説明

コンバイン

【課題】刈取装置の最下降位置を規制する下降規制手段を設けた構成または刈取装置の接地圧を軽減する構成では、刈取装置が圃場に接触することがある。
【解決手段】機体フレーム1の下方に走行装置2を、上方一側に脱穀装置3を、前方に刈取支持フレーム16により上下回動自在に支持して刈取上下シリンダ19により昇降する刈取装置4を設ける。前記刈取上下シリンダ19とは別に刈取装置4を上昇側に付勢して該刈取装置4の下部に設けた橇体8Bが圃場面の凸部で突き上げられた際の刈取装置4の上方退避を補助する補助付勢手段20を設け、前記刈取装置4の最下降位置を規制する下降規制手段30を設けると共に、該下降規制手段30による最下降規制位置を変更可能に構成したことを特徴とするコンバイン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、刈取装置を支持するフレームと刈取上下シリンダとの間に、刈取装置の最下降位置を規制する下降規制手段を設けた構成は公知である(特許文献1)。
また、従来、機体フレームの前方には刈取上下シリンダにより昇降する刈取装置を設け、刈取上下シリンダとは別に刈取装置を支持して刈取装置の接地圧を軽減する補助支持手段を設けた構成は公知である(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−155325号公報
【特許文献2】特開2004−267123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記公知例のうち前者のものは、単に、刈取装置の最下降位置を規制する下降規制手段を設けただけであるため、圃場条件によっては刈取装置が圃場に接触してしまうという課題がある。
また、前記公知例のうち後者のものは、単に、刈取装置の接地圧を軽減するだけであるため、刈取装置の高さ調節の際、あるいは、誤操作により刈取装置が圃場に接触してしまうという課題がある。
本願は、刈取装置の構成を工夫し、刈取装置の圃場との接触を回避するようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載の発明は、機体フレーム1の下方に走行装置2を設け、機体フレーム1の上方一側に脱穀装置3を設け、機体フレーム1の前方には刈取支持フレーム16により上下回動自在に支持して刈取上下シリンダ19により昇降する刈取装置4を設け、前記刈取上下シリンダ19とは別に刈取装置4を上昇側に付勢して該刈取装置4の下部に設けた橇体8Bが圃場面の凸部で突き上げられた際の刈取装置4の上方退避を補助する補助付勢手段20を設け、前記刈取装置4の最下降位置を規制する下降規制手段30を設けると共に、該下降規制手段30による最下降規制位置を変更可能に構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置2により走行して刈取装置4により圃場の穀稈を刈り取る際に、刈取装置4が圃場面の凸部に突き上げられると、刈取装置4は補助付勢手段20により上方退避し、圃場に突っ込むのを防止する。
この場合、圃場条件等によって、予め、下降規制手段30による刈取装置4の最下降位置を設定して刈取作業を行えるので、刈取装置4の下降操作したとき、刈取装置4は設定高さとなると、それ以上の下降を下降規制手段30によりを規制し、刈取装置4の圃場への突っ込みを防止する。
請求項2記載の発明は、前記補助付勢手段20は、前記刈取支持フレーム16側に先端部を取付け内部にバネ42を有する伸縮自在の前側バネ機構25Aと、基部を機体フレーム1側に取付け内部にバネ42を有する伸縮自在の後側バネ機構25Bを有し、前記前側バネ機構25Aの基部と後側バネ機構25Bの先端部とを上下方向に屈曲回動自在に中間取付軸26により連結し、前記後側バネ機構25Bは前後方向にのみ伸縮し、上下方向に回動しないように機体フレーム1側に取付けた構成とし、前記補助付勢手段20に前記下降規制手段30を設け、該下降規制手段30は、前記後側バネ機構25Bの先端筒40の内部に伸縮自在に嵌合させた基部筒41の外周に形成した螺子溝にダブルナット43を螺合させ、刈取装置4が下降したとき、先端筒40の後端がダブルナット43に当接することで該刈取装置4の下降を規制する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置2により走行して刈取装置4により圃場の穀稈を刈り取る際に、刈取装置4が圃場面の凸部に突き上げられると、刈取装置4は補助付勢手段20により上方退避し、圃場に突っ込むのを防止する。
補助付勢手段20の後側バネ機構25Bの基部筒41の外周に形成した螺子溝のダブルナット43を、回転させることにより基部筒41の軸方向に移動させて、先端筒40の後端がダブルナット43に当たる位置を基部筒41の軸方向に変更して、刈取装置4の最下降位置の設定を行う。
請求項3記載の発明は、前記補助付勢手段20は、前記刈取支持フレーム16側に先端部を取付け内部にバネ42を有する伸縮自在の前側バネ機構25Aと、基部を機体フレーム1側に取付け内部にバネ42を有する伸縮自在の後側バネ機構25Bを有し、前記前側バネ機構25Aの基部と後側バネ機構25Bの先端部とを上下方向に屈曲回動自在に中間取付軸26により連結し、前記後側バネ機構25Bは前後方向にのみ伸縮し、上下方向に回動しないように機体フレーム1側に取付けた構成とし、前記補助付勢手段20に前記下降規制手段30を設け、該下降規制手段30は、前記後側バネ機構25Bの先端筒40の内部に伸縮自在に嵌合させた基部筒41の外周に形成した螺子溝に中間筒44の内周に設けた螺子溝を螺合させ、刈取装置4が下降したとき、中間筒44の前端が先端筒40の取付板45の内面に当接することで該刈取装置4の下降を規制する構成としたことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置2により走行して刈取装置4により圃場の穀稈を刈り取る際に、刈取装置4が圃場面の凸部に突き上げられると、刈取装置4は補助付勢手段20により上方退避し、圃場に突っ込むのを防止する。
補助付勢手段20の後側バネ機構25Bの基部筒41の外周の螺子溝に螺合させた中間筒44を、基部筒41に対して回転させて、基部筒41の軸方向に位置を移動させることにより、先端筒40の後端がダブルナット43に当たる位置が基部筒41の軸方向に変更して、刈取装置4の最下降位置の設定を行う。
請求項4記載の発明は、前記下降規制手段30を前記刈取装置4と刈取上下シリンダ19の間に設け、該下降規制手段30は、前記刈取支持フレーム16側に設けた取付部材31に後方への突出位置を切り替え自在に軸33で取付けたストッパー32と、前記刈取上下シリンダ19のシリンダ筒34側に設けられ前記ストッパー32の後方突出部に当接する前後位置調節自在な当接部材35から構成したことを特徴とするコンバインとしたものであり、走行装置2により走行して刈取装置4により圃場の穀稈を刈り取る際に、刈取装置4が圃場面の凸部に突き上げられると、刈取装置4は補助付勢手段20により上方退避し、圃場に突っ込むのを防止する。
刈取装置4の最下降位置を規制する下降規制手段30は、刈取支持フレーム16側に設けた取付部材31に後方への突出位置を切り替え自在に軸33で取付けたストッパー32と、前記刈取上下シリンダ19のシリンダ筒34側に設けられ前記ストッパー32の後方突出部に当接する前後位置調節自在な当接部材35から構成しているので、刈取装置4の最下降位置を、通常刈取高さの通常下降位置と通常下降位置より更に低いマイナス刈用下降位置とにストッパー32を切り替えて設定し、シリンダ筒34に対して当接部材35を前後させて最下降位置の設定の微調節を行う。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明では、刈取上下シリンダ19とは別に設けた補助付勢手段20により刈取装置4の接地圧力を軽減させて、刈取装置4が圃場上面に接触すると刈取装置4を上方退避させることができ、刈取装置4の破損を防止でき、更に、下降規制手段30により圃場条件に応じて刈取装置4の最下降位置を規制できるので、誤操作等に起因する圃場上面への刈取装置4の突っ込みを防止できる。
請求項2記載の発明では、補助付勢手段20により刈取装置4が圃場上面に接触すると刈取装置4を上方退避させることで、刈取装置4の破損を防止でき、更に、補助付勢手段20の後側バネホルダ28の基部筒41の外周のダブルナット43を回転させることにより、刈取装置4の最下降位置の設定を行うことができ、設定作業容易にでき、しかも、極めて簡素な構成で最下降位置の設定機構を構成できる。
請求項3記載の発明では、補助付勢手段20により刈取装置4が圃場上面に接触すると刈取装置4を上方退避させることで、刈取装置4の破損を防止でき、更に、補助付勢手段20の基部筒41の外周の中間筒44を回転させることにより、刈取装置4の最下降位置の設定を行うことができ、設定作業容易にでき、しかも、極めて簡素な構成で最下降位置の設定機構を構成できる。
請求項4記載の発明では、刈取上下シリンダ19とは別に設けた補助付勢手段20により刈取装置4の接地圧力を軽減させて、刈取装置4が圃場上面に接触すると刈取装置4を上方退避させることができ、刈取装置4の破損を防止でき、更に、下降規制手段30の当接部材35の位置を切り替えることにより圃場条件に応じて刈取装置4の最下降位置を、通常刈取高さの通常下降位置と通常下降位置より更に低いマイナス刈用下降位置とに簡単に切り替えることができ、しかも、シリンダ筒34に対して当接部材35を前後させて最下降位置の設定の微調節を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】コンバインの側面図。
【図2】補助付勢手段および下降規制手段付近の側面図。
【図3】下降規制手段の他の実施例の側面図。
【図4】同下降規制位置を変更した側面図。
【図5】同刈取装置を上昇させた状態の側面図。
【図6】下降規制手段の他の実施例の側面図。
【図7】同下降位置規制状態側面図。
【図8】補助付勢手段の他の実施例の側面図。
【図9】補助付勢手段の他の実施例の側面図。
【図10】補助付勢手段の他の実施例の側面図。
【図11】補助付勢手段の他の実施例の背面図及び側面図。
【図12】引起装置の正面図。
【図13】引起ケースの背面図。
【図14】引起装置の正面図。
【図15】引起装置の掃除口の他の実施例の正面図。
【図16】引起装置の掃除口の他の実施例の斜視図。
【図17】クローラーおよび転輪部分の背面図。
【図18】転輪部分の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施例を図により説明すると、1は機体フレーム、2は該機体フレーム1の下方位置に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方位置に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取装置、5はグレンタンク、6はグレンタンク5内の穀粒を排出する排出オーガ、7は操縦部である。
前記刈取装置4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方の後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設ける。
穀稈搬送装置11の構成は任意であり、分草装置8で分草して引起装置9で引起して刈刃10で株元を切断した穀稈を搬送する前側搬送装置(図示省略)や掻き込み装置13や後方に搬送する後側搬送装置(図示省略)等により構成する。12は脱穀装置3に穀稈を供給搬送する穀稈供給搬送装置であり、穀稈供給搬送装置12の始端部に後側搬送装置(図示省略)からの穀稈を引き継ぐ引継搬送装置13を設けており、引継搬送装置13は前記穀稈搬送装置11の一部を構成している。
分草装置8と引起装置9と刈刃10と刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置の一部を刈取フレーム15に設け、刈取フレーム15は刈取支持フレーム16の先側に設ける。刈取支持フレーム16の基部には上部横伝動ケース(図示省略)を設け、上部横伝動ケースを機体固定部に設けた刈取懸架支持台(図示省略)に回転自在に取付け、もって、刈取支持フレーム16の基部を回動自在に取付ける。
刈取支持フレーム16と機体フレーム1の間には、刈取装置4を昇降させる刈取上下シリンダ19を取付ける。刈取上下シリンダ19は油圧ポンプ19Aにより送油されて刈取装置4を上昇させ、送油した油を戻すと刈取装置4を下降させる単動式シリンダにより構成する。
【0009】
刈取上下シリンダ19とは別に、刈取装置4の接地圧力軽減する補助付勢手段20を設け、分草装置8を取付けた分草杆21の下面に設けた橇体8B(図1では作図の都合上橇体8Bが圃場面より下方に図示されているが、これにより構成は限定されない)を圃場面に接地させて刈取作業を行って、刈取装置4の橇体8Bが圃場面の凸部で突き上げられると、刈取装置4を上昇退避するように付勢し、上昇退避した刈取装置4が圃場面の凸部を通過すると、刈取装置4の自重で刈取装置4が下降するように構成する。
即ち、刈取装置4の分草装置8を接地させた状態で刈取作業を行う際に、橇体8Bが圃場の凸部で突き上げられると、刈取装置4を上昇退避させるので、刈取装置4の刈取高さを低く一定にでき、刈取高さ調節が容易になる。
補助付勢手段20はバネ機構25を有して構成し、バネ機構25は、刈取支持フレーム16側に取付けた前側バネ機構25Aと機体フレーム1に取付ける後側バネ機構25Bとにより構成し、前側バネ機構25Aと後側バネ機構25Bとを回動自在に中間取付軸26により連結してリンク機構のように互いに連結して構成する(図1)。
しかして、前記刈取上下シリンダ19または補助付勢手段20には、刈取装置4の最下降位置を規制する下降規制手段30を設ける。
【0010】
刈取支持フレーム16の取付部材31にストッパー32を軸33により位置切替自在に設け、前記刈取上下シリンダ19のシリンダ筒34に前後動(出入り)自在の当接部材(ボルト)35を設ける(図2)。ストッパー32は前記取付部材31に対する係合ピン36の係合位置を変更することにより、通常状態において、刈取装置4の先端が圃場面より下方に位置する所謂マイナス刈可能に構成する。
即ち、通常時には、刈取装置4の先端が圃場面と略一致させるが、機体後部が下降して、刈取装置4が前上がりになると、通常時よりも機体に対して刈取装置4の先端を下降させることになり、通常時であれば刈取装置4の先端が圃場面より下方に位置することになるので、当業者は所謂マイナス刈と呼んでいる。
この係合ピン36の係合位置を通常位置とマイナス刈位置とに切替え、ストッパー32に当接部材35が当接位置を変更することにより、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
そのため、ストッパー32の位置切替と当接部材35の前後位置の微調節とを両立させ、作業性及び操作性を向上させられる。
【0011】
なお、図2の実施例では、補助付勢手段20を、上記補助付勢手段20の前側バネ機構25Aに相当する部分と後側バネ機構25Bのうち、前側バネ機構25Aに相当する部分を非伸縮部材(ロッド)25Cにより形成している。
(7749)
図3〜図5の実施例では、下降規制手段30を補助付勢手段20に設けたものであり、前側バネ機構25Aと後側バネ機構25Bのうち、後側バネ機構25Bを、先端筒40と小径の基部筒41を伸縮自在に嵌合させ、先端筒40と基部筒41内にバネ42を内蔵して構成し、前記基部筒41の外周に形成した螺子溝(図示省略)にダブルナット43を螺合させて構成する。
そのため、各ダブルナット43を基部筒41に対して軸方向に移動させると、ダブルナット43と先端筒40の後端との当接位置を前後に変更でき、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
また、刈取上下シリンダ19の取付構成とは無関係に、補助付勢手段20に下降規制手段30を設けているので、他の機種の刈取上下シリンダ19と共用化でき、コストを低くする。
【0012】
図6,7は下降規制手段30の他の実施例を示し、前記基部筒41の外周に形成した螺子溝(図示省略)に中間筒44の内周に設けた螺子溝(図示省略)を螺合させ、刈取装置4が下降したとき、中間筒44の前端を先端筒40の取付板45の内面に当接させる。
そのため、中間筒44を基部筒41に対して軸方向に移動させ、中間筒44と先端筒40の取付板45との当接位置を前後に変更して、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
46は、中間筒44の弛みによる後方移動を規制するロックナットである。
図8,9は補助付勢手段20の他の実施例を示し、上記補助付勢手段20の前側バネ機構25Aに相当する部分と後側バネ機構25Bのうち、前側バネ機構25Aに相当する部分を四角筒形状の非伸縮部材(四角バー)48により形成し、非伸縮部材48は後側バネ機構25Bの先端筒40の左右一対の取付板49に連結ピン50により回動自在に取付ける。
そのため、非伸縮部材48と後側バネ機構25Bとが回転するのを防止できる。
【0013】
したがって、非伸縮部材48を連結ピン50に取り付けることにより、他に回転防止機構を設ける必要がなくなり、大幅な機能アップとコストダウンを可能にできる。
また、長さの相違する非伸縮部材48を数種類用意し、選択的に取り付けることにより、他の機種にも同じ補助付勢手段20を共用できる。
なお、理解を容易にするため、図8,9の非伸縮部材48の符号に、前側バネ機構25Aに相当する部分として「25A」を付しているが、これにより構成は限定されない。
この場合、後側バネ機構25Bの基部筒41を機体フレーム1のステー50Aに軸方向に移動自在に取付ける。
そのため、補助付勢手段20の全長長さを変更調節でき、他の機種への補助付勢手段20の共用化できる範囲を広げることができる。
図10は補助付勢手段20の他の実施例を示し、前側バネ機構25Aと後側バネ機構25Bのうち、少なくとも、後側バネ機構25Bの先端筒40内に軸方向の後方に突出する移動部材51を設け、移動部材51は基部筒41の後部に設けた筒部材52に挿入し、筒部材52に設けた長孔53に前記移動部材51をピン54により位置変更自在に取付ける(理解を容易にするために、ピン54の端部を長孔53より拡大して図示しているが、ピン54が長孔53内を移動することにより、先端筒40は基部筒41に対して伸縮する)。
【0014】
そのため、先端筒40はピン54が長孔53の前端に当接することにより、先端筒40の先端位置を規制できるので、ピン54の取付位置を変更することにより、先端筒40の長さを変更できることになり、その結果、補助付勢手段20の全長長さを変更調節でき、他の機種への補助付勢手段20の共用化できる範囲を広げることができる。
即ち、移動部材51と筒部材52とピン54により先端筒40の位置を規制するストッパ機構55を構成する。
この場合、ストッパ機構55の移動部材51の筒部材52への挿入部分を断面四角状に形成し、上下あるいは左右の何れかの両面を筒部材52に摺接させると、後側バネ機構25Bの基部筒41に対して先端筒40が回転するのを防止する回転防止機構として兼用できる。
また、図示は省略するが、前記移動部材51の長孔53に挿通するピン54を機体フレーム1側に設け、このピン54の位置を機体フレーム1側に対して軸方向に前後調節可能に構成すると、ピン54が先端筒40の先端位置を規制できるので、ピン54の取付位置を変更することにより、先端筒40の長さを変更できることになり、その結果、補助付勢手段20の全長長さを変更調節でき、他の機種への補助付勢手段20の共用化できる範囲を広げることができる。
【0015】
また、図示は省略するが、基部筒41の後部に露出するストッパ機構55の移動部材51あるいはピン54を包囲するカバーを設けると、ストッパ機構55の作動を確実にでき、補助付勢手段20の作動の確実性を向上させられる。
また、図示は省略するが、ストッパ機構55のピン54をボルトにより形成し、ボルトのピン54の軸部分を筒部材52に設けた長孔53に係合させ、かつ、移動部材51の複数の螺子孔の何れかに選択的に螺合させる構成とすると、ピン54の装着が容易になり、このピン54の位置の前後調節を容易にできる。
この場合、ボルトのピン54および筒部材52の外周をカバーにより包囲すると、ストッパ機構55の作動を確実にでき、補助付勢手段20の作動の確実性を向上させられる。
また、図示は省略するが、移動部材51の後端に軸方向に移動自在にボルトを螺合させ、ボルトの頭部を筒部材52の後端の後板に当接させて、前記ストッパ機構55を構成すると、移動部材51の長さ調節が可能となって、その結果、補助付勢手段20の全長長さを変更調節でき、他の機種への補助付勢手段20の共用化できる範囲を広げることができる。
【0016】
また、図11は、ストッパ機構55の他の実施例を示し、上側部材56と下側部材57により前記移動部材51を包囲し、移動部材51に設けた係合部58を上側部材56または下側部材57の内面に設けた係合部59に係合させて移動部材51の移動を規制するストッパ機構55とし、また、上側部材56と下側部材57の後部の後板60を設ける。
そのため、移動部材51の移動を規制し、移動部材51の抜けも防止する。
図12〜図14は、前記刈取装置4の引起装置9の実施例を示し、引起装置9は少なくとも左右一対設け、左側の引起装置9は引起ケース65の下部に左右一対の下部ローラー66を左右に所定間隔おいて設ける。この左右の下部ローラー66間の間隔の前側の引起カバー67と後側の引起ケース65の何れか一方または両方には掃除口68を開口させる。掃除口68は、該掃除口68の底辺部が前記左右の下部ローラー66の最下部を結ぶ線よりも上方に位置させ、かつ、前記左右の下部ローラー66の最上部を結ぶ線よりも下側に位置させる。
【0017】
そのため、左右の下部ローラー66間に詰まった異物の除去を容易にし、注油作業も容易にする。
また、掃除口68の開口面積を必要最小限にでき、引起装置9の駆動時の振動を軽減させられる。
前記掃除口68は正面視略四角形に形成する。
そのため、異物の除去を容易にし、注油作業も容易にする。
また、前記掃除口68は正面視円形に形成してもよい。
前記引起カバー67と後側の引起ケース65の何れか一方または両方の掃除口68には、該掃除口68を閉塞する閉塞プレート70を設ける(図15)。
そのため、掃除口68から引起装置9内への異物の侵入を閉塞プレート70により防止する。
また、閉塞プレート70を設けることにより引起装置9の剛性の低下を抑制する。
【0018】
前記閉塞プレート70は、その上部部分をヒンジ部材71により開閉自在に取付ける。
そのため、通常刈取作業のときは閉塞プレート70は掃除口68を閉塞し、メンテナンス作業ときは掃除口68を開口させられる。
また、ヒンジ部材71により開閉自在に取付けた閉塞プレート70には、引起装置9側との間に閉塞プレート70の閉塞状態を保持するフック72を設ける(図15)。73はフック72が係合する係合ピンである。
そのため、通常刈取作業のときは閉塞プレート70は掃除口68を確実に閉塞し、メンテナンス作業ときは特別な工具を使用することなく掃除口68を開口させられる。
また、図示は省略するが、閉塞プレート70に係合孔を設け、引起装置9側の係合部材を挿入して回転させて係合させてもよい。
【0019】
また、図示は省略するが、閉塞プレート70に挿通孔を有する一対の係合部材を設け、この閉塞プレート70側の係合部材に引起装置9側に対峙するように一対の係合部材を設け、閉塞プレート70側の係合部材と引起装置9側の係合部材とに軸部材を挿通して両者を固定してもよい。
この場合、閉塞プレート70側の係合部材と引起装置9側の係合部材とに挿通した軸部材の両端には抜け止め部材を装着すると、一層確実に固定できて、好適である。
また、図示は省略するが、ヒンジ部材71により開閉自在に取付けた閉塞プレート70の回動端には磁石部材を設け、磁石部材に磁力により閉塞プレート70の閉塞状態を保持するようにしてもよい。
また、図示は省略するが、ヒンジ部材71により開閉自在に取付けた閉塞プレート70の回動端には透孔を形成し、この透孔に引起装置9側に設けた係合軸を係合させ、係合させた係合軸の先端にピンを挿通してもよい。
【0020】
また、図示は省略するが、閉塞プレート70には左右一対の透孔を上下一対形成し、この各透孔に掃除口68の周囲の引起装置9側に設けた係合軸を係合させ、係合させた係合軸の先端にピンを挿通して、閉塞プレート70を引起装置9側に固定してもよい。
また、図示は省略するが、掃除口68の左右両側に係合溝を有するレール部材を設け、レール部材の係合溝に上方から閉塞プレート70を係合させ、閉塞プレート70に設けたストッパをレール部材の上部に当接させて、閉塞プレート70の下降を阻止するように構成しても良い。
この場合、図示は省略するが、閉塞プレート70の下部に引起装置9側に設けた係合ピンに係合するフックを設けると、一層、閉塞プレート70の固定を確実にする。
また、掃除口68の左右両側のレール部材の係合溝に上方から閉塞プレート70を係合させる場合において、図示は省略するが、閉塞プレート70の下部に一対の係合部材を設け、この閉塞プレート70側の係合部材に引起装置9側に対峙するように一対の係合部材を設け、閉塞プレート70側の係合部材と引起装置9側の係合部材とに軸部材を挿通して両者を固定してもよい。
【0021】
また、図示は省略するが、閉塞プレート70の上方に左右一対の係合部材を設け、この係合部材に軸部材を挿通して、閉塞プレート70の上動を阻止するようにしてもよい。
また、掃除口68の左右両側のレール部材の係合溝に上方から閉塞プレート70を係合させる場合において、図示は省略するが、閉塞プレート70の下部に切欠を設け、この切欠部分に引起装置9側に螺合させたボルトの軸部を上方から係合させ、ボルトを締め付けて、閉塞プレート70を固定してもよい。
また、掃除口68の左右両側のレール部材の係合溝に上方から閉塞プレート70を係合させる場合において、図示は省略するが、閉塞プレート70の下部に切起こし部を設け、この閉塞プレート70の切起こし部と引起装置9側の係合部材とに軸部材を挿通して両者を固定してもよい。
【0022】
また、図16は掃除口68の他の実施例であり、引起ケース65と引起カバー67の何れか一方または両方には、前または後方に突出する突出部75を形成し、突出部75の先端に前記掃除口68を開口させる。
そのため、突出部75により掃除口68を開口させても引起装置9の剛性の低下を抑制できる。
この場合、突出部75は四角形または円形に形成する。
また、図示は省略するが、掃除口68の周囲に突出部75を形成した場合において、突出部75の周辺を折り曲げて(カーリング加工)して、折り曲部を形成すると、掃除口68の周囲の引起装置9の剛性の低下を、一層抑制できる。
また、図示は省略するが、突出部75の周辺を折り曲げて折り曲部を形成した場合、この左右何れか一方の折り曲部に係合する係合部とこの係合部を係合させた状態で他方の折り曲部を挟持するクリップ部を有する蓋部材を設けると、掃除口68を閉塞できて、好適である。
【0023】
また、図示は省略するが、掃除口68の周囲の引起ケース65と引起カバー67に補強板を設けると、掃除口68を開口させた部分の引起装置9の剛性の低下を抑制できる。
また、図示は省略するが、掃除口68の周囲に突出部75を形成した場合において、突出部75を円筒形状とし、突出部75の外周に係合部を設け、この係合部にキャップを嵌めて掃除口68を閉塞してもよい。
また、図示は省略するが、掃除口68の周囲に突出部75を形成した場合において、突出部75を円筒形状とし、突出部75の外周に所謂石油缶のキャップのように、開口部周辺に切り込みを形成したキャップを突出部75に嵌めて掃除口68を閉塞してもよい。
【0024】
図17,18は、走行装置2の転輪80の取付の実施例であり、転輪80は機体フレーム1に固定または上下自在に設けた走行フレーム81にトラックローラーシャフト82により軸装する。このトラックローラーシャフト82は前記四角筒形状の走行フレーム81の下面に設けたチューブ状取付部83に挿通して取付ける。チューブ状取付部83およびトラックローラーシャフト82の内端は走行フレーム81の内側側面よりも内側に突出させない。
そのため、走行装置2のクローラ84の内端が上方折れ曲がっても、チューブ状取付部83およびトラックローラーシャフト82の内端に接触するのを防止して、クローラ84の破損を防止する。
【0025】
(実施例の作用)
刈取装置4は、最先端位置に分草装置8を左右に並設し、各分草装置8の後側に分草装置8が分草した穀稈を引起す引起装置9を設け、引起装置9の後側には刈刃10を設け、刈刃10の上方の後側には刈刃10によって刈り取った穀稈を搬送する穀稈搬送装置11を設けているので、刈取装置4が前進すると、分草装置8が圃場の穀稈を分草し、各分草装置8が分草した穀稈を引起装置9が引起し、引起した穀稈を刈刃10が切断し、刈刃10によって刈り取った穀稈を穀稈搬送装置11が搬送する。
刈取装置4の刈取フレーム15は刈取支持フレーム16の先側に設け、刈取上下シリンダ19により刈取装置4を上下させて刈り高さを調節し、調節された刈り高さを保持して前進し、刈取作業を行う。
【0026】
刈取装置4は、刈取装置4と圃場との接地圧力を軽減する補助付勢手段20を刈取上下シリンダ19とは別に設けているので、刈取装置4の分草杆21の下面の橇体8Bが圃場面の凸部で突き上げられると、その反力により刈取装置4を上昇退避させる。
即ち、「やじろべえ(弥次郎兵衛)」のように、刈取装置4の先端の橇体8Bは下から軽く圃場面の凸部で突き上げられると、直ぐに上動するように、補助付勢手段20により刈取装置4の重さを支持しているので、刈取装置4の分草杆21が圃場上面に接触すると、その反力により調節した刈取作業高さよりも高く上方に向けて刈取装置4を退避させ、圃場の圃場面の凸部を刈取装置4が通過すると、刈取装置4は自重で刈取作業高さまで下降して刈取作業を続行する。
補助付勢手段20は刈取装置4の不要な沈み込みを防止する。
【0027】
補助付勢手段20はバネ機構25を有して構成し、バネ機構25は刈取支持フレーム16側に取付け内部に前側小径バネ42を有する前側バネ機構25Aと機体フレーム1に取付け内部に後側大径バネ42を有する後側バネ機構25Bとを前側小径バネ42と後側大径バネ42とが直列状態で作用するように構成し、前側バネ機構25Aと後側バネ機構25Bとを回動自在に中間取付軸26により連結してリンク機構のように互いに連結して構成し、バネ機構25は前側バネホルダ27と後側バネホルダ28とに分割構成で、前側バネホルダ27と後側バネホルダ28とは上下方向に屈曲し、後側バネホルダ28は前後方向にのみ伸縮し、上下方向に回動しない。
即ち、バネ機構25は、前側バネホルダ27と後側バネホルダ28を連結する中間取付軸26の部分で刈取装置4の上下により屈折して刈取支持フレーム16を支持する。
【0028】
しかして、前記刈取上下シリンダ19または補助付勢手段20には、刈取装置4の最下降位置を規制する下降規制手段30を設けているので、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
この場合、図2の実施例では、刈取支持フレーム16の取付部材31にストッパー32を軸33により位置切替自在に設け、前記刈取上下シリンダ19のシリンダ筒34に前後動(出入り)自在の当接部材(ボルト)35を設けているので、ストッパー32は前記取付部材31に対する係合ピン係合ピン36の係合位置を変更することにより、刈取装置4の先端が圃場面より下方に位置する所謂マイナス刈も可能となる。
【0029】
即ち、通常作業時では刈取装置4の先端が圃場面と略一致させるが、機体後部が下降して、刈取装置4が前上がりになると、通常時よりも機体に対して刈取装置4の先端を下降させる必要が生じ、通常時であれば刈取装置4の先端が圃場面より下方となる刈取装置4の作業位置を当業者は所謂マイナス刈と呼んでおり、前記係合ピン36の係合位置を通常位置とマイナス刈位置とに切替えて、ストッパー32に当接部材35が当接位置を変更することにより、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
そのため、ストッパー32の位置切替と当接部材35の前後位置の微調節との両立が可能となって、作業性及び操作性を向上させられる。
【0030】
図3〜図5の下降規制手段30を補助付勢手段20に設けた実施例では、前側バネ機構25Aと後側バネ機構25Bのうち、後側バネ機構25Bを、先端筒40と小径の基部筒41を伸縮自在に嵌合させ、先端筒40と基部筒41内にバネ42を内蔵して構成し、基部筒41の外周に形成した螺子溝にダブルナット43を螺合させて構成しているので、ダブルナット43を夫々基部筒41に対して軸方向に移動させると、ダブルナット43と先端筒40の後端との当接位置を前後に変更でき、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
また、刈取上下シリンダ19の取付構成とは無関係に、補助付勢手段20に下降規制手段30を設けているので、他の機種の刈取上下シリンダ19と共用化でき、コストを低くする。
【0031】
図6,7の下降規制手段30の他の実施例では、基部筒41の外周に形成した螺子溝に中間筒44の内周に設けた螺子溝(図示省略)を螺合させ、刈取装置4が下降したとき、中間筒44の前端を先端筒40の取付板取付板45の内面に当接させる構成としたので、中間筒44を基部筒41に対して軸方向に移動させ、中間筒44と先端筒40の取付板45との当接位置を前後に変更して、圃場条件に合わせて刈取装置4の最下降位置を設定する。
なお、前記した各実施例は、理解を容易にするために、個別または混在させて図示、あるいは説明しているが、これらは夫々種々組合せ可能であり、これらの表現によって、構成・作用等が限定されるものではなく、また、相乗効果を奏する場合も勿論存在する。
【符号の説明】
【0032】
1…機体フレーム、2…走行装置、3…脱穀装置、4…刈取装置4、5…グレンタンク、7…操縦部、8…分草装置、8B…橇体、9…引起装置、10…刈刃、11…穀稈搬送装置、16…刈取支持フレーム、19…刈取上下シリンダ、20…補助付勢手段、21…分草杆、25…バネ機構、26…中間取付軸、27…前側バネホルダ、28…後側バネホルダ、30…下降規制手段、31…取付部材、32…ストッパー、33…軸、34…シリンダ筒、35…当接部材、36…係合ピン、40…先端筒、41…基部筒、42…バネ、43…ダブルナット、44…中間筒、45…取付板、48…非伸縮部材、49…取付板、50…連結ピン、51…移動部材、52…筒部材、53…長孔、54…ピン、55…ストッパ機構、56…上側部材、57…下側部材、58…係合部、59…係合部、60…後板、65…引起ケース、66…下部ローラー、67…引起カバー、68…掃除口、70…閉塞プレート、71…ヒンジ部材、72…フック、75…突出部、80…転輪、81…走行フレーム、82…トラックローラーシャフト、83…チューブ状取付部、84…クローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(1)の下方に走行装置(2)を設け、機体フレーム(1)の上方一側に脱穀装置(3)を設け、機体フレーム(1)の前方には刈取支持フレーム(16)により上下回動自在に支持して刈取上下シリンダ(19)により昇降する刈取装置(4)を設け、前記刈取上下シリンダ(19)とは別に刈取装置(4)を上昇側に付勢して該刈取装置(4)の下部に設けた橇体(8B)が圃場面の凸部で突き上げられた際の刈取装置(4)の上方退避を補助する補助付勢手段(20)を設け、前記刈取装置(4)の最下降位置を規制する下降規制手段(30)を設けると共に、該下降規制手段(30)による最下降規制位置を変更可能に構成したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
請求項1において、前記補助付勢手段(20)は、前記刈取支持フレーム(16)側に先端部を取付け内部にバネ(42)を有する伸縮自在の前側バネ機構(25A)と、基部を機体フレーム(1)側に取付け内部にバネ(42)を有する伸縮自在の後側バネ機構(25B)を有し、前記前側バネ機構(25A)の基部と後側バネ機構(25B)の先端部とを上下方向に屈曲回動自在に中間取付軸(26)により連結し、前記後側バネ機構(25B)は前後方向にのみ伸縮し、上下方向に回動しないように機体フレーム(1)側に取付けた構成とし、前記補助付勢手段(20)に前記下降規制手段(30)を設け、該下降規制手段(30)は、前記後側バネ機構(25B)の先端筒(40)の内部に伸縮自在に嵌合させた基部筒(41)の外周に形成した螺子溝にダブルナット(43)を螺合させ、刈取装置(4)が下降したとき、先端筒(40)の後端がダブルナット(43)に当接することで該刈取装置(4)の下降を規制する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項3】
請求項1において、前記補助付勢手段(20)は、前記刈取支持フレーム(16)側に先端部を取付け内部にバネ(42)を有する伸縮自在の前側バネ機構(25A)と、基部を機体フレーム(1)側に取付け内部にバネ(42)を有する伸縮自在の後側バネ機構(25B)を有し、前記前側バネ機構(25A)の基部と後側バネ機構(25B)の先端部とを上下方向に屈曲回動自在に中間取付軸(26)により連結し、前記後側バネ機構(25B)は前後方向にのみ伸縮し、上下方向に回動しないように機体フレーム(1)側に取付けた構成とし、前記補助付勢手段(20)に前記下降規制手段(30)を設け、該下降規制手段(30)は、前記後側バネ機構(25B)の先端筒(40)の内部に伸縮自在に嵌合させた基部筒(41)の外周に形成した螺子溝に中間筒(44)の内周に設けた螺子溝を螺合させ、刈取装置(4)が下降したとき、中間筒(44)の前端が先端筒(40)の取付板(45)の内面に当接することで該刈取装置(4)の下降を規制する構成としたことを特徴とするコンバイン。
【請求項4】
請求項1において、前記下降規制手段(30)を前記刈取装置(4)と刈取上下シリンダ(19)の間に設け、該下降規制手段(30)は、前記刈取支持フレーム(16)側に設けた取付部材(31)に後方への突出位置を切り替え自在に軸(33)で取付けたストッパー(32)と、前記刈取上下シリンダ(19)のシリンダ筒(34)側に設けられ前記ストッパー(32)の後方突出部に当接する前後位置調節自在な当接部材(35)から構成したことを特徴とするコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−152135(P2012−152135A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13953(P2011−13953)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】