ゴルフ・クラブのフェースの製造方法
【課題】打たれたゴルフボールに、より高い初期速度を与え続けながら、厚さ変化するゴルフクラブ・フェース・プレートを提供すること。
【解決手段】ゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートの製造方法であって、初期厚さをもつ金属材料の圧延シートを提供する工程と、その材料から規定外形をもつブランクを形成する工程とを含む。この方法は、得られるフェース・プレートが変化する厚さをもつようにブランクの第2サイドを機械加工する工程も含む。機械加工する工程は、プレートが初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さと、第1の厚さより薄い第2の厚さと、第2の厚さより薄い第3の厚さとを持つようにする。
【解決手段】ゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートの製造方法であって、初期厚さをもつ金属材料の圧延シートを提供する工程と、その材料から規定外形をもつブランクを形成する工程とを含む。この方法は、得られるフェース・プレートが変化する厚さをもつようにブランクの第2サイドを機械加工する工程も含む。機械加工する工程は、プレートが初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さと、第1の厚さより薄い第2の厚さと、第2の厚さより薄い第3の厚さとを持つようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にゴルフ・クラブ・ヘッドに関し、より詳細には、変化する厚さのフェース・プレートをもつゴルフ・クラブ・ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
現代のゴルフ・クラブは、一般にウッド、アイアン又はパターに分類されている。用語「ウッド」は、少し例を挙げれば、鋼、チタン、ガラス繊維及び他のより新しい種類の材料から構成されるゴルフ・クラブに対しても、一般になお使用されている歴史的な用語である。ウッドは、今ではしばしば「メタル・ウッド」と呼ばれる。用語「アイアン」も、これらのクラブが一般に鉄から構成されず、むしろ「ウッド」を構成するために使用されるのと同じ材料の多くから構成されるが、一般になお使用されている歴史的な用語である。
【0003】
ウッド及びアイアンでより長く、より真っ直ぐなショットを打つことをより容易にするために、多くの進歩が特に過去20年にわたってなされてきた。今ではゴルフ・クラブは、一般に、より寛容に設計されており、その結果、完璧以下で打たれたショットでも、かなり安定した距離及び方向のコントロール性をもつ。さらに、クラブ・ヘッドは今では一般に材料の組み合わせから構成され、特別のプレーヤのタイプによって所望されるボールの飛行の最適化を試みている。
【0004】
特にメタル・ウッドに関連する1つの特別の改良は、チタンなどのより軽くより強い金属の使用である。上質のメタル・ウッド、特にドライバのかなりの数が、今では、主にチタンを使用して作られている。チタン及び他の軽量で強い金属の使用は、今もサイズが増大し続けているメタル・ウッドを作ることを可能にした。メタル・ウッド、特にドライバのサイズは、しばしば体積によって呼ばれる。例えば、最新のドライバは、300立方センチメートル(cc)又はそれ以上の体積をもつことができる。一般に、大形のメタル・ウッドは、より大きなスイート・スポットと、より高い慣性とを提供し、それが従来のヘッド・サイズをもつゴルフ・クラブと比べて、より大きな寛容性を与える。
【0005】
より軽くより強い金属の使用から導かれる1つの利点は、メタル・ウッド・クラブの打撃面及びすべての他の壁を含めて、より薄い壁を作ることができることである。これは設計者に重量の位置決めにおいて、より多くの自由度を与える。例えば、寛容性を向上させるために、設計者は、重量をメタル・ウッドのヘッドの周辺部に及びフェースから後方に動かすことができる。上述のように、そのように重量を与えることは、一般により高い慣性をもたらし、したがって中心から外れたヒットによる捩れをより少ないものにする。
【0006】
どの位大きいゴルフ・クラブ・ヘッドを製造できるかについては限界があり、これは、材料、クラブ・ヘッドの重量及びクラブ・ヘッドの強度を含めて、いくつかのパラメータの関数である。さらに、ヘッドがより大きくなる場合、重量の増加を避けるために、フェース・プレートを含めて、壁の厚さをより薄くしなければならない。壁の厚さがより薄くなるにつれて、衝撃の際、より大きくたわむ傾向があり、それによって、より多くのエネルギーをボールに与える可能性がある。この現象は、一般に「トランポリン効果」と言われる。したがって、薄いフェース・プレートを備えて適切に構成されたクラブは、剛性のフェース・プレートを備えるクラブよりも、より高い初期速度をゴルフ・ボールに与えることができる。初期速度は、ゴルフ・ボールがどの位遠くまで行くかを決める重要な要素であるので、これはゴルファに非常に重要である。
【0007】
薄いフェース・プレートを有するメタル・ウッドによってゴルフ・ボールに与えられた初期速度は、打撃面上のゴルフ・ボールの打撃点の位置によって変化することが当業者によって理解されている。各フェース・プレートは、「スイート・スポット」と呼ばれるものをもつ。一般に、スイート・スポットに当たったボールはより速い反発速度をもつ。重心(CG)の位置並びにフェース・プレートの形状及び厚さを含めて、多くの要因がスイート・スポットの位置及びサイズに寄与する。
【0008】
より最近では、メタル・ウッドのゴルフ・クラブ・ヘッドの製造業者は、変化する厚さのフェース・プレートを設計することによって、それらのクラブ・ヘッドの性能を操作しようと試みてきた。チタンなどの軽量の材料をフェース・プレートに使用するので、ゴルフ・ボールと衝突時に、クラブ・ヘッドのフェースとクラウン並びにフェースとソールの接合部に伝達される応力に問題が起こってきた。従来の1つの解決法は、繰り返される衝突に耐えるために、フェース・プレートの強化した周辺部を提供することであった。フェースの厚さの変化を実現するために、フェース・プレートの製造は一般にチタン合金などの金属を鍛造することによって達成された。Ti−6AL−4Vなどの圧延シート材料の従来のフェース・プレートは、一定の厚さを持っていたか又は比較的小さいフェース厚さの変化を達成するために最小の材料が取り除かれていた。
【0009】
衝撃時のこれらの応力を低減させるための別の手法は、実質的にクラウンからソールまでフェースを横切って縦に延びる1つ以上のリブを使用すること、又いくつかの例では、トウからヒールまでフェースを横切って水平に延びるリブを使用することである。最大の応力は、通常スイート・スポットかそのほぼ近くの衝撃点に位置するので、フェースの中心もまた厚くされ、少なくともリブをもつ部分と同じ厚さである。しかし、これらのクラブ・ヘッドは、最終的には、非常に優れたゴルファを除いたすべてに対して、中心から外れたショットにあまり寛容性を提供することができない。変化するフェースの厚さ設計及びチタンのフェース・インサートの使用は、最近、同様の不利及び制限をもつアイアンのゴルフ・クラブ・ヘッドにも適用されている。アイアン用の変化するフェースの厚さの設計を達成するために、よく知られた鋳造技術及び鍛造技術が一般に利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、打たれたゴルフボールに、より高い初期速度を与え続けながら、厚さ変化するゴルフクラブ・フェース・プレートのかなりの部分にわたって、より大きな寛容性を示すゴルフ・クラブのフェース・プレートを製造する改良された方法の必要が存在することに留意されたい。本発明は、その必要及び他の必要を満足させる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、強化された性能のためにかなりの厚さの変化をもつゴルフ・クラブのフェース・プレートを製造するための方法を提供する。この方法は、初期厚さをもつ、金属材料の圧延シートを提供する工程と、材料から規定外形をもつ半完成品を形成する工程を含む。この方法は、得られるフェース・プレートが変化する厚さをもつように、半完成品の第2サイドを機械加工する工程も含む。変化する厚さは、初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さと、第1の厚さより薄い第2の厚さと、第2の厚さより薄い第3の厚さとをもつ。機械加工する工程は、第2サイドの表面積のかなりの部分にわたって行われる。
【0012】
圧延シート材料の1つの利点は、それが他の材料及び製造方法と比べて、改良された強度及び延性をもたらす非常に細かく方向性をもった粒状の微細構造をもつことができることである。CNC旋盤又はフライス盤を使用することができるが、軸対称のフェースの厚さの場合には、CNC旋盤が好ましく、非対称のフェースの厚さの場合には、CNCエンド・ミルが好ましい。クラブ・ヘッドはウッド型又はアイアンでよく、チタン合金又は合金鋼が使用されてよい。
【0013】
好ましい実施例の詳細な態様では、第2サイドの表面積の少なくとも60%が機械加工され、得られるフェースの厚さの変化は軸対称又は非対称でよい。
【0014】
好ましい実施例の別の詳細な態様では、膨らみ及び起伏が半完成品の第1サイドに形成される。
【0015】
好ましい実施例のさらに別の詳細な態様では、半完成品の材料の少なくとも15%が取り除かれる。追加の厚さ及び/又は様々な移行領域を、所望のフェースの厚さの設計に従って機械加工することができる。
【0016】
本発明及び従来の技術にわたって達成された利点をまとめる目的で、本発明のいくつかの利点を、本明細書内の上記で説明してきた。もちろん、必ずしもすべてのそのような利点を、本発明の任意の特定の実施例に従って達成することはできないことに留意されたい。したがって、例えば、当業者は、本明細書内で教示し又は示唆できるような他の利点を必ずしも達成せずに、本明細書内で教示されたように1つの利点又は一群の利点を達成し又は最適化する方法で、本発明を実施し実行することができることを理解するであろう。
【0017】
これらの実施例のすべては、開示された本明細書の本発明の範囲内にあることを意図するものである。本発明のこれらの又他の実施例は、添付の図に関連する好ましい実施例の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろうが、本発明は、開示された1つ又は複数のいかなる特定の好ましい実施例にも限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の好ましい方法によって提供されるフェース厚さ(破線)をもつウッド型クラブ・ヘッドの正面図である。
【図2】図1のクラブ・ヘッドのトウ側の端面図である。
【図3】フェース・プレートの背面を示す、図2の線A−Aに沿って取った断面図である。
【図3A】図3の線B−Bに沿って取った断面図である。
【図3B】図3の線C−Cに沿って取った断面図である。
【図4】機械加工プロセスの際のカッターの好ましい方向(矢印)を示す、図3のプレートの背面図である。
【図5】フェース厚さのウェブ移行の所望の半径を実現するための第1及び第2の(破線)フォームド・カッターを示す、図4の線D−Dに沿って取った断面図である。
【図6】本発明の別の方法で形成されたフェース・プレートの背面図である。
【図6A】図6の線E−Eに沿って取った縦断面図である。
【図6B】図6の線F−Fに沿って取った横断面図である。
【図7】本発明の好ましい方法のCNCフライス盤の正面透視図である。
【図8】フェース・プレート用のフェース厚さの変化を作成するためのCNC旋盤を使用した本発明の別の方法の例示的な図である。
【図9】フェース・プレート用の膨らみ及び起伏を作成するためのCNC旋盤を使用した本発明の別の方法の例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面は本発明の方法によって達成されたフェース・プレートの好ましい実施例を示し、ゴルフ・クラブ・フェース・プレートはゴルフ・クラブ・ヘッドの様々なタイプ用である。図1に関連して、当技術分野で知られている多くのメタル・ウッド・クラブ・ヘッドに似たクラブ・ヘッド10が示されている。本発明の範囲内のクラブ・ヘッドが、必ずしも示された形状に限定されるものではない。クラブ・ヘッド10は中空の金属本体11と、フェース・プレート20とを含む。本体11は、フェース・プレート20のための開口(図3参照)用の周辺部17を協働して画定する、ヒール部12とトウ部13とソール部14とスカート又はサイド部15とクラウン部16とを含む。クラブ・ヘッド10は、通常、本体11と一体で形成されたホーゼル18によってシャフト(図示せず)に連結される。
【0020】
好ましくは、本体11及び/又はフェース・プレート20は、鋼、チタン又はそれらの合金から構成されるが、或いは本体11は複合材料又は金属マトリックス材料であってもよい。フェース・プレート20は、機械加工することができる任意の圧延シートから構成されてもよく、好ましくは、材料は少なくとも4g/ccの密度をもつ。
【0021】
日本のNKK Corporation製のSP−700(登録商標)などの高強度チタン合金の圧延シートは、本発明のように、かなりの厚さの変化するフェース・プレートを達成するために必要な機械加工によって材料を浪費するには高価過ぎると従来は考えられてきた。圧延シート材料の1つの利点は、それが他の材料及び製造方法と比べて、改良された強度及び延性をもたらす非常に細かく方向性をもった粒状の微細構造をもつことができることである。出願人は、圧延シート材料と機械加工との組み合わせは、所望の厚さ変化するフェース・プレートを生み出すために、費用対効果が大きく、信頼性の高い方法であることを見いだした。本明細書に提示された好ましいフェース厚さの設計に加えて、当業者は、3つ又はそれ以上の厚さ変化ゾーンをもたらすさらに進んだ設計を、本発明の方法を用いて実現できることを理解するであろう。
【0022】
図1及び図2を参照すると、クラブ・ヘッド10は、好ましくは、ヒール部12、トウ部13、ソール部14、サイド部15、クラウン部16、ホーゼル18が一体に形成された本体11と、打撃面21を含むフェース・プレート20が当技術分野で知られた手段によって開口周辺部17に固定して取り付けられるように製造される。しかし、本体11の様々な部分を、当技術分野で知られた技術によって別々に成型し、鋳造し、鍛造し又は他の知られた技術によって製造し、当技術分野で知られた手段によって本体を形成するように固定して取り付けられてよい。フェース・プレート20用の初期の外形は、金属材料の圧延シートをスタンピングすることによって形成されてよい。
【0023】
機械加工されたフェース・プレート20は、その周辺部に沿って溶接され、背面には溶接ビード23が見える。図3〜図3Bに示されるように、フェース・プレート20のヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25は、好ましくは、正面開口周辺部17で本体11の隣接厚さより薄い、ほぼ同じ厚さtをもつ。フェース・プレート20の中央ゾーン26は、ヒール・ゾーン24と中央ゾーン26との間、並びにトウ・ゾーン25と中央ゾーン26との間に形成された移行領域27を含む最大の厚さtmをもつ。中央縦ゾーン26の下部領域28はソール部14に向かって延び、上部セグメント29はクラウン部16に向かって延びる。フェース・プレート20は、長手方向、すなわち、ヒール12からトウ13への軸線に対して非対称なフェース厚さをもつ。
【0024】
上部セグメント29の間に、最大の厚さtmより薄いが、好ましくは、ヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25の厚さtより厚い厚さtrをもつ上部凹所30がある。移行領域31が、上部セグメント29と上部凹所30の間に形成される。さらに本発明の場合、フェース・プレート20のほぼ中心に、好ましくは、上部凹所30とほぼ同じ厚さの厚さtrをもち、かつ中央凹所32の厚さと縦ゾーン26の厚さとの間にほぼ同様の移行領域31を備える中央凹所32がある。別の実施例では、トウ・ゾーン25の厚さはヒ−ル・ゾーン24の厚さと異なってもよく、望むならば、上部凹所30の厚さは中央凹所32の厚さと異なってもよい。
【0025】
好ましくは、中央凹所32及び移行領域31は、トウからヒール方向に測定された、中央ゾーン26と移行領域27の幅の20%と50%の間の距離延在している。図3の好ましい実施例では、背面22のトウ・ゾーン25及びヒール・ゾーン24はそれぞれ、2.5mmより薄い厚さtをもち、中央ゾーン26の厚さは少なくとも3.0mmである。中央凹所32及び上部凹所30のそれぞれの低減された厚さtrは中央ゾーン26の厚さtmより少なくとも約0.5mm薄い。好ましくは、厚さt、tr、tmは、それぞれ1.6mmから2.4mm、2.2mmから3.5mm、3.2mmから4.5mmである。より好ましくは、厚さt、tr、tmは、それぞれ2.2mmから2.4mm、3.0mmから3.2mm、3.5mmから3.7mmの範囲にある。概ね、ヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25が、中央ゾーン26の最大の厚さより少なくとも1mm薄い最小の厚さをもつことが好ましい。
【0026】
図3A及び図3Bに示されるように、移行領域27、31は、概凹断面をもつウェブ移行からなる。すなわち、移行領域27、31の断面は、好ましくは、中央ゾーン26と、上部及び中央凹所30、32との間、並びにヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25との間にR付けされた移行面を有する。好ましい方法では、フェース・プレート20の所望の厚さ変化を形成するためにCNCミル42(図7)が使用される。フェース・プレート20の所望の厚さ変化を提供するのに必要なパスの数を最小にするようにフォームド・カッター34が選ばれてよい。フェース・プレート20は、位置決めピン45で位置決めされ調節可能なクランプ47を用いて所定の位置に保持されて固定具43内に置かれる。回転しているカッター34は、プログラムされた変化する厚さのフェース・プレート設計に従って、X、Y及びZ軸に移動する。
【0027】
図5を参照すると、半径R1をもつ第1のフォームド・カッター34が使用されて、すべての移行領域27、31を形成してよい。しかし、移行領域31には第1のカッター34とは異なる半径R2をもつ第2のカッター36(破線で示す)を使用することが好ましい。第2の半径R2は、好ましくは、上部及び中央凹所30、32によってカバーされる、より小さい面に適応するために、より小さい。もちろん、別のより小さい半径のカッターを、上部凹所30又は中央凹所32に使用することもでき、及び/又は、望むならば、ヒール・ゾーン24とは別の異なる半径のカッターがトウ・ゾーン25に使用されてよい。製造プロセスを簡単にしてスピードアップするために、1個又は2個の異なるカッターだけを使用することが大変好ましい。
【0028】
図4はカッターが取る好ましいパスを表示する矢印を示す。トウ・ゾーン25及びヒール・ゾーン24で、カッター34がフェース・プレート20の中心から較正され、最初に上部から底部の方向に、2番目に外側方向に、フェース・プレートのトウ13端部及びヒール12端部に移動してよい。好ましくは、カッターは34、内側に、ヒール12端部又はトウ13端部からフェース・プレート20の中心に向かって移動する。第2のカッター36は、上部エッジからフェース・プレート20の中心に向かって、或いは、中央凹所32を含む中央領域40の隣接から上部エッジに向かって動かすことによって、上部凹所30を形成してよい。図5に示されるように、中央凹所32が、第2のカッター36の縦又は上下の運動によって形成され、所望の厚さtrを得る。
【0029】
フォームド・カッター34、36を使用するCNCミル42は、有利には、トウ・ゾーン24及びヒール・ゾーン25の各々で望ましいフェースの厚さを2から3回のパスずつ(4から6回の合計パス)で、上部凹所30及び中央凹所32の各々を作成するのに1回のパスずつ(2回の合計パス)で、望ましいフェースの厚さを製造することを可能にする。したがって、フェース・プレート20を、CNCミル42の6から8回の合計パス又はアクションで製造することができる。必要なパス又はアクションの総数は、1個又は複数のカッターの選択されたサイズ/形状及びフェース・プレートの変化する厚さ設計によって決められる。
【0030】
図6〜図6Bに示されたフェース・プレート120は、長手方向軸線、並びに横方向(上部から底部)軸線(それぞれ線E−E並びに線F−F)に対して対称に変化するフェース厚さを含む。中央凹所32が中央領域140に配置される。この軸対称形状は、図7に表されるようなCNCミル42を用いて達成される。しかし、好ましい方法は、スピンドル46が、図8及び図9に表されるように中心線48の周りでフェース・プレート120を回転させ、それを切削するCNC旋盤44を使用する。1個又は複数の切削工具50がプログラムされた設計に従って移動して、所望のフェース・プレート厚さを提供する。機械加工の間フェース・プレート20を適所に保持するため調節自在な締め具が使用される。
【0031】
当業者によく知られた技術を使用して、3つの軸線でカッターの相対運動をコントロールするためにCNCミルが使用されてよい。したがって、テーパー勾配が、トウ・ゾーン24及びヒール・ゾーン25で、移行27に隣接する厚さt1からフェース・プレート20(図5参照)のヒール12端部及びトウ13端部でのより薄い厚さt2まで提供されてよい。しかし、エンド・ミルのカッター位置の限られた増分的又は段階的な制御は、一般に、表面を横切る切削工具の各パスによって形成された眼に見える工程となる。しかし、図6〜図6Bに示されたCNC旋盤の方法は、フェース・プレート20の背面に望まれる、より連続した変化する厚さ又は面のテーパー勾配を提供する。もちろん、大規模な製造の場合はCNC機械加工が好ましいが、ゴルフ・クラブのフェース・プレート20を製造するための本発明の機械加工の方法を、CNC機械加工なしで行うことができることが理解される。
【0032】
本発明の方法では、前面の打撃面21は、フェース・プレート厚さ変化を提供する前又は後で、スコアライン52を形成する溝、ディンプル又はそれらの任意の組み合わせを備えてよい(図1参照)。同様に、膨らみ半径及び起伏半径がフェース・プレート厚さが形成される前又は後でフェース・プレート上に設けられてよい。図9は膨らみ及び起伏が、フェース・プレート20の背面の機械加工の前に、打撃面21上に機械加工される1つの方法を示している。フェース・プレートの中心は、材料の元の圧延シートとほぼ同じ初期厚さt1を維持する。或いは、スタンピング又は成形プロセスが、ウッド型ゴルフ・クラブ・ヘッド用の所望の膨らみ半径及び起伏半径を達成するために利用されてよい。
【0033】
CNC旋盤機械加工の1つの好ましい実施例において、膨らみ及び起伏は、1回転当たり約0.1mm(mm/回転)の送り速度又はカッターの前進でフェース・プレート20上に形成される。好ましくは、Ti−6AL−4V材料からフェース・プレート20を形成する場合、スピンドル46は毎分約180から450回転(RPM)の間で回転し、SP−700(登録商標)材料の場合、スピンドル46は、切削工具50がフェース・プレート20の中心に向かって前進するにつれてRPMが増加する状態で、約180から400RPMの間で回転する。
【0034】
CNC旋盤機械加工の一実施例を使用して変化するフェース・プレート厚さを機械加工するために、最初に、フェース・プレート20の中心でいくらかの材料を取り除くために盲穴があけられる。次に、荒削りが、準備的量の材料を取り除くために、膨らみ及び起伏の形成用に上述された送り速度及び回転を用いて行われる。より正確には、仕上削りが、約0.14mm/回転の好ましい送り速度を用いて行われる。Ti−6AL−4V及びSP−700(登録商標)材料の場合、回転又はスピン速度ωは、それぞれ180から500RPM、及び180から450RPMである。SP−700(登録商標)材料から形成されたフェース・プレート120を横切る典型的な変化するフェース・プレート厚さを設けるのに全体で約6分かかる。
【0035】
別のCNC旋盤機械加工においては、増加した厚さの中央凹所32及び中央領域140は、17.0mmの外径と約700RPMのスピンドル速度ωとをもつ切削工具50で、まず約0.21mm/回転で穴を開けることによって形成されてよい。0.4と1.0mmの間のZ軸の送り深さ又は縦変位の状態で、スピンドル46が100から600RPMで回転するとき、荒削りが約0.4から2.5mm/回転で行われる。切削工具は、好ましくは、当業者にはよく知られているように60度の三角の先端を有している。仕上削りは、約200から2000RPM(外側から中心の速度)のスピンドル速度ωの状態で、約0.06から0.6mm/回転で行われる。Z軸の送り深さは約0.1mmで、切削工具は、好ましくは、35度の菱形の先端をもつ。潤滑のために、カストロール(登録商標)B7などの油が使用されてよい。
【0036】
本発明の方法の1つの態様は、フェース・プレート20の変化する厚さを形成するに使用された機械加工によって取り除かれる材料の量である。元の表面積の少なくとも60%が変化する深さ又は厚さに機械加工される。好ましくは、機械加工は、フェース・プレート20の元の表面積の少なくとも70%を越えて行われ、より好ましくは、元の表面積の80%を越えて行われる。1つの実施例では、フェース・プレート20の背面の90%を越えて機械加工され、他の実施例においては、100%すなわち背面の全部が機械加工されてよい。圧延シートから形成されたフェース・プレート20の初期の形状から取り除かれた材料の体積は、少なくとも15%であり、好ましくは、少なくとも25%である。1つの好ましい実施例では、初期の圧延シート・フェース・プレート20の40%以上が取り除かれる。
【0037】
本明細書で詳細に説明された実施例は単に例示にすぎず、本発明を、例えば、金属と複合材料のラミネーションなどを利用する複合の構造をもつクラブ・ヘッドを提供することで容易に実施することができる。クラブ・ヘッドは、中空でも中実でもよく、単一又は組立形の本体を含んでもよい。有利には、本発明の方法は、例えば、比較的「最新の」メタル・ウッド用にスイート・スポットを増加させて、従来のクラブ・ヘッドよりも、打撃表面のより多くの部分にわたって、約0.80より大きいCOR値を達成するために、メタル・ウッド用のフェース・プレートに利用されてよい。そして、好ましい方法を、メタル・ウッド、すなわちドライバ又はフェアウェイ・ウッド用のフェース・プレートのために詳細に説明してきたが、本発明は、同様にアイアンのフェース・プレートを形成するために利用されてよいことが理解されるであろう。
【0038】
本発明は好ましい実施例に関してのみ詳細に開示されてきたが、当業者は、本発明の範囲を逸脱することなくゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートを製造するための追加の方法を含むことができることを理解するであろう。したがって、本発明は特許請求の範囲によってのみ定義される。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にゴルフ・クラブ・ヘッドに関し、より詳細には、変化する厚さのフェース・プレートをもつゴルフ・クラブ・ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
現代のゴルフ・クラブは、一般にウッド、アイアン又はパターに分類されている。用語「ウッド」は、少し例を挙げれば、鋼、チタン、ガラス繊維及び他のより新しい種類の材料から構成されるゴルフ・クラブに対しても、一般になお使用されている歴史的な用語である。ウッドは、今ではしばしば「メタル・ウッド」と呼ばれる。用語「アイアン」も、これらのクラブが一般に鉄から構成されず、むしろ「ウッド」を構成するために使用されるのと同じ材料の多くから構成されるが、一般になお使用されている歴史的な用語である。
【0003】
ウッド及びアイアンでより長く、より真っ直ぐなショットを打つことをより容易にするために、多くの進歩が特に過去20年にわたってなされてきた。今ではゴルフ・クラブは、一般に、より寛容に設計されており、その結果、完璧以下で打たれたショットでも、かなり安定した距離及び方向のコントロール性をもつ。さらに、クラブ・ヘッドは今では一般に材料の組み合わせから構成され、特別のプレーヤのタイプによって所望されるボールの飛行の最適化を試みている。
【0004】
特にメタル・ウッドに関連する1つの特別の改良は、チタンなどのより軽くより強い金属の使用である。上質のメタル・ウッド、特にドライバのかなりの数が、今では、主にチタンを使用して作られている。チタン及び他の軽量で強い金属の使用は、今もサイズが増大し続けているメタル・ウッドを作ることを可能にした。メタル・ウッド、特にドライバのサイズは、しばしば体積によって呼ばれる。例えば、最新のドライバは、300立方センチメートル(cc)又はそれ以上の体積をもつことができる。一般に、大形のメタル・ウッドは、より大きなスイート・スポットと、より高い慣性とを提供し、それが従来のヘッド・サイズをもつゴルフ・クラブと比べて、より大きな寛容性を与える。
【0005】
より軽くより強い金属の使用から導かれる1つの利点は、メタル・ウッド・クラブの打撃面及びすべての他の壁を含めて、より薄い壁を作ることができることである。これは設計者に重量の位置決めにおいて、より多くの自由度を与える。例えば、寛容性を向上させるために、設計者は、重量をメタル・ウッドのヘッドの周辺部に及びフェースから後方に動かすことができる。上述のように、そのように重量を与えることは、一般により高い慣性をもたらし、したがって中心から外れたヒットによる捩れをより少ないものにする。
【0006】
どの位大きいゴルフ・クラブ・ヘッドを製造できるかについては限界があり、これは、材料、クラブ・ヘッドの重量及びクラブ・ヘッドの強度を含めて、いくつかのパラメータの関数である。さらに、ヘッドがより大きくなる場合、重量の増加を避けるために、フェース・プレートを含めて、壁の厚さをより薄くしなければならない。壁の厚さがより薄くなるにつれて、衝撃の際、より大きくたわむ傾向があり、それによって、より多くのエネルギーをボールに与える可能性がある。この現象は、一般に「トランポリン効果」と言われる。したがって、薄いフェース・プレートを備えて適切に構成されたクラブは、剛性のフェース・プレートを備えるクラブよりも、より高い初期速度をゴルフ・ボールに与えることができる。初期速度は、ゴルフ・ボールがどの位遠くまで行くかを決める重要な要素であるので、これはゴルファに非常に重要である。
【0007】
薄いフェース・プレートを有するメタル・ウッドによってゴルフ・ボールに与えられた初期速度は、打撃面上のゴルフ・ボールの打撃点の位置によって変化することが当業者によって理解されている。各フェース・プレートは、「スイート・スポット」と呼ばれるものをもつ。一般に、スイート・スポットに当たったボールはより速い反発速度をもつ。重心(CG)の位置並びにフェース・プレートの形状及び厚さを含めて、多くの要因がスイート・スポットの位置及びサイズに寄与する。
【0008】
より最近では、メタル・ウッドのゴルフ・クラブ・ヘッドの製造業者は、変化する厚さのフェース・プレートを設計することによって、それらのクラブ・ヘッドの性能を操作しようと試みてきた。チタンなどの軽量の材料をフェース・プレートに使用するので、ゴルフ・ボールと衝突時に、クラブ・ヘッドのフェースとクラウン並びにフェースとソールの接合部に伝達される応力に問題が起こってきた。従来の1つの解決法は、繰り返される衝突に耐えるために、フェース・プレートの強化した周辺部を提供することであった。フェースの厚さの変化を実現するために、フェース・プレートの製造は一般にチタン合金などの金属を鍛造することによって達成された。Ti−6AL−4Vなどの圧延シート材料の従来のフェース・プレートは、一定の厚さを持っていたか又は比較的小さいフェース厚さの変化を達成するために最小の材料が取り除かれていた。
【0009】
衝撃時のこれらの応力を低減させるための別の手法は、実質的にクラウンからソールまでフェースを横切って縦に延びる1つ以上のリブを使用すること、又いくつかの例では、トウからヒールまでフェースを横切って水平に延びるリブを使用することである。最大の応力は、通常スイート・スポットかそのほぼ近くの衝撃点に位置するので、フェースの中心もまた厚くされ、少なくともリブをもつ部分と同じ厚さである。しかし、これらのクラブ・ヘッドは、最終的には、非常に優れたゴルファを除いたすべてに対して、中心から外れたショットにあまり寛容性を提供することができない。変化するフェースの厚さ設計及びチタンのフェース・インサートの使用は、最近、同様の不利及び制限をもつアイアンのゴルフ・クラブ・ヘッドにも適用されている。アイアン用の変化するフェースの厚さの設計を達成するために、よく知られた鋳造技術及び鍛造技術が一般に利用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、打たれたゴルフボールに、より高い初期速度を与え続けながら、厚さ変化するゴルフクラブ・フェース・プレートのかなりの部分にわたって、より大きな寛容性を示すゴルフ・クラブのフェース・プレートを製造する改良された方法の必要が存在することに留意されたい。本発明は、その必要及び他の必要を満足させる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、強化された性能のためにかなりの厚さの変化をもつゴルフ・クラブのフェース・プレートを製造するための方法を提供する。この方法は、初期厚さをもつ、金属材料の圧延シートを提供する工程と、材料から規定外形をもつ半完成品を形成する工程を含む。この方法は、得られるフェース・プレートが変化する厚さをもつように、半完成品の第2サイドを機械加工する工程も含む。変化する厚さは、初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さと、第1の厚さより薄い第2の厚さと、第2の厚さより薄い第3の厚さとをもつ。機械加工する工程は、第2サイドの表面積のかなりの部分にわたって行われる。
【0012】
圧延シート材料の1つの利点は、それが他の材料及び製造方法と比べて、改良された強度及び延性をもたらす非常に細かく方向性をもった粒状の微細構造をもつことができることである。CNC旋盤又はフライス盤を使用することができるが、軸対称のフェースの厚さの場合には、CNC旋盤が好ましく、非対称のフェースの厚さの場合には、CNCエンド・ミルが好ましい。クラブ・ヘッドはウッド型又はアイアンでよく、チタン合金又は合金鋼が使用されてよい。
【0013】
好ましい実施例の詳細な態様では、第2サイドの表面積の少なくとも60%が機械加工され、得られるフェースの厚さの変化は軸対称又は非対称でよい。
【0014】
好ましい実施例の別の詳細な態様では、膨らみ及び起伏が半完成品の第1サイドに形成される。
【0015】
好ましい実施例のさらに別の詳細な態様では、半完成品の材料の少なくとも15%が取り除かれる。追加の厚さ及び/又は様々な移行領域を、所望のフェースの厚さの設計に従って機械加工することができる。
【0016】
本発明及び従来の技術にわたって達成された利点をまとめる目的で、本発明のいくつかの利点を、本明細書内の上記で説明してきた。もちろん、必ずしもすべてのそのような利点を、本発明の任意の特定の実施例に従って達成することはできないことに留意されたい。したがって、例えば、当業者は、本明細書内で教示し又は示唆できるような他の利点を必ずしも達成せずに、本明細書内で教示されたように1つの利点又は一群の利点を達成し又は最適化する方法で、本発明を実施し実行することができることを理解するであろう。
【0017】
これらの実施例のすべては、開示された本明細書の本発明の範囲内にあることを意図するものである。本発明のこれらの又他の実施例は、添付の図に関連する好ましい実施例の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろうが、本発明は、開示された1つ又は複数のいかなる特定の好ましい実施例にも限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の好ましい方法によって提供されるフェース厚さ(破線)をもつウッド型クラブ・ヘッドの正面図である。
【図2】図1のクラブ・ヘッドのトウ側の端面図である。
【図3】フェース・プレートの背面を示す、図2の線A−Aに沿って取った断面図である。
【図3A】図3の線B−Bに沿って取った断面図である。
【図3B】図3の線C−Cに沿って取った断面図である。
【図4】機械加工プロセスの際のカッターの好ましい方向(矢印)を示す、図3のプレートの背面図である。
【図5】フェース厚さのウェブ移行の所望の半径を実現するための第1及び第2の(破線)フォームド・カッターを示す、図4の線D−Dに沿って取った断面図である。
【図6】本発明の別の方法で形成されたフェース・プレートの背面図である。
【図6A】図6の線E−Eに沿って取った縦断面図である。
【図6B】図6の線F−Fに沿って取った横断面図である。
【図7】本発明の好ましい方法のCNCフライス盤の正面透視図である。
【図8】フェース・プレート用のフェース厚さの変化を作成するためのCNC旋盤を使用した本発明の別の方法の例示的な図である。
【図9】フェース・プレート用の膨らみ及び起伏を作成するためのCNC旋盤を使用した本発明の別の方法の例示的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図面は本発明の方法によって達成されたフェース・プレートの好ましい実施例を示し、ゴルフ・クラブ・フェース・プレートはゴルフ・クラブ・ヘッドの様々なタイプ用である。図1に関連して、当技術分野で知られている多くのメタル・ウッド・クラブ・ヘッドに似たクラブ・ヘッド10が示されている。本発明の範囲内のクラブ・ヘッドが、必ずしも示された形状に限定されるものではない。クラブ・ヘッド10は中空の金属本体11と、フェース・プレート20とを含む。本体11は、フェース・プレート20のための開口(図3参照)用の周辺部17を協働して画定する、ヒール部12とトウ部13とソール部14とスカート又はサイド部15とクラウン部16とを含む。クラブ・ヘッド10は、通常、本体11と一体で形成されたホーゼル18によってシャフト(図示せず)に連結される。
【0020】
好ましくは、本体11及び/又はフェース・プレート20は、鋼、チタン又はそれらの合金から構成されるが、或いは本体11は複合材料又は金属マトリックス材料であってもよい。フェース・プレート20は、機械加工することができる任意の圧延シートから構成されてもよく、好ましくは、材料は少なくとも4g/ccの密度をもつ。
【0021】
日本のNKK Corporation製のSP−700(登録商標)などの高強度チタン合金の圧延シートは、本発明のように、かなりの厚さの変化するフェース・プレートを達成するために必要な機械加工によって材料を浪費するには高価過ぎると従来は考えられてきた。圧延シート材料の1つの利点は、それが他の材料及び製造方法と比べて、改良された強度及び延性をもたらす非常に細かく方向性をもった粒状の微細構造をもつことができることである。出願人は、圧延シート材料と機械加工との組み合わせは、所望の厚さ変化するフェース・プレートを生み出すために、費用対効果が大きく、信頼性の高い方法であることを見いだした。本明細書に提示された好ましいフェース厚さの設計に加えて、当業者は、3つ又はそれ以上の厚さ変化ゾーンをもたらすさらに進んだ設計を、本発明の方法を用いて実現できることを理解するであろう。
【0022】
図1及び図2を参照すると、クラブ・ヘッド10は、好ましくは、ヒール部12、トウ部13、ソール部14、サイド部15、クラウン部16、ホーゼル18が一体に形成された本体11と、打撃面21を含むフェース・プレート20が当技術分野で知られた手段によって開口周辺部17に固定して取り付けられるように製造される。しかし、本体11の様々な部分を、当技術分野で知られた技術によって別々に成型し、鋳造し、鍛造し又は他の知られた技術によって製造し、当技術分野で知られた手段によって本体を形成するように固定して取り付けられてよい。フェース・プレート20用の初期の外形は、金属材料の圧延シートをスタンピングすることによって形成されてよい。
【0023】
機械加工されたフェース・プレート20は、その周辺部に沿って溶接され、背面には溶接ビード23が見える。図3〜図3Bに示されるように、フェース・プレート20のヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25は、好ましくは、正面開口周辺部17で本体11の隣接厚さより薄い、ほぼ同じ厚さtをもつ。フェース・プレート20の中央ゾーン26は、ヒール・ゾーン24と中央ゾーン26との間、並びにトウ・ゾーン25と中央ゾーン26との間に形成された移行領域27を含む最大の厚さtmをもつ。中央縦ゾーン26の下部領域28はソール部14に向かって延び、上部セグメント29はクラウン部16に向かって延びる。フェース・プレート20は、長手方向、すなわち、ヒール12からトウ13への軸線に対して非対称なフェース厚さをもつ。
【0024】
上部セグメント29の間に、最大の厚さtmより薄いが、好ましくは、ヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25の厚さtより厚い厚さtrをもつ上部凹所30がある。移行領域31が、上部セグメント29と上部凹所30の間に形成される。さらに本発明の場合、フェース・プレート20のほぼ中心に、好ましくは、上部凹所30とほぼ同じ厚さの厚さtrをもち、かつ中央凹所32の厚さと縦ゾーン26の厚さとの間にほぼ同様の移行領域31を備える中央凹所32がある。別の実施例では、トウ・ゾーン25の厚さはヒ−ル・ゾーン24の厚さと異なってもよく、望むならば、上部凹所30の厚さは中央凹所32の厚さと異なってもよい。
【0025】
好ましくは、中央凹所32及び移行領域31は、トウからヒール方向に測定された、中央ゾーン26と移行領域27の幅の20%と50%の間の距離延在している。図3の好ましい実施例では、背面22のトウ・ゾーン25及びヒール・ゾーン24はそれぞれ、2.5mmより薄い厚さtをもち、中央ゾーン26の厚さは少なくとも3.0mmである。中央凹所32及び上部凹所30のそれぞれの低減された厚さtrは中央ゾーン26の厚さtmより少なくとも約0.5mm薄い。好ましくは、厚さt、tr、tmは、それぞれ1.6mmから2.4mm、2.2mmから3.5mm、3.2mmから4.5mmである。より好ましくは、厚さt、tr、tmは、それぞれ2.2mmから2.4mm、3.0mmから3.2mm、3.5mmから3.7mmの範囲にある。概ね、ヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25が、中央ゾーン26の最大の厚さより少なくとも1mm薄い最小の厚さをもつことが好ましい。
【0026】
図3A及び図3Bに示されるように、移行領域27、31は、概凹断面をもつウェブ移行からなる。すなわち、移行領域27、31の断面は、好ましくは、中央ゾーン26と、上部及び中央凹所30、32との間、並びにヒール・ゾーン24及びトウ・ゾーン25との間にR付けされた移行面を有する。好ましい方法では、フェース・プレート20の所望の厚さ変化を形成するためにCNCミル42(図7)が使用される。フェース・プレート20の所望の厚さ変化を提供するのに必要なパスの数を最小にするようにフォームド・カッター34が選ばれてよい。フェース・プレート20は、位置決めピン45で位置決めされ調節可能なクランプ47を用いて所定の位置に保持されて固定具43内に置かれる。回転しているカッター34は、プログラムされた変化する厚さのフェース・プレート設計に従って、X、Y及びZ軸に移動する。
【0027】
図5を参照すると、半径R1をもつ第1のフォームド・カッター34が使用されて、すべての移行領域27、31を形成してよい。しかし、移行領域31には第1のカッター34とは異なる半径R2をもつ第2のカッター36(破線で示す)を使用することが好ましい。第2の半径R2は、好ましくは、上部及び中央凹所30、32によってカバーされる、より小さい面に適応するために、より小さい。もちろん、別のより小さい半径のカッターを、上部凹所30又は中央凹所32に使用することもでき、及び/又は、望むならば、ヒール・ゾーン24とは別の異なる半径のカッターがトウ・ゾーン25に使用されてよい。製造プロセスを簡単にしてスピードアップするために、1個又は2個の異なるカッターだけを使用することが大変好ましい。
【0028】
図4はカッターが取る好ましいパスを表示する矢印を示す。トウ・ゾーン25及びヒール・ゾーン24で、カッター34がフェース・プレート20の中心から較正され、最初に上部から底部の方向に、2番目に外側方向に、フェース・プレートのトウ13端部及びヒール12端部に移動してよい。好ましくは、カッターは34、内側に、ヒール12端部又はトウ13端部からフェース・プレート20の中心に向かって移動する。第2のカッター36は、上部エッジからフェース・プレート20の中心に向かって、或いは、中央凹所32を含む中央領域40の隣接から上部エッジに向かって動かすことによって、上部凹所30を形成してよい。図5に示されるように、中央凹所32が、第2のカッター36の縦又は上下の運動によって形成され、所望の厚さtrを得る。
【0029】
フォームド・カッター34、36を使用するCNCミル42は、有利には、トウ・ゾーン24及びヒール・ゾーン25の各々で望ましいフェースの厚さを2から3回のパスずつ(4から6回の合計パス)で、上部凹所30及び中央凹所32の各々を作成するのに1回のパスずつ(2回の合計パス)で、望ましいフェースの厚さを製造することを可能にする。したがって、フェース・プレート20を、CNCミル42の6から8回の合計パス又はアクションで製造することができる。必要なパス又はアクションの総数は、1個又は複数のカッターの選択されたサイズ/形状及びフェース・プレートの変化する厚さ設計によって決められる。
【0030】
図6〜図6Bに示されたフェース・プレート120は、長手方向軸線、並びに横方向(上部から底部)軸線(それぞれ線E−E並びに線F−F)に対して対称に変化するフェース厚さを含む。中央凹所32が中央領域140に配置される。この軸対称形状は、図7に表されるようなCNCミル42を用いて達成される。しかし、好ましい方法は、スピンドル46が、図8及び図9に表されるように中心線48の周りでフェース・プレート120を回転させ、それを切削するCNC旋盤44を使用する。1個又は複数の切削工具50がプログラムされた設計に従って移動して、所望のフェース・プレート厚さを提供する。機械加工の間フェース・プレート20を適所に保持するため調節自在な締め具が使用される。
【0031】
当業者によく知られた技術を使用して、3つの軸線でカッターの相対運動をコントロールするためにCNCミルが使用されてよい。したがって、テーパー勾配が、トウ・ゾーン24及びヒール・ゾーン25で、移行27に隣接する厚さt1からフェース・プレート20(図5参照)のヒール12端部及びトウ13端部でのより薄い厚さt2まで提供されてよい。しかし、エンド・ミルのカッター位置の限られた増分的又は段階的な制御は、一般に、表面を横切る切削工具の各パスによって形成された眼に見える工程となる。しかし、図6〜図6Bに示されたCNC旋盤の方法は、フェース・プレート20の背面に望まれる、より連続した変化する厚さ又は面のテーパー勾配を提供する。もちろん、大規模な製造の場合はCNC機械加工が好ましいが、ゴルフ・クラブのフェース・プレート20を製造するための本発明の機械加工の方法を、CNC機械加工なしで行うことができることが理解される。
【0032】
本発明の方法では、前面の打撃面21は、フェース・プレート厚さ変化を提供する前又は後で、スコアライン52を形成する溝、ディンプル又はそれらの任意の組み合わせを備えてよい(図1参照)。同様に、膨らみ半径及び起伏半径がフェース・プレート厚さが形成される前又は後でフェース・プレート上に設けられてよい。図9は膨らみ及び起伏が、フェース・プレート20の背面の機械加工の前に、打撃面21上に機械加工される1つの方法を示している。フェース・プレートの中心は、材料の元の圧延シートとほぼ同じ初期厚さt1を維持する。或いは、スタンピング又は成形プロセスが、ウッド型ゴルフ・クラブ・ヘッド用の所望の膨らみ半径及び起伏半径を達成するために利用されてよい。
【0033】
CNC旋盤機械加工の1つの好ましい実施例において、膨らみ及び起伏は、1回転当たり約0.1mm(mm/回転)の送り速度又はカッターの前進でフェース・プレート20上に形成される。好ましくは、Ti−6AL−4V材料からフェース・プレート20を形成する場合、スピンドル46は毎分約180から450回転(RPM)の間で回転し、SP−700(登録商標)材料の場合、スピンドル46は、切削工具50がフェース・プレート20の中心に向かって前進するにつれてRPMが増加する状態で、約180から400RPMの間で回転する。
【0034】
CNC旋盤機械加工の一実施例を使用して変化するフェース・プレート厚さを機械加工するために、最初に、フェース・プレート20の中心でいくらかの材料を取り除くために盲穴があけられる。次に、荒削りが、準備的量の材料を取り除くために、膨らみ及び起伏の形成用に上述された送り速度及び回転を用いて行われる。より正確には、仕上削りが、約0.14mm/回転の好ましい送り速度を用いて行われる。Ti−6AL−4V及びSP−700(登録商標)材料の場合、回転又はスピン速度ωは、それぞれ180から500RPM、及び180から450RPMである。SP−700(登録商標)材料から形成されたフェース・プレート120を横切る典型的な変化するフェース・プレート厚さを設けるのに全体で約6分かかる。
【0035】
別のCNC旋盤機械加工においては、増加した厚さの中央凹所32及び中央領域140は、17.0mmの外径と約700RPMのスピンドル速度ωとをもつ切削工具50で、まず約0.21mm/回転で穴を開けることによって形成されてよい。0.4と1.0mmの間のZ軸の送り深さ又は縦変位の状態で、スピンドル46が100から600RPMで回転するとき、荒削りが約0.4から2.5mm/回転で行われる。切削工具は、好ましくは、当業者にはよく知られているように60度の三角の先端を有している。仕上削りは、約200から2000RPM(外側から中心の速度)のスピンドル速度ωの状態で、約0.06から0.6mm/回転で行われる。Z軸の送り深さは約0.1mmで、切削工具は、好ましくは、35度の菱形の先端をもつ。潤滑のために、カストロール(登録商標)B7などの油が使用されてよい。
【0036】
本発明の方法の1つの態様は、フェース・プレート20の変化する厚さを形成するに使用された機械加工によって取り除かれる材料の量である。元の表面積の少なくとも60%が変化する深さ又は厚さに機械加工される。好ましくは、機械加工は、フェース・プレート20の元の表面積の少なくとも70%を越えて行われ、より好ましくは、元の表面積の80%を越えて行われる。1つの実施例では、フェース・プレート20の背面の90%を越えて機械加工され、他の実施例においては、100%すなわち背面の全部が機械加工されてよい。圧延シートから形成されたフェース・プレート20の初期の形状から取り除かれた材料の体積は、少なくとも15%であり、好ましくは、少なくとも25%である。1つの好ましい実施例では、初期の圧延シート・フェース・プレート20の40%以上が取り除かれる。
【0037】
本明細書で詳細に説明された実施例は単に例示にすぎず、本発明を、例えば、金属と複合材料のラミネーションなどを利用する複合の構造をもつクラブ・ヘッドを提供することで容易に実施することができる。クラブ・ヘッドは、中空でも中実でもよく、単一又は組立形の本体を含んでもよい。有利には、本発明の方法は、例えば、比較的「最新の」メタル・ウッド用にスイート・スポットを増加させて、従来のクラブ・ヘッドよりも、打撃表面のより多くの部分にわたって、約0.80より大きいCOR値を達成するために、メタル・ウッド用のフェース・プレートに利用されてよい。そして、好ましい方法を、メタル・ウッド、すなわちドライバ又はフェアウェイ・ウッド用のフェース・プレートのために詳細に説明してきたが、本発明は、同様にアイアンのフェース・プレートを形成するために利用されてよいことが理解されるであろう。
【0038】
本発明は好ましい実施例に関してのみ詳細に開示されてきたが、当業者は、本発明の範囲を逸脱することなくゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートを製造するための追加の方法を含むことができることを理解するであろう。したがって、本発明は特許請求の範囲によってのみ定義される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期厚さをそれらの間に画定する第1サイド及び第2サイドと、初期体積とをもつ半完成品を形成するステップと、
前記半完成品が前記初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さの中央ゾーンと、前記第1の厚さより薄い第2の厚さの中央凹所及び/又は上部凹所と、前記第2の厚さより薄い第3の厚さのヒール・ゾーン及び/又はトウ・ゾーンと、前記第1と第2の厚さの間並びに前記第1と第3の厚さの間に厚さが連続的に変化する移行領域をもつように、前記第2のサイドから材料を取り除くステップとを含むゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートを製造するための方法であって、
前記半完成品の前記初期体積の少なくとも15%が取り除かれる方法。
【請求項2】
前記半完成品が金属材料の圧延シートから所定の外形に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記半完成品がスタンピング・プロセスによって所定の外形に形成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属材料が少なくとも4g/cm3の密度をもつ、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記金属材料がチタン合金又は合金鋼である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
材料が前記第2サイドの表面積の少なくとも60%から取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の厚さが前記ブランクのほぼ中心で測定され、前記第3の厚さが前記ブランクの少なくともトウ及びヒール部で測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
材料が、前記第2の厚さが前記第1の厚さより少なくとも0.5mm薄く、前記第3の厚さが前記第1の厚さより少なくとも1.0mm薄いように前記半完成品から取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記半完成品が、前記第1、第2及び第3の厚さより薄い第4の厚さをもつように、前記第2サイドから材料を取り除くステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記半完成品の前記初期体積の少なくとも25%が取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
材料を取り除くステップが、前記半完成品を中心線の周りに回転させるステップを含み、得られるフェース・プレートがヒールからトウの方向で軸対称に変化する厚さをもつ、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
材料を取り除くステップが、前記半完成品をフライス加工するステップを含み、得られるフェース・プレートがヒールからトウの方向で非対称に変化する厚さをもつ、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1サイドに膨らみ及び起伏を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記膨らみ及び起伏が材料を取り除く前に形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記膨らみ及び起伏が材料を取り除いた後で形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項1】
初期厚さをそれらの間に画定する第1サイド及び第2サイドと、初期体積とをもつ半完成品を形成するステップと、
前記半完成品が前記初期厚さより薄い又はそれに等しい第1の厚さの中央ゾーンと、前記第1の厚さより薄い第2の厚さの中央凹所及び/又は上部凹所と、前記第2の厚さより薄い第3の厚さのヒール・ゾーン及び/又はトウ・ゾーンと、前記第1と第2の厚さの間並びに前記第1と第3の厚さの間に厚さが連続的に変化する移行領域をもつように、前記第2のサイドから材料を取り除くステップとを含むゴルフ・クラブ・ヘッド用のフェース・プレートを製造するための方法であって、
前記半完成品の前記初期体積の少なくとも15%が取り除かれる方法。
【請求項2】
前記半完成品が金属材料の圧延シートから所定の外形に形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記半完成品がスタンピング・プロセスによって所定の外形に形成される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記金属材料が少なくとも4g/cm3の密度をもつ、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記金属材料がチタン合金又は合金鋼である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
材料が前記第2サイドの表面積の少なくとも60%から取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の厚さが前記ブランクのほぼ中心で測定され、前記第3の厚さが前記ブランクの少なくともトウ及びヒール部で測定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
材料が、前記第2の厚さが前記第1の厚さより少なくとも0.5mm薄く、前記第3の厚さが前記第1の厚さより少なくとも1.0mm薄いように前記半完成品から取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記半完成品が、前記第1、第2及び第3の厚さより薄い第4の厚さをもつように、前記第2サイドから材料を取り除くステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記半完成品の前記初期体積の少なくとも25%が取り除かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
材料を取り除くステップが、前記半完成品を中心線の周りに回転させるステップを含み、得られるフェース・プレートがヒールからトウの方向で軸対称に変化する厚さをもつ、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
材料を取り除くステップが、前記半完成品をフライス加工するステップを含み、得られるフェース・プレートがヒールからトウの方向で非対称に変化する厚さをもつ、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記第1サイドに膨らみ及び起伏を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記膨らみ及び起伏が材料を取り除く前に形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記膨らみ及び起伏が材料を取り除いた後で形成される、請求項13に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2010−148904(P2010−148904A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44210(P2010−44210)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【分割の表示】特願2004−550420(P2004−550420)の分割
【原出願日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【出願人】(500014161)テイラー メイド ゴルフ カンパニー インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【分割の表示】特願2004−550420(P2004−550420)の分割
【原出願日】平成15年10月31日(2003.10.31)
【出願人】(500014161)テイラー メイド ゴルフ カンパニー インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
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