コンバイン
【課題】コンデンサ及びその冷却ファンをエンジンルーム外に配したコンバインであって、脱穀部側の藁屑がコンデンサ側に吸引されることを防止し、冷却効率低下等の不具合を防止するコンバインを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、操縦部6の後方にグレンタンク4を配置し、グレンタンク4の左側方に脱穀部3を設け、収納時にグレンタンク4側から脱穀部3側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ16を備え、エアコン装置23用のコンデンサ38及び該コンデンサ38用冷却ファン41を、エンジンルーム22の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39を、平面視収納時の排出オーガ16とグレンタンク4との間に配置し、グレンタンク4側から吸気されたエアが、脱穀部3側に排気されるように、前記支持ケース39の内部におけるコンデンサ38の左側面側に前記冷却ファン41を配置する。
【解決手段】本発明は、操縦部6の後方にグレンタンク4を配置し、グレンタンク4の左側方に脱穀部3を設け、収納時にグレンタンク4側から脱穀部3側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ16を備え、エアコン装置23用のコンデンサ38及び該コンデンサ38用冷却ファン41を、エンジンルーム22の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39を、平面視収納時の排出オーガ16とグレンタンク4との間に配置し、グレンタンク4側から吸気されたエアが、脱穀部3側に排気されるように、前記支持ケース39の内部におけるコンデンサ38の左側面側に前記冷却ファン41を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンデンサ及び該コンデンサ用の冷却ファンをエンジンルームの外側に配置したコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
操縦部の後方にグレンタンクを配置し、グレンタンクの左側方に脱穀部を設け、収納時にグレンタンク側から脱穀部側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガを備え、エアコン装置用のコンデンサ及び該コンデンサ用冷却ファンを、エンジンルームの外側に配置した特許文献1に示すコンバインが公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−116328号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献のコンバインは、エンジンからの熱によって比較的高温になり易いエンジンルームの外側にコンデンサを配置しているため、効率的にコンデンサを冷却可能になる一方で、コンデンサを収容して支持する支持ケースを設け、脱穀部側から吸気したエアをグレンタンク側に排気する冷却ファンを上記支持ケースの右側面側に設置しているため、脱穀部側の稾屑等が、コンデンサ側に吸引され、詰り等により冷却効率が低下する等の不具合が発生する場合がある。
本発明は、コンデンサ及び該コンデンサ用の冷却ファンをエンジンルームの外側に配置したコンバインであって、脱穀部側の藁屑がコンデンサ側に吸引されることを防止して、冷却効率の低下等の不具合を防止するコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、第1に、操縦部6の後方にグレンタンク4を配置し、グレンタンク4の左側方に脱穀部3を設け、収納時にグレンタンク4側から脱穀部3側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ16を備え、エアコン装置23用のコンデンサ38及び該コンデンサ38用冷却ファン41を、エンジンルーム22の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39を、平面視収納時の排出オーガ16とグレンタンク4との間に配置し、グレンタンク4側から吸気されたエアが、脱穀部3側に排気されるように、前記支持ケース39の内部におけるコンデンサ38の左側面側に前記冷却ファン41を配置したことを特徴としている。
【0006】
第2に、前記支持ケース39を、操縦部6側のフレーム部46と、脱穀部3側のフレーム部44とを介して支持したことを特徴としている。
【0007】
第3に、前記支持ケース39の右側壁を、着脱可能なカバー体43によって構成し、脱穀部3の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンク4を水平回動可能に支持したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
上記構成のコンバインによれば、冷却ファンによって、グレンタンク側から吸気されたエアが脱穀部側に排気されることにより、脱穀部側の稾屑等が、コンデンサ側に吸い込まれることが防止されるので、稾屑等がコンデンサ側に吸引されることによる不具合を最小限に抑制できるとともに、エンジンルームからコンデンサが省かれたことにより、ラジエータやオイルクーラ等のその他の冷却対象物を、より効率的に冷却することが可能になる。
【0009】
また、支持ケースを、操縦部側のフレーム部と、脱穀部側のフレーム部とを介して支持すれば、支持ケースを支持する部材の点数を、減らすことが可能になり、製造コストを低減させることができる他、もともと高い剛性を有する上記フレーム部を用いるため、支持ケースを支持するに際して、高い強度を確保できる。
【0010】
さらに、前記支持ケースの右側壁を、着脱可能なカバー体によって構成し、脱穀部の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンクを水平回動可能に支持すれば、グレンタンクを露出側に水平回動させ、カバー体を取り外すことにより、コンデンサ側に容易にアクセス可能であるため、メンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した自脱式のコンバインの左側面図である。
【図2】本発明を適用した自脱式のコンバインの右側面図である。
【図3】本発明を適用した自脱式のコンバインの平面図である。
【図4】エアコン装置の構成を示す側面図である。
【図5】エアコン装置の構成を示す斜視図である。
【図6】コンデンサユニットを分解した状態を示すエアコン装置の斜視図である。
【図7】コンデンサユニットの支持構造を示す前側斜視図である。
【図8】コンデンサユニットの支持構造を示す前側分割斜視図である。
【図9】コンデンサユニットの支持構造を示す後側斜視図である。
【図10】コンデンサユニットの支持構造を示す後側分解斜視図である。
【図11】コンデンサユニットの左側面図である。
【図12】コンデンサユニットの右側面図である。
【図13】コンデンサユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至3は、本発明を適用した自脱式のコンバインの左側面図、右側面図及び平面図である。同図に示すコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1L,1Rによって支持された機体フレーム2上における進行方向左(以下、単に「左」)側に脱穀装置(脱穀部)3を設置し、機体フレーム2上における脱穀装置3の進行方向右(以下、単に「右」)側方にグレンタンク4を設け、機体フレーム2上におけるグレンタンク4の前方且つ脱穀装置3の右斜め前方に操縦部6(図7及び8参照)及び該操縦部6を覆うキャビン7を設置することにより、走行機体8を構成しており、該走行機体8の前部に縦筒9等を介して前処理部11を昇降可能に連結している。
【0013】
本コンバインの進行方向である前進側への走行中に、前処理部11を駆動させることにより、圃場の穀稈を刈取って後方搬送する。前処理部11によって後方搬送されてくる穀稈は、脱穀装置3の左側部に配置された前後方向のフィードチェーン12に受取られる。脱穀フィードチェーン12に受取られた穀稈は、後方搬送される過程で、脱穀装置3で脱穀処理され、排藁となる。排藁は、排藁搬送体13によって、後方搬送され、そのまま或いは走行機体8後端部の後処理部14で切断処理され、走行機体8の後端部から機外に排出される一方で、脱穀装置3で脱穀処置された処理物は、藁屑等と、籾等の穀粒とに風選され、藁屑は走行機体8後端部から機外に排出される他、穀粒はグレンタンク4内に搬送されて収容される。
【0014】
グレンタンク4内の穀粒は、排出オーガ16によって、機外に排出される。排出オーガ16は、走行機体8の後端部右側に立設された上下方向の縦筒17と、該縦筒17の上端部に基端部が支持された排出筒18とを有しており、グレンタンク4内の穀粒が、縦筒17内から排出筒18内に移送され、排出筒18の先端側(排出オーガ16の先端側)から落下して機外に排出される。
【0015】
この排出オーガ16の支持構造を説明すると、縦筒17は、自身の軸回りに左右回動可能に機体フレーム2側に支持されるとともに、排出筒18は、縦筒17に対して上下揺動するようにその基端部が、縦筒17の上端部に支持されているため、排出オーガ16は、走行機体8に左右旋回可能且つ上下揺動可能に支持されている。この支持構造によって、排出オーガ16は、排出筒18が、基端から先端に向かって平面視左斜め前方に延びて水平状に倒伏した収納姿勢と、排出筒18が、基端から先端に向かって上方傾斜した状態で平面視右側方に突出する排出姿勢とに姿勢切換可能に構成されている。
【0016】
ちなみに、排出オーガ16を使用しない収納時、該排出オーガ16は収納姿勢に切換えられるが、この際、排出オーガ16は、グレンタンク4上面側から脱穀装置3の上面側を通過して前処理部11の左側端部の上方側に至る範囲に横たわった状態になり、その周面下側が背面視Y字状のオーガレスト19に受止められて係止される。
【0017】
該構成のコンバインでは、キャビン7の後部真下側にエンジン21を収容するエンジンルーム22が形成される他、キャビン7内の温度がエアコン装置23(図4乃至6参照)によって管理される。ちなみに、エンジンルーム22は、右側方が開放されており、このエンジンルーム22の開放端側が開閉自在なエンジンカバー24によって閉塞され、該エンジンカバー24は、エンジンルーム22内に熱が籠らないように、通気性が確保されている。
【0018】
図4,5は、エアコン装置の構成を示す側面図及び斜視図である。エアコン装置23は、キャビン7のルーフ7a側に設置されたエアコンユニット26と、エンジンルーム22内に設置されたコンプレッサ27及びレシーバ28と、エンジンルーム22の外側に設置されたコンデンサユニット29とを備えている。エアコンユニット26は、冷媒を気化する際の吸熱作用によって空気を冷却するエバポレータ(図示しない)と、冷却された空気をキャビン7内の操縦部6に向かって送風する送風ファン31等とを有している。
【0019】
気化された冷媒は、冷媒管32を通して、コンプレッサ27に送られる。コンプレッサ27は、エンジン動力がベルト33によって伝動されることにより駆動され、このコンプレッサ27によって圧縮された高圧の冷媒は、冷媒管34を介して、コンデンサユニット29に送られる。コンデンサユニット29は、平面視で、収納時の排出オーガ16と、グレンタンク4との間に、キャビン7背面側に近接された状態で、配置されており、このコンデンサユニット29は、高圧の冷媒を液化するように構成されている。コンデンサユニット29からの冷媒は、冷媒管36によって、レシーバ28に送られる。このレシーバ28によって、冷媒から、液化できなかった冷媒や水分や不純物が分離される。このようにして、レシーバ28によって完全に液化された冷媒は、冷媒管37を介して、再びエアコンユニット26に送られる。以下、エアコンユニット26→コンプレッサ27→コンデンサユニット29→レシーバ28→エアコンユニット26→・・・と続く冷媒の循環によって、キャビン7内が冷却される。
【0020】
図6は、コンデンサユニットを分解した状態を示すエアコン装置の斜視図である。コンデンサユニット29は、コンデンサ38と、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39と、冷媒の液化する際の熱によって加熱されたコンデンサ38を冷却する冷却ファン41とを備えており、該支持ケース39が支持装置42によって走行機体8に対して取付支持されている。
【0021】
平面視で、収納姿勢の排出オーガ16と、グレンタンク4との間に配置された支持ケース39は、左右に方形状の側壁を有して左右幅が狭い直方体状に成形されており、厚板方形状のコンデンサ38は、表裏面が支持ケース39の左右側壁に沿った姿勢で、該支持ケース39内に収容支持されている。この左右の側壁は通気性を有し、右側壁は着脱自在なカバー体43によって構成される一方で、左側壁側には、支持ケース39に収容された状態で、冷却ファン41が設置されている。
【0022】
冷却ファン41は、右側壁の外側から吸気したエアによって、コンデンサ38を冷却し、左側壁から、外側に排気するように構成されている。言換えると、グレンタンク4側から支持ケース39内に吸気されたエアが、コンデンサ38を通り抜ける過程で、該コンデンサ38を冷却し、脱穀装置3側に排気される。
【0023】
次に、図6乃至13に基づき、コンデンサユニットの構成を詳述する。
図7乃至10は、コンデンサユニットの支持構造を示す前側斜視図、前側分割斜視図、後側斜視図及び後側分解斜視図である。支持装置42は、脱穀装置3の枠体の一部を構成する脱穀フレーム(フレーム部)44と、操縦部6の枠体の一部を構成する操縦フレーム(フレーム部)46とに支持固定されている。すなわち、コンデンサユニット29(コンデンサ38)は、脱穀フレーム44及び操縦フレーム46を介して、機体フレーム2側(走行機体8側)に支持されている。
【0024】
脱穀フレーム44は、脱穀装置3におけるグレンタンク4と近接する側である右側面に一体的に設置された上下方向の棒状部材であり、操縦フレーム46は、操縦部6のオペレータが着座する座席(図示しない)の後方に位置して機体フレーム2から上方側に立設されている。この操縦フレーム46は、ボックス状に成形され、内部に上述したエンジンルーム22が形成されており、このエンジンルーム22の右側方は前記エンジンカバー24によって開閉自在に覆われており、前後はフロントカバー47及びリヤカバー48によってカバーされている。ちなみに、このフロントカバー47及びリヤカバー48も操縦フレーム46の一部を構成している。
【0025】
支持装置42は、ブラケット49等を介して、操縦フレーム46の背面側にボルト固定される左右方向の角パイプ状の横フレーム51と、ブラケット52等を介して、脱穀フレーム44に強固にボルト固定される前後方向の角パイプ状の縦フレーム53と、横フレーム51と縦フレーム53との間に架設される架設フレーム54とを備えている。
【0026】
横フレーム51の脱穀装置3側端部である左端部と、縦フレーム53の操縦部6側端部である前端部とを溶接等によって連結固定し、横フレーム51における縦フレーム53から遠い側の端部上面から、縦フレーム53における横フレーム51から遠い側の端部上面に至る範囲に、斜め方向の前記架設フレーム54を掛渡して固定している。
【0027】
該構成の支持装置42における縦フレーム53後端部には、上方側に向かって支柱56が突設されており、この支柱56の上部が、前記中途部から上方側に向かって二股状に別れたオーガレスト19の筒状の下部内周側に、挿脱自在に挿入されることにより、該オーガレスト19が、支持装置42に着脱可能に支持固定される。すなわち、支持装置42は、オーガレスト19を支持する部材として機能するとともに、コンデンサユニット29を支持する部材としても機能している。
【0028】
図11乃至13は、コンデンサユニットの左側面図、右側面図及び平面図である。これらの図面及び図6に示す通り、上記コンデンサユニット29の支持ケース39は、前後方向の支持台57と、左側壁部材58と、上述したカバー体43である右側壁部材と、枠体39aとを備え、全体としてボックス状に成形されている。
【0029】
支持台57は、前後方向に延びる扁平角パイプ状の本体部57aと、本体部57aから操縦フレーム46側に水平状に一体的に延出された延設部57bとを有しており、この支持台57の本体部57a上面に枠体39aが立設されている。
【0030】
左側壁部材58は、枠体39aにボルト固定されており、中央部には、支持ケース39内のエアを排気する排気口58aが形成され、この排気口58aは、パンチングメタルや網等の通気性を有する部材によって構成されている。
【0031】
右側壁部材43は、左側方及び下方が開放された直方体状部材である。この右側壁部材43の右側面には、支持ケース39内にエアを吸気する吸気口43aが形成され、この吸気口43aは、パンチングメタルや網等の通気性を有する部材によって構成されている。このボックス状の右側壁部材43によって、支持ケース39の枠体39aの前方と後方と上方と右側方とが覆われるようにして、該右側壁部材43が、該枠体39aに、着脱自在にボルト固定される。具体的には、後端面の上下2箇所と、右側面の前端側の上下2箇所と、上端面の前端側とが、ノブ付きのボルト59によって、それぞれ枠体39aに右側壁部材43が取付固定される。
【0032】
支持ケース39内に収容設置される方形状のコンデンサ38は、アングル状の取付具61によって、その四隅側が、枠体39aに取付固定される。
【0033】
冷却ファン41は、排気口58aとコンデンサ38との間(左側壁側)に配置されている。この冷却ファン41は、グレンタンク4側から脱穀装置3側にエアを送風するファン本体60と、ファン本体60を駆動させる電動式の駆動モータ62と、エアを効率的にコンデンサ38に案内するファンシュラウド63とを備えており、駆動モータ62の少なくとも一部(図示する例では略全体)が、支持ケース39から左側方に突出している。
【0034】
ちなみに、グレンタンク4は、後端部を支点に水平回動可能に走行機体8側に支持されており、これによってグレンタンク4は、走行機体8側に収容された上述の使用姿勢の他に、走行機体8の右側方に展開されたメンテナンス姿勢に切換可能に構成されている。このメンテナンス姿勢時、脱穀装置4の右側面側の大部分が露出し、これに伴ってコンデンサユニット29も露出した状態になる。この露出状態時、支持ケース39からカバー体43を取外すことにより、支持ケース39内のコンデンサ38に容易にアクセス可能になり、点検作業やメンテナンス作業の手間が軽減される。
【0035】
図7乃至10に示すように、該構成のコンデンサユニット29は、延設部57bが操縦フレーム46の上面側に載置されるようにして、支持装置42に取付固定されている。
【0036】
具体的には、コンデンサユニット29側では、L字状の取付具64が、支持台57下面の前後にそれぞれボルト固定されている。この各取付具64はL字状をなす2片の一方側片が支持台57下面に当接状態で固定されるとともに、他方側片が支持台57から下方に突出している。この取付具64の両端側は、斜め方向の補強プレート66によって連結固定され、これらの部材は全体として三角形状をなしている。
【0037】
一方、支持装置42側では、架設フレーム54の前端部に、背面視逆L字状の受けブラケット67が溶接等で取付固定されるとともに、架設フレーム54の中途部背面側に、平面視L字状の架設フレーム側ブラケット68の両端側が溶接等で取付固定される他、横フレーム51の中途部上面側に、上方に向かって突出する横フレーム側ブラケット69が溶接等で取付固定されている。
【0038】
コンデンサユニット29の延設部57bは、受けブラケット67の上面側に載置された状態で、該受けブラケット67にボルト固定され、コンデンサユニット29の前側の取付具64は、横フレーム側ブラケット69の前面側に当接された状態で、該横フレーム側ブラケット69にボルト固定され、コンデンサユニット29の後側の取付具64は、架設フレーム側ブラケット68の背面側に当接された状態で、該架設フレーム側ブラケット68にボルト固定され、以上によって、コンデンサユニット29が支持装置42に取付支持される。そして、延設部57bの下面が操縦フレーム46の上面側に接当する位置で、支持装置42が、操縦フレーム46及び脱穀フレーム44に取付固定され、これによって、オーガレスト19及びコンデンサユニット29が走行機体8側に支持される。
【0039】
以上のように構成されるコンバインによれば、コンデンサユニット29及びオーガレスト19を、高い強度で、走行機体8側に取付けることが可能であるとともに、冷却ファン41の送風方向の設定によって、脱穀装置3側の藁屑等によって、コンデンサ38が故障することを効率的に防止できる他、該コンデンサ38のメンテナンスも容易になる。
【符号の説明】
【0040】
3 脱穀装置(脱穀部)
4 グレンタンク
6 操縦部
16 排出オーガ
22 エンジンルーム
23 エアコン装置
38 コンデンサ
39 支持ケース
41 冷却ファン
43 右側壁部材(カバー体)
44 脱穀フレーム(フレーム部)
46 操縦フレーム(フレーム部)
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンデンサ及び該コンデンサ用の冷却ファンをエンジンルームの外側に配置したコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
操縦部の後方にグレンタンクを配置し、グレンタンクの左側方に脱穀部を設け、収納時にグレンタンク側から脱穀部側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガを備え、エアコン装置用のコンデンサ及び該コンデンサ用冷却ファンを、エンジンルームの外側に配置した特許文献1に示すコンバインが公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−116328号公報(第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献のコンバインは、エンジンからの熱によって比較的高温になり易いエンジンルームの外側にコンデンサを配置しているため、効率的にコンデンサを冷却可能になる一方で、コンデンサを収容して支持する支持ケースを設け、脱穀部側から吸気したエアをグレンタンク側に排気する冷却ファンを上記支持ケースの右側面側に設置しているため、脱穀部側の稾屑等が、コンデンサ側に吸引され、詰り等により冷却効率が低下する等の不具合が発生する場合がある。
本発明は、コンデンサ及び該コンデンサ用の冷却ファンをエンジンルームの外側に配置したコンバインであって、脱穀部側の藁屑がコンデンサ側に吸引されることを防止して、冷却効率の低下等の不具合を防止するコンバインを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、第1に、操縦部6の後方にグレンタンク4を配置し、グレンタンク4の左側方に脱穀部3を設け、収納時にグレンタンク4側から脱穀部3側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ16を備え、エアコン装置23用のコンデンサ38及び該コンデンサ38用冷却ファン41を、エンジンルーム22の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39を、平面視収納時の排出オーガ16とグレンタンク4との間に配置し、グレンタンク4側から吸気されたエアが、脱穀部3側に排気されるように、前記支持ケース39の内部におけるコンデンサ38の左側面側に前記冷却ファン41を配置したことを特徴としている。
【0006】
第2に、前記支持ケース39を、操縦部6側のフレーム部46と、脱穀部3側のフレーム部44とを介して支持したことを特徴としている。
【0007】
第3に、前記支持ケース39の右側壁を、着脱可能なカバー体43によって構成し、脱穀部3の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンク4を水平回動可能に支持したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
上記構成のコンバインによれば、冷却ファンによって、グレンタンク側から吸気されたエアが脱穀部側に排気されることにより、脱穀部側の稾屑等が、コンデンサ側に吸い込まれることが防止されるので、稾屑等がコンデンサ側に吸引されることによる不具合を最小限に抑制できるとともに、エンジンルームからコンデンサが省かれたことにより、ラジエータやオイルクーラ等のその他の冷却対象物を、より効率的に冷却することが可能になる。
【0009】
また、支持ケースを、操縦部側のフレーム部と、脱穀部側のフレーム部とを介して支持すれば、支持ケースを支持する部材の点数を、減らすことが可能になり、製造コストを低減させることができる他、もともと高い剛性を有する上記フレーム部を用いるため、支持ケースを支持するに際して、高い強度を確保できる。
【0010】
さらに、前記支持ケースの右側壁を、着脱可能なカバー体によって構成し、脱穀部の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンクを水平回動可能に支持すれば、グレンタンクを露出側に水平回動させ、カバー体を取り外すことにより、コンデンサ側に容易にアクセス可能であるため、メンテナンス性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明を適用した自脱式のコンバインの左側面図である。
【図2】本発明を適用した自脱式のコンバインの右側面図である。
【図3】本発明を適用した自脱式のコンバインの平面図である。
【図4】エアコン装置の構成を示す側面図である。
【図5】エアコン装置の構成を示す斜視図である。
【図6】コンデンサユニットを分解した状態を示すエアコン装置の斜視図である。
【図7】コンデンサユニットの支持構造を示す前側斜視図である。
【図8】コンデンサユニットの支持構造を示す前側分割斜視図である。
【図9】コンデンサユニットの支持構造を示す後側斜視図である。
【図10】コンデンサユニットの支持構造を示す後側分解斜視図である。
【図11】コンデンサユニットの左側面図である。
【図12】コンデンサユニットの右側面図である。
【図13】コンデンサユニットの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1乃至3は、本発明を適用した自脱式のコンバインの左側面図、右側面図及び平面図である。同図に示すコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1L,1Rによって支持された機体フレーム2上における進行方向左(以下、単に「左」)側に脱穀装置(脱穀部)3を設置し、機体フレーム2上における脱穀装置3の進行方向右(以下、単に「右」)側方にグレンタンク4を設け、機体フレーム2上におけるグレンタンク4の前方且つ脱穀装置3の右斜め前方に操縦部6(図7及び8参照)及び該操縦部6を覆うキャビン7を設置することにより、走行機体8を構成しており、該走行機体8の前部に縦筒9等を介して前処理部11を昇降可能に連結している。
【0013】
本コンバインの進行方向である前進側への走行中に、前処理部11を駆動させることにより、圃場の穀稈を刈取って後方搬送する。前処理部11によって後方搬送されてくる穀稈は、脱穀装置3の左側部に配置された前後方向のフィードチェーン12に受取られる。脱穀フィードチェーン12に受取られた穀稈は、後方搬送される過程で、脱穀装置3で脱穀処理され、排藁となる。排藁は、排藁搬送体13によって、後方搬送され、そのまま或いは走行機体8後端部の後処理部14で切断処理され、走行機体8の後端部から機外に排出される一方で、脱穀装置3で脱穀処置された処理物は、藁屑等と、籾等の穀粒とに風選され、藁屑は走行機体8後端部から機外に排出される他、穀粒はグレンタンク4内に搬送されて収容される。
【0014】
グレンタンク4内の穀粒は、排出オーガ16によって、機外に排出される。排出オーガ16は、走行機体8の後端部右側に立設された上下方向の縦筒17と、該縦筒17の上端部に基端部が支持された排出筒18とを有しており、グレンタンク4内の穀粒が、縦筒17内から排出筒18内に移送され、排出筒18の先端側(排出オーガ16の先端側)から落下して機外に排出される。
【0015】
この排出オーガ16の支持構造を説明すると、縦筒17は、自身の軸回りに左右回動可能に機体フレーム2側に支持されるとともに、排出筒18は、縦筒17に対して上下揺動するようにその基端部が、縦筒17の上端部に支持されているため、排出オーガ16は、走行機体8に左右旋回可能且つ上下揺動可能に支持されている。この支持構造によって、排出オーガ16は、排出筒18が、基端から先端に向かって平面視左斜め前方に延びて水平状に倒伏した収納姿勢と、排出筒18が、基端から先端に向かって上方傾斜した状態で平面視右側方に突出する排出姿勢とに姿勢切換可能に構成されている。
【0016】
ちなみに、排出オーガ16を使用しない収納時、該排出オーガ16は収納姿勢に切換えられるが、この際、排出オーガ16は、グレンタンク4上面側から脱穀装置3の上面側を通過して前処理部11の左側端部の上方側に至る範囲に横たわった状態になり、その周面下側が背面視Y字状のオーガレスト19に受止められて係止される。
【0017】
該構成のコンバインでは、キャビン7の後部真下側にエンジン21を収容するエンジンルーム22が形成される他、キャビン7内の温度がエアコン装置23(図4乃至6参照)によって管理される。ちなみに、エンジンルーム22は、右側方が開放されており、このエンジンルーム22の開放端側が開閉自在なエンジンカバー24によって閉塞され、該エンジンカバー24は、エンジンルーム22内に熱が籠らないように、通気性が確保されている。
【0018】
図4,5は、エアコン装置の構成を示す側面図及び斜視図である。エアコン装置23は、キャビン7のルーフ7a側に設置されたエアコンユニット26と、エンジンルーム22内に設置されたコンプレッサ27及びレシーバ28と、エンジンルーム22の外側に設置されたコンデンサユニット29とを備えている。エアコンユニット26は、冷媒を気化する際の吸熱作用によって空気を冷却するエバポレータ(図示しない)と、冷却された空気をキャビン7内の操縦部6に向かって送風する送風ファン31等とを有している。
【0019】
気化された冷媒は、冷媒管32を通して、コンプレッサ27に送られる。コンプレッサ27は、エンジン動力がベルト33によって伝動されることにより駆動され、このコンプレッサ27によって圧縮された高圧の冷媒は、冷媒管34を介して、コンデンサユニット29に送られる。コンデンサユニット29は、平面視で、収納時の排出オーガ16と、グレンタンク4との間に、キャビン7背面側に近接された状態で、配置されており、このコンデンサユニット29は、高圧の冷媒を液化するように構成されている。コンデンサユニット29からの冷媒は、冷媒管36によって、レシーバ28に送られる。このレシーバ28によって、冷媒から、液化できなかった冷媒や水分や不純物が分離される。このようにして、レシーバ28によって完全に液化された冷媒は、冷媒管37を介して、再びエアコンユニット26に送られる。以下、エアコンユニット26→コンプレッサ27→コンデンサユニット29→レシーバ28→エアコンユニット26→・・・と続く冷媒の循環によって、キャビン7内が冷却される。
【0020】
図6は、コンデンサユニットを分解した状態を示すエアコン装置の斜視図である。コンデンサユニット29は、コンデンサ38と、コンデンサ38を収容して支持する支持ケース39と、冷媒の液化する際の熱によって加熱されたコンデンサ38を冷却する冷却ファン41とを備えており、該支持ケース39が支持装置42によって走行機体8に対して取付支持されている。
【0021】
平面視で、収納姿勢の排出オーガ16と、グレンタンク4との間に配置された支持ケース39は、左右に方形状の側壁を有して左右幅が狭い直方体状に成形されており、厚板方形状のコンデンサ38は、表裏面が支持ケース39の左右側壁に沿った姿勢で、該支持ケース39内に収容支持されている。この左右の側壁は通気性を有し、右側壁は着脱自在なカバー体43によって構成される一方で、左側壁側には、支持ケース39に収容された状態で、冷却ファン41が設置されている。
【0022】
冷却ファン41は、右側壁の外側から吸気したエアによって、コンデンサ38を冷却し、左側壁から、外側に排気するように構成されている。言換えると、グレンタンク4側から支持ケース39内に吸気されたエアが、コンデンサ38を通り抜ける過程で、該コンデンサ38を冷却し、脱穀装置3側に排気される。
【0023】
次に、図6乃至13に基づき、コンデンサユニットの構成を詳述する。
図7乃至10は、コンデンサユニットの支持構造を示す前側斜視図、前側分割斜視図、後側斜視図及び後側分解斜視図である。支持装置42は、脱穀装置3の枠体の一部を構成する脱穀フレーム(フレーム部)44と、操縦部6の枠体の一部を構成する操縦フレーム(フレーム部)46とに支持固定されている。すなわち、コンデンサユニット29(コンデンサ38)は、脱穀フレーム44及び操縦フレーム46を介して、機体フレーム2側(走行機体8側)に支持されている。
【0024】
脱穀フレーム44は、脱穀装置3におけるグレンタンク4と近接する側である右側面に一体的に設置された上下方向の棒状部材であり、操縦フレーム46は、操縦部6のオペレータが着座する座席(図示しない)の後方に位置して機体フレーム2から上方側に立設されている。この操縦フレーム46は、ボックス状に成形され、内部に上述したエンジンルーム22が形成されており、このエンジンルーム22の右側方は前記エンジンカバー24によって開閉自在に覆われており、前後はフロントカバー47及びリヤカバー48によってカバーされている。ちなみに、このフロントカバー47及びリヤカバー48も操縦フレーム46の一部を構成している。
【0025】
支持装置42は、ブラケット49等を介して、操縦フレーム46の背面側にボルト固定される左右方向の角パイプ状の横フレーム51と、ブラケット52等を介して、脱穀フレーム44に強固にボルト固定される前後方向の角パイプ状の縦フレーム53と、横フレーム51と縦フレーム53との間に架設される架設フレーム54とを備えている。
【0026】
横フレーム51の脱穀装置3側端部である左端部と、縦フレーム53の操縦部6側端部である前端部とを溶接等によって連結固定し、横フレーム51における縦フレーム53から遠い側の端部上面から、縦フレーム53における横フレーム51から遠い側の端部上面に至る範囲に、斜め方向の前記架設フレーム54を掛渡して固定している。
【0027】
該構成の支持装置42における縦フレーム53後端部には、上方側に向かって支柱56が突設されており、この支柱56の上部が、前記中途部から上方側に向かって二股状に別れたオーガレスト19の筒状の下部内周側に、挿脱自在に挿入されることにより、該オーガレスト19が、支持装置42に着脱可能に支持固定される。すなわち、支持装置42は、オーガレスト19を支持する部材として機能するとともに、コンデンサユニット29を支持する部材としても機能している。
【0028】
図11乃至13は、コンデンサユニットの左側面図、右側面図及び平面図である。これらの図面及び図6に示す通り、上記コンデンサユニット29の支持ケース39は、前後方向の支持台57と、左側壁部材58と、上述したカバー体43である右側壁部材と、枠体39aとを備え、全体としてボックス状に成形されている。
【0029】
支持台57は、前後方向に延びる扁平角パイプ状の本体部57aと、本体部57aから操縦フレーム46側に水平状に一体的に延出された延設部57bとを有しており、この支持台57の本体部57a上面に枠体39aが立設されている。
【0030】
左側壁部材58は、枠体39aにボルト固定されており、中央部には、支持ケース39内のエアを排気する排気口58aが形成され、この排気口58aは、パンチングメタルや網等の通気性を有する部材によって構成されている。
【0031】
右側壁部材43は、左側方及び下方が開放された直方体状部材である。この右側壁部材43の右側面には、支持ケース39内にエアを吸気する吸気口43aが形成され、この吸気口43aは、パンチングメタルや網等の通気性を有する部材によって構成されている。このボックス状の右側壁部材43によって、支持ケース39の枠体39aの前方と後方と上方と右側方とが覆われるようにして、該右側壁部材43が、該枠体39aに、着脱自在にボルト固定される。具体的には、後端面の上下2箇所と、右側面の前端側の上下2箇所と、上端面の前端側とが、ノブ付きのボルト59によって、それぞれ枠体39aに右側壁部材43が取付固定される。
【0032】
支持ケース39内に収容設置される方形状のコンデンサ38は、アングル状の取付具61によって、その四隅側が、枠体39aに取付固定される。
【0033】
冷却ファン41は、排気口58aとコンデンサ38との間(左側壁側)に配置されている。この冷却ファン41は、グレンタンク4側から脱穀装置3側にエアを送風するファン本体60と、ファン本体60を駆動させる電動式の駆動モータ62と、エアを効率的にコンデンサ38に案内するファンシュラウド63とを備えており、駆動モータ62の少なくとも一部(図示する例では略全体)が、支持ケース39から左側方に突出している。
【0034】
ちなみに、グレンタンク4は、後端部を支点に水平回動可能に走行機体8側に支持されており、これによってグレンタンク4は、走行機体8側に収容された上述の使用姿勢の他に、走行機体8の右側方に展開されたメンテナンス姿勢に切換可能に構成されている。このメンテナンス姿勢時、脱穀装置4の右側面側の大部分が露出し、これに伴ってコンデンサユニット29も露出した状態になる。この露出状態時、支持ケース39からカバー体43を取外すことにより、支持ケース39内のコンデンサ38に容易にアクセス可能になり、点検作業やメンテナンス作業の手間が軽減される。
【0035】
図7乃至10に示すように、該構成のコンデンサユニット29は、延設部57bが操縦フレーム46の上面側に載置されるようにして、支持装置42に取付固定されている。
【0036】
具体的には、コンデンサユニット29側では、L字状の取付具64が、支持台57下面の前後にそれぞれボルト固定されている。この各取付具64はL字状をなす2片の一方側片が支持台57下面に当接状態で固定されるとともに、他方側片が支持台57から下方に突出している。この取付具64の両端側は、斜め方向の補強プレート66によって連結固定され、これらの部材は全体として三角形状をなしている。
【0037】
一方、支持装置42側では、架設フレーム54の前端部に、背面視逆L字状の受けブラケット67が溶接等で取付固定されるとともに、架設フレーム54の中途部背面側に、平面視L字状の架設フレーム側ブラケット68の両端側が溶接等で取付固定される他、横フレーム51の中途部上面側に、上方に向かって突出する横フレーム側ブラケット69が溶接等で取付固定されている。
【0038】
コンデンサユニット29の延設部57bは、受けブラケット67の上面側に載置された状態で、該受けブラケット67にボルト固定され、コンデンサユニット29の前側の取付具64は、横フレーム側ブラケット69の前面側に当接された状態で、該横フレーム側ブラケット69にボルト固定され、コンデンサユニット29の後側の取付具64は、架設フレーム側ブラケット68の背面側に当接された状態で、該架設フレーム側ブラケット68にボルト固定され、以上によって、コンデンサユニット29が支持装置42に取付支持される。そして、延設部57bの下面が操縦フレーム46の上面側に接当する位置で、支持装置42が、操縦フレーム46及び脱穀フレーム44に取付固定され、これによって、オーガレスト19及びコンデンサユニット29が走行機体8側に支持される。
【0039】
以上のように構成されるコンバインによれば、コンデンサユニット29及びオーガレスト19を、高い強度で、走行機体8側に取付けることが可能であるとともに、冷却ファン41の送風方向の設定によって、脱穀装置3側の藁屑等によって、コンデンサ38が故障することを効率的に防止できる他、該コンデンサ38のメンテナンスも容易になる。
【符号の説明】
【0040】
3 脱穀装置(脱穀部)
4 グレンタンク
6 操縦部
16 排出オーガ
22 エンジンルーム
23 エアコン装置
38 コンデンサ
39 支持ケース
41 冷却ファン
43 右側壁部材(カバー体)
44 脱穀フレーム(フレーム部)
46 操縦フレーム(フレーム部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦部(6)の後方にグレンタンク(4)を配置し、グレンタンク(4)の左側方に脱穀部(3)を設け、収納時にグレンタンク(4)側から脱穀部(3)側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ(16)を備え、エアコン装置(23)用のコンデンサ(38)及び該コンデンサ(38)用冷却ファン(41)を、エンジンルーム(22)の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ(38)を収容して支持する支持ケース(39)を、平面視収納時の排出オーガ(16)とグレンタンク(4)との間に配置し、グレンタンク(4)側から吸気されたエアが、脱穀部(3)側に排気されるように、前記支持ケース(39)の内部におけるコンデンサ(38)の左側面側に前記冷却ファン(41)を配置したコンバイン。
【請求項2】
前記支持ケース(39)を、操縦部(6)側のフレーム部(46)と、脱穀部(3)側のフレーム部(44)とを介して支持した請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記支持ケース(39)の右側壁を、着脱可能なカバー体(43)によって構成し、脱穀部(3)の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンク(4)を水平回動可能に支持した請求項1又は2の何れかに記載のコンバイン。
【請求項1】
操縦部(6)の後方にグレンタンク(4)を配置し、グレンタンク(4)の左側方に脱穀部(3)を設け、収納時にグレンタンク(4)側から脱穀部(3)側に亘り平面視左斜め前方に延びる排出オーガ(16)を備え、エアコン装置(23)用のコンデンサ(38)及び該コンデンサ(38)用冷却ファン(41)を、エンジンルーム(22)の外側に配置したコンバインであって、コンデンサ(38)を収容して支持する支持ケース(39)を、平面視収納時の排出オーガ(16)とグレンタンク(4)との間に配置し、グレンタンク(4)側から吸気されたエアが、脱穀部(3)側に排気されるように、前記支持ケース(39)の内部におけるコンデンサ(38)の左側面側に前記冷却ファン(41)を配置したコンバイン。
【請求項2】
前記支持ケース(39)を、操縦部(6)側のフレーム部(46)と、脱穀部(3)側のフレーム部(44)とを介して支持した請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記支持ケース(39)の右側壁を、着脱可能なカバー体(43)によって構成し、脱穀部(3)の右側部側の少なくとも一部が露出するようにグレンタンク(4)を水平回動可能に支持した請求項1又は2の何れかに記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−130320(P2012−130320A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287118(P2010−287118)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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