説明

ゴルフ用砂よけ

【課題】砂よけに、合理的かつ都合良く、ゴルフに利用される小物類の保持機能を持たせる。
【解決手段】シューズSを構成する左右甲被Sc、Sc間の甲開き部Sb上に備えられてシューズS内への砂の進入を防ぐ砂よけGであって、可撓性を持ったシート体よりなるベース1の上部に左右一対の靴ひもSaの通し部4を備えさせ、このベース1の下部に上下に間隔を開けて雌雄をなす掛合体5を備えさせ、さらに、このベース1における前記通し部4と掛合体5との間に位置される箇所に、ティーT若しくはマーカーM又はこれらの双方の保持部6を一箇所以上備えさせてなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ゴルフをプレイする際に着用されるシューズに、その靴ひもを利用して備えられる砂よけの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフシューズには、バンカーショットなどの際のシューズ内への砂の進入を防ぐために、砂よけが備えられる。この砂よけは、シューズを構成する左右甲被間の甲開き部上に備えられる。また、典型的には、この砂よけは上部にこの甲開き部を締め込む靴ひもの通し部を備えており、この靴ひもを利用して前記甲開き部上に備えられる。
【0003】
一方、ゴルフに利用される小物類をゴルフシューズに保持させるようにしたものとして、特許文献1に示されるホルダーがある。このホルダーは、靴ひもの通し部とティーなどを差し込み穴とを備えており、前記甲開き部の下部側(つま先側)であって前記砂よけの裏面側に備えられるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−9670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明が解決しようとする主たる問題点は、この種の砂よけに、合理的かつ都合良く、ゴルフに利用される小物類の保持機能を持たせるようにする点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を達成するために、この発明にあっては、ゴルフ用砂よけを、シューズを構成する左右甲被間の甲開き部上に備えられてシューズ内への砂の進入を防ぐ砂よけであって、
可撓性を持ったシート体よりなるベースの上部に左右一対の靴ひもの通し部を備えさせ、
このベースの下部に上下に間隔を開けて雌雄をなす掛合体を備えさせ、
さらに、このベースにおける前記通し部と掛合体との間に位置される箇所に、ティー若しくはマーカー又はこれらの双方の保持部を一箇所以上備えさせてなるものとした。
【0007】
かかる砂よけは、ベースの上部の通し部をもってこの上部を前記シューズの甲開き部の上部側(履き口側)に留め付けられる。それと共に、この甲開き部の下部側(つま先側)において左右の甲被間を亘る靴ひもにベースの下部を掛け回した上で前記雌雄をなす掛合体を掛合させることで、このベースの下部を甲開き部の下部側に留め付けることができる。これにより、前記保持部においてティーやマーカーを、それを利用したいときにはすぐにつまみ取れる状態で、安定的に保持させることができる。また、砂よけは煽られることがなく、甲開き部からの砂の進入は十分に防止される。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、この種の砂よけに、合理的かつ都合良く、ゴルフに利用される小物類の保持機能を持たせることができる。また、かかる砂よけは、構造的には簡素であり、ゴルフシューズ以外のシューズに備えさせることで、こうしたシューズをゴルフのプレイに利用可能なものにすることができる。また、かかる砂よけを構成するシート体の材質を、例えば皮革にしたり、シート体にブランド名を表示したり模様などを施すことにより、これを装着したシューズの外観性を向上させるものともなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1はティーの保持部を備えた砂よけの表面側の斜視図である。
【図2】図2はティーの保持部を備えた砂よけの裏面側の斜視図である。
【図3】図3は砂よけをシューズに装着した状態を示した要部斜視図である。
【図4】図4はマーカーの保持部を備えた砂よけの表面側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1〜図3に基づいて、この発明の典型的な実施の形態について説明する。この実施の形態にかかる砂よけGは、ゴルフをプレイする際に着用されるシューズSに、その靴ひもSaを利用して備えられるものである。かかるシューズSはゴルフシューズSに限られるものではなく、靴ひもSaにより締め込まれる甲開き部Sbを左右甲被Sc、Sc間に有するシューズS(つまり履き物)であれば、本砂よけGの利用対象である。
【0011】
かかる砂よけGは、可撓性を持ったシート体よりなるベース1を主体として構成されている。かかるベース1は、典型的には、合成樹脂製のシートや、布、皮革などから構成することができる。図示の例では、ベース1を合成樹脂製のシートから構成させている。
【0012】
図示の例では、かかるベース1は、左右方向の寸法をその上部から上下方向中程の位置よりもやや下側となる位置までの間において下方に向かうに連れて漸減させており、幅広の上辺2aと前記位置に向かって内窄まり状に傾斜する傾斜側辺2bとをもった主体部2を備えている。また、この主体部2の下端には細幅帯状をなす延長部3が連続されており、この延長部3の下端がベース1の下端となっている。
【0013】
かかるベース1の上部、図示の例では、主体部2の上辺2a近傍であって、この主体部2を左右に等しく分ける仮想の中心線xを挟んだ両側にそれぞれ、ベース1を表裏に貫通する円形の貫通穴4aが形成されており、この左右の貫通穴4aにそれぞれ靴ひもSaを通すことで砂よけGの上部をその裏面を甲被Scの外面に沿わせるようにしてシューズSの甲開き部Sbの上部側(履き口側)に留め付けることができるようになっている。すなわち、図示の例では、かかる貫通穴4aが、靴ひもSaの通し部4として機能するようになっている。
【0014】
また、かかるベース1の下部、図示の例では、前記主体部2の下端から延長部3に亘る箇所に、上下に間隔を開けて雌雄をなす掛合体5が備えられている。図示の例では、かかる掛合体5を、ベース1の表面側に嵌合側を位置させるようにして、前記仮想の中心線x上に備えられたホック5aとしている。これにより、シューズSの甲開き部Sbの下部側(つま先側)において左右の甲被Sc間を亘る靴ひもSaの下側に延長部3を通して下方に引き出した状態からこの延長部3の引き出し箇所を上方に屈曲させることでかかる靴ひもSaにベース1の下部を掛け回すことができるようになっている。そして、このようにベース1の下部を靴ひもSaに掛け回した上で前記雌雄をなす掛合体5、5図示の例では雌雄をなすホック5a、5aを掛合させることで、このベース1の下部を甲開き部Sbの下部側に留め付けることができるようになっている。(図3)
【0015】
また、かかるベース1における前記通し部4と掛合体5との間に位置される箇所に、図1〜図3に示される例ではティーTの保持部6が二箇所設けられている。また、図4に示される例ではマーカーMの保持部6が一箇所設けられている。
【0016】
図1〜図3に示される例では、ベース1の表面の前記仮想の中心線x上に位置される箇所に対し、上下に長い細幅の帯状片6aを、その上端と下端と中間部とにおいてそれぞれ溶着させることで、左右方向にティーTの軸部を挿通可能とした二つのループ部6bを形成させて、前記二箇所の保持部6を形成させている。このループ部6bに側方からティーTをはめ込むことことで、砂よけGを介してシューズSの甲開き部Sb上に二本のティーTを取り外し可能に保持するようになっている。
【0017】
また、図4に示される例では、ベース1の表面と裏面との間に、板状の永久磁石6cを内蔵させ、金属製のマーカーMをこの永久磁石6c上のベース1の表面に吸着保持させるようにして、前記一箇所の保持部6を形成させている。
【0018】
これにより、この実施の形態にかかる砂よけGによれば、前記保持部6においてティーTやマーカーMを、それを利用したいときにはすぐにつまみ取れる状態で、ベース1の上部と下部との二箇所においてシューズSの甲被Sc上に安定的に保持させることができる。また、砂よけGは煽られることがなく、甲開き部Sbからの砂の進入は十分に防止される。
【符号の説明】
【0019】
S シューズ
Sa 靴ひも
Sb 甲開き部
Sc 甲被
1 ベース
4 通し部
5 掛合体
6 保持部
T ティー
M マーカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シューズを構成する左右甲被間の甲開き部上に備えられてシューズ内への砂の進入を防ぐ砂よけであって、
可撓性を持ったシート体よりなるベースの上部に左右一対の靴ひもの通し部を備えさせ、
このベースの下部に上下に間隔を開けて雌雄をなす掛合体を備えさせ、
さらに、このベースにおける前記通し部と掛合体との間に位置される箇所に、ティー若しくはマーカー又はこれらの双方の保持部を一箇所以上備えさせてなるゴルフ用砂よけ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−15847(P2011−15847A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162879(P2009−162879)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(593220801)株式会社キャメル (4)
【Fターム(参考)】