の走行速度が速くなるほど高速で駆動する構成とし、走行装置(2)の走行速度が所定速度以下である場合に前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御を実行する構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記刈取装置(6)を昇降自在な構成とし、所定時間内に該刈取装置(6)の所定量以上の上昇を検出した場合に、前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御の実行を牽制する構成としたことを特徴とする請求項1又は2又は3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記刈取装置(6)を第二所定高さ以上に上昇させた場合に、前記第一強制浅扱ぎ制御又は第二強制浅扱ぎ制御の実行を牽制する構成としたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−139114(P2012−139114A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292073(P2010−292073)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】